JP5645368B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、フィン(FIN)形状のチャネル層を有するFIN型電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET、以下、単にFINFET)を有する半導体装置に適用して有効な技術に関するものである。
LSIの高集積化、高性能化に伴い、MIS(Metal Insulator Semiconductor)型のFET(以下、単にMISFET)の微細化が進んでいる。これにより、ゲート長がスケーリングされてくることで閾値電圧Vthが低下する、所謂短チャネル効果の問題が顕著となっている。短チャネル効果は、MISFETのソースおよびドレイン部分の空乏層の広がりが、チャネル長の微細化に伴い、チャネル部分に影響を与えることに起因する。
短チャネル効果を抑制し得るデバイス構造として、シリコン基板を短冊形状(フィン形状ともいう)に加工した領域(以下、単にフィン)を形成して、ここに3次元構造のMISFETを形成したFINFETが注目されている。FINFETにおいては、ゲート電極に与えられた電位によってフィン内部が完全に空乏化されるため、良好な短チャネル特性が得られる。
例えば、IEDM Technical Digest(2003), pp986-988(非特許文献1)には、チャネル領域のポテンシャルを第1のゲート(フロントゲート)とは電気的に独立した第2のゲート(バックゲート)により、FINFETの特性を制御する技術が開示されている。これにより、フィンの両側壁にそれぞれ設けられたフロントゲートおよびバックゲートに別々の電位を与えることができる。そして、フロントゲートによってフィンの片側面に形成されるチャネルに対し、バックゲートによってチャネル領域のポテンシャルを制御し、所望の閾値電圧が得られる。
また、例えば、特開2008−10503号公報(特許文献1)には、FIN型半導体層の側面にフロントゲートとバックゲートとを備え、アレイ状に配置したFIN型FBCメモリが開示されている。
また、例えば、特開2005−72582号公報(特許文献2)には、ひずみシリコンをチャネルとして有し、チャネルの側部に形成された第1ゲートと第2ゲートとを備えたFinFETが開示されている。
特開2008−10503号公報 特開2005−72582号公報
IEDM Technical Digest(2003), pp986-988.
上記のように短チャネル効果の抑制に有効なFINFETにおいて、本発明者らの検討により、以下に示すような課題を有することが明らかとなった。
FINFETでは、バルクのMISFETで行われているような、閾値電圧の異なるFETを同一基板内に配置する所謂マルチVth設計が困難である。これは、完全に空乏化される微細なフィンに対して、所望の閾値電圧を得るために必要な不純物濃度が高くなりすぎてしまうためである。また、高濃度の不純物を含むチャネルは移動度の低下や不純物の統計的なゆらぎによる特性ばらつきの増加をもたらしてしまう。更に、微細なフィンを形成する加工時に生じる形状のゆらぎも、特性ばらつきを増大させる要因となる。
これらの課題を解決するために、本発明者らは、上述のような2つのゲートにより特性を任意に制御する技術を検討した。しかしながら、例えば、フィンの一方の側面をフロントゲートとして用い、他方の側面を制御用のバックゲートとして用いた場合、チャネルとして使用するのはフロントゲート側の側面だけとなってしまう。これにより、バックゲートを適用せず、両側面をチャネルとして使用する通常のFINFETに比べ、電流量が半減し、デバイスの高速性を大きく損なってしまうことが分かった。また、微細なフィンの両側面に電気的に独立した2つのゲートを設けることは、コンタクト領域の確保の面などから、更なる微細化には適さない構造であることが分かった。
以上のような本発明者らの検討から、短チャネル効果の抑制に有効な構造であるFINFETにおいて、微細化に適した構造を保ちつつ、閾値電圧のばらつきなどのトランジスタ特性の劣化を改善し得る技術が望まれることが分かった。そこで、本発明の目的は、FINFETを備えた半導体装置の特性を向上させる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願においては複数の発明が開示されるが、そのうちの一実施例の概要を簡単に説明すれば以下の通りである。
半導体基板に形成されたFINFETを有する半導体装置であって、FINFETは、半導体基板上にアーチ形状に配置された単結晶シリコンからなるチャネル層と、チャネル層の外側の一部を覆う第1ゲート絶縁膜と、第1ゲート絶縁膜を介してチャネル層を覆う第1ゲート電極と、チャネル層の内側を覆う第2ゲート絶縁膜と、第2ゲート絶縁膜を介してチャネル層の内側を埋め込む第2ゲート電極とを有する。ここで、チャネル層は、半導体基板の主面に交差する方向に配置された側壁部と、主面に沿う方向において2つの側壁部間をそれらの頂上で互いに接続するようにして配置された桟部とを有するようなアーチ形状である。また、アーチ形状の内部に配置されている第2ゲート電極は、第1ゲート電極をくぐるようにして配置されている。
本願において開示される複数の発明のうち、上記一実施例により得られる効果を代表して簡単に説明すれば以下のとおりである。
即ち、FINFETを備えた半導体装置の特性を向上させることができる。
本発明の実施の形態1である半導体装置の要部平面図である。 本発明の実施の形態1である半導体装置の要部断面図であって、図1のA1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に沿って矢印方向に見た要部断面図である。 本発明の実施の形態1である半導体装置の製造工程中における要部断面図であって、図2に該当する領域の要部断面図である。 図3に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図4に続く半導体装置の製造工程中における要部平面図である。 図4に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図であって、図5のA1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に該当する要部断面図である。 図6に続く半導体装置の製造工程中における要部平面図である。 図6に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図であって、図7のA1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に該当する要部断面図である。 図8に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図9に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図10に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図11に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図12に続く半導体装置の製造工程中における要部平面図である。 図12に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図であって、図13のA1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に該当する要部断面図である。 図14に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図15に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図16に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 本発明の実施の形態1である他の半導体装置の要部断面図であって、図1のA1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に沿って矢印方向に見た要部断面図である。 本発明の実施の形態1である他の半導体装置の製造工程中における要部断面図であって、図18に該当する領域の要部断面図である。 図19に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図20に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図21に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図22に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 本発明の実施の形態2である半導体装置の要部断面図であって、図1のA1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に沿って矢印方向に見た要部断面図である。 本発明の実施の形態2である半導体装置の製造工程中における要部断面図であって、図24に該当する領域の要部断面図である。 図25に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図26に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図27に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図28に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 本発明の実施の形態3である半導体装置の要部断面図であって、図1のA1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に沿って矢印方向に見た要部断面図である。 本発明の実施の形態3である半導体装置の製造工程中における要部断面図であって、図30に該当する領域の要部断面図である。 図31に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図32に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図33に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図34に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。
