JP5637429B2 - チタン製水素吸蔵材容器 - Google Patents

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Description

本発明は、水素吸蔵合金などの水素吸蔵材を収容して容器外部との間で水素の吸蔵、放出を行うチタン製水素吸蔵材容器に関する。
水素吸蔵合金を収容して水素を吸放出させる容器の材質には、種々の材料が使用されているが、最近では、軽量高強度なチタン材料の使用が検討されている。
一般に、チタン材料は、高温時に水素を結晶格子内に吸収し、水素化物を形成して脆化するという水素脆化の問題がある。このため、チタン材料の水素脆化を防ぐ方法として、チタンの表面に窒化物層などの水素の侵入を防ぐ層を形成する方法が考案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
一方、常温などの比較的低い温度では、チタンに対する水素脆化の問題は生じにくいものとされており、したがって、常温などの比較的低い温度で水素を吸放出する水素吸蔵合金を収容する容器では、窒化層などを形成することなくそのまま、または必要に応じて上記層を形成することで、水素脆化を招くことなくチタン材料を用いた容器の実用化が可能であると考えられる。
特開昭62−210286号 特開平3−243759号 特開平10−282276号
しかし、本発明者らの研究によれば、水素吸蔵合金をチタン合金製容器に充填し、室温で水素吸放出を行ったにも拘わらず、経時的にチタン合金製容器の水素脆化が進行することが分かった。
この水素脆化現象は、室温のような比較的低い温度で進行したため、先行文献が対象としているような高温における水素ガスとチタン合金の反応とは異なる現象であると考えられる。すなわち、単なる水素ガスとの接触によって水素脆化が発生するのではなく、水素吸蔵合金の介在により、水素脆化速度が非常に大きくなったものと考えられる。また、本発明者らの研究によれば、チタン合金製容器の内面に窒化物層などの水素の侵入を防ぐ層を形成して室温で水素の吸放出を行っても、上記と同様に容器に水素脆化が生じることが分かった。
本願発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、水素吸蔵合金などの水素吸蔵材を収容するチタン製容器において、水素の吸放出に伴う水素脆化を防止することができるチタン製水素吸蔵材容器を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究した結果、上記現象の原因としては、水素吸蔵合金が水素分子を水素原子に解離する触媒として効果的に働いて、室温においてもチタン材料中に水素が侵入しやすくなり、チタン材料の水素脆化に至ったと想定されること、また、水素の侵入を防ぐ層を形成しても水素脆化を防止できないのは、該層に水素が侵入して固相拡散し、さらに該層と容器との界面を介してさらに水素が固相拡散することで容器への水素の侵入を助長し、よって容器の水素脆化を招いたと想定されることから、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明のチタン製水素吸蔵材容器のうち、第1の本発明は、水素吸蔵材を収容し、容器本体の外周面を通して熱交換されるチタン製水素吸蔵材容器において、チタン製容器本体と、該チタン製容器本体の内周側にあって該チタン製容器本体と面接合されることなく該チタン製容器本体と前記水素吸蔵材との間に介在して該水素吸蔵材と前記チタン製容器本体との接触を妨げる隔離板とを有し、前記隔離板は、チタン製容器本体の内周面に沿って内周側を囲み、かつ少なくとも周方向両端部を互いに固定することなく重ねて配置された側壁板と、底板とを有し、前記隔離板の前記側壁板は、水素を吸蔵して膨張した前記水素吸蔵材によって拡径動作が生じ、外周側の前記チタン製容器本体内面に効果的に面接触するように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、チタン製容器本体と水素吸蔵材とが隔離板で接触が妨げられる。しかも、隔離板とチタン製容器本体とは面接合されていないため、隔離板とチタン製容器本体の界面において隔離板を侵入した水素が固相拡散によってさらにチタン製容器本体に侵入することはない。また、隔離板を透過した水素原子が隔離板端面に至って雰囲気に触れる際に再結合して水素分子に戻りやすくなり、原子状の状態でチタン製容器本体に水素が接触する回避でき、水素脆化が一層起こりにくくなる。
これにより水素がチタン製容器本体に侵入するのを妨げることができる。特に強制加熱や強制冷却を伴わない常温のような雰囲気で水素の吸放出を行わせる場合には、確実にチタン製容器本体に水素が侵入するのを防止することができる。
