JP5628658B2 - 放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は、フィラメントを有する放電灯を高周波点灯する放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具に関するものであり、負荷の接続不良やフィラメントの断線検知、及び放電灯の寿命末期検知の技術に関するものである。
従来、図41に示す放電灯点灯装置100が提供されている。図41は、従来の放電灯点灯装置100の構成を示す回路図である。図41において、直流電源Eにはスイッチング素子Q1、Q2の直列回路が接続されている。各スイッチング素子Q1、Q2はMOSFETで構成され、そのゲート端子には抵抗R1、R2を介して制御回路部101の駆動回路102から交互にオン・オフ駆動するドライブ信号が供給されている。
一方のスイッチング素子Q2の両端には直流カット用コンデンサC0を介して、共振用インダクタL1と共振用コンデンサC1の直列回路が接続されている。共振用コンデンサC1の両端には負荷である放電灯laが並列接続されている。放電灯laは蛍光ランプのような熱陰極型の放電灯であり、一対のフィラメントを備えている。スイッチング素子Q1,Q2、直流カット用コンデンサC0、共振用インダクタL1、共振用コンデンサC1、放電灯laはインバータ回路を構成している。
直流カット用コンデンサC0には抵抗R0が並列接続されている。共振用インダクタL1は一対の2次巻線を備え、第1の2次巻線の端子、a、b間にはコンデンサC2を介して放電灯laのフィラメント端子A,Bが接続されている。第2の2次巻線の端子c、d間にはコンデンサC3を介して放電灯laのフィラメント端子C,Dが接続されている。放電灯laのフィラメントに電流を供給する共振用インダクタL1の各2次巻線と、フィラメントに流れる電流量を制御するコンデンサC2,C3はフィラメント予熱回路を構成している。
スイッチング素子Q1,Q2を制御する制御回路部101は、スイッチング素子Q1、Q2が交互にオン・オフ駆動される周波数を制御する周波数制御回路103を備えている。周波数制御回路103は、電源が投入されると、フィラメントを所定の時間加熱する先行予熱モードの周波数fph、その後所定の時間負荷を点灯開始させる為の始動電圧を印加する周波数fst、その後所定の負荷の出力状態が得られる周波数ftに移行するタイマー機能を有している。
制御回路部101には、所定の電圧比較器NL,ELが構成されており、電圧比較器NLの出力はHighでインバータ回路を発振開始させ、Lowで発振停止させる。電圧比較器ELの出力はHighでインバータ回路を停止させる。ただし、予熱・始動時は電圧比較器ELの出力にてインバータ回路を停止させる機能を禁止している。
図41に示す放電灯点灯装置100は、放電灯laの低圧側フィラメントの接続の有無を検出する為の低圧側無負荷検出回路、インバータ回路の起動時に放電灯laの接続の有無を検出する為の起動時無負荷検出回路、並びに放電灯laの直流成分検出回路を備えている。
次に、放電灯点灯装置100の起動時無負荷検出回路について説明する。直流電源Eの正極と放電灯laの高圧側のフィラメント端子Bの間には抵抗R5が接続されており、高圧側のフィラメント端子Aと直流電源Eの負極(グランドライン)の間には、抵抗R9、R10とツェナーダイオードZD1の直列回路が接続されている。ツェナーダイオードZD1の両端にはダイオードD1を介して抵抗R11とコンデンサC6が並列接続されており、その電圧VCは電圧比較器NLのプラス側入力端子に接続されている。これらの抵抗R5、フィラメント端子B,A、抵抗R9,R10、ツェナーダイオードZD1、ダイオードD1、抵抗R11,コンデンサC6から放電灯点灯装置100の起動時無負荷検出回路が構成されている。
次に、放電灯laの直流成分を検出する第1の直流成分検出回路について説明する。直流カット用コンデンサC0と共振用インダクタL1の接続点と直流電源Eの負極(グランドライン)の間には、抵抗R3,R4の直列回路が接続されている。抵抗R4の両端にはコンデンサC4が並列接続されており、その電圧VAはダイオードD2を介して電圧比較器ELのプラス側入力端子に接続されている。これらの抵抗R3,R4、コンデンサC4により第1の直流成分検出回路が構成されている。
次に、放電灯laの直流成分を検出する第2の直流成分検出回路について説明する。フィラメント端子Bと直流電源Eの負極(グランドライン)の間には、抵抗R6とR7の直列回路が接続されている。抵抗R7の両端にはコンデンサC5が並列接続されており、その電圧VBはダイオードD3を介して電圧比較器ELのプラス側入力端子に接続されている。これらの抵抗R6,R7,コンデンサC5により第2の直流成分検出回路が構成されている。
インバータ回路は、制御回路部101からスイッチング素子Q1,Q2への駆動信号により、スイッチング素子Q1,Q2が交互にオン・オフ動作し、共振用インダクタL1、共振用コンデンサC1,放電灯laからなる共振負荷回路に矩形波状の高周波電圧を印加し、放電灯laを正弦波状の高周波で点灯させるものである。ここでスイッチング素子Q1,Q2のオンデューティは略50%で動作するものである。
インバータ回路は電源が投入されると、制御回路部101により共振用インダクタL1と共振用コンデンサC1により決まる無負荷共振周波数foに対して高く、負荷が点灯しないような周波数fph(先行予熱周波数)にて発振開始し、放電灯laには始動時より低い共振電圧が印加される。このとき、共振用インダクタL1の2次巻線に発生する電圧によりコンデンサC2,C3を介してフィラメントに電流を流し、フィラメントを加熱する(先行予熱モード)。
先行予熱モードで、所定の時間先行予熱を行った後、インバータの動作周波数は放電灯laを点灯できるように周波数fst(始動電圧印加周波数)に変化し、放電灯laが点灯できるような共振電圧が印加され、放電灯laは点灯する(始動モード)。
始動モードで放電灯laが点灯した後、周波数はft(点灯周波数)に変化し、通常点灯状態に移行する(点灯モード)。
次に、放電灯点灯装置100の低圧側無負荷検出回路について説明する。直流電源Eの正極と放電灯laの低圧側フィラメント端子Dの間には抵抗R8が接続されており、フィラメント端子Dと直流電源Eの負極(グランドライン)の間には、抵抗R12とR13の直列回路が接続されている。抵抗R13の両端にはコンデンサC7が並列接続されており、その電圧VDはトランジスタQ3のベース・エミッタ間に印加されている。これらの抵抗R8,R12、R13、コンデンサC7,トランジスタQ3,フィラメント端子C,Dから放電灯点灯装置100の低圧側無負荷検出回路が構成されている。
フィラメント端子A,Bが接続の状態で電源が投入されると、直流電源Eより抵抗R5,フィラメント端子B,A、抵抗R9,R10、ツェナーダイオードZD1,ダイオードD1,抵抗R11、コンデンサC6の経路で直流バイアスが印加される。この時は、トランジスタQ3はオフしている為、コンデンサC6の電圧VCは抵抗R14の影響を受けず、起動時無負荷検出回路を構成する抵抗のみで決まる分圧比の電圧が印加される。これにより、電圧比較器NLには基準電圧Ref−NL以上の直流バイアスが印加され、電圧比較器NLの出力はHighとなり、インバータ回路は発振開始される。
インバータ回路の発信開始時、第1の直流成分検出回路のコンデンサC4には、放電灯laが点灯していない為、所定の分圧比で決まる直流電圧VAが印加され、ダイオードD2を介して基準電圧Ref−ELを超える電圧が電圧比較器ELに入力される場合がある。しかし、電圧比較器ELは先行予熱モード・始動モードでは検出動作を禁止している。
同様に、第2の直流成分検出回路のコンデンサC5にも、放電灯laが点灯していない為、所定の分圧比で決まる電圧VBが印加され、ダイオードD3を介して基準電圧Ref−ELを超える電圧が電圧比較器ELに入力される場合がある。しかし、電圧比較器ELは先行予熱モード・始動モードでは検出動作を禁止している。
フィラメント端子A、Bが外れている状態で電源投入された場合は、上述した放電灯点灯装置100の起動時無負荷検出回路の直流電源Eからの直流バイアスは遮断される為、抵抗R11,コンデンサC6の電圧VCは上昇せず、トランジスタQ3のオン・オフに関わらず電圧比較器NLのプラス側入力端子への入力電圧は基準電圧Ref−NLを下回る為、電圧比較器NLの出力はLowとなり、インバータ回路は発振停止する。
次に放電灯laが点灯している状態より、フィラメント端子A,Bが外れた場合について説明する。放電灯laが点灯状態になると、放電灯laのインピーダンスは無限大から数百[Ω]に低下する。また、起動時無負荷検出回路のインピーダンスは共振回路への影響が無いように、抵抗器での電力損失を抑える為数十[kΩ]〜数[MΩ]と放電灯laの点灯時のインピーダンスに対して十分大きな値に設定されている。これにより起動時無負荷検出回路の抵抗R9,R10、R11への直流電源Eからの直流バイアスは、放電灯la側のインピーダンスの影響により抵抗分圧比が極端に減少するためほとんど無くなる。
しかしながら、インバータ回路が発振開始すると共振用コンデンサC1、放電灯laの両端には高周波電圧が発生し、この高周波電圧をツェナーダイオードZD1にて半波整流とピーク値クランプ電圧に変換し、それをダイオードD1、抵抗R11、コンデンサC6にて整流平滑することにより、電圧比較器NLに入力されるコンデンサC6の電圧VCを保持しているものである。
第1直流成分検出回路、及び第2の直流成分検出回路は、放電灯laが点灯している場合は、スイッチング素子Q1、Q2がデューティ50%で動作しているので、放電灯laには直流成分はほとんど印加されない。このため抵抗R4,R7の電圧VA,VBは、並列接続されたコンデンサC4,C5により高周波成分は印加されず、直流成分を分圧して検出する為、ほとんど0Vとなる。
放電灯laの点灯中、フィラメント端子A,B側が外された場合の等価回路を図42に示す。図42において、第1の直流成分検出回路をZ3,起動時無負荷検出回路の抵抗R9以下の回路部をZ9、第2の直流成分検出回路をZ6と表記している。
通常点灯時は、直流電源Eの約半分の電圧が直流カット用コンデンサC0に印加されるが、フィラメント端子A,B側が外された場合は、直流カット用コンデンサC0と共振用コンデンサC1に印加される電圧は抵抗R0と検出回路Z3,Z9の直流抵抗分圧比で決定される。共振用コンデンサC1には、その分圧比に応じた直流電圧が印加される。共振用コンデンサC1の両端に発生する直流成分電圧は抵抗R3とR4との抵抗分圧にて検出される為、通常点灯時より検出電圧が高くなる。そのため、基準電圧Ref−ELを上回る電圧が電圧比較器ELに入力され、インバータ回路を発振停止させる。
放電灯laの点灯中、フィラメント端子C,D側が外された場合の等価回路を図43に示す。フィラメント端子C,D側が外された場合は、直流カット用コンデンサC0と共振用コンデンサC1に印加される電圧は、抵抗R0と検出回路Z3,Z9及びZ6の直流抵抗分圧比とで決定される。共振用コンデンサC1には、その直流抵抗分圧比に応じた直流電圧が印加される。
共振用コンデンサC1の両端に発生する直流成分電圧が抵抗R3とR4との抵抗分圧にて検出される為、通常点灯時より検出電圧が高くなる。そのため、基準電圧Ref−ELを上回る電圧が電圧比較器ELに入力され、インバータ回路を発振停止させる。なお、共振用コンデンサC1の両端に発生する直流成分電圧は、検出回路Z3のみでなく検出回路Z6でも検出する。
なお、第1直流成分検出回路及び第2の直流成分検出回路は、放電灯laが寿命となり、半波放電が発生し、直流成分が印加されたことを検出するエミレス検出回路と兼用することが可能である。
特開2004−193074号公報
例えば、図41に示す放電灯点灯装置100の無負荷検出回路及び直流成分検出回路を構成した場合、直流電源Eの正極と放電灯laの高圧側のフィラメント端子Bの間には抵抗R5が接続され、且つ直流電源Eの正極と放電灯laの低圧側フィラメント端子Dの間には抵抗R8が接続される構成となる。
無負荷検出回路及び直流成分検出回路の抵抗器のインピーダンスは、抵抗器での電力損失を抑えるために数十kΩ〜数MΩに設定されている。このインピーダンスの値は、放電灯laの点灯時のインピーダンスに対して十分大きな値であるので、共振回路に影響が無い。
無負荷検出回路及び直流成分検出回路といった、検出回路での回路損失を考える。この場合、(1)直流電源E−抵抗器−グラウンドラインでの回路損失と、(2)放電灯la−抵抗器−グランドラインでの回路損失との2種類に分けて考えることができる。前者(1)の回路損失は、図41であれば抵抗R5,R8での損失、後者(2)の回路損失は、図42、図43を参照して説明した検出回路Z3,Z9及びZ6での損失と考えることができる。
前者(1)の回路損失と後者(2)の回路損失とを比較する。前者(1)の回路損失は、(直流電源E×直流電源E÷抵抗値)と考えることができる。なお、厳密には抵抗器とグラウンドライン間には放電灯laのインピーダンス分を考慮する必要があるが、前述の通り放電灯laのインピーダンスは抵抗器のインピーダンスに比べて十分小さい為、ここでは省略する。
例えば、直流電源Eに、交流電源を整流平滑する回路、昇圧型チョッパ回路が接続されている場合、入力電圧に対して高い電源に設定する為、200V系の入力電圧を考慮した場合、直流電源Eとしては400[V]付近の電圧設定が妥当となってくる。そのため、抵抗R5又は抵抗R8として1[MΩ]を選定した場合の前者(1)の回路損失は、(400[V]×400[V]÷1[MΩ])=0.16[W]となる。
一方、後者(2)の回路損失は、(放電灯両端電圧×放電灯両端電圧÷抵抗値)と考えることができる。例えば、放電灯としてFHF32を使用した場合、定格出力時の両端電圧は約130[V]となる。検出回路の抵抗値を1[MΩ]として考えた場合の後者(2)の回路損失は、(130[V]×130[V]÷1[MΩ])=0.017[W]となる。これは放電灯が1灯の場合の例であるが、2灯直列回路であった場合の後者(2)の回路損失は、(260[V]×260[V]÷1[MΩ])=0.068[W]となる。つまり、前者(1)の回路損失と後者(2)の回路損失とを比較すると、電圧に係る項は2乗される為、電圧の大きい前者(1)の方が回路損失が比較的大きくなる傾向がある。
抵抗値を大きくすると回路損失を低減することもできるが、起動時無負荷検出回路では電源投入に合わせてコンデンサC6の電圧VCを基準電圧Ref−NL以上に充電する必要がある。抵抗値を大きくするとコンデンサC6への充電電流値が小さくなり、コンデンサC6の充電に時間がかかってします。そのため、電源投入後の起動時に長い時間を要するといった課題が生じる。これは、電源投入後放電灯が点灯するまでに時間を要することを意味する為、ユーザーに不快感を与える要因となる。
また、高インピーダンスにして電流値を小さくしすぎると、ノイズ耐量が落ちる。そのため、誤動作が生じ易いといった課題がある。したがって、回路効率を向上させる為に、検出回路のインピーダンスを大きくしすぎることはあまり好ましくない。回路効率を向上させる上での有効な手段の一つは、直流電源E−抵抗器−グラウンドラインのループを減らすことである。しかし、従来例では(1)起動時の無負荷検出、(2)起動後の無負荷検出、及び(3)放電灯の直流電圧成分検出の為に、直流電源E−抵抗R5−グラウンドラインの経路と、直流電源E−抵抗R8−グラウンドラインの経路との2つの経路が必要であった。
