JP2015047661A - 打撃工具 - Google Patents

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貴啓 大久保
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Abstract

【課題】操作部の操作のみで簡単に且つ安定した状態で打撃力を変更することができる打撃工具を提供する。
【解決手段】打撃力が付与される先端工具12を装着する工具本体13と、工具本体13に収容され、電動モータ11の回転運動を工具本体13の軸方向に沿ったピストン41の往復運動に変換する運動変換部45と、ピストン41に空気室43を挟んで対峙され、空気室43の圧縮力により先端工具12に打撃力を付与する打撃子42を有する打撃機構部60と、を備え、空気室43の容積が可変である打撃工具10。
【選択図】図3

Description

本発明は、打撃工具に係り、特に打撃機構部と回転伝達機構部を備えた打撃工具に関するものである。
従来の打撃工具は、特許文献1に記載されているように、回転及び打撃モード、回転のみモード、打撃のみモードなどを選択し、使用目的に応じて先端工具に伝達することのできる動作モード切替装置を備えている。この動作モード切替装置は、モータの回転力をピニオン、ファーストギヤを介して中間軸に伝達し、中間軸上のセカンドピニオンと噛み合うセカンドギヤに常時その回転力を伝達することで、シリンダなどを介して先端工具に回転力を伝達していた。
また、その一方、中間軸とスプライン係合しているスリーブと中間軸上に回転可能に遊嵌されている運動変換部材との爪による係合によって、中間軸に伝達されたモータの回転力を運動変換部材に伝達し、ピストンを往復運動させ、ピストンと打撃子により形成される空気室を圧縮することにより発生する圧力を利用して先端工具に打撃力を発生させていた。
特許第3695392号公報
しかしながら、前記打撃工具においては、被削材がタイルやレンガなど割れやすい脆い材料である場合、トリガの変速制御を利用して回転数を微調整することで打撃力を弱めて作業を行っている。このようにモータの回転数を調整した場合は、打撃力の調整に合わせて先端工具の回転速度が遅くなる。また、その際の微調整方法は、不安定なトリガの引き代を微妙に調整して行なう方法であるため、作業中もトリガの引き代を維持する必要があり、非常に煩わしいものであった。
本発明は、前記事情を考慮してなされたものであり、本発明の目的は、不安定なトリガの引き代による調整ではなく、操作部の操作のみで簡単に且つ安定した状態で打撃力を変更することができる打撃工具を提供することにある。
本発明は、打撃力が付与される先端工具を装着する工具本体と、前記工具本体に収容され、電動モータの回転運動を前記工具本体の軸方向に沿ったピストンの往復運動に変換する運動変換部と、前記ピストンに空気室を挟んで対峙され、前記空気室の圧縮力により前記先端工具に打撃力を付与する打撃子を有する打撃機構部と、前記工具本体に設けられ、外部から操作可能な操作部と、を備え、前記操作部の操作により前記空気室の容積が可変である、打撃工具である。
前記操作部は、前記先端工具への打撃伝達又は回転伝達のオン・オフを切換え可能であることが好ましい。
前記運動変換部が、前記空気室の容積を変えるために前記工具本体の軸方向に移動可能とされていることが好ましい。
前記運動変換部と前記工具本体との間には、前記運動変換部を先端工具側に付勢するばねが設けられていることが好ましい。
前記操作部は、前記ばねの付勢力に抗して前記運動変換部の位置を操作することにより打撃力を変更することが好ましい。
前記操作部と前記運動変換部とを接続する接続部材を設け、前記接続部材は前記操作部の位置に応じて前記運動変換部を移動させることが好ましい。
前記操作部は、前記ばねの付勢力に抗して前記運動変換部の位置を操作することにより打撃力を変更する操作部が設けられていることが好ましい。
前記先端工具と前記打撃子との間に中間子が設けられ、前記中間子が前記空気室の容積を変えるために外部からの操作により前記工具本体の軸方向に移動調節可能とされていることが好ましい。
本発明によれば、不安定なトリガの引き代による調整ではなく、操作部の操作のみで簡単に安定して打撃力を変更することができる打撃工具を提供することができる。
