JP5671987B2 - 時計用文字板および時計 - Google Patents
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Description
本発明の時計用文字板は、光透過性を有する第1の板状部材と、光透過性を有する第2の板状部材とを備え、
前記第1の板状部材の前記第2の板状部材に対向する面には、その反対の面側から入射した光を、反射・散乱させる機能を有する微小な凹凸が設けられており、
前記第2の板状部材の前記第1の板状部材に対向する面とは反対側の面には、前記第1の板状部材に対向する面側から入射した光を、反射・散乱させる機能を有する微小な凹凸が設けられており、
前記第1の板状部材が有する前記凹凸は、規則的に配されたものであり、その平均ピッチが25μm以上100μm以下であり、
前記第2の板状部材が有する前記凹凸は、規則的に配されたものであり、その平均ピッチが10μm以上25μm以下であり、
時計用文字板を平面視した際に同心円状に設けられた複数の前記凹凸を有する前記第1の板状部材を備えるとともに、時計用文字板を平面視した際に互いに略平行に設けられた複数の直線状の前記凹凸を有する前記第2の板状部材を備えることを特徴とする。
これにより、光の透過性(光透過性)に優れるとともに、美的外観に優れた時計用文字板を提供することができる。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
これにより、時計用文字板の美的外観を特に優れたものとすることができる。
本発明の時計は、本発明の時計用文字板を備えたことを特徴とする。
これにより、美的外観に優れた時計を提供することができる。また、外部からの光が、時計用文字板を効率よく透過することができるため、外部からの光を有効に利用することが可能な時計(例えば、ソーラー時計等)を提供することができる。
まず、本発明の時計用文字板の好適な実施形態について説明する。
<時計用文字板>
図1は、本発明の時計用文字板の好適な実施形態を示す断面図、図2、図3は、第1の板状部材が有する凹凸の配置パターンの例を模式的に示す平面図、図4〜図6は、第2の板状部材が有する凹凸の配置パターンの例を模式的に示す平面図である。
時計用文字板1は、第1の板状部材11の第1の面111側が観察者側(外表面側)を向くようにして用いられるものである。
第1の板状部材11は、光透過性を有する材料で構成されたものである。本発明において、「光透過性を有する」とは、可視光領域(380〜780nmの波長領域)の光の少なくとも一部を透過する性質を有することを指し、好ましくは可視光領域の光の透過率が50%以上であり、より好ましくは可視光領域の光の透過率が60%以上である。このような光の透過率は、例えば、光源として、白色蛍光灯(東芝社製、検査用蛍光灯 FL20S−D65)を用い、1000ルクス下で、測定対象の部材(または時計用文字板)と同一形状のソーラーセル(太陽電池)のみで発電した際の電流値(X)に対する、当該ソーラーセルの光源側の面に測定対象である部材(または時計用文字板)を載せた以外は、前記と同一の状態で発電した際の電流値(Y)の比率((Y/X)×100[%])を、採用することができる。以下、本明細書中において、特に断りのない限り、「光の透過率」とは、このような条件で求められる値のことを指す。
第1の板状部材11の屈折率(絶対屈折率)は、1.500以上1.650以下であるのが好ましく、1.550以上1.600以下であるのがより好ましい。これにより、後に詳述するような光の反射・散乱を好適に生じさせることができ、時計用文字板1の美的外観および光の透過性をいずれも優れたものとすることができる。
第1の板状部材11は、第1の面111とは反対側の主面である第2の面112に、第1の面111側から入射した光を、反射・散乱させる機能を有する微小な凹凸113を有するものである。
凹凸113の配置パターン(平面視した際の配置パターン)としては、例えば、凸条、多数の溝が同心円状に配置されたパターン(図2参照)、凸条、溝が渦巻状に配置されたパターン(図3参照)等が挙げられる。また、後に詳述する第2の板状部材12が有する凹凸123の配置パターンとして例示するようなものであってもよい。
凹凸113のピッチ(特に、第2の面112上において、凸条、溝の長手方向に垂直な方向についてのピッチ)P1の平均値(平均ピッチ)は、特に限定されないが、25μm以上100μm以下であるのが好ましく、30μm以上70μm以下であるのがより好ましい。凹凸113のピッチP1の平均値(平均ピッチ)が前記範囲内の値であると、時計用文字板1の美的外観を特に優れたものとすることができる。