本発明は上述のような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィラメント端子が外れたことを検知することができる検出回路を備え、安全性及び回路効率に優れた放電灯負荷を高周波で点灯する放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具を提供することである。また従来よりも部品点数を減らせる為、コストダウンや実装スペースの確保ができる。
本発明は、熱陰極形の放電灯を1灯点灯させる放電灯点灯装置であって、正極と負極を有する直流電源と、少なくとも一つのスイッチング素子を有し、前記直流電源に接続されて直流電圧を高周波電圧に変換するためのインバータ回路と、共振用インダクタ、共振用コンデンサ及び直流カット用コンデンサを有し、前記インバータ回路に接続されて放電灯のフィラメント端子に高周波電力を供給する共振回路と、前記インバータ回路のスイッチング素子をオン・オフ制御するインバータ制御回路と、前記直流電源の正極と、前記放電灯の高圧側で非電源側のフィラメント端子との間に接続される第1の抵抗と、前記直流カット用コンデンサに並列に接続される第2の抵抗と、前記放電灯の高圧側で非電源側のフィラメント端子と、低圧側の非電源側のフィラメント端子との間に接続される第3の抵抗と、前記放電灯の高圧側で電源側のフィラメント端子と前記直流電源の負極との間に接続され、前記放電灯の高圧側で電源側のフィラメント端子に発生する電圧の直流成分を検出する第1の直流成分検出回路と、前記放電灯の低圧側で非電源側のフィラメント端子と直流電源の負極との間に接続され、前記放電灯の低圧側で非電源側のフィラメント端子に発生する電圧の直流成分を検出する第2の直流成分検出回路とを備え、前記インバータ回路の起動前には、前記高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であることを第1の直流成分検出回路で判定され、且つ前記低圧側で非電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以下であることを第2の直流成分検出回路で判定された場合に、前記インバータ制御回路が前記インバータ回路のスイッチング素子を駆動して前記放電灯に電力を供給し、前記インバータ回路の起動後には、前記第1の直流成分検出回路によって検出された、前記高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧に応じて、前記放電灯への電力供給を低減又は停止することを特徴とする放電灯点灯装置を提供する。
上記放電灯点灯装置は、前記高圧側のフィラメント端子及び前記低圧側のフィラメント端子にそれぞれ並列に接続され、少なくとも予熱制御用コンデンサと予熱源からなる第1フィラメント予熱回路及び第2のフィラメント予熱回路を更に備え、前記第1の直流成分検出回路は、高圧側で前記電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であることを所定の期間継続していないと判定した場合、前記放電灯に電力を供給しないことを特徴とする。
また、本発明は、熱陰極形の放電灯を2灯直列点灯させる放電灯点灯装置であって、正極と負極を有する直流電源と、少なくとも一つのスイッチング素子を有し、前記直流電源に接続されて直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回路と、共振用インダクタ、共振用コンデンサ及び直流カット用コンデンサを有し、前記インバータ回路に接続されて放電灯のフィラメント端子に高周波電力を供給する共振回路と、直列に接続する前記フィラメント端子と並列に接続され、少なくとも予熱制御用コンデンサと予熱源を有する第1のフィラメント予熱回路と、前記インバータ回路が有するスイッチング素子をオン・オフ制御するインバータ制御回路と、前記直流電源の正極と、高電位側の低圧側で第1のフィラメント予熱回路側のフィラメント端子との間に接続される第1の抵抗と、低電位側の高圧側で第1のフィラメント予熱回路側のフィラメント端子と、高電位側の高圧側で非電源側のフィラメント端子との間に接続される第2の抵抗と、直流カット用コンデンサに並列に接続される第3の抵抗と、高電位側の低圧側で第1のフィラメント予熱回路側のフィラメント端子と低電位側の低圧側で非電源側の端子間に接続される第4の抵抗と、高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子と直流電源の負極との間に接続されて、高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子に発生する電圧の直流成分を検出する第1の直流成分検出回路と、低電位側の低圧側で非電源側のフィラメント端子と直流電源の負極との間に接続されて、低電位側の低圧側で非電源側のフィラメント端子に発生する電圧の直流成分を検出する第2の直流成分検出回路とを備え、前記インバータ回路の起動前は、高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であることを第1の直流成分検出回路で判定され、且つ低電位側の低圧側で非電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以下であることを第2の直流成分検出回路で判定された場合には、前記インバータ制御回路が、前記インバータ回路が有するスイッチング素子を駆動し放電灯に電力を供給し、前記インバータ回路の起動後は、前記第1の直流成分検出回路によって検出された、高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧に応じて、前記放電灯への電力供給を低減もしくは停止することを特徴とする。
上記放電灯点灯装置は、高電位側の高圧側フィラメント端子及び低電位側の低圧側のフィラメント端子にそれぞれ並列に接続されて、少なくとも予熱制御用コンデンサと予熱源からなる第2のフィラメント予熱回路及び第3のフィラメント予熱回路を備え、前記第1の直流成分検出回路は、高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であることを所定の期間継続していないと判定した場合には、前記放電灯に電力を供給しないことを特徴とする。
上記放電灯点灯装置であって、前記第1の直流成分検出回路は、更に2以上の抵抗が直列に接続された抵抗分圧回路と、抵抗分圧回路の分圧抵抗と並列に接続される検出用コンデンサと、前記検出用コンデンサの両端電圧と第1の基準電圧とを比較する第1の比較回路と、前記検出用コンデンサの両端電圧と第2の基準電圧とを比較する第2の比較回路を備え、前記第1の比較回路は、前記インバータ回路の起動前に、前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第1の基準電圧よりも高いことを検出した場合に、高圧側で電源側のフィラメント端子又は高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であると判定し、前記インバータ制御回路が動作している期間中マスクされ、前記第2の比較回路は、前記インバータ回路の起動後所定の期間マスクされ、前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第2の基準電圧よりも高いことを検出した場合に、放電灯への電力供給を低減又は停止することを特徴とする。
上記放電灯点灯装置であって、前記第1の直流成分検出回路は、2以上の抵抗が直列に接続された抵抗分圧回路と、前記抵抗分圧回路の分圧抵抗と並列に接続される検出用コンデンサと、前記検出用コンデンサの両端電圧と第1の基準電圧とを比較する第1の比較回路と、前記検出用コンデンサの両端電圧と第2の基準電圧とを比較する第2の比較回路と、前記検出用コンデンサの両端電圧と第3の基準電圧とを比較する第3の比較回路と、前記検出用コンデンサに直流バイアスを入力する直流電流源を備え、前記第1の比較回路は、前記インバータ回路の起動前に前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第1の基準電圧よりも高いことを検出した場合に、前記高圧側で電源側のフィラメント端子又は前記高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であると判定し、前記インバータ制御回路が動作している期間中マスクされ、第2の比較回路は、前記インバータ回路の起動後所定の期間マスクされ、前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第2の基準電圧よりも高いことを検出した場合に前記放電灯への電力供給を低減もしくは停止し、前記第3の比較回路は、前記インバータ回路の起動後所定の期間マスクされ、前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第3の基準電圧よりも低いことを検出した場合に前記放電灯への電力供給を低減もしくは停止し、前記直流電流源は、前記第1の比較回路が前記高圧側で電源側のフィラメント端子又は前記高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であると判定した後に、前記直流バイアスを供給し、前記第2の比較回路又は前記第3の比較回路によっての前記放電灯への電力供給が低減または停止された後、前記直流バイアスの供給を停止することを特徴とする。
上記放電灯点灯装置であって、前記第2の直流成分検出回路は、少なくとも、2以上の抵抗が直列に接続された抵抗分圧回路と、前記抵抗分圧回路の分圧抵抗と並列に接続される検出用コンデンサからなり、前記低圧側で非電源側のフィラメント端子又は前記低電位側の低圧側で非電源側のフィラメント端子と、前記検出用コンデンサとの間にアノードが直流電源の負極に向いて前記抵抗分圧回路の抵抗と直列に接続されたツェナーダイオードを備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記放電灯点灯装置を備えた照明器具を提供する。
本発明に係る放電灯点灯装置及びそれを用いた照明器具によれば、起動前に放電灯の高圧側又は低圧側のフィラメントが装着されていない場合は放電灯への電力供給を実施せず、起動後に放電灯が外された場合は放電灯への電力供給を停止する機能を少ない部品で実現でき、且つ回路効率も改善できる。
実施の形態1に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 インバータの動作周波数と共振負荷回路の共振特性との関係を示す図 実施の形態1に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(1) 実施の形態1に係る放電灯点灯装置において、フィラメント端子A,Bが外れた状態を示す図 実施の形態1に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(2) 実施の形態1に係る放電灯点灯装置において、低圧側のフィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された時の状態を示す図 実施の形態1に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(3) 実施の形態1に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(4) 実施の形態2に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態2に係る放電灯点灯装置の一状態を示す図(1) 実施の形態2に係る放電灯点灯装置の一状態を示す図(2) 実施の形態2に係る放電灯点灯装置の一状態を示す図(3) 実施の形態2に係る放電灯点灯装置の一状態を示す図(4) 実施の形態3に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(1) 実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(2) 実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(3) 実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(4) 実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(5) 実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(6) 実施の形態4に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態5に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(1) 実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(2) 実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(3) 実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(4) 実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(5) 実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(6) 実施の形態6に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態7に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態8に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態9に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態9の放電灯点灯装置からツェナーダイオードZD1を除いた場合の具体的な回路構成を示す図 実施の形態9に係る放電灯点灯装置の具体的な回路構成を示す図 実施の形態10に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態11に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態12に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態13に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態14に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す図 実施の形態15に係る照明器具40の構成を示す図 従来の放電灯点灯装置100の構成を示す回路図 放電灯laの点灯中にフィラメント端子A,B側が外された場合の等価回路 放電灯laの点灯中、フィラメント端子C,D側が外された場合の等価回路
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る放電灯点灯装置の基本構成を図1に示す。本実施の形態に係る放電灯点灯装置には、ハーフブリッジ型インバータ回路を用いたものを採用している。
