JP5630309B2 - 打撃工具 - Google Patents

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Description

本発明は打撃工具に関し、特に打撃機構部の密閉空間内の気圧変化を効果的に調整することができるようにしたものである。
電動モータにより駆動され先端工具へ回転力もしくは打撃力、またはそれら両者を与えることによって、コンクリートやレンガ等の被削材(ワーク)に孔をあけ、または孔を削る打撃工具としてハンマドリルが知られている。従来の電気式のハンマドリルの一例を図6を用いて説明する。図6は従来のハンマドリルの側面図であり、主要部を断面図にて示したものである。ハンマドリル101は、モータ31を駆動源とし、ピストン14を前後に往復移動させることによってセカンドハンマ20に間欠的に衝突し、セカンドハンマ20から図示しない先端工具に打撃力が伝達される。ハンマドリル101の外郭を形成するハウジング部分は、モータ31からの動力伝達機構部を収容するクランクケース102と、クランクケース102の下方に設けられモータ31を収容するモータハウジング108と、クランクケース102の後方に取り付けられ把持部が形成されるハンドルハウジング3と、往復移動するピストン9の移動空間を画定する円筒状のシリンダ17を保持するシリンダケース4により主に構成される。これらは例えばプラスチック等によって分割構造で構成できる。ハンドルハウジング3には、下端に電源ケーブル30が接続され、把持部分にはトリガ29が設けられる。トリガ29を操作することにより、外部電源からモータ31に供給する電力量を調整でき、モータ31の回転数を調整できる。
モータ31はクランクケース102の下部に設けられ、その回転駆動力を出力する出力軸32はシリンダ17の軸方向に対して垂直になるよう配置される。モータ31の上方へ延出する出力軸32の上端にはピニオンギヤ35が取り付けられる。出力軸32はベアリング34によって回転可能なように保持される。また出力軸32にはモータ31を冷却するための冷却ファン33が設けられる。ピニオンギヤ35を挟んで後方側には、クランク軸38が垂直方向に配置され、ベアリング39とメタル36によって回転可能に支承される。クランク軸38の下端には、ピニオンギヤ35と噛合するギヤ37が同軸固定され、上端にはクランクウェイト10が固定される。
クランクウェイト10にはクランクシャフト11によってコンロッド12が固定される。コンロッド12の軸方向前端には、ピストンピン13によってピストン14が固定され、これらの部材で構成される駆動伝達部によって、モータ31の回転運動がピストン14の往復運動に変換される。ピストン14はシリンダ17の内部において摺動可能に設けられる。シリンダ17内の前端側にはストライカ19が設けられ、ストライカ19もシリンダ17の内部において前後方向に摺動可能である。シリンダ17内のピストン14とストライカ19との間には、空気室15が画成され、ストライカ19が動く空間は、シリンダ周辺部18と連通孔17a、17bによって接続されている。ピストン14の往復運動によって空気室の内圧が変動するため、この内圧の変動によってストライカ19がシリンダ17内を前後方向に往復動してセカンドハンマ20に間欠的に衝突するため、セカンドハンマ20から図示しない先端工具に打撃力が伝達される。
リテーナスリーブ22は、シリンダ17と共にシリンダ部を構成するものであって、シリンダ17の前方側に取り付けられる。リテーナスリーブ22の先端部には工具保持部7が設けられ、取付穴24に図示せぬ先端工具が着脱自在に取付けられる。ストライカ19が前方に移動した際に生ずる打撃力は先端工具に伝達される。この衝突による衝撃力によって、図示しない先端工具が被削材を破砕し、被削材に穿孔穴を生じさせる。ストライカ19の前方側を収容するリテーナスリーブ22は、ケース5とグリップ6によって保持される。
次に、従来のハンマドリル101の動作について説明する。作業者は、ハンドルハウジング3を手で把持した状態で、図示せぬ先端工具を図示せぬ被削材に押し当てる。次に、作業者はトリガ29を引き、モータ31を回転させる。モータ31の回転駆動力は、ピニオンギヤ35及びギヤ37を介してクランク軸38に伝達される。クランク軸38の回転は、駆動伝達部(往復運動変換部)を構成するクランクウェイト10、クランクシャフト11、コンロッド12、ピストン14によって、シリンダ17内におけるピストン14の往復運動に変換される。ピストン14の往復運動により空気室15中の空気の圧力は上昇及び低下を繰り返し、この圧力変化によってストライカ19に打撃力を付与する。ストライカ19が前進してセカンドハンマ20の後端に衝突し、セカンドハンマ20は、先端工具に打撃力を付与する。
