JP5643618B2 - 高さ測定方法および荷電粒子ビーム描画装置 - Google Patents

高さ測定方法および荷電粒子ビーム描画装置 Download PDF

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Description

本発明は、高さ測定方法および荷電粒子ビーム描画装置に関する。
マスク基板や半導体ウェハなどの試料上に微細パターンを描画する目的で、電子ビーム描画装置が用いられている。この装置を用いて試料上にパターンを描画する場合、描画位置のずれや電子ビームの焦点ずれなどを避けるために、描画前に試料表面の正確な高さを測定する必要がある。具体的には、電子ビーム描画装置の高さ測定部において、描画前に、照射領域付近に光を照射して反射光を検出し、試料表面の高さを測定しておく。そして、測定された高さに応じて、例えば、電子ビームを試料表面に収束させるレンズを調整する。これにより、電子ビームを試料の表面に正確に収束させることができる。
上記の高さ測定部では、光源から出射したレーザ光が、投光レンズによって試料の表面上に収束する。収束した光は、試料の表面で反射して受光レンズに入射した後、再度受光素子に収束する。受光素子には、PSD(Position Sensitive Detector)が用いられる。PSDとは、PIN型フォトダイオードと同様の構造であって、光起電力効果により光電流を測定して光の重心位置計測を実現するものである。
PSDへスポット光が入射すると、入射位置には光エネルギーに比例した電荷が発生し、均一な抵抗値を持つ抵抗層(P層)を通って、PSD上の2端面に設置された電極へと流れる。このときの電流量は、電極までの距離に反比例して分割されたものとなる。一方の端面に設置された電極からの出力電流をIとし、他方の端面に設置された電極からの出力電流をIとすれば、スポット光のPSD中心からの重心位置Xは、下記式で求められる。ここで、Lは受光面の長さである。また、PSDの受光強度を示す全光電流は、IとIの和になる。
ところで、光源から出射される光に対する試料表面の反射率は、試料の膜厚や膜の物性、試料面に入射した光の波長および偏光状態によって変化する。上式は、理想的には、受光量が変化しても光の重心位置が変化しなければ、常に一定の値を示すことになり、反射率による受光量変化は計測される重心位置には影響しない。
しかし、実際には、高さ測定部を構成する受光素子およびアナログ信号処理回路で生じるオフセット電圧が製作誤差として作用してしまうため、反射率が異なる試料の場合には、一定にならなくなる。よって、反射率の異なる試料間の高さを計測する場合、オフセット電圧が大きいと、反射率が同じ試料間の高さを計測する場合に比べて誤差が大きくなり、電子ビームを試料の表面に正確に収束させることが困難になる。
かかる問題は、例えば、位相シフトマスクの製造工程で顕著となる。位相シフトマスクは、フォトマスクの分野において、転写パターンの解像性を向上させる手法の1つとして用いられている。位相シフトマスクでは、隣接する開口部を透過した透過光の位相が反転するように、開口部の一方に位相シフト部(シフター開口部)を設ける。これによって、透過光が干渉し合う際に境界部での光強度を弱め、転写パターンの解像性および焦点深度を向上させる。
図8は、レベンソン型位相シフトマスクの製造工程の一例である。
まず、図8(a)に示すように、SiO基板301の上にCr膜302を形成し、さらにその上に第1のレジスト膜303を形成する。次いで、第1のレジスト膜303に電子ビームを照射した後に現像処理を行って、図8(b)に示すように、第1のレジスト膜303を所定のパターンにパターニングする。次に、第1のレジスト膜303から露出しているCr膜302をエッチングして、図8(c)に示す構造とする。その後、第1のレジスト膜303を剥離すると、図8(d)に示す構造が得られる。
次に、図8(d)の基板の上に第2のレジスト膜304を形成する。これにより、図8(e)に示す基板が得られる。次いで、第2のレジスト膜304に電子ビームを照射した後、現像処理を行って、図8(f)に示すように、第2のレジスト膜304を所定のパターンにパターニングする。次に、第2のレジスト膜304から露出しているSiO基板301をエッチングして、図8(g)に示す構造とする。その後、第2のレジスト膜304を剥離すると、図8(h)に示す構造が得られる。
図8(e)において、第2のレジスト膜304の下層は、パターニングされたCr膜302である。すなわち、第2のレジスト膜304の下層には、Cr膜302の部分と、SiO基板301の部分とがある。このため、電子ビーム描画に際して、第2のレジスト膜304の表面の高さを測定しようとすると、高さ測定部の光源から出射される光の反射率が異なることによって、PSDで計測される光の重心位置が変化する。したがって、第2のレジスト膜304の表面の正確な高さを測定できなくなる。
図9は、レジスト膜304と類似のレジスト膜について、その表面の高さ測定を行った一例である。図9に示すZmapでは、中央部が全体に凹んでいる。これは、レジスト膜の下層に設けられたパターンが中央部で密であることによって反射率が低下し、オフセット電圧の影響が強く出てしまっているためである。また、図9のZmapでは、中央部の2か所の点で形状が凸になっている。これは、高さ測定部で光源から出射したレーザ光が、反射率の異なるパターンの境界に収束してしまったために、PSDで計測される光の重心位置が変化して測定誤差が大きくなったためである。
