JP5664512B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光を照射しその反射光を受光することにより、光を反射した物体に関する情報を取得するレーダ装置に関する。
従来、パルス状のレーザ光を照射し、その反射光を受光することによって、レーザ光を反射した物体との距離や相対速度等、物体に関する情報を取得するレーダ装置が知られている。
この種のレーダ装置において、レーザ光を受光する受光部では、熱雑音等の雑音限界付近の非常に微小な信号を処理するため、ノイズの影響をできるだけ排除する必要がある。一方、レーザ光を発生させる発光部では、光源となる半導体レーザを駆動する際に、瞬時的に大きな電流を流す必要があるため、レーザ光の照射に伴って非常に大きな電磁ノイズが発生する。
このような発光部で発生するノイズが受光部に影響を与えることがないようにするために、発光部及び受光部を、個別に金属シールドで覆う等の対策が採られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−59038号公報
ところで、金属シールドは光も遮蔽するため、金属シールド内の発光部が発生させたレーザ光を、金属シールドの外部に取り出したり、金属シールドの外部から到来するレーザ光を、金属シールド内の受光部に導いたりするために、金属シールドに開口部を設ける必要がある。
しかし、光を通過させるような開口は、通常、ノイズも通り抜けてしまう。このため、装置を小型化するために、発光部及び受光部を接近させて配置した場合には、それぞれが金属シールドで覆われていたとしても、金属シールドの開口部から電磁ノイズが漏洩,侵入することによって、受光部が必要とするS/Nを確保することができず、ひいては精度のよい測距を行うことができないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するために、発光部で発生する電磁ノイズが受光部に与える影響を抑制した小型化可能なレーダ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた発明である請求項1に記載のレーダ装置は、光を照射する発光部と、光を受光する受光部と、予め設定された第1偏光方向の成分の光を透過し、第1偏光方向と直交する第2偏光方向の成分の光を反射することにより、発光部から照射された照射光を、予め設定された投射方向に導くと共に、投射方向から到来する反射光を前記受光部に導く光路変更部とを備えている。
そして、光路変更部は、照射光の波長より短い間隔で周期的に配置された金属細線からなる構造体(金属微細周期構造体)を有した偏光分離素子からなり、発光部及び受光部のうち一方が、光を通過させる開口部を有する電磁遮蔽体と、その開口部を塞ぎ且つ構造体が電磁遮蔽体と互いに導通するように設けた偏光分離素子とで形成された電磁遮蔽空間内に配置されている。
なお、金属微細周期構造体による偏光分離素子は、必要な光(第1偏光方向の成分の光)を透過しつつ、不要な電磁波に対しては遮蔽体として作用する。
従って、本発明のレーダ装置によれば、電磁遮蔽体と偏光分離素子が形成する電磁遮蔽空間内に発光部が配置されている時には、発光部にて発生した電磁ノイズが電磁遮蔽体の開口部を介して電磁遮蔽空間外に漏洩することを抑制でき、また、電磁遮蔽空間内に受光部が配置されている時には、発光部にて発生した電磁ノイズが電磁遮蔽体の開口部を介して、受光部が配置された電磁遮蔽空間内に侵入することを抑制できる。つまり、発光部にて発生する電磁ノイズに対する受光部での耐性を向上させることができる。
その結果、本発明のレーダ装置によれば、発光部及び受光部を接近させて配置すること、ひいては装置を小型化することができる。
なお、電磁遮蔽空間内に発光部を配置した場合、発光部,受光部,偏光分離素子は、例えば、請求項2に記載のように、偏光分離素子を透過した照射光の進行方向が投射方向となり、偏光分離素子で反射した反射光を受光部が受光する位置関係となるように配置すればよい。
また、電磁遮蔽空間内に受光部を配置した場合、発光部,受光部,偏光分離素子は、例えば、請求項3に記載のように、偏光分離素子で反射した照射光の進行方向が投射方向となり、偏光分離素子を透過した反射光を、受光部が受光する位置関係となるように配置すればよい。
ところで、反射光のうち、物体で鏡面反射した成分については、偏光方向が照射光と同じ状態に保持される。このような鏡面反射による反射光の成分は、偏光分離素子によって発光部側に戻されることになる。
そこで、請求項2又は請求項3に記載のレーダ装置では、請求項4に記載のように、偏光分離素子から投射方向に向かう照射光及び投射方向から到来し偏光分離素子に向かう反射光が通過する経路上に1/4波長板を設けることが望ましい。
