JP5627186B2 - 電気機器の異常監視装置及び加速器装置の異常監視装置 - Google Patents

電気機器の異常監視装置及び加速器装置の異常監視装置 Download PDF

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この発明は高電圧発生部又は高電圧印加部での絶縁異常により発生する部分放電による電磁波を検出して異常検出を行なう電気機器の異常監視装置及び加速器装置の異常監視装置に関するものである。
電気機器として医療用加速器装置を例に説明する。高エネルギー電磁放射線又は粒子線の放射が発生される医療用加速器装置は、放射線治療医学において使用される。この装置により患者の身体範囲に放射線が照射され治療に供される。放射線治療は特に癌治療において、腫瘍細胞の***能力を阻止するため、又はこれらの細胞を殺すために施される。医療用加速器装置は、イオンビーム(イオン源)を予備加速する入射系、入射系からビームを入射し治療に適合したエネルギーまでビームを加速するシンクロトロン(加速系)、加速したビームを出射(出射系)し指定された照射室に効率よく導く高エネルギービーム輸送系、供給されたビームを腫瘍に適正に照射する照射系、及び医療用加速器装置の調整,
運転管理,状態監視等を統括している制御系から構成されている。その他、前記各系には
大小あわせて数百の電源から電力が供給されている。
このような医療用加速器装置における従来の機能監視の方法としては、医療用加速器装置の動作を定性的に特徴づける信号が、自動的に検出されてデジタル化され、デジタル化された形で後続のコンピュータ支援による医療用加速器装置機能検査の枠内での評価のために提供すべくデータ処理装置に保存されるようにしている(例えば特許文献1)。
また、他の従来例では電力ケーブル中のアーク放電を1MHz〜3GHzに応答するマイクロ波ホーンアンテナでタイムリーに検出し、電源盤からアーク放電が生じた電力ケーブルへの電力供給を遮断することができるアーク放電の検出方法が開示されている(例えば特許文献2)。
また、他の従来例における機器の絶縁診断方法としては、固定子巻線に発生する部分放電をパッチアンテナで検出する方法が開示されている(例えば特許文献3)。
特開2006−324249号公報(4頁24〜28行,図1及び11頁14〜24行,図2) 特開平7−198768号公報(3頁左欄3〜14行,図1) 特開2006−250772号公報(4頁11〜18行,図1及び4頁50行〜5頁4行,図3)
医療用加速器装置は大形かつ高額で高度先進医療のための治療装置である。この装置の最大の不具合は、機器の機能が停止すると、多数の患者の治療ができなくなることであり、その社会的影響は大きい。この機器の機能停止の要因としては、運転中に機器が正常動作範囲を逸脱する場合と、機器が正常に動作している範囲における高電圧部の絶縁劣化がある。特許文献1では、機器が正常動作範囲を逸脱した場合の機能監視はできるが、高電圧部の絶縁劣化の前兆である部分放電を監視することはできない。
多数の機器が配置された電源盤の電力ケーブルのアーク放電を検出する方法として特許文献2の技術があるが、特許文献2のマイクロ波ホーンアンテナは検知周波数帯域が1MHz〜3GHzと広いので、アーク放電は検出できても、部分放電は周辺ノイズとの識別が困難で、事実上部分放電検出はできないという問題点がある。
特許文献3では、電動機の金属容器フレーム内にパッチアンテナを設置して部分放電を検出しているが、医療用加速器装置のようなオープン空間であり、且つ多数の機器で構成される装置において、各装置の金属容器外部の複数部位で部分放電を検出する場合には、監視対象部位以外で発生するノイズや、監視対象部位以外で発生する放電による電磁波を検出してしまうため監視対象部位での放電との識別が困難であると言う問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、アンテナの指向性を制御して複数の監視対象部位を監視し異常発生を検出できる電気機器の異常監視装置及び加速器装置の異常監視装置を得ることを目的としている。
この発明に係わる電気機器の異常監視装置は、電気機器の複数の高電圧発生部又は高電圧印加部での絶縁異常により発生する部分放電に伴う電磁波を検出する複数のパッチアンテナを有するアレーアンテナと、前記パッチアンテナに接続され前記パッチアンテナの出力の位相をシフトする位相変換器と、前記複数のパッチアンテナにそれぞれ接続された複数の振幅変換器と、前記位相変換器の位相シフト量を前記複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの前記複数のパッチアンテナからの方向に応じて制御すると共に、前記複数の振幅変換器の振幅を、前記複数のパッチアンテナが受ける電磁波の方向に応じて制御する制御器と、位相シフト量が制御された前記パッチアンテナの出力を含み、振幅が制御された前記複数のパッチアンテナの出力を合成する合成器とを備え、前記複数のパッチアンテナが受ける電磁波の特定の方向に応じて前記複数の振幅変換器の振幅を制御して電磁波の特定の方向に指向性を持たせ、前記合成器の出力を基に前記複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの絶縁異常を検出するようにしたものである。