シリンダ17の内部に装着されるセカンドハンマ20は打撃機構部を構成し、図示しない先端工具の端部と当接可能なように配置される。打撃機構部には潤滑剤が充填され、各々の軸にはオイルシール、Oリング16、21を配置し、シリンダ周辺部18と共に所定の密閉空間を形成する。密閉空間は外気と遮断され、潤滑剤が外部へ流出するのを防止する。この密閉空間の範囲を示したのが図7である。図7は、従来のハンマドリル101における密閉空間を説明するための図である。太線で示す部分が密閉空間70となる。密閉空間の前端位置はOリング21の部分であるが、セカンドハンマ20は前後に移動するので、密閉空間の前端位置は固定ではない。
上述した従来の打撃工具は、運転すると打撃機構部の発熱により機体内部の温度が上昇し、密閉空間70の内部の空気が膨張して、内部圧力が上昇する。この時膨張した空気は潤滑剤と共にシール箇所のどこかから機体外へ流出する。打撃工具の運転終了後に、モータを停止させ放置すると高温になっていた本体の温度は常温まで下がり、それに伴い打撃機構部の内部の圧力も低下する。この際、本体使用時の打撃機構部内部の圧力上昇のためにセカンドハンマ20のシール材部から外部へ空気が流出した分、打撃機構部内部の圧力は本体使用前と比較して負圧になる。更に、シール材の気密性が高いために常温時の圧力差では外部から打撃機構部の内部に空気が流入することはない。従って、打撃工具を再使用する時には、空気室15内の気圧が低下したことで圧縮力が低下し、ストライカ19の往復運動の振幅が小さくなって、ストライカ19が打撃点まで行かずに戻ってしまう恐れがある。あるいは、ストライカ19の打撃点における速度が小さく、はね返り速度が小さいために、ストライカ19の振動エネルギーが増幅されずに打撃力が低下する恐れがあった。
従来のハンマドリル101における密閉空間70の内部圧力変動の影響を低減させる技術として、例えば特許文献1の技術が知られている。特許文献1は、クランクケースに副室を設け、クランクケース(打撃機構部)と副室の間の壁に貫通孔を設け、貫通孔にバルブを設けるようにした。副室には外気と通じる呼吸孔が設けられ、呼吸孔の外気側にフェルトが設けられ、潤滑剤の吸着を行い外部への潤滑剤の流出を防止している。この構成によって、密閉室の圧力変動の影響をクランクケース(打撃機構部)側と副室との間の空気の移動によって除去するようにした。
特開2007−987号公報
しかしながら、特許文献1の技術はクランクケース(打撃機構部)側と副室との間には圧力調整機構を設け、圧力調整機構は回転駆動されるコンロッドと当接する位置に配設され、コンロッドの回転運動に連動して作動する構成としたので、コンロッドが回転しない状況においては圧力調整機構が開かずに打撃工具を再使用する時に空気室内の圧縮力が低下した状態のままとなる恐れがある。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、打撃不良を防ぐことができ、安定して打撃を行うことができる打撃工具を提供することである。
本発明の他の目的は、打撃機構部の密閉空間内の気圧変化を効果的に調整することができる打撃工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、部品の変更箇所を最小に留めて、打撃機構部の密閉空間内の気圧変化を調整することができる内部圧力変動抑制機構を安価に実現することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、モータの駆動力によってシリンダ内を往復動するピストンと、ピストンによるシリンダ内の空気室の圧力変動を介して打撃され、その打撃力を先端工具に伝達するストライカを有し、ピストンとストライカが収容される空間を外気から遮断して密閉空間として構成した打撃工具において、外気から密閉空間へのみ空気を通す圧力調整手段を設けた。圧力調整手段は所定以上の圧力差を生じたときに空気を一方向にのみ通すバルブであり、例えばゴム製のワンウェイバルブである。