凹凸113の頂点の角度(図中のθ1)は、特に限定されないが、70°以上100°以下であるのが好ましく、90°であるのがより好ましい。これにより、第1の面111側から入射した光を適度に反射・散乱させることができ、時計用文字板1の光の透過性と美的外観とを、非常に高いレベルで両立することができる。
第1の板状部材11の平均厚さは、特に限定されないが、50μm以上500μm以下であるのが好ましく、100μm以上450μm以下であるのがより好ましく、150μm以上400μm以下であるのがさらに好ましい。第1の板状部材11の平均厚さが前記範囲内の値であると、時計用文字板1をソーラー時計に適用する場合に、時計用文字板1の光透過性を十分に高いものとしつつ、太陽電池の自色が透けて見えるのをより効果的に防止することができ、美的外観(高級感)を特に優れたものとすることができる。また、第1の板状部材11の平均厚さが前記範囲内の値であると、時計用文字板1が適用される時計が、厚型化するのを効果的に防止しつつ、時計用文字板1の機械的強度、形状の安定性等を十分に優れたものとすることができる。
また、第1の板状部材11は、いかなる方法で成形されたものであってもよいが、第1の板状部材11の成形方法としては、例えば、圧縮成形、押出成形、射出成形、光造形等が挙げられる。また、凹凸の無い板状部材を用意し、これに切削加工等の処理を施し、凹凸113が設けられた第1の板状部材11を製造してもよい。
第2の板状部材12は、光透過性を有する材料で構成されたものである。
第2の板状部材12を構成する材料としては、例えば、各種プラスチック材料、各種ガラス材料等が挙げられるが、第2の板状部材12は、主としてプラスチック材料で構成されたものであるのが好ましい。プラスチック材料は、一般に、成形性(成形の自由度)に優れており、種々の形状の時計用文字板1の製造に好適に適用することができる。また、第2の板状部材12がプラスチック材料で構成されたものであると、時計用文字板1の製造コスト低減に有利である。また、プラスチック材料は、一般に、光(可視光)の透過性に優れるとともに、電波の透過性にも優れているため、第2の板状部材12がプラスチック材料で構成されたものであると、時計用文字板1を、後述するような電波時計に好適に適用することができる。以下の説明では、第2の板状部材12が主としてプラスチック材料で構成された例を、中心に説明する。
第2の板状部材12の屈折率(絶対屈折率)は、1.450以上1.650以下であるのが好ましく、1.470以上1.600以下であるのがより好ましい。これにより、後に詳述するような光の反射・散乱を好適に生じさせることができ、時計用文字板1の美的外観および光の透過性をいずれも優れたものとすることができる。
第2の板状部材12は、第1の面121とは反対側の主面である第2の面122に、第1の面121側から入射した光を、反射・散乱させる機能を有する微小な凹凸123を有するものである。
凹凸123の配置パターン(平面視した際の配置パターン)としては、例えば、一次元方向に多数の凸条および溝が配置されたパターン(図4参照)、二次元方向に多数の凸条および溝が配置されたパターン(図5、図6参照)等が挙げられる。また、前述した第1の板状部材11が有する凹凸113の配置パターンとして例示するようなものであってもよい。
特に、第1の板状部材11の凹凸113の凹凸パターンが、複数の凸条、溝が同心円状に配置されたパターンである場合において、第2の板状部材12の凹凸123の凹凸パターンが略平行に設けられた複数の直線状の凸条および溝を有するものである場合には、上記のような効果がより顕著に発揮される。
凹凸123の頂点の角度(図中のθ2)は、特に限定されないが、70°以上100°以下であるのが好ましく、90°であるのがより好ましい。これにより、第1の面121側から入射した光を適度に反射・散乱させることができ、時計用文字板1の光の透過性と美的外観とを、非常に高いレベルで両立することができる。
また、第2の板状部材12の形状、大きさは、特に限定されず、通常、製造すべき時計用文字板1の形状、大きさに基づいて決定される。なお、図示の構成では、第2の板状部材12は、平板状をなすものであるが、例えば、湾曲板状等をなすものであってもよい。
本実施形態の時計用文字板1は、第1の板状部材11と第2の板状部材12とが密着したものである。
また、時計用文字板1は、図示しないコート層を有するものであってもよい。
