JP5615856B2 - 導電シート及びタッチパネル - Google Patents
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Description
このような将来の動向において、従来の電極は、ITO(酸化インジウムスズ)を用いていることから、抵抗が大きく、適用サイズが大きくなるにつれて、電極間の電流の伝達速度が遅くなり、応答速度(指先を接触してからその位置を検出するまでの時間)が遅くなるという問題がある。
そこで、金属製の細線(金属細線)にて構成した格子を多数並べて電極を構成することで表面抵抗を低下させることが考えられる。金属細線を電極に用いたタッチパネルとしては、例えば、特許文献1〜7が知られている。
そこで、この対策として、電極間にダミー電極を配置する方法が知られている(特許文献8及び9参照)。
一般に、金属細線の線幅を細くすることにより視認性は向上するが、細線化により電極抵抗が上昇し、タッチ位置の検出感度が低下する不具合が生じるため、導電パターン、金属細線パターンの形状を最適化する必要があった。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、タッチパネルにおいて、金属細線のパターンで電極を構成した場合においても、金属細線が視認され難く、しかも、高い透明性を確保することができる導電シート及びタッチパネルを提供することを目的とする。
別のダミー電極を形成しなかった場合は、タッチパネル用の導電シートとした際に、第1電極に対応した部分の光透過率と第2電極に対応した部分の光透過率とで差異が生じてしまい、視認性が劣化(第1電極や第2電極が視認され易くなる)する。そこで、この第1の本発明では、別のダミー電極を形成することで、第1電極に対応した部分の光透過率と第2電極に対応した部分の光透過率とを均一にすることができ、視認性が向上する。
すなわち、タッチパネルにおいて、金属細線のパターンで電極を構成した場合においても、高い透明性を確保することができる。
[2] 第1電極に対応した部分の光透過率と第2電極に対応した部分の光透過率を均一にするには、第1電極による光遮蔽率と、第2電極と別のダミー電極とを重ね合わせた光遮蔽率との差が20%以下であることが好ましい。
[3] より好ましくは、第1電極による光遮蔽率と、第2電極と別のダミー電極とを重ね合わせた光遮蔽率との差が10%以下である。
[4] 別のダミー電極を多くすると、上述した光透過率を均一にするために、第2電極の導電性を損なうおそれがある。そこで、別のダミー電極による光遮蔽率が、第1電極による光遮蔽率の50%以下であることが好ましい。
[5] より好ましくは、別のダミー電極による光遮蔽率が、第1電極による光遮蔽率の25%以下である。
[6] 第1の本発明において、前記第2電極に対応した部分に配置される金属細線による前記別のダミー電極と、前記第2導電部の前記第2電極とが組み合わされて格子パターンが構成されることを特徴とする。これにより、第1電極と第2電極とが視認され難くなり、視認性が向上する。
[7] 第1の本発明において、前記第2電極は、網目状の金属細線からなることを特徴とする。
[8] この場合、前記第1電極は、複数の第1小格子が組み合わされて構成され、前記第2電極は、前記第1小格子よりもサイズが大きい複数の第2小格子が組み合わされて構成され、前記第2小格子は、前記第1小格子の一辺の長さの実数倍の長さを有する長さ成分が存在するようにしてもよい。
[9] 第1の本発明において、前記第2電極に対応した部分に配置される前記別のダミー電極は、直線状の金属細線からなることを特徴とする。
[10] この場合、前記第1電極は、複数の第1小格子が組み合わされて構成され、前記別のダミー電極を構成する前記直線状の金属細線は、前記第1小格子の一辺の長さの実数倍の長さを有するようにしてもよい。
[11] 第1の本発明において、前記第2電極に対応した部分に配置される前記別のダミー電極は、網目状の金属細線からなることを特徴とする。
[12] この場合、前記第1電極は、複数の第1小格子が組み合わされて構成され、前記別のダミー電極は、前記第1小格子よりもサイズが大きい複数の第2小格子が組み合わされて構成され、前記第2小格子は、前記第1小格子の一辺の長さの実数倍の長さを有する長さ成分が存在するようにしてもよい。
[13] 第1の本発明において、さらに基体を有し、前記第1導電部と前記第2導電部とが前記基体を間に挟んで対向して配置されていてもよい。
[14] 第1の本発明において、前記第1導電部が前記基体の一主面に形成され、前記第2導電部が前記基体の他主面に形成されていてもよい。