なお、隔離板は、隔離板内部の水素ガスが浸透してチタン製容器本体内面側に移動しないようにしてもよいが、本発明としては水素ガスが浸透してチタン製容器本体内面側に移動することを回避することが必須とされるものではない。特に常温のように比較的低い温度(例えば50℃以下)で水素の吸放出を行う場合には、水素ガスとチタン製容器本体との接触は大きな問題にならない。ただし、高温で水素ガスを扱う場合には、水素ガスとチタン製容器本体とが接触しないように、隔離板で密閉構造を確保し、この密閉構造内に水素ガスが留まるようにするのが望ましい。
なお、隔離板は、容器の側壁および底面において水素吸蔵材とチタン製容器本体との接触を妨げることが必要となるので、チタン製容器本体の内面形状に沿った有底の筒形状とするものが望ましい。さらに、必要に応じて天板を備えることで、水素吸蔵材とチタン製容器本体との接触を確実に妨げることができる。
また、上記有底筒形状は、チタン製容器本体の内周面に沿って内周側を囲み、かつ少なくとも周方向両端部を互いに固定することなく重ねて配置された側壁板と、底板とを有するものによって構成するものである。
該側壁板は、水素を吸蔵して膨張した水素吸蔵材によって拡径動作が生じ、外周側のチタン製容器本体内面に効果的に面接触するようにすれば、チタン製容器本体外周面を通して熱交換を行う際に、熱伝導効率を高める効果がある。この際にも、側壁板とチタン製容器本体とは面接合されているものではないので、両者の境界を通して水素が固相拡散することは殆どない。ただし、本発明としては隔離板の形状が特定のものに限定されるものではなく、水素吸蔵材とチタン製容器本体との接触を妨げるものであればよい。
さらに、本発明の隔離板の材質、厚さなどは特に限定されるものではない。材質としては、水素原子の透過が妨げられる密な材料が望ましく、さらには軽量で加工・変形性の優れた熱伝導が良好な純アルミニウムまたはアルミニウム合金を好適に用いることができる。隔離板の厚さとしては0.05〜1mmの範囲を好適なものとして示すことができる。あまりに薄いと水素の透過がしやすく、チタン製容器本体に対する水素侵入の防止効果が小さくなるとともに、水素吸放出サイクルに伴って破損しやすくなる。また、厚さが厚くなると、内容積に占める隔離板の体積比が大きくなるため、水素貯蔵量が低下してしまう。
前記水素吸蔵材は、代表的には水素吸蔵合金粉末が挙げられる。ただし、本発明としては水素吸蔵材の種別が限定されるものではなく、塊状物、粉粒物などの状態も限定されるものではない。ただし、本発明の効果は粉粒物において特に顕著であるといえる。
水素吸蔵合金としては、AB型(LaNiなど)、AB型(TiCrなど)、BCC型(TiCrVなど)、AB型(TiFeなど)、AB型(MgNiなど)などが想定されるが、可逆的に水素を吸放出できる合金であれば、これらに限定しない。
水素貯蔵密度をできるだけ高くするため、吸蔵合金粉末の体積充填率は40%以上であるのが望ましい。ただし、粉末のままでは充填率45%程度が限界であるため、特許4145339号や特許4180105号に挙げるような樹脂複合化技術と組み合わせるのがより望ましい。
また、チタン製容器本体の形状、材質も本発明としては特定のものに限定されるものではなく、気密にして水素吸蔵材を収容できるものであればよい。例えば、円筒形、球形、箱型などが挙げられるが、形状を問うものではない。また、チタン材料としては、Ti−3Al−2.5V、Ti−6Al−4V、Ti−6Al−6V−2Snのようなα+β合金、Ti−5Al−2.5Snのようなα合金、Ti−6Al−1Mo−1Vのようなニアα合金、Ti−13V−11Cr−3Al、Ti−8Mo−8V−2Fe−3Alのようなβ合金、あるいは純チタンやTi−0.5Pbのような耐食合金が例として挙げられる。
以上のように、本発明では、水素吸蔵材とチタン製容器本体との接触を妨げる隔離板を水素吸蔵材と該容器本体の間に介在させ、かつチタン製容器本体と隔離板とを面接合させていないため、水素吸蔵材の触媒効果によって発生した水素原子が隔離板に侵入して固相拡散し、さらに該容器本体表面に達して内部に侵入することを妨げ、結果としてチタン製容器本体の水素脆化を抑制する。
本発明の一実施形態のチタン製水素吸蔵材容器の分解斜視図である。 同じく、閉蓋時の分解斜視図である。 同じく、他の実施形態におけるチタン製水素吸蔵材容器の分解斜視図である。 同じく、実施例における容器の周方向歪みの経時変化を示した図である。 同じく、比較例における容器の周方向歪みの経時変化を示した図である。
以下に、本発明の一実施形態を図1に基づいて説明する。
純チタンまたはチタン合金製のチタン製容器本体1は、有底円筒形状を有しており、軸方向一端側は開口している。