本発明の他の特徴によれば、密閉空間の一部を構成しピストンを往復動させるクランクシャフトを収容するクランク室に、潤滑オイルを供給するための開口部を設け、開口部を密閉するクランクカバーを設け、外気から密閉空間へのみ空気を通すバルブをクランクカバーに設けた。さらに、バルブを押さえるためのプレートを設け、プレートにバルブの開口と連通する空気孔を設けた。尚、プレートを用いる代わりにクランクカバーのバルブを装着する貫通穴の内壁に円周溝を設け、バルブに円環状の凸部を設けて凸部を円周溝に嵌挿させるようにしてバルブをクランクカバーに装着しても良い。
発明によれば、外気から密閉空間へのみ空気を通す圧力調整手段を設けたので、密閉空間の圧力低下を抑制することが可能となり、密閉空間内部が負圧となることにより生ずる打撃不良を防止することができ、安定した製品を提供することができる。また、圧力調整手段は、所定以上の圧力差を生じたときに空気を一方向にのみ通すバルブであるので、構造が単純なうえ安定して稼働させることができる。
発明によれば、バルブはゴム製のワンウェイバルブであるので安価に製造でき、コストアップを最小に抑えることができる。また、空気を一方向にのみ通すバルブは、圧力差だけで動作し、その動作のために動力を必要としないので、打撃工具の停止時においても効果的に圧力を調整することができる。さらに、バルブをクランクカバーに設けたので、クランクカバーの構成を変更するだけで容易にバルブを取り付けることができる。さらに、バルブをクランクカバーに取り付けることにより、組立性を悪化させることを防止できる。
発明によれば、バルブを押さえるためのプレートを設けたので、バルブの脱落を防止することができる。さらに、プレートにバルブの開口と連通する空気孔を設けたので、バルブからの空気の流れを阻害することがない。また、クランクカバーのバルブを装着する貫通穴の内壁に円周溝を設け、バルブの凸部を円周溝に嵌挿させることでバルブをクランクカバーに装着したので、クランクカバーの構造を変更するだけで容易に本願発明を実現できる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係る打撃工具(ハンマドリル1)の全体構成を示す断面図(一部側面図)である。 (1)は図1のバルブ60の断面図であり、(2)はバルブ60付近の部分断面図である。 図1のクランクカバー50の形状を示す斜視図である。 本発明の第2の実施例に係る打撃工具(ハンマドリル1’)の全体構成を示す断面図(一部側面図)である。 図4のバルブ60付近の部分拡大図である。 従来の打撃工具(ハンマドリル101)の全体構造を示す断面図である 従来の打撃工具(ハンマドリル101)における密閉空間70を説明するための図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、図6及び図7で示した従来例のハンマドリル101と同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。また、本明細書においては、前後上下、左右の方向は図中に示す方向であるとして説明する。図1は本発明の実施例に係る打撃工具(ハンマドリル1)の全体構成を示す断面図(一部側面図)である。
ハンマドリル1は、モータ31の回転力によってクランクシャフト11を回転させ、コンロッド12によりモータ31の回転力を往復運動に変換し、シリンダ17内に設けられたピストン14を前後方向に往復動させる。シリンダ17内において、空気室15の圧力が上昇したり低下したりすることによってストライカ19を連動して移動させると共に、シリンダ17に着脱可能に保持された先端工具の端部と当接可能なセカンドハンマ20を打撃する。これら先端工具に打撃力を伝達する打撃機構部にはグリス等の潤滑剤が充填され、各々の軸にはオイルシールやOリング16、21等を設けられ、密閉空間70(図7参照)の内部と外気を遮断し、潤滑剤の外部への流出を防止する。
本実施例では、密閉空間70を画定するクランクカバー50に機体内部と外気通気可能に貫通孔を設け、貫通孔に空気が一方向へのみ通過可能なバルブ60を取り付けた。バルブ60は、例えばゴム製のバルブであり、密閉空間の気圧が外気よりも低い場合に、外気を密閉空間内に通すが、この逆方向には空気を流さないワンウェイバルブである。密閉空間内は、ピストン14の往復動によって内部圧力が大きく変動するのでバルブ60が貫通孔から抜け落ちないように、抜け止めとして押さえ用のプレート65を設けている。プレート65は、その一端がボルト68によってクランクケース2によって固定される。クランクケース2には、ボルト68を螺合させるためのネジ溝が形成されたネジボス2aが形成される。
