JP5667156B2 - Ptpシートの製造装置及びptpシートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、錠剤等の内容物を収容するためのポケット部を備えたPTPシートを製造するための製造装置及び製造方法に関するものである。
PTPシートは、錠剤等の内容物が充填されるポケット部が形成された容器フィルムと、その容器フィルムに対しポケット部の開口側を密封するように取着されるカバーフィルムとから構成されている。
従来、PTPシートの製造装置にあっては、帯状に形成された容器フィルムの原反が、最上流側においてロール状に巻回された状態でセットされている。そして、ここから引き出された帯状の容器フィルムは、ポケット部を形成する工程、当該ポケット部に内容物を充填する工程、カバーフィルムを取着する工程、容器フィルム及びカバーフィルムからなる帯状のPTPフィルムを各シート単位に打抜く工程等を経てPTPシートへと加工される。
PTPシートの製造装置には、容器フィルムやPTPフィルムを各工程へ移送する手段として、駆動ローラたるポケット送りローラが設けられている。
ポケット送りローラの外周面には、容器フィルム等のポケット部に対応したポケット受け凹部が多数形成されている。そして、当該ポケット送りローラに対し、容器フィルム等は、自身のポケット部がポケット受け凹部に収容されるように掛けられる。この状態で、ポケット送りローラが回転すると、容器フィルム等は、自身のポケット部がポケット受け凹部に引っ掛かるようにして移送されていく。
また、ポケット受け凹部に対しポケット部が収容されることで、容器フィルム等を、位置合わせした状態で移送することができる。このため、各工程が行われる位置は、所定のポケット送りローラとの位置関係を基に設定されている。例えば、所定のポケット送りローラを基準として、ここから容器フィルム等の長手方向におけるPTPシートの打抜きピッチのnピッチ分(nは1以上の自然数)だけ下流側にて、シート打抜き工程など所定の工程が行われる位置が設定される。
尚、製品種別の変更時等を含み、PTPシートの製造を新たに開始する際には、上記ポケット送りローラなど、製造装置の各部位に対し容器フィルム等を掛ける準備作業を作業者が手作業で行う必要がある。
この際、容器フィルム等の移送経路途中にダンサローラなど、位置が変化する変位ローラがある場合には、ここから所定のポケット送りローラまでの容器フィルム等の移送経路長が自由に変化し得るため、PTPシートの製造を開始する前には、前記両ローラ間の移送経路長を予め設定した所定長に初期設定しておく必要がある。
従来では、かかる初期設定を自動に行う技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる初期設定の手順について図4(a)を参照して説明する。まず作業者は手作業により、ポケット部81aの形成された容器フィルム81をやや緩んだ状態でダンサローラ83及びポケット送りローラ84に対し順に掛けていき、各ローラ83,84の各ポケット受け凹部83a,84aに対し、容器フィルム81の各ポケット部81aを嵌め込む。
続いて、製造装置をボタン操作し、ポケット送りローラ84を回転駆動させる。これにより、容器フィルム81が移送されていくと共に、これに引っ張られるようにして、ダンサローラ83が所定方向〔図4(a)の右方向〕へ変位していく。そして、製造装置は、ダンサローラ83に係るエンコーダE0の値を基に、ダンサローラ83が予め設定した所定位置に到達したと判断すると、ポケット送りローラ84を停止する。これにより、両ローラ83,84間の移送経路長S0が予め設定した所定長となり、初期設定が完了する。
特開2003−291908号公報
しかしながら、従来では、最初に作業者がポケット送りローラに対し容器フィルム等を掛け違え、ポケット送りローラと容器フィルム等との対応関係がずれてしまうおそれがある。
例えば図4(b)に示すように、ポケット送りローラ84の周方向に対しPTPシートの打抜きピッチの半ピッチ分(ポケット2列シートの1列分)ずらして、容器フィルム81の各ポケット部81aをポケット送りローラ84の各ポケット受け凹部84aに嵌め込んでしまい、初期設定の完了時において、PTPシートの打抜きピッチに対応して割り振られたポケット送りローラ84の周方向基準位置T0(図4の例では6箇所に存在する)が原点位置G0からずれるおそれがある。
かかる場合には、ポケット送りローラ84との位置関係を基に容器フィルム81の位置を把握し作業を行う各種工程に影響を及ぼすおそれがある。
例えば「PTPシートの打抜き範囲がずれる」、「切離用スリットの形成位置がずれる」、「刻印を付す位置がずれる」、「図柄等が付されたカバーフィルムを貼付する位置がずれる」、「本来スクラップとして廃棄される部位がPTPシートに含まれる」、「ポケット部へ内容物を充填するタイミングがずれる」、「検査工程にて異常が検出された部位を含む不良品のPTPシートを良品として取り扱ってしまう」、「本来、良品として取り扱うべきPTPシートを不良品として排除してしまう」など、種々の不具合が発生するおそれがある。
勿論、この他にも、容器フィルム等におけるポケット部の形成ピッチが等間隔でない場合(1つのPTPシートに複数列のポケット部が存在する場合など)には、ポケット送りローラに対し容器フィルム等を掛け違えることで、容器フィルム等におけるポケット部の形成ピッチと、ポケット送りローラにおけるポケット受け凹部の形成ピッチとがずれてしまうため、例えば「ポケット受け凹部にポケット部が適正に収容されずに潰れてしまう」、「カバーフィルムを適正に取着できずシワがよる」など、種々の不具合が発生するおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ポケット送りローラに対する容器フィルムやPTPフィルムの掛け違えを修正でき、ひいては、これに起因した種々の不具合の発生を抑制することのできるPTPシートの製造装置及びPTPシートの製造方法を提供することを主たる目的の一つとしている。
以下、上記課題を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果を付記する。
手段1.帯状の容器フィルムに形成されたポケット部に所定の内容物が充填され、当該ポケット部を塞ぐように前記容器フィルムに対し帯状のカバーフィルムが取着されてなる帯状のPTPフィルムをシート単位に打ち抜くことでPTPシートを製造するPTPシートの製造装置であって、
前記容器フィルム又は前記PTPフィルムのポケット部を収容可能なポケット受け凹部を有したポケット送りローラと、
前記ポケット送りローラを回転駆動するための回転駆動手段(例えばモータ等)と、
前記ポケット送りローラの回転位置を検出可能な回転位置検出手段(例えばエンコーダ等)と、
前記ポケット送りローラよりも上流側にて、変位可能(回転軸の位置が変位可能)に設けられた変位ローラ(例えばダンサローラ等)と、
前記変位ローラの位置を検出可能な変位位置検出手段(例えばエンコーダ等)とを備え、
前記ポケット送りローラと前記変位ローラとの間に前記容器フィルム又は前記PTPフィルムを掛け渡した状態で、前記回転駆動手段により前記ポケット送りローラを回転駆動させた後、前記変位位置検出手段の値が予め設定された所定値(第1の所定値)となった場合に前記ポケット送りローラを停止することにより、前記ポケット送りローラと前記変位ローラとの間における前記容器フィルム又は前記PTPフィルムの移送経路長を予め設定した所定長に調整するための調整手段と、
前記ポケット送りローラを停止した際に、前記回転位置検出手段の値が予め設定された所定値(第2の所定値)であるか否かを判定する判定手段と、
前記回転位置検出手段の値が前記所定値(第2の所定値)でない場合に、その旨を報知する報知手段とを備えたことを特徴とするPTPシートの製造装置。
上記手段1によれば、内容物を収容するためのポケット部を備えた帯状の容器フィルム等がポケット送りローラの回転によって移送される。ここで、ポケット送りローラのポケット受け凹部に、容器フィルム等のポケット部が収容されることで、容器フィルム等を位置合わせされた状態で移送することができる。