こうした問題に対して、特許文献1に、光源から出射される光の強度を、試料表面の反射率に応じて調整する調整手段を備えた電子ビーム描画装置が開示されている。しかし、特許文献1の方法では、高さ測定部の制御回路の変更が必要となる上に、光源から出射される光の強度が変わることによって、試料面の光反応や温度変化などを引き起こすおそれがあった。
特開2003−303758号公報
本発明は、上記点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、試料に形成されたパターンに起因する高さ測定誤差を低減して、描画精度の向上を図ることのできる高さ測定方法および荷電粒子ビーム描画装置を提供することにある。
本発明の第1の態様は、試料に光を斜めに入射し、試料の表面で反射した反射光をPSD(Position Sensitive Detector)で受光することにより、試料の高さを測定する高さ測定方法において、
高さの基準となる範囲を決定する工程と、
PSDを含むアナログ信号処理回路上でのオフセット値を求める工程と、
PSDの出力値からオフセット値を差し引いた値を用いて試料の高さの測定データを求める工程と、
試料の高さの測定データの内で基準となる範囲に含まれない値を除き、残った値を用いてフィッティングを行い、試料の高さデータを作成する工程とを有することを特徴とするものである。
本発明の第1の態様は、試料の高さ測定領域を所定のグリッドで分割する工程を有し、
グリッドの交点における高さを測定して、得られた値が基準となる範囲内である場合には、隣接する次のグリッドの交点における高さを測定するが、基準となる範囲内でない場合には、グリッドの交点における高さを破棄してこの交点の近傍の高さを測定する工程を繰り返すことが好ましい。
本発明の第2の態様は、試料に光を斜めに入射し、試料の表面で反射した反射光をPSD(Position Sensitive Detector)で受光することにより、試料の高さを測定する高さ測定方法において、
PSDを含むアナログ信号処理回路上でのオフセット値を求める工程と、
PSDの出力値からオフセット値を差し引いた値を用いて、試料の高さの測定データを求める工程と、
試料の高さの測定データを用いてフィッティングを行う工程と、
フィッティングの結果に基づき、試料の高さの測定データから誤測定データを除去したものを再度フィッティングし、試料の高さデータを作成する工程とを有することを特徴とするものである。
本発明の第3の態様は、光を出射する光源と、光をステージ上に載置される試料の表面に収束させる投光レンズと、試料の表面で反射した反射光が入射する受光レンズと、受光レンズで収束された反射光を受光して試料の表面の位置を検出するPSD(Position Sensitive Detector)とを備えた荷電粒子ビーム描画装置であって、
PSDを含むアナログ信号処理回路上でのオフセット値を記憶する手段と、
PSDの出力値からオフセット値を差し引いた値を用いて求めた試料の高さの内で、予め求めた基準範囲に含まれない値を除き、残った値を用いてフィッティングを行い試料の高さデータを作成する手段と、
高さデータを基に荷電粒子ビームを調整する手段とを有することを特徴とするものである。
本発明の第4の態様は、光を出射する光源と、光をステージ上に載置される試料の表面に収束させる投光レンズと、試料の表面で反射した反射光が入射する受光レンズと、受光レンズで収束された反射光を受光して試料の表面の位置を検出するPSD(Position Sensitive Detector)とを備えた荷電粒子ビーム描画装置であって、
PSDを含むアナログ信号処理回路上でのオフセット値を記憶する手段と、
PSDの出力値から前記オフセット値を差し引いた値を用いて試料の高さを求める手段とを有し、
試料の高さを求める手段では、試料の高さの測定データを用いてフィッティングを行い、得られた結果に基づき、試料の高さの測定データから誤測定データを除去したものを再度フィッティングして試料の高さデータを作成し、
高さデータを基に荷電粒子ビームを調整する手段を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、試料に形成されたパターンに起因する高さ測定誤差を低減して、描画精度の向上を図ることのできる高さ測定方法および荷電粒子ビーム描画装置が提供される。
本実施の形態における電子ビーム描画装置の構成を示す概念図である。 本実施の形態による電子ビーム描画方法の一例である。 本実施の形態による高さ測定方法の説明図である。 本実施の形態による高さデータ作成方法のフローチャートである。 受光素子の受光量とマスク表面の高さとの関係を示す図である。 本実施の形態による高さデータ作成方法の説明図である。 本実施の形態による高さデータ作成方法のフローチャートである。 レベンソン型位相シフトマスクの製造工程の一例である。 レジスト膜表面の高さ測定を行った一例である。
図1は、本実施の形態における電子ビーム描画装置の構成図である。