このように構成された本発明のレーダ装置では、偏光分離素子から物体に到達する前と、物体から偏光分離素子に到達する前の2回、1/4波長板を通過する。その結果、鏡面反射して偏光分離素子に入射する反射光は、偏光分離素子を透過した照射光とは偏光方向が90°異なったものとなり、その殆どが偏光分離素子にて反射するため、反射光を効率よく受光部に導くことができる。
また、請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載のレーダ装置は、請求項5に記載のように、偏光分離素子によって投射方向に導かれた照射光の進行方向を変化させることにより、予め設定された走査角度範囲内を走査する第1走査手段を備えていてもよい。
このように構成された本発明のレーダ装置によれば、物体の検知範囲を広げることができる。
請求項3に記載のレーダ装置では、請求項6に記載のように、更に、偏光分離素子を透過した反射光を、該反射光の入射方向に向けて反射する反射素子と、偏光分離素子と反射素子との間に設けられた1/4波長板とを備えていてもよい。この場合、受光部は、反射素子にて反射され1/4波長板を通過して到来する反射光を再帰反射光として、偏光分離素子で反射した再帰反射光を受光する位置に設けられていればよい。
また、請求項6に記載のレーダ装置では、更に、請求項7に記載のように、予め設定された所定回転軸を中心に偏光分離素子を回動させることで、偏光分離素子で反射する照射光の進行方向を変化させることにより、予め設定された走査角度範囲内を走査する第2走査手段を備えていてもよい。
この場合、偏光分離素子を動作させることで走査が実現されるため、走査に必要な構成を簡略化することができる。
第1実施形態のレーダ装置の構成及び動作を示す説明図である。 偏光分離素子の構成を示す平面図及び断面図である。 第2実施形態のレーダ装置の構成及び動作を示す説明図である。 第3実施形態のレーダ装置の構成及び動作を示す説明図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
<全体構成>
図1は、本実施形態のレーダ装置1の構成及び動作を示す説明図である。
図1に示すように、レーダ装置1は、レーザダイオード等の発光素子を駆動してパルス状のレーザ光を発生させる発光部10と、発光部10から照射されたレーザ光を平行光にして投射する投光光学系11と、フォトダイオード等の受光素子によりレーザ光を受光する受光部12と、所定方向から到来するレーザ光を収束させて受光部12に導く受光光学系13と、投光光学系11を介して投射されるレーザ光(以下「照射光」という)を透過すると共に、その照射光の投射方向から到来するレーザ光(以下「反射光」という)を反射して受光光学系13に向かうように光路を屈曲させる光路変更部14と、光路変更部14を透過した照射光及び光路変更部14に向かう反射光の光路上に設けられた1/4波長板15と、1/4波長板15を通過した照射光を反射し、その反射角度を変化させることにより、予め設定された走査範囲内で照射光を走査する共に、走査範囲内から到来するレーザ光を1/4波長板15を介して光路変更部14に導く走査部16とを備えている。
なお、1/4波長板15は、直線偏光を円偏光に変換するとともに円偏光を直線偏光に変換する機能を有した周知のものである。また、走査部16は、MEMS、ガルバノ等より構成された周知のものである。
ここで、図2は、(b)が光路変更部14の平面図、(a)がそのA−A断面図である。
図2に示すように、光路変更部14は、レーザ光を透過可能な材料で形成された板形状の基板141と、偏光分離機能を有する構造となるように基板141の面上に形成された偏光分離構造体142とで構成されたいわゆる偏光分離素子からなる。以下では、光路変更部14を偏光分離素子14ともいう。
なお、偏光分離構造体142は、導電性材料(例えば、Al,Au,Ag,Cu等)により形成された複数の金属細線を、発光部10から照射されるレーザ光の波長よりも短い間隔で予め設定された方向(以下、格子方向という)に沿って平行に配置することにより構成された格子状の構造(ワイヤグリッド)を有する。このような微細な周期構造体は、周知の微細加工技術を用いることで形成することができる。
図1に戻り、偏光分離素子14,1/4波長板15は、投光光学系11から投射され直進するレーザ光が走査部16に至る光路(以下、照射光路という)上に位置し、しかも、偏光分離素子14及び1/4波長板15の略中心位置にレーザ光の光軸が位置するように配置されている。但し、偏光分離素子14は、照射光路に対して45°傾斜し、1/4波長板15は照射光路に対して正対するように配置されている。また、レーザダイオードによって発生させたレーザ光は偏光しているため、レーザ光の偏光方向と偏光分離素子14の格子方向とが一致するように偏光分離素子14は配置される。
