JP5637381B2 - 道路ノード位置管理システム、道路ノード位置管理方法及び道路ノード位置管理プログラム - Google Patents
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Description
また、そのような道路ノード位置管理プログラムは、車両位置情報取得部が、車両の現在位置を表す車両位置情報を取得する機能と、道路情報取得部が、複数のリンク及びノードの接続関係により道路を表す道路情報を取得する機能と、識別線跨ぎ検知部が、本線レーンと合流・退出レーンとの間に設けられている区域識別線の画像認識を通じて当該区域識別線に対する前記車両の跨ぎ走行を検知する機能と、合流・退出ノード位置学習部が、前記跨ぎ走行の検知時の前記車両位置情報に基づいて合流リンク又は退出リンクと本線リンクとの交点としての合流・退出ノードの道路上の修正位置を演算し、その演算結果を学習ノード位置として前記道路情報と関連付けて記憶する合流・退出ノード位置学習機能とをコンピュータに実現させる。当然ながら、このような道路ノード位置管理方法や道路ノード位置管理プログラムも上述した道路ノード位置管理システムで述べた作用効果を得ることができ、さらにその好適な実施形態として述べたいくつかの付加的技術を組み込むことも可能である。
図1には、本線レーンと合流・退出レーンとの間で行われる合流・退出走行の一例として、高速道路や幹線道路などの本線から、退出レーンを通じて退出先の道路へ分岐する退出走行が示され、この退出走行において、本発明による道路ノード位置管理システムよって実行される種々の情報(データ)の流れが図解されている。
道路ネットワークレイヤm1は、道路間の接続情報を示すレイヤである。具体的には、緯度及び経度で表現された地図上の位置情報を有する多数のノードNの情報と、2つのノードNを接続して道路に対応する経路を構成する多数のリンクKの情報とを記録している。各リンクKは、そのリンク情報として、道路の種別(高速道路、有料道路、国道、県道等の種別)やリンク長さ等の情報を記録している。なお、分岐するリンクKと接続しているノードNは分岐ノードと呼ばれるが、この分岐ノードが車両の合流や退出の基準点となるので、ここでは合流・退出ノードとも呼ばれる。また、本線レーン(本線道路)を表すリンクである本線リンクに対して分岐ノードで接続しているリンクは、合流リンク又は退出リンクと呼ばれる。
道路属性レイヤm3は、道路ネットワークレイヤm1及び道路形状レイヤm2に関連付けられて構成され、道路に関する詳細な情報が記録されたレイヤである。この道路属性レイヤm3に記録される情報としては、例えば、分岐ノードに関する情報や各道路のレーン情報等が含まれる。ここで、レーン情報には、各道路のレーン数、各レーンのレーン幅、レーン長さなどの情報が含まれる。また、レーン情報には、分岐ノードで分岐して接続される複数の道路間での各レーンの位置関係や接続関係(リンク角度等)等の情報も含まれる。ここでは、道路情報は、上記各レイヤm1〜m3に格納された情報の総称であり、それに含まれるいずれの情報も意味するものである。
この時点:t1で示されている時間帯では、車両はまだ本線レーンを走行している。時点:t1は車両位置:P1が生成された時の時刻(タイムスタンプ)である。
(2)時点:t2
この時点:t2は本線レーンから退出レーンに移行するためにステアリング操作をして退出レーンに向かおうとしているときの時刻(タイムスタンプ)である。この時点:t2における車両位置:P2が取得されている。ステアリング操作はステアリング角度の変化で示されるが、この時点:t2で、所定のステアリング操作を示すステアリング角度:θが発生したとすると、このステアリング角度:θを含むステアリング操作情報が生成される。さらに、ステアリング操作履歴の一事象として、時点:t2における車両位置:P2と、ステアリング操作情報:θとが関連付けられる。このステアリング操作情報:θで表されるステアリング操作の検知をトリガーとして、本線レーンと退出レーンとの間の路面に描画されている区域識別線としての白色太破線の画像認識処理がスタートする。この画像認識処理は、車載カメラによる路面撮影画像に基づいて行われる。
この時点:t3では、車両が、本実施形態では白色太破線で道路面上に白色で描かれている区域識別線を跨ぎ走行する。車載カメラによる路面撮影画像に対する画像認識処理において区域識別線が認識され、このことを伝える跨ぎ認識情報:Xが発行される。この時点:t3を起動タイミングとして、以下の学習ノード位置算出処理がスタートする。
(3-1)
跨ぎ認識情報:Xが発行された時点:t3で取得された車両位置:P3が、区域識別線跨ぎ走行位置:Pxとみなされる。この跨ぎ走行位置を入力パラメータとして新たなノード位置である学習ノード位置が算定される。この算定アルゴリズム:Gとしては種々のものが考えられるが、本発明では特定のアルゴリズムに限定されない。ここでは図2で図解されている3つのアルゴリズムを取り上げて以下に説明する。