上述したように、時計用文字板1は、美的外観に優れるとともに、光の透過性にも優れている。このため、時計用文字板1は、ソーラー時計(太陽電池を内蔵する時計)等に好適に適用することができる。
また、時計用文字板1は、耐久性にも優れているため、携帯時計(例えば、腕時計)に好適に適用することができる。
次に、上述したような本発明の時計用文字板を備えた本発明の時計について説明する。
本発明の時計は、上述したような本発明の時計用文字板を有するものである。上述したように、本発明の時計用文字板は、光透過性および装飾性(美的外観)に優れたものである。このため、このような時計用文字板を備えた本発明の時計は、ソーラー時計としての求められる要件を十分に満足することができる。なお、本発明の時計を構成する時計用文字板(本発明の時計用文字板)以外の部品としては、公知のものを用いることができるが、以下に、本発明の時計の構成の一例について説明する。
図7に示すように、本実施形態の腕時計(携帯時計)100は、胴(ケース)82と、裏蓋83と、ベゼル(縁)84と、ガラス板(カバーガラス)85とを備えている。また、ケース82内には、前述したような本発明の時計用文字板1と、太陽電池94と、ムーブメント81とが収納されており、さらに、図示しない針(指針)等が収納されている。時計用文字板1は、太陽電池94と、ガラス板(カバーガラス)85との間に設けられており、第1の板状部材11の第1の面111が、ガラス板(カバーガラス)85側を向くように配置されている。
ムーブメント81は、太陽電池94の起電力を利用して、指針を駆動する。
図7中では省略しているが、ムーブメント81内には、例えば、太陽電池94の起電力を貯蔵する電気二重層コンデンサー、リチウムイオン二次電池や、時間基準源として水晶振動子や、水晶振動子の発振周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半導体集積回路や、この駆動パルスを受けて1秒毎に指針を駆動するステップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達する輪列機構等を備えている。
太陽電池94は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有する。そして、太陽電池94で変換された電気エネルギーは、ムーブメントの駆動等に利用される。
太陽電池94は、例えば、非単結晶シリコン薄膜にp型の不純物とn型の不純物とが選択的に導入され、さらにp型の非単結晶シリコン薄膜とn型の非単結晶シリコン薄膜との間に不純物濃度の低いi型の非単結晶シリコン薄膜を備えたpin構造を有している。
胴82とベゼル84とは、プラスチックパッキン88により固定され、ベゼル84とガラス板85とはプラスチックパッキン89により固定されている。
また、胴82に対し裏蓋83が嵌合(または螺合)されており、これらの接合部(シール部)93には、リング状のゴムパッキン(裏蓋パッキン)92が圧縮状態で介挿されている。この構成によりシール部93が液密に封止され、防水機能が得られる。
上記のような携帯時計(腕時計)は、各種時計の中でも特に優れた耐久性(例えば、耐衝撃性等)が求められるものであるため、優れた美的外観とともに、優れた耐久性が得られる本発明を、より好適に適用することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記のようなものに限定されるものではない。
1.時計用文字板の製造
以下に示すような方法で、各実施例および各比較例について、100個ずつの時計用文字板(腕時計用文字板)を製造した。
(実施例1)
まず、ポリカーボネートを用いて、射出成形により、腕時計用文字板の形状を有する母材を作製し、その後、必要箇所を型抜きし、不要なバリ等を切削、研磨することにより第1の板状部材を得た。得られた第1の板状部材は、略円盤状をなし、直径:27mm×平均厚さ:250μmであった。また、得られた第1の板状部材は、一方の主面である第1の面が平坦で、第1の面の表面粗さRaが0.07μmであり、第1の面とは反対側の主面である第2の面の全体にわたって、規則的に、同心円状に設けられた複数の凸条および溝からなる凹凸のパターンを有するものであった(図2参照)。凹凸のピッチは50μmであった。また、凹凸の高低差(凸条の頂部と溝の底部との高低差)は25μmであった。凹凸の断面形状は、二等辺三角形状をなすものであり、凹凸の頂点の角度(図1中のθ1)は、90°であった。