本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1には、本実施の形態1の半導体装置が有するFINFETQ1の要部平面図を示している。図1では、図を見やすくするために、絶縁膜などの一部の部材の記載を省略している。また、図1の要部平面図におけるA1−A1線、B1−B1線、および、C1−C1線に沿って矢印方向に見た要部断面図を図2に示している。図1、図2を用いて、本実施の形態1のFINFETQ1の構造について詳しく説明する。本実施の形態1の半導体装置が有するFINFETQ1はシリコン基板(半導体基板)1上に形成され、以下で説明する構成要素を有している。
シリコン基板1の主面上には、酸化シリコンを主体とする絶縁体からなる絶縁層2が形成されている。本実施の形態1FINFETQ1は、シリコン基板1上であって、特に、絶縁層2上に形成されている。絶縁層2の厚さは、例えば200nm程度である。
絶縁層2上には、単結晶シリコンを主体とする半導体からなるチャネル層3が形成されている。チャネル層3は、アーチ形状に配置されている。ここで言うアーチ形状とは、より具体的には、シリコン基板1の主面に交差する方向に配置されたチャネル側壁部(側壁部)3aと、主面に沿う方向において2つのチャネル側壁部3a間をそれらの頂上で互いに接続するようにして配置されたチャネル桟部(桟部)3bとを有する形状である。本実施の形態1のFINFETQ1のチャネル層は、このように、フィン形状の内部をくりぬいた形状のアーチ形状を有している。このアーチ形状は、逆U字型形状とも表せる。
また、チャネル層3の厚さは、FINFETQ1のゲート長(後に説明)の3分の1以下の厚さであることが望ましい。また、FINFETQ1の特性ばらつきを低減するために、ばらつきの一要因となる不純物濃度は、例えば1×1017cm−3以下とする。
本実施の形態1のFINFETQ1では、このようなアーチ形状のチャネル層3に対して電界効果を作用させるためのゲート電極が2種類配置されている。以下、フロントゲートとは、MIS構造においてチャネルに反転層を形成させ、電流値を制御するための主たるゲートであり、バックゲートとは、トランジスタ特性を変調するためのゲートである。
チャネル層3の外側には、以下で説明するようなフロントゲート構造が形成されている。
チャネル層3の外側の一部を覆うようにして、フロントゲート絶縁膜(第1ゲート絶縁膜)IG1が形成されている。フロントゲート絶縁膜IG1は、チャネル層3の外側のうち、チャネル層3を長手方向に見た一部において形成されている。そして、その部分においては、アーチ形状のチャネル層3のチャネル側壁部3aからチャネル桟部3bに渡って一体的にチャネル層3の外側を覆うようにして、フロントゲート絶縁膜IG1が形成されている。
フロントゲート絶縁膜IG1は、酸化シリコン膜や、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層膜などからなる絶縁体の他に、酸化ハフニウム(HfO)膜、酸化アルミニウム(Al)膜、酸化ジルコニウム(ZrO)膜、ケイ酸化ハフニウム(HfSiO)膜、ケイ酸窒化ハフニウム膜(HfSiON)、または、酸化ハフニウムアルミニウム(HfAlO)などといった高誘電率(High−k)膜、あるいは酸化シリコン膜上にこれらの高誘電率膜を堆積した積層膜などからなる絶縁体を用いても良い。本実施の形態1のFINFETQ1では、フロントゲート絶縁膜IG1として、10nm以下の酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層膜を適用している。
更に、チャネル層3の外側には、フロントゲート絶縁膜IG1を介して、チャネル層3を覆うようなフロントゲート電極(第1ゲート電極)EG1が形成されている。本実施の形態1のFINFETQ1では、フロントゲート電極EG1は、シリコン基板1の主面を平面的に見て、アーチ形状のチャネル層3の延在方向と交差する方向に延在するようにして形成されている。なお、本実施の形態1の例では、2つのチャネル層3を跨ぐようにして、フロントゲート電極EG1が形成されている。このフロントゲート電極EG1がフロントゲート絶縁膜IG1を介してチャネル層3と接している箇所のうち、アーチ形状のチャネル層3の延在方向に見た箇所の長さが、本実施の形態1のFINFETQ1のゲート長となる。
フロントゲート電極EG1は、不純物がドーピングされたポリシリコン(多結晶シリコンとも言う)などからなる導体の他に、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、チタン(Ti)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、白金(Pt)、プロトアクチニウム(Pa)、ルテニウム(Ru)等の金属、金属ケイ化膜または金属窒化膜、あるいは、これらとポリシリコン膜との積層膜などからなる導体を用いても良い。実際には、電気特性から要求される所望の仕事関数を有する金属膜を選択する。
また、チャネル層3の内側には、以下で説明するようなバックゲート構造が形成されている。
チャネル層3の内側を覆うようにして、バックゲート絶縁膜(第2ゲート絶縁膜)IG2が形成されている。バックゲート絶縁膜IG2は、チャネル層3の内側の全てを、チャネル側壁部3aからチャネル桟部3bに渡って一体的に覆うようにして形成されている。バックゲート絶縁膜IG2の材料に関しては、上述のフロントゲート絶縁膜IG1と同様であるとする。厚さに関しては、後に詳しく説明する。
更に、チャネル層3の内側には、バックゲート絶縁膜IG2を介して、チャネル層3の内部を埋め込むようにして、バックゲート電極(第2ゲート電極)EG2が形成されている。ここで、バックゲート電極EG3が内部を埋め込んでいるチャネル層3は、平面的に見て、フロントゲート電極EG1と交差する方向に延在している。従って、シリコン基板1の主面を平面的に見て、フロントゲート電極EG1とバックゲート電極EG2とは、互いに交差するようにして配置されている。このようにフロントゲート電極EG1とバックゲート電極EG2とを互いに交差させて配置することの効果に関しては、後に詳しく説明する。バックゲート電極EG2の材料に関しては、上述のフロントゲート電極EG1と同様であるとする。
以上のように、本実施の形態1のFINFETQ1は、チャネル層3を境に、上部にフロントゲート電極EG1、下部にバックゲート電極EG2を備えた構造となっている。言い換えれば、アーチ形状のチャネル層の内部に配置されているバックゲート電極EG2は、フロントゲート電極EG1をくぐるようにして配置されている。このような構造によってアーチ形状のチャネル層3に2種類のゲートを配置することの効果に関しては、後に詳しく説明する。
また、チャネル層3に対しては、以下で説明するような給電機構が形成されている。
チャネル層3の外側において、チャネル層3に接した状態で覆うようにして、ソース層4aおよびドレイン層4bが形成されている。ソースおよびドレイン層4a,4bは、チャネル層3の外側のうち、チャネル層3を長手方向に見た一部において形成されている。特に、ソースおよびドレイン層4a,4bは、当該長手方向に見てフロントゲート絶縁膜IG1およびフロントゲート電極EG1が形成されていない部分に配置されている。そして、ソース層4aとドレイン層4bとは、フロントゲート絶縁膜IG1およびフロントゲート電極EG1の側方の両脇に配置されている。その部分においては、アーチ形状のチャネル層3のチャネル側壁部3aからチャネル桟部3bに渡って一体的にチャネル層3の外側を覆うようにして、ソース層4aおよびドレイン層4bが形成されている。
ソース層4aとドレイン層4bとは、単結晶シリコンを主体とする半導体によって形成されている。また、チャネル層3の外側に配置されているフロントゲート電極EG1とソース層4aとの間、および、フロントゲート電極EG1とドレイン層4bとの間は、互いに絶縁された状態で配置されている。例えば、フロントゲート電極EG1の側壁には、窒化シリコン膜からなるサイドウォールスペーサ5が配置されていることで、両者が互いに絶縁されている。
また、ソースおよびドレイン層4a,4bは、上述のフロントゲート電極EG1と同様に、チャネル層3の延在方向と交差する方向に延在するようにして配置しても良い。これにより、複数のチャネル層に接続するようにして、ソースおよびドレイン層4a,4bを配置することができる。本実施の形態1の例では、2つのチャネル層3に接続するようにして、ソースおよびドレイン層4a,4bを配置している。