図1において、電子ビーム描画装置の試料室1内には、試料であるマスク基板2が設置されたステージ3が設けられている。
本実施の形態では、マスク基板2として、基板上にパターンが形成された基板を用いる。例えば、図8(e)に示すような基板、すなわち、レジスト膜の下層にパターンが形成された位相シフトマスク基板とすることができる。
ステージ3は、ステージ駆動部4によって、X方向とY方向に駆動される。そして、ステージ駆動部4は、ステージ制御部5を介し、制御計算機6によって制御されている。尚、ステージ3の位置は、レーザ干渉計などを用いた位置回路7によって測定され、測定されたデータは、位置回路7からステージ制御部5に送られる。
試料室1の上方には、電子ビーム光学系10が設置されている。この光学系10は、電子銃11、各種レンズ12、13、14、15、16、ブランキング用偏向器17、成形偏向器18、ビーム走査用の主偏向器19、ビーム走査用の副偏向器20、および、2個のビーム成型用アパーチャ21、22等から構成されている。
図2は、電子ビームによる描画方法の説明図である。この図に示すように、マスク基板2上に描画されるパターン51は、短冊状のフレーム領域52に分割されている。電子ビーム54による描画は、ステージ3が一方向(例えば、X方向)に連続移動しながら、フレーム領域52毎に行われる。フレーム領域52は、さらに副偏向領域53に分割されており、電子ビーム54は、副偏向領域53内の必要な部分のみを描画する。尚、フレーム領域52は、主偏向器19の偏向幅で決まる短冊状の描画領域であり、副偏向領域53は、副偏向器20の偏向幅で決まる単位描画領域である。
副偏向領域の基準位置の位置決めは、主偏向器19で行われ、副偏向領域53内での描画は、副偏向器20によって制御される。すなわち、主偏向器19によって、電子ビーム54が所定の副偏向領域53に位置決めされ、副偏向器20によって、副偏向領域53内での描画位置が決められる。さらに、成形偏向器18とビーム成型用アパーチャ21、22によって、電子ビーム54の形状と寸法が決められる。そして、ステージ3を一方向に連続移動させながら、副偏向領域53内を描画し、1つの副偏向領域53の描画が終了したら、次の副偏向領域53を描画する。フレーム領域52内の全ての副偏向領域53の描画が終了したら、ステージ3を連続移動させる方向と直交する方向(例えば、Y方向)にステップ移動させる。その後、同様の処理を繰り返して、フレーム領域52を順次描画して行く。
図1で、記憶媒体である磁気ディスク8には、マスク基板2の描画データが格納されている。磁気ディスク8から読み出された描画データは、フレーム領域52毎にパターンメモリ25に一時的に格納される。パターンメモリ25に格納されたフレーム領域52毎のパターンデータ、すなわち、描画位置や描画図形データ等で構成されるフレーム情報は、データ解析部であるパターンデータデコーダ26と描画データデコーダ27に送られる。
パターンデータデコーダ26からの情報は、ブランキング回路28とビーム成型器ドライバ29に送られる。具体的には、パターンデータデコーダ26で上記データに基づいたブランキングデータが作成され、ブランキング回路28に送られる。また、所望とするビーム寸法データも作成されて、ビーム成型器ドライバ29に送られる。そして、ビーム成型器ドライバ29から、電子ビーム光学系10の成形偏向器18に所定の偏向信号が印加されて、電子ビーム54の寸法が制御される。
図1の偏向制御部30は、セトリング時間決定部31に接続し、セトリング時間決定部31は、副偏向領域偏向量算出部32に接続し、副偏向領域偏向量算出部32は、パターンデータデコーダ26に接続している。また、偏向制御部30は、ブランキング回路28と、ビーム成型器ドライバ29と、主偏向器ドライバ33と、副偏向器ドライバ34とに接続している。
描画データデコーダ27の出力は、主偏向器ドライバ33と副偏向器ドライバ34に送られる。そして、主偏向器ドライバ33から、電子ビーム光学系10の主偏向器19に所定の偏向信号が印加されて、電子ビーム54が所定の主偏向位置に偏向走査される。また、副偏向器ドライバ34から、副偏向器20に所定の副偏向信号が印加されて、副偏向領域53内での描画が行われる。
次に、制御計算機6による描画制御について説明する。
制御計算機6は、記憶媒体である磁気ディスク8に記録されたマスクの描画データを読み出す。読み出された描画データは、フレーム領域52毎にパターンメモリ25に一時的に格納される。
パターンメモリ25に格納されたフレーム領域52毎の描画データ、つまり、描画位置や描画図形データ等で構成されるフレーム情報は、データ解析部であるパターンデータデコーダ26と描画データデコーダ27を介して、副偏向領域偏向量算出部32、ブランキング回路28、ビーム成型器ドライバ29、主偏向器ドライバ33、副偏向器ドライバ34に送られる。
パターンデータデコーダ26では、描画データに基づいてブランキングデータが作成されてブランキング回路28に送られる。また、描画データに基づいて所望とするビーム形状データが作成されて副偏向領域偏向量算出部32とビーム成型器ドライバ29に送られる。
副偏向領域偏向量算出部32は、パターンデータデコーダ26により作成したビーム形状データから、副偏向領域53における、1ショットごとの電子ビームの偏向量(移動距離)を算出する。算出された情報は、セトリング時間決定部31に送られ、副偏向による移動距離に対応したセトリング時間が決定される。