本発明の第1の実施形態である打撃工具を示す側面図である。 通常打撃モードの打撃工具を概略的に示す要部断面図である。 弱打撃モードの打撃工具を概略的に示す要部断面図である。 回転モードの打撃工具を示す要部断面図である。 本発明の第2の実施形態である打撃工具の通常打撃モード示す側面面図である。 本発明の第2の実施形態である打撃工具の弱打撃モード示す側面図である。 本発明の第3の実施形態である打撃工具の一例を示す側面図である。 通常打撃モードの打撃工具を概略的に示す要部断面図である。 弱打撃モードの打撃工具を概略的に示す要部断面図である。 通常打撃モードにおける中間軸の回転角度とピストンの位置関係を概略的に示す要部断面図である。 弱打撃モードにおける中間軸の回転角度とピストンの関係を概略的に示す要部断面図である。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
打撃工具の一例を示す図1〜図4に示すように、打撃工具10は、例えばハンマドリルである。図示例の打撃工具10は、電動モータ11により先端工具12に回転力を付与する機能と、この回転機能に加えて選択的に先端工具12に軸方向の打撃力を付与する機能とを有している。打撃工具10は、工具本体13に設けられ、電動モータ11の回転を工具本体13の軸方向の往復運動に変換する運動変換部45と、運動変換部45によって変換された往復運動により先端工具12に打撃力を付与する打撃機構部60とを備えている。
打撃工具10の工具本体13は、ハウジング14及びギヤカバー15を有している。ハウジング14は、筒形状の胴部14aと、胴部14aの一端に連続したハンドル部14bとを有している。ハンドル部14bは、打撃工具10を使用する作業者が手で握る箇所である。
胴部14aにおけるハンドル部14bとは反対側の開口端14cと、ギヤカバー15の一方の開口端とが接続され、ハウジング14とギヤカバー15とが、締結部材により連結されている。締結部材は、便宜上、図示されていない。
ギヤカバー15は、筒形状に構成されており、ギヤカバー15の内部にインナーカバー16が設けられている。インナーカバー16は、熱伝導性に優れた金属材料、例えば、アルミニウム等により構成されている。工具本体13の内部は、インナーカバー16により、胴部14aの内部に形成された第1収容室17と、ギヤカバー15の内部に形成された第2収容室18とに仕切られている。すなわち、インナーカバー16は隔壁の役割を有している。
電動モータ11は、第1収容室17に設けられている。電動モータ11は、ハウジング14に固定された図示しないステータと、回転可能に設けられたロータ20とを有している。ロータ20は、第1中心線Aを中心として回転可能であり、ステータは、第1中心線Aを中心とする半径方向で、ロータ20の外側に配置されている。第1中心線Aは、図2において、便宜上、水平方向に沿って配置されている。また、ロータ20は、出力軸21と、出力軸21に取り付けたコイル22とを有している。出力軸21の外周面には出力ギヤ23が形成されている。
インナーカバー16は、外筒部16aと、外筒部16aと同軸に設けられた内筒部16bとを有している。内筒部16bは、外筒部16aの内側に設けられている。また、インナーカバー16の外周面とギヤカバー15の内周面との間には、密封装置としてのOリング15aが介在されている。さらに、インナーカバー16は、第1中心線Aに沿った方向で、外筒部16aの端部と内筒部16bの端部とを接続する張り出し部16cを有している。張り出し部16cは、第1中心線Aを中心として半径方向に延びている。内筒部16bは、円筒形状を有しており、内筒部16bの内周面に軸受24が取り付けられている。内筒部16bの内周面と、軸受24の外輪との間には、密封装置としてのOリング(図示せず)が取り付けられている。また、軸受24は、内輪と外輪との間に密封装置(図示せず)が取り付けられたシール軸受である。
また、第1収容室17であって、ハンドル部14bに近い箇所には軸受(図示せず)が設けられている。この軸受及び軸受24は同軸上に配置されており、出力軸21は、2つの軸受24により第1中心線Aを中心として回転可能に支持されている。このように、第1中心線Aに沿った方向で異なる軸受が配置されている。出力軸21の一端は第2収容室18に配置されており、出力ギヤ23は、出力軸21であって第2収容室18に配置された部分に設けられている。
