JP5667654B2 - アーク溶接方法及びアーク溶接装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ろう材を用いて2つの母材をアーク溶接するアーク溶接方法及びアーク溶接装置に関する。
従来、母材と溶接トーチとの間でアーク放電を発生し、当該アーク放電による高熱でフィラワイヤ(ろう材)を溶融させ、母材とろう材とを分子レベルで融合一体化させるアーク溶接(いわゆるアークブレーズ溶接)が知られている。当該アーク溶接を行うことによって、溶融したろう材が接合箇所の狭い隙間に入り込むため、母材同士の接合箇所が複雑な形状であっても比較的容易に溶接できるという利点がある。
例えば、特許文献1には、非消耗電極にアーク電流をパルス状に供給して母材との間にアーク放電を発生させつつ、前記したパルスと同期させるようにフィラワイヤを間欠送りするパルスアーク溶接方法について記載されている。
なお、特許文献1に記載の発明では、アーク電流の値がピーク電流(>ベース電流)のときにフィラワイヤを溶融させ、ベース電流のときにフィラワイヤを溶融させないようにしている。
特開2011−110604号公報
自動車等に用いられる部材には、表面保護や酸化防止を目的としてめっき処理が施されているものが多い。また、ろう材の沸点は、めっき層(例えば、Zn)の融点よりも低い場合がほとんどである。
そうすると、めっき層を有する母材を接合する際、特許文献1に記載の発明では以下のような問題が生じる。
第一に、めっき層の除去を行わずに、フィラワイヤを溶融させる程度の温度にピーク電流を設定すると、めっき層の上にビード(溶接痕の盛り上がり)が形成される。この場合、母材とビードとの接合界面にめっき層が残存するため、接合強度が弱くなるという問題がある。
第二に、めっき層を溶融飛散(蒸散)させる程度の温度にピーク電流を設定すると、ろう材(その沸点がめっき層の融点よりも低い。)が蒸発してしまい、適切に溶接できないという問題がある。
そこで、本発明は、少なくとも一方にめっき処理が施された2つの母材を、ろう材を用いて適切に溶接するアーク溶接方法及びアーク溶接装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明に係るアーク溶接方法は、少なくとも一方がめっき層を有する2つの母材を、ろう材でアーク溶接するアーク溶接方法であって、前記ろう材の送給を停止した状態で、溶接ラインに沿って溶接トーチを移動させつつ第1電流値でアーク放電し、前記めっき層を除去するめっき層除去工程と、前記溶接トーチの移動を停止した状態で、前記ろう材を送給しつつ前記第1電流値よりも小さい第2電流値でアーク放電し、前記めっき層が除去された位置に前記ろう材を溶着させるろう材溶着工程と、を交互に実行することを特徴とする。
このような構成によれば、めっき層除去工程において、ろう材の送給を停止した状態で溶接トーチを移動させつつ第1電流値でアーク放電し、めっき層を除去する。その結果、それまでめっき層で覆われていた金属等を露出させることができる。また、第1電流値でのアーク放電中、ろう材の送給を停止させることによって、アーク放電の熱でろう材が蒸発することを防止できる。
なお、前記した「溶接ライン」とは、2つの母材を溶接する際、ろう材をレイヤ(連続したビード)として延在させるべき直線又は曲線である。
また、ろう材溶着工程において、溶接トーチの移動を停止した状態で、ろう材を送給しつつ第2電流値でアーク放電し、めっき層が除去された位置にろう材を溶着させる。したがって、ろう材と2つの母材との間にめっき層が介在しない状態で溶接し、接合強度を高めることができる。
また、本発明に係るアーク溶接方法において、前記2つの母材のうち一方は、Znを含む前記めっき層でFe系金属部材が被覆された第1母材であり、他方は、Al系金属部材である第2母材であり、前記ろう材はZnSi系ろう材であることが好ましい。
このような構成によれば、Znを含むめっき層でFe系金属部材が被覆された第1母材と、Al系金属部材である第2母材と、をZnSi系のろう材でアーク溶接することによって、ろう材と各母材との間が以下に示す3層構造となる。
すなわち、Fe系金属部材に隣接しFeを主成分とする第1層と、Al系金属部材に隣接しZnを主成分とする第2層と、第1・第2層間に介在しSiを主成分とする第3層と、を含む3層構造となる。