この発明の電気機器の異常監視装置によれば、パッチアンテナに接続され前記パッチアンテナの出力の位相をシフトする位相変換器と、複数のパッチアンテナにそれぞれ接続された複数の振幅変換器と、前記位相変換器の位相シフト量を複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの前記複数のパッチアンテナからの方向に応じて制御すると共に、前記複数の振幅変換器の振幅を、前記複数のパッチアンテナが受ける電磁波の方向に応じて制御する制御器と、位相シフト量が制御された前記パッチアンテナの出力を含み、振幅が制御された前記複数のパッチアンテナの出力を合成する合成器とを備え、前記複数のパッチアンテナが受ける電磁波の特定の方向に応じて前記複数の振幅変換器の振幅を制御して電磁波の特定の方向に指向性を持たせ、前記合成器の出力を基に前記複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの絶縁異常を検出するので、アンテナの向きを機械的に変えることなく、アンテナの指向性を制御して複数の監視対象部位を監視し異常発生を検出できる。位相変換器の位相シフト量、振幅変換器の振幅変換量を適切に設定制御することにより、利得の高い方向だけでなく利得の低い方向も可変制御することができるため、監視対象部位の方向には利得を高く、ノイズ源の方向には利得を低くすることが容易に達成できる。
また、この発明の電気機器は加速器装置であり,この発明は加速器装置の異常監視装置に適している。
基礎技術における加速器装置の異常監視装置を示す構成図である。 基礎技術の加速器装置の異常監視装置におけるパッチアレーアンテナを示す分解斜視図である。 図2に示すパッチアレーアンテナの断面図である。 図3のA−A線から矢印方向に見た断面図である。 基礎技術の加速器装置の異常監視装置における部分放電を監視する監視フローチャートである。 他の基礎技術における加速器装置の異常監視装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1における電気機器の異常監視装置を示す構成図である。 実施の形態1における各励振パッチへの電磁波の入射方向による基本動作を示す図である。 実施の形態1における電磁波発生源が近距離にある場合の動作を示す図である。 実施の形態2における2次元マップAと2次元スキャンマップBを示す図である。 実施の形態2における2次元マップCを示す図である。
基礎技術
図1は基礎技術における加速器装置の異常監視装置を示す構成図である。図2は基礎技術の加速器装置の異常監視装置におけるパッチアレーアンテナを示す分解斜視図である。図3は図2に示すパッチアレーアンテナの断面図である。図4は図3のA−A線から矢印方向に見た断面図である。図5は基礎技術の加速器装置の異常監視装置における部分放電を監視する監視フローチャートである。以下、図に基づいて説明する。
電気機器として医療用加速器装置を例に説明する。医療用加速器装置1は、加速器系12と、加速器系12を動作させるために加速器系12の周辺に設置された電源(A)13、電源(B)14、電源(C)15、電源(D)16、電源(E)17、およびこれらの各電源から電力を供給する高電圧ケーブル18,電源ケーブル19などから構成されており、加速器系12には種々の動作のための電力が供給されている。特に加速器系12は高電圧で動作させる必要があり、図1の電源(A)13は70kVの直流高電圧パルスを発生する電源であり、直流高電圧パルスを高電圧ケーブル18を介して加速器系12に供給している。直流高電圧パルスは、例えば高電圧発生時間30μ秒の矩形波を100m秒間隔で連続発生し、この発生時間と発生間隔は運転状態により変わるものである。
医療用加速器装置1の異常監視装置2は、電源(A)13の近傍に設置した電磁波検出手段23及び高電圧信号検出手段26と、電磁波検出手段23及び高電圧信号モニタ28からの信号を受信して信号処理する信号処理手段24と監視手段25とから構成されている。電磁波検出手段23はパッチアレーアンテナ20と高周波同軸ケーブル21と電磁波検出器22とで構成され、パッチアレーアンテナ20を用いて絶縁異常により発生する部分放電に伴う電磁波を受信し、受信した信号を高周波同軸ケーブル21を介して電磁波検出器22に伝送する。