その後、第1の板状部材の第2の面と、第2の板状部材の第1の面とが接触するように重ね合わせることにより、時計用文字板を得た。
(実施例2〜14)
第1の板状部材、第2の板状部材の構成材料・平均厚さ、第1の板状部材、第2の板状部材が有する凹凸の条件を表1に示すものとなるようにした以外は、前記実施例1と同様にして、腕時計用文字板を製造した。
第2の板状部材を製造せず、第1の板状部材のみで構成されるものとした以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例2)
第1の板状部材を製造せず、第2の板状部材のみで構成されるものとした以外は、前記実施例1と同様にして時計用文字板を製造した。
第1の板状部材の平均厚さを表1に示すように変更した以外は、前記比較例1と同様にして時計用文字板を製造した。
(比較例4)
第2の板状部材の平均厚さを表1に示すように変更した以外は、前記比較例2と同様にして時計用文字板を製造した。
ポリカーボネートを用いて、射出成形により、腕時計用文字板の形状を有する母材を作製し、その後、必要箇所を型抜きし、不要なバリ等を切削、研磨することにより時計用文字板を得た。得られた時計用文字板は、略円盤状をなし、直径:27mm×平均厚さ:500μmであった。また、得られた時計用文字板は、一方の主面である第1の面が平坦で、第1の面の表面粗さRaが0.07μmであり、第1の面とは反対側の主面である第2の面の全体にわたって、規則的に、同心円状に設けられた複数の凸条および溝からなる凹凸のパターンと、一次元方向に平行に設けられた複数の直線状の凸条および溝からなる凹凸のパターン(規則的な凹凸パターン)とが重ね合わせられた凹凸のパターンを有するものであった(図8参照)。同心円状に設けられた凹凸のピッチは50μmであった。また、同心円状に設けられた凹凸の高低差(凸条の頂部と溝の底部との高低差)は25μmであった。同心円状に設けられた凹凸の断面形状は、二等辺三角形状をなすものであり、凹凸の頂点の角度は、90°であった。一次元方向に平行に設けられた複数の直線状の凹凸のピッチは19μmであった。また、一次元方向に平行に設けられた複数の直線状の凹凸の高低差(凸条の頂部と溝の底部との高低差)は9.5μmであった。一次元方向に平行に設けられた複数の直線状の凹凸の断面形状は、二等辺三角形状をなすものであり、凹凸の頂点の角度は、90°であった。
ポリカーボネートを用いて、射出成形により、腕時計用文字板の形状を有する母材を作製し、その後、必要箇所を型抜きし、不要なバリ等を切削、研磨することにより時計用文字板を得た。得られた時計用文字板は、略円盤状をなし、直径:27mm×平均厚さ:500μmであった。また、得られた時計用文字板は、一方の主面である第1の面の全体にわたって、規則的に、同心円状に設けられた複数の凸条および溝からなる凹凸のパターンを有するものであった(図2参照)。第1の面に設けられた凹凸のピッチは50μmであった。また、第1の面に設けられた凹凸の高低差(凸条の頂部と溝の底部との高低差)は25μmであった。第1の面に設けられた凹凸の断面形状は、二等辺三角形状をなすものであり、凹凸の頂点の角度は、90°であった。
なお、前記各実施例および各比較例で用いた板状部材は、光源として白色蛍光灯(東芝社製、検査用蛍光灯 FL20S−D65)を用いた際の、可視光の透過率が、いずれも、60%以上であった。
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板について、目視による観察を行い、これらの外観を以下の7段階の基準に従い、評価した。なお、各実施例の時計用文字板については、第1の板状部材の第1の面側から観察を行い、比較例1〜5の時計用文字板については、平坦面(凹凸が設けられた面とは反対の面)側から観察を行い、比較例6の時計用文字板については、同心円状に設けられた複数の凸条および溝からなる凹凸のパターンが設けられた面側から観察を行った。
B:非常に優れた外観を有している。
C:優れた外観を有している。
D:良好な外観を有している。
E:外観がやや不良。
F:外観が不良。
G:外観が極めて不良。
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板について、以下のような方法により、光透過性を評価した。