(a)跨ぎ走行が認識された跨ぎ走行位置:Pxから本線レーンのリンクK1に対して垂線を引いてその交点を学習ノード:Nxとする。
(b)跨ぎ走行位置:Pxからの直線が、本線レーンと退出レーンとがなす角度、つまりリンクK2とK3とのなす分岐リンク角度(単にリンク角とも呼ぶ):αでリンクK1と交わる点を学習ノード:Nxとする。
(c)本線レーンから退出レーンに移行するためにステアリング操作された車両位置:P2に最も近い本線レーンのリンク上の点を学習ノード:Nxとする。
(3-2)
算定された学習ノード:Nxの位置を退出ノード:N2の修正位置として、退出ノード:N2に関連付けて記憶する。算定アルゴリズムが異なるとしても算定された学習ノード:Nxの位置は、退出ノード:N2の位置より実際に退出走行を開始した位置に近いという可能性が高い。従って、次回走行時には、一旦記憶されたこの学習ノード:Nxを退出ノード:N2に代えて利用することにより、退出走行の前もっての案内のタイミングや退出走行後のマップマッチングの精度が向上する。
この時点:t4において、車両の退出レーンへの移行が完了しており、車両は退出レーンを走行している。
(5)時点:t5
この時点:t5において、車両が退出レーンに移行し、退出レーンに設定されているリンクに対するマップマッチングにより、車両位置が退出レーンの所定位置に設定される。
マップマッチングによって確定された走行予定経路に退出ノードN2が含まれていた場合、その退出ノードN2に学習ノードNxが関連付けられているかどうかチェックを行う。学習ノードNxが関連付けられていれば、その退出ノードN2の代わりに学習ノードNxの位置を利用して、経路案内処理やその後のマップマッチング処理を行う。
GPSユニット6にはGPS衛星からのGPS信号を受信するGPS測定ユニットが含まれている。GPSユニット6は、GPS測定ユニットで受信されたGPS衛星からの信号を解析し、車両の現在位置(緯度及び経度)を算定し、GPS位置座標に基づく車両位置情報としてナビゲーションECU3に送る。
撮影画像取得部7aは、カメラ11により出力された撮影画像を取得し、歪み補正や濃度補正などの必要な前処理を行う。カメラ11は、レンズ光学系と撮像素子を備え、少なくとも車両の周辺の道路の区画線、例えば、車道中央線や車線境界線、あるいは本線レーンと合流・退出レーンとの間に設けられている区域識別線(本例では白色太破線)などを撮影可能な位置に設けられている。このようなカメラ11としては、例えば、車両に標準又はオプション装備されるバックカメラ等を用いると好適である。なお、撮影画像取得部7aは、カメラ11からの撮影画像を所定の時間間隔、例えば10〜50ms程度で取り込む。
タッチパネル13を通じて入力された目的地までの案内経路が算定され、走行が開始されると、その案内経路から走行にともなって順次取り出される直近の走行予定経路に対して、合流・退出ノード学習ルーチンが行われる。従って、まず、道路情報取得部32が直近の走行予定経路を取り出す(#01)。識別線跨ぎ検知確認部34が、取り出された走行予定経路に、合流レーンから本線レーンへの走行又は本線レーンから退出レーンへの走行が予定されている合流・退出ノードが含まれているかどうかをチェックする(#02)。そのような合流・退出ノードが含まれていなければ(#02No分岐)、次に新たな直近の走行予定経路が取り出されるのを待つ。そのような合流・退出ノードが含まれているならば(#02Yes分岐)、識別線跨ぎ検知確認部34は、さらにその合流・退出ノードが所定距離内に存在しているかどうかをチェックする(#03)。車両が合流・退出ノードから所定距離内に入るまで待機し、車両が合流・退出ノードから所定距離内に入ると(#03Yes分岐)、識別線跨ぎ検知確認部34は、画像処理ユニット7に識別線跨ぎ検知を要求する(#04)。画像処理ユニット7は識別線跨ぎ検知の要求を受けて、跨ぎ検知ルーチンを実行する(#05)。
まず、合流・退出ノード位置学習部36は、識別線跨ぎが検知された時点の車両位置情報を読み込む(#71)。さらに、合流・退出ノード位置学習部36は、ステアリング操作履歴管理部36が記録しているステアリング操作履歴から、識別線跨ぎが検知された時点を起点として遡り、識別線跨ぎ検知部70によって検知された、対応する跨ぎ走行の起因となるステアリング操作開始時点を抽出する(#72)。そして、合流・退出ノード位置学習部36は、抽出されたステアリング操作開始時点における車両位置を求める(#73)。次に、合流・退出ノード位置学習部36は、求められた車両位置であるステアリング操作開始地点に対応する道路情報におけるリンク上の位置を、学習ノード位置として演算する(#74)。ここではステアリング開始地点に最も近い本線レーンのリンク上の位置を学習モード位置とする。最後に、得られた学習ノード位置を、対応する合流・退出ノードに関連付けられた所定の学習ノード位置格納場所に記録して(#75)、このルーチンを終了する。