セトリング時間決定部31で決定されたセトリング時間は、偏向制御部30へ送られた後、パターンの描画のタイミングを計りながら、偏向制御部30より、ブランキング回路28、ビーム成型器ドライバ29、主偏向器ドライバ33、副偏向器ドライバ34のいずれかに適宜送られる。
ビーム成型器ドライバ29では、電子ビーム光学系10の成形偏向器18に所定の偏向信号が印加されて、電子ビーム54の形状と寸法が制御される。
描画データデコーダ27では、描画データに基づいて副偏向領域53の位置決めデータが作成され、このデータは主偏向器ドライバ33に送られる。次いで、主偏向器ドライバ33から主偏向器19へ所定の偏向信号が印加されて、電子ビーム54は、副偏向領域53の所定位置に偏向走査される。
描画データデコーダ27では、描画データに基づいて、副偏向器20の走査のための制御信号が生成される。制御信号は、副偏向器ドライバ34に送られた後、副偏向器ドライバ34から副偏向器20に所定の副偏向信号が印加される。副偏向領域53内での描画は、設定されたセトリング時間が経過した後、電子ビーム54を繰り返し照射することによって行われる。
次に、電子ビーム描画装置による描画方法について説明する。
まず、試料室1内のステージ3上にマスク基板2を載置する。次いで、ステージ3の位置検出を位置回路7により行い、制御計算機6からの信号に基づいて、ステージ制御部5を通じてステージ3を描画可能な位置まで移動させる。
次に、電子銃11より電子ビーム54を出射する。出射された電子ビーム54は、照明レンズ12により集光される。そして、ブランキング用偏向器17により、電子ビーム54をマスク基板2に照射するか否かの操作を行う。
第1のアパーチャ21に入射した電子ビーム54は、第1のアパーチャ21の開口部を通過した後、ビーム成型器ドライバ29により制御された成形偏向器18によって偏向される。そして、第2のアパーチャ22に設けられた開口部を通過することにより、所望の形状と寸法を有するビーム形状になる。このビーム形状は、マスク基板2に照射される電子ビーム54の描画単位である。
電子ビーム54は、ビーム形状に成形された後、縮小レンズ15によって縮小される。そして、マスク基板2上における電子ビーム54の照射位置は、主偏向器ドライバ33によって制御された主偏向器19と、副偏向器ドライバ34によって制御された副偏向器20とにより制御される。主偏向器19は、マスク基板2上の副偏向領域53に電子ビーム54を位置決めする。また、副偏向器20は、副偏向領域53内で描画位置を位置決めする。
マスク基板2への電子ビーム54による描画は、ステージ3を一方向に移動させながら、電子ビーム54を走査することにより行われる。具体的には、ステージ3を一方向に移動させながら、各副偏向領域53内におけるパターンの描画を行う。そして、1つのフレーム領域52内にある全ての副偏向領域53の描画を終えた後は、ステージ3を新たなフレーム領域52に移動して同様に描画する。
上記のようにして、マスク基板2の全てのフレーム領域52の描画を終えた後は、新たなマスクに交換し、上記と同様の方法による描画を繰り返す。
ところで、マスク基板2をステージ3に搭載すると、マスク基板2には自重による撓みが生じる。また、マスク基板2をステージ3で下面支持する場合には、マスク固有の厚さおよび平行度もマスク基板2の表面高さに影響する。このため、マスク基板2の表面形状、厚さ、平行度および撓みの合成による高さ変化によって、電子ビーム54の照射位置がずれたり、焦点がぼけたりして、マスク基板2上に所望のパターンを形成することができなくなる。そこで、マスク基板2の表面の高さを正確に測定する必要がある。
ステージ3上に載置されたマスク基板2の高さは、高さ測定部40で測定される。高さ測定部40は、光源41と、光源41から照射される光Liをマスク基板2上で収束させる投光レンズ42と、マスク基板2上で反射した光Lrを受けて収束させる受光レンズ43と、受光レンズ43によって収束された光Lrを受光して光の位置を検出する受光素子44とを有する。
受光素子44で光の位置が検出されると、信号処理部60を経て、高さデータ処理部70で高さデータが作成される。すなわち、高さデータ処理部70は、受光素子44からの出力信号を受けて、受光素子44で検出した光の位置に応じたマスク基板2の表面の高さデータに変換する。
次に、本実施の形態における高さデータの作成方法について説明する。本実施の形態では、まず、リファレンス基板を用いて、高さデータの基準範囲、すなわち、確からしい高さデータの範囲を決定する。ここで、確からしい高さデータの範囲とは、試料に形成されたパターンに起因する高さ測定誤差を除いた高さデータの範囲を言う。次いで、描画対象となる基板の高さを測定し、この測定値から先に求めた高さデータの基準範囲外となる値を除く。残った測定値を用いてフィッティングを行い、高さデータを作成する。
図3〜図7を用いて、上記の高さデータの作成方法をより詳しく説明する。
まず、リファレンス基板を用いて、高さデータの基準範囲、すなわち、確からしい高さデータの範囲を決定する。
リファレンス基板は、パターンが描画されたマスク基板、例えば、マスク基板2とすることができる。但し、基準となる高さデータの範囲を決定するために、パターンが描画されない領域を高さ測定領域とする(図4のS101)。