また、受光光学系13及び受光部12は、照射光路に対して直交し、且つ、偏光分離素子14の中心位置を通る軸(即ち、走査部16から偏光分離素子14に向かい、偏光分離素子14で反射したレーザ光の光軸)上に位置するように配置されている。
そして、発光部10及び投光光学系11は、金属製の発光部シールド17に収納されており、その発光部シールド17には、発光部10が発生させたレーザ光を発光部シールド17の外部に取り出すための開口部が設けられ、更に、その開口部を塞ぐように、偏光分離素子14が設置されている。但し、発光部シールド17と偏光分離素子14の偏光分離構造体142とは互いに導通するように接続され共通のグランドに接地されている。つまり、発光部10及び投光光学系11は、発光部シールド17と偏光分離素子14とが形成する電磁遮蔽空間内に配置されるように構成されている。
一方、受光部12は、金属製の受光部シールド18に収納されており、その受光部シールド18には、レーザ光を受光部シールド18内の受光部12に導くための開口部が設けられ、更に、その開口部を塞ぐように、受光光学系13を形成するレンズが設置されている。
<動作>
次に、このように構成されたレーダ装置1の動作を説明する。
まず、発光部10から照射されたレーザ光(以下、照射光という)は、投光光学系11により略平行光に変換され偏光分離素子14に到達する(光L11を参照)。偏光分離素子14に到達した照射光のうち、上記格子方向に平行な偏光方向を有する成分(TM成分)は、偏光分離素子14を透過し(光L12を参照)、1/4波長板15を通過して走査部16に到達する(光L13を参照)。なお、1/4波長板15を通過した照射光は直線偏光から円偏光に変換される。
そして、走査部16に到達した照射光は、走査部16の動作に従って走査角度範囲内にレーダ波として照射される(光L14を参照)。
その後、物体Bで反射し入射方向に戻ってくるレーザ光(以下、反射光という)は、走査部16により照射光の到来方向に導かれる(光L15,L16を参照)。この走査部16に導かれた反射光は、1/4波長板15を通過して偏光分離素子14に到達する(光L17を参照)。なお、1/4波長板15を通過して偏光分離素子14に到達する反射光は、円偏光から直線偏光に変換され、しかも、偏光分離素子14を通過した照射光とは偏向方向が90°異なったもの(TE成分)となる。
このため、1/4波長板15を通過した反射光は、偏光分離素子14で反射して受光光学系13に導かれる。この反射光は、受光光学系13で収束され受光部12に到達して、受光部12にて受光信号に光電変換される(光L18を参照)。
そして、レーダ装置1では、この受光信号に基づき、図示しない信号処理部にて、発光部10がパルスレーザ光を照射した時刻と、受光部12が反射光を受光した時刻との差を計測し、その計測結果から、レーザ光を反射した物体までの距離が求められることになる。
<効果>
以上説明したようにレーダ装置1によれば、発光部10が発光部シールド17及び偏光分離素子14が形成する電磁遮蔽空間内に配置されているため、発光部10がレーザ光を照射する時に発生させる電磁ノイズが、発光部シールド17の開口部から外部に漏洩することを抑制することができる。
つまり、発光部10にて発生し、受光部12に干渉する電磁ノイズの影響を低減することができるため、発光部10と受光部12とを接近配置させて装置を小型化しても、電磁ノイズの影響の少ない受光信号を得ること、ひいては正常な測距を行うことができる。
なお、本実施形態において、金属シールド17,18が電磁遮蔽体、走査部16が第1走査手段、レーザ光のTM成分が第1偏光方向の成分、TE成分が第2偏光方向の成分に相当する。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
<全体構成>
図3は、本実施形態のレーダ装置2の構成及び動作を示す説明図である。
図3に示すように、レーダ装置2は、レーダ装置1における発光部10,投光光学系11,受光部12,受光光学系13,偏光分離素子14,1/4波長板15,走査部16と同様に構成された発光部20,投光光学系21,受光部22,受光光学系23,偏光分離素子24(基板241,偏光分離構造体242),1/4波長板25,走査部26を備えている。
但し、レーダ装置2では、レーダ装置1の場合とは異なり、投光光学系21から偏光分離素子24に向かう照射光の偏光方向が偏光分離素子24の格子方向と直交するように配置されている。