[15] 第1の本発明において、さらに基体を有し、前記第1導電部と前記第2導電部とが前記基体を間に挟んで対向して配置され、前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ網目状のパターンに形成され、前記第1電極間の前記第2電極に対応する領域に、前記別のダミー電極を構成する金属細線による補助パターンが形成され、上面から見たとき、前記第1電極に隣接して前記第2電極が配置された形態とされ、前記第2電極と前記補助パターンとが対向することによる組合せパターンが形成され、前記組合せパターンは、網目状のパターンが組み合わされた形態を有することを特徴とする。
[16] この場合、前記第1電極は、複数の第1小格子が組み合わされて構成された第1大格子を有し、前記第2電極は、前記第1小格子よりもサイズが大きい複数の第2小格子が組み合わされて構成された第2大格子を有し、前記組合せパターンは、2以上の前記第1小格子が組み合わされた形態を有するようにしてもよい。
この場合、第1大格子と第2大格子との境界が目立たなくなり、視認性が向上する。
[17] 第1の本発明において、前記第1導電パターンの占有面積が前記第2導電パターンの占有面積よりも大きいことを特徴とする。これにより、第1導電パターンの表面抵抗の低抵抗化、電磁波によるノイズの影響を抑制することが可能となる。
[18] この場合、前記金属細線の線幅が6μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上500μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が6μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であることが好ましい。
[19] さらに好ましくは、前記金属細線の線幅が5μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上400μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が5μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下である。
[20] また、前記第1導電パターンの占有面積をA1、前記第2導電パターンの占有面積をA2としたとき、1<A1/A2≦20であることが好ましい。
[21] さらに好ましくは、1<A1/A2≦10である。
[22] 特に好ましくは、2≦A1/A2≦10である。
[23] 表示装置の表示パネル上に配置される導電シートを有するタッチパネルであって、前記導電シートは、入力操作側に配置された第1導電部と、前記表示パネル側に配置された第2導電部とを有し、前記第1導電部と前記第2導電部とが対向して配置され、前記第1導電部は、一方向に配列され、それぞれ複数の第1電極が接続された複数の第1導電パターンを有し、前記第2導電部は、前記第1導電パターンの配列方向と直交する方向に配列され、それぞれ複数の第2電極が接続された複数の第2導電パターンを有し、前記第1導電部及び/又は前記第2導電部に含まれ、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されるダミー電極と、前記第1導電部に含まれ、前記第2電極に対応した部分に配置される別のダミー電極とを有することを特徴とする。
これにより、タッチパネルにおいて、金属細線のパターンで電極を構成した場合においても、高い透明性を確保することができる。
タッチパネル50は、センサ本体52と図示しない制御回路(IC回路等で構成)とを有する。センサ本体52は、後述する第1導電シート10Aと第2導電シート10Bとを積層して構成された積層導電シート54と、その上に積層された保護層56とを有する。積層導電シート54及び保護層56は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置30における表示パネル58上に配置されるようになっている。センサ本体52は、上面から見たときに、表示パネル58の表示画面58aに対応した領域に配されたセンサ部60と、表示パネル58の外周部分に対応する領域に配された端子配線部62(いわゆる額縁)とを有する。
各第1導電パターン64Aは、2以上の第1大格子68Aが第1方向に直列に接続されて構成され、各第1大格子68Aは、それぞれ2以上の小格子70が組み合わされて構成されている。また、第1大格子68Aの辺の周囲に、第1大格子68Aと非接続とされた上述の第1補助パターン66Aが形成されている。小格子70は、ここでは一番小さいひし形(正方形を含む)とされている。なお、x方向は、タッチパネル50(図1参照)の水平方向(又は垂直方向)あるいはタッチパネル50を設置した表示パネル58の水平方向(又は垂直方向)を示す。