また、第1収容室17には、コイル22に電力を供給するブラシ(図示せず)が設けられている。ハンドル部14bには電源コード25が取り付けられており、電源コード25は外部電源(図示せず)に接続されている。また、ハンドル部14bには、電源スイッチであるトリガ26が設けられているとともに、ハンドル部14bの内部には制御回路(図示せず)が設けられている。この制御回路は、電源コード25を経由して供給される電力を、ブラシに供給する制御等を行うものである。電動モータ11は、トリガ26が操作されると、電源コード25を経由して電力がコイル22に供給されて、ロータ20とステータとの間に回転磁界が形成され、ロータ20が回転する。
第1収容室17であって、第1中心線Aに沿った方向でコイル22とインナーカバー16との間には、ファン27が設けられている。ファン27は、電動モータ11及び第2収容室18内を冷却する空気の流れを形成するための機構であり、本実施形態のファン27は、遠心ファンにより構成されている。ファン27は、出力軸21に取り付けられた羽根車27aと、羽根車27aの外周側を取り囲む案内壁27bとを有している。
案内壁27bは、軸線である第1中心線Aに沿った方向で、ステータとインナーカバー16との間に設けられている。案内壁27bは、ハウジング14に対して回転しないように固定されている。また、ファン27は、羽根車27aと案内壁27bとの間に形成された吸気通路27cを有している。吸気通路27cは、第1中心線Aを中心とする半径方向で、内側から外側に沿って形成されている。
また、羽根車27aの外周側である例えばハウジング14とギヤカバー15との結合部分には、工具本体13の内部と外部とを連通する通気孔28が設けられている。通気孔28は、ファン27によって案内された空気を、工具本体13の外部に排出するために設けられている。通気孔28は、工具本体13における側方及び下方の2箇所に設けられている。案内壁27bは、第1中心線Aを中心とする円周方向で通気孔28に対向する2箇所が開放されている。
第2収容室18には中間軸29が設けられている。この中間軸29は、出力軸21の動力を先端工具12に伝達する動力伝達要素である。第2収容室18には、2つの軸受30a、30bが同軸に設けられている。中間軸29は、2つの軸受30a、30bにより第2中心線Bを中心として回転可能に支持されている。2つの軸受30a、30bは、ギヤカバー15に取り付けられている。
第2中心線Bは第1中心線Aと平行であり、かつ、第2中心線Bは第1中心線Aと非同軸に配置されている。中間軸29であって、張り出し部16cに近い方の端部には第1ギヤ31が設けられている。この第1ギヤ31は、出力ギヤ23と噛み合わされている。また、中間軸29であって、2つの軸受30a、30bの間には第2ギヤ32が形成されている。
さらに、第2収容室18には、シリンダ33が設けられている。このシリンダ33は、中間軸29のトルクを先端工具12に伝達する要素である。シリンダ33は、第3中心線Cを中心として同軸に設けられた大径円筒部34及び小径円筒部35を有している。大径円筒部34の内径は、小径円筒部35の内径よりも大きい。また、大径円筒部34の外周面には、第3ギヤ36が取り付けられている。第3ギヤ36は、シリンダ33と一体回転するように設けられており、第3ギヤ36と第2ギヤ32が噛み合っている。第2ギヤ32及び第3ギヤ36は、中間軸29のトルクをシリンダ33に伝達する要素である。
ギヤカバー15は、第1中心線Aに沿った方向でハウジング14と反対側の箇所に筒状部37を有している。この筒状部37の内径は、大径円筒部34の外径及び小径円筒部35の外径よりも大きい。筒状部37の外周面にはグリップ部62が取り付けられ、筒状部37の内周面には軸受38が取り付けられている。
また、インナーカバー16の内周面には軸受39が取り付けられている。2つの軸受38、39は同軸に配置されており、大径円筒部34は軸受39により回転可能に支持されている。小径円筒部35は、軸受38により回転可能に支持されている。つまり、シリンダ33は、2つの軸受38、39により第3中心線Cを中心として回転可能である。第3中心線Cは、第1中心線A及び第2中心線Bと平行であり、第3中心線Cは、第1中心線A及び第2中心線Bと非同軸である。
図1は第3中心線Cを含む縦断面図であり、図1において、第1中心線Aは第3中心線Cよりも下方に位置し、第2中心線Bは第1中心線Aよりも下方に位置にしている。軸線である第1中心線A、中心線である第2中心線B及び第3中心線Cは全て平行である。なお、第1中心線A及び第2中心線B及び第3中心線Cは、全てが同一平面上に位置していてもよいし、2本の中心線のみが同一平面上に位置していてもよい。