また、本手段によれば、上記調整手段を備えることにより、ポケット送りローラと変位ローラとの間における容器フィルム等の移送経路長を予め設定した所定長に自動的に調整することができる。これにより、フィルム掛け作業(準備作業)の作業性を向上することができる。
さらに、本手段によれば、上記判定手段及び報知手段を備えることにより、作業者は、容器フィルム等をポケット送りローラに対し掛け違えていることを把握することができる。ひいては、ポケット送りローラに対する容器フィルム等の掛け違えを修正することができる。
結果として、ポケット送りローラとの位置関係を基に容器フィルム等の位置を把握し作業を行う各種工程において、ポケット送りローラに対する容器フィルム等の掛け違えに起因して発生し得る各種不具合、例えばPTPシートの打抜きズレや、良品・不良品の取り違いなどの発生を抑制することができる。
加えて、熟練の作業者でなくとも、より容易にフィルム掛け作業を行うことができ、利便性や作業性の向上を図ることができる。
尚、上記「PTPシートの製造装置」のより具体的な構成としては、
「帯状の容器フィルムに対し、所定の内容物を収容するためのポケット部を形成するポケット部形成手段と、
前記ポケット部に前記内容物を充填する充填手段と、
前記ポケット部に前記内容物が充填された前記容器フィルムに対し、前記ポケット部を塞ぐようにして帯状のカバーフィルムを取着する取着手段と、
前記容器フィルムに前記カバーフィルムが取着された帯状のPTPフィルムをPTPシート単位に打ち抜くシート打抜手段とを備えた」構成が一例に挙げられる。
また、上記「ポケット送りローラ」のより具体的な構成として、
「前記容器フィルム又は前記PTPフィルムのポケット部を収容可能なポケット受け凹部を有し、当該ポケット受け凹部により前記ポケット部を引っ掛けつつ自身の回転により前記容器フィルム又は前記PTPフィルムを移送可能なポケット送りローラ」が一例に挙げられる。
手段2.前記ポケット送りローラとして、
当該ポケット送りローラに圧接可能なシールローラと共に、前記容器フィルムに対し前記カバーフィルムを取着するためのものであって、かつ、前記容器フィルムを連続送り動作により移送するものを備え、
前記変位ローラとして、
所定のポケット部形成手段により前記ポケット部の形成された前記容器フィルムを間欠送り動作により移送する所定の間欠移送手段(例えば第2のポケット送りローラやチャック送り機構など)よりも下流側に設けられたものであって、かつ、前記ポケット送りローラと前記間欠移送手段との移送動作の違いを吸収し、前記容器フィルムに対し張力を付与するためのものを備えていることを特徴とする手段1に記載のPTPシートの製造装置。
上記手段2に係るポケット送りローラに対する容器フィルム等の掛け違えは、その後の工程すべてに多大な影響を及ぼすため、かかる箇所に上記手段1の構成を適用することにより、上記手段1の作用がより奏効することとなる。
手段3.前記ポケット送りローラとして、
前記PTPフィルムをシート単位に打ち抜くシート打抜手段よりも上流側にて、前記PTPフィルムを間欠送り動作により移送するものを備え、
前記変位ローラとして、
前記PTPフィルムを連続送り動作により移送する所定の連続移送手段(例えば第2のポケット送りローラ)よりも下流側に設けられたものであって、かつ、前記ポケット送りローラと前記連続移送手段との移送動作の違いを吸収し、前記PTPフィルムに対し張力を付与するためのものを備えていることを特徴とする手段1又は2に記載のPTPシートの製造装置。
上記手段3によれば、例えばカバーフィルムに対し予め刻印を付す位置が設定されている場合に、刻印を付す位置がずれてしまうなど、カバーフィルム取着後のPTPフィルムの掛け違えに起因して発生し得る各種不具合を抑制することができる。
尚、容器フィルムに対しカバーフィルムを取着する前段階と後段階とでは、微妙にPTPシートの打抜きピッチやポケット部の形成ピッチが変化するため、フィルムの移送経路長の調整作業や、ポケット送りローラの回転停止位置の適否判定などは、カバーフィルムの取着前後の両段階においてそれぞれ実施することが好ましい。すなわち、上記手段2及び手段3に係る両箇所に上記手段1の構成を適用することが好ましい。
また、上記手段3に係る箇所にのみ上記手段1の構成を適用した場合には、仮に上記手段2に係るポケット送りローラに対し、PTPシートの打抜きピッチの半ピッチ分だけ容器フィルムの掛け違えが発生し、かつ、上記手段3に係るポケット送りローラに対し、PTPシートの打抜きピッチの半ピッチ分だけPTPフィルムの掛け違えが発生し、上記手段3に係るポケット送りローラにおいて、PTPフィルムがずれなく偶然に一致してしまった場合には、そのズレを検出できずに修正できないおそれがある。
このようにPTPシートの打抜きピッチの1ピッチ分ずれてしまった場合には、不良品のPTPシートを良品として取り扱ってしまう、逆に本来、良品として取り扱うべきPTPシートを不良品として排除してしまうなどの不具合が発生するおそれがある。従って、上記手段2及び手段3に係る両箇所に上記手段1の構成を適用することが好ましい。
手段4.前記ポケット送りローラに圧接可能なタッチローラを備えたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載のPTPシートの製造装置。
上記手段4によれば、タッチローラを備えることにより、ポケット送りローラに掛けられた容器フィルム等の脱落を防止することができる。これにより、例えば当該ポケット送りローラの下流側にて、容器フィルム等に張力を付与するためのテンションローラ等に対し、容器フィルム等が掛けられていない準備作業(フィルム掛け作業)途中にあっても、作業者が手作業により容器フィルム等に対し張力を付与しつつ準備作業を行う必要がない。結果として、作業者が、回転駆動するポケット送りローラの近傍へ手を入れて、準備作業を行う必要がなく、安全性の向上を図ることができる。また、少なくともこの段階においては、製造装置のカバーを閉じておくことができるため、装置内部への異物の混入を低減することができる。
手段5.ポケット部の形成された帯状の容器フィルムに内容物を充填し、前記ポケット部を塞ぐようにして前記容器フィルムに対しカバーフィルムを取着することでPTPフィルムとし、当該PTPフィルムをシート単位で打ち抜くことでPTPシートを製造するPTPシートの製造方法であって、
前記PTPシートの製造工程を開始する前段階の準備工程として、
前記容器フィルム又は前記PTPフィルムのポケット部を収容可能なポケット受け凹部を有したポケット送りローラと、当該ポケット送りローラよりも上流側にて、変位可能に設けられた変位ローラとの間に前記容器フィルム又は前記PTPフィルムを掛け渡すフィルム掛け工程と、
前記ポケット送りローラを回転駆動させた後、前記変位ローラの位置を検出可能な変位位置検出手段の値が予め設定された所定値(第1の所定値)となった場合に前記ポケット送りローラを停止することにより、前記ポケット送りローラと前記変位ローラとの間における前記容器フィルム又は前記PTPフィルムの移送経路長を予め設定した所定長に調整するための調整工程と、
前記ポケット送りローラを停止した際に、前記ポケット送りローラの回転停止位置を検出可能な回転位置検出手段の値が予め設定された所定値(第2の所定値)であるか否かを判定する判定工程と、
前記回転位置検出手段の値が前記所定値(第2の所定値)でない場合に、その旨を報知する報知工程と、
前記ポケット送りローラに掛けられた前記容器フィルム又は前記PTPフィルムを掛け直すフィルム掛け直し工程とを備えたことを特徴とするPTPシートの製造方法。
上記手段5によれば、上記手段1と同様の作用効果が奏される。
尚、上記「PTPシートの製造工程」のより具体的な構成としては、
「帯状の前記容器フィルムに対し前記ポケット部を形成するポケット部形成工程と、
前記ポケット部に前記内容物を充填する充填工程と、
前記ポケット部に前記内容物が充填された前記容器フィルムに対し、前記ポケット部を塞ぐようにして帯状の前記カバーフィルムを取着する取着工程と、
前記容器フィルムに前記カバーフィルムが取着された帯状のPTPフィルムをPTPシート単位に打ち抜くシート打抜工程とを備えた」構成が一例に挙げられる。