図1に示す直流電源Eは、例えば商用交流電源を整流平滑した電圧である。直流電源Eにはスイッチング素子Q1・Q2の直列回路が接続されている。スイッチング素子Q1・Q2の接続点とGNDとの間には共振用インダクタL1と、共振用コンデンサC1とが直列に接続されている。また、共振用コンデンサC1の両端には、共振と直流カットの機能を兼ねる共振兼直流カット用コンデンサC0、及び放電灯laが接続されている。
放電灯laのフィラメントf1、f2には、それぞれ共振用インダクタL1の二次巻線、及び予熱制御用コンデンサC2、C3の直列回路が並列的に接続される。共振兼直流カット用コンデンサC0には、抵抗R0が並列に接続されている。直流電源Eと放電灯laの高圧側の非電源側端子との間には抵抗R15が接続されている。また、放電灯laの高圧側の非電源側端子と低圧側の非電源側端子との間には抵抗R16が接続されている。
スイッチング素子Q1・Q2は、制御回路部20により高周波で交互にオン・オフされる。
制御回路部20は、スイッチング素子Q1・Q2の動作周波数を制御する周波数制御回路・タイマー回路22と、負荷の異常を検出する電圧比較器EL1、NL1、NL2とスイッチング素子Q1・Q2の駆動を制御する駆動回路21とを備える。
電圧比較器EL1、NL1のプラス側入力には、放電灯laのフィラメント端子Aに発生する直流電圧成分を検出する抵抗R3、R4、コンデンサC4からなる直流電圧検出回路1の出力が印加される。電圧比較器NL2のマイナス側入力には、放電灯laのフィラメント端子Dに発生する直流電圧成分を検出する抵抗R17、R18、コンデンサC8からなる直流電圧検出回路2の出力が印加される。
本実施の形態に係る放電灯点灯装置では、制御回路部20からスイッチング素子Q1・Q2への駆動信号により、スイッチング素子Q1・Q2が交互にオン・オフ動作する。そして、スイッチング素子Q1・Q2のオン・オフ動作により、共振用インダクタL1、共振用コンデンサC1、共振兼直流カット用コンデンサC0、放電灯laからなる共振負荷回路に、矩形波状の高周波電圧が印加されて、放電灯laが正弦波状の高周波で点灯する。
<先行予熱モード>
インバータの動作周波数と共振負荷回路の共振特性との関係を図2に示す。インバータは電源投入されると、共振用インダクタL1、共振用コンデンサC1により決まる無負荷共振周波数f0に対して十分に高い周波数fphにて発振開始する。そして、インバータが周波数fphにて発振開始すると、負荷である放電灯laには点灯できない程度の共振電圧が印加される。このとき、共振用インダクタL1の2次巻線よりコンデンサC2、C3を介してフィラメントを加熱する為の先行予熱電流が流れる。この動作を先行予熱モードと称する。
<始動モード>
先行予熱モードで所定の時間先行予熱が行われた後、インバータの動作周波数は放電灯laを点灯できるように周波数は無負荷共振周波数f0に近い始動時周波数fstに変化し、放電灯laが点灯できるような共振電圧が印加され、放電灯laは点灯する。この動作を始動モードと称する。
<点灯モード>
始動モードの後、インバータの動作周波数は点灯時の周波数ftに変化して、通常点灯状態に移行する。その結果、放電灯laは所定の出力が得られる。この動作を点灯モードと称する。このように、先行予熱モードから点灯モードまでのシーケンス動作が、負荷を正常に接続した場合の電源投入から通常点灯に至るまでのシーケンス動作である。
先行予熱モード、始動モード、及び点灯モードについては、制御回路部20内の周波数制御回路・タイマー回路22によって制御され、周波数制御回路・タイマー回路22で計時する経過時間に応じて、周波数設定回路の発振周波数が調整される。
[正常に負荷が接続されている場合]
放電灯laが正常に接続された状態で電源が投入されると、直流電圧検出回路1では、直流電源E−抵抗R15−フィラメントf1−抵抗R3−抵抗R4−コンデンサC4の経路で直流バイアスが印加される。この状態のタイミングチャートを図3に示す。これによりコンデンサC4には基準電圧Ref−NL1以上の直流電圧VAが印加され、電圧比較器NL1の出力はHighとなる。以下、図3を参照して説明する。図3は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(1)であり、放電灯laが正常に接続された状態で電源が投入された時のものである。
図3に示すように、電圧比較器NL1には負荷接続判定期間(図3中、NL1判定期間)が設けられており、負荷接続判定期間中に(VA > Ref−NL1)の関係を保った場合のみ、駆動回路21を動かす信号が出力される。
一方で、直流電圧検出回路2においては、直流電源E−抵抗R15−抵抗R16−抵抗R17−抵抗R18−コンデンサC8の経路で直流バイアスが印加される。抵抗R16と抵抗R17の接続点とGND間に接続された放電灯laのフィラメントf2の抵抗値は、数[Ω]程度であり、抵抗R17及び抵抗R18に対して極めて小さい。したがって、フィラメントf2と抵抗R17と抵抗R18の直列回路が並列接続される構成の為、実質的に抵抗R16を流れる電流のほとんどがフィラメントf2方向へ流れる。
そのため、図3に示すように、コンデンサC8への直流バイアスは極めて小さくなる。よって、コンデンサC8に発生する直流電圧VDは基準電圧Ref−NL2を下回ったままであり、電圧比較器NL2の出力はHighとなる。したがって、(VA > Ref−NL1)の関係を所定の期間維持し、且つ(VD < Ref−NL2)の条件が揃った場合にのみ、インバータ回路は発振開始される。
電圧比較器EL1は、入力電圧があらかじめ設定された基準電圧Ref−EL1を上回ると、High信号を出力し、High信号出力時には周波数制御回路を停止させ、スイッチング素子Q1・Q2への駆動信号が停止する。この結果、インバータは発振停止する。また周波数制御回路・タイマー回路22は点灯モードのみ電圧比較器EL1からの停止信号を受け付ける。つまり、停止時、先行予熱モード、始動モードにおいては電圧比較器EL1からの信号はマスクされる。したがって電源投入時にコンデンサC4に発生する直流電圧VAが基準電圧Ref−EL1を上回っても、電圧比較器EL1からの信号はマスクされている為、インバータ回路は発振開始される(図3参照)。
スイッチング素子Q1・Q2のオン・オフデューティは略50%で動作するものである。放電灯laが通常時、すなわち寿命に至っていない場合には、放電灯laには正負ほぼ対称の高周波交流電圧が印加されている。放電灯laの両端電圧が正負ほぼ対称の高周波交流電圧である場合、コンデンサC4は高周波電圧の周波数に対して十分低いインピーダンスとなる為、放電灯laの両端に発生する高周波電圧によって直流的に充電されない。コンデンサC4の電位はほとんど0Vとなる。正常ランプ接続時には(Ref−EL1 > VA)の関係となる。したがって、電圧比較器EL1の出力はLowとなり、駆動回路21は動作を継続できる。
一方で放電灯laが放電を開始すると、上述のようにコンデンサC4に発生する直流電圧VAはほとんど0Vとなる為、(Ref−NL1 > VA)の関係となる。しかし、電源投入時に電圧比較器NL1にて正常に負荷が接続されていると判断された後は、NL1からの信号はマスクされる。したがって放電開始時に直流電圧VAが基準電圧Ref−NL1を下回っても、電圧比較器NL1からの信号はマスクされている為、インバータ回路は発振を継続できる。
[フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時]
図4に、実施の形態1に係る放電灯点灯装置において、フィラメント端子A,Bが外れた状態を示す。図4に示すように、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時、直流電源E−抵抗R15−フィラメントf1−抵抗R3−抵抗R4−コンデンサC4の経路において、フィラメントf1が接続されていない状態となる。
図5は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(2)であって、図4に示す状態のタイミングチャートを示す。フィラメントf1には、共振用インダクタL1の二次巻線及び予熱制御用コンデンサC2の直列回路が並列に接続されている為、電源を入れた瞬間、過渡的に直流電源E−抵抗R15−予熱制御用コンデンサC2−二次巻線−抵抗R3−R4−コンデンサC4の経路で直流バイアスが印加される。そのため、コンデンサC4の両端電圧は、Ref−NL1を過渡的に超えることがある。
電源投入直後は予熱制御用コンデンサC2に電荷が無い状態なので、過渡的に電流が流れるが、しばらくすると予熱制御用コンデンサC2には電荷がたまる為、定常的には電流が流れなくなる。したがって過渡的に上昇したコンデンサC4の電位は抵抗R4を介して放電されるため、Ref−NL1以上の電位を維持することができない。
電圧比較器NL1は、図5中、NL1判定期間において、(VA > Ref−NL1)を所定の期間継続しない場合には放電灯に電力を供給しない。高圧側のフィラメント端子が外れた状態で電源投入されて、過渡的にRef−NL1を超える電圧が発生してもその状態を所定の期間維持することができない為、インバータ回路は発振しない状態を維持する。
[フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時]
なお、フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時も、図4、図5を参照して説明したように、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源が投入された時と同様の挙動よって、インバータ回路は発振しない状態を維持する。
[低圧側のフィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された時]
図6は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置において、低圧側のフィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された時の状態を示す図である。図6に示すように、低圧側のフィラメント端子C,D又はC,Dのどちらかが外れた状態で電源投入された時、直流電源E−抵抗R15−R16−R17−R18−コンデンサC8の経路において抵抗R16とR17の接続点はフィラメントf2を介してGNDに接続されていない状態となる。
図7は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(3)であって、図6に示す状態のタイミングチャートを示す。フィラメントf2からGNDのループがない為、コンデンサC8には直流電源E−抵抗R15−抵抗R16−抵抗R17−抵抗R18−コンデンサC8の経路で、フィラメントf2が接続されているときよりも大きな直流バイアスが供給される。そのため、コンデンサC8に発生する直流電圧VDは上昇し、コンデンサC4の電圧VAに関わらず、電圧比較器NL2のマイナス側入力端子への入力電圧は基準電圧Ref−NL2を上回る(図7参照)。その為、電圧比較器NL2の出力はLowを維持し、インバータ回路は発振しない状態を維持する。
[低圧側のフィラメント端子C,Dのどちらかが外れた状態で電源投入された時]
なお、フィラメント端子C,Dのどちらかが外れた状態で電源投入された時も、図6、図7を参照して説明したように、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源が投入された時と同様の挙動よって、インバータ回路は発振しない状態を維持する。
[放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合]
また、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合について、図8を参照して説明する。図8は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(4)であって、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合のタイミングチャートである。正常点灯時、放電灯laのインピーダンスは抵抗R0に対して非常に小さい為、直流電源Eの約半分の電圧が抵抗R0間に印加される一方、直流電圧検出回路1には直流電圧が印加されない。しかし、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外された場合、直流電圧検出回路1に印加される電圧は、抵抗R0と直流電圧検出回路1の直流抵抗分圧比で決定される。
直流成分検出回路1の両端に発生する直流成分電圧は抵抗R3と抵抗R4の抵抗分圧にて検出される為、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力され、インバータ回路を発振停止させる。(VA > Ref−EL1)の関係となり、インバータ回路を発振停止した後は、NL1の信号を所定の期間再びマスクする。その理由とするところは、(VA > Ref−NL1)の関係でインバータ回路を発振停止させた時、(VA > Ref−NL1)、且つ(VD < Ref−NL2)の条件が整い、駆動回路21に再びインバータ回路を発振させる信号が出力される為である。
つまり、所定の期間NL1の信号の受付を禁止しておくことにより、インバータ回路は再び発振することなく、その期間中はC4を充電する経路が遮断されている為、VAはRef−NL1を下回る。したがって所定の期間中に(VA < Ref−EL1)の関係となる為、フィラメント端子A,Bが外れた状態で、インバータ回路が動き出すことはない。
[放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合]
フィラメント端子C,Dが外れた場合、直流電圧検出回路1に印加される電圧は、抵抗R0と、直流電圧検出回路1と、抵抗R16と、直流電圧検出回路2の直流抵抗分圧比とで決定される。またフィラメント端子C,Dが外れた場合、直流電源E−抵抗R15−フィラメントf1を介した直流バイアス経路も発生する。直流電圧検出回路1の両端に発生する直流成分電圧が抵抗R3とR4との抵抗分圧にて検出される為、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力され、インバータ回路を発振停止させる。なお、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合のタイミングチャートは、図8と同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[寿命末期ランプが接続された時]
放電灯laが寿命末期となり、フィラメントf1およびフィラメントf2のいずれかのフィラメントがエミッタレスの状態となると、放電灯laには整流作用が生じ、直流電圧検出回路1の両端には直流電圧が発生する。直流電圧検出回路1の両端に発生する直流成分電圧は抵抗R3と抵抗R4との抵抗分圧にて検出される為、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力される。その結果、インバータ回路は発振停止する。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る放電灯点灯装置の基本構成を図9に示す。実施の形態1に係る放電灯点灯装置は1灯用であるのに対して、本実施の形態に係る放電灯点灯装置は2灯用である。実施の形態2に係る放電灯点灯装置の基本的な動作は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置の動作と同じであるため、共通する動作についてはその詳細な説明を省略して、変更点について説明する。なお、図9〜図13において、図1と共通する構成要素には同じ参照符号が付されている。