シリンダ33は、ギヤカバー15に対して第3中心線Cに沿った方向で位置決め固定されている。さらに、筒状部37と小径円筒部35との間には、密封装置56が設けられている。この密封装置56は、公知のオイルシール等により構成されており、密封装置56は、第2収容室18内に封入された潤滑油が、工具本体13の外部に漏れることを防止するためのものである。
小径円筒部35の先端は、筒状部37の外部に露出されている。先端工具12は、小径円筒部35内に挿入されている。先端工具12の外周面には、第3中心線Cに沿った方向の長さを有する溝12aが設けられている。一方、小径円筒部35にはこれを半径方向に貫通する保持孔35aが設けられており、保持孔35aには鋼球55が配置されている。小径円筒部35であって、筒状部37の外部に露出している部位にはエンドカバー40が取り付けられている。
エンドカバー40はシリンダ33と一体回転するように構成されている。エンドカバー40は、鋼球55が保持孔35aから脱落することを防止する押さえ部材40aを有している。保持孔35aに保持された鋼球55は、その一部が溝12aに配置されている。つまり、鋼球55は、溝12a内で転動可能である。シリンダ33及び先端工具12は、鋼球55の係合力により相対回転が防止されている。すなわち、シリンダ33のトルクは、鋼球55を介して先端工具12に伝達され、先端工具12は回転する。
また、先端工具12は、第3中心線Cに沿った方向における溝12aの長さに基づいて、シリンダ33に対して第3中心線Cに沿った方向に移動可能である。なお、エンドカバー40は、シリンダ33に対して取り付け及び取り外しが可能に構成されている。そして、エンドカバー40を操作すると、鋼球55が保持孔35aから出るため、先端工具12を交換することができる。
大径円筒部34には、動作部材であるピストン41が挿入されている。ピストン41は、大径円筒部34内で第3中心線Cに沿った方向に移動可能である。このピストン41は、円筒部41aと、円筒部41aに連続して形成された底部41bとを有している。
円筒部41aの開口部分は、小径円筒部35側に配置されている。打撃子の打撃運動を可能とするために、円筒部41aと大径円筒部34には半径方向に貫通する通気孔41c、34aが設けられていると共に、円筒部41a内には打撃子42が軸方向に往復摺動可能に挿入されている。打撃子42は、ピストン41に対して第3中心線Cに沿った方向に移動可能であり、円筒部41a内における打撃子42と底部41bとの間には空気室43が形成されている。
空気室43の容積は、ピストン41が往復運動して生じる打撃力が目標値となるように設定されている。打撃子42の外周面にはOリング42aが取り付けられており、Oリング42aは、打撃子42とピストン41の円筒部41aとの間を気密に維持している。
シリンダ33内において、打撃子42と先端工具12との間には中間子44が設けられている。つまり、中間子44は、第3中心線Cに沿った方向で打撃子42と先端工具12との間に配置されており、中間子44はシリンダ33に対して第3中心線Cに沿った方向に移動可能である。中間子44は、空気室43の圧力上昇で打撃子42に加えられた打撃力を、先端工具12に伝達する要素である。中間子44は、打撃子42及び先端工具12に接触したり離れたりすることができる。
一方、第2収容室18には、中間軸29の回転運動をピストン41の往復運動に変換して打撃動を発生させる打撃機構部60を構成する運動変換部45が設けられている。運動変換部45は、内輪45a及び外輪45bを有している。内輪45aは、中間軸29の外周面に取り付けられている。内輪45aは、中間軸29と相対回転可能である。
内輪45aの外周面は、第2中心線Bを含む平面内における断面形状が円弧形状となっており、内輪45aの外周面には溝(図示せず)が形成されている。内輪45aの円周方向における位相変化に対応して、溝は第2中心線Bに沿った方向における位置が異なっている。
そして、外輪45bと内輪45aとの間に転動体45cが円周方向に複数個介在されている。この転動体45cは、溝に沿って転動可能である。また、外輪45bには連結棒45dが設けられており、連結棒45dはピストン41に連結されている。このため、外輪45bは第2中心線Bを中心として回転することはない。