パッチアレーアンテナ20は高指向性とするために図2,図3,図4に示す構成としている。図2,図3,図4を用いてパッチアレーアンテナ20の構成を説明する。パッチアレーアンテナ20は誘電体基板31と補強板38と非励振パッチ36と誘電体37とで構成されている。誘電体基板31には、前面に4個の励振パッチ32と給電点34と給電用マイクロストリップ線路33が設けてある。給電点34からの給電線は不要輻射を小さくするために給電用マイクロストリップ線路33とし、更に給電用マイクロストリップ線路33の給電点34から各励振パッチ32までの長さはすべて等しい構造としている。給電用マイクロストリップ線路33を励振パッチ32と同一基板上に形成し、給電点34から各励振パッチ32までの長さを同一長とすることで、給電用マイクロストリップ線路からの不要放射レベルが低減してアンテナの受信特性が向上し、指向性を高くすることができ、高感度に検出できる。励振パッチ32の形状寸法はパッチアレーアンテナ20の中心周波数と帯域幅の設計緒元で決定される。誘電体基板31の裏面は全面が接地電極35となっている。パッチアレーアンテナで構成することにより、GHz帯の高周波を狭帯域で高感度に検出することができる。
図3はパッチアレーアンテナ20の立体構造を示す断面図である。図3に示すように、積層構造の誘電体基板31の前面の励振パッチ32と給電用マイクロストリップ線路33(図示せず)と裏面の接地電極35は誘電体基板31に密着して励振パッチ32と接地電極35とで誘電体基板31を挟持した構造となっており、銅張りの誘電体基板31の前面と裏面を化学加工によりエッチングしてパターン形成している。非励振パッチ36はアルミニウム製で励振パッチ32と対向する位置に励振パッチ32と対をなして励振パッチ32より縦横ともに大きい外形寸法であり、図3に示す位置に誘電体(B)37に接着固定されている。励振パッチ32と空隙を介して対向設置した非励振パッチ36を配置し且つ励振パッチ32と非励振パッチ36を強誘電体で覆う構成として高指向性を実現している。
誘電体(B)37の形状は図2に示すように凹状の箱型であり、誘電体(B)37は誘電体基板31に伏せた形で、誘電体基板31の裏面に設けたアルミニウム製の補強板38と共に止めねじ42を止め穴40とねじ穴41に挿入して一体に固定されている。図2の誘電体(B)37に示す斜線部は誘電体(B)37の断面を示している。誘電体基板31と誘電体(B)37の接合面はシール剤を介して固定される。誘電体基板31と誘電体(B)37の囲まれた空隙39内には大気圧空気が存在し、励振パッチ32と非励振パッチ36との空間距離および誘電体(B)37の比誘電率はパッチアレーアンテナ20の指向性が最良となる緒元で設計している。
このように構成することで、給電点34に供給された電力は給電用マイクロストリップ線路33をとおり、励振パッチ32を励振し、励振パッチ32より電波が放射される。放射された電波は無給電の非励振パッチ36を電磁結合により励振して、非励振パッチ36より電波が放射され、アンテナとして機能する。また非励振パッチ36の形状が励振パッチ32より大きい(差をつける)ことで励振周波数帯域が広がり、励振パッチ32の励振周波数との2周波共用化することで指向性を向上することができ高感度に検出できる。励振周波数帯域を広げることは誘電体基板31の厚みを厚くすることでも可能であるが、不要輻射が大きくなり指向性が悪くなる。
基礎技術の誘電体基板31は例えばガラステフロン(登録商標)積層体で比誘電率は2.6,厚み0.8mmあり、励振パッチ32は51×51mmで厚みは50〜100μm
、非励振パッチ36は62×110mmで厚みは1.5mm、励振パッチ32と非励振パッチ36との空間距離は6mm、誘電体(B)37は比誘電率2.7のポリカーボネイトである。以上のように構成することで中心周波数に対する帯域幅2.5%でVSWR(Voltage Standing Wave Ratio:定在波比)=1.33以下の特性を有する小型で高指向性のパッチアレーアンテナ20を得ることができる。
このように構成したパッチアレーアンテナ20を電源(A)13の高電圧発生部や高電圧ケーブル18との接続絶縁部に向けて近接設置する。基礎技術では、このアンテナ特性を用いて絶縁異常により発生する部分放電に伴う電磁波を受信する。前述したように、図1の電源(A)13は70kVの直流高電圧パルスを発生する。この直流高電圧パルスの発生を高圧信号検出手段26で検出し、高電圧信号モニタ28でモニタリングして信号処理手段24に伝送する構成である。
次に動作を説明する。医療用加速器装置を運転すると電源(A)13では高電圧パルスを発生し、高電圧ケーブル18を介して加速器系12に高電圧パルスが供給される。この状態で長時間運転した場合に、電源(A)13の高電圧発生部や高電圧ケーブルの絶縁部で絶縁劣化が生じて絶縁破壊の前兆である部分放電が発生する場合がある。この部分放電の発生に伴う高周波帯域の電磁波を電源(A)13の近傍に設置した高指向性のパッチアレーアンテナ20で検出して電源(A)13の異常を検知する。この異常発生時に、電源(B)14,電源(C)15,電源(D)16,電源(E)17から部分放電に類似のノイズが発生す場合が多い。そこで電源(A)13の絶縁劣化が生じる恐れがある部位に向け、つまり、対向させて高指向性のパッチアレーアンテナ20を設置して電磁波を検出することで電源(A)13のみの電磁波を検出することができる。
しかしながら、電源(A)13の高電圧パルス発生に伴う電磁波発生が無視できず、パッチアレーアンテナ20の計測に対するノイズとなる。そこで電源(A)13のノイズを抑制して部分放電に伴う電磁波のみを検出することが必要となる。このノイズ抑制の方法として基礎技術では周波数帯域制限方法を用いている。予め計測した高周波パルスによるノイズの周波数特性からノイズが小さい帯域を選定して検出帯域としている。パッチアレーアンテナ20では前記検出帯域を中心周波数とする。