小格子70の線幅(金属細線16の線幅)は30μm以下から選択可能であるが、タッチパネル50に使用される場合には、金属細線16の線幅は0.1μm以上15μm以下が好ましく、1μm以上9μm以下がより好ましく、2μm以上7μm以下がさらに好ましい。小格子70の一辺の長さは100μm以上400μm以下から選択可能である。
また、隣接する第1導電パターン64A間は電気的に絶縁された第1絶縁部78Aが配されている。
第2補助パターン66Bは、第3方向を軸線方向とする第2補助線80B及び/又は第4方向を軸線方向とする第2補助線80Bを有する。もちろん、2つの第2補助線80BがL字状に組み合わされたL字状パターンを有してもよい。これら第2補助線80B及びL字状パターンはそれぞれ長手方向の長さを短くして、ドット形状としてもよい。
すなわち、タッチパネル50に適用した第1導電シート10Aは、センサ部60に対応した部分に、上述した多数の第1導電パターン64Aが配列され、端子配線部62には各第1結線部84aから導出された複数の第1端子配線パターン86aが配列されている。
第2導電パターン64Bは、2以上の第2大格子68Bが第2方向(y方向)に直列に接続されて構成され、各第2大格子68Bは、それぞれ2以上の小格子70が組み合わされて構成されている。また、第2大格子68Bの辺の周囲に、第2大格子68Bと非接続とされた上述の第3補助パターン66Cが形成されている。
また、隣接する第2導電パターン64B間は電気的に絶縁された第2絶縁部78Bが配されている。
第3補助パターン66Cは、第2大格子68Bの辺のうち、第3方向(m方向)に沿った辺に沿って配列された複数の第3補助線80C(第4方向を軸線方向とする)と、第2大格子68Bの辺のうち、第4方向に沿った辺に沿って配列された複数の第3補助線80C(第3方向を軸線方向とする)と、第2絶縁部78Bにおいて、それぞれ2つの第3補助線80CがL字状に組み合わされた2つのL字状パターン82Cが互いに対向して配置されたパターンとを有する。これら第3補助線80C及びL字状パターン82Cはそれぞれ長手方向の長さを短くして、ドット形状としてもよい。
つまり、第2大格子68Bは、第1大格子68Aを構成する小格子70と同じ大きさの小格子(第1小格子70a)と、該第1小格子70aよりもサイズの大きい小格子(第2小格子70b)とが組み合わされて構成されている。図5では、第2小格子70bとして、2個分の第1小格子70aが第3方向に配列された形態(第1形態)のものと、2個分の第1小格子70aが第4方向に配列された形態(第2形態)のものを示している。第2小格子70bは、これに限定されることなく、第1小格子70aの一辺の長さのs倍(sは1より大きい実数)の長さを有する長さ成分(辺など)が存在していればよく、該長さ成分は、例えば第1小格子70aの一辺の長さの1.5倍、2.5倍、3倍等、種々の組み合わせに設定することができる。また、第2補助パターン66Bの第2補助線80Bの長さについても、第2小格子70bの大きさに対応して、第1小格子70aの一辺の長さのs倍(sは1より大きい実数)の長さを有するようにしてもよい。
すなわち、タッチパネル50に適用した第2導電シート10Bは、図2に示すように、センサ部60に対応した部分に、多数の第2導電パターン64Bが配列され、端子配線部62には各第2結線部84bから導出された複数の第2端子配線パターン86bが配列されている。
従って、センサ部60における一方の長辺の両側に対応する各第1結線部84aに接続された第1端子配線パターン86aは、ほぼ同じ長さにて引き回されることになる。もちろん、第1端子88aを第1導電シート10Aのコーナー部やその近傍に形成してもよいが、複数の第1端子配線パターン86aのうち、最も長い第1端子配線パターン86aと最も短い第1端子配線パターン86aとの間に大きな長さ上の違いが生じ、最も長い第1端子配線パターン86aとその近傍の複数の第1端子配線パターン86aに対応する第1導電パターン64Aへの信号伝達が遅くなるという問題がある。そこで、本実施の形態のように、第1導電シート10Aの一方の長辺の長さ方向中央部分に、第1端子88aを形成することで、局所的な信号伝達の遅延を抑制することができる。これは、応答速度の高速化につながる。
複数の第2導電パターン64Bのうち、例えば奇数番目の第2導電パターン64Bが、それぞれ対応する奇数番目の第2結線部84bに接続され、偶数番目の第2導電パターン64Bが、それぞれ対応する偶数番目の第2結線部84bに接続されている。奇数番目の第2結線部84bから導出された第2端子配線パターン86b並びに偶数番目の第2結線部84bから導出された第2端子配線パターン86bは、第2導電シート10Bの一方の長辺におけるほぼ中央部に向かって引き回され、それぞれ対応する第2端子88bに電気的に接続されている。従って、例えば第1番目と第2番目の第2端子配線パターン86bは、ほぼ同じ長さにて引き回され、以下同様に、第2n−1番目と第2n番目の第2端子配線パターン86bは、それぞれほぼ同じ長さにて引き回されることになる(n=1、2、3・・・)。