また、チャネル層3を境に、上部にソース層4aおよびドレイン層4b、下部にバックゲート電極EG2を備えた構造となっている。言い換えれば、バックゲート電極EG2は、チャネル層のアーチ形状の内部において、ソース層4aおよびドレイン層4bの下部をくぐるようにして配置されている。
本実施の形態1のFINFETQ1では、以上で説明した、フロントゲート電極EG1、バックゲート電極EG2、ソース層4a、ならびにドレイン層4bに通電することで、アーチ形状のチャネル層3に流れる電流を制御する。そのために、上記各部材に通電する機構を有している。
フロントゲート電極EG1は、その延在する端部の表面において、導体からなるコンタクトプラグ6に電気的に接続されている。また、バックゲート電極EG2は、その延在する端部において、上方に突き出すようにして形成されており、その部分の表面において、導体からなるコンタクトプラグ6に電気的に接続されている。なお、バックゲート電極EG2が上方に突き出すことで、ソースおよびドレイン層4a,4bと隣り合う構造となる。ここでは、これらの部材の短絡を防ぐために、例えば、バックゲート電極EG1が突出下部分の側壁にサイドウォールスペーサ5が形成されている。また、ソースおよびドレイン層4a,4bは、その表面において導体からなるコンタクトプラグ6に電気的に接続されている。また、コンタクトプラグ6を接続するフロントゲート電極EG1、バックゲート電極EG2、ソース層4aおよびドレイン層4bの表面には、低抵抗化のために金属シリサイド層7が形成されている。また、以上の構成は、酸化シリコン膜などからなる層間絶縁膜ILによって覆われ、各コンタクトプラグ6などは互いに絶縁されている。
以上が、本実施の形態1の半導体装置が有するFINFETQ1の構造である。以下では、本実施の形態1のFINFETQ1が上述のような構造を有することの効果について詳しく説明する。
本実施の形態1のFINFETQ1は、チャネル層3に対して電界効果を及ぼすゲート電極として2つのゲート電極、即ち、フロントゲート電極EG1およびバックゲート電極EG2を備えている。これにより、完成したFINFETQ1の特性に、例えば、製造プロセスに由来したばらつきや、ウェハ上の位置によるばらつきなどが生じた場合であっても、バックゲート電極EG2に対しての通電によって特性を調整することで、当該特性ばらつきを見かけ上相殺することができる。このようなバックゲート電極EG2への通電は、個々のFINFETQ1に対して施しても良いし、ブロック毎に施しても良い。これは、従来のFINFETにおいても、2つのゲート電極を備えた構造のものであれば発現し得る効果である。
一方、本実施の形態1のFINFETQ1では、更に、各ゲート電極EG1,EG2は、アーチ形状のチャネル層3の外側と内側とに配置された構造となっている。即ち、本実施の形態1のFINFETQ1では、チャネル層3の形状をフィン形状の内部をくり抜いたアーチ形状のチャネル層3とし、その内側にバックゲート電極EG2を配置している。これにより、チャネル層3の外側の面は、チャネル側壁部3aからチャネル桟部3bという広い面に渡って、フロントゲート電極EG1を形成することができる。従って、チャネル層3の外周部の広い領域に対して、フロントゲート電極EG1による電界効果を作用させることができ、この領域をチャネルとして用いることができる。FETにおける電流値は、チャネル(反転層)の断面積と共に増減するから、広い領域をチャネルとして用いることは、電流値の増加をもたらすこととなり、FETの駆動能力を向上させ得る。このように、駆動能力の低減をもたらすことなく、上述の効果を発現し得る2つのゲート電極を備えた構造のFINFETQ1を実現できる。結果として、FINFETを備えた半導体装置の特性を向上させることができる。
例えば、本発明者らは、フィン形状のチャネル層の片方の側壁にフロントゲート電極を配置し、もう片方の側壁にバックゲート電極を配置した構造を検討した。この構造では、バックゲートによる特性の変調は可能であるものの、フロントゲートにより作用させられるチャネル層がフィン形状の片側の側面のみとなり、電流値の減少が生じ得る。例えば、この構造で電流値をかせぐ場合、フィンの高さを高くする方法が考えられる。しかしながら、アスペクト比の高いフィン形状は加工がより難しく、結果として寸法差による特性のばらつきを生じさせる一原因となることが分かった。この観点から、本実施の形態1のFINFETQ1において、フロントゲート電極EG1が作用する領域を減らすことなくバックゲート電極EG2を適用できるのは、アーチ形状のチャネル層3の内部にバックゲート電極EG2を配置する構造としたことによる。
また、例えば、本発明者らは、フィン形状のチャネル層においてフロントゲート電極が覆う部分は構造を変えず(面積を減らさず)、フィン下部の基板領域にバックゲート電極を配置した構造を検討した。この構造では、電流値の減少は無いものの、バックゲートによる電界効果を、フィンの下部から離れた頂上部に作用させ難く、特性変調の効果が得られ難いことが分かった。この観点から、本実施の形態1のFINFETQ1において、バックゲート電極EG2の電界効果をチャネル層3全体に行き渡らせることができるのは、チャネル層3のフィン形状の内部をくり抜き、その中にバックゲート電極EG2を配置する構造としたことによる。
また、上記で説明したように、本実施の形態1のFINFETQ1では、フロントゲート電極EG1とバックゲート電極EG2とは、平面的に見て、互いに交差するようにして配置されていた構造となっている。ここで、本実施の形態1のFINFETQ1では、チャネル層3をアーチ形状とし、その外側と内側とに独立してゲート電極を配置した構造が効果的であって、この観点からは、それらのゲート電極は交差していなくても同様に効果的である。ただし、素子のレイアウトの観点からは、上述のように互いのゲートが交差した構造である方が、より好ましい。以下で、その理由を説明する。
バックゲート電極EG2はアーチ形状のチャネル層3の内部に埋め込んだ部材であるから、フロントゲート電極EG1をバックゲート電極EG2と交差させるということは、チャネル層3の延在方向とも交差していることになる。これにより、上述のように、複数のチャネルに跨るようにしてフロントゲート電極EG1を配置することができる。このように複数のチャネル層3が束ねられることで、個々のFINFETQ1に対して個別にコンタクトプラグ6を形成する必要が無くなり、面積効率をより向上させることができる。これにより、半導体装置の更なる小型化が可能となる。結果として、FINFETを備えた半導体装置の特性をより向上させることができる。
また、上記で説明したように、本実施の形態1のFINFETQ1では、バックゲート電極EG2は、ソース層4aとドレイン層4bとの下をくぐり抜けるようにして外部へ引き出されてから、コンタクトプラグ6に接続される構造となっている。ここで、本実施の形態1のFINFETQ1では、チャネル層3をアーチ形状とし、その外側と内側とに独立してゲート電極を配置した構造が効果的であって、この観点からは、バックゲート電極EG2がソースおよびドレイン層4a,4bの下をくぐり抜けていなくても同様に効果的である。ただし、コンタクトマージンの観点からは、上述のようにバックゲート電極EG2がソースおよびドレイン層4a,4bの下をくぐり抜けて、コンタクトプラグ6に接続する構造である方が、より好ましい。以下でその理由を説明する。
バックゲート電極EG2をソースおよびドレイン層4a,4bの下をくぐり抜けさせて外部へ引き出すことで、バックゲート電極EG2に対するコンタクトプラグ6の平面的なマージンを確保し易くなる。特に、ソースおよびドレイン層4a,4bよりも外側に引き出している。従って、構造上互いに近くに配置されるバックゲート電極EG2とソースおよびドレイン層4a,4bとにおいて、平面的な余裕をもって互いのコンタクトプラグ6を形成できる。これにより、半導体装置の更なる小型化が可能となる。結果として、FINFETを備えた半導体装置の特性をより向上させることができる。
また、上記で説明したように、本実施の形態1のFINFETQ1では、アーチ形状のチャネル層3の外側にフロントゲート、内側にバックゲートを備える構造となっている。ここで、本実施の形態1のFINFETQ1では、チャネル層3をアーチ形状とし、その外側と内側とに独立してゲート電極を配置した構造が効果的であって、この観点からは、それらのゲート電極のどちらがフロントゲートまたはバックゲートとして機能するものであっても同様に効果的である。ただし、構造上の利点を生かしてゲート電極を配置するという観点からは、上述のようにチャネル層3の外側に配置するのがフロントゲート、内側に配置するのがバックゲートという構造である方が、より好ましい。以下でその理由を説明する。
アーチ形状のチャネル層3の内側にゲート電極(バックゲート電極EG2)を配置する構造の場合、チャネル層3とゲート絶縁膜(バックゲート絶縁膜IG2)とを介して、ソースおよびドレイン層4a,4bの直下に、ゲート電極が配置されていることになる。FINFETQ1において所望の特性を得る為には、ソースおよびドレイン層4a,4bに対するゲート電極(バックゲート電極EG2)からの電界の影響(電気的な干渉)を、なるべく低減させたい。そこで、アーチ形状のチャネル層3の内側のゲート絶縁膜(バックゲート絶縁膜IG2)を厚く形成させることが望ましい。しかしながら、フロントゲートとして用いる方のゲート絶縁膜の厚さは、FINFETQ1に望まれる電気特性によって決定する。従って、ソースおよびドレイン層4a,4bへの電界の影響を低減させるためにゲート絶縁膜を厚くする必要がある、チャネル層3の内側のゲート絶縁膜を、バックゲートとする方が、より好ましい。即ち、上述のように、チャネル層3の外側に配置したゲート絶縁膜およびゲート電極をフロントゲート絶縁膜IG1およびフロントゲート電極EG1とし、同内側に配置したゲート絶縁膜およびゲート電極をバックゲート絶縁膜IG2およびバックゲート電極EG2とした方が、より好ましい。そして、バックゲート絶縁膜IG2の膜厚は、フロントゲート絶縁膜IG1の膜厚よりも厚い。これにより、バックゲート電極EG2からの電界の影響をソースおよびドレイン層4a,4bに及ぼすことなく、上述のようなFINFETQ1の特性を向上させる効果をもたらす構造を実現できる。結果として、FINFETを備えた半導体装置の特性をより向上させることができる。