図9に示すように、直流電源Eにはスイッチング素子Q1・Q2の直列回路が接続されている。スイッチング素子Q1・Q2の接続点とGND間には共振用インダクタL1と、共振用コンデンサC1が直列に接続され、共振用コンデンサコンデンサC1の両端に共振兼直流カット用コンデンサC0と放電灯la1と放電灯la2が接続される。
放電灯la1のフィラメントf1及び放電灯la2のフィラメントf4は、それぞれ共振用インダクタL1の二次巻線及び予熱制御用コンデンサC2、C3の直列回路が並列的に接続される。放電灯la1のフィラメントf2及び放電灯la2のフィラメントf3は直列に接続され、フィラメントf2とフィラメントf3との直列回路に、共振用インダクタL1の二次巻線及び予熱制御用コンデンサC9の直列回路が並列的に接続される。
直流電源Eと放電灯la1の端子Cとの間には抵抗R19が接続される。放電灯la2の端子Eと放電灯la1の端子Bとの間には抵抗R20が接続される。放電灯la1の端子Cと放電灯la2の端子Hとの間には抵抗R21が接続される。
[正常に負荷が接続されている場合]
以下、放電灯la1、la2が正常に接続された状態で電源が投入された場合の本実施の形態に係る放電灯点灯装置の動作について説明する。なお、タイミングチャートは、図3に示すタイミングチャートと同じであり、その詳細な説明は省略する。
放電灯la1及び放電灯la2が正常に接続された状態で電源が投入されると、直流電圧検出回路1では、直流電源E−抵抗R19−フィラメントf2−フィラメントf3−抵抗R20−フィラメントf1−抵抗R3−抵抗R4−コンデンサC4の経路で直流バイアスが印加される。これにより、コンデンサC4には基準電圧Ref−NL1以上の直流電圧VAが印加され、電圧比較器NL1の出力はHighとなる。
一方で、直流電圧検出回路2では、直流電源E−抵抗R19−抵抗R21−抵抗R17−抵抗R18−コンデンサC8の経路で直流バイアスが印加される。抵抗R16と抵抗R17の接続点とGND間に接続された放電灯laのフィラメントf2の抵抗値は、数[Ω]程度であり抵抗R17及び抵抗R18に対して極めて小さい。フィラメントf2と抵抗R17と抵抗R18の直列回路が並列接続される構成のために、実質的に抵抗R16を流れる電流のほとんどがフィラメントf2方向へ流れて、コンデンサC8への直流バイアスは極めて小さくなる。したがって、コンデンサC8に発生する直流電圧VDは基準電圧Ref−NL2を下回ったままであり、電圧比較器NL2の出力はHighとなる。
実施の形態2に係る放電灯点灯装置では、実施の形態1同様、(VA > Ref−NL1)の関係を所定の期間維持し、且つ(VD < Ref−NL2)の条件が揃った場合にのみ、インバータ回路が発振開始される。なお、放電灯la1、la2が正常に接続された状態で電源が投入された場合のタイミングチャートは、図3に示すタイミングチャートと同じであり、その詳細な説明は省略する。
[フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された場合]
図10に実施の形態2に係る放電灯点灯装置の一状態(1)を示す。図10は、本実施の形態において、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された場合の放電灯点灯装置の状態を示している。フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された場合、直流電源E−抵抗R19−フィラメントf2−f3−抵抗R20−フィラメントf1−抵抗R3−抵抗R4−コンデンサC4の経路でフィラメントf1が接続されていない状態となる。つまり、本実施の形態では、実施の形態1と同様に、電源を入れた瞬間過渡的に直流電源E−抵抗R19−フィラメントf2−f3−抵抗R20−コンデンサC2−二次巻線−抵抗R3−抵抗R4−コンデンサC4の経路で直流バイアスが印加される為、過渡的にコンデンサC4の両端電圧は、Ref−NL1を超えることがある。
ただし、実施の形態1と同様に、過渡的にRef−NL1を超える電圧が発生してもその状態を所定の期間維持することができない為、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された場合のタイミングチャートは図5に示すタイミングチャート同じであり、その詳細な説明は省略する。
また、フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された場合にも、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された場合と同様の挙動により、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された場合のタイミングチャートは図5に示すタイミングチャートと同じであり、その詳細な説明は省略する。
[フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された場合]
本実施の形態において、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された場合、直流電源E−抵抗R19−フィラメントf2−f3−抵抗R20−フィラメントf1−抵抗R3−抵抗R4−コンデンサC4の経路でフィラメントf2が接続されていない状態となる。
図11に、実施の形態2に係る放電灯点灯装置の一状態(2)を示す。図11は、本実施の形態において、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された場合の放電灯点灯装置の状態を示している。フィラメントf2とフィラメントf3の直列回路には共振用インダクタL1の二次巻線及び予熱制御用コンデンサC9の直列等価回路が並列に接続されている。そのため、電源を入れた瞬間過渡的に直流電源E−抵抗R19−コンデンサC9−二次巻線−抵抗R20−コンデンサC2−二次巻線−抵抗R3−抵抗R4−コンデンサC4の経路で直流バイアスが印加される。したがって、過渡的にコンデンサC4の両端電圧は、Ref−NL1を超えることがある。
フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された場合、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源が投入された時と同様の挙動により、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された場合のタイミングチャートは、図5に示すタイミングチャートと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[フィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された場合]
フィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された場合、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源が投入された時と同様の挙動により、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、フィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された場合のタイミングチャートは、図5に示すタイミングチャートと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[フィラメント端子E,Fが外れた状態で電源投入された場合]
図12に、実施の形態2に係る放電灯点灯装置の一状態(3)を示す。図12は、本実施の形態において、フィラメント端子E,Fが外れた状態で電源投入された場合の放電灯点灯装置の状態を示している。フィラメント端子E,Fが外れた状態で電源投入された場合、直流電源E−抵抗R19−フィラメントf2−f3−抵抗R20−フィラメントf1−抵抗R3−抵抗R4−コンデンサC4の経路でフィラメントf3が接続されていない状態となる。
フィラメント端子E,Fが外れた状態で電源投入された場合、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源が投入された時と同様の挙動により、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、フィラメント端子E,Fが外れた状態で電源投入された場合のタイミングチャートは、図5に示すタイミングチャートと同じとなる。
[フィラメント端子E,Fのどちらかが外れた状態で電源投入された場合]
本実施の形態において、フィラメント端子E,Fのどちらかが外れた状態で電源投入された場合、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源が投入された時と同様の挙動により、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、フィラメント端子E,Fのどちらかが外れた状態で電源投入された場合のタイミングチャートは、図5に示すタイミングチャートと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[低圧側のフィラメント端子G,Hが外れた状態で電源投入された場合]
図13は、実施の形態2に係る放電灯点灯装置の一状態を示す図(4)である。図13は、本実施の形態において、低圧側のフィラメント端子G,Hが外れた状態で電源投入された時の放電灯点灯装置の状態を示している。直流電源E−抵抗R19−抵抗R21−抵抗R17−抵抗R18−コンデンサC8の経路で抵抗R21と抵抗R17との接続点は、フィラメントf4を介してGNDに接続されていない状態となる。
フィラメントf4からGNDのループがない為、コンデンサC8には直流電源E−抵抗R19−抵抗R21−抵抗R17−抵抗R18−コンデンサC8の経路で、フィラメントf4が接続されているときよりも大きな直流バイアスが供給される。よってコンデンサC8に発生する直流電圧VDは上昇し、コンデンサC4の電圧VA関わらず、コンパテータNL2のマイナス側入力端子への入力電圧は基準電圧Ref−NL2を上回る為、電圧比較器NL2の出力はLowを維持し、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、低圧側のフィラメント端子G,Hが外れた状態で電源投入された時のタイミングチャートは、図7に示すタイミングチャートと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[低圧側のフィラメント端子G,Hのいずれか一方が外れた状態で電源投入された場合]
また、低圧側のフィラメント端子G,Hのいずれか一方が外れた状態で電源投入された場合、低圧側のフィラメント端子G,Hが外れた状態で電源投入された時と同様の挙動により、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、低圧側のフィラメント端子G,Hのいずれか一方が外れた状態で電源投入された場合のタイミングチャートは、図7に示すタイミングチャートと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[放電灯la1及びla2が点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合]
正常点灯時、放電灯la1及びla2のインピーダンスが抵抗R0に対して非常に小さい。そのため、直流電源Eの約半分の電圧が抵抗R0の両端に印加され、直流電圧検出回路1には直流電圧が印加されない。しかしながら、正常点灯時にフィラメント端子A,Bが外れた場合には、直流電圧検出回路1に発生する電圧が、抵抗R0と直流電圧検出回路1との直流抵抗分圧比で決定される。
直流成分検出回路1の両端に発生する直流成分電圧を抵抗R3とR4の抵抗分圧で検出する。そのため、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力され、インバータ回路を発振停止させる。なお、放電灯la1及びla2が点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合のタイミングチャートは、図8に示すタイミングチャートと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[放電灯la1及びla2が点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合]
フィラメント端子A,Bが外れた場合と同様に、直流電圧検出回路1の両端に発生する直流成分電圧を、抵抗R3と抵抗R4との抵抗分圧にて検出する。そのため、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力され、インバータ回路を発振停止させる。なお、放電灯la1及びla2が点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合のタイミングチャートは、図8に示すタイミングチャートと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[放電灯la1及びla2が点灯している状態でフィラメント端子E,Fが外れた場合]
フィラメント端子E,Fが外れた場合、直流電圧検出回路1に印加される電圧は抵抗R0と直流電圧検出回路1と放電灯laと抵抗R21との直流抵抗分圧比で決定される。直流電圧検出回路1の両端に発生する直流成分電圧を抵抗R3と抵抗R4との抵抗分圧にて検出する。そのため、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力され、インバータ回路を発振停止させる。なお、放電灯la1及びla2が点灯している状態でフィラメント端子E,Fが外れた場合のタイミングチャートは、図8に示すタイミングチャートと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[放電灯la1及びla2が点灯している状態でフィラメント端子G,Hが外れた場合]
フィラメント端子G,Hが外れた場合、直流電圧検出回路1に印加される電圧は抵抗R0と直流電圧検出回路1と放電灯la1と抵抗R21と直流電圧検出回路2との直流抵抗分圧比で決定される。直流電圧検出回路1の両端に発生する直流成分電圧を抵抗R3と抵抗R4との抵抗分圧にて検出する。そのため、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力され、インバータ回路を発振停止させる。なお、放電灯la1及びla2が点灯している状態でフィラメント端子G,Hが外れた場合のタイミングチャートは、図8に示すタイミングチャートと同じであるため、その詳細な説明を省略する。
[寿命末期ランプが接続された時]
放電灯la1又は放電灯la2が寿命末期となり、フィラメントf1,f2,f3のいずれかのフィラメント、又はフィラメントf4がエミッタレスの状態となると、放電灯la1又は放電灯la2には整流作用が生じる。そのため、直流電圧検出回路1の両端には直流電圧が発生する。