また、偏光分離素子24,1/4波長板25は、走査部26から戻ってくるレーザ光(反射光)が受光光学系23に至る直線の光路(以下、反射光路という)上に位置し、しかも、偏光分離素子24及び1/4波長板25の略中心位置にレーザ光の光軸が位置するように配置されている。但し、偏光分離素子24は、反射光路に対して45°傾斜し、1/4波長板25は反射光路に対して正対するように配置されている。
更に、発光部20及び投光光学系21は、投光光学系21から照射された照射光の光軸が反射光路に対して直交し、且つ、偏光分離素子24の中心位置を通るように配置され、偏光分離素子24で反射した照射光が導かれる投射方向が、反射光路を逆行する方向となるように配置されている。
そして、発光部20は、金属製の発光部シールド27に収納されており、その発光部シールド27には、発光部20から照射されたレーザ光を発光部シールド27の外部に取り出すための開口部が設けられ、更に、その開口部を塞ぐように、投光光学系21を形成するレンズが設置されている。
一方、受光部22及び受光光学系23は、金属製の受光部シールド28に収納されており、その受光部シールド28には、レーザ光を受光部シールド28内の受光光学系23に導くための開口部が設けられ、更に、その開口部を塞ぐように、偏光分離素子24が設置されている。但し、受光部シールド28と偏光分離素子24の偏光分離構造体242とは互いに導通するように接続され、共通のグランドに接地されている。つまり、受光部22は、受光部シールド28と偏光分離素子24とが形成する電磁遮蔽空間内に配置されるように構成されている。
<動作>
次に、このように構成されたレーダ装置2の動作を説明する。
まず、発光部20から照射されたレーザ光(照射光)は、投光光学系21により略平行光に変換され偏光分離素子24に到達する(光L21を参照)。偏光分離素子24に到達した照射光のうち、上記格子方向に直行した偏光方向を有する成分(TE成分)は、偏光分離素子14で反射することで光路が略90°変化し1/4波長板25に入射する(光L22を参照)。なお、発光部20から照射される照射光は偏光しているため、偏光分離素子24の偏光方向と照射光の偏光方向が直行するように適切に配置することによって、殆どの照射光を偏光分離素子24で反射させることができる。
1/4波長板25に入射された照射光は、直線偏光から円偏光に変換されて走査部16に到達する(光L23を参照)。走査部26に到達した照射光は、走査部26の動作に従って走査角度範囲内にレーダ波として照射される(光L24を参照)。
走査角度範囲内に存在する物体Bで反射し入射方向とは逆方向に戻ってくるレーザ光(反射光)は、走査部26により照射光の到来方向に導かれる(光L25,L26を参照)。この走査部26によって導かれた反射光は、1/4波長板25を通過することで、円偏波から直線偏光に変換されて偏光分離素子24に到達する(光L27を参照)。なお、1/4波長板25にて円偏光から直線偏光に変換された反射光は、1/4波長板25に入射する直線偏光の照射光とは偏光方向が90°異なったもの(TM成分)となる。
このため、1/4波長板25を通過した反射光は、偏光分離素子24で反射して受光光学系23に導かれる。この受光光学系23に導かれた反射光は、受光光学系13で収束して受光部22に到達して、受光部22にて受光信号に光電変換される(光L28を参照)。
そして、レーダ装置2では、この受光信号に基づき、図示しない信号処理部にて、発光部20がパルスレーザ光を照射した時刻と、受光部22が反射光を受光した時刻との差を計測し、その計測結果から、レーザ光を反射した物体までの距離が求められることになる。
なお、レーザ光が物体Bにて鏡面反射した成分については、偏光の向きが保存されるため、1/4波長板25の作用によって、その殆どを受光部22に導くことができるが、物体Bにて散乱反射した成分については、約半分が受光部22に導かれることになる。
<効果>
このように構成されたレーダ装置2によれば、受光部22が受光部シールド28及び偏光分離素子24が形成する電磁遮蔽空間内に配置されているため、レーザ光の照射時に発光部20にて発生した電磁ノイズが、反射光を取り込むために設けられた受光部シールド28の開口部から(即ち偏光分離素子24を介して)侵入することを抑制することができる。
つまり、発光部20にて発生し、受光部22に干渉する電磁ノイズの影響を低減することができるため、発光部20と受光部22とを接近配置させて装置を小型化しても、電磁ノイズの影響の少ない受光信号を得ること、ひいては、正常な測距を行うことができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
<全体構成>
図4は、本実施形態のレーダ装置3の構成及び動作を示す説明図である。
図4に示すように、レーダ装置3は、レーダ装置1における、発光部10,投光光学系11,受光部12,受光光学系13,偏光分離素子14,1/4波長板15と同様に構成された発光部30,投光光学系31,受光部32,受光光学系33,偏光分離素子34(基板341,偏光分離構造体342),1/4波長板35を備えている。