監視フローチャートを図5に示す。前述したようにして、電磁波検出手段23で検出した信号は信号処理手段24に伝送し、高電圧信号検出手段26で検出し(ステップS1)、高電圧信号モニタ28でモニタリングした信号と同期して計測し(ステップS2)、計測値が監視手段25に伝送される。監視手段25では予め登録された規定値と比較して(ステップS3)、規定値を超えた場合に異常と判定し警報を発する(ステップS4)。このようにすることで電源(A)13の異常を確実に検出することができる。
また、他の電源(A)13のノイズ抑制の方法として、高電圧信号モニタ28でモニタリングした信号を元に計測時間を制御する方法がある。前述した直流高電圧パルスの場合の部分放電の発生はパルスの立ち上がりと立下がりである。したがってこのパルス発生時のみ計測することで、つまり、高電圧信号モニタ28でモニタリングした信号と同期して計測時間を制御して測定することにより、S/N比を向上することができ、同様の効果を奏することができる。
図6は他の基礎技術における加速器装置の異常監視装置を示す構成図である。図において医療用加速器装置50は、高電圧発生部又は高電圧印加部となるイオン源51,入射系
52,加速系53,出射系54,ビーム輸送系55,及び照射系56とを備えている。医療用加速器装置50は、イオン源51,入射系52,加速系53,出射系54,ビーム輸送系55,及び照射系56のそれぞれにパッチアレーアンテナ20a〜20g,電磁波検出器22a〜22g,及び動作信号検出手段(高電圧信号検出手段)57a〜57gとを備える。パッチアレーアンテナ20a〜20gの設置は、高電圧発生部,高電圧絶縁部や高圧ケーブル接続部などの絶縁劣化により部分放電が発生する可能性のある部位に対向させて近接設置する。
イオン源51などの高電圧部を複数箇所有する機器には複数のパッチアレーアンテナ20と電磁波検出器22とを備える。各電磁波検出器22a〜22g及び動作信号検出手段57a〜57gはEthernet(登録商標)出力を有する。それぞれの電磁波検出器22a〜22gからの信号はネットワーク58によりHUB(A)62aを介して信号処理手段59に接続される。また、それぞれの動作信号検出手段57a〜57gからの信号はネットワーク61によりHUB(B)62bを介して信号処理手段59に接続される。
信号処理手段59では、監視端末60で設定されたプログラムに従い、イオン源51,入射系52,加速系53,出射系54,ビーム輸送系55,及び照射系56ごとに動作信号検出手段57a〜57gの信号と同期して信号処理し、その結果を監視端末60に伝送する。監視対象機器の動作信号と同期して部分放電に伴う電磁波を検出すると、ノイズと放電信号との識別精度が向上する。監視端末60では、各監視対象機器の信号値を記録して時間的変化を表示するとともに、伝送されたそれぞれの機器の監視信号を予め登録されたそれぞれの機器ごとの規定値と比較して、規定値を超えた場合に異常と判定し機器ごとに警報を発する構成となっている。
このように、高電圧発生部又は高電圧印加部である監視対象機器の各部に対向させてそれぞれパッチアレーアンテナを設置し、監視対象機器の各部の絶縁異常により発生する部分放電に伴う電磁波を、監視対象機器の動作信号と同期してパッチアレーアンテナでそれぞれ検出することにより放電発生部を特定することができる。
次に動作について説明する。イオン源51,入射系52,加速系53,出射系54,ビーム輸送系55,及び照射系56に備えられた動作信号検出手段57a〜57gは、それぞれの機器に応じた動作信号(高電圧信号)を検出する。例えば、イオン源51では治療に供される各イオンを生成し、入射系52ではシンクロトロンへ入射するための予備加速を行なう。イオン源は大強度であるとともに、加速効率を上げるために電子をできるだけ剥ぎとって多価イオンを生成する必要があり、高エネルギー電子を用いたイオン源とするための高電圧・高磁場発生機器が使用される。
また、イオン源から出たビームは収束され、加速されて、シンクロトロンに入射するまでの予備加速を行なう線形加速器に輸送され数MeVまで加速される。さらに主加速器であるシンクロトロンに入射され数100MeVまで加速されて取り出される。これらの収束、加速などに高磁場・高電圧の機器が多用される。以下、出射系54,ビーム輸送系5
5,照射系56はともに大電力、高電圧の機器が多用される。これら各機器に設けた動作
信号検出手段57a〜57gではこれらの機器に応じた動作信号を検出する。また、パッチアレーアンテナ20a〜20gは,それぞれの機器の最適S/N比となる検出周波数に
設計される。イオン源51,入射系52,加速系53,出射系54,ビーム輸送系55,及び
照射系56のいずれかで絶縁異常による部分放電が発生した場合は異常検出される。このように構成することで、大規模である医療用加速器装置の各部の絶縁異常を監視することができる。部分放電を監視することで医療用加速器装置の故障を予知できる。
実施の形態1.