次に、上述の効果を有するような本実施の形態1のFINFETQ1を備えた半導体装置の製造方法について、図3〜図17を用いて詳しく説明する。図3〜図17は、上記図1または図2に対応する領域の製造工程中における要部平面図、または、要部断面図である。以下では、特に、本実施の形態1の半導体装置が有するFINFETQ1を、シリコン基板1上に形成する工程を説明する。なお、以下で説明する工程によって形成される部材のうち、上記図1および図2を用いて説明した部材と同じ符号を付しているものは、特筆しない限り、その膜厚や材料などの性質が同様であるとする。また、説明の都合上、基板や半導体領域の導電型を固定して説明するが、導電型の組合せは任意でよく、以下の説明に限定されない。
まず、図3に示すように、シリコン基板1上の最上層にシリコンゲルマニウム(SiGe)からなる第1半導体層8を有し、シリコン基板1と第1半導体層8との間に絶縁層2が埋め込まれた、SGOI(SiGe On Insulator)基板を準備する。ここで、例えば、熱酸化法により第1半導体層8上に酸化シリコン膜を形成した後、その酸化シリコン膜を除去することで、所望の厚さになるまで第1半導体層8を薄膜化する。ここで、第1半導体層8の厚さを厚くすれば、後述するチャネル面積がその分増すため、FETの駆動能力を向上させることができる。一方で、第1半導体層8を厚くするほど、FETを形成する加工工程の難度が増す。これらの観点から、本実施の形態1の製造方法では、第1半導体層8の膜厚は200nm以下とする。このとき、SGOI基板は、埋め込み絶縁膜上にシリコン層が形成されたSOI(Si On Insulator)基板を用い、SOI層を例えば20nm以下程度に薄膜化し、そのSOI上にSiGe層をエピタキシャル成長によって形成した、SiGe/SOI基板を用いても良い。
次に、図4に示すように、第1半導体層8を覆うようにして酸化シリコンからなるキャップ酸化膜9を形成する。キャップ酸化膜は、例えば熱酸化法によりSiGeからなる第1半導体層8の表面を酸化することで形成する。その後、キャップ酸化膜9を一連のフォトリソグラフィ法およびエッチング法などによってパターニングする。続いて、パターニングしたキャップ酸化膜9をエッチングマスクとして、第1半導体層8にドライエッチングを施すことで、第1半導体層8を加工する。即ち、第1半導体層8は、キャップ酸化膜9と同じ平面パターンとなるように加工される。その後、キャップ酸化膜9を選択的なエッチングなどにより除去する。
なお、一連のフォトリソグラフィ法とは、フォトレジスト膜の塗布、露光、および、現像などによる一連の工程であり、フォトレジスト膜に所望のパターンを転写する技術である。そして、このフォトレジスト膜をエッチングマスクとして加工対象の膜にドライエッチングを施すことで、フォトレジスト膜と同様の平面パターンとなるように加工する。その後、フォトレジスト膜を除去することで加工対象の膜をパターニングできる。以後、所定の膜を一連のフォトリソグラフィ法およびエッチング法などによってパターニングする工程は、同様である。
ここで、第1半導体層8は、シリコン基板1の主面を平面的に見て一方向(例えばA1−A1線に沿った方向)に延在するフィン形状となるように、上記の工程を施す。このフィン形状の第1半導体層8は、後に詳しく説明するように、上記図2などチャネル層3のアーチ形状を規定するものである。
本発明者らが検討したFINFETの構造では、このフィン形状の第1半導体層8をチャネルとして機能させるため、フィンの厚さは薄く、かつ、ラフネスの低い均一な膜を形成する必要があった。このような微細なフィンを均質に形成することは困難であり、フィンが厚く形成される箇所では、ゲートによってフィン内部を完全に空乏化できず短チャネル効果が抑制し難くなってしまう。また、不均一なフィンでは、それによってFETの特性がばらつく。これに対して、本実施の形態1のFINFETQ1では、上記図1および図2を用いて説明した構造からも明らかなように、チャネル層3として第1半導体層8を適用しない。その効果に関しては、後に詳しく説明する。
次に、図5、図6に示すように、フィン形状の第1半導体層8を覆うようにして、チャネル層3を形成する。ここでは、SiGeからなる第1半導体層8の表面に、エピタキシャル成長法によって単結晶シリコンを結晶成長させることで、第1半導体層8を覆うようにしてチャネル層3を形成する。エピタキシャル成長では、下地となる単結晶層に倣って成長層が形成されるため、チャネル層3は単結晶のSiGeからなるフィン形状の第1半導体層8を覆うように形成され、他の部分(例えば絶縁層2上など)には形成されない。このとき、第1半導体層8の側壁を覆うようにして、シリコン基板1の主面に交差する方向に配置されるように、チャネル側壁部3aが形成される。また、第1半導体層8の頂上部を覆うようにして、シリコン基板1の主面に沿う方向に配置されるように、チャネル桟部3bが形成される。
また、このチャネル層3は、FINFETQ1のチャネルとして機能する部材であり、成長膜厚はゲート長の3分の1以下とする。本実施の形態1の半導体装置の製造方法において、本工程のようなエピタキシャル成長法によってチャネル層3を形成することの効果に関しては、後に詳しく説明する。
次に、図7、図8に示すように、例えば、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法などによって、シリコン基板1上に窒化シリコン膜からなるキャップ窒化膜10を形成する。その後、一連のフォトリソグラフィ法およびエッチング法などによって、キャップ窒化膜10をパターニングする。ここでは、キャップ窒化膜10に覆われたチャネル層3のうち、フィン形状に延在する長手方向の端部が露出するように、キャップ窒化膜10をパターニングする。
その後、キャップ窒化膜10から露出した部分のチャネル層3をエッチング法によって除去する。続いて、キャップ絶縁膜10およびチャネル層3から露出した部分の第1半導体層8をエッチング法によって除去する。本工程により、前工程までチャネル層3で覆われていた第1半導体層8は、フィン形状に延在する端部において側面が露出したことになる。
次に、チャネル層3に覆われた第1半導体層8を除去することで、図9に示すような構造を形成する。ここでは、上記図8の工程の後、キャップ窒化膜10およびチャネル層3から露出した第1半導体層8に対して選択的にウェットエッチングを施すことで、これを除去する。キャップ窒化膜10は窒化シリコン膜からなり、チャネル層3は単結晶シリコンからなり、絶縁層2は酸化シリコン膜からなるため、SiGeからなる第1半導体層8はウェットエッチングにより選択的に除去できる。
本実施の形態1の半導体装置の製造方法では、以上の工程によって、チャネル層3を、シリコン基板1の主面に交差する方向に配置されたチャネル側壁部3aと、主面に沿う方向において2つのチャネル側壁部3a間をそれらの頂上で互いに接続するようにして配置されたチャネル桟部3bとを有するような、アーチ形状に加工することができる。
次に、図10に示すように、アーチ形状のチャネル層3の内側を覆うようにして、バックゲート絶縁膜IG2を形成する。例えば、熱酸化法などにより、アーチ形状のチャネル層3の内壁を酸化することで、酸化シリコンを主体とする絶縁膜からなるバックゲート絶縁膜IG2を形成する。このとき、前工程まででチャネル層3を覆うようにしてキャップ窒化膜10が形成されているため、アーチ形状のチャネル層3の外側には、酸化膜は形成されない。
次に、図11に示すように、アーチ形状のチャネル層3を覆っていたキャップ窒化膜10をウェットエッチング法などにより除去する。その後、アーチ形状のチャネル層3の外側を覆うようにして、フロントゲート絶縁膜IG1を形成する。例えば、熱酸化法などにより、アーチ形状のチャネル層3の外壁を酸化することで、酸化シリコンを主体とする絶縁膜からなるフロントゲート絶縁膜IG1を形成する。このとき、チャネル層3の内壁も酸化される。チャネル層3の内壁には、前工程によってバックゲート絶縁膜IG2が形成されていたから、本工程によって、その膜厚が更に厚くなったことになる。結果として、バックゲート絶縁膜IG2の膜厚は、フロントゲート絶縁膜IG1の膜厚よりも厚くなるようにして、各ゲート絶縁膜IG1,IG2を形成したことになる。
ここで、上記では、両ゲート絶縁膜IG1,IG2の材料を、熱酸化法によって形成した酸化シリコンを主体とする絶縁膜であるとして説明したが、この限りではない。上記図1および上記図2で説明したような、酸化シリコン膜以外の絶縁膜を適用する場合、CVD法やALD(Atomic Layer Deposition)法などによって、両ゲート絶縁膜IG1,IG2を形成しても良い。