このように、第1・第2層間にSiを主成分とする第3層を介在させることによって、AlがFe系金属部材(第1母材)側に拡散することを防止できる。その結果、接合界面付近にFe−Al系の金属間化合物層が形成されることを防止し、接合強度を高めることができる。
また、本発明に係るアーク溶接方法において、前記ろう材溶着工程で、前記ろう材であるフィラワイヤの先端が、アークよりも進行方向後側に位置し、かつ、溶融池に浸るように前記フィラワイヤを送給することが好ましい。
このような構成によれば、ろう材であるフィラワイヤをアーク内で直接的に加熱せず、その先端を溶融池に浸すことによって間接的に加熱する。つまり、アーク内にフィラワイヤの先端を入れないため、フィラワイヤがアークの熱で蒸発又は溶滴移行することを防止できる。
また、フィラワイヤの先端をアークよりも進行方向後側に位置させることで、溶融池の広がりの中でまだ冷えていない高温の部分に先端を浸し、フィラワイヤを溶融させることができる。
また、本発明に係るアーク溶接装置は、少なくとも一方がめっき層を有する2つの母材を、ろう材でアーク溶接するアーク溶接装置であって、前記2つの母材との間でアーク放電する溶接トーチと、前記めっき層をアーク放電によって除去するための第1電流値と、前記ろう材を溶融させると共に前記第1電流値よりも小さい第2電流値と、のそれぞれに対応する電流を、前記溶接トーチに交互に流してアーク放電させるアーク放電手段と、前記第1電流値でのアーク放電中、溶接ラインに沿って前記溶接トーチを移動させ、前記第2電流値でのアーク放電中、前記溶接トーチの移動を停止させる溶接トーチ移動手段と、前記第1電流値でのアーク放電中、前記ろう材を送給せず、前記第2電流値でのアーク放電中、前記めっき層が除去された位置に溶着させるように前記ろう材を送給するろう材送給手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、アーク放電手段によって溶接トーチから第1電流値でアーク放電させることで、めっき層を除去することができる。また、第1電流値でアーク放電される間、溶接トーチ移動手段によって溶接ラインに沿うように溶接トーチを移動させると共に、ろう材送給手段によってろう材の送給を停止させる。
したがって、それまでめっき層で覆われていた金属等を露出させることができると共に、アーク放電の熱でろう材が蒸発することを防止できる。
また、アーク放電手段によって第2電流値でアーク放電を行う間、溶接トーチ移動手段によって溶接トーチの移動を停止させると共に、ろう材送給手段によって、めっき層が蒸発した位置に溶着させるようにろう材を送給する。
したがって、ろう材と2つの母材との間にめっき層が介在しない状態で溶接することができ、接合強度を高めることができる。
本発明により、少なくとも一方にめっき処理が施された2つの母材を、ろう材を用いて適切に溶接するアーク溶接方法及びアーク溶接装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係るアーク溶接装置の構成図である。 アーク溶接を行う際の手順を示す説明図(図1の接合構造体を左側から視た図)であり、(a)はめっき層除去工程の説明図であり、(b)はろう材溶着工程の説明図である。 本実施形態に係るアーク溶接装置の処理に関するタイムチャートであり、(a)は溶接電流のタイムチャートであり、(b)は溶接トーチの移動速度のタイムチャートであり、(c)はフィラワイヤ送給速度のタイムチャートである。 本実施形態に係るアーク溶接装置(実線)と、比較例に係るアーク溶接装置(一点鎖線)と、について、母材とろう材との接合界面付近の温度変化を示すグラフである。 (a)は本実施形態に係るアーク溶接装置を用いた場合の接合界面の断面拡大写真であり、(b)は比較例に係るアーク溶接装置を用いた場合の接合界面の断面拡大写真である。 比較例に係るアーク溶接装置の処理に関するタイムチャートであり、(a)は溶接電流のタイムチャートであり、(b)は溶接トーチの移動速度のタイムチャートであり、(c)はフィラワイヤ送給速度のタイムチャートである。
以下、本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下の説明において「母材」とは、アーク溶接によって互いに接合される部材を意味している。また、「ろう材」とは、溶接において使用される接合媒体を意味している。