(a)はPTPシートを示す斜視図であり、(b)はPTPフィルムを示す斜視図であり、(c)はPTPシートの部分拡大断面図である。 PTP包装機の概略構成を説明するための模式図である。 (a)はフィルム掛け工程及びフィルム掛け直し工程を説明するための模式図であり、(b)は、調整工程を説明するための模式図である。 (a)は、従来の初期設定完了時においてポケット送りローラの回転停止位置が適正に設定された状態を示す模式図であり、(b)は、ポケット送りローラの回転停止位置が適正に設定されていない状態を示す模式図である。
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず製造対象となるPTPシートについて詳しく説明する。
図1(a)〜(c)に示すように、PTPシート1は、複数のポケット部2を備えた容器フィルム3と、ポケット部2を塞ぐようにして容器フィルム3に取着されたカバーフィルム4とを有している。
容器フィルム3は、例えば、PP(ポリプロピレン)やPVC(ポリ塩化ビニル)等の比較的硬質で所定の剛性を有する透明又は半透明の熱可塑性樹脂材料によって構成されている。カバーフィルム4は、アルミニウムによって構成されている。
PTPシート1は、帯状の容器フィルム3及びカバーフィルム4から形成された帯状のPTPフィルム6〔図1(b)参照〕が打抜かれることで、シート状に製造される。
PTPシート1は、平面視略矩形状に形成されており、シート長手方向に沿って配列された5個のポケット部2からなるポケット列が、シート短手方向に2列形成されている。つまり、計10個のポケット部2が形成されている。各ポケット部2には、内容物として錠剤5が1つずつ収容されている〔図1(c)参照〕。
また、図示は省略するが、PTPシート1には、当該PTPシート1をシート小片に切り離すための切離用スリットや、ロットナンバー等の識別情報を示す刻印などが付されている。
次に、上記PTPシート1を製造するための「PTPシートの製造装置」としてのPTP包装機8の概略について説明する。
図2に示すように、PTP包装機8の最上流側では、帯状の容器フィルム3の原反がロール状に巻回されている。
原反から引き出された容器フィルム3は、複数のガイドローラ10a〜10dに対し順に掛けられている。このうち、ガイドローラ10cは、上下方向に昇降可能なダンサローラであって、容器フィルム3に対し張力を付与可能に構成されている。
容器フィルム3は、ガイドローラ10dの下流側において、成形後ポケット送りローラ15に掛けられている。成形後ポケット送りローラ15は、間欠的に回転するモータM1に連結されており、容器フィルム3を間欠的に移送する。成形後ポケット送りローラ15は、本実施形態における間欠移送手段を構成する。
ガイドローラ10dと成形後ポケット送りローラ15との間における容器フィルム3の移送経路には、加熱機構11と成形機構12とが並設されている。これら加熱機構11及び成形機構12によって、「ポケット部形成手段」としてのポケット部形成装置13が構成される。
ここでは、加熱機構11によって容器フィルム3が部分的に加熱され、該容器フィルム3が比較的柔軟になった状態で、成形機構12によって容器フィルム3にポケット部2が成形される。ポケット部2の成形は、成形後ポケット送りローラ15による容器フィルム3の間欠送り動作間のインターバル中に行われる。
成形後ポケット送りローラ15から送り出された容器フィルム3は、成形後ダンサローラ16に掛けられている。
変位ローラとしての成形後ダンサローラ16は、上下方向に揺動可能に軸支された変位手段としての揺動アーム16aの自由端側に回転可能に軸支されている。これにより、成形後ダンサローラ16は、容器フィルム3に対し張力を付与可能に構成され、前記成形後ポケット送りローラ15と、後述するシール下ポケット送りローラ20との移送動作の違い(間欠送り動作と連続送り動作の違い)による容器フィルム3の撓みを防止して、容器フィルム3を常時緊張状態に保持することができる。
また、揺動アーム16aの揺動軸には、変位位置検出手段としてのエンコーダE1が設けられている。
容器フィルム3は、成形後ダンサローラ16の下流側にて、さらにガイドローラ17a,17b、ロッキングローラ18及びシール下ポケット送りローラ20に対し順に掛けられている。
シール下ポケット送りローラ20は、一定速度で連続回転するモータM2に連結されており、容器フィルム3を連続的に且つ一定速度で移送する。本実施形態における回転駆動手段としてのモータM2には、回転位置検出手段としてのエンコーダE2が付設されている。シール下ポケット送りローラ20は、本実施形態における連続移送手段を構成する。
ロッキングローラ18は、一定速度で連続回転するモータM4に連結されており、シール下ポケット送りローラ20に同期して、容器フィルム3を連続的に且つ一定速度で移送する。従って、ロッキングローラ18とシール下ポケット送りローラ20との間における容器フィルム3の移送経路長は不変となっている。
ロッキングローラ18とシール下ポケット送りローラ20との間には、容器フィルム3の移送経路に沿って、充填手段としての充填装置21、及び、検査手段としての検査装置22が設けられている。
充填装置21は、シール下ポケット送りローラ20による容器フィルム3の移送動作に同期して、所定間隔毎にシャッタを開くことで錠剤5を落下させる構成となっており、このシャッタ開放動作に伴って各ポケット部2に錠剤5を自動的に充填する。
検査装置22は、錠剤5が各ポケット部2に確実に充填されているか否か、また錠剤5の異常の有無、異物混入の有無等の検査を、ポケット部2の開口側から行うためのものである。
一方、帯状に形成されたカバーフィルム4の原反は、シール下ポケット送りローラ20の近傍においてロール状に巻回されている。原反から引き出されたカバーフィルム4は、ガイドローラ23a〜23cを介してシール下ポケット送りローラ20の方へ案内されている。
シール下ポケット送りローラ20の近傍にはシールローラ24が設けられており、カバーフィルム4は、容器フィルム3と共に、両ローラ20,24間に送り込まれるようになっている。
シールローラ24は、シール下ポケット送りローラ20から離間した位置と、シール下ポケット送りローラ20に圧接可能な位置とに変位可能に設けられている。また、シールローラ24は、加熱手段としてのヒータを備え、所定温度に加熱される構成となっている。これにより、シールローラ24がシール下ポケット送りローラ20に圧接した状態となっている場合には、両フィルム3,4は両ローラ20,24間を加熱圧接状態で通過することとなる。
この結果、カバーフィルム4が容器フィルム3に貼着(シール)され、錠剤5の充填されたポケット部2がカバーフィルム4により塞がれた状態のPTPフィルム6が製造される。従って、シール下ポケット送りローラ20及びシールローラ24により、本実施形態における「取着手段」が構成される。
尚、図示は省略するが、強固なシールを実現するため、シールローラ24の外周面には、網目状の微細な凸条が形成されている。
また、シール下ポケット送りローラ20の近傍にはタッチローラ25が設けられている。タッチローラ25は、シール下ポケット送りローラ20から離間した位置と、シール下ポケット送りローラ20に圧接可能な位置とに変位可能に設けられている。
タッチローラ25は、PTPシート1の製造を開始する前段階の準備作業(容器フィルム3のフィルム掛け作業)を行う際に、シール下ポケット送りローラ20に圧接し、ここに掛けられた容器フィルム3の浮き上がりを押さえるためのものであり、PTPシート1の製造中においては、シール下ポケット送りローラ20から離間し退避した状態となる。
シール下ポケット送りローラ20から送り出されたPTPフィルム6は、シール後ダンサローラ31及び打抜前ポケット送りローラ32に対し順に掛けられている。
打抜前ポケット送りローラ32は、間欠的に回転するモータM3に連結されており、PTPフィルム6を間欠的に移送する。本実施形態における回転駆動手段としてのモータM3には、回転位置検出手段としてのエンコーダE3が付設されている。
一方、変位ローラとしてのシール後ダンサローラ31は、上下方向に揺動可能に軸支された変位手段としての揺動アーム31aの自由端側に回転可能に軸支されている。これにより、シール後ダンサローラ31は、PTPフィルム6に対し張力を付与可能に構成され、前記シール下ポケット送りローラ20と、後述する打抜前ポケット送りローラ32との移送動作の違い(間欠送り動作と連続送り動作の違い)によるPTPフィルム6の撓みを防止して、容器フィルム3を常時緊張状態に保持することができる。