図7は実施の形態1における電気機器の異常監視装置を示す構成図である。実施の形態1で用いるパッチアレーアンテナは、図2,図3,図4で詳述したパッチアレーアンテナ20であり、同様に構成されており、複数のパッチアンテナを有するアレーアンテナである。図7において、パッチアレーアンテナの励振パッチ32a,32b,32c,32dは、
それぞれ位相変換器63a,63b,63c,63d及び振幅変換器66a,66b,66c,66dを通して合成器65に接続され、その出力は電磁波検出器22に入力される。位相変換器63a,63b,63c,63dにおける位相変換量及び振幅変換器66a,66b,
66c,66dの振幅変換量は制御器64で制御される。
次に、このような構成の電気機器の異常監視装置の動作について説明する。パッチアレーアンテナの励振パッチ32a,32b,32c,32dに到達した電磁波はそれぞれの位
相変換器63a,63b,63c,63dによってその位相がシフトされ、もしくは時間的
に遅延され、その後合成器65で合成される。従って、電磁波が正面から入射して各励振パッチで同時に検出された場合は、位相変換器の位相変換量が同じ値の時に合成出力が最大となる。このとき振幅変換器66a,66b,66c,66dの振幅変換量は利得(重み
付け)を調整している。これに対して、電磁波が正面ではなく斜め方向から入射した場合は、各励振パッチへの到達時刻に差が生じるため、入射した電磁波の位相をシフトしてこの差を補償すると合成出力は高くなるが、そうでない場合は打ち消し合って合成出力が低くなる。
図8は各励振パッチへの電磁波の入射方向による基本動作を示す図である。図8は説明の便宜上、パッチアレーアンテナを構成するパッチアンテナが2個配置された場合における、入力される電磁波の位相と入射角度を示す。2つの励振パッチ32a,32bの中心間の距離はd(m)である。図8の(a)はパッチアレーアンテナの正面から電磁波が入射している様子を示す。正面、つまりパッチアレーアンテナ面の法線に対して角度0度で電磁波が入射した場合、電磁波が励振パッチ32a,32bに到達する時刻は同時である。つまり、時間差Δt=0(s)、位相差Δθ=0(rad)である。この場合、合成出力は最大2倍になる。
一方、図8の(b)は角度φ度で励振パッチ32bの方から電磁波が入射している様子を示す。このとき電磁波はまず励振パッチ32bに到達し、時間Δt(s)後に励振パッチ32aに到達する。電磁波の周波数をf(Hz)、光速をc(m/s)とすると、この時間差Δt、位相差Δθはそれぞれ以下の式で表される。Δt=d (sin φ)/c
Δθ=2πf d (sin φ)/c
そこで、先に信号が到達した励振パッチ32bの信号を位相変換器63bによりΔtだけ遅らせることにより、もしくは言い換えるとΔθだけ位相を遅らすことにより、それぞれの電磁波信号が合成器65に入る時点で位相が一致し、最大の合成出力が得られる。
この場合は、励振パッチ32bの信号を位相変換器63bによりΔθだけ位相を遅らせれば良いので、他方の位相変換器63aの接続は必ずしも必要ではなく、励振パッチ32aの信号を直接、合成器65へ加えればよい。つまり、合成器65は、位相変換器63bによりΔθだけ位相を遅らせた励振パッチ32bの信号と、励振パッチ32aの信号を合成することにより、最大の合成出力が得られる。
以上の説明は2個のパッチアンテナ32a,32bへの電磁波の入射角度が同じ、つま
りパッチアンテナ間の距離に対して電磁波発生源が十分遠方にある場合として述べた。これに対して電磁波発生源が近距離にある場合は2個のパッチアンテナへの電磁波の入射角度が異なることとなる。この場合については、例えば、図9に示すように、電磁波発生源からそれぞれのパッチアンテナ32a,32bへの距離の差l= Δt・c が一定値であ
る線上、つまりパッチアンテナ32a,32bの位置を焦点とする双曲線67上に電磁波
発生源が位置することとなる。従って、励振パッチ32aの信号を(位相変換器63bに対して)位相変換器63aによりΔtだけ遅らせることにより、それぞれの電磁波信号が
合成器65に入る時点で位相が一致し、最大の合成出力が得られる。近距離の場合はこのように時間差(位相差)により電磁波発生源を双曲線上として表すことができる。
この場合は、励振パッチ32aの信号を位相変換器63aによりΔtだけ遅らせれば良
いので、他方の位相変換器63bの接続は必ずしも必要ではなく、励振パッチ32bの信号を直接、合成器65へ加えればよい。つまり、合成器65は、位相変換器63aによりΔtだけ遅らせた励振パッチ32aの信号と、励振パッチ32bの信号を合成することに