≪実施形態≫
図1は、本発明の一実施形態に係るアーク溶接装置の構成図である。図1に示すように前後・左右・上下を定義する。また、図1に示す実線は電力線を表し、破線矢印は信号線を表している。
アーク溶接装置100は、2つの母材K1,K2と溶接トーチ10との間に生じるアーク放電の熱によってフィラワイヤF(つまり、ろう材)を溶着させることで各母材K1,K2を溶接する装置である。
以下では、アーク溶接装置100についての説明に先立って、2つの母材K1,K2と、ろう材であるフィラワイヤFと、フィラワイヤFの送給をガイドするフィラワイヤガイドGと、について順次説明する。
図1に示す第1母材K1は、Fe系金属部材がZnでめっき処理された板状部材(鋼板)であり、前側から視て鉤状(L字状)を呈している。第2母材K2は、Al系金属部材であり、前側から視て鉤状を呈している。ちなみに、第1母材K1のめっき層K11(Znめっき層:図2参照)の融点は、約1200℃である。
図1に示すように、第1母材K1の折曲部と、第2母材K2の折曲部と、を左右方向で対向させ、平面視で矩形状に延在する部分に段差ができるように(第1母材K1の高さが、第2母材K2の高さよりも低くなるように)突き合わせる。そして、2つの母材K1,K2の各折曲部で形成される開先を溶接ラインLとし、当該溶接ラインLに沿ってアーク溶接することで各母材K1,K2を接合する。
なお、前記した「溶接ラインL」とは、2つの母材K1,K2を接合する際、ろう材をレイヤ(連続したビード)として延在させるべき直線又は曲線である。また、2つの母材K1,K2は、所定の固定部材(図示せず)又はロボット(図示せず)によって位置決めされている。
フィラワイヤFは、ワイヤ状に形成されたZnSi系のろう材であり、後記する制御装置60からの指令に応じてフィラワイヤ送給装置40により送給される。ZnSi系のフィラワイヤF(ろう材)の融点は約420℃であり、沸点は約907℃である。つまり、フィラワイヤFの融点及び沸点は、第1母材K1のめっき層K11(Znめっき層:図2参照)の融点(1200℃)よりも低い。
フィラワイヤガイドGは、フィラワイヤFを軸線とする筒状部材であり、フィラワイヤ送給装置40により送給されるフィラワイヤF(ろう材)をガイドするものである。
フィラワイヤガイドGは、その軸線が鉛直方向から所定角度だけ後側に傾くように多軸多関節ロボット(図示せず)によって保持されている。本実施形態では、フィラワイヤFがアークよりも進行方向後側に位置するように、溶接トーチ10とフィラワイヤガイドGとの相対位置が固定されているものとする(図2(a)、図2(b)参照)。フィラワイヤガイドGと各母材K1,K2との距離や軸線の角度は、予め設定されている。
<アーク溶接装置の構成>
図1に示すように、アーク溶接装置100は、溶接トーチ10と、ガス供給装置20と、ロボット駆動装置30と、フィラワイヤ送給装置40と、電源装置50と、制御装置60と、を備えている。
(溶接トーチ)
溶接トーチ10は、タングステン等からなる非消耗電極11に溶接電流を導くことによってアーク放電すると共に、溶接箇所を外気から遮蔽するためのシールドガスを供給するものである。溶接トーチ10は、棒状の非消耗電極11と、この非消耗電極を軸線とするように延びる筒状のノズル12と、ノズル12内において非消耗電極11を保持するコレットボディ(図示せず)と、を有している。
溶接トーチ10は、その軸線が鉛直方向から所定角度だけ前側に傾くように多軸多関節ロボット(図示せず)に保持されている。なお、溶接トーチ10と母材との距離(高さ)や軸線の角度は、予め設定されている。
本実施形態では、制御装置60が多軸多関節ロボットの動作を制御することによって、溶接ラインLに沿って溶接トーチ10を移動・停止させると共に、溶接トーチ10を後方から追うようにフィラワイヤガイドGも移動させる。
(ガス供給装置)
ガス供給装置20は、アルゴンガスやヘリウムガス等の不活性ガスを、シールドガスとしてノズル12から噴射させるものである。これによって、溶融したろう材等が外気に含まれる酸素や窒素と反応することを防止できる。
(ロボット駆動装置)
ロボット駆動装置30は、制御装置60からの指令に応じて多軸多関節ロボットを駆動させるアクチュエータ等であり、溶接トーチ10及びフィラワイヤガイドGを溶接ラインLに沿って移動させる機能を有している。