さらに、第2収容室18には、クラッチ46が設けられている。このクラッチ46は、内輪45aと中間軸29との間の動力伝達経路を接続及び遮断するための機構である。クラッチ46は、中間軸29と一体回転するとともに、中間軸29に対して第2中心線Bに沿った方向に移動可能であり、且つばね47によって内輪45aと係合する方向に付勢されている。そして、クラッチ46が、第2中心線Bに沿って左側に向けて移動して停止すると、中間軸29と内輪45aとの間の動力伝達経路が接続される。つまり、クラッチ46が接続された状態となる。この状態では、中間軸29からクラッチ46を介して運動変換部45に回転が伝わるため、打撃力及び回転力を先端工具12に与えることができる。
これに対して、図4に示すようにクラッチ46が、ばね47の付勢力に抗して第2中心線Bに沿って右側に向けて移動して停止すると、中間軸29と内輪45aとの間の動力伝達経路が遮断される。つまり、クラッチ46が解放された状態となる。この状態では、運動変換部45に回転が伝達されないため、往復運動を行なうことができず、回転力のみを先端工具12に与えることができる。
一方、従来では一定であった打撃力を調節可能とするために、運動変換部45に設けられたピストン41及び打撃子42により形成される空気室43の容積が可変とされている。空気室43の容積を変えるために、運動変換部45が外部からの操作により工具本体13の軸方向に移動可能とされている。すなわち、運動変換部45の内輪45aが中間軸29に回転可能に遊嵌されていると共に、中間軸29の軸方向に所定の範囲で摺動可能とされ、運動変換部45の内輪45aと工具本体13における第1ギヤ31との間には、運動変換部45の内輪45aを先端工具12側に付勢する弾性部材であるばね48が設けられている。また、工具本体13には、ばね48の付勢力に抗して運動変換部45の内輪45aの位置を操作して打撃力を変更するための切り替えレバーからなる操作部49が設けられている。
操作部49は、工具本体13の下部に垂直軸回りに回動可能に設けられ、操作部49の上端部には偏心した位置にクラッチ46の外周の環状溝50に係合する操作軸51が設けられている。操作部49の回動操作によりクラッチ46を中間軸29に沿って図4に示すように右方に移動させて内輪45aとの係合を解除した第1位置(回転のみ)と、クラッチ46を図2に示すよう左方に移動させて内輪45aと係合させた第2位置(回転と強打撃である通常打撃)と、クラッチ46を図3に示すようにばね48の付勢力に抗して左方に更に移動させて内輪45aを第1ギヤ31の端部に当接させた第3位置(回転と弱打撃)との何れか一つを選択することができるようになっている。すなわち、本実施例において、操作部49は打撃力の強さを調整可能であるとともに、先端工具12への打撃伝達のオン・オフを切換え可能である。操作部49を第1位置に移動させた際に、内輪45aの反ばね48側の一端は中間軸29の拡径部に当接してそれ以上の移動が妨げられる。すなわち、中間軸29は運動変換部45の右方への移動範囲を規定する当接部である拡径部を有している。
操作部49には、第1位置〜第3位置の各位置に位置決め保持するためのノッチ機構61が設けられている。ノッチ機構61は、例えば円形の操作部49の内部にばね62を介して径方向外方に付勢され、周面に各位置に対応した複数の凹部63が形成されたノッチ部材64と、工具本体13に設けられ、各位置に対応してノッチ部材64の何れかの凹部63に選択的に係合されるピン65とを備えている。
次に、以上の構成からなる打撃工具10の作用を説明する。
[回転及び打撃モード(通常打撃)]
図10を用いて通常打撃モードの場合について説明する。図10の(a)は中間軸29の回転位置が0度のとき、(b)は180度のとき、(c)は270度のときを示している。
操作部49を通常打撃位置に操作すると、運動変換部45の内輪45aが第1ギヤ31側に接近し、且つ内輪45aとクラッチ46が係合した状態となる。この状態では、電動モータ11の回転力が中間軸29の第2ギヤ32を介してクラッチ46に伝達され、更にクラッチ46から運動変換部45の内輪45aに伝達され、ピストン41が往復運動させる。その結果、ピストン41と打撃子42により形成される空気室43を圧縮することで発生される圧力を利用し、打撃子42を中間子44に衝突させて先端工具12に打撃力を付与することができる。