より、最大の合成出力が得られる。
以上述べた基本動作に基づく基本原理によると、パッチアレーアンテナにおいて、位相変換器の位相シフト量を適切に制御することにより、パッチアレーアンテナの向きを機械的に変えることなく、複数の監視対象部位に対するそれぞれの方向の利得を、順次大きくなるようにして、順次部分放電の発生状況を監視することができる。つまり位相変換器の位相シフト量を、複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの複数のパッチアンテナからの方向に応じて制御器64で制御することにより得られる合成器65の出力を基に、複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの絶縁異常を検出することができる。これは、図6で各系毎にパッチアレーアンテナ20を配置する場合に比べ、パッチアレーアンテナ20の数とスペースを減らすことができる。
また、パッチアンテナの個数・配置、位相変換器の位相シフト量、振幅変換器の振幅変換量を適切に設定制御することにより、利得の高い方向だけでなく利得の低い方向も可変制御することができるため、様々なノイズ発生源が存在する例えば、医療用加速器装置に対して監視対象部位の方向には利得を高く、ノイズ源の方向には利得を低くすることが容易に達成できるため、S/N比が高く信頼性の高い電気機器の異常監視装置を実現できる。つまり、位相シフト量を設定制御して特定したノイズ源の方向には、振幅変換器の振幅を低く設定制御することにより利得(重み付け)を低くして、ノイズ源からの信号を低くすることができる。そのため、アンテナの指向性を複数の監視対象部位に向けて順次設定し、且つノイズ発生源の方向に対してはアンテナ利得を下げることにより、ノイズの発生源の方向を避けながら、複数の監視対象部位の部分放電を高感度で検出することができる。
さらにパッチアンテナ間の距離に対して、監視対象部位が比較的近い場合は、監視対象部位を2個のパッチアンテナの位置を焦点とする双曲線もしくは双曲面で表せるため、3個以上のパッチアンテナを用いれば、2以上の双曲線もしくは双曲面が求まるため、監視対象部位を方向としてではなく位置(つまり、両双曲線もしくは両双曲面の交点)そのものとして表すことができるため、さらにS/N比が高い異常監視装置を実現できる。なお、3個以上のパッチアンテナは1個又は複数個のパッチアレーアンテナで実現できる。
なお、実施の形態1で用いるパッチアレーアンテナは、図2,図3,図4で詳述したパッチアレーアンテナ20であり、同様に構成されているので、非励振パッチ36の形状が励振パッチ32より大きい(差をつける)ことで励振周波数帯域が広がり、励振パッチ32の励振周波数との2周波共用化することで指向性を向上することができ高感度に検出できる。
さらに、高電圧発生部又は高電圧印加部での絶縁異常により発生する部分放電に伴う電磁波を、監視対象機器の動作を動作信号検出手段(高圧信号検出手段)で検出した動作信号と同期して、パッチアレーアンテナで検出して異常検出を行なうようにすれば、より高感度で放電発生部を特定することができる。
実施の形態2・
ここで、電気機器の異常監視装置を医療用加速器装置の異常監視装置に適用した場合における位相変換器の位相シフト量及び振幅変換器の振幅変換量の設定制御について述べる。医療用加速器装置は装置設置時点で機器配置が決定され運転途中に変更されることは少ない。そこで、医療用加速器装置の異常監視装置の設置時点で、位相変換器の位相シフト量及び振幅変換器の振幅変換量を変えて全体として所定の複数の方向にパッチアレーアンテナの指向性を持たせる。所定の複数の方向の決定と異常部位の特定は次の手順で行なう。
第1ステップ:2次元マップAを示す図10(a)を参照して、パッチアレーアンテナ設置位置(誘電体基板31)から医療用加速器装置(イオン源51,入射系52,ビーム輸送系55,ノイズ発生源71)を俯瞰する範囲の2次元マップAを作成し、監視対象部位やノイズ発生源を電磁波源としてパッチアンテナの受信面への入射角を特定する。パッチアンテナの受信面の法線に対する入射角で、φを特定する。
このとき、医療用加速器装置設計時に絶縁異常の発生が想定される指向箇所も監視対象部位と特定する。医療用加速器装置設計時に正常動作において監視周波数と類似の電磁波を励振する箇所は監視対象外とする。
第2ステップ:監視対象部位(イオン源51,入射系52,ビーム輸送系55,ノイズ