(フィラワイヤ送給装置)
フィラワイヤ送給装置40は、制御装置60からの指令に応じてフィラ収容器(図示せず)からワイヤ状のフィラ(ろう材)を引き出し、フィラワイヤガイドGを介して送給する装置である。
詳細については後記するが、フィラワイヤ送給装置40は、フィラワイヤFの先端が溶融池P(図2(b)参照)に浸るように、ろう材送給制御手段63によって制御される。前記した「溶融池P」とは、前記した溶接ラインL上に溜まった溶融状態のろう材を意味している。溶融池Pが凝固することでビードが形成され、溶接ラインLに沿って複数のビードが鱗状に連なることでレイヤが形成される。
(電源装置)
電源装置50は、アーク溶接に必要な電力を供給する装置であり、駆動電源51と、TIG(Tungsten Insert Gas)電源52と、電流検出器53と、電圧検出器54と、を有している。
駆動電源51は、商用3相交流電力をトランス(図示せず)によって直流電力に変換し、制御装置60からの指令に応じて、ガス供給装置20、ロボット駆動装置30、及びフィラワイヤ送給装置40に電力供給する電源である。駆動電源51の陽極は、ガス供給装置20、ロボット駆動装置30、及びフィラワイヤ送給装置40と電気的に接続され、駆動電源51の負極は接地されている。
TIG電源52は、商用3相交流電力をトランス(図示せず)によって直流電力に変換し、制御装置60からの指令に応じてアーク放電を起こすための電源である。TIG電源52の陽極は2つの母材K1,K2と電気的に接続され、TIG電源52の負極は溶接トーチ10の非消耗電極11と電気的に接続されている。
電流検出器53は、溶接トーチ10の非消耗電極11と2つの母材K1,K2との間で起こるアーク放電の電流値等を検出するものである。電流検出器53は、検出した電流値を制御装置60に出力する。
電圧検出器54は、溶接トーチ10の非消耗電極11と2つの母材との間で起こるアーク放電の電圧値を検出するものである。電圧検出器54は、検出した電圧値を制御装置60に出力する。
(制御装置)
制御装置60は、ガス供給装置20、ロボット駆動装置30、及びフィラワイヤ送給装置40の駆動を制御するものである。制御装置60は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、各種インタフェース等の電子回路を備えて構成され、その内部に記憶したプログラムに従って動作することで各種機能を発揮する。
制御装置60は、アーク放電制御手段61と、溶接トーチ移動制御手段62と、ろう材送給制御手段63と、を有している。
アーク放電制御手段61は、電流値I1(第1電流値)と、この電流値I1よりも小さい電流値I2(第2電流値)と、のそれぞれに対応する電流を交互に流すように、TIG電源52からの溶接電流を制御する(図3(a)参照)。
なお、溶接トーチ10と2つの母材K1,K2との間でアーク放電させる「アーク放電手段」は、電源装置50と、アーク放電制御手段61と、を含んで構成される。
前記した電流値I1は、めっき層K11(図2(a)、図2(b)参照)をアーク放電の直接的な熱によって溶融飛散(蒸散)させて除去することが可能な電流値である。つまり、電流値I1は、アーク放電の熱によってめっき層K11(Zn)の温度が、その融点(約1200℃)よりも高くなるように設定されている。
前記した電流値I2(<I1)は、ろう材であるフィラワイヤFを溶融させることが可能な電流値である。例えば、電流値I2は、アーク放電の間接的な熱によってろう材(ZnSi)の温度が、その融点(約420℃)よりも高く、かつ、沸点(約907℃)よりも低くなるように設定されている。なお、電流値I2をゼロに設定してもよい。
前記した電流値I1,I2の値は事前の実験等に基づいて予め設定され、制御装置60が有する記憶手段(図示せず)に格納されている。
溶接トーチ移動制御手段62は、前記した電流値I1でのアーク放電中、溶接ラインL(図1参照)に沿って溶接トーチ10を移動させ、電流値I2(<I1)でのアーク放電中、溶接トーチ10の移動を停止させるようにロボット駆動装置30を制御する(図3(b)参照)。また、溶接トーチ移動制御手段62は、溶接トーチ10との相対位置を維持するようにフィラワイヤガイドGも移動させる。