揺動アーム31aの揺動軸には、変位位置検出手段としてのエンコーダE4が設けられている。
また、打抜前ポケット送りローラ32の近傍にはタッチローラ33が設けられている。タッチローラ33は、打抜前ポケット送りローラ32から離間した位置と、打抜前ポケット送りローラ32に圧接可能な位置とに変位可能に設けられている。
タッチローラ33は、PTPシート1の製造を開始する前段階の準備作業(PTPフィルム6のフィルム掛け作業)を行う際に、打抜前ポケット送りローラ32に圧接し、ここに掛けられたPTPフィルム6の浮き上がりを押さえるためのものであり、PTPシート1の製造中においては、打抜前ポケット送りローラ32から離間し退避した状態となる。
シール下ポケット送りローラ20とシール後ダンサローラ31との間におけるPTPフィルム6の移送経路には、PTPフィルム6の表側(ポケット部2の突出面側)に対応して検査装置35が設けられている。
検査装置35は、上記検査装置22と同様、錠剤5が各ポケット部2に確実に充填されているか否か、また錠剤5の異常の有無、異物混入の有無等の検査を行うためのものである。従って、上記検査装置22による検査と相俟って、容器フィルム3の表裏両面側からの検査を実行可能となる。
打抜前ポケット送りローラ32の下流側には、PTPフィルム6の移送経路に沿って、スリット成形装置38、及び、刻印装置39が設けられている。
スリット成形装置38は、PTPフィルム6の所定位置に上記スリットを形成する機能を有する。刻印装置39は、PTPフィルム6の所定位置に上記刻印を付す機能を有する。
刻印装置39の下流側では、PTPフィルム6がガイドローラ40を経て、シート打抜装置41に案内されている。シート打抜装置41は、PTPフィルム6をPTPシート単位に打抜くシート打抜手段としての機能を有する。本実施形態では、PTPフィルム6の幅方向にPTPシート1を2枚同時に打抜く構成となっている。これにより、PTPフィルム6の移送方向をシート短手方向としたPTPシート1が製造される。
シート打抜装置41の下方位置には、一対の送りローラ42が設けられている。一対の送りローラ42は、シート打抜装置41による打抜き後に帯状に残った端材(スクラップ)45を挟持しながら移送動作を行い、当該端材45を裁断装置43へと案内する。
裁断装置43は、端材45を所定寸法に裁断しスクラップ処理する機能を有する。裁断された端材45は、スクラップ用ホッパ46に貯留された後、別途廃棄処理される。
一方、シート打抜装置41の側方には、打抜かれたPTPシート1を移送するためのアーム機構47及びコンベア48が設けられている。これにより、打抜かれたPTPシート1は完成品用ホッパ49へ移送される。
また、図示は省略するが、PTP包装機8の下流側には、集積装置、移送装置、包装装置等が順に設置されている。尚、これら各装置については、周知のため詳細な説明を省略する。
そして、上記完成品用ホッパ49に収容されたバラのPTPシート1は、例えば2枚一組の抱き合せ状態とされた上で、集積装置において複数組ずつ積上げられる。積み上げられた複数のPTPシート1からなる集積体は、移送装置によってバンド結束されつつ包装装置へと移送され、包装装置においてピロー包装等される。
但し、上記検査装置22,35によって不良品判定された場合には、図示しない不良シート排出機構に不良品信号が送られ、その不良品判定となったPTPシート1は、不良シート排出機構によって別途排出され、図示しない不良品ホッパに移送される。
また、PTP包装機8は、制御手段としての制御装置60や、表示手段としての表示装置61、入力手段を構成するキーボード(図示略)、操作手段を構成する各種ボタン(図示略)を備えている。
制御装置60は、演算手段としてのCPUや、各種プログラムを記憶するROM、演算データや入出力データなどの各種データを一時的に記憶するRAMなどを備えている。
制御装置60は、フィルム3,4や錠剤5に関する品種情報、容器フィルム3等の移送速度、ローラ16,20間等における適正張力など、予め作業者により入力された各種設定内容を記憶している。
また、制御装置60は、上記エンコーダE1等の各種エンコーダからの信号が入力されるようになっており、これに基づき、各種ダンサローラ16,31の変位位置や、各種ポケット送りローラ15,20,32の回転角度位置を常に把握できるように構成されている。
そして、制御装置60は、上記設定内容等に基づき、上記モータM1等の各種モータや、上記ポケット部形成装置13等の各種装置など、PTP包装機8内の各種機構に対し制御信号を出力し、これらを駆動制御する。
表示装置61には、上記設定内容や、検査装置22,35による検査結果、後述する報知情報などが表示される。表示装置61は、本実施形態における報知手段を構成する。
また、操作ボタンとしては、例えばPTP包装機8を起動させる「起動」ボタンや、PTP包装機8の稼働を停止する「停止」ボタンなどが設けられている。そして、作業者が、適宜、これらのボタンを操作することにより、PTP包装機8を各種運転モードに切換えるなど、PTP包装機8に対し種々の指示を与えることができる。
尚、上記PTP包装機8は、衛生面等を考慮して筐体の内部に構築されている。特に本実施形態では、清掃面等を考慮して上記充填装置21を含む錠剤充填機構が独立した筐体に覆われることにより、装置本体8Aとは別の充填ユニット8Bとしてユニット化されている。充填ユニット8Bは、装置本体8Aに対し着脱可能に取付固定されている。
PTP包装機8の概略は以上のとおりであるが、以下、容器フィルム3やPTPフィルム6を移送する上記各種ポケット送りローラ15,20,32の構成について、シール下ポケット送りローラ20を例にしてより詳しく説明する。
図3(a)に示すように、シール下ポケット送りローラ20の外周面には、容器フィルム3のポケット部2が収容されるポケット受け凹部Rが形成されている。ポケット受け凹部Rは、その大きさや形成ピッチが、容器フィルム3のポケット部2に対応して形成されている。
但し、本実施形態に係る容器フィルム3の長手方向におけるPTPシート1の1シート内のポケット部2の形成ピッチP1、及び、隣り合うシート間のポケット部2の形成ピッチP1´は等間隔ではなく若干異なっている〔図1(b)参照〕。一方、各PTPシート1の打抜きピッチP2は等間隔となっている。
そして、図3(b)に示すように、ポケット部2がポケット受け凹部Rに収容されるように、容器フィルム3がシール下ポケット送りローラ20に掛けられた状態で、当該シール下ポケット送りローラ20が回転すると、容器フィルム3は、自身のポケット部2がポケット受け凹部Rに引っ掛かるようにして移送されていく。
このように、容器フィルム3のポケット部2がシール下ポケット送りローラ20のポケット受け凹部Rに収容されながら移送動作が行われることで、容器フィルム3は、位置合わせされた状態で移送されることとなる。
そして、上記充填装置21、検査装置22,35、スリット成形装置38、刻印装置39、シート打抜装置41などの配置位置は、シール下ポケット送りローラ20など各種ポケット送りローラ15,20,32との位置関係を基に設定されている。例えば、打抜前ポケット送りローラ32(の原点位置)を基準として、ここからPTPフィルム6の移送経路に沿ってPTPシート1の打抜きピッチP2のnピッチ分(nは1以上の自然数)だけ下流側に、シート打抜装置41が配置されている。
次に、上記のように構成されたPTP包装機8によってPTPシート1を製造する手順について説明する。
まずPTP包装機8に対し容器フィルム3をセットする準備工程(シール前準備工程)について詳しく説明する。
作業者は、PTP包装機8を停止させた状態で、充填ユニット8Bのカバーを開けると共に、当該充填ユニット8Bよりも上流側にあたる装置本体8Aの上流エリアのカバーを開け、ロール状に巻回された容器フィルム3の原反をPTP包装機8の最上流側にセットする。
続いて、作業者は、手作業により、原反から引き出したポケット成形前の容器フィルム(原反フィルム)3を、移送経路に沿って上流側より順に、ガイドローラ10a〜10d、ポケット部形成装置13(加熱機構11、成形機構12)、成形後ポケット送りローラ15、成形後ダンサローラ16、ガイドローラ17a,17b、ロッキングローラ18に対しセットしていき、充填ユニット8B内へ引き入れる。その後、装置本体8Aの上流エリアのカバーを閉じる。