直流電圧検出回路1の両端に発生する直流成分電圧を抵抗R3と抵抗R4の抵抗分圧にて検出する。そのため、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力され、インバータ回路を発振停止させる。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る放電灯点灯装置の基本構成を図14に示す。実施の形態3に係る放電灯点灯装置の基本的な動作は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置の動作と同じであるため、共通する動作についてはその詳細な説明を省略して、変更点について説明する。
電圧比較器EL2のマイナス入力側には直流電圧検出回路1の出力が接続される。プラス入力側には基準電圧Ref−EL2が入力される。電圧比較器EL2は、入力電圧があらかじめ設定された基準電圧Ref−EL2を下回るとHigh信号を出力し、High信号出力時にはEL1と同様にスイッチング素子Q1・Q2への駆動信号が停止する。
また、電圧比較器EL1と同様に、周波数制御回路・タイマー回路22は点灯モードのみ電圧比較器EL1からの停止信号を受け付ける。つまり、停止時、先行予熱モード、始動モードにおいては電圧比較器EL2からの信号はマスクされる。
電流源Ref−I1は直流バイアスをC4に入力する直流電流源である。直流電圧検出回路1の出力すなわち、電圧比較器EL1、NL1のプラス側、電圧比較器EL2のマイナス側に直流電流源Ref−I1が接続される。Vccは例えば制御回路部20内の電源を用いればよい。直流電流源Ref−I1は駆動回路21が動作中にのみ直流バイアスを供給し、電圧比較器NL1が負荷の有無を判別する所定の期間中はコンデンサC4へのバイアス供給を実施しない。
負荷の有無を判別する為のコンデンサC4の両端電圧は、直流電圧検出回路1からの経路のみとなり、直流電流源Ref−I1による充電を考慮しなくてよい。そのため、負荷が外れているときの定常時のコンデンサC4の両端電圧と、しきい値Ref−NL1の間隔が広くなる。さらに、負荷が外れ時の電源投入時に生じるコンデンサC4の両端電圧の過渡的な上昇に対しても放電が早められるため、本実施の形態に係る放電灯点灯装置は、確実な起動時の無負荷検出機能を備える。
本実施の形態では、直流電流源Ref−I1は、駆動回路21が動作していない時には電源供給を停止している。しかし、駆動回路21が動作している時に、直流電流源Ref−I1が少量の電源供給を行っても、上記と同様な効果が得られる。そのため、直流電流源Ref−I1からの電源供給が停止しても低下していてもよい。このような直流電流源Ref−I1の電源供給動作は、本実施の形態以外の他の実施の形態でも適用できる。
放電灯laが通常時、すなわち寿命に至っていない場合には、放電灯laには正負ほぼ対称の高周波交流電圧が印加されている。放電灯laの両端電圧が正負ほぼ対称の高周波交流電圧である場合、コンデンサC4は高周波電圧の周波数に対して十分低いインピーダンスとなる。その結果、コンデンサC4は、放電灯laの両端に発生する高周波電圧によって直流的に充電されない。したがって、コンデンサC4は、直流電流源Ref−I1と抵抗R3、R4によって両端電圧が定まる。
[正常に負荷が接続されている場合]
本実施の形態において、正常に負荷が接続されている場合のタイミングチャートを図15に示す。図15は、実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(1)である。図15に示すように、放電灯laが正常に接続された状態では、(Ref−EL1 > VA > Ref−EL2)の関係となる。したがって、電圧比較器EL1、EL2の出力はいずれもLowとなり、駆動回路21が動作を継続できる。
[寿命末期負荷が接続されている場合(1)]
放電灯laが寿命末期となり、フィラメントf1、f2のいずれかのフィラメントがエミッタレスの状態となると、放電灯laには整流作用が生じ、抵抗R3、抵抗R4で分圧され、コンデンサC4が充電される。
図16は、実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(2)である。寿命末期負荷が接続されている場合のタイミングチャート(1)を図16に示す。図16は、放電灯laが点灯中にグラウンドに対して正方向に整流作用を生じる方向に、放電灯laのフィラメントが寿命を迎えた場合のタイミングチャートである。
点灯中に放電灯laが寿命を迎えグラウンドに対して正方向に整流作用が生じると、コンデンサC4は正方向へ充電される。直流電流源Ref−I1と放電灯laとの整流作用で(VA > Ref−EL1)の関係が成立すると、電圧比較器EL1がHigh信号を出力する。その結果、周波数制御回路・タイマー回路22及び駆動回路21によって放電灯laへの高周波電力供給が低下又は停止される。電圧比較器EL1については、先行予熱モード、始動モードではマスクがかけられ、動作が禁止される。
先行予熱モードでは放電灯laが放電していない為、放電灯laのインピーダンスは無限大となる。その結果、直流電源E−抵抗R15−抵抗R3−コンデンサC4の充電経路により、コンデンサC4の電位が上昇する。図16に示すタイミングチャートでは(VA > Ref−EL1)の関係が成立している。ここで、正常に放電灯laが接続された状態で、先行予熱モードでコンデンサC4が充電されていても、先行予熱モードで電圧比較器EL1をマスクしておくと、誤検知を回避することができる。
また、先行予熱モード、始動モードについては、直流電源E及び放電灯laの両端電圧が不安定な状態である。そのため、正常な放電灯laであっても、放電灯laの両端電圧に直流成分が発生し易い。このような不安定な動作モードでは、電圧比較器EL1をマスクすることで、誤検知を回避することができる。
寿命末期の放電灯laが接続された状態で電源が投入され、先行予熱モード、始動モードで(VA > Ref−EL1)の関係が成立しても、放電laへの高周波電力供給が低下又は停止されることはない。点灯モードに移行した後、(VA > Ref−EL1)の関係を検知した時に、放電灯laへの高周波電力供給が低下又は停止される。
[寿命末期負荷が接続されている場合(2)]
図17は、実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(3)である。
図17に寿命末期負荷が接続されている場合のタイミングチャート(2)を示す。図17は、点灯中に、放電灯laがグラウンドに対して負方向に整流作用を生じる方向に、放電灯laのフィラメントが寿命を迎えた場合のタイミングチャートである。
点灯中に放電灯laが寿命を迎えグラウンドに対して負方向に整流作用が生じると、コンデンサC4は抵抗R3と放電灯laとを介して放電される。C4の電荷が引き抜かれ、(VA < Ref−EL2)の関係が成立すると、電圧比較器EL2がHigh信号を出力する。
なお、本実施の形態では、点灯モードに入ると同時に電圧比較器EL1、EL2のマスクを解除しているが、点灯モードに入ってしばらくして電圧比較器EL1、EL2のマスクを解除する構成でも構わない。以降の実施の形態4〜15に係る放電灯点灯装置は、点灯モードに入ってしばらくして電圧比較器EL1、EL2のマスクを解除する構成としてもよい。
[フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時]
図18は、実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(4)である。図18に、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時のタイミングチャートを示す。直流電流源Ref−I1が接続されているが、駆動回路21が動作している間のみコンデンサC4へのバイアス供給を実施する。電圧比較器EL2が接続されているが、電圧比較器EL2が動作するのは点灯モード移行後である。したがって、駆動回路21が動作しない限り、直流電流源Ref−I1及び電圧比較器EL2の動作は考慮する必要が無い。したがって、本実施の形態において、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時の動作は、図4、5を参照して説明した実施の形態1における放電灯点灯装置の動作と実質的に同じである。つまり、インバータ回路は発振しない状態を維持する。
[フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時]
なお、本実施の形態において、フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時には、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源が投入された時と同様の挙動により、インバータ回路は発振しない状態を維持する。
[フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された時]
図19は、実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(5)である。図19に、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された時のタイミングチャートを示す。本実施の形態において、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された時の動作は、図6、7を参照して説明した実施の形態1に係る放電灯点灯装置の動作と実質的に同じである。つまり、電圧比較器NL2の出力はLowを維持し、インバータ回路は発振しない状態を維持する。
[フィラメント端子C,Dのどちらかが外れた状態で電源投入された時]
なお、フィラメント端子C,Dのどちらかが外れた状態で電源投入された時も、フィラメント端子C,Dが外れた状態で電源が投入された時と同様の挙動よって、インバータ回路は発振しない状態を維持する。
[放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合]
図20は、実施の形態3に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(6)である。図20に、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合のタイミングチャートを示す。本実施の形態において、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合の動作は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置の動作と実質的に同じである。
正常に放電灯laが接続している時には、(Ref−EL1 > VA > Ref−EL2)の関係となる。したがって電圧比較器EL1、EL2の出力は、いずれもLowの状態である。そして、実施の形態1と同様に、フィラメント端子A,Bが外れた場合は、(VA > Ref−EL1)の関係となり、インバータ回路は発振停止する。
直流電流源Ref−I1についても、インバータ回路発振停止とともに、コンデンサC4への直流バイアス供給は停止となる。実施の形態1と同様に、(VA > Ref−EL1)の関係となり、インバータ回路を発振停止した後は、所定の期間NL1の信号をマスクする。また、コンデンサC4を充電する経路が遮断されている為、VAは所定の期間中にRef−NL1を下回る。
[放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合]
また、本実施の形態において、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合の動作は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置の動作と実質的に同じである。つまり、直流電圧検出回路1の両端に発生する直流成分電圧が抵抗R3とR4との抵抗分圧にて検出される為、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力され、インバータ回路を発振停止させる。
(実施の形態4)
図21に実施の形態4に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。図21に示す実施の形態4に係る放電灯点灯装置は、実施の形態2に係る放電灯点灯装置に、実施の形態3と同様に、制御回路部20内に電圧比較器EL2と直流電流源Ref−I1とを付け加えたものである。実施の形態4に係る放電灯点灯装置の基本的な動作は、実施の形態3に係る放電灯点灯装置の動作と同じである。
電流源Ref−I1は直流バイアスをC4に入力する直流電流源である。直流電圧検出回路1の出力すなわち、電圧比較器EL1、NL1のプラス側、電圧比較器EL2のマイナス側に直流電流源Ref−I1が接続される。Vccは例えば制御回路部20内の電源を用いればよい。直流電流源Ref−I1は駆動回路21が動作中にのみ直流バイアスを供給し、電圧比較器NL1が負荷の有無を判別する所定の期間中はコンデンサC4へのバイアス供給を実施しない。
負荷の有無を判別する為のコンデンサC4の両端電圧は、直流電圧検出回路1からの経路のみとなり、直流電流源Ref−I1による充電を考慮しなくてよい。そのため、負荷が外れているときの定常時のコンデンサC4の両端電圧と、しきい値Ref−NL1の間隔が広くなる。さらに、負荷が外れ時の電源投入時に生じるコンデンサC4の両端電圧の過渡的な上昇に対しても放電が早められるため、本実施の形態に係る放電灯点灯装置は、確実な起動時の無負荷検出機能を備える。
本実施の形態では、直流電流源Ref−I1は、駆動回路21が動作していない時には電源供給を停止している。しかし、駆動回路21が動作している時に、直流電流源Ref−I1が少量の電源供給を行っても、上記と同様な効果が得られる。そのため、直流電流源Ref−I1からの電源供給が停止しても低下していてもよい。
(実施の形態5)
図22に実施の形態5に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。実施の形態5に係る放電灯点灯装置の基本的な動作は、実施の形態3に係る放電灯点灯装置の動作と同じである。そのため、変更点のみを説明する。
コンデンサC8と並列にNPNトランジスタQ3のベースーエミッタが並列接続される。NPNトランジスタQ3のコレクタとGNDとの間には抵抗R5とコンデンサC6が直列接続される。抵抗R5とコンデンサC6との接続点が、電圧比較器NL2のプラス側に入力される。電圧比較器NL2のマイナス側には基準電圧Ref−NL2が接続される。
なお、電圧比較器NL2の入力は、実施の形態1〜4のそれと逆転している。つまり、実施の形態1〜4では、基準電圧Ref−NL2はプラス側入力となっている。
電圧比較器NL2のプラス側入力には更に直流電流源Ref−I2が接続される。直流電流源Ref−I2は電源投入と同時に起動する直流電流源である。直流電流源Ref−I2に接続されるVstは電源投入時は常に発生している電源である。なお、直流電圧検出回路1及び電圧比較器EL1、EL2,電圧比較器NL1の動作は実施の形態3と同じである為、その説明は省略する。
[(a)正常に負荷が接続されている場合]