発生源71)からの電磁波における複数のパッチアンテナ(誘電体基板31)への入射角は同一(平行)として、パッチアンテナ設置位置から医療用加速器装置を俯瞰できる範囲の2次元方向にスキャン(つまり、位相変換器で位相シフト量を制御してスキャン)して、絶縁異常時に利得が最大値となる指向部位(指向方向)を特定し、2次元スキャンマップB(図10(b))を作成し記録する。
第3ステップ:2次元スキャンマップBの利得が絶縁異常時に最大値を示す複数の指向箇所において、各パッチアンテナの位相シフト量を、監視対象機器を放電源とする入射角を考慮して利得が最大となるようにそれぞれ調整する。つまり、2次元スキャンマップBの各入射角φにおいて、図9に示す双曲線67上をスキャンするように位相変換器の位相シフト量を調整する。ここで最大値が得られる指向箇所を監視対象部位又は監視対象と特定する。2次元スキャンマップBと俯瞰した医療用加速器装置配置を示す2次元マップAとから、ノイズ発生源を指向する2次元的な位相変換器の位相シフト量を決定しノイズ発生箇所を特定して監視対象外とする。
第4ステップ:第3ステップを基に図11に示す監視2次元マップCを策定する。この時、監視対象指向箇所は利得が最大となるようにし、監視対象外とした指向箇所は利得が最小となるように位相変換器の位相シフト量および振幅変換器の振幅変換量を設定制御する計測条件とする。
第5ステップ:一定時間間隔(監視機器の重要度に応じて数分から数時間間隔)ごとに、動作信号検出手段からの信号と同期して、第4ステップで決定した監視2次元マップCに基づき監視し、異常個所を検出し特定する。
第6ステップ:第5ステップでの監視を継続しつつ、第5ステップの監視間隔より長い時間間隔(例えば1日に1回の頻度)で、2次元マップCのスキャンを実施しつつ、スキャン面の仰角を1度ずつ変化させて、第1ステップで明確にした医療用加速器装置を俯瞰する仰角範囲内に3次元スキャンを行い、第4ステップでの特定箇所以外の利得が最大値となる箇所の電磁波強度計測し、第4ステップで特定した箇所以外の異常個所を検出し特定する。
ここで、第4ステップで決定した監視マップにより監視する所定の1つの方向は、1つの方向線上である。先に説明したように、パッチアンテナ間の距離に対して、監視対象部位が比較的近い場合は、監視対象部位を2個のパッチアンテナの位置を焦点とする双曲線もしくは双曲面で表せるため、2組以上の(2つのパッチアンテナで構成される)パッチアンテナ対を用いれば、2以上の双曲線もしくは双曲面が求まるため、監視対象部位を方向としてではなく位置(フォーカス)そのものとして表すことができる。そのため、2組以上のパッチアンテナ対を用い監視する所定の1つの方向線上において、位置(フォーカス)を特定でき、監視対象部位の位置を特定できる。所定の1つの方向線上に監視対象部位が複数の箇所である場合には、2次元スキャンにおいてこの複数箇所を順次フォーカスしながら監視する。この時、フォーカス点が所定の領域をカバーするように、自動的且つ連続的に変化するように制御する。また、前記所定の1つの方向については、フォーカス点が1つの方向の所定の範囲をカバーするように、1つの方向に連続的に変化するようにしてもよい。さらに、3組以上のパッチアンテナ対を用いれば、3次元上の位置を特定できるため、パッチアレーアンテナの設置位置を自由に選定できる。
前記した電気機器の異常監視装置では、アンテナの向きを機械的に変えることなく、アンテナの指向性を制御して、つまりアンテナの指向方向を制御して、複数の監視対象部位を監視し異常発生箇所を特定できる。また、アンテナの利得の無い方向を可変できる。そのため、このような電気機器の異常監視装置は、変電所の電力機器の部分放電や、工場の製造ラインでの静電気放電など、絶縁異常により電磁波を発生し、且つそれがどの位置で発生しているかをノイズと区別しつつ監視する場合に広く適用できる。特に、ノイズ源が多い加速器装置、例えば医療用加速器装置の異常監視装置への適用に適している。医療用加速器装置の異常監視装置の場合は、故障の予知により事前に予防保全を施すことができ、不慮の装置運転停止を回避できるので、治療計画に支障をきたすこがなく、患者治療の計画的遂行に大きな効果を奏する。計画どおりに患者治療ができることは大きな経済的効果を得ると同時に、患者の生命を守る社会的責任を向上させる。また、パッチアンテナは2個又は4個の場合を図示して説明したが、2個以上あれば何個でも同じ効果が得られるのはいうまでもない。
1 加速器装置 2 異常監視装置
12 加速器系 13 電源(A)
14 電源(B) 15 電源(C)
16 電源(D) 17 電源(E)
18 高電圧ケーブル 19 電源ケーブル
20 パッチアレーアンテナ 21 高周波同軸ケーブル
22 電磁波検出器 23 電磁波検出手段
24 信号処理手段 25 監視手段