図2(1)は図1のバルブ60の断面図であり、(2)はバルブ60付近の部分断面図である。図2(1)に示すように、バルブ60は略円筒形のベース部材60aの先端側(前側)に延びる2つの対向する面60bで構成され、この2つの面60bはゴムの弾性力により固く密着される。2つの面60bは分離して形成されるわけではなく、潰されたホースの先端のような形状となっている。ベース部材60aの後端側には、全周に渡って径が大きくなったフランジ部60dが形成される。フランジ部60dは、ベース部材60aよりも外周側に突出する凸部でもあり、貫通孔にバルブ60を挿入する際に貫通孔の内部に深く入りすぎないようにするためのストッパの役割を果たす。
バルブ60の他方の端部(後側)には、円形の開口部60cが設けられる。バルブ60は、密閉空間の内部の圧力が大気圧よりも低くなった場合には、大気圧が2つの面60bの密着状態を保つ力(密閉空間内部の気圧に影響される)に打ち勝って、2つの面の密着状態が解除されて外気が矢印61aの方向に流れ、密閉空間の内部に流入する。外気が密閉空間の内部に流入すると、密閉空間内の気圧が大気圧とほぼ等しくなるので、再び2つの面60bはゴムの弾性力により固く密着される状態となる。一方、密閉空間の内部の圧力が外部の圧力(大気圧)よりも高い場合には、2つの面60bの外側からこれらを押さえつける強い力が作用する。従って、矢印61bの方向には空気を流すことはない。
図2(2)はバルブ60をクランクカバー50に形成された貫通孔51に固定した状態を示すものである。貫通孔51は、クランクカバー50の壁面に前後方向に形成された貫通する孔であり、バルブ60のベース部材60aとほぼ同等の径を有する。貫通孔51の後端側には、バルブ60のフランジ部60dの形状に対応するような段差部52が形成される。この段差部52は、貫通孔51の内部側から見たら凹部となるものであって、段差部52を設けることによって、貫通孔51の後方側から挿入されるバルブ60が密閉空間側に抜け落ちないように保持する。一方、ハンマドリル1の打撃時には、密閉空間内部の圧力変動があり密閉空間側の圧力が外気圧よりも高くなる場合もあり得る。その場合に、バルブ60が貫通孔51から後方に抜け落ちないように、その後端面を押さえ用のプレート65によって固定される。
押さえ用のプレート65は上下方向に延びる2つの鉛直面65a、65cと、前後方向に延びるものであって、鉛直面65a、65cの一辺を接続する水平面65bの3つの部分から構成され、1枚の金属板を曲げることによって形成される。鉛直面65aには、バルブ60の開口部と同軸に形成された貫通穴66が形成される。貫通穴66はバルブ60の開口部60cを通過する空気を通せばよいので、貫通穴66の大きさはバルブ60の開口部60cよりも小さくても良い。一方、プレート65の鉛直面65cには、ボルト68を貫通させるための貫通穴67が形成される。貫通穴67の前方側においては、クランクケース2の壁面から後方に延びるネジボス2aが形成され、その内周面に雌ねじが形成される。以上のように構成することにより、プレート65をボルト68によってクランクケース2に固定することができ、固定されたプレートの鉛直面65aがバルブ60の開口部を有する後面を前方に押さえることによってバルブ60をクランクカバー50に良好に固定することができる。
尚、本実施例の押さえ機構は、バルブ60の開口部60cを後方側から押さえているだけであり、接着剤などを用いることなく固定できるので、図1及び図2のようにバルブ60をクランクカバー50に取り付けたままで、クランクカバー50をハンマドリル1の本体部から取り外すことができる。また、本実施例による圧力調整手段を実現するためには、クランクケース2にネジボス2bを形成することと、クランクカバー50の形状を変更するだけに実現でき、その他のハンマドリル1の構成には何ら変更を加える必要がないので、コストアップを最小に抑えつつ本実施例を実現することができる。