図23は、実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(1)である。図23に、本実施の形態において正常に負荷が接続されている場合のタイミングチャートを示す。図23に示すIQ3bはNPNトランジスタQ3のベース電流を示す。
正常に負荷が接続されている時は、実施の形態1、3で説明したとおり、直流電源Eからのバイアスはフィラメントf2を介してほとんどGNDに流れる。そのため、NPNトランジスタQ3のベース電流IQ3bは供給されず、NPNトランジスタQ3はオフを維持する。
コンデンサC6は、直流電流源Ref−I2で充電される。そして、電圧比較器NL2には基準電圧Ref−NL2以上の電圧が入力される。そのため、電圧比較器NL2はHigh信号を出力し、電圧比較器NL1の判定結果に応じてインバータ回路は発振開始する。
[(b)寿命末期負荷が接続されている場合]
放電灯laが寿命末期となり、フィラメントf1、f2のいずれかのフィラメントがエミッタレスの状態となると、放電灯laには整流作用が生じ、抵抗R3、抵抗R4で分圧され、コンデンサC4が充電される。
図24、25は、実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(2)、(3)である。図24、25に寿命末期負荷が接続されている場合のタイミングチャート(1)、(2)を示す。図24は、放電灯laが点灯中にグラウンドに対して正方向に整流作用を生じる方向に、放電灯laのフィラメントが寿命を迎えた場合のタイミングチャートである。図25は、点灯中に、放電灯laがグラウンドに対して負方向に整流作用を生じる方向に、放電灯laのフィラメントが寿命を迎えた場合のタイミングチャートである。
いずれの整流作用が生じる方向においても、直流電圧検出回路1側の動作は、実施の形態3と同様となる。また、直流電圧検出回路2側の動作は、正常に負荷が接続されている場合の動作と変わらない。
[(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時]
図26は、実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(4)である。図26に、本実施の形態においてフィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時のタイミングチャートを示す。直流電圧検出回路1側の動作は、実施の形態3と同様である。また、直流電圧検出回路2側の動作は、正常に負荷が接続されている場合の動作と変わらない。
[(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時]
本実施の形態おいて、フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時の動作は、フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源が投入された時と同様の挙動により、インバータ回路は発振しない状態を維持する。
[(e)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合]
図27は、実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(5)である。図27に、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合のタイミングチャートを示す。本実施の形態において、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合の動作は、実施の形態3に係る放電灯点灯装置の動作と実質的に同じである。つまり、フィラメント端子A,Bが外れた場合は、(VA > Ref−EL1)の関係となり、インバータ回路は発振停止する。また、直流電流源Ref−I1についても、インバータ回路発振停止とともに、コンデンサC4への直流バイアス供給は停止となる。
[(f)低圧側のフィラメント端子C,D又はフィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された時]
図28は、実施の形態5に係る放電灯点灯装置のタイミングチャートの一例(6)である。図28に、本実施の形態において、低圧側のフィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された時のタイミングチャートを示す。直流電源E−抵抗R15−抵抗R16−抵抗R17−抵抗R18−コンデンサC8の経路において、抵抗R16と抵抗R17との接続点は、フィラメントf2を介してGNDに接続されていない状態となる。
フィラメントf2からGNDのループがない為、コンデンサC8には直流電源E−抵抗R15−抵抗R16−抵抗R17−抵抗R18−コンデンサC8の経路で、フィラメントf2が接続されているときよりも大きな直流バイアスが供給される。そのため、NPNトランジスタQ3にはベース電流が供給され、NPNトランジスタQ3はオンする。
NPNトランジスタQ3がオンすると、直流電流源Ref−I2と抵抗R5とによって決まる電圧が電圧比較器NL2のプラス側に印加される。この時に、(Ref−NL2 > Ref−I2×R5)の関係が成立する為、電圧比較器NL2の出力はLowを維持する。したがって、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、NPNトランジスタQ3のコレクターエミッタ間電圧は微小である為、ここでは影響がないものとして説明していない。
なお、低圧側のフィラメント端子C,Dのどちらかが外れた状態で電源投入された時の動作は、低圧側のフィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された時の動作と同じである。つまり、(Ref−NL2 > Ref−I2×R5)の関係が成立する為、電圧比較器NL2の出力はLowを維持する。したがって、インバータ回路は発振しない状態を維持する。なお、NPNトランジスタQ3のコレクターエミッタ間電圧は微小である為、ここでは影響がないものとして説明していない。
[(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合]
図27に、本実施の形態において、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合のタイミングチャートを示す。放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合の動作は、実施の形態3と同様となる。つまり、そして、フィラメント端子A,Bが外れた場合は、(VA > Ref−EL1)の関係となり、インバータ回路は発振停止する。直流電流源Ref−I1についても、インバータ回路発振停止とともに、コンデンサC4への直流バイアス供給は停止となる。
[(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合]
また、本実施の形態において、放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合の動作は、実施の形態1に係る放電灯点灯装置の動作と実質的に同じである。つまり、直流電圧検出回路1の両端に発生する直流成分電圧が抵抗R3とR4との抵抗分圧にて検出される為、通常点灯時よりも検出電圧が高くなり、基準電圧Ref−EL1を上回る電圧が電圧比較器EL1に入力され、インバータ回路を発振停止させる。
[(i)寿命末期ランプが接続された時]
また、本実施の形態において、寿命末期ランプが接続された時の動作は、実施の形態3と同様である。すなわち、放電灯laが寿命末期となり、フィラメントf1、f2のいずれかのフィラメントがエミッタレスの状態となると、放電灯laには整流作用が生じ、抵抗R3、抵抗R4で分圧され、コンデンサC4が充電される。
点灯中に放電灯laが寿命を迎えグラウンドに対して正方向に整流作用が生じると、コンデンサC4は正方向へ充電される。直流電流源Ref−I1と放電灯laとの整流作用で(VA > Ref−EL1)の関係が成立すると、電圧比較器EL1がHigh信号を出力する。その結果、周波数制御回路・タイマー回路22及び駆動回路21によって放電灯laへの高周波電力供給が低下又は停止される。
また、点灯中に放電灯laが寿命を迎えグラウンドに対して負方向に整流作用が生じると、コンデンサC4は抵抗R3と放電灯laとを介して放電される。C4の電荷が引き抜かれ、(VA < Ref−EL2)の関係が成立すると、電圧比較器EL2がHigh信号を出力する。
(実施の形態6)
図29に実施の形態6に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。図29に示す実施の形態6に係る放電灯点灯装置は、実施の形態4に係る放電灯点灯装置に、実施の形態5と同様に直流電圧検出回路2の構成を変えたものである。実施の形態6に係る放電灯点灯装置の基本的な動作は、実施の形態5に係る放電灯点灯装置の動作と同じである。そのため、変更点のみを説明する。
コンデンサC8と並列にNPNトランジスタQ3のベースーエミッタが並列接続される。NPNトランジスタQ3のコレクタとGNDとの間には抵抗R5とコンデンサC6が直列接続される。抵抗R5とコンデンサC6との接続点が、電圧比較器NL2のプラス側に入力される。電圧比較器NL2のマイナス側には基準電圧Ref−NL2が接続される。
なお、電圧比較器NL2の入力は、実施の形態1〜4のそれと逆転している。つまり、実施の形態1〜4では、基準電圧Ref−NL2はプラス側入力となっている。
電圧比較器NL2のプラス側入力には更に直流電流源Ref−I2が接続される。直流電流源Ref−I2は電源投入と同時に起動する直流電流源である。直流電流源Ref−I2に接続されるVstは電源投入時は常に発生している電源である。なお、直流電圧検出回路1及び電圧比較器EL1、EL2,電圧比較器NL1の動作は実施の形態3と同じである為、その説明は省略する。
なお、実施の形態5において詳細に説明した下記(a)〜(i)の各状態の動作は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置でも同様に適用できる。そのため、その詳細な説明を省略する。(a)正常に負荷が接続されている場合(b)寿命末期負荷が接続されている場合(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時(e)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(f)低圧側のフィラメント端子C,D又はフィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された時(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合(i)寿命末期ランプが接続された時
(実施の形態7)
図30に実施の形態7に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。図30に示す実施の形態7に係る放電灯点灯装置が、図22に示す実施の形態5に係る放電灯点灯装置と異なる点は、直流電流源Ref−I2を直流電圧源Ref−Eと抵抗R22の直列回路に変更した点である。それ以外の構成は、図22に示す実施の形態5に係る放電灯点灯装置と同じであるため、同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
また、実施の形態7に係る放電灯点灯装置の基本的な動作は、実施の形態5に係る放電灯点灯装置の動作と同じである。そのため、変更点のみを説明する。
直流電圧検出回路2に含まれる直流電圧源Ref−Eは、インバータ回路が動作前に確保できる電圧源であればよい。正常に負荷が接続されNPNトランジスタQ3がオフしているときは、直流電圧源Ref−Eの電圧が電圧比較器NL2に入力され、電圧比較器NL2に入力された電圧が基準電圧Ref−NL2を上回る。そのため、電圧比較器NL2の出力信号はHighとなる。したがって、インバータ回路は発振開始する。
[低圧側のフィラメント端子C,Dが外れた状態で電源投入された時]
フィラメント端子C,D側が外れた状態で電源が投入された時、NPNトランジスタQ3にはベース電流が供給され、NPNトランジスタQ3がオンする。この時、直流電圧源Ref−Eを抵抗R22と抵抗R5とで分圧した電圧が、電圧比較器NL2のプラス側に入力される。電圧比較器NL2のプラス側に入力された電圧が、基準電圧Ref−NL2を下回る為、電圧比較器NL2の出力はLowとなる。したがって、インバータ回路は発振開始しない。
なお、実施の形態5において詳細に説明した下記(a)〜(e)、(g)〜(i)の各状態の動作は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置でも同様に適用できる。そのため、その詳細な説明を省略する。(a)正常に負荷が接続されている場合(b)寿命末期負荷が接続されている場合(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時(e)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合(i)寿命末期ランプが接続された時
(実施の形態8)
図31に実施の形態8に係る放電灯点灯装置の基本的な構成を示す。図31に示す実施の形態8に係る放電灯点灯装置が、図29に示す実施の形態6に係る放電灯点灯装置と異なる点は、直流電流源Ref−I2を直流電圧源Ref−Eと抵抗R22の直列回路に変更した点である。それ以外の構成は、図29に示す実施の形態6に係る放電灯点灯装置と同じであるため、同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
また、実施の形態8に係る放電灯点灯装置の基本的な動作は、実施の形態6に係る放電灯点灯装置の動作と同じである。そのため、変更点のみを説明する。
直流電圧検出回路2に含まれる直流電圧源Ref−Eは、インバータ回路が動作前に確保できる電圧源であればよい。正常に負荷が接続されNPNトランジスタQ3がオフしているときは、直流電圧源Ref−Eの電圧が電圧比較器NL2に入力され、電圧比較器NL2に入力された電圧が基準電圧Ref−NL2を上回る。そのため、電圧比較器NL2の出力信号はHighとなる。したがって、インバータ回路は発振開始する。
なお、実施の形態5において詳細に説明した下記(a)〜(i)の各状態の動作は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置でも同様に適用できる。そのため、その詳細な説明を省略する。(a)正常に負荷が接続されている場合(b)寿命末期負荷が接続されている場合(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時(e)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(f)低圧側のフィラメント端子C,D又はフィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された時(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合(i)寿命末期ランプが接続された時
(実施の形態9)