26 高電圧信号検出手段 27 信号検出ケーブル
28 高電圧信号モニタ 31 誘電体基板
32 励振パッチ 33 給電マイクロストリップ線路
34 給電点 35 接地電極
36 非励振パッチ 37 誘電体(B)
38 補強板 39 空隙
40 止め穴 41 ねじ穴
42 止めねじ 51 イオン源
52 入射系 53 加速系
54 出射系 55 ビーム輸送系
56 照射系 57 動作信号検出手段
58 ネットワーク(a) 59 信号処理手段(b)
60 監視端末 61 ネットワーク(b)
62 HUB 63 位相変換器
64 制御器 65 合成器
66 振幅変換器 67 双曲線
71 ノイズ発生源

Claims (6)

  1. 電気機器の複数の高電圧発生部又は高電圧印加部での絶縁異常により発生する部分放電に伴う電磁波を検出する複数のパッチアンテナを有するアレーアンテナと、
    前記パッチアンテナに接続され前記パッチアンテナの出力の位相をシフトする位相変換器と、
    前記複数のパッチアンテナにそれぞれ接続された複数の振幅変換器と、
    前記位相変換器の位相シフト量を前記複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの前記複数のパッチアンテナからの方向に応じて制御すると共に、前記複数の振幅変換器の振幅を、前記複数のパッチアンテナが受ける電磁波の方向に応じて制御する制御器と、
    位相シフト量が制御された前記パッチアンテナの出力を含み、振幅が制御された前記複数のパッチアンテナの出力を合成する合成器とを備え、
    前記複数のパッチアンテナが受ける電磁波の特定の方向に応じて前記複数の振幅変換器の振幅を制御して電磁波の特定の方向に指向性を持たせ、
    前記合成器の出力を基に前記複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの絶縁異常を検出するようにした電気機器の異常監視装置。
  2. 電気機器の複数の高電圧発生部又は高電圧印加部での絶縁異常により発生する部分放電に伴う電磁波を検出する複数のパッチアンテナを有するアレーアンテナと、
    前記複数のパッチアンテナにそれぞれ接続され前記複数のパッチアンテナの出力の位相をそれぞれシフトする複数の位相変換器と、
    前記複数のパッチアンテナにそれぞれ接続された複数の振幅変換器と、
    前記複数の位相変換器の位相シフト量を前記複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの前記複数のパッチアンテナからの方向に応じて制御すると共に、前記複数の振幅変換器の振幅を、前記複数のパッチアンテナが受ける電磁波の方向に応じて制御する制御器と、
    位相シフト量が制御された前記複数のパッチアンテナの出力を含み、振幅が制御された前記複数のパッチアンテナの出力を合成する合成器とを備え、
    前記複数のパッチアンテナが受ける電磁波の特定の方向に応じて前記複数の振幅変換器の振幅を制御して電磁波の特定の方向に指向性を持たせ、
    前記合成器の出力を基に前記複数の高電圧発生部又は高電圧印加部のそれぞれの絶縁異常を検出するようにした電気機器の異常監視装置。
  3. 前記アレーアンテナは、励振パッチと、前記励振パッチと対向して配置され前記励振パッチより大きい面積を有する非励振パッチとで対構成となるパッチアンテナの複数個で構成したパッチアレーアンテナであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電気機器の異常監視装置。
  4. 前記高電圧発生部又は高電圧印加部での絶縁異常により発生する部分放電に伴う電磁波を、監視対象機器の動作を動作信号検出手段で検出した動作信号と同期して、前記パッチアンテナで検出して異常検出を行なうようにした請求項1又は請求項2記載の電気機器の異常監視装置。
  5. 前記パッチアンテナの2つで構成されるパッチアンテナ対を2組以上設け、各組のパッチアンテナに接続された前記位相変換器の位相シフト量を制御して、監視対象部位の位置を特定するようにした請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電気機器の異常監視装置。
  6. 前記電気機器は加速器装置である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の加速器装置の異常監視装置。
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