一般に、基板の周辺部では、レジストの膜厚が不均一となりやすいので、この領域は電子ビームによる描画が行われない描画禁止領域となる。描画禁止領域より内側の領域が、描画が行われる領域(描画可能領域)である。そして、所定の描画精度が保証される描画精度保証領域は、描画可能領域のさらに内側の領域となる。描画可能領域であって、描画精度保障領域の外側の領域はパターンが描画されないので、例えば、この領域をリファレンス基板における高さ測定領域とすることができる。
次に、リファレンス基板の高さ測定領域について、図3の高さ測定部40で高さ測定を行う(図4のS102)。例えば、高さ測定領域を(8×8)のグリッドで分割し、各交点の高さを測定することができる。
次に、高さ測定部40で得られた測定値に対してオフセット補正を行う(図4のS103)。オフセット補正は、具体的には、次のようにして行う。
高さ測定部40では、光源41から出射したレーザ光が、投光レンズ42によって、リファレンス基板の表面上に収束する。収束した光は、リファレンス基板の表面で反射して受光レンズ43に入射した後に受光素子44に収束する。
受光素子44には、位置検出素子(PSD:Position Sensitive Detector)が用いられる。PSDとは、PIN型フォトダイオードと同様の構造であって、光起電力効果により光電流を測定して光の重心位置計測を実現するものである。PSDへスポット光が入射すると、入射位置には光エネルギーに比例した電荷が発生し、均一な抵抗値を持つ抵抗層(P層)を通り、PSD上の2端面に設置された電極へと流れる。このときの電流量は、電極までの距離に反比例して分割されたものとなる。
PSDの一方の端面に設置された電極からの出力電流をIとし、他方の端面に設置された電極からの出力電流をIとすれば、スポット光のPSD中心からの重心位置Xは、下記式で求めることができる。但し、受光面の長さをLとする。
ここで、PSDの受光強度を示す全光電流は、IとIの和で得ることができる。
光源から出射される光に対する試料表面の反射率は、試料の膜厚や膜の物性、試料面に入射した光の波長および偏光状態によって変化する。上式は、理想的には、受光量が変化しても光の重心位置が変化しなければ、常に一定の値を示すことになり、反射率による受光量変化は計測される重心位置には影響しない。しかし、実際には、高さ測定部を構成する受光素子およびアナログ信号処理回路で生じるオフセット電圧が製作誤差として作用してしまうため、反射率が異なる試料の場合には、一定にならなくなる。よって、反射率の異なる試料間の高さを計測する場合、オフセット電圧が大きいと、反射率が同じ試料間の高さを計測する場合に比べて誤差が大きくなり、電子ビームを試料の表面に正確に収束させることが困難になる。
入射した光の重心位置は、2つの微弱な電流変化量を計測することにより求められる。このため、通常は、I/V変換回路を構成し、PSDからの出力電流変化(I,I)を出力電圧変化(V,V)として個々に変換して、光の重心位置の計測を行う。このとき、受光素子の暗電流、回路上の漏洩電流およびI/V変換アンプのオフセット電流が製作上の誤差として存在するため、これらの電流量の総和が、回路全体のオフセット電圧(V10,V20)として出力電圧に作用する。すなわち、電圧変換後の出力電圧をV、Vとすると、測定される高さZは(1)式で表される。ここで、αは試料高さの測定範囲と、PSD上での光の重心移動範囲とから決定される係数である。
しかし、オフセット電圧を考慮すると、実際に測定される高さZ’は、(2)式で表される。但し、(2)式において、V10、V20は、それぞれオフセット電圧である。
次に、受光素子44のオフセット値を求める方法について述べる。
実際の測定は(2)式で得られること、理論的には光量が変化しても一定の値(a)を示すことから、
で表せる。このとき、オフセット電圧の和(V10+V20)を光量に対し十分に小さいとして省略すれば、
である。よって、(V20−V10)=bとすれば、(V−V)は下記式で示すことができる。
したがって、光量(V+V)を変化させた測定を最低2点で行うことで、係数aおよび係数bが求まる。
一方で、この係数を高さの異なる少なくとも2つの点で求めると、V=V=0のとき、オフセット電圧のみで高さは計算されて同じ値を示すことから、以下の関係が成立する。
この場合、オフセット電圧の和を省略したことによる誤差が生ずるが、得られたオフセット値を反復演算して加えることで、誤差を最小にしてV10、V20が得られる。
尚、オフセット値は、少なくとも2点での測定により求めることができるが、測定点数を多くした方が、測定誤差の影響を小さくして、オフセット値の変動を抑制することができる。
具体的には、高さ測定部40において、リファレンス基板表面の高さと、光源41から照射される光の光量とを変えて、高さ測定を行う。得られた電圧値V、Vについて、横軸に(V+V)の値を、縦軸に(V−V)の値をとってグラフを描く。(V+V)と(V−V)の関係を直線で近似し、この直線(y=ax+b)の傾き(a)と切片(b)を求める。そして、
の関係を用いることにより、オフセット値V10、V20が得られる。得られたオフセット値V10、V20は、オフセット値メモリ部80に記憶される。この測定を反復して行い、得られるオフセット値が許容値内または、変化しなくなったときの値を最終登録値とする。