次に、作業者は、「準備A」ボタンを押して、PTP包装機8の運転モードを「準備モードA」とする。
「準備モードA」となると、ポケット部形成装置13、成形後ポケット送りローラ15、成形後ダンサローラ16、及び、ロッキングローラ18が稼働し、容器フィルム3に対しポケット部2を成形可能となる。尚、「準備モードA」では、ロッキングローラ18と同期して、シール下ポケット送りローラ20も回転駆動する。
そして、作業者は、充填ユニット8B内に手を入れて、容器フィルム3を引っ張りつつ、容器フィルム3に対しポケット部2を成形していく。「準備モードA」中は、充填ユニット8B内において駆動している機構がないため、作業者は安全に作業を行うことができる。
ここで、ポケット部2の成形された容器フィルム(成形フィルム)3は、順次、丸めて充填ユニット8B内に貯留しておく。
その後、ポケット部2の成形された容器フィルム3が、シール下ポケット送りローラ20に届く程度に十分に貯留されると、作業者は、PTP包装機8の「休止」ボタンを押し、PTP包装機8を一旦「休止モード」とする。
「休止モード」となると、PTP包装機8内の各種機構が休止状態となる。ここでは、上記ポケット部形成装置13、成形後ポケット送りローラ15、成形後ダンサローラ16、ロッキングローラ18、及び、シール下ポケット送りローラ20が休止状態となる。
この状態で、作業者は、充填ユニット8Bの下流側にあたる装置本体8Aの下流エリアのカバーを開け、前記容器フィルム3を装置本体8Aの下流エリア内へ引き入れ、シール下ポケット送りローラ20に掛ける。
ここで、作業者は、容器フィルム3のポケット部2を、シール下ポケット送りローラ20のポケット受け凹部Rに収容させる〔図3(a)の実線矢印<1>参照〕。
かかる一連の工程が本実施形態における容器フィルム3のフィルム掛け工程に相当する。
続いて、タッチローラ25をシール下ポケット送りローラ20に圧接させ、容器フィルム3を押さえる。
このようにシール下ポケット送りローラ20に対する容器フィルム3のセットが完了すると、作業者は、装置本体8Aの下流エリアのカバーを閉じ、「確認A」ボタンを押す。
「確認A」ボタンが押されると、制御装置60は、シール下ポケット送りローラ20を回転駆動させる。このとき、成形後ポケット送りローラ15は、周方向基準位置が所定の原点位置に位置決めされ、停止した状態となっている。また、ロッキングローラ18は、シール下ポケット送りローラ20に同期して、回転駆動する。
これにより、シール下ポケット送りローラ20では容器フィルム3が下流側へ移送されていくと共に〔図3(b)参照〕、これに引っ張られるようにして、成形後ダンサローラ16が変位していく。
そして、制御装置60は、エンコーダE1の値が予め設定された所定値となった場合には、成形後ダンサローラ16が予め設定した所定位置に到達したとみなし、シール下ポケット送りローラ20を停止する。
これにより、シール下ポケット送りローラ20と成形後ダンサローラ16との間における容器フィルム3の移送経路長が予め設定された所定長に調整される。ひいては、成形後ポケット送りローラ15と成形後ダンサローラ16との間における容器フィルム3の移送経路長、ロッキングローラ18と成形後ダンサローラ16との間における容器フィルム3の移送経路長、及び、成形後ポケット送りローラ15とシール下ポケット送りローラ20との間における容器フィルム3の移送経路長が予め設定された所定長に調整されることとなる。
かかる一連の工程が本実施形態における容器フィルム3に係る調整工程に相当し、かかる工程を実行する機能が容器フィルム3に係る調整手段を構成する。
続いて、制御装置60は、エンコーダE2の値が予め設定された所定値であるか否かを判定する。つまり、シール下ポケット送りローラ20の回転停止位置が予め設定された所定位置であるか否かを判定する。かかる工程が、本実施形態における容器フィルム3に係る判定工程に相当し、かかる工程を実行する機能が容器フィルム3に係る判定手段を構成する。
ここで、エンコーダE2の値が予め設定された所定値でない場合、すなわちシール下ポケット送りローラ20の回転停止位置が予め設定された所定位置でない場合には、制御装置60は、表示装置61にその旨を表示する。例えば「容器フィルム掛け不良」などと表示する。かかる工程が、本実施形態における容器フィルム3に係る報知工程に相当し、かかる工程を実行する機能が容器フィルム3に係る報知手段を構成する。
この報知表示を見た作業者は、一旦、シール下ポケット送りローラ20から容器フィルム3を取外し、当該容器フィルム3をシール下ポケット送りローラ20の周方向に対しPTPシート1の打抜きピッチP2の半ピッチ分(ポケット1列分)ずらして、再度、容器フィルム3のポケット部2をシール下ポケット送りローラ20のポケット受け凹部Rに収容させる〔図3(a)の点線矢印<2>参照〕。かかる工程が、本実施形態における容器フィルム3に係るフィルム掛け直し工程に相当する。
本実施形態では、シール下ポケット送りローラ20と同期駆動するロッキングローラ18に対しても、上記同様の手順で、フィルム掛け直し作業を行う。
かかるフィルム掛け直し作業の終了後、作業者は、再度「確認A」ボタンを押し、上記調整作業を行う。これにより、シール下ポケット送りローラ20と成形後ダンサローラ16との間における容器フィルム3の長さが、PTPシート1の打抜きピッチP2のnピッチ分(nは1以上の自然数)に相当する適切な長さとなる。同時に、シール下ポケット送りローラ20は、その所定の周方向基準位置T1(本実施形態では6箇所に存在する)が所定の原点位置G1に位置決めされ、停止した状態となる。
尚、本実施形態では、上記フィルム掛け直し作業を行うにあたり、容器フィルム3をずらす方向は、上流側方向又は下流側方向へ作業者が任意に選択する。そのため、ここで制御装置60は、エンコーダE1,E2の値や、容器フィルム3にかかる張力等に基づき、シール下ポケット送りローラ20を正方向又は逆方向へ回転駆動させる等して、適切な位置に調整することとなる。PTPシート1の打抜きピッチP2のnピッチ分(例えば1ピッチ分)のずれであれば、作業者の人手によらず、制御装置60は、自身で調整することができる。
ここで、上記フィルム掛け直し作業が適正に行われていない場合には、上記一連の作業を繰り返すこととなる。
一方、適切に調整されていれば、制御装置60は、表示装置61にその旨を表示する。例えば「容器フィルム掛け完了」などと表示する。これにより、シール前準備工程が完了し、作業者は、次の準備工程(シール後準備工程)へ移行する。
続いて、PTP包装機8に対しPTPフィルム6をセットする準備工程(シール後準備工程)について詳しく説明する。
まず作業者は、PTP包装機8を休止させた状態で、装置本体8Aの下流エリアのカバーを開け、タッチローラ25をシール下ポケット送りローラ20から一旦離間させる。
続いて、作業者は、手作業により、原反から引き出したカバーフィルム4を、ガイドローラ23a〜23cを介してシール下ポケット送りローラ20の方へ案内する。
次に、シールローラ24をシール下ポケット送りローラ20に圧接させると共に、タッチローラ25を再度、シール下ポケット送りローラ20に圧接させ、容器フィルム3及びカバーフィルム4を押さえる。その後、装置本体8Aの下流エリアのカバーを閉じる。
その後、作業者は、「準備B」ボタンを押して、PTP包装機8の運転モードを「準備モードB」とする。
「準備モードB」となると、ポケット部形成装置13、成形後ポケット送りローラ15、成形後ダンサローラ16、ロッキングローラ18、シール下ポケット送りローラ20、及び、シールローラ24が稼働し、容器フィルム3に対しカバーフィルム4が貼着されたPTPフィルム6が製造されていく。尚、この段階では、充填ユニット8B(充填装置21)が稼動していないため、ポケット部2が空の状態のPTPフィルム6が製造されることとなる。
ここで、製造されたPTPフィルム6は、順次、装置本体8Aの下流エリア内に貯留されていく。この間、作業者は、装置本体8Aの下流エリア内に手を入れて作業を行う必要がないため、作業者の安全性が向上する。