一方、運動変換部45は、後端(電動モータ11側)に配設したばね48により先端工具12側に付勢されて位置が決定されている。そのため、電動モータ11の回転は、中間軸29の第2ギヤ32から第3ギヤ36及びシリンダ33の大径円筒部34及び小径円筒部35を介して先端工具12に伝達される。これにより、先端工具12に回転力と打撃力を伝達する回転及び打撃モードを得ることができる。
[回転及び打撃モード(弱打撃)]
図11を用いて弱打撃モードの場合について説明する。図11の(a)は中間軸29の回転位置が0度のとき、(b)は180度のとき、(c)は270度のときを示している。
前記回転及び打撃モード(通常打撃)の状態から操作部49によりクラッチ46と一緒に運動変換部45をばね48の付勢力と同じ前方へ移動操作する。これにより、ピストン41が中間子44に接近するため、打撃子42の移動ストロークが小さくなり、空気室43の体積も減少する。すなわち、空気室43は、中間軸29上を移動した運動変換部45の位置により決定される。その結果、ピストン41の往復運動による圧力が低くなることで打撃力が小さくなり、回転及び打撃モードの弱打撃モードを得ることができる。従って、中間軸29の回転数即ち先端工具の回転数を維持したまま打撃力を弱くすることができ、タイルなどの繊細な被削材に対しても迅速且つ破損させることなく孔を空けることができる。また、不安定なトリガ26の引き代による調整ではなく、操作部49の操作のみで簡単に安定して打撃力を弱打撃に変更することができる。
[回転のみモード]
図4において、前述した回転及び打撃モード(通常打撃)の状態から、操作部49により、クラッチ46を運動変換部45から離間させて係合状態を解除する。これにより中間軸29の回転が運動変換部45に伝達されなくなるため、打撃動がなくなり、先端工具12に回転力のみを伝達する回転のみモードを得ることができる。
前記実施の形態においては、打撃工具は、少なくとも先端工具に打撃力を与えられるものであればよく、打撃工具は、ハンマ専用モード、ドリル専用モード、ハンマドリルモードの3種類を切り替え可能に構成されていてもよい。ハンマ専用モードは、工具に打撃力のみを与えるモードであり、ドリル専用モードは、工具に回転力のみを与えるモードであり、ハンマドリルモードは、先端工具に打撃力及び回転力を与えるモードである。なお、先端工具は、ねじ部材を締め付けるためのドライバビットでもよい。
図5及び図6は本発明の実施形態である打撃工具の第2の実施例を示す側断面図である。第2の実施例に係る打撃工具は概略第1の実施例と同様の基本構成を有している。第2の実施例においては、操作部49の回転位置に応じて前後に移動する移動部材であるスライドプレート70を備えている。スライドプレート70の後端は運動変換部45と係合している。スライドプレート70は操作部49と運動変換部45を接続する接続部材に相当する。
スライドプレート70の前端側にはプレートスプリング71が設けられている。プレートスプリング71によって、スライドプレート70は後方(モータ側)に付勢されている。
操作部49を操作することによってスライドプレート70は後端側の第1の位置及び前端側の第2の位置に移動することができる。図5に示すようにスライドプレート70が第1の位置にあるとき、運動変換部45は後端側に位置し、通常打撃モードとなる。図6に示すようにスライドプレート70が第2の位置にあるとき、運動変換部45は前端側に位置し、弱打撃モードとなる。このように運動変換部45を前方に引っ張ることで移動させる移動部材であるスライドプレート70を設けることによって、打撃時に運動変換部45にかかる後方側への反力をスライドプレート70が受けることができる。また、更に操作部49を回転させると、ピン51が前端部にさらに移動することで、運動変換部45とクラッチ46の係合を解除し、ドリルモードとすることができる。
図7は本発明の実施形態である打撃工具の第3の実施例を示す側断面図である。前記実施の形態の打撃工具が横置きの電動モータを備えているのに対し、図7の実施形態の打撃工具10は、ハンドル部14bの前方に縦置きの電動モータ11及び運動変換部45を備えているが、先端工具に回転力を与えるドリルモードを備えていない。運動変換部45は、電動モータ11の出力軸21の上端部に設けられた出力ギヤ23と噛合する第1ギヤ31を有する縦軸からなる中間軸29と、この中間軸29の上端部に偏心して設けられ、回転運動をピストン41の往復運動に換える例えばクランクシャフトからなる運動変換部45とを備えている。ハンドル部14bには前方に延出した円筒状のケーシングからなる工具本体13が設けられ、この工具本体13内にはシリンダ33が嵌挿されている。