但し、レーダ装置3では、レーダ装置1の場合とは異なり、照射光の偏光方向が偏光分離素子14の格子方向と直交するように配置される。また、投光光学系31及び受光光学系33は、偏光分離素子34を挟んで対向する位置に設けられ、偏光分離素子34の偏光分離構造体342側の面に照射光が投射され、基板341側の面で反射した反射光が受光光学系33を介して受光部32に導かれるように配置されている。
また、偏光分離素子34は、中心軸を介して回動可能に支持され、図示しない駆動装置により、投光光学系31から入射するレーザ光の光軸に対して45°傾斜した角度を中心として設定された所定角度範囲内で角度を変化させることができるように構成されている。
そして、偏光分離素子34で反射した照射光が照射される範囲を走査範囲として、1/4波長板35は、偏光分離素子34を挟んで走査範囲と対向する位置に配置されている。
更にレーダ装置3は、1/4波長板35を透過したレーザ光を、その入射方向とは逆方向に反射する機能を有した再帰性反射素子36を備えている。なお、再帰性反射素子36は、素子本体となる基板の表面に、例えばコーナーキューブアレイ、ビーズアレイ、及びプリズムアレイのいずれかを形成することにより構成される。
また、発光部30は、金属製の発光部シールド37に収納されており、その発光部シールド37には、発光部30から照射されたレーザ光を発光部シールド37の外部に取り出すための開口部が設けられ、更に、その開口部を塞ぐように、投光光学系31を形成するレンズが設置されている。
一方、受光部32及び受光光学系33,1/4波長板35,再帰性反射素子36は、金属製の受光部シールド38に収納されており、その受光部シールド38には、レーザ光を受光部シールド28内の受光光学系23に導くための開口部が設けられ、更に、その開口部を塞ぐように偏光分離素子34が設置されている。但し、受光部シールド38と偏光分離素子34の偏光分離構造体342とは互いに導通するように接続され、共通のグランドに接地されている。つまり、受光部32は、受光部シールド38と偏光分離素子34とが形成する電磁遮蔽空間内に配置されるように構成されている。
<動作>
次に、このように構成されたレーダ装置3の動作を説明する。
まず、発光部30から照射されたレーザ光(照射光)は、投光光学系31により略平行光に変換され偏光分離素子34に到達する(光L31を参照)。偏光分離素子34に到達した照射光のうち、格子方向に直行した偏光方向を有する成分(TE成分)は、偏光分離素子34で反射することで光路が変化し、走査範囲に向けて照射される(光L32を参照)。
走査角度範囲内に存在する物体Bで反射し、入射方向とは逆方向に戻ってくるレーザ光(反射光)のうち、格子方向と同じ偏光方向を有する成分(TM成分)は、偏光分離素子34を透過して1/4波長板25に到達する(光L34を参照)。1/4波長板35を通過した反射光は、直線偏光から円偏光に変換されて再帰性反射素子36に到達する(光L35を参照)。
再帰性反射素子36に到達した反射光は、再帰性反射素子36で入射方向とは逆方向に反射し、再び1/4波長板25に到達する(光L36を参照)。1/4波長板35を通過した反射光(再帰反射光)は、円偏光から直線偏光に変換されて偏光分離素子34に到達する(光L37を参照)。
偏光分離素子34に到達した反射光は、1/4波長板35を2度通過したことにより、偏光分離素子34を透過したTM成分からなる反射光とは、偏光方向が90°異なったもの(即ちTE成分)となっているため、偏光分離素子34で反射して受光光学系33に導かれる。この受光光学系33に導かれた反射光は、受光光学系33で収束して受光部32に到達し、受光部32にて受光信号に光電変換される(光L38を参照)。
そして、レーダ装置3では、この受光信号に基づき、図示しない信号処理部にて、発光部30がパルスレーザ光を照射した時刻と、受光部32が反射光を受光した時刻との差を計測し、その計測結果から、レーザ光を反射した物体までの距離が、走査範囲内の方位毎に求められることになる。
なお、反射光のうち、物体Bにて鏡面反射した成分については、偏光の向きが保存されるため、その殆どが偏光分離素子34を透過して受光部22に導かれるが、物体Bにて散乱反射した成分については、約半分が偏光分離素子34を透過して受光部22に導かれることになる。
また、図4中において、点線で示した部分(但し物体Bを除く)は、偏光分離素子34の角度を異なる角度に変化させることで照射光,反射光の経路が変化する様子を示したものである。
<効果>