その後、PTPフィルム6が、シール後ダンサローラ31を介して、打抜前ポケット送りローラ32に届く程度に十分に貯留されると、作業者は、PTP包装機8の「休止」ボタンを押し、PTP包装機8を一旦「休止モード」とする。
「休止モード」となると、PTP包装機8内の各種機構が休止状態となる。ここでは、上記ポケット部形成装置13、成形後ポケット送りローラ15、成形後ダンサローラ16、ロッキングローラ18、シール下ポケット送りローラ20、及び、シールローラ24が休止状態となる。
この状態で、作業者は、装置本体8Aの下流エリアのカバーを開け、貯留されたPTPフィルム6を、シール後ダンサローラ31及び打抜前ポケット送りローラ32に対し順に掛けていく。
ここで、作業者は、PTPフィルム6のポケット部2を、打抜前ポケット送りローラ32のポケット受け凹部Rに収容させる。
かかる一連の工程が本実施形態におけるPTPフィルム6のフィルム掛け工程に相当する。
続いて、タッチローラ33を打抜前ポケット送りローラ32に圧接させ、PTPフィルム6を押さえる。
このように打抜前ポケット送りローラ32に対するPTPフィルム6のセットが完了すると、作業者は、装置本体8Aの下流エリアのカバーを閉じ、「確認B」ボタンを押す。
「確認B」ボタンが押されると、制御装置60は、打抜前ポケット送りローラ32を回転駆動させる。このとき、シール下ポケット送りローラ20は、上述したように所定の周方向基準位置T1が所定の原点位置G1に位置決めされ、停止した状態となっている。
これにより、打抜前ポケット送りローラ32ではPTPフィルム6が下流側へ移送されていくと共に、これに引っ張られるようにして、シール後ダンサローラ31が変位していく。
そして、制御装置60は、エンコーダE4の値が予め設定された所定値となった場合には、シール後ダンサローラ31が予め設定した所定位置に到達したとみなし、打抜前ポケット送りローラ32を停止する。
これにより、打抜前ポケット送りローラ32とシール後ダンサローラ31との間におけるPTPフィルム6の移送経路長が予め設定された所定長に調整される。ひいては、シール下ポケット送りローラ20とシール後ダンサローラ31との間におけるPTPフィルム6の移送経路長、及び、シール下ポケット送りローラ20と打抜前ポケット送りローラ32との間におけるPTPフィルム6の移送経路長が予め設定された所定長に調整されることとなる。
かかる一連の工程が本実施形態におけるPTPフィルム6に係る調整工程に相当し、かかる工程を実行する機能がPTPフィルム6に係る調整手段を構成する。
続いて、制御装置60は、エンコーダE3の値が予め設定された所定値であるか否かを判定する。つまり、打抜前ポケット送りローラ32の回転停止位置が予め設定された所定位置であるか否かを判定する。かかる工程が、本実施形態におけるPTPフィルム6に係る判定工程に相当し、かかる工程を実行する機能がPTPフィルム6に係る判定手段を構成する。
ここで、エンコーダE3の値が予め設定された所定値でない場合、すなわち打抜前ポケット送りローラ32の回転停止位置が予め設定された所定位置でない場合には、制御装置60は、表示装置61にその旨を表示する。例えば「PTPフィルム掛け不良」などと表示する。かかる工程が、本実施形態におけるPTPフィルム6に係る報知工程に相当し、かかる工程を実行する機能がPTPフィルム6に係る報知手段を構成する。
この報知表示を見た作業者は、一旦、打抜前ポケット送りローラ32からPTPフィルム6を取外し、当該PTPフィルム6を打抜前ポケット送りローラ32の周方向に対しPTPシート1の打抜きピッチP2の半ピッチ分(ポケット1列分)ずらして、再度、PTPフィルム6のポケット部2を打抜前ポケット送りローラ32のポケット受け凹部Rに収容させる。かかる工程が、本実施形態におけるPTPフィルム6に係るフィルム掛け直し工程に相当する。
かかるフィルム掛け直し作業の終了後、作業者は、再度「確認B」ボタンを押し、上記調整作業を行う。これにより、打抜前ポケット送りローラ32とシール後ダンサローラ31との間におけるPTPフィルム6の長さが、PTPシート1の打抜きピッチP2のnピッチ分(nは1以上の自然数)に相当する適切な長さとなる。同時に、打抜前ポケット送りローラ32は、その所定の周方向基準位置が所定の原点位置に位置決めされ、停止した状態となる。
尚、ここでは、上記容器フィルム3の場合と同様、上記フィルム掛け直し作業を行うにあたり、PTPフィルム6をずらす方向は、上流側方向又は下流側方向へ作業者が任意に選択する。そのため、ここで制御装置60は、エンコーダE2,E3の値や、PTPフィルム6にかかる張力等に基づき、打抜前ポケット送りローラ32を正方向又は逆方向へ回転駆動させる等して、適切な位置に調整することとなる。PTPシート1の打抜きピッチP2のnピッチ分(例えば1ピッチ分)のずれであれば、作業者の人手によらず、制御装置60は、自身で調整することができる。
ここで、上記フィルム掛け直し作業が適正に行われていない場合には、上記一連の作業を繰り返すこととなる。
一方、適切に調整されていれば、制御装置60は、表示装置61にその旨を表示する。例えば「PTPフィルム掛け完了」などと表示する。これにより、シール後準備工程が完了する。
その後、作業者は、再び「準備B」ボタンを押して、PTPフィルム6を製造させる。そして、PTPフィルム6が、送りローラ42に届く程度に十分に貯留されると、作業者は、PTP包装機8の「休止」ボタンを押し、PTP包装機8を一旦「休止モード」とする。
続いて、作業者は、装置本体8Aの下流エリアのカバーを開け、PTPフィルム6を手作業により、スリット成形装置38、刻印装置39、ガイドローラ40、シート打抜装置41、及び、送りローラ42に対しセットしていく。その後、タッチローラ25,33をそれぞれポケット送りローラ20,32から離間させ、装置本体8Aの下流エリアのカバーを閉じる。
その後、作業者は、「生産」ボタンを押して、PTP包装機8の運転モードを「生産モード」とする。
「生産モード」となると、充填ユニット8B(充填装置21)を含むPTP包装機8全体が稼動する。これにより、カバーフィルム4が容器フィルム3に貼着され、錠剤5の充填されたポケット部2がカバーフィルム4により塞がれた状態のPTPフィルム6が製造される。
次にPTPシート1を製造する製造工程(生産モード)について、主要な工程を中心に説明する。
まず容器フィルム3が原反からポケット部形成装置13へ移送される。ここで、まず加熱機構11により容器フィルム3のポケット部2に対応する部位が部分的に加熱され、非常に伸びやすい軟化状態となる。続いて、容器フィルム3は、成形機構12へ移送される。ここで、容器フィルム3の軟化した部分が延伸され、ポケット部2が形成される。かかる工程が本実施形態におけるポケット部形成工程に相当する。
その後、容器フィルム3は充填装置21へ移送される。ここで、ポケット部2に錠剤5が充填される。かかる工程が本実施形態における充填工程に相当する。
また続く検査装置22による検査工程を経た後、容器フィルム3は、カバーフィルム4と共に、シール下ポケット送りローラ20及びシールローラ24へと移送される。ここで、カバーフィルム4が容器フィルム3に対し加熱圧接されて取着される。かかる工程が取着工程に相当する。
次に、カバーフィルム4が取着されて得られたPTPフィルム6は、検査装置35による検査工程を経た後、スリット成形装置38へ移送される。ここで、PTPフィルム6の容器フィルム3側にスリットが形成される。かかる工程がスリット形成工程に相当する。
続いてPTPフィルム6は刻印装置39へ移送される。ここで、PTPフィルム6のカバーフィルム4側に刻印が付される。かかる工程が刻印工程に相当する。
その後、PTPフィルム6はシート打抜装置41へと移送される。ここで、PTPフィルム6からPTPシート1が打ち抜かれる。かかる工程がシート打抜工程に相当する。
上述したとおり、シート打抜装置41によって打抜かれたPTPシート1は、アーム機構47及びコンベア48によって移送され、完成品用ホッパ49に貯留される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、ポケット送りローラ20等とダンサローラ16等との間における容器フィルム3等の移送経路長を予め設定した所定長に自動的に調整することができる。これにより、フィルム掛け作業(準備作業)の作業性を向上することができる。