なお、溶接トーチ10を移動・停止させる「溶接トーチ移動手段」は、ロボット駆動装置30と、電源装置50と、溶接トーチ移動制御手段62と、を含んで構成される。
ろう材送給制御手段63は、前記した電流値I1でのアーク放電中、ろう材(フィラワイヤF)を送給せず、電流値I2でのアーク放電中、めっき層K11(Zn)が蒸発した位置にろう材が溶着するようにフィラワイヤ送給装置40を制御する(図3(c)参照)。
これによって、電流値I1で行われるアーク放電の熱でろう材が蒸発することを防止し、第1母材K1を被覆していためっき層K11が蒸発した箇所にろう材が溶着される。
なお、ろう材を送給する「ろう材送給手段」は、フィラワイヤ送給装置40と、電源装置50と、ろう材送給制御手段63と、を含んで構成される。
<アーク溶接の処理手順>
図2は、アーク溶接を行う際の手順を示す説明図である。なお、図2(a)、図2(b)は、図1に示す接合ラインLよりも若干左寄りに位置すると共に前後・上下方向に広がる平面で接合構造体Sを切断し、その断面を左側から視た図である。なお、鉤状を呈する第1母材K1のうち折曲部及び上下方向に延びる平板部については図示を省略した。
制御装置60は、予め設定されたプログラムに従ってめっき層除去工程と、ろう材溶着工程と、を交互に実行する。
(めっき層除去工程)
図2(a)は、めっき層除去工程の説明図である。前記したように、第1母材K1は、Fe系金属部材がZnでめっき処理された板状部材であり、第2母材K2はAl系金属部材である。なお、図2(a)、図2(b)では、第1母材K1が有するめっき層K11も図示した(図1では省略)。
めっき層除去工程において制御装置60は、ろう材の送給を停止した状態で、溶接ラインLに沿って溶接トーチ10を移動させつつ電流値I1でアーク放電し、めっき層K11を溶融飛散(除去)させる。
例えば、図3(a)の時刻t0〜t1においてアーク放電制御手段61(図1参照)は、電流値I1でアーク放電するようにTIG電源52からの溶接電流を制御する。アーク放電中の電流値・電圧値は、それぞれ電流検出器53・電圧検出器54(図1参照)によって検出され、制御装置60に入力される。
アーク放電の熱によって第1母材K1のめっき層K11が溶融飛散すると、当該箇所のFe系金属部材K12が露出する。
図3(b)に示すように、時刻t0〜t1において溶接トーチ移動制御手段62(図1参照)は、溶接ラインLに沿って所定速度Vで溶接トーチ10を移動させる。前記した所定速度Vは、第1母材K1のめっき層K11を除去し、かつ、後記するろう材溶着工程で所定の大きさのビードが形成されるように予め設定されている。
ちなみに、フィラワイヤガイドGは、多軸多関節ロボットによって、溶接トーチ10との相対位置を保持しつつ後方から溶接トーチ10を追うように所定速度Vで移動する。この進行方向前向きの移動によって、フィラワイヤFの先端は、直前に形成されたビードの表面から離れ、その前側に位置した状態になる(図2(a)参照)。
なお、ビードの表面からフィラワイヤFの先端を離す際、フィラワイヤ送給装置40によって、送給時とは逆向きにフィラワイヤFを所定距離だけ引いてもよい。
図3(c)に示すように、時刻t0〜t1においてろう材送給制御手段63(図1参照)は、ろう材であるフィラワイヤFの送給を停止させる。これによって、フィラワイヤFの先端がアークに入らないようにし、電流値I1のアーク放電による熱でフィラワイヤFが蒸発することを防止できる。
(ろう材溶着工程)
図2(b)は、ろう材溶着工程の説明図である。ろう材溶着工程において制御装置60は、溶接トーチ10の移動を停止した状態で、ろう材を送給しつつ電流値I2(<I1)でアーク放電し、溶接ラインL上のめっき層K11が除去された位置にろう材を溶着させる。
例えば、図3(a)の時刻t1〜t2においてアーク放電制御手段61(図1参照)は、電流値I2でアーク放電するようにTIG電源52からの溶接電流を制御する。前記したように、電流値I2は、ろう材(つまり、ZnSi)を溶融させる値として設定されている。
図3(b)に示すように、時刻t1〜t2において溶接トーチ移動制御手段62(図1参照)は、溶接トーチ10の移動を停止させる。これによって溶接トーチ10は、直前のめっき層除去工程において第1母材K1のめっき層K11を除去した位置にとどまる。