(1)上述した実施の形態では、車両が区域識別線を跨ぎ走行したことを検知する画像認識機能は画像処理ユニット7に備えられていたが、画像処理ユニット7は、画像認識の対象となる撮影画像の前処理だけを行い、実際の画像認識は、別のユニット、例えば、ナビゲーションECU3によって行うような構成を採用してもよい。
なお、道路状況としては、(1)本線レーンの渋滞度、(2) 合流・退出レーンの渋滞度、(3) 道路形状の一種としての区域識別線の長さ、つまり合流・退出レーンの長さ、(4) 道路形状の一種としての本線レーンや合流・退出レーンの道路幅、(5) 合流・退出が行われる時間帯、などが挙げられる。また、運転状況としては、(11)運転者の疲労度、(12) 合流・退出ノードに対する慣れ度(走行頻度)などが挙げられる。
31:車両位置情報取得部
32:道路情報取得部
33:走行軌跡算出部
34:識別線跨ぎ検知確認部
35:ステアリング操作履歴管理部
36:合流・退出ノード位置学習部
37:ノード位置補正部
4:ナビゲーション処理部
5:推測航法ユニット
6:GPSユニット
7:画像処理ユニット
7a:撮影画像取得部
70:識別線跨ぎ検知部
71:識別線抽出部
72:識別線画像バッファ
73:識別線跨ぎ判定部
8:車両状態検出管理ユニット
Claims (8)
- 車両の現在位置を表す車両位置情報を取得する車両位置情報取得部と、
複数のリンク及びノードの接続関係により道路を表す道路情報を取得する道路情報取得部と、
本線レーンと合流・退出レーンとの間に設けられている区域識別線の画像認識を通じて当該区域識別線に対する前記車両の跨ぎ走行を検知する識別線跨ぎ検知部と、
前記跨ぎ走行の検知時の前記車両位置情報に基づいて合流リンク又は退出リンクと本線リンクとの交点としての合流・退出ノードの道路上の修正位置を演算し、その演算結果を学習ノード位置として前記道路情報と関連付けて記憶する合流・退出ノード位置学習部と、
を備えた道路ノード位置管理システム。 - 前記学習ノード位置を用いて、当該学習ノード位置が演算された前記本線レーンと前記合流・退出レーンとの接続部に対応する前記道路情報中のノード位置を補正するノード位置補正部をさらに備える請求項1に記載の道路ノード位置管理システム。
- 前記合流・退出ノード位置学習部は、前記学習ノード位置を、当該学習ノード位置に対応している本線レーン及び合流・退出レーンの道路形状に関連付けて記憶し、前記ノード位置補正部は、前記学習ノード位置と前記道路形状とに基づいて、当該学習ノード位置に対応する合流・退出ノードとは別の合流・退出ノードの位置を補正する請求項2に記載の道路ノード位置管理システム。
- 前記合流・退出ノード位置学習部は、前記学習ノード位置を当該学習ノード位置に対応している本線レーンまたは合流・退出レーンあるいはそれら両方のレーンの渋滞状況と関連付けて記憶する請求項1から3のいずれか一項に記載の道路ノード位置管理システム。
- 前記学習ノード位置は、前記識別線跨ぎ検知部によって検知された、対応する跨ぎ走行の起因となるステアリング操作開始地点に対応する位置として演算される請求項1から4のいずれか一項に記載の道路ノード位置管理システム。
- 前記識別線跨ぎ検知部は、前記画像認識に加えて、ステアリング操作履歴を参照して前記跨ぎ走行の検知を行う請求項1から5のいずれか一項に記載の道路ノード位置管理システム。
- 車両位置情報取得部が、車両の現在位置を表す車両位置情報を取得するステップと、
道路情報取得部が、複数のリンク及びノードの接続関係により道路を表す道路情報を取得するステップと、
識別線跨ぎ検知部が、本線レーンと合流・退出レーンとの間に設けられている区域識別線の画像認識を通じて当該区域識別線に対する前記車両の跨ぎ走行を検知するステップと、
合流・退出ノード位置学習部が、前記跨ぎ走行の検知時の前記車両位置情報に基づいて合流リンク又は退出リンクと本線リンクとの交点としての合流・退出ノードの道路上の修正位置を演算し、その演算結果を学習ノード位置として前記道路情報と関連付けて記憶する合流・退出ノード位置学習ステップと、
を備えた道路ノード位置管理方法。 - 車両位置情報取得部が、車両の現在位置を表す車両位置情報を取得する機能と、
道路情報取得部が、複数のリンク及びノードの接続関係により道路を表す道路情報を取得する機能と、
識別線跨ぎ検知部が、本線レーンと合流・退出レーンとの間に設けられている区域識別線の画像認識を通じて当該区域識別線に対する前記車両の跨ぎ走行を検知する機能と、
合流・退出ノード位置学習部が、前記跨ぎ走行の検知時の前記車両位置情報に基づいて合流リンク又は退出リンクと本線リンクとの交点としての合流・退出ノードの道路上の修正位置を演算し、その演算結果を学習ノード位置として前記道路情報と関連付けて記憶する合流・退出ノード位置学習機能と、
をコンピュータに実現させるための道路ノード位置管理プログラム。
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