まず、太陽電池と各腕時計用文字板とを暗室にいれた。その後、太陽電池単体でその受光面に対し、所定距離離間した白色蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この際、太陽電池の発電電流をA[mA]とした。次に、前記太陽電池の受光面の上面に、腕時計用文字板を重ね合わせた状態で、前記と同様に所定距離離間した白色蛍光灯(光源)からの光を入射させた。この状態での、太陽電池の発電電流をB[mA]とした。そして、(B/A)×100で表される時計用文字板の光透過率を算出し、以下の5段階の基準に従い、評価した。光透過率が大きいほど、時計用文字板の光透過性は優れたものであるといえる。なお、各実施例の時計用文字板については、第1の板状部材の第1の面が白色蛍光灯(光源)側を向くように、太陽電池に重ね合わせ、比較例1〜5の時計用文字板については、平坦面(凹凸が設けられた面とは反対の面)が白色蛍光灯(光源)側を向くように、太陽電池に重ね合わせ、比較例6の時計用文字板については、同心円状に設けられた複数の凸条および溝からなる凹凸のパターンが設けられた面が白色蛍光灯(光源)側を向くように、太陽電池に重ね合わせた。
B:32%以上40%未満。
C:25%以上32%未満。
D:17%以上25%未満。
E:17%未満。
前記各実施例および各比較例で製造した各時計用文字板について、以下に示すような方法で電波透過性を評価した。
まず、時計ケースと、電波受信用のアンテナを備えた腕時計用内部モジュール(ムーブメント)とを用意した。
腕時計用文字板を組み込まない状態での受信感度を基準とし、腕時計用文字板を組み込んだ場合における受信感度の低下量(dB)を以下の4段階の基準に従い、評価した。電波の受信感度の低下が低いものほど、腕時計用文字板の電波透過性は優れたものであるといえる。
A:感度の低下が認められない(検出限界以下)。
B:感度の低下が0.7dB未満で認められる。
C:感度の低下が0.7dB以上1.0dB未満。
D:感度の低下が1.0dB以上。
前記各実施例および各比較例で製造した各腕時計用文字板を、温度:75℃、湿度:90%RHの環境下に72時間静置し、その直後に目視による観察を行い、以下の5段階の基準に従い、評価した。なお、各実施例の時計用文字板については、第1の板状部材の第1の面側から観察を行い、比較例1〜5の時計用文字板については、平坦面(凹凸が設けられた面とは反対の面)側から観察を行い、比較例6の時計用文字板については、同心円状に設けられた複数の凸条および溝からなる凹凸のパターンが設けられた面側から観察を行った。
B:審美性の低下がほとんど認められない。
C:審美性の低下がわずかに認められる。
D:審美性の低下がはっきりと認められる。
E:審美性の低下が顕著に認められる。
これらの結果を表2に示す。
また、各実施例および各比較例で得られた時計用文字板を用いて、図7に示すような時計を組み立てた。このようにして得られた各時計について、上記と同様の試験、評価を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
Claims (4)
- 光透過性を有する第1の板状部材と、光透過性を有する第2の板状部材とを備え、
前記第1の板状部材の前記第2の板状部材に対向する面には、その反対の面側から入射した光を、反射・散乱させる機能を有する微小な凹凸が設けられており、
前記第2の板状部材の前記第1の板状部材に対向する面とは反対側の面には、前記第1の板状部材に対向する面側から入射した光を、反射・散乱させる機能を有する微小な凹凸が設けられており、
前記第1の板状部材が有する前記凹凸は、規則的に配されたものであり、その平均ピッチが25μm以上100μm以下であり、
前記第2の板状部材が有する前記凹凸は、規則的に配されたものであり、その平均ピッチが10μm以上25μm以下であり、
時計用文字板を平面視した際に同心円状に設けられた複数の前記凹凸を有する前記第1の板状部材を備えるとともに、時計用文字板を平面視した際に互いに略平行に設けられた複数の直線状の前記凹凸を有する前記第2の板状部材を備えることを特徴とする時計用文字板。 - 前記第1の板状部材が有する前記凹凸の平均高低差は、12.5μm以上50μm以下である請求項1に記載の時計用文字板。
- 前記第2の板状部材が有する前記凹凸の平均高低差は、5μm以上12.5μm以下である請求項1または2に記載の時計用文字板。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の時計用文字板を備えたことを特徴とする時計。
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