図3(c)に示すように、時刻t1〜t2においてろう材送給制御手段63(図1参照)は、ろう材であるフィラワイヤFを所定速度Wで送給する。なお、所定速度Wは、ろう材溶着工程の実行中、フィラワイヤFの先端が溶融池Pに浸るように、単位時間当たりのフィラワイヤFの溶融量に応じて予め設定されている。つまり、送給速度が速すぎてフィラワイヤFの先端が母材に衝突したり、送給速度が遅すぎてフィラワイヤFの先端が溶融池Pから離れないように所定速度Wが設定されている。
送給されたフィラワイヤFの先端は、直前に形成されたビードの表面付近において溶融する。このとき、アークは、フィラワイヤFの先端よりも前側に位置している(つまり、フィラワイヤFはアークに入らない:図2(b)参照)。フィラワイヤFの先端は、直前に実行された電流値I1でのアーク放電による余熱と、前側に位置するアーク放電の放射熱と、によって溶融する。
送給されたフィラワイヤFが溶融することで溶融池Pができる。当該溶融池Pは、各母材K1,K2上で濡れ広がり、電流値I2のアークに達する。フィラワイヤFは所定速度Wで連続的に送給されるため、アーク放電の熱により溶融池Pを介して間接的に加熱され、フィラワイヤFの溶融が持続する。
このようにアークにフィラワイヤFを入れずに、溶融池Pを介して間接的に加熱することで、フィラワイヤF(ろう材)の蒸発や溶滴移行を確実に防止できる。
図3に示すように、制御装置60は、めっき層除去工程とろう材溶着工程とを交互に実行する。これによって、溶接ラインL上に鱗状のビードが形成され、第1母材K1と第2母材K2とが溶接される。
<接合界面について>
Znを含むめっき層K11でFe系金属部材K12(母材本体)が被覆された第1母材K1と、Al系金属部材である第2母材K2と、をZnSi系のろう材でアーク溶接することで、ろう材と各母材K1,K2との間が、以下のような3層構造となる。
すなわち、ろう材と各母材K1,K2との間が、Fe系金属部材K12に隣接しFeを主成分とする第1層と、Al系金属部材に隣接しZnを主成分とする第2層と、前記した第1・第2反応層間に介在しSiを主成分とする極薄の第3層(例えば、FeAlSi)と、を含む3層構造となる。
なお、図5(a)に示す「Fe層」が前記した第1層に相当し、「Zn層」が第2層に相当し、「Si層」が第3層に相当する。
このように、第1・第2層間にSiを主成分とする第3層が介在することによって、Fe系金属部材K12と、Al系金属部材である第2母材K2と、が互いに拡散反応することを防止できる。したがって、接合界面に、硬く脆いFe−Al系の金属間化合物層(例えば、FeAl)が形成されることを防止し、接合強度(引張強度、ピール強度)を高めることができる。
≪効果≫
本実施形態に係るアーク溶接装置100によれば、めっき層除去工程において、ろう材の送給を停止した状態で、溶接ラインLに沿って溶接トーチ10を移動させつつ電流値I1でアーク放電し、めっき層K11を除去する。
このように、第1母材K1のめっき層K11をアーク放電の熱で除去することで、それまでめっき層K11で覆われていたFe系金属部材K12を露出させることができる。また、電流値I1でのアーク放電中、ろう材の送給を停止させることによって、アーク放電の熱でろう材が蒸発することを防止できる。
また、ろう材溶着工程において、溶接トーチ10の移動を停止した状態で、ろう材を送給しつつ電流値I1よりも小さい電流値I2でアーク放電し、めっき層K11が除去された位置にろう材を溶着させる。したがって、ろう材と2つの母材K1,K2との間にめっき層K11が介在しない状態で溶接することができる。これによって、従来技術と比較して接合強度(引張強度、ピール強度)を大幅に高めることができる。
また、ろう材であるフィラワイヤFをアーク放電によって直接的に加熱せず、その先端を溶融池Pに浸すことによって間接的に加熱する。つまり、アーク内にフィラワイヤFの先端を入れないため、フィラワイヤFが蒸発又は溶滴移行することを防止できる。したがって、接合界面の状態や溶融池Pの大きさを安定させつつ、スムーズに溶接を行うことができる。
<比較例との対比>
図6は、比較例に係るアーク溶接装置の処理に関するタイムチャートである。比較例では、所定の電流値I3と電流値I4(<I3)とを交互に切り替えてパルス状の溶接電流を流した(図6(a)参照)。比較例は、溶接電流の変化に関わらず溶接トーチ10を一定速度Vで移動させると共に(図6(b)参照)、フィラワイヤFを一定速度Wで送給する点が、本発明の前記実施形態(図3(b)、(c)参照)と異なる。