該チタン製容器本体1に収納するべく用意される側壁板用の隔離板2は、純アルミニウムまたはアルミニウム合金からなり、0.05〜1mmの範囲内の板厚を有している。該隔離板2は、チタン製容器本体1の軸方向長さとほぼ同じ幅を有し、筒状に丸めてチタン製容器本体1の筒内面に重ねて収納した際に、周方向の両端部が重なる長さ(重ねしろ)を有している。重ねしろ量は適宜設定することができ、該重ねしろでは互いに接合することは行わないのが望ましい。
また、隔離板2の一端側に配置される底板用の隔離板3は、前記隔離板2と同材料からなり、0.05〜1mmの範囲内の板厚を有している。また、隔離板3は、前記隔離板2をチタン製容器本体1に丸めて収納した際に、その内周面にほぼ重なるように立設した低い高さの周囲壁30を有しており、該隔離板3を周囲壁30を介して隔離板2に内挿することで水素吸蔵合金の収容が可能になる。なお、隔離板2は、チタン製容器本体1の形状に合わせて一枚板を切断したり折り曲げたりしてチタン製容器本体1内に収納するようにしてもよい。
図1に示すように、上記隔離板3と隔離板2とは組み合わされて、チタン製容器本体1内に収納される。筒状とされた隔離板2は、チタン製容器本体1の内周面にほぼ密着する。また、隔離板2の拡径しようとするばね作用によってチタン製容器本体1に収納した後に隔離板2の外周面がチタン製容器本体1の内周面に確実に密着するようにしてもよい。
チタン製容器本体1に収納された筒状の隔離板2内には水素吸蔵合金粉末5が充填される。隔離板2の底部側には隔離板3が位置しており、隔離板2、3によって、水素吸蔵合金粉末5とチタン製容器本体1との接触は確実に妨げられる。この際に水素吸蔵合金粉末5は、チタン製容器本体1内の空隙に対し、好適には40%以上の充填率(体積%)で充填する。
上記チタン製容器本体1は、水素吸蔵合金粉末5を充填した後、開口を塞ぐように、水素導通口60を設けた薄板状の内蓋6を被せ、さらに、内蓋6を覆ってチタン製容器本体1を密閉するカップ形状の外蓋7をチタン製容器本体1に接合する。内蓋6は、好ましくは、水素脆化が生じにくい材料で構成する。外蓋7はチタン材料で構成することができ、該外蓋7には、前記水素導通口60に連通する水素配管70が設けられている。該水素配管70を通して外部とチタン製容器本体1との間で水素の移動が可能になっている。上記構成によって本発明のチタン製水素吸蔵材容器が構成されている。
上記チタン製水素吸蔵材容器では、例えば、高圧の水素ガスを水素配管70を通してチタン製容器本体1内に導入し、水素吸蔵合金粉末5に水素を吸蔵させる。この吸蔵によって水素吸蔵合金粉末5は膨張し、隔離板2を拡径する作用が働き、隔離板2とチタン製容器本体1との面接触がより緊密になる。
その後は、チタン製容器本体1の外周面を通した常温の雰囲気や海水などの接触によって水素吸蔵合金粉末5からの水素放出が可能になる。
上記水素の吸放出の際に、水素は隔離板2、3へと侵入するものの、隔離板2、3からチタン製容器本体1への固相拡散はなく、チタン製容器本体1への水素の侵入が抑制され、よって水素脆化を防ぐことができる。
また、隔離板2は、上記のように板材の切断、丸め、折り曲げ等の他に、一体成形によって、図3に示すように有底筒形状の隔離板10としてもよい。該隔離板10は、図3(a)に示すように、筒状の側壁部11と該側壁部11と一体になった底部12とを有している。隔離板10は、深絞り等の加工によって一体に成形される。
該隔離板10は、チタン製容器本体1に収納した際に、該チタン製容器本体1と側壁部11の外周面とがほぼ接触するように外径が設定されている。図3(b)に示すように、チタン製容器本体1に隔離板10を収納した後、上記のように、水素吸蔵合金粉末を収容し、中蓋、外蓋などを用いてチタン製容器本体1を密閉し、水素の吸放出を行う。
該隔離板10を用いたチタン製水素吸蔵材容器においても、上記実施形態と同様に、チタン製容器本体の水素脆化が防止され、軽量な容器として使用することができる。
なお、上記実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨を逸脱しないものであれば、その形態を特に限定するものではない。
以下に、本発明の実施例を説明する。
チタン製容器本体として、Ti−6Al−4V製の有底円筒容器(外径34mm、肉厚2mm、長さ80mm)を用意した。次に、厚さ0.2mmのアルミニウム製薄板を用いて、図1、2に示すものと同様に、隔離板として該円筒容器内部に合う形状の側壁板、底板、および蓋板を作製した。側壁板は、薄板を適したサイズに切断し、これを円筒状に曲げ、周方向の両端部を重ね合わせることで作製した。底板および蓋板は深絞り加工によりカップ形状に作製し、蓋板には水素導通孔を設けた。