次に、図12に示すように、アーチ形状のチャネル層3を覆うようにして、ゲート用導体膜11を形成する。このとき、アーチ形状のチャネル層3の内側も一体的に埋め込むようにして、ゲート用導体膜11を形成する。特に、アーチ形状のチャネル層3の内側のゲート用導体膜11は、後にバックゲート電極EG2となるため、内部に断線無く埋め込む。本工程では、ゲート用導体膜11として、例えばポリシリコンを形成する。ただし、ゲート用導体膜11として、上記図1および上記図2を用いて説明したゲート電極EG1,EG2に適用する導電体を適用しても良い。いずれも、CVD法などによって形成する。
その後、必要があれば、例えば化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)法などにより、堆積されたゲート用導体膜11を平坦化する。
次に、図13、図14に示すように、ゲート用導体膜11を覆うようにして、CVD法などによって酸化シリコン膜からなるキャップ酸化膜12を形成する。その後、キャップ酸化膜12を、一連のフォトリソグラフィ法およびエッチング法などによりパターニングする。キャップ酸化膜12は、後の工程でゲート用導体膜11にエッチングを施して形状加工するためのエッチングマスクとして適用する。即ち、後のエッチングにおいてゲート用導体膜11を残したい箇所を覆うようにして、キャップ酸化膜12をパターニングする。ここでは、上記図1および上記図2で説明したフロントゲート電極EG1およびバックゲート電極EG2の平面パターンと同じ形状となるように、キャップ酸化膜12をパターニングする。
その後、キャップ酸化膜12をエッチングマスクとして、ゲート用導体膜11に対してドライエッチングを施すことで、ゲート用導体膜11をキャップ酸化膜12の平面パターンと同じ形状に加工する。これにより、フロントゲート絶縁膜IG1を介してチャネル層3の一部を覆うような、ゲート用導体膜11からなるフロントゲート電極EG1を形成する。また、バックゲート絶縁膜IG2を介してチャネル層3の内部を埋め込むような、ゲート用導体膜11からなるバックゲート電極EG2を形成する。
次に、シリコン基板1を覆うようにして窒化シリコン膜を形成し、全面的に異方性エッチングを施す(エッチバックする)ことで、段差を有していた部材の側壁部を覆うようなサイドウォールスペーサ5を形成し、図15に示すような構造となる。
上記のサイドウォールスペーサ5を形成するためにエッチングを施す工程、及びその後の洗浄工程を経て、平坦な部分に形成されていた酸化シリコン膜からなるフロントゲート絶縁膜IG1においても、同時に除去される。このようにして、後の工程でソースおよびドレイン層4a,4b(上記図1または上記図2参照)を形成すべき領域のチャネル層3を、自己整合的に露出させることができる。その後、必要であれば、露出した部分のチャネル層3にイオン注入を施す。これにより、自己整合的にフロントゲート電極EG1の側方下部のチャネル層3に浅い拡散層(エクステンション領域)を形成し得る。
次に、図16に示すように、前工程で露出した部分のチャネル層3を覆うようにして、単結晶シリコンを主体とする半導体からなる、ソース層4aおよびドレイン層4bを形成する。例えば、単結晶シリコンからなるチャネル層3が露出した部分に、同様の単結晶シリコンをエピタキシャル成長させることで、ソース層4aおよびドレイン層4bを形成できる。なお、ソースおよびドレイン層4a,4bを形成する前には、フッ酸洗浄を施すことで、露出した部分のチャネル層3の表面の自然酸化膜を除去しておくのが望ましい。
続いて、イオン注入を施すことで、自己整合的にソースおよびドレイン層4a、4bの表面あるいは内部に拡散層が形成され、所望の電気伝導度を有するソースおよびドレイン層4a、4bが形成される。以上の工程の後、キャップ酸化膜12をフッ酸洗浄などにより除去する。
次に、図17に示すように、例えばスパッタリング法によるNi膜の全面被着と熱処理、および、未反応Niの除去により、フロントゲート電極EG1、バックゲート電極EG2、ソース層4a、および、ドレイン層4bの表面に、自己整合的に金属シリサイド層7を形成する。
その後、窒化シリコン膜のCESL(Contact Etch Stopper)膜と酸化シリコン膜の積層膜からなる層間絶縁膜ILを堆積し、平坦化を行う。続いて、フロントゲート電極EG1、バックゲート電極EG2、ソース層4aおよびドレイン層4bに形成した金属シリサイド層7に達するコンタクトプラグ6を形成する。続く工程では、金属配線の形成およびパターニング、層間絶縁膜の形成、ビアプラグの形成などによって、所望の多層配線を形成する(図示しない)。
以上のような工程によって、上記図1および上記図2で説明した本実施の形態1の半導体装置が有するFINFETQ1を形成することができる。上述の通り、本実施の形態1のような構造のFINFETQ1において、半導体装置の特性を向上させることができる。
本実施の形態1の半導体装置の製造方法では、上記図5および図6を用いて説明したように、フィン形状の第1半導体層8に単結晶シリコンをエピタキシャル成長させることでチャネル層3を形成する例を示した。ここでは、アーチ形状のチャネル層3を形成し、その外側と内側に2つのゲート電極を配置した構造とすることが効果的であって、チャネル層3の堆積方法はエピタキシャル成長法によらなくとも同様に効果的である。ただし、チャネル層3の厚さのばらつきを低減するという観点からは、本実施の形態1の製造方法のように、エピタキシャル成長法によってアーチ形状のチャネル層3を形成した方が、より好ましい。以下でその理由を説明する。
本実施の形態1の製造方法では、上述のように、フィン形状の第1半導体層8そのものは、FINFETQ1のチャネルとしては用いず、その表面に形成したアーチ形状の単結晶シリコンをチャネル層3として用いる。このようにすることで、フォトリソグラフィ法およびエッチング法によって形成するフィン形状の第1半導体層8の寸法がばらついたとしても、その表面に堆積するチャネル層3の厚さが均一であれば、結果としてFETのチャネル幅を均一にすることができる。そして、単結晶シリコン層を厚さが均一になるように形成する手法として、エピタキシャル成長法が適している。エピタキシャル成長法によれば、成長層の膜厚を原子層レベルで制御できるからである。このようにチャネル層3を形成する手法として、エピタキシャル成長法を適用することで、FINFETQ1の寸法ばらつきを低減することができる。結果として、FINFETを備えた半導体装置の特性をより向上させることができる。
また、本実施の形態1の半導体装置の製造方法では、フロントゲート絶縁膜IG1とバックゲート絶縁膜IG2とを別の工程によって形成する例を示した。ここでは、アーチ形状のチャネル層3を形成し、その外側と内側に2つのゲート電極を配置した構造とすることが効果的であって、ゲート絶縁膜の形成方法によらなくとも同様に効果的である。ただし、安定動作に適した構造を形成し、さらに特性を向上させるという観点からは、本実施の形態1のように、2つのゲート絶縁膜IG1,IG2を別工程によって形成する方が、より好ましい。以下でその理由を説明する。
本実施の形態1の製造方法では、上述のように、アーチ形状のチャネル層3の内側に対して先に熱酸化を施すことで、バックゲート絶縁膜IG2を先に形成する。その後、アーチ形状のチャネル層3の外側に対して熱酸化を施すことで、フロントゲート絶縁膜IG1を形成する。ここで、フロントゲート絶縁膜IG1を形成する際にはチャネル層3の内側は保護せず、同様に熱酸化を作用させる。従って、バックゲート絶縁膜IG2の厚さは厚くなる。上記図1および上記図2を用いて説明したように、本実施の形態1のFINFETQ1では、フロントゲート絶縁膜IG1よりもバックゲート絶縁膜IG2を厚くすることが効果的であった。このように、上記のような製造方法とすることで、バックゲート絶縁膜IG2の厚さを、フロントゲート絶縁膜IG1の厚さよりも厚く形成でき、ソースおよびドレイン層4a,4bに電気的干渉を及ぼし難いバックゲート構造を備えたFINFETを実現できる。結果として、FINFETを備えた半導体装置の特性をより向上させることができる。
次に、本実施の形態1の半導体装置が有するFINFETの他の構造を、図18を用いて説明する。図18には、本実施の形態1の他のFINFETQ2の要部断面図を示している。図示した領域は上記図2に示した領域に該当し、その要部平面図は上記図1と同様である。図18に示すFINFETQ2は、構造上、以下の点を除いて上記図1および上記図2を用いて説明したFINFETQ1と同様であり、それぞれの構成要素を有することで生じ得る効果に関しても、上述の効果と同様である。
本実施の形態1の他のFINFETQ2は、アーチ形状のチャネル層3の膜厚において、チャネル側壁部3aの膜厚よりも、チャネル桟部3bの膜厚の方が厚くなっている。この様な構造とすることで生じ得る効果について、以下で説明する。
一般的に、半導体中をドリフトするキャリアの移動度は、そのドリフト方向が半導体の結晶方位のどちらを向いているかによって異なる。通常のプレーナ型のMISFETでは、キャリアは、ソースからドレインに向かって平板状のチャネル領域の中をドリフトするため、同一の結晶方位方向に輸送する。一方、FINFETにおいては、3次元構造のチャネルの中をキャリアがドリフトするため、場所によって異なる結晶方位方向に輸送し得る。本実施の形態1のMISFETQ1,Q2においても、アーチ形状のチャネル層3をソース層4aからドレイン層4bにドリフトするキャリアのうち、チャネル側壁部3aを輸送するキャリアと、チャネル桟部3bを輸送するキャリアとでは、同じ単結晶シリコン中でも、異なる結晶方位方向にドリフトすることになる。これらのキャリアは移動度が異なるため、特性にばらつきを生じさせる一原因となる。