図4は、本実施形態に係るアーク溶接装置(実線)と、比較例に係るアーク溶接装置(一点鎖線)と、母材とろう材との接合界面付近の温度変化を示すグラフである。なお、図4に示すデータは、溶接ラインL上の所定の検出箇所H(図1参照)における接合界面の温度を検出し、その時間的変化をプロットすることで得たものである。また、温度T1は、第1母材K1のめっき層K11が溶融飛散する際の温度(つまり、Znの融点:1200℃)である。
時刻t10〜t12において検出箇所Hに向けて前進させることで溶接トーチ10を接近させ、時刻t12付近で溶接箇所にろう材を溶着させ、時刻t12以後においてさらに前進させることで検出箇所Hから溶接トーチ10を遠ざけた。
時刻t11、t12、t13において本実施形態と比較例の両方で界面温度が上昇しているのは、検出箇所H(図1参照)の後側、真上、及び前側において電流値I1(比較例では、電流値I3)で順次アーク放電したためである。
比較例では、溶接中において常時送給されるフィラワイヤFを蒸発させないために、電流値I3を低めに設定せざるを得ず(I3<I1)、電流値I3では界面温度がめっき層K11の融点T1(約1200℃)に達しない(時刻t12参照)。その結果、Fe系金属部材K12(図2参照)側にAlが拡散し、図5(b)に示すように、接合界面にFe−Al系の脆い金属間化合物層が形成され、接合界面が弱くなってしまう。
これに対して本実施形態では、フィラワイヤFを送給しない間において、めっき層K11を溶融飛散させる電流値I1でアーク放電する。そうすると、図4の時刻t12において界面温度がめっき層K11の融点を超え、内部のFe系金属部材K12(図2参照)が露出する。さらに、電流値I2でアーク放電してろう材を溶融させることで、当該ろう材がFe系金属部材K12(及び第2母材K2)の上に直接的に溶着する。
したがって、図5(a)に示すように、第1層(Fe層)と第2層(Zn層)との間に極薄の第3層(Si層)が形成される。したがって、Fe系金属部材(第1母材K1)側にAlが拡散することを防止できる。その結果、接合界面にFe−Al系の金属間化合物層が形成されることを防止し(図5(b)参照)、比較例に対して接合界面の強度を大幅に高くすることができる。
≪変形例≫
以上、本発明に係るアーク溶接装置100について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、前記実施形態では、電流値I2でアーク溶接する時間帯(例えば、時刻t1〜t2:図3参照)と、ろう材を送給する時間帯と、を一致させる場合について説明したが、これに限らない。すなわち、アーク電流を電流値I1から電流値I2に切り替えた後、所定時間経過後にろう材の送給を開始してもよい。また、ろう材の送給を終了してから所定時間経過後にアーク電流を電流値I2から電流値I1に切り替えてもよい。これによって、電流値I1でのアーク放電によってろう材が蒸発することを確実に防止できる。
また、前記実施形態では、第1母材K1のみにZnでめっき処理が施されている場合について説明したが、これに限らない。すなわち、第1母材K1及び第2母材K2の両方にZn(又はZn以外の金属)でめっき処理が施されている場合にも同様の方法でアーク溶接できる。
また、前記実施形態では、第1母材K1(Fe系金属K12)と第2母材K2(Al系金属)とが異種金属である場合について説明したが、これに限らない。すなわち、2つの母材が同種金属であってもよい。
なお、電流値I1、電流値I2、各電流値でのアーク放電時間等は、めっき金属や母材の種類、用途等に応じて適宜設定できる。
また、前記実施形態では、めっき層除去工程において電流値I1でアーク放電し、第1母材K1のめっき層K11を溶融飛散させる場合について説明したが、これに限らない。すなわち、Zn等のめっきを蒸発させるように(つまり、めっき層K11を構成する金属の沸点よりも高くなるように)、電流値I1を設定してもよい。この場合でも、アーク放電によってめっき層K11が除去される。