次に、図3を用いてクランクカバー50の形状を説明する。クランクカバー50はクランクケース2の上方に取り付けられるものであって、密閉空間の円形の開口部(図示せず)を覆う円筒部53が形成される。円筒部53は、内部が複数のリブ54によって補強され、気圧変動にも良好に耐えられるように強固に構成される。本実施例では、クランクカバー50の後端側において、円筒部53の内側とクランクカバー50の外部とを連通させる貫通孔51が形成され、貫通孔51にバルブ60が嵌挿される。円筒部53の内周側の上面(天井面)は閉鎖され、この上面から左右に延在する上面部50aが形成され、さらに上面部50aの両側面から下方向に、側面50bが延びるように形成される。クランクカバー50は、例えばプラスチック等の高分子樹脂にて製造され、ハンマドリル101の外郭(ハウジング構成)の一部を構成するものである。
このように、本実施例ではクランクカバー50の形状を変更し、空気を一方向にだけ通過させるバルブ60を追加した。この構成においてハンマドリル1を運転すると、打撃機構部の発熱により機体内部の温度が上昇し、密閉空間内の圧力が上昇する。上昇した圧力はオイルシールやOリングから外部へ流出するが、その際にもバルブ60を介して空気が流出する恐れはない。その後、ハンマドリル1の運転を停止すると打撃機構部の温度が下がり、密閉空間内の圧力が負圧になる。密閉空間内部の圧力が負圧になると、バルブ60から外気が打撃機構部へ流入する。このように本実施例では、ハンマドリル1の非稼働時において効果的に密閉空間内の圧力調整を行うことができるので、安定して動作させることができるハンマドリルを実現できる。
次に図4及び図5を用いて本発明の第二の実施例について説明する。図4は、本発明の第2の実施例に係る打撃工具(ハンマドリル1’)の全体構成を示す断面図(一部側面図)である。第2の実施例においては、クランクケースカバー80にバルブ60を設ける点で第1の実施例と同様である。また、バルブ60の形状、材質は第1の実施例で用いたバルブと同一であり、外気から密閉空間の内部への方向にのみ空気が通過できる。しかしながら、第2の実施例においては、クランクケースカバー80の形状を工夫することによって、バルブ60を押さえる別部材、例えば第1の実施例のプレート65を用いなくても済むようにした。そのため、貫通孔81の内面にバルブ60の抜け止めとなるような形状加工を行い、バルブ60を固定するようにした。
第2の実施例においては、クランクケースカバー80に形成される貫通孔81の内径が一定でなく、後端よりも手前の部分で円環状に外径が太くなる太径部82を設けて、そこにバルブ60のフランジ部60dが係合するようにした。そのため、バルブ60をクランクケースカバー80に装着する際には、図5の矢印86に示すように前方側からバルブ60を貫通孔81に押し込むようにした。バルブ60はゴム製であるので弾力があり塑性変形しやすいので貫通孔81に押し込むことが可能である。また、一端押し込んでしまうとバルブ60のフランジ部60dが太径部82に良好に係合するので外れる恐れはない。しかも取り付け方向が、クランクケースカバー80の内側から外側に向かってであり、ハンマドリル1’の動作時に高気圧になる側からの固定となるの、長期にわたる使用により外れる恐れはなく、安定して動作できる内部圧力調整機構を実現できる。
貫通孔81には、密閉空間内部から外部まで同径を維持するのではなく、内部の開口84の部分が小さくなるように壁面83を設けた。この壁面83はバルブ60の開口部60cと良好に当接するので、バルブ60の内側方向から外側方向への抜けを防止するのに大きな役割を果たす。第1の実施例同様に第2の実施例では、バルブ60の開口部60cは、ハンマドリル1の外気(外郭部分よりも外側の空気)に直接曝すのではなく、ハンマドリル1のハウジング部分の内部であって、大気圧と同じ部分90(図4参照)に開口するようにした。このように圧力調整手段たるバルブ60の大気圧側の開口が、ハウジングの内部空間内に位置するので、バルブ60の開口部60cにゴミ等が詰まる恐れを著しく低下させることができ、長期間にわたって安定して動作させることができる。
第2の実施例によれば、バルブ60を新たに固定するために従来のクランクケースカバー150(図6参照)に替えて、第2の実施例によるクランクケースカバー80を取り付けるだけで済むので、本発明の実施のための部品変更は最小で済み、クランクケース102については従来例のクランクケース102(図6参照)を改造無しにそのまま用いることができる。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施例においてはクランクケースカバーの後側にバルブを設けるようにしたが、バルブを設ける位置はこれだけに限られずに、クランクケースの任意の位置に設けるようにしても良い。さらには、バルブを設ける位置はクランクケースに限られるものではなく、密閉空間から大気圧となる部分の境界部分の任意の箇所にバルブを設けるように構成しても良い。