図5は、受光素子の受光量と、マスク表面の高さを測定して得られた値との関係を示した図である。この図において、点線は、受光素子からの出力値に対して高さデータ処理部での処理を行わずに得られた値を結んだ線であり、実線は、高さデータ処理部での処理を行って得られた値を結んだ線である。すなわち、前者は、オフセット補正を行わずに得られた高さデータに対応し、後者は、オフセット補正後に得られた高さデータに対応する。この結果から分かるように、高さデータ処理部での処理を行わない場合には、受光素子の受光量が小さい領域で測定値の変動が大きくなる。これは、測定値にオフセット値が含まれていることによって、受光素子の受光量が小さい領域でオフセット値の影響が無視できなくなるためである。一方、高さデータ処理部での処理を行った場合には、測定値からオフセット値が除かれているので、受光素子の受光量にかかわらず高さデータは略一定となる。
高さ測定部40では、上記の通り、受光素子44から2つの信号(I、I)が出力される。これらの信号は、I/V変換アンプ45で電流値から電圧値に変換された後、信号処理部60に入力される。信号処理部60では、信号V、Vが、非反転増幅アンプ61によって適切な電圧レベルに増幅された後、A/D変換部62でデジタルデータに変換される。変換されたデータは、高さデータ処理部70に送られて、オフセット電圧値を除去する処理が行われる。ここで、高さデータ処理部70は、受光素子の出力値からオフセット値を差し引いた値を用いて試料の高さを求める手段である。また、オフセット値メモリ部80は、受光素子のオフセット値を記憶する手段に対応し、さらに、ステージ3、ステージ駆動部4およびステージ制御部5は、試料の高さを用いて、試料を所望の位置に調整する手段を構成する。
高さデータ処理部70のオフセット電圧値除去部71には、信号処理部60から測定値(V、V)が入力される一方で、オフセット値メモリ部80からオフセット値(V10、V20)が入力される。この値は、受光素子44のオフセット電圧に対応する。本実施の形態では、測定値(V、V)からオフセット値(V10、V20)を差し引いた値を用いて、リファレンス基板表面の高さデータを作成する。
オフセット電圧値除去部71では、測定値(V、V)からオフセット値(V10、V20)を差し引いた値(V’、V’)を用いて、(V’−V’)/(V’+V’)の値が計算される(正規化処理)。この値は所定時間間隔(例えば、20ミリ秒以下)で更新され、得られた値を時間平均して(平均化処理)、マスク基板2の表面の高さデータZを得る。尚、平均化処理では、サンプリングデータの最大値と最小値を除いた値に対して行うことができる。
次に、高さ補正部72において、高さデータZに対して上記と同様の平均化処理を行った後、直線化補正処理を行う。この直線化補正処理は、試料面の高さ変化の直線性を校正する処理である。具体的には、受光素子44で得られた正規化データに特定の分解能(um/bit)を乗ずれば正確に試料面の変化を出力するような固有の補正係数を用いて、多項式演算処理を行う。多項式演算の補正係数の算出は、試料2として高さ基準となる原器を設置して、高さを計測した結果を基に、原器の寸法に一致するような固有の多項式近似係数を最小二乗法より求めることで行う。ここで、原器とは、階段状の形状で複数の段差を持ち、段差の寸法が予め精度良く計測してある試料である。このようにして高さデータは作成されるが、リファレンス基板表面の高さは、電子ビーム描画装置の高さ基準面との相対高さとして計測する必要がある。よって、高さ基準面の高さデータとリファレンス基板表面の高さデータの差をとり、リファレンス基板表面の高さデータZを得る。
次に、基板の撓み、高さ測定部の機器的安定性、基板の個体差などを考慮して、高さデータZをある範囲で規定する。これが、高さデータの基準範囲、すなわち、確からしい高さデータの範囲となる(図4のS104)。
次に、描画対象となるマスク基板2について、図3の高さ測定部40で高さ測定を行う(図4のS105)。例えば、高さ測定領域を(8×8)のグリッドで分割し、各交点の高さを測定することができる。
次いで、高さ測定部40で得られた測定値に対し、上記と同様にしてオフセット補正を行う(図4のS106)。
次に、高さ補正部72において、オフセット補正後の測定値から、リファレンス基板を用いてS104で求めた高さデータの基準範囲外となる値を除く(図4のS107)。
例えば、高さ測定領域を(8×8)のグリッドで分割した場合において、図6にその一部を拡大して示すように、グリッドの1つの交点をAとし、交点Aに隣接する交点をBとする。また、上記のグリッドをさらに細かく分割し、交点Aに近い位置から順にa、b、・・・とする。
図7に示すように、まず、グリッドの交点Aにおける高さを測定し(S201)、得られた値が上記の基準範囲内であるか否かを判定する(S202)。基準範囲内であれば、隣接する次のグリッドの交点Bについて同様に高さを測定する(S203)。一方、基準範囲内でない場合には、交点Aでの測定データを破棄して、交点Aに近い位置aを次の測定点として選択する(S204)。そして、S201に戻って位置aにおける高さを測定した後、S202で測定値が基準範囲内であるか否かを判定する。基準範囲内である場合には、S203に進んで交点Bの測定に移るが、基準範囲内でない場合には、位置aにおける測定データを破棄し、S204で次の測定点として位置bを選択する。次いで、S201で位置bにおける高さを測定する。以上の処理を繰り返して、高さデータの基準範囲外となる値を除いていく。