さらに、本実施形態では、ここでポケット送りローラ20等の回転停止位置が予め設定された所定位置であるか否かを判定し、一致しない場合には、表示装置61にその旨が表示される。これにより、作業者は、容器フィルム3等をポケット送りローラ20等に対し掛け違えていることを把握することができる。ひいては、ポケット送りローラ20等に対する容器フィルム3等の掛け違えを修正することができる。
結果として、ポケット送りローラ20等との位置関係を基に容器フィルム3等の位置を把握し作業を行う各種工程において、ポケット送りローラ20等に対する容器フィルム3等の掛け違えに起因して発生し得る各種不具合、例えばPTPシート1の打抜きズレや、良品・不良品の取り違いなどの発生を抑制することができる。
加えて、熟練の作業者でなくとも、より容易にフィルム掛け作業を行うことができ、利便性や作業性の向上を図ることができる。
また、タッチローラ25等を備えることにより、ポケット送りローラ20等に掛けられた容器フィルム3等の脱落を防止することができる。これにより、例えばポケット送りローラ20等の下流側にてシール後ダンサローラ31等に対し容器フィルム3等が掛けられていない準備作業(フィルム掛け作業)途中にあっても、作業者が手作業により容器フィルム3等に対し張力を付与しつつ準備作業を行う必要がない。結果として、作業者が、回転駆動するポケット送りローラ20等の近傍へ手を入れて、準備作業を行う必要がなく、安全性の向上を図ることができる。また、少なくともこの段階においては、PTP包装機8のカバーを閉じておくことができるため、PTP包装機8内部への異物の混入を低減することができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、内容物が錠剤5である場合について具体化しているが、内容物の種別、形状等については特に限定されるものではなく、例えば食品や電子部品等が内容物として充填される構成であってもよい。勿論、これらの内容物に対応して形成されるポケット部2の形状や大きさ等に関しても上記実施形態に限定されるものではない。
(b)容器フィルム3及びカバーフィルム4の素材、ポケット部2の数や配列、形状など、PTPシート1の構成は上記実施形態(2列10個のポケット部)に限定されるものではない。
例えば、容器フィルム3をアルミニウムなど他の材質で形成してもよい。また、例えば3列12個のポケット部2を有するタイプをはじめ、様々な配列、個数からなるPTPシート1を採用することができる。
尚、シート短手方向(容器フィルム3の長手方向)にM列(Mは2以上の自然数)のポケット部2を有するPTPシート1を製造する場合には、上記フィルム掛け直し作業を多くとも〔M−1〕回だけ行えば、フィルム掛け作業を完了させることができる。
また、切離用スリットや刻印の態様としても、種々の態様を作用することができる。切離用スリットや刻印を省略した構成としてもよい。勿論、スリットに代えて、切離線としてミシン目を形成した構成としてもよい。
また、上記実施形態では、特に言及していないが、容器フィルム3やカバーフィルム4に文字や図形、バーコード等の各種情報が印刷されている構成としてもよい。かかる場合に、シート打抜きずれが発生した場合には、これらの情報の位置が、ポケット部2の成形位置などPTPシート1の所定位置からずれてしまうおそれもあるため、本願発明がより奏功することとなる。
また、上記実施形態では、PTPシート1の1シート内のポケット部2の形成ピッチP1、及び、隣り合うシート間のポケット部2の形成ピッチP1´は等間隔ではないが、PTPシート1の1シート内のポケット部2の形成ピッチP1、及び、隣り合うシート間のポケット部2の形成ピッチP1´は等間隔となる構成としてもよい。
(c)PTPフィルム6におけるPTPシート1の打抜き態様は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば上記実施形態では、PTPフィルム6の幅方向にPTPシート1を2枚同時に製造する構成となっているが、これに代えて、PTPシート1をPTPフィルム6の幅方向に3枚以上製造する構成としてもよいし、また1枚だけ製造する構成としてもよい。
また、例えばPTPシート1の打抜部分の周囲(四方向)に端材が残るような打抜き態様を採用してもよい。
(d)ポケット送りローラ20など各種ローラの構成は、上記実施形態に限定されるものではない。例えばポケット送りローラ20等の周方向におけるポケット受け凹部Rの数など、上記実施形態と異なる構成を採用してもよい。
また、ポケット送りローラ20及びロッキングローラ18の一方をモータで駆動し、該ローラと他方のローラとをタイミングベルトで連結して、同期回転させる構成としてもよい。また、ロッキングローラ18を省略した構成としてもよい。
(e)上記実施形態では、ポケット部形成装置13によりポケット部2の形成された容器フィルム3を間欠送り動作により移送する間欠移送手段として、成形後ポケット送りローラ15を採用しているが、これに代えて、チャック送り機構など異なる構成を採用してもよい。
(f)上記実施形態では、特に言及していないが、回転駆動手段を構成する各種モータM1〜M4としては、サーボモータやインバータモータ、DD(ダイレクトドライブ)モータ等、任意のモータを採用することができる。また、モータ以外の他の駆動手段を採用してもよい。
(g)上記実施形態では、変位ローラとして揺動変位する成形後ダンサローラ16等を採用しているが、これに限らず、直線的に変位する変位ローラを採用してもよい。
また、変位位置検出手段として、エンコーダE1等に代えて、ポジションメータ等を採用してもよい。
(h)上記実施形態では、フィルム掛け直し作業を行うにあたり、容器フィルム3等をずらす方向は、上流側方向又は下流側方向へ作業者が任意に選択する構成となっているが、これに限らず、上記実施形態に係る報知に合せて、容器フィルム3等をずらす方向を表示装置61にて指示する構成としてもよい。かかる構成において、表示装置61が方向指示手段を構成することとなる。かかる構成により、さらなる作業性の向上を図ることができる。
(i)上記実施形態では、フィルム掛け直し作業を作業者が人為的に行う構成となっているが、これに代えて、フィルム掛け直し作業を行うフィルム掛け直し装置(フィルム掛け直し手段)を備えた構成としてもよい。かかる構成により、さらなる作業性の向上を図ることができる。
ここで、シール下ポケット送りローラ20から容器フィルム3を取外し、シール下ポケット送りローラ20の周方向へ容器フィルム3をずらすような直接的な機構は勿論のこと、例えばポケット部形成装置13(成形機構12)において、ポケット部2を1列分ずらして成形を行うことによって、シール下ポケット送りローラ20と容器フィルム3との位置関係を合せるような機構をフィルム掛け直し手段として採用してもよい。
(j)上記実施形態では、報知手段として表示装置61を採用しているが、これに限らず、警報ランプ等の発光手段や、スピーカ等の音声発生手段など、異なる構成を採用してもよい。
(k)上記実施形態では、PTPシート1の製造を開始する前の準備工程として、容器フィルム3をセットするシール前準備工程と、PTPフィルム6をセットするシール後準備工程とを段階的に行う構成となっている。
これに限らず、ポケット部2の形成された容器フィルム3を、打抜前ポケット送りローラ32(又は送りローラ42)まで掛け渡した状態で、成形後ポケット送りローラ15からシール下ポケット送りローラ20までの移送経路長の調整(シール下ポケット送りローラ20の位置調整)、及び、シール下ポケット送りローラ20から打抜前ポケット送りローラ32までの移送経路長の調整(打抜前ポケット送りローラ32の位置調整)を一度に行う構成を採用してもよい。
但し、容器フィルム3に対しカバーフィルム4を取着する前段階と後段階とでは、微妙にPTPシート1の打抜きピッチP2やポケット部2の形成ピッチP1,P1´が変化するおそれがある。また、仮にシール下ポケット送りローラ20に対し、PTPシート1の打抜きピッチP2の半ピッチ分だけ容器フィルム3の掛け違えが発生し、かつ、打抜前ポケット送りローラ32に対し、PTPシート1の打抜きピッチP2の半ピッチ分だけPTPフィルム6の掛け違えが発生し、打抜前ポケット送りローラ32において、PTPフィルム6がずれなく偶然に一致してしまった場合には、そのズレを検出できずに修正できないおそれがある。このため、上記実施形態のように、シール前準備工程とシール後準備工程とを段階的に行う構成とすることがより好ましい。