図32に実施の形態9に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。図32に示す実施の形態9に係る放電灯点灯装置が、図22に示す実施の形態5に係る放電灯点灯装置と異なる点は、カソードを抵抗R17側に向けて抵抗R17と抵抗R18の間にツェナーダイオードZD1を直列接続した点である。それ以外の構成は、図22に示す実施の形態5に係る放電灯点灯装置と同じであるため、同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
ここで、NPNトランジスタQ3に供給するベース電流について、図41に示す従来例と比較して説明する。図41に示す従来例で低圧側のフィラメントが外れた場合には、直流電源E−抵抗R8−抵抗R12−抵抗R13の経路で、NPNトランジスタQ3にベース電流を供給すればよかった。一方、本実施の形態においては、回路損失の低減の為、直流電源Eの正極に直接接続されている抵抗は抵抗R15のみとなっている。
したがって、本実施の形態に係る放電灯点灯装置では、抵抗R15を介して直流電圧検出回路1及び直流電圧検出回路2の双方にバイアス電流を供給する。よって、本実施の形態に係る放電灯点灯装置では、図41に示す従来例よりも抵抗R15の抵抗値は小さく設定して、バイアス電流量を増やす。
例えば、本実施の形態に係る放電灯点灯装置の抵抗R15に、図41に示す従来例と同程度の抵抗値をもつ抵抗を選定する場合、直流電圧検出回路1へのバイアス供給量が減ってします。そのため、(VA > Ref−NL1)の関係にするための電荷をコンデンサC4に充電する為の時間が大きくなる。そのため、インバータ回路の発振開始に比較的長い時間を要し、電源投入しても放電灯がすぐに点灯せず、ユーザーに不快感を与える場合がある。したがって、本実施の形態に係る放電灯点灯装置の抵抗R15の抵抗値は、従来例よりも小さく設定する。
また、負荷が寿命末期になってフィラメント端子D−C間に直流電圧成分が発生することがある。フィラメント端子Dが正側となるように直流電圧が発生すると、この直流電圧を抵抗R17と抵抗R18とで分圧した電圧がNPNトランジスタQ3のベース−エミッタ間に発生する。抵抗R17と抵抗R18によって定まるベース電流がNPNトランジスタQ3に供給される。
ここで、負荷が寿命末期の時に、直流電圧検出回路1に接続された電圧比較器EL1又は電圧比較器EL2で電圧を検出するには、次の条件(1)〜(3)にしておく。(1)直流電圧検出回路2の抵抗R17,R18として、比較的大きい抵抗値を有する抵抗を選定し、NPNトランジスタQ3に供給されるベース電流値を小さくする。(2)直流電圧検出回路2の抵抗R17の抵抗値を抵抗R18の抵抗値に比べて十分大きく設定し、フィラメント端子D−C間に発生する直流電圧成分に対する感度を鈍くする。(3)コンデンサC8の容量値を比較的大きい容量値に設定し、直流電圧検出回路2の検出速度を直流電圧検出回路1に対して大きくする。
ただし、上記条件(2)については、抵抗R18の抵抗値を小さくしすぎると、NPNトランジスタQ3のベース電流量が小さくなり、抵抗R18へ流れる電流量が大きくなる。その為、NPNトランジスタQ3をオンできなくなる点に留意すべきである。したがって、抵抗R18の抵抗値をある程度大きく選定する。さらに、フィラメント端子D−C間に直流電圧成分が発生しても直流電圧検出回路2よりも先に直流電圧検出回路1で検出できるように抵抗R17を選定する。よって抵抗R17,抵抗R18は比較的大きい抵抗値を選定する必要がある。
以上より抵抗R15の抵抗値は従来よりも比較的小さく、抵抗R17の抵抗値は比較的大きい抵抗値を選定する必要がある為、無負荷時2次電圧が大きくなることが懸念される。フィラメント端子Bに発生する無負荷時2次電圧は、直流電源E−抵抗R15−抵抗R16−抵抗R17−抵抗R18の分圧比で決定される。そして、抵抗R15と抵抗R16との接続点での電圧がフィラメント端子Bでの無負荷時2次電圧となる。
無負荷時2次電圧が高いと、照明器具の接地工事が必要となる。また、無負荷の状態から負荷を接続した時にフィラメントと予熱制御用コンデンサの経路で流れる電流が大きくなる為、予熱制御用コンデンサに生じる電流ストレスが大きくなる。したがって、電流ストレスに対して耐量のある形状の大きな部品選定が必要な場合がある。無負荷時2次電圧は低い方が好ましい。
またもう1つの懸念点として、抵抗R17,抵抗R18を大きくすることで、無負荷時においてR15からの直流バイアスが直流電圧検出回路2よりも直流電圧検出回路1の方が大きくなる。つまりフィラメント端子A,B,C,Dが外れているとき、電源を入れた瞬間過渡的に直流電源E−抵抗R15−予熱制御用コンデンサC2−二次巻線−抵抗R3−抵抗R4−コンデンサC4の経路で流れる直流バイアスが大きくなる。そのため、過渡的にコンデンサC4の両端電圧が(Ref−NL1)を超える時間が長くなる。
過渡的に(VA > Ref−NL1)の関係となる時間が長い場合、電圧比較器NL1に設けた判定時間が短いと、無負荷においてもインバータ回路が動作する可能性がある。そのため、電圧比較器NL1に設けた判定時間を長く設定しておく必要がある。しかし、電圧比較器NL1に設けた判定時間が長いと、電源投入しても放電灯がなかなか点灯しない為、ユーザーに不快感を与える場合がある。したがって、無負荷時においては直流電圧検出回路1に流れるバイアス量を小さくし、過渡的に(VA > Ref−NL1)の関係となる時間が短い方が、電圧比較器NL1に設けた判定時間も短く設定できる為好ましい。
上述のような問題点を解決するために、本実施の形態では、カソードを抵抗R17側に向けて抵抗R17と抵抗R18との間にツェナーダイオードZD1を直列接続する。ツェナーダイオードZD1により、負荷が寿命末期時にフィラメント端子D−C間に発生した場合に、ある程度の電圧まではトランジスタQ3へのベース電流を遮断することができる。
また、抵抗R17及び抵抗R18の抵抗値は、ツェナーダイオードZD1が無い場合に比して、小さい値を選定することができるので、無負荷時2次電圧を低減することができる。
また、抵抗R17及び抵抗R18の抵抗値は小さい値を選定すると、無負荷時における直流電圧検出回路1へ流れる電流を比較的小さくできる。そのため、過渡的にコンデンサC4の両端電圧が(Ref−NL1)を超える時間を短くすることができ、それに伴い電圧比較器NL1に設けた判定時間を短くすることができる。
なお、実施の形態5において詳細に説明した下記(a)〜(d)、(f)〜(h)の各状態の動作は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置でも同様に適用できる。そのため、その詳細な説明を省略する。(a)正常に負荷が接続されている場合(b)寿命末期負荷が接続されている場合(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時(f)低圧側のフィラメント端子C,D又はフィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された時(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合
上述のように、本実施の形態では、ツェナーダイオードZD1により、負荷が寿命末期時にフィラメント端子D−C間に発生した場合に、ある程度の電圧まではトランジスタQ3へのベース電流を遮断することができる。ここで、ツェナーダイオードZD1の有無による具体的例を図33、図34を参照して説明する。図33は、本実施の形態の放電灯点灯装置からツェナーダイオードZD1を除いた場合の具体的な回路構成である。図34は、ツェナーダイオードZD1がある本実施の形態の放電灯点灯装置の具体的な回路構成である。
(共通の定数)
図33、34に共通する回路の定数は以下のとおりである。
Ref−I2=20[uA]
Ref−NL1=3[V]
Ref−EL1=4.5[V]
Ref−EL2=0.5[V]
予熱制御用コンデンサC2=予熱制御用コンデンサC3=62[nF]
抵抗R3=1080[kΩ]
抵抗R4=140[kΩ]
コンデンサC4=0.1[uF]
コンデンサC8=1[uF]
抵抗R15=1060[kΩ]
抵抗R16=600[kΩ]
図33に示すツェナーダイオードZD1がない回路図では、抵抗R17=1360[kΩ]、R18=34[kΩ]となっている。また、図34に示すツェナーダイオードZD1が有る回路図では、抵抗R17=抵抗R18=51[kΩ],ツェナーダイオードZD1=22[V]となっている。
上記のように回路定数を選ぶと、図33、34に示すいずれの回路図でも、放電灯にlaで±DC17.5Vの直流電圧成分が発生した時に、インバータ回路は発振停止する。また、図33、図34に示すいずれの回路図でも、フィラメント端子D−C間に直流電流DC22[V]が発生するまではNPNトランジスタQ3はオンしない。
さらに、上記と同じ回路定数で、無負荷時2次電圧と、無負荷時の電源投入時に過渡的に(VA > Ref−NL1)の関係となる時間を比較する。
図33に示すツェナーダイオードZD1がない回路図では、以下のように算出される。
無負荷時2次電圧:DC220V (直流電源E=342V時 242V×√2)
過渡的にVA > Ref−NL1となる時間:245msec (直流電源E=376V時 242V×110%×√2)
図34に示すツェナーダイオードZD1が有る回路図では、以下のように算出される。
無負荷時2次電圧:DC143[V] (直流電源E=342[V]の時 242V×√2)
過渡的に(VA > Ref−NL1)の関係となる時間:165[msec] (直流電源E=376[V]の時 242V×110%×√2)
図33、図34に示す具体例を比較すると、図34に示す本実施の形態に係る放電灯点灯装置を採用した方が、無負荷時2次電圧を抑えることができ、且つ判定時間を短くすることができる。つまり、本実施の形態において、カソードを抵抗R17側に向けて抵抗R17と抵抗R18との間にツェナーダイオードZD1を直列接続すれば、無負荷時2次電圧を抑えることができ、且つ判定時間を短くすることができる。
(実施の形態10)
図35に実施の形態10に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。本実施の形態に係る放電灯点灯装置が、実施の形態5に係る放電灯点灯装置と異なる点は、カソードをR17側に向けて抵抗R17とR18の間にツェナーダイオードZD1を直列接続した点である。この構成により、本実施の形態においても、実施の形態9と同様、無負荷時2次電圧を抑えて、且つ判定時間を短くすることができる。
なお、実施の形態5において詳細に説明した下記(a)〜(d)、(f)〜(h)の各状態の動作は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置でも同様に適用できる。そのため、その詳細な説明を省略する。(a)正常に負荷が接続されている場合(b)寿命末期負荷が接続されている場合(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時(f)低圧側のフィラメント端子C,D又はフィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された時(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合
(実施の形態11)
図36に実施の形態11に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。実施の形態11に係る放電灯点灯装置では、実施の形態9に係る放電灯点灯装置でコンデンサC0を共振兼直流カット用コンデンサとして用いていたものを、単なる直流カット用コンデンサとして用いている。
また、実施の形態11に係る放電灯点灯装置では、共振要素を持たせていない為、配置も実施の形態9に係る放電灯点灯装置と異なる。しかし、実施の形態11に係る放電灯点灯装置において、直流電圧検出回路1及び直流電圧検出回路2の動作は、実施の形態9に係る放電灯点灯装置と同様となる。そのため、その詳細な説明を省略する。
なお、実施の形態5において詳細に説明した下記(a)〜(d)、(f)〜(h)の各状態の動作は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置でも同様に適用できる。そのため、その詳細な説明を省略する。(a)正常に負荷が接続されている場合(b)寿命末期負荷が接続されている場合(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時(f)低圧側のフィラメント端子C,D又はフィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された時(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合
(実施の形態12)
図37に、実施の形態12に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。実施の形態12に係る放電灯点灯装置では、実施の形態10に係る放電灯点灯装置でコンデンサC0を共振兼直流カット用コンデンサとして用いていたものを、単なる直流カット用コンデンサとして用いている。
また、実施の形態12に係る放電灯点灯装置では、共振要素を持たせていない為、配置も実施の形態10に係る放電灯点灯装置と異なる。しかし、実施の形態12に係る放電灯点灯装置において、直流電圧検出回路1及び直流電圧検出回路2の動作は、実施の形態10に係る放電灯点灯装置と同様となる。そのため、その詳細な説明を省略する。
なお、実施の形態5において詳細に説明した下記(a)〜(d)、(f)〜(h)の各状態の動作は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置でも同様に適用できる。そのため、その詳細な説明を省略する。(a)正常に負荷が接続されている場合(b)寿命末期負荷が接続されている場合(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時(f)低圧側のフィラメント端子C,D又はフィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された時(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合
(実施の形態13)
図38に実施の形態13に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。実施の形態13に係る放電灯点灯装置は、実施の形態9に係る放電灯点灯装置に対して、コンデンサC0,C1及び共振用インダクタL1の配置を変えたものである。つまり、本実施の形態では、共振用インダクタL1は二次巻線を備えておらず、フィラメントに並列にフィラメント予熱回路も接続されていない構成となっている。
インバータ回路にコンデンサC0、共振用インダクタL1、フィラメント、コンデンサC1、フィラメントの直列回路が接続された構成となっている。なお、本回路構成は公知であるため説明は省略する。
実施の形態13に係る放電灯点灯装置によれば、図38に示す直流電圧検出回路1,2を備えることで、実施の形態9に係る放電灯点灯装置と同様な効果を得ることができる。つまり、本実施の形態において、カソードを抵抗R17側に向けて抵抗R17と抵抗R18との間にツェナーダイオードZD1を直列接続すれば、無負荷時2次電圧を抑えることができ、且つ判定時間を短くすることができる。