なお、第1端子配線パターン86aの導出形態を上述した第2端子配線パターン86bと同様にし、第2端子配線パターン86bの導出形態を上述した第1端子配線パターン86aと同様にしてもよい。
タッチ位置の検出方式としては、自己容量方式や相互容量方式を好ましく採用することができる。すなわち、自己容量方式であれば、第1導電パターン64Aに対して順番にタッチ位置検出のための電圧信号を供給し、第2導電パターン64Bに対して順番にタッチ位置検出のための電圧信号を供給する。指先が保護層56の上面に接触又は近接させることで、タッチ位置に対向する第1導電パターン64A及び第2導電パターン64BとGND(グランド)間の容量が増加することから、当該第1導電パターン64A及び第2導電パターン64Bからの伝達信号の波形が他の導電パターンからの伝達信号の波形と異なった波形となる。従って、制御回路では、第1導電パターン64A及び第2導電パターン64Bから供給された伝達信号に基づいてタッチ位置を演算する。一方、相互容量方式の場合は、例えば第1導電パターン64Aに対して順番にタッチ位置検出のための電圧信号を供給し、第2導電パターン64Bに対して順番にセンシング(伝達信号の検出)を行う。指先が保護層56の上面に接触又は近接させることで、タッチ位置に対向する第1導電パターン64Aと第2導電パターン64B間の寄生容量に対して並列に指の浮遊容量が加わることから、当該第2導電パターン64Bからの伝達信号の波形が他の第2導電パターン64Bからの伝達信号の波形と異なった波形となる。従って、制御回路では、電圧信号を供給している第1導電パターン64Aの順番と、供給された第2導電パターン64Bからの伝達信号に基づいてタッチ位置を演算する。このような自己容量方式又は相互容量方式のタッチ位置の検出方法を採用することで、保護層56の上面に同時に2つの指先を接触又は近接させても、各タッチ位置を検出することが可能となる。なお、投影型静電容量方式の検出回路に関する先行技術文献として、米国特許第4,582,955号明細書、米国特許第4,686,332号明細書、米国特許第4,733,222号明細書、米国特許第5,374,787号明細書、米国特許第5,543,588号明細書、米国特許第7,030,860号明細書、米国公開特許第2004/0155871号明細書等がある。
第1補助パターン66A(第1補助線80A)、第2補助パターン66B(第2補助線80B)及び第3補助パターン66C(第3補助線80C)の線幅はそれぞれ30μm以下から選択可能である。この場合、第1導電パターン64Aの線幅や第2導電パターン64Bの線幅と同じでもよく、異なっていてもよい。ただ、第1導電パターン64A、第2導電パターン64B、第1補助パターン66A、第2補助パターン66B及び第3補助パターン66Cの各線幅を同じにすることが好ましい。
積層導電シート54を上面から見たとき、図6に示すように、第1導電シート10Aに形成された第1大格子68Aの隙間を埋めるように、第2導電シート10Bの第2大格子68Bが配列された形態となる。このとき、第1大格子68Aと第2大格子68Bとの間に、第1補助パターン66A(ダミー電極)と第3補助パターン66C(ダミー電極)とが対向することによる第1組合せパターン90Aと、第1大格子68A間の空白領域100に形成された第2補助パターン66B(別のダミー電極)と第2大格子68B内に形成された欠除パターン102とが対向することによる第2組合せパターン90Bとが形成される。
これに対して、本実施の形態では、上述したように、第1補助線80Aと第3補助線80Cとの重なりにより、第1大格子68Aと第2大格子68Bとの境界が目立たなくなり、視認性が向上する。
上述の投影距離Lfの最適距離は、第1大格子68A及び第2大格子68Bのサイズよりは、第1大格子68A及び第2大格子68Bを構成する小格子70のサイズ(線幅及び一辺の長さ)に応じて適宜設定することが好ましい。この場合、一定のサイズを有する第1大格子68A及び第2大格子68Bに対して、小格子70のサイズが大きすぎると、透光性は向上するが、伝達信号のダイナミックレンジが小さくなることから、検出感度の低下を引き起こすおそれがある。反対に、小格子70のサイズが小さすぎると、検出感度は向上するが、線幅の低減には限界があるため、透光性が劣化するおそれがある。
そして、例えば表示パネル58のサイズあるいはセンサ部60のサイズとタッチ位置検出の分解能(駆動パルスのパルス周期等)とに基づいて、第1大格子68A及び第2大格子68Bのサイズ並びに小格子70のサイズが決定され、小格子70の線幅を基準に第1大格子68Aと第2大格子68B間の最適距離が割り出されることになる。