上述の実施例においては、打撃工具の例としてハンマドリルで説明したが、本発明はハンマドリルだけに限られずに、密閉空間を有するその他の打撃工具においても同様に適用できる。さらに、上述の実施例において圧力調整手段としてゴム製のバルブを用いたが、これだけに限られずに、その他のワンウェイバルブや、機械的構成の圧力調整手段であっても良い。
1 ハンマドリル 2 クランクケース 2a ネジボス
2b ネジボス 3 ハンドルハウジング 4 シリンダケース
5 ケース 6 グリップ 7 工具保持部
8 モータハウジング 9 ピストン 10 クランクウェイト
11 クランクシャフト 12 コンロッド 13 ピストンピン
14 ピストン 15 空気室 16 Oリング
17 シリンダ 17a、17b 連通孔
18 シリンダ周辺部 19 ストライカ 20 セカンドハンマ
21 Oリング 22 リテーナスリーブ 24 取付穴
29 トリガ 30 電源ケーブル 31 モータ
32 出力軸 33 冷却ファン 34 ベアリング
35 ピニオンギヤ 36 メタル 37 ギヤ
38 クランク軸 39 ベアリング 50 クランクカバー
50a 上面部 50b 側面 51 貫通孔
52 段差部 53 円筒部 54 リブ 60 バルブ
60a ベース部材 60b (対向する)面 60c 開口部
60d フランジ部 65 プレート 65a 鉛直面
65b 水平面 65c 鉛直面 66 貫通穴
67 貫通穴 68 ボルト 70 密閉空間
80 クランクケースカバー 81 貫通孔 82 太径部
83 壁面 84 開口 101 ハンマドリル
102 クランクケース 108 モータハウジング
150 クランクケースカバー

Claims (5)

  1. モータと、
    前記モータの駆動力によってシリンダ内を往復動するピストンと、
    前記ピストンによる前記シリンダ内の空気室の圧力変動を介して打撃され、その打撃力を先端工具に伝達するストライカを有し、
    前記ピストンと前記ストライカが収容される空間を外気から遮断して密閉空間として構成した打撃工具において、
    前記密閉空間の一部を構成し前記ピストンを往復動させるクランクシャフトを収容するクランク室に、潤滑オイルを供給するための開口部を設けると共に、前記開口部を密閉するクランクカバーを設け、
    前記クランクカバーに、前記密閉空間と外気との間に所定以上の圧力差が生じたときに空気を一方向にのみ通すバルブを設けたことを特徴とする打撃工具。
  2. 前記バルブはゴム製のワンウェイバルブであることを特徴とする請求項1に記載の打撃工具。
  3. 前記バルブを押さえるためのプレートを設け、
    前記プレートに前記バルブの開口と連通する空気孔を設けたことを特徴とする請求項又はに記載の打撃工具。
  4. 前記クランクカバーの前記バルブを装着する貫通穴の内壁に円周溝を設け、
    前記バルブに円環状の凸部を設け、
    前記バルブの凸部を前記円周溝に嵌挿させることによって前記バルブを前記クランクカバーに装着したことを特徴とする請求項に記載の打撃工具。
  5. モータと、
    前記モータの駆動力によってシリンダ内を往復動するピストンと、
    前記ピストンによる前記シリンダ内の空気室の圧力変動を介して打撃され、その打撃力を先端工具に伝達するストライカを有し、
    前記ピストンと前記ストライカが収容される空間を外気から遮断して密閉空間として構成した打撃工具において、
    前記密閉空間の一部を構成し前記ピストンを往復動させるクランクシャフトを収容するクランク室を画定するクランクケースを有し、
    前記クランク室と外気との間に所定以上の圧力差が生じた時に空気を一方向にのみ通すワンウェイバルブを設け、
    前記クランクケースにボルトによって固定され、前記ワンウェイバルブの開口と連通する空気孔を有するプレートにより前記ワンウェイバルブが取付けられることを特徴とする打撃工具。
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