シリンダ33内には、ピストン41と、打撃子42とが空気室43を挟んで往復動可能に嵌挿されている。工具本体13の先端部には中径円筒部73及び小径円筒部35を介してエンドカバー40が設けられている。小径円筒部35には、中間子44及び先端工具12が往復動可能に支持されている。
空気室43の容積を変えるために、中間子44が外部からの操作により工具本体13の軸方向に移動可能とされている。中間子44は、シリンダ内に摺動可能に嵌挿された頭部44aと、頭部44aから打撃子42側に延出され、頭部44aよりも外径の小さい軸部44bとを有している。中間子44の軸部44bの外周面にはスライド部材70がスライド可能に設けられ、スライド部材70と頭部44aとの間にはダンパ71及びワッシャ72が装着されている。工具本体13の先端部には小径円筒部35が中径円筒部73を介して設けられ、その中径円筒部73とスライド部材70との間にはスライド部材70を後方に付勢するばね74が介設されている。このばね74の付勢力に抗して中間子44の位置を操作して打撃力を変更するために、工具本体13には切り替えレバーからなる操作部49が設けられている。
操作部49は、工具本体13の上部に垂直軸回りに回動可能に設けられ、操作部49の下端部には偏心した位置にスライド部材70の外周の後端部70aに係合する操作軸51が設けられている。操作部49の回動操作によりスライド部材70を介して中間子44をばね74の付勢力に抗して中間子44を図8に示すように左方に移動させて打撃子42とピストン41との間の空気室43の容積を大きくした第1位置(通常打撃)と、図9に示すようにばね74の付勢力の方向である右方に中間子44を移動させて空気室43の容積を小さくした第2位置(弱打撃)との何れか一つを選択することができるようになっている。操作部49には、第1位置と第2位置の各位置に位置決め保持するための図示しないノッチ機構が設けられている。
以上の構成からなる本実施形態の打撃工具10によれば、不安定なトリガ26の引き代による調整ではなく、操作部49の操作のみで簡単に且つ安定した状態で打撃力を変更することができる打撃工具10を得ることができる。
10 打撃工具
11 電動モータ
12 先端工具
13 工具本体
41 ピストン
42 打撃子
43 空気室
44 中間子
45 運動変換部
48 ばね
49 操作部
60 打撃機構部

Claims (7)

  1. 打撃力が付与される先端工具を装着する工具本体と、
    前記工具本体に収容され、電動モータの回転運動を前記工具本体の軸方向に沿ったピストンの往復運動に変換する運動変換部と、
    前記ピストンに空気室を挟んで対峙され、前記空気室の圧縮力により前記先端工具に打撃力を付与する打撃子を有する打撃機構部と、
    前記工具本体に設けられ、外部から操作可能な操作部と、を備え、
    前記操作部の操作により前記空気室の容積が可変である、打撃工具。
  2. 前記操作部は、前記先端工具への打撃伝達又は回転伝達のオン・オフを切換え可能である、請求項1記載の打撃工具。
  3. 前記運動変換部が、前記空気室の容積を変えるために前記工具本体の軸方向に移動可能とされている、請求項1又は2記載の打撃工具。
  4. 前記運動変換部と前記工具本体との間には、前記運動変換部を先端工具側に付勢するばねが設けられている、請求項3記載の打撃工具。
  5. 前記操作部は、前記ばねの付勢力に抗して前記運動変換部の位置を操作することにより打撃力を変更する、請求項4記載の打撃工具。
  6. 前記操作部と前記運動変換部とを接続する接続部材を設け、前記接続部材は前記操作部の位置に応じて前記運動変換部を移動させる、請求項2記載の打撃工具。
  7. 前記先端工具と前記打撃子との間に中間子が設けられ、前記中間子が前記空気室の容積を変えるために外部からの操作により前記工具本体の軸方向に移動可能とされている、請求項1記載の打撃工具。
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CN107716609A (zh) * 2017-10-31 2018-02-23 佛山职业技术学院 一种钣金修复工具

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