ここで、第1大格子68Aの光遮蔽率とは、第1大格子68Aに入射される光量をIa1とし、第1大格子68Aを通過した光量をIb1としたとき[(Ia1−Ib1)/Ia1]×100として算出された値(%)である。同様に、第2大格子68Bと第2補助パターン66Bとを重ね合わせた光遮蔽率とは、第2大格子68Bと第2補助パターン66Bとを重ね合わせた部分に入射される光量をIa2とし、該重ね合わせた部分を通過した光量をIb2としたとき[(Ia2−Ib2)/Ia2]×100として算出された値(%)である。
ところで、第2補助パターン66Bを構成する第2補助線80Bの本数を多くすると、上述した光透過率を均一にするために、第2大格子68Bに形成される欠除部104をその分多く形成する必要がある。この場合、第2大格子68Bの導電性が損なわれるおそれがある。そこで、第2補助パターン66Bによる光遮蔽率が、第1大格子68Aによる光遮蔽率の50%以下であることが好ましく、さらに好ましくは25%以下である。
ここで、第2補助パターン66Bによる光遮蔽率とは、第1大格子68A間の空白領域100に入射される光量をIa3とし、第2補助パターン66Bを通過した光量をIb3としたとき[(Ia3−Ib3)/Ia3]×100として算出された値(%)である。
また、本実施の形態では、第1導電パターン64Aにおける金属細線16の占有面積が第2導電パターン64Bにおける金属細線16の占有面積よりも大きい。そのため、第1導電パターン64Aの表面抵抗を70オーム/sq.以下に低くすることができ、例えば表示装置30等からの電磁波によるノイズの影響を抑制する上で有利になる。
ここで、第1導電パターン64Aにおける金属細線16の占有面積をA1、第2導電パターン64Bにおける金属細線16の占有面積をA2としたとき、1<A1/A2≦20であることが好ましい。さらに好ましくは、1<A1/A2≦10であり、特に好ましくは2≦A1/A2≦10である。
また、第1大格子68Aにおける金属細線16の占有面積をa1、第2大格子68Bにおける金属細線16の占有面積をa2としたとき、1<a1/a2≦20であることが好ましい。さらに好ましくは、1<a1/a2≦10であり、特に好ましくは、2≦a1/a2≦10である。
これにより、複数の第1端子88a及び複数の第2端子88bを、2つのコネクタ(第1端子用コネクタ及び第2端子用コネクタ)あるいは1つのコネクタ(第1端子88a及び第2端子88bに接続される複合コネクタ)及びケーブルを介して制御回路に電気的に接続することができる。
また、第1端子配線パターン86aと第2端子配線パターン86bとが上下で重ならないようにしているため、第1端子配線パターン86aと第2端子配線パターン86b間での寄生容量の発生が抑制され、応答速度の低下を抑えることができる。
端子配線部62の面積をさらに小さくするには、隣接する第1端子配線パターン86a間の距離、隣接する第2端子配線パターン86b間の距離を狭くすることが考えられるが、この場合、マイグレーションの発生防止を考慮すると、10μm以上50μm以下が好ましい。
また、図1に示すように、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bの例えば各コーナー部に、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bの貼り合わせの際に使用する位置決め用の第1アライメントマーク94a及び第2アライメントマーク94bを形成することが好ましい。この第1アライメントマーク94a及び第2アライメントマーク94bは、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bを貼り合わせて積層導電シート54とした場合に、新たな複合アライメントマークとなり、この複合アライメントマークは、該積層導電シート54を表示パネル58に設置する際に使用する位置決め用のアライメントマークとしても機能することになる。
この積層導電シート54においては、多数の第1導電パターン64A及び第2導電パターン64BのCR時定数を大幅に低減することができ、これにより、応答速度を速めることができ、駆動時間(スキャン時間)内での位置検出も容易になる。これは、タッチパネル50の画面サイズ(縦×横のサイズで、厚みを含まず)の大型化を促進できることにつながる。
第1変形例に係る第1導電パターン64Aは、図8に示すように、2以上の第1大格子68Aが第1方向(x方向)に直列に接続されて構成され、各第1大格子68Aは、それぞれ2以上の小格子70が組み合わされて構成されている。また、第1大格子68Aの辺の周囲に、第1大格子68Aと非接続とされた第1補助パターン66Aが形成されている。