そこで、本実施の形態1において図18を用いて説明したFINFETQ2では、チャネル側壁部3aとは結晶方位の異なるチャネル桟部3bの膜厚を厚くすることで、チャネル桟部3bのゲートに対する制御性を弱めることができる。これにより、FINFETQ2の電気特性における、チャネル桟部3bをドリフトするキャリアの影響を低減し、特性の均一性を向上することができる。結果として、FINFETを備えた半導体装置の特性をより向上させることができる。
以下では、このような構造のFINFETQ2の形成工程を説明する。以下で説明する製造工程以外は、上記図3〜図18を用いて説明したFINFETQ1の製造工程と同様であり、それぞれの工程を有することで生じ得る効果に関しても、上述の効果と同様である。
まず、図19に示すように、上記図3で説明したようなシリコン基板1、絶縁層2およびSiGeからなる第1半導体層8を有するSGOI基板において、さらに、第1半導体層8を覆うような第2半導体層13を有する基板を準備する。ここでは、第2半導体層13は、単結晶シリコンからなる半導体であるとする。SGOI基板において、単結晶シリコンをエピタキシャル成長させることで第2半導体層13を形成することで、このような積層構造を有する基板を準備することができる。
次に、図20に示すように、上記図4を用いて説明した工程と同様にして、第1半導体層8をフィン形状に加工する。このとき、第1半導体層8上の第2半導体層13に対しても、第1半導体層8と同様の加工を施す。これにより、フィン形状の第1半導体層8の頂上部を覆うようにして、第2半導体層13を配置したことになる。
続いて、上記図5および上記図6を用いて説明した工程と同様にして、第1半導体層8を覆うようにしてチャネル層3をエピタキシャル成長法によって形成する。このとき、第1半導体層8の頂上部を覆う第2半導体層13をも覆うようにして、チャネル層3を形成する。第2半導体層13は単結晶シリコンによって構成されているから、同じ単結晶シリコンのチャネル層3をエピタキシャル成長させることができる。ここでは、第2半導体層13とチャネル層3とは同じ単結晶シリコンで構成されているため、構造上の区別はなく、第1半導体層8の頂上部には、側壁部よりも厚い単結晶シリコン層が形成されていることになる。
次に、図21に示すように、上記図7および上記図8を用いて説明した工程と同様にして、フィン形状の第1半導体層8の延在方向の端部においてチャネル層3を除去することで、第1半導体層8の側壁部を露出させる。その後、上記図9を用いて説明した工程と同様にして、SiGeよりなる第1半導体層8をウェットエッチングにより除去する。これにより、アーチ形状のチャネル層3を形成する。特に、上記図19以降で説明した工程では、第1半導体層8の頂上部に第2半導体層13を配置している分、チャネル側壁部3aの膜厚よりもチャネル桟部3bの膜厚の方が厚くなる。
次に、図22に示すように、上記図10を用いて説明した工程と同様にして、アーチ形状のチャネル層3の内側を覆うように、バックゲート絶縁膜IG2を形成する。続いて、上記図11を用いて説明した工程と同様にして、アーチ形状のチャネル層3の外側を覆うように、フロントゲート絶縁膜IG1を形成する。
次に、図23に示すように、上記図12〜上記図13を用いて説明した工程と同様にして、フロントゲート電極EG1、バックゲート電極EG2、ソース層4a、ドレイン層4b、金属シリサイド層7、層間絶縁膜IL、および、コンタクトプラグ6などを形成する。以上のようにして、上記図18を用いて説明した効果を有する構造のチャネル層3を備えたFINFETQ2を形成することができる。
(実施の形態2)
図24には、本実施の形態2の半導体装置が有するFINFETQ3の要部断面図を示している。図示した領域は上記実施の形態1のFINFETQ1において上記図2に示した領域に該当し、その要部平面図は上記図1と同様であるとしてここでは図示しない。図24に示すFINFETQ3は、構造上、以下の点を除いて上記図1および上記図2を用いて説明したFINFETQ1と同様であり、それぞれの構成要素を有することで生じ得る効果に関しても、上述の効果と同様である。
本実施の形態2の半導体装置が有するFINFETQ3は、シリコン基板1上に形成されている。そして、シリコン基板1とバックゲート電極EG2との間には、バックゲート絶縁膜IG2が形成され、互いに絶縁された状態となっている。上記図1および上記図2で説明したように、このバックゲート絶縁膜IG2は酸化シリコンを主体とする絶縁膜であり、アーチ形状のチャネル層3とバックゲート電極EG2との間にも配置されており、これらを互いに絶縁する部材でもある。そして、本実施の形態2のFINFETQ3では、このバックゲート絶縁膜IG2が、チャネル層3とバックゲート電極EG2との間から、シリコン基板1とバックゲート電極EG2との間に渡って一体的に形成された構造となっている。このようにして、バックゲート電極EG2とシリコン基板1とは、バックゲート絶縁膜IG2によって絶縁されている。
また、バックゲート絶縁膜IG2で絶縁されていない部分のバックゲート電極EG2や、本実施の形態2のFINFETQ3を構成する導電体であるチャネル層3、フロントゲート電極EG1、ソース層4a、ドレイン層4bおよび金属シリサイド層7などと、シリコン基板1とは、STI(Shallow Trench Isolation)構造のSTI分離部14によって互いに絶縁されている。STI分離部14は、シリコン基板1の主面に形成された浅い溝部15に酸化シリコンを主体とした絶縁膜を埋め込んだ形状の分離部である。
以上のように、本実施の形態2のFINFETQ3は、チャネル層3をアーチ形状とし、その外側にフロントゲート電極EG1、内側にバックゲート電極EG2を備えるなど、上記実施の形態1のFINFETQ1,Q2と同様の基本構造を有する。従って、本実施の形態2のFINFETQ3も、上記実施の形態1のFINFETQ1,Q2と同様に、FINFETを備えた半導体装置の特性をより向上させることができるという効果を有する。
また、上記実施の形態1の半導体装置では、SGOI基板またはSOI基板上にFINFETQ1,Q2を形成した構造を説明した。これに対し、本実施の形態2の半導体装置では、上述のような絶縁分離の構造を適用することで、シリコン基板1の直上にFINFETQ3を配置することができる。即ち、上記のように効果的なFINFETを、SGOI基板やSOI基板のみならず、シリコン基板1上にも構成することができる。このシリコン基板1は、埋め込み絶縁層を備えるSGOI基板やSOI基板と比較して安価に準備することができる。従って、本実施の形態2のFINFETQ3によって、製造コストを抑え、生産性を向上させることができる。一方、SGOI基板やSOI基板では、FINFETの下が全て絶縁層であるため、基板へのリークなどを懸念する必要が無く、より高性能化することができる。この観点では、上記実施の形態1のような構造のFINFETQ1,Q2とする方が、より好ましい。
次に、本実施の形態2のFINFETQ2を備えた半導体装置の製造方法を、図25〜図29を用いて説明する。図25〜図29は、上記図24に対応する領域の製造工程中における要部断面図である。なお、以下で説明する工程によって形成される部材のうち、上記図24を用いて説明した部材と同じ符号を付しているものは、特筆しない限り、その膜厚や材料などの性質が同様であるとする。また、以下で説明する工程以外の工程は、上記図3〜図17を用いて説明した半導体装置の製造方法と同様であり、その工程を有することの効果も同様である。
まず、図25に示すように、シリコン基板1上にSiGeを主体とする第1半導体層8を、エピタキシャル成長法などによって形成する。本実施の形態2の製造方法では、第1半導体層8は単結晶のシリコン基板1上に配置されていればよく、エピタキシャル成長によって形成することができる。
次に、図26に示すように、CVD法などによってキャップ窒化膜16を形成する。その後、上記図4においてキャップ酸化膜9をパターニングしたのと同様に、キャップ窒化膜16をパターニングする。続いて、このキャップ窒化膜16をエッチングマスクとして第1半導体層8をフィン形状にパターニングする。そして、本実施の形態2の製造方法では、キャップ酸化膜9をエッチングマスクとして、更に、シリコン基板1にもドライエッチングを施す。これにより、フィン形状の第1半導体層8の側方下部のシリコン基板1の主面に溝部15を形成する。
次に、図27に示すように、溝部15を含むシリコン基板1の主面を覆うようにして、酸化シリコン膜17を堆積する。続いて、CMP法などにより酸化シリコン膜17を平坦化する。その後、キャップ窒化膜16を除去し、ウェットエッチングなどによって酸化シリコン膜17の高さを調整することで、溝部15を酸化シリコン膜17で埋め込んだ形状のSTI分離部14を形成する。
このとき、フィン形状の第1半導体層8とシリコン基板1との境界部は、STI分離部14の上面の高さと必ずしも一致していなくても良い。ただし、後の工程で形成されるチャネル層3とシリコン基板1とが近接して配置される可能性がある場合には、シリコン基板1にイオン注入を施すことで不純物濃度を高くしておくことが望ましい。
次に、図28に示すように、上記図6を用いて説明した工程と同様にして、フィン形状の第1半導体層8を覆うようにして、単結晶シリコンからなるチャネル層3を形成する。ここでは、フィン形状の第1半導体層8の側方下部のシリコン基板1には、STI分離部14が形成されているため、シリコン基板1に渡って単結晶シリコンが結晶成長されることはない。