このように構成されたレーダ装置3によれば、受光部32が受光部シールド38及び偏光分離素子34が形成する電磁遮蔽空間内に配置されているため、レーザ光の照射時に発光部30にて発生した電磁ノイズが、反射光を取り込むために設けられた受光部シールド38の開口部から(即ち偏光分離素子34を介して)侵入することを抑制することができる。
つまり、発光部30にて発生し、受光部32に干渉する電磁ノイズの影響を低減することができるため、発光部30と受光部32とを接近配置させて装置を小型化しても、電磁ノイズの影響の少ない受光信号を得ること、ひいては、正常な測距を行うことができる。
なお、本実施形態において、偏光分離素子34を回動させるための構成が第2走査手段に相当する。
[他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を取ることができる。
例えば、上記実施形態では、レーザ光によって走査角度範囲内を走査するように構成したが、第1及び第2実施形態における走査部16,26を省略したり、第3実施形態における偏光分離素子34を固定して取り付けたりすることで、走査をしないように構成してもよい。
1,2,3…レーダ装置 10,20,30…発光部 11,21,31…投光光学系 12,22,32…受光部 13,23,33…受光光学系 14,24,34…光路変更部(偏光分離素子) 5,25,35…1/4波長板 16,26…走査部 17,27,37…発光部シールド 18,28,38…受光部シールド 36…再帰性反射素子

Claims (7)

  1. 光を照射する発光部と、
    光を受光する受光部と、
    予め設定された第1偏光方向の成分の光を透過し、前記第1偏光方向と直交する第2偏光方向の成分の光を反射することにより、前記発光部から照射された照射光を、予め設定された投射方向に導くと共に、前記投射方向から到来する反射光を前記受光部に導く光路変更部と、
    を備え、
    前記光路変更部は、前記照射光の波長より短い間隔で周期的に配置された金属細線からなる構造体を有した偏光分離素子からなり、
    前記発光部及び前記受光部のうち一方が、光を通過させる開口部を有する電磁遮蔽体と該開口部を塞ぎ且つ前記構造体が前記電磁遮蔽体と互いに導通するように設けた前記偏光分離素子とで形成された電磁遮蔽空間内に配置されていることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記電磁遮蔽空間内には前記発光部が配置され、
    前記発光部,前記受光部,前記偏光分離素子は、前記偏光分離素子を透過した前記照射光の進行方向が前記投射方向となり、前記偏光分離素子で反射した前記反射光を、前記受光部が受光する位置関係を有することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記電磁遮蔽空間内には前記受光部が配置され、
    前記発光部,前記受光部,前記偏光分離素子は、前記偏光分離素子で反射した前記照射光の進行方向が前記投射方向となり、前記偏光分離素子を透過した前記反射光を、前記受光部が受光する位置関係を有することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  4. 前記偏光分離素子から前記投射方向に向かう照射光及び前記投射方向から到来し前記偏光分離素子に向かう反射光が通過する経路上に1/4波長板を設けたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のレーダ装置。
  5. 前記偏光分離素子によって前記投射方向に導かれた前記照射光の進行方向を変化させることにより、予め設定された走査角度範囲内を走査する第1走査手段を備えることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載のレーダ装置。
  6. 前記偏光分離素子を透過した反射光を、該反射光の入射方向に向けて反射する反射素子と、
    前記偏光分離素子と前記反射素子との間に設けられた1/4波長板と、
    を備え、前記受光部は、前記反射素子にて反射され1/4波長板を通過して到来する反射光を再帰反射光として、前記偏光分離素子で反射した前記再帰反射光を受光する位置に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のレーダ装置。
  7. 予め設定された所定回転軸を中心に前記偏光分離素子を回動させることで、前記偏光分離素子で反射する前記照射光の進行方向を変化させることにより、予め設定された走査角度範囲内を走査する第2走査手段を備えることを特徴とする請求項6に記載のレーダ装置。
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