なお、実施の形態5において詳細に説明した下記(a)〜(d)、(f)〜(h)の各状態の動作は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置でも同様に適用できる。そのため、その詳細な説明を省略する。(a)正常に負荷が接続されている場合(b)寿命末期負荷が接続されている場合(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時(f)低圧側のフィラメント端子C,D又はフィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された時(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合
(実施の形態14)
図39に実施の形態14に係る放電灯点灯装置の基本構成を示す。実施の形態14に係る放電灯点灯装置では、実施の形態10に係る放電灯点灯装置のコンデンサC0,C1及び共振用インダクタL1の配置を変えている。つまり、本実施の形態では共振用インダクタL1は二次巻線を1回路のみ備えている。直列に接続されたフィラメントについて共振用インダクタL1の二次巻線とコンデンサC9によりフィラメント予熱回路が接続される。なお、フィラメント端子A,B側とG,H側については、実施の形態13に係る放電灯点灯装置と同じ構成となる。
実施の形態14に係る放電灯点灯装置によれば、図39に示す直流電圧検出回路1,2を備えることで、実施の形態10に係る放電灯点灯装置と同様な効果を得ることができる。つまり、本実施の形態においても、無負荷時2次電圧を抑えて、且つ判定時間を短くすることができる。
なお、実施の形態5において詳細に説明した下記(a)〜(d)、(f)〜(h)の各状態の動作は、本実施の形態に係る放電灯点灯装置でも同様に適用できる。そのため、その詳細な説明を省略する。(a)正常に負荷が接続されている場合(b)寿命末期負荷が接続されている場合(c)フィラメント端子A,Bが外れた状態で電源投入された時(d)フィラメント端子A,Bのどちらかが外れた状態で電源投入された時(f)低圧側のフィラメント端子C,D又はフィラメント端子C,Dのいずれか一方が外れた状態で電源投入された時(g)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子A,Bが外れた場合(h)放電灯laが点灯している状態でフィラメント端子C,Dが外れた場合
(実施の形態15)
上記各実施の形態に示した放電灯点灯装置は、たとえば図40に示す照明器具40に使用されるものである。図40は、実施の形態15に係る照明器具40を示す図である。図40に示す照明器具40は1灯用の照明器具である。
図40に示すように、実施の形態15に係る照明器具40には、器具本体41と、器具本体41の両端に放電灯を取り付けるランプピン接触穴45及びばね44を有する一対のソケット42、43と、反射板46が設けられている。
図40に示す照明器具40に上記各実施の形態に示した放電灯点灯装置を適用すれば、上記各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、2灯以上の器具形態であっても上記各実施の形態に示した放電灯点灯装置を適用可能である。
なお、放電灯は施設・店舗用途に用いられる直管型や、主に住宅用途に用いられる環状型、あるいは主にダウンライトの器具に用いられるコンパクト型のものであってもよい。
なお、本明細書において、インダクタンスやコンデンサなどの電気部品の接続態様について言及する時、用語「接続される」は、2つあるいはそれ以上の電気部品の間に、追加の部品を含み得る導電路が存在するものとする。たとえば、インダクタンスの一端がコンデンサの一端と接続されるという場合、インダクタンスとコンデンサとの間に、本発明の作用効果に直接関係ない他の電気部品が接続されていても、インダクタンスの一端がコンデンサの一端に接続されているというものとする。
なお、本明細書において、「直流電源」とは単向性を有していればよく、例えば商用の交流電源を平滑コンデンサで平渇した後の脈動の電源でもよいし、平滑コンデンサの後段にさらにチョッパ回路を設けたものでもよい。もちろん、電池のように脈動しないものでもよい。要は、経時変化に対して実質的に負にならない全ての電源を含むものとする。
1、2 直流電圧検出回路
20 制御回路部
21 駆動回路
22 周波数制御回路・タイマー回路
40 照明器具
41 器具本体
42、43 一対のソケット
44 ばね
45 ランプピン接触穴
46 反射板
100 放電灯点灯装置
101 制御回路部
102 駆動回路
103 周波数制御回路

Claims (8)

  1. 熱陰極形の放電灯を1灯点灯させる放電灯点灯装置であって、
    正極と負極を有する直流電源と、
    少なくとも一つのスイッチング素子を有し、前記直流電源に接続されて直流電圧を高周波電圧に変換するためのインバータ回路と、
    共振用インダクタ、共振用コンデンサ及び直流カット用コンデンサを有し、前記インバータ回路に接続されて放電灯のフィラメント端子に高周波電力を供給する共振回路と、
    前記インバータ回路のスイッチング素子をオン・オフ制御するインバータ制御回路と、
    前記直流電源の正極と、前記放電灯の高圧側で非電源側のフィラメント端子との間に接続される第1の抵抗と、
    前記直流カット用コンデンサに並列に接続される第2の抵抗と、
    前記放電灯の高圧側で非電源側のフィラメント端子と、低圧側の非電源側のフィラメント端子との間に接続される第3の抵抗と、
    前記放電灯の高圧側で電源側のフィラメント端子と前記直流電源の負極との間に接続され、前記放電灯の高圧側で電源側のフィラメント端子に発生する電圧の直流成分を検出する第1の直流成分検出回路と、
    前記放電灯の低圧側で非電源側のフィラメント端子と直流電源の負極との間に接続され、前記放電灯の低圧側で非電源側のフィラメント端子に発生する電圧の直流成分を検出する第2の直流成分検出回路とを備え、
    前記インバータ回路の起動前には、前記高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であることを第1の直流成分検出回路で判定され、且つ前記低圧側で非電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以下であることを第2の直流成分検出回路で判定された場合に、前記インバータ制御回路が前記インバータ回路のスイッチング素子を駆動して前記放電灯に電力を供給し、
    前記インバータ回路の起動後には、前記第1の直流成分検出回路によって検出された、前記高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧に応じて、前記放電灯への電力供給を低減又は停止することを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 請求項1に記載の放電灯点灯装置は、
    前記高圧側のフィラメント端子及び前記低圧側のフィラメント端子にそれぞれ並列に接続され、少なくとも予熱制御用コンデンサと予熱源からなる第1フィラメント予熱回路及び第2のフィラメント予熱回路を更に備え、
    前記第1の直流成分検出回路は、
    高圧側で前記電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であることを所定の期間継続していないと判定した場合、前記放電灯に電力を供給しないことを特徴とする放電灯点灯装置。
  3. 熱陰極形の放電灯を2灯直列点灯させる放電灯点灯装置であって、
    正極と負極を有する直流電源と、
    少なくとも一つのスイッチング素子を有し、前記直流電源に接続されて直流電圧を高周波電圧に変換するインバータ回路と、
    共振用インダクタ、共振用コンデンサ及び直流カット用コンデンサを有し、前記インバータ回路に接続されて放電灯のフィラメント端子に高周波電力を供給する共振回路と、
    直列に接続する前記フィラメント端子と並列に接続され、少なくとも予熱制御用コンデンサと予熱源を有する第1のフィラメント予熱回路と
    前記インバータ回路が有するスイッチング素子をオン・オフ制御するインバータ制御回路と、
    前記直流電源の正極と、高電位側の低圧側で第1のフィラメント予熱回路側のフィラメント端子との間に接続される第1の抵抗と、
    低電位側の高圧側で第1のフィラメント予熱回路側のフィラメント端子と、高電位側の高圧側で非電源側のフィラメント端子との間に接続される第2の抵抗と、
    直流カット用コンデンサに並列に接続される第3の抵抗と、
    高電位側の低圧側で第1のフィラメント予熱回路側のフィラメント端子と低電位側の低圧側で非電源側の端子間に接続される第4の抵抗と、
    高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子と直流電源の負極との間に接続されて、高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子に発生する電圧の直流成分を検出する第1の直流成分検出回路と、
    低電位側の低圧側で非電源側のフィラメント端子と直流電源の負極との間に接続されて、低電位側の低圧側で非電源側のフィラメント端子に発生する電圧の直流成分を検出する第2の直流成分検出回路とを備え、
    前記インバータ回路の起動前は、高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であることを第1の直流成分検出回路で判定され、且つ低電位側の低圧側で非電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以下であることを第2の直流成分検出回路で判定された場合には、
    前記インバータ制御回路が、
    前記インバータ回路が有するスイッチング素子を駆動し放電灯に電力を供給し、
    インバータ回路の起動後は、前記第1の直流成分検出回路によって検出された、高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧に応じて、前記放電灯への電力供給を低減もしくは停止することを特徴とする放電灯点灯装置。
  4. 請求項3に記載の放電灯点灯装置は、
    高電位側の高圧側フィラメント端子及び低電位側の低圧側のフィラメント端子にそれぞれ並列に接続されて、少なくとも予熱制御用コンデンサと予熱源からなる第2のフィラメント予熱回路及び第3のフィラメント予熱回路を備え、
    前記第1の直流成分検出回路は、
    高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であることを所定の期間継続していないと判定した場合には、前記放電灯に電力を供給しないことを特徴とする放電灯点灯装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の放電灯点灯装置であって、
    前記第1の直流成分検出回路は、更に
    2以上の抵抗が直列に接続された抵抗分圧回路と、
    抵抗分圧回路の分圧抵抗と並列に接続される検出用コンデンサと、
    前記検出用コンデンサの両端電圧と第1の基準電圧とを比較する第1の比較回路と、
    前記検出用コンデンサの両端電圧と第2の基準電圧とを比較する第2の比較回路を備え、
    前記第1の比較回路は、
    前記インバータ回路の起動前に、
    前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第1の基準電圧よりも高いことを検出した場合に、高圧側で電源側のフィラメント端子又は高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であると判定し、前記インバータ制御回路が動作している期間中マスクされ、
    前記第2の比較回路は、
    前記インバータ回路の起動後所定の期間マスクされ、
    前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第2の基準電圧よりも高いことを検出した場合に、放電灯への電力供給を低減又は停止することを特徴とする放電灯点灯装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の放電灯点灯装置であって、
    前記第1の直流成分検出回路は、
    2以上の抵抗が直列に接続された抵抗分圧回路と、
    前記抵抗分圧回路の分圧抵抗と並列に接続される検出用コンデンサと、
    前記検出用コンデンサの両端電圧と第1の基準電圧とを比較する第1の比較回路と、
    前記検出用コンデンサの両端電圧と第2の基準電圧とを比較する第2の比較回路と、
    前記検出用コンデンサの両端電圧と第3の基準電圧とを比較する第3の比較回路と、
    前記検出用コンデンサに直流バイアスを入力する直流電流源を備え、
    前記第1の比較回路は、
    前記インバータ回路の起動前に前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第1の基準電圧よりも高いことを検出した場合に、前記高圧側で電源側のフィラメント端子又は前記高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であると判定し、
    前記インバータ制御回路が動作している期間中マスクされ、
    第2の比較回路は、
    前記インバータ回路の起動後所定の期間マスクされ、
    前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第2の基準電圧よりも高いことを検出した場合に前記放電灯への電力供給を低減もしくは停止し、
    前記第3の比較回路は、
    前記インバータ回路の起動後所定の期間マスクされ、
    前記検出用コンデンサの両端電圧が前記第3の基準電圧よりも低いことを検出した場合に前記放電灯への電力供給を低減もしくは停止し、
    前記直流電流源は、
    前記第1の比較回路が前記高圧側で電源側のフィラメント端子又は前記高電位側の高圧側で電源側のフィラメント端子の直流電圧が所定値以上であると判定した後に、前記直流バイアスを供給し、
    前記第2の比較回路又は前記第3の比較回路によっての前記放電灯への電力供給が低減または停止された後、前記直流バイアスの供給を停止することを特徴とする放電灯点灯装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の放電灯点灯装置であって、
    前記第2の直流成分検出回路は、少なくとも、
    2以上の抵抗が直列に接続された抵抗分圧回路と、
    前記抵抗分圧回路の分圧抵抗と並列に接続される検出用コンデンサからなり、
    前記低圧側で非電源側のフィラメント端子又は前記低電位側の低圧側で非電源側のフィラメント端子と、前記検出用コンデンサとの間にアノードが直流電源の負極に向いて前記抵抗分圧回路の抵抗と直列に接続されたツェナーダイオードを備えることを特徴とする放電灯点灯装置。
  8. 請求項1〜7いずれかに1項記載の放電灯点灯装置を備えた照明器具。
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