次に、図29に示すように、上記図7〜図9で説明した工程と同様にして第1半導体層8を除去することで、チャネル層3をアーチ形状に加工する。その後、上記図10で説明した工程と同様にして、熱酸化法によってバックゲート絶縁膜IG2を形成する。ここで、本実施の形態2の製造方法では、前工程で第1半導体層8を除去した後、アーチ形状のチャネル層3の下方では、シリコン基板1が露出していることになる。従って、この状態で熱酸化を施した場合、シリコン基板1が露出した表面にも、バックゲート絶縁膜IG2が形成されることになる。これにより、上記図24を用いて説明したように、バックゲート電極EG2とシリコン基板1との間にもバックゲート絶縁膜IG2が形成された構造を実現できる。
続く工程では、上記図11〜上記図17と同様の工程を施すことで、上記図24に示した本実施の形態2のFINFETQ3が完成する。以上のようにして、上述の効果を有する本実施の形態2のFINFETQ3を備えた半導体装置を形成することができる。
(実施の形態3)
図30には、本実施の形態3の半導体装置が有するFINFETQ4の要部断面図を示している。図示した領域は上記実施の形態1のFINFETQ1において上記図2に示した領域に該当し、その要部平面図は上記図1と同様であるとしてここでは図示しない。図30に示すFINFETQ4は、構造上、以下の点を除いて上記図1および上記図2を用いて説明したFINFETQ1と同様であり、それぞれの構成要素を有することで生じ得る効果に関しても、上述の効果と同様である。
本実施の形態3の半導体装置が有するFINFETQ4のチャネル層3は、シリコン基板1上において、並行平板形状に向かい合うようにして配置されている。これは、上記実施の形態1のFINFETQ1において、アーチ形状のチャネル層3のうち、シリコン基板1の主面に交差する方向に配置された2つのチャネル側壁部3aを持ち、シリコン基板1の主面に沿った方向に配置するチャネル桟部3bを持たない構造としても説明できる。
並行平板形状のチャネル層3のうち、互いに向かい合っていない外側の一部を覆うようにして、フロントゲート絶縁膜IG1が形成されている。そして、フロントゲート絶縁膜IG1を介してチャネル層3の外側を覆うようにして、フロントゲート電極EG1が形成されている。また、並行平板形状のチャネル層3のうち、互いに向かい合う内側を覆うようにして、バックゲート絶縁膜IG2が形成されている。そして、バックゲート絶縁膜IG2を介して互いに向かい合うチャネル層3の内側を埋め込むようにして、バックゲート電極EG2が形成されている。また、並行平板形状のチャネル層3の上部において、フロントゲート電極EG1とバックゲート電極EG2とが電気的に接続しないように、両者の間にはキャップ酸化膜9が配置されている。
また、キャップ酸化膜9が配置されることで、ソース層4aまたはドレイン層4bをチャネル層3の上部で一体的に接続することが困難である場合、各ソース層4aまたはドレイン層4bに対してコンタクトプラグ6を接続する必要がある。
以上のように、本実施の形態3のFINFETQ4は、チャネル層3を並行平板型とし、その向かい合う外側にフロントゲート電極EG1、向かい合う内側にバックゲート電極EG2を配置している。これは、アーチ形状ではないものの、チャネル層3に反転層が形成される部分の面積を大きく損なうことなく、2つのゲート電極でチャネル層3への電界作用を制御できる構造であるという点で、上記実施の形態1のFINFETQ1,Q2と同様の基本構造を有する。従って、本実施の形態1のFINFETQ1,Q2と同様に、FINFETを備えた半導体装置の特性をより向上させることができるという効果を有する。
また、上述のように、例えば上記実施の形態1のFINFETQ1におけるアーチ形状のチャネル層3において、チャネル側壁部3aとチャネル桟部3bとではキャリアのドリフト方向に見る結晶方位方向が異なり、これは、特性のばらつきを生じさせる一原因となり得る。そこで、本実施の形態3のFINFETQ4のチャネル層3は、同様の結晶方位であるチャネル側壁部3aからなり、結晶方位が異なるチャネル桟部3bを持たない。従って、より均一性に優れたFINFET特性を実現することができる。結果として、FINFETを備えた半導体装置の特性をより向上させることができる。ただし、電流量の増加(駆動能力の増加)をもたらし得るという観点からは、上記実施の形態1のFINFETQ1のように、アーチ形状のチャネル層3の全側面をチャネルとして用いることができる構造とする方が、より好ましい。
次に、本実施の形態3のFINFETQ4を備えた半導体装置の製造方法を、図31〜図35を用いて説明する。図31〜図35は、上記図30に対応する領域の製造工程中における要部断面図である。なお、以下で説明する工程によって形成される部材のうち、上記図30を用いて説明した部材と同じ符号を付しているものは、特筆しない限り、その膜厚や材料などの性質が同様であるとする。また、以下で説明する工程以外の工程は、上記図3〜図17を用いて説明した半導体装置の製造方法と同様であり、その工程を有することの効果も同様である。
まず、図31に示すように、上記図3および上記図4を用いて説明した工程と同様にして、パターニングしたキャップ酸化膜9をエッチングマスクとして第1半導体層8にエッチングを施す。これにより、キャップ酸化膜9に上面を覆われた、フィン形状の第1半導体層8を形成する。
次に、図32に示すように、上記図5および上記図6を用いて説明した工程と同様にして、第1半導体層8に対して単結晶シリコンをエピタキシャル成長することで、チャネル層3を形成する。ここで、本実施の形態3の製造方法では、キャップ酸化膜9を除去せずに、第1半導体層8に対して単結晶シリコンをエピタキシャル成長する。即ち、フィン形状の第1半導体層8のうちのキャップ酸化膜9で覆われた上面には、単結晶シリコンのエピタキシャル成長が起こらず、チャネル層3は形成されない。そして、第1半導体層8が露出している側壁面にのみ単結晶シリコンのエピタキシャル成長が起こり、チャネル層3が形成される。これにより、チャネル側壁部3aのみからなるチャネル層3が形成される。
次に、図33に示すように、上記図7〜上記図9を用いて説明した工程と同様にして、パターニングしたキャップ窒化膜10をエッチングマスクとして、SiGeからなる第1半導体層8にエッチングを施し、選択的に除去する。その後、上記図10を用いて説明した工程と同様にして熱酸化を施すことで、チャネル層3にバックゲート絶縁膜IG2を形成する。このとき、本実施の形態3の製造方法では、並行平板形状のチャネル層3が互いに向き合っていない外側はキャップ窒化膜10によって覆われているため、互いに向かい合う内側のみ酸化され、バックゲート絶縁膜IG2が形成される。
次に、図34に示すように、上記図11を用いて説明した工程と同様にして、キャップ窒化膜10を除去した後に熱酸化を施すことで、チャネル層3にフロントゲート絶縁膜IG1を形成する。このとき、本実施の形態3の製造方法では、並行平板形状のチャネル層3が互いに向き合う内側とその反対側の外側との両側面が酸化される。
次に、図35に示すように、上記図12を用いて説明した工程と同様にして、ゲート用導体膜11を形成する。このとき、本実施の形態3の製造方法では、キャップ酸化膜10と並行平板形状のチャネル層3とに囲まれた領域を埋め込むようにして、ゲート用導体膜11を形成する。
続く工程では、上記図13から上記図17と同様の工程を施すことで、上記図30に示した本実施の形態3のFINFETQ4が完成する。以上のようにして形成した、並行平板形状のチャネル層3を有するFINFETQ4を備えた本実施の形態3の半導体装置では、上述のように、より向上させることができるという効果を有する。ただし、チャネル層3を並行平板形状とするための工程数を削減することで、より生産性を向上させることができるという観点からは、アーチ形状のチャネル層3を有するFINFETQ1を備えた上記実施の形態1の半導体装置の製造方法とする方が、より好ましい。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、FINFETを備えた半導体装置に適用することができる。
1 シリコン基板(半導体基板)
2 絶縁層
3 チャネル層
3a チャネル側壁部(側壁部)
3b チャネル桟部(桟部)
4a ソース層
4b ドレイン層
5 サイドウォールスペーサ
6 コンタクトプラグ
7 金属シリサイド層
8 第1半導体層
9,12 キャップ酸化膜
10,16 キャップ窒化膜
11 ゲート用導体膜
13 第2半導体層
14 STI分離部
15 溝部
17 酸化シリコン膜
EG1 フロントゲート電極(第1ゲート電極)
EG2 バックゲート電極(第2ゲート電極)
IG1 フロントゲート絶縁膜(第1ゲート絶縁膜)
IG2 バックゲート絶縁膜(第2ゲート絶縁膜)
IL 層間絶縁膜
Q1,Q2,Q3,Q4 FINFET

Claims (18)

  1. 半導体基板に形成されたFINFETを有する半導体装置であって、
    前記FINFETは、
    前記半導体基板上にアーチ形状に配置された単結晶シリコンを主体とする半導体からなるチャネル層と、
    前記チャネル層の外側の一部を覆う第1ゲート絶縁膜と、
    前記第1ゲート絶縁膜を介して前記チャネル層を覆う第1ゲート電極と、
    前記チャネル層の内側を覆う第2ゲート絶縁膜と、
    前記第2ゲート絶縁膜を介して前記チャネル層の内部を埋め込む第2ゲート電極とを有し、
    前記チャネル層は、前記半導体基板の主面に交差する方向に配置された側壁部と、前記主面に沿う方向において2つの前記側壁部間をそれらの頂上で互いに接続するようにして配置された桟部とを有するような、前記アーチ形状であり、