勿論、PTP包装機8の構成によっては、成形後ポケット送りローラ15からシール下ポケット送りローラ20までの移送経路長の調整(シール下ポケット送りローラ20の位置調整)のみが行われる構成としてもよいし、シール下ポケット送りローラ20から打抜前ポケット送りローラ32までの移送経路長の調整(打抜前ポケット送りローラ32の位置調整)のみが行われる構成としてもよい。
(l)タッチローラ25,33を省略し、作業者が手作業により容器フィルム3等に張力を付与する構成としてもよい。但し、タッチローラ25,33を省略した場合でも、上述したように送りローラ42まで容器フィルム3を掛け渡した状態で準備工程を行う場合には、作業者が手作業で行う必要はない。
また、タッチローラ25,33の位置を検出可能な検出手段を備え、準備工程において、タッチローラ25等がポケット送りローラ20等に圧接していない場合に、その旨を報知する構成を採用してもよい。
(m)上記実施形態では、ポケット部2の成形された容器フィルム(成形フィルム)3が、シール下ポケット送りローラ20に届く程度に十分に貯留されると、作業者が、PTP包装機8の「休止」ボタンを押して「休止モード」とする構成となっている。これに限らず、例えば「準備A」ボタンを押すと、予め設定した長さの容器フィルム(成形フィルム)3を貯留し、自動的にPTP包装機8を停止させ「休止モード」とする構成としてもよい。
(n)上記実施形態では、打抜前ポケット送りローラ32に届くまでのPTPフィルム6が作られると、一旦、打抜前ポケット送りローラ32までのフィルム掛け作業を行い、その後、送りローラ42に届くまでのPTPフィルム6が作られると、送りローラ42までのフィルム掛け作業を行うといったように、PTPフィルム6のフィルム掛け作業等が段階的に行われる構成となっている。
これに限らず、例えばシール後準備工程で、ガイドローラ40と送りローラ42にそれぞれ一定速度で連続回転するモータを連結し、「準備B」ボタンが押され「準備モードB」になると、ガイドローラ40と送りローラ42が打抜前ポケット送りローラ32と同期して回転する構成の下、作業者が「準備B」ボタンを押して、PTPフィルム6を送りローラ42に届く程度に十分に貯留した後、作業者が「休止」ボタンを押して「休止モード」とし、その後、送りローラ42までPTPフィルム6をセットし、「確認B」ボタンを押して、PTPフィルム6に係る調整工程を行う構成としてもよい。かかる構成により、作業性の向上を図ることができる。
ここで、上記(m)と同様、「準備B」ボタンを押すと、予め設定した長さのPTPフィルム6を貯留し、自動的にPTP包装機8を停止させ「休止モード」とする構成としてもよい。
1…PTPシート、2…ポケット部、3…容器フィルム、4…カバーフィルム、5…錠剤、6…PTPフィルム、8…PTP包装機、13…ポケット部形成装置、15…成形後ポケット送りローラ、16…成形後ダンサローラ、18…ロッキングローラ、20…シール下ポケット送りローラ、24…シールローラ、25,33…タッチローラ、31…シール後ダンサローラ、32…打抜前ポケット送りローラ、41…シート打抜装置、60…制御装置、61…表示装置、M1〜M4…モータ、E1〜E4…エンコーダ、R…ポケット受け凹部、P1,P1´…ポケット部の形成ピッチ、P2…PTPシートの打抜きピッチ。

Claims (5)

  1. 帯状の容器フィルムに形成されたポケット部に所定の内容物が充填され、当該ポケット部を塞ぐように前記容器フィルムに対し帯状のカバーフィルムが取着されてなる帯状のPTPフィルムをシート単位に打ち抜くことでPTPシートを製造するPTPシートの製造装置であって、
    前記容器フィルム又は前記PTPフィルムのポケット部を収容可能なポケット受け凹部を有したポケット送りローラと、
    前記ポケット送りローラを回転駆動するための回転駆動手段と、
    前記ポケット送りローラの回転位置を検出可能な回転位置検出手段と、
    前記ポケット送りローラよりも上流側にて、変位可能に設けられた変位ローラと、
    前記変位ローラの位置を検出可能な変位位置検出手段とを備え、
    前記ポケット送りローラと前記変位ローラとの間に前記容器フィルム又は前記PTPフィルムを掛け渡した状態で、前記回転駆動手段により前記ポケット送りローラを回転駆動させた後、前記変位位置検出手段の値が予め設定された所定値となった場合に前記ポケット送りローラを停止することにより、前記ポケット送りローラと前記変位ローラとの間における前記容器フィルム又は前記PTPフィルムの移送経路長を予め設定した所定長に調整するための調整手段と、
    前記ポケット送りローラを停止した際に、前記回転位置検出手段の値が予め設定された所定値であるか否かを判定する判定手段と、
    前記回転位置検出手段の値が前記所定値でない場合に、その旨を報知する報知手段とを備えたことを特徴とするPTPシートの製造装置。
  2. 前記ポケット送りローラとして、
    当該ポケット送りローラに圧接可能なシールローラと共に、前記容器フィルムに対し前記カバーフィルムを取着するためのものであって、かつ、前記容器フィルムを連続送り動作により移送するものを備え、
    前記変位ローラとして、
    所定のポケット部形成手段により前記ポケット部の形成された前記容器フィルムを間欠送り動作により移送する所定の間欠移送手段よりも下流側に設けられたものであって、かつ、前記ポケット送りローラと前記間欠移送手段との移送動作の違いを吸収し、前記容器フィルムに対し張力を付与するためのものを備えていることを特徴とする請求項1に記載のPTPシートの製造装置。
  3. 前記ポケット送りローラとして、
    前記PTPフィルムをシート単位に打ち抜くシート打抜手段よりも上流側にて、前記PTPフィルムを間欠送り動作により移送するものを備え、
    前記変位ローラとして、
    前記PTPフィルムを連続送り動作により移送する所定の連続移送手段よりも下流側に設けられたものであって、かつ、前記ポケット送りローラと前記連続移送手段との移送動作の違いを吸収し、前記PTPフィルムに対し張力を付与するためのものを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のPTPシートの製造装置。
  4. 前記ポケット送りローラに圧接可能なタッチローラを備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のPTPシートの製造装置。
  5. ポケット部の形成された帯状の容器フィルムに内容物を充填し、前記ポケット部を塞ぐようにして前記容器フィルムに対しカバーフィルムを取着することでPTPフィルムとし、当該PTPフィルムをシート単位で打ち抜くことでPTPシートを製造するPTPシートの製造方法であって、
    前記PTPシートの製造工程を開始する前段階の準備工程として、
    前記容器フィルム又は前記PTPフィルムのポケット部を収容可能なポケット受け凹部を有したポケット送りローラと、当該ポケット送りローラよりも上流側にて、変位可能に設けられた変位ローラとの間に前記容器フィルム又は前記PTPフィルムを掛け渡すフィルム掛け工程と、
    前記ポケット送りローラを回転駆動させた後、前記変位ローラの位置を検出可能な変位位置検出手段の値が予め設定された所定値となった場合に前記ポケット送りローラを停止することにより、前記ポケット送りローラと前記変位ローラとの間における前記容器フィルム又は前記PTPフィルムの移送経路長を予め設定した所定長に調整するための調整工程と、
    前記ポケット送りローラを停止した際に、前記ポケット送りローラの回転停止位置を検出可能な回転位置検出手段の値が予め設定された所定値であるか否かを判定する判定工程と、
    前記回転位置検出手段の値が前記所定値でない場合に、その旨を報知する報知工程と、
    前記ポケット送りローラに掛けられた前記容器フィルム又は前記PTPフィルムを掛け直すフィルム掛け直し工程とを備えたことを特徴とするPTPシートの製造方法。
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