次に、作製した側壁板および底板を前記円筒容器内部に挿入し、AB型水素吸蔵合金粉末を内容積比で55体積%の充填率で充填した。その後、蓋板を被せ、水素導入管を有するチタン製の外蓋を被せて密閉した。
さらに、上記チタン製容器本体の歪みを測定するため、該容器本体外周面に、円筒容器の中心軸に対して0°、90°、180°、270°の角度となる4箇所に歪みゲージを貼り付けた。
上記水素吸蔵材容器において、水素の吸放出を繰り返し、そのときの容器本体変形量を前記歪みゲージにより計測した。具体的な水素の吸放出の条件は以下のとおりである。まず、80℃で該容器を真空引きした後、20℃以下で0.99MPaの水素を導入して活性化を行った。活性化後、20℃の水槽で0.99MPa水素吸収⇔大気圧水素放出のサイクル試験を行った。
図4に本実施例における容器本体歪みの経時変化を示す。また、表1に容器本体の最大周方向歪み、バースト圧およびチタン製容器本体内部の水素濃度を示す。
歪みのレベルは35日後の段階で最大170×10−6以下であり、弾性変形の範囲内に収まった。35日後に試験を中断し、容器本体の水圧バースト試験をしたところ、バースト圧は125MPaとなり、計算値の124MPaとほぼ一致した。断面の組織観察の結果からも、試験前と同じ組織を保持していることが確認された。チタン製容器本体中における水素濃度は、試験前が20ppmであるところ、試験後は34ppmであり、予測される範囲に収まった。以上より、水素脆化がほとんど起きていないことが分かった。
(比較例)
実施例と同じTi−6Al−4V製の円筒容器(外径34mm、肉厚2mm、長さ80mm)をチタン製容器本体として用意し、その内部に、隔離板としての前記アルミニウム製薄板を挿入せずに、直接、AB型水素吸蔵合金粉末を内容積比で55体積%の充填率で詰めた。他の条件は実施例と同じにして、水素吸放出のサイクル試験を行い、歪み変化を測定した。
図5に本比較例における容器本体歪みの経時変化を示す。また、表1に容器本体の最大周方向歪み、バースト圧およびチタン製容器本体内部の水素濃度を示す。
歪みは時間とともに徐々に増加し、試験から40日後には最大9590×10−6にまで達した。40日後に試験を中断し、容器本体の水圧バースト試験をしたところ、計算バースト圧は124MPaであるのにもかかわらず、53MPaで脆性的に破断した。チタン製容器本体の断面組織を観察すると、水素化物層が内面に認められた。チタン製容器本体中における水素濃度は、試験前が20ppmであるところ、試験後は4000ppmに達していた。以上より、水素脆化が起きたことは明らかであった。
Figure 0005637429
以上のように、アルミニウムの薄板を水素吸蔵合金とチタン製容器本体との間に、面接合することなく介在させることで、効果的に水素脆化を抑制できることが確認された。
1 チタン製容器本体
2 隔離板
3 隔離板
5 水素吸蔵合金粉末
10 隔離板
11 側壁部
12 底部

Claims (5)

  1. 水素吸蔵材を収容し、容器本体の外周面を通して熱交換されるチタン製水素吸蔵材容器において、チタン製容器本体と、該チタン製容器本体の内周側にあって該チタン製容器本体と面接合されることなく該チタン製容器本体と前記水素吸蔵材との間に介在して該水素吸蔵材と前記チタン製容器本体との接触を妨げる隔離板とを有し、前記隔離板は、チタン製容器本体の内周面に沿って内周側を囲み、かつ少なくとも周方向両端部を互いに固定することなく重ねて配置された側壁板と、底板とを有し、前記隔離板の前記側壁板は、水素を吸蔵して膨張した前記水素吸蔵材によって拡径動作が生じ、外周側の前記チタン製容器本体内面に効果的に面接触するように配置されていることを特徴とするチタン製水素吸蔵材容器。
  2. 前記隔離板は、前記チタン製容器本体の内面形状に沿って有底の筒形状を有することを特徴とする請求項1記載のチタン製水素吸蔵材容器。
  3. 前記隔離板は、純アルミニウムまたはアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項1または2に記載のチタン製水素吸蔵材容器。
  4. 前記隔離板は、厚さ0.05〜1mmであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のチタン製水素吸蔵材容器。
  5. 前記水素吸蔵材が、充填率40%以上で前記チタン製容器本体内に収容される水素吸蔵合金粉末であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のチタン製水素吸蔵材容器。
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