また、前記実施形態では、ろう材溶着工程において、フィラワイヤFの先端が溶融池Pに浸るように送給する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、ろう材を溶融させるための電流値I2を低めに設定し、アーク内においてフィラワイヤFを溶融させてもよい。
また、前記実施形態では、制御装置60が多軸多関節ロボット等を制御することによって自動でアーク溶接する場合について説明したが、これに限らない。例えば、アーク溶接を行う機器を図2、図3で説明したタイミングで人間が操作してもよい。
また、前記実施形態では、溶接ラインLが直線状である場合について説明したが、これに限らない。例えば、2つの母材の接合箇所に対して溶接トーチ10を左右に揺動させつつ(つまり、ウィ―ビングして)、溶接してもよい。この場合、溶接ラインLは折線状になる。
また、前記実施形態では、Fe系金属部材がZnでめっき処理された第1母材K1と、Al系金属部材である第2母材K2と、をZnSi系のろう材でアーク溶接する場合について説明したが、これに限らない。
例えば、第1母材としてAlSiでめっき処理されたSP鋼板(裸鋼板)を用いてもよい。また、第2母材としてマグネシウム合金を用いてもよい。また、ろう材として、ZnSiにTi、Mn、及びSnのうち任意の組み合わせを混合したものを用いてもよい。なお、前記した電流値I1,I2については、第1母材、第2母材、めっき層、及びろう材の構成物質に応じて適宜設定することが好ましい。
100 アーク溶接装置
10 溶接トーチ
11 非消耗電極
12 ノズル
20 ガス供給装置
30 ロボット駆動装置(溶接トーチ移動手段)
40 フィラワイヤ送給装置(ろう材送給手段)
50 電源装置(アーク放電手段、溶接トーチ移動手段、ろう材送給手段)
60 制御装置
61 アーク放電制御手段(アーク放電手段)
62 溶接トーチ移動制御手段(溶接トーチ移動手段)
63 ろう材送給制御手段(ろう材送給手段)
F フィラワイヤ(ろう材)
G フィラワイヤガイド
K1 第1母材(母材)
K11 めっき層
K2 第2母材(母材)
L 溶接ライン
S 接合構造体
P 溶融池

Claims (4)

  1. 少なくとも一方がめっき層を有する2つの母材を、ろう材でアーク溶接するアーク溶接方法であって、
    前記ろう材の送給を停止した状態で、溶接ラインに沿って溶接トーチを移動させつつ第1電流値でアーク放電し、前記めっき層を除去するめっき層除去工程と、
    前記溶接トーチの移動を停止した状態で、前記ろう材を送給しつつ前記第1電流値よりも小さい第2電流値でアーク放電し、前記めっき層が除去された位置に前記ろう材を溶着させるろう材溶着工程と、を交互に実行する
    ことを特徴とするアーク溶接方法。
  2. 前記2つの母材のうち一方は、Znを含む前記めっき層でFe系金属部材が被覆された第1母材であり、他方は、Al系金属部材である第2母材であり、
    前記ろう材はZnSi系ろう材である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接方法。
  3. 前記ろう材溶着工程において、前記ろう材であるフィラワイヤの先端が、アークよりも進行方向後側に位置し、かつ、溶融池に浸るように前記フィラワイヤを送給する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアーク溶接方法。
  4. 少なくとも一方がめっき層を有する2つの母材を、ろう材でアーク溶接するアーク溶接装置であって、
    前記2つの母材との間でアーク放電する溶接トーチと、
    前記めっき層をアーク放電によって除去するための第1電流値と、前記ろう材を溶融させると共に前記第1電流値よりも小さい第2電流値と、のそれぞれに対応する電流を、前記溶接トーチに交互に流してアーク放電させるアーク放電手段と、
    前記第1電流値でのアーク放電中、溶接ラインに沿って前記溶接トーチを移動させ、前記第2電流値でのアーク放電中、前記溶接トーチの移動を停止させる溶接トーチ移動手段と、
    前記第1電流値でのアーク放電中、前記ろう材を送給せず、前記第2電流値でのアーク放電中、前記めっき層が除去された位置に溶着させるように前記ろう材を送給するろう材送給手段と、を備える
    ことを特徴とするアーク溶接装置。
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