    前記アーチ形状の前記チャネル層の内部に配置された前記第2ゲート電極は、前記第1ゲート電極をくぐるようにして配置されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記半導体基板の主面を平面的に見て、前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極とは、互いに交差するようにして配置されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2記載の半導体装置において、
    前記FINFETは、更に、
    前記チャネル層における前記アーチ形状の外側を、前記チャネル層に接した状態で覆うようにして形成されたソース層とドレイン層とを有し、
    前記ソース層と前記ドレイン層とは、前記第1ゲート電極とは絶縁された状態で、前記第1ゲート電極の側方に配置され、
    前記第2ゲート電極は、前記アーチ形状の前記チャネル層の内部において、前記ソース層および前記ドレイン層をくぐるようにして配置されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項3記載の半導体装置において、
    前記第2ゲート絶縁膜の膜厚は、前記第1ゲート絶縁膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項4記載の半導体装置において、
    前記アーチ形状の前記チャネル層の膜厚は、前記側壁部の膜厚よりも、前記桟部の膜厚の方が厚いことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5記載の半導体装置において、
    前記FINFETは、前記半導体基板のうち、前記半導体基板の主面上に形成された絶縁層上に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項5記載の半導体装置において、
    前記第2ゲート絶縁膜は、前記第2ゲート電極と前記半導体基板との間にも配置され、
    前記半導体基板と、前記チャネル層、前記第1ゲート電極、前記ソース層および前記ドレイン層との間にはSTI分離部が形成され、
    前記半導体基板と、前記チャネル層、前記第1ゲート電極、前記第2ゲート電極、前記ソース層および前記ドレイン層とは、前記第2ゲート絶縁膜または前記STI分離部によって絶縁分離されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 半導体基板に形成されたFINFETを有する半導体装置であって、
    前記FINFETは、
    前記半導体基板上に並行平板形状に向かうようにして配置された単結晶シリコンを主体とする半導体からなるチャネル層と、
    前記チャネル層において、互いに向かい合っていない外側の一部を覆うようにして形成された第1ゲート絶縁膜と、
    前記第1ゲート絶縁膜を介して前記チャネル層を覆う第1ゲート電極と、
    前記チャネル層において、互いに向かい合う内側を覆う第2ゲート絶縁膜と、
    前記第2ゲート絶縁膜を介して、互いに向かい合う前記チャネル層の内側を埋め込むようにして形成され、バックゲートとして機能する第2ゲート電極と、
    を有し、
    前記チャネル層は、前記半導体基板の主面に交差する方向に配置された2つの側壁部を有するような、並行平板形状であり、
    前記第2ゲート電極は、前記第1ゲート電極をくぐるようにして配置され
    前記半導体装置は、
    前記第2ゲート電極と電気的に接続されたコンタクトプラグと、
    前記コンタクトプラグを介して、前記第2ゲート電極に通電する機構と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項8記載の半導体装置において、
    前記第1ゲート絶縁膜と前記第2ゲート絶縁膜とは、同じ材料から形成されていることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項9記載の半導体装置において、
    前記第2ゲート絶縁膜の膜厚は、前記第1ゲート絶縁膜の膜厚よりも厚いことを特徴とする半導体装置。
  11. 半導体基板上にFINFETを形成する工程を有する半導体装置の製造方法であって、
    前記FINFETを形成する工程は、
    (a)最上層にシリコンゲルマニウムからなる第1半導体層を有する前記半導体基板を準備する工程と、
    (b)前記第1半導体層をフィン形状に加工する工程と、
    (c)前記フィン形状の前記第1半導体層を覆うようにして、チャネル層を形成する工程と、
    (d)前記チャネル層に覆われた前記第1半導体層を除去する工程と、
    (e)前記チャネル層の外側の一部を覆うようにして第1ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    (f)前記第1ゲート絶縁膜を介して前記チャネル層を覆うようにして第1ゲート電極を形成する工程と、
    (g)前記チャネル層の内側を覆うようにして第2ゲート絶縁膜を形成する工程と、
    (h)前記第2ゲート絶縁膜を介して前記チャネル層の内部を埋め込むようにして第2ゲート電極を形成する工程とを有し、
    前記(d)工程によって、前記チャネル層は、前記半導体基板の主面に交差する方向に配置された側壁部と、前記主面に沿う方向において2つの前記側壁部間をそれらの頂上で互いに接続するようにして配置された桟部とを有するようなアーチ形状となるように加工し、
    前記(f)〜前記(h)工程によって、前記第2ゲート電極は、前記チャネル層の前記アーチ形状の内部において、前記第1ゲート電極をくぐるようにして形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 請求項11記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(c)工程では、前記フィン形状の前記第1半導体層を覆うようにして、エピタキシャル成長法によって単結晶シリコンを結晶成長させることで、前記チャネル層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項12記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(f)〜前記(h)工程では、前記半導体基板の主面を平面的に見て、前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極とは、互いに交差するようにして形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項13記載の半導体装置の製造方法において、
    前記FINFETを形成する工程は、前記(h)工程の後に、更に、
    (i)前記チャネル層における前記アーチ形状の外側に、前記チャネル層に接した状態で覆うようにして、ソース層とドレイン層とを形成する工程を有し、
    前記(i)工程では、前記ソース層と前記ドレイン層とは、前記第1ゲート電極とは絶縁された状態で、前記第1ゲート電極の側方に配置されるようにして形成し、
    前記(h)および(i)工程によって、前記第2ゲート電極は、前記アーチ形状の前記チャネル層の内部において、前記ソース層および前記ドレイン層をくぐるようにして形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 請求項14記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(e)および前記(g)工程では、前記第2ゲート絶縁膜の膜厚は、前記第1ゲート絶縁膜の膜厚よりも厚くなるようにして、前記第1ゲート絶縁膜および前記第2ゲート絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 請求項15記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(g)工程は、前記(d)工程後、前記(e)工程前に施すことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 請求項16記載の半導体装置の製造方法において、
    前記FINFETを形成する工程は、前記(a)工程の後であって前記(b)工程の前に、更に、
    (j)前記第1半導体層を覆うようにして、前記単結晶シリコンからなる第2半導体層を形成する工程を有し、
    前記(b)工程では、前記第1半導体層とともに前記第2半導体層も加工することで、前記フィン形状の前記第1半導体層の頂上部を覆うようにして、前記第2半導体層を配置し、
    前記(c)工程では、前記フィン形状の前記第1半導体層の頂上部では、前記第2半導体層をも覆うようにして前記チャネル層を形成し、
    前記アーチ形状の前記チャネル層の膜厚は、前記第2半導体層を配置した分、前記側壁部の膜厚よりも、前記桟部の膜厚の方が厚くなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 請求項17記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(a)工程では、最上層の前記第1半導体層の下層に絶縁層が配置された前記半導体基板を準備し、
    前記FINFETは、前記半導体基板のうち、前記絶縁層上に形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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