高さ補正部72において、S107の処理後に残った測定値を用いてフィッティングを行い、高さデータを作成する(図4のS108)。得られた高さデータは、マスク基板2に形成されたパターンに起因する高さ測定誤差が低減されたものである。つまり、上記方法によれば、正確な高さ測定データが得られるので、この高さに応じてレンズを調整することにより、マスク2の表面に電子ビームを正確に収束させることができる。
次に、本実施の形態における高さデータ作成方法の他の例について説明する。
この例では、リファレンス基板を用いない代わりに、マスク基板2における測定数を多くする。例えば、高さ測定領域を(20×20)や(100×100)などのグリッドで分割して各交点の高さを測定する。高さ測定は、図3の高さ測定部40で行う。次に、高さ測定部40で得られた測定値に対し、オフセット電圧値除去部71においてオフセット補正を行う。オフセット補正は、上記と同様にして行うことができる。次いで、オフセット補正後の値を用い、高さ補正部72においてフィッティングを行う。パターンの影響を受けて誤差の大きい測定データ数の方が、正常な測定データ数より少ない場合、前者はフィッティング曲線から離れた点、あるいは、フィッティング曲線の形状を不自然に変える点となるはずである。つまり、マスク基板2の自重による撓みとは異なる形状変化がある場合、この変化はパターンに起因すると考えて、対応する測定データ(誤測定データ)を破棄する。そして、再度フィッティングを行うことで、マスク基板2に形成されたパターンに起因する高さ測定誤差が低減された高さデータを得ることができる。
本実施の形態では、上記2つの高さ測定データ作成方法を組み合わせてもよい。以下に、組み合わせる場合の例について説明する。
まず、リファレンス基板を用いて、高さデータの基準範囲、すなわち、確からしい高さデータの範囲を決定する。次いで、描画対象となるマスク基板2の高さを測定する。例えば、高さ測定領域を(8×8)のグリッドで分割し、各交点の高さを測定する。
次いで、得られた測定値に対してオフセット補正を行う。次に、オフセット補正後の測定値から、高さデータの基準範囲外となる値を除く。そして、残った測定値を用いてフィッティングを行う。
ここで、上記の基準範囲のみでは、パターンに起因する測定誤差の大きい点を十分に除くことができず、フィッティング曲線にかかる測定誤差の大きい点が含まれている可能性がある場合には、測定点数を多くしてマスク基板2の高さを再度測定する。例えば、高さ測定領域を(20×20)や(100×100)などのグリッドで分割して各交点の高さを測定する。そして、オフセット補正後の値を用いてフィッティングを行う。パターンの影響を受けて誤差の大きい測定データ数の方が、正常な測定データ数より少ない場合、前者はフィッティング曲線から離れた点、あるいは、フィッティング曲線の形状を不自然に変える点となるはずである。したがって、かかる点に対応する測定データを破棄して、再度フィッティングを行う。これにより、マスク基板2に形成されたパターンに起因する高さ測定誤差が低減された高さデータを得ることができる。
電子ビームによる描画を行う際には、まず、ステージ駆動部4を介して、ステージ3の位置調整がされる。これにより、マスク基板2の表面の高さが調整される。この調整工程を終えた後は、高さデータ処理部70で得られた高さデータZに基づいて電子ビーム光学系10の調整が行われる。例えば、高さデータ処理部70から制御計算機6を経て偏向制御部30に高さデータZが送られた後、主偏向器ドライバ33から主偏向器19へ所定の偏向信号が印加されて主偏向器19が調整される。これにより、高さ基準面で最適に調整されている主偏向器が高さデータZに応じて調整され、試料の所望の位置および寸法で描画することが可能となる。尚、高さデータZに応じて調整されるのは主偏向器19に限定されるものではなく、静電レンズ16や副偏向器20が調整されてもよい。これらを調整しても上記と同様の効果が得られる。
以上述べたように、本実施の形態によれば、正確な高さ測定データが得られるので、この高さに応じてレンズを調整することにより、試料の表面に電子ビームを正確に収束させることができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。例えば、上記実施の形態では電子ビームを用いたが、本発明はこれに限られるものではなく、イオンビームなどの他の荷電粒子ビームを用いた場合にも適用可能である。
1 試料室
2 マスク基板
3 ステージ
4 ステージ駆動部
5 ステージ制御部
6 制御計算機
7 位置回路
8 磁気ディスク
10 電子ビーム光学系
11 電子銃
12、13、14、15、16 レンズ
17 ブランキング用偏向器
18 成形偏向器
19 主偏向器
20 副偏向器
21 第1のアパーチャ
22 第2のアパーチャ
25 パターンメモリ
26 パターンデータデコーダ
27 描画データデコーダ
28 ブランキング回路
29 ビーム成型器ドライバ
30 偏向制御部
31 セトリング時間決定部
32 副偏向領域偏向量算出部
33 主偏向器ドライバ
34 副偏向器ドライバ
40 高さ測定部
41 光源
42 投光レンズ
43 受光レンズ
44 受光素子
45 I/V変換アンプ
51 描画されるパターン
52 フレーム領域
53 副偏向領域
54 電子ビーム
60 信号処理部
61 非反転増幅アンプ
62 A/D変換部
70 高さデータ処理部
71 オフセット電圧値除去部
72 高さ補正部
80 オフセット値メモリ部

Claims (4)

  1. 試料に光を斜めに入射し、前記試料の表面で反射した反射光をPSD(Position Sensitive Detector)で受光することにより、前記試料の高さを測定する高さ測定方法において、
    前記高さの基準となる範囲を決定する工程と、
    前記PSDを含むアナログ信号処理回路上でのオフセット値を求める工程と、
    前記試料の高さ測定領域を所定のグリッドで分割し、前記グリッドの交点における高さを測定して、前記PSDの出力値から前記オフセット値を差し引いた値を用いて前記試料の高さの測定データを求める工程と、
    前記試料の高さの測定データの内で、得られた値が前記基準となる範囲内である場合には、隣接する次のグリッドの交点における高さを測定するが、前記基準となる範囲内でない場合には、前記グリッドの交点における高さを破棄し、前記グリッドをさらに細かく分割した該交点に近い位置から順に高さを測定する工程を繰り返し、前記基準となる範囲に含まれない値を除き、残った値を用いてフィッティングを行い、前記試料の高さデータを作成する工程とを有することを特徴とする高さ測定方法。
  2. 光を出射する光源と、前記光をステージ上に載置される試料の表面に収束させる投光レンズと、前記試料の表面で反射した反射光が入射する受光レンズと、前記受光レンズで収束された反射光を受光して前記試料の表面の位置を検出するPSD(Position Sensitive Detector)とを備えた荷電粒子ビーム描画装置であって、
    前記PSDを含むアナログ信号処理回路上でのオフセット値を記憶する手段と、
    前記試料の高さ測定領域を所定のグリッドで分割し、前記グリッドの交点における高さを測定して、前記PSDの出力値から前記オフセット値を差し引いた値を用いて求めた前記試料の高さの内で、得られた値が前記基準となる範囲内である場合には、隣接する次のグリッドの交点における高さを測定するが、前記基準となる範囲内でない場合には、前記グリッドの交点における高さを破棄し、前記グリッドをさらに細かく分割した該交点に近い位置から順に高さを測定する工程を繰り返し、予め求めた基準範囲に含まれない値を除き、残った値を用いてフィッティングを行い前記試料の高さデータを作成する手段と、
    前記高さデータを基に前記荷電粒子ビームを調整する手段を有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 試料に光を斜めに入射し、前記試料の表面で反射した反射光をPSD(Position Sensitive Detector)で受光することにより、前記試料の高さを測定する高さ測定方法において、
    前記PSDを含むアナログ信号処理回路上でのオフセット値を求める工程と、
    前記試料の高さ測定領域を所定のグリッドで分割し、前記グリッドの交点における高さを測定して、前記PSDの出力値から前記オフセット値を差し引いた値を用いて、前記試料の高さの測定データを求める工程と、
    前記試料の高さの測定データを用いてフィッティングを行う工程と、
    前記フィッティングの結果に基づき、前記試料の高さの測定データから誤測定データを除去し、前記誤測定データの前記交点に近い位置の高さを測定し、再度フィッティングすることを繰り返し、前記試料の高さデータを作成する工程とを有することを特徴とする高さ測定方法。
  4. 光を出射する光源と、前記光をステージ上に載置される試料の表面に収束させる投光レンズと、前記試料の表面で反射した反射光が入射する受光レンズと、前記受光レンズで収束された反射光を受光して前記試料の表面の位置を検出するPSD(Position Sensitive Detector)とを備えた荷電粒子ビーム描画装置であって、
    前記PSDを含むアナログ信号処理回路上でのオフセット値を記憶する手段と、
    前記試料の高さ測定領域を所定のグリッドで分割し、前記グリッドの交点における高さを測定して、前記PSDの出力値から前記オフセット値を差し引いた値を用いて前記試料の高さを求める手段とを有し、
    前記試料の高さを求める手段では、前記試料の高さの測定データを用いてフィッティングを行い、得られた結果に基づき、前記試料の高さの測定データから誤測定データを除去し、前記誤測定データの前記交点に近い位置の高さを測定し、再度フィッティングすることを繰り返し、前記試料の高さデータを作成し、
    前記高さデータを基に前記荷電粒子ビームを調整する手段を有することを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
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