第1大格子68A間の空白領域100に形成された第2補助パターン66Bは、第3方向(m方向)を軸線方向とする第2補助線80Bと第4方向(n方向)を軸線方向とする第2補助線80Bとが交互に、且つ、電気的に絶縁された形態(例えば小格子70の一辺の長さだけ離間した形態)で配列されたパターンを有する。
第2接続部72Bは、p個(pは1より大きい実数)の小格子70(第1小格子70a)が第4方向(n方向)に配列された大きさの第1中格子74aと、第4方向(n方向)にq個(qは1より大きい実数)の小格子70が配列され、第3方向(m方向)にr個(rは1より大きい実数)の小格子70が配列された大きさを有し、且つ、第1中格子74aと交差する第2中格子74bとが配置されて構成されている。第1中格子74aは、図9の例では、7個分の小格子70が第4方向に配列された大きさを有し、第2中格子74bは、第4方向に3個分の小格子70が配列され、第3方向に5個分の小格子70が配列された大きさを有する。
第3補助パターン66Cは、複数の第3補助線80C、L字状パターン等を有する。
つまり、第2大格子68Bは、主として、第1小格子70aよりも大きいサイズを有する複数の第2小格子70bが組み合わされて構成されている。図9では、第2小格子70bとして、2個分の第1小格子70aが第3方向に配列された第1形態と、2個分の第1小格子70aが第4方向に配列された第2形態を示している。第2小格子70bは、これに限定されることなく、第1小格子70aの一辺の長さのs倍(sは1より大きい実数)の長さを有する長さ成分(辺など)が存在していればよく、例えば第1小格子70aの一辺の長さの1.5倍、2.5倍、3倍等、種々の組み合わせに設定することができる。また、第2補助パターン66Bの第2補助線80Bの長さについても、第2小格子70bの大きさに対応して、第1小格子70aの一辺の長さのs倍(sは1より大きい実数)の長さ成分を有するようにしてもよい。
従って、図10に示すように、第1補助パターン66Aと第3補助パターン66Cとが対向することによる第1組合せパターン90Aは、2以上の小格子70が組み合わされた形態となる。
第2補助パターン66Bは、図11に示すように、第3方向(m方向)を軸線方向とし、第4方向に配列された複数の第2補助線80Bと、第4方向(n方向)を軸線方向とし、第3方向に配列された複数の第2補助線80Bとがそれぞれ交差したパターンを有する。すなわち、第2補助パターン66Bは、第3方向に2個分の第1小格子70aが配列され、第4方向に2個分の第1小格子70aが配列された大きさを有する複数の第2小格子70bが組み合わされて構成されている。
従って、この第2変形例においても、図10に示すように、第1補助パターン66Aと第3補助パターン66Cとが対向することによる第1組合せパターン90Aは、2以上の小格子70が組み合わされた形態となる。
上述の積層導電シート54では、図2及び図3Aに示すように、第1透明基体12Aの一主面に第1導電部14Aを形成し、第2透明基体12Bの一主面に第2導電部14Bを形成して、積層するようにしたが、その他、図3Bに示すように、第1透明基体12Aの一主面に第1導電部14Aを形成し、第1透明基体12Aの他主面に第2導電部14Bを形成するようにしてもよい。この場合、第2透明基体12Bが存在せず、第2導電部14B上に、第1透明基体12Aが積層され、第1透明基体12A上に第1導電部14Aが積層された形態となる。また、第1導電シート10Aと第2導電シート10Bとはその間に他の層が存在してもよく、第1導電部14Aと第2導電部14Bとが絶縁状態であれば、それらが対向して配置されてもよい。
すなわち、第1透明基体12Aの両面に形成された感光性ハロゲン化銀乳剤層に対して一括露光を行って、第1透明基体12Aの一主面に第1導電パターン64Aを形成し、第1透明基体12Aの他主面に第2導電パターン64Bを形成する。
先ず、図13のステップS1において、長尺の感光材料140を作製する。感光材料140は、図14Aに示すように、第1透明基体12Aと、該第1透明基体12Aの一方の主面に形成された感光性ハロゲン化銀乳剤層(以下、第1感光層142aという)と、第1透明基体12Aの他方の主面に形成された感光性ハロゲン化銀乳剤層(以下、第2感光層142bという)とを有する。
ところで、第1感光層142a及び第2感光層142bが共に分光増感されていない場合、感光材料140に対して両側から露光すると、片側からの露光がもう片側(裏側)の画像形成に影響を及ぼすこととなる。
これを回避するため、鋭意検討した結果、第1感光層142a及び第2感光層142bの厚みを特定の範囲に設定したり、第1感光層142a及び第2感光層142bの塗布銀量を規定することで、ハロゲン化銀自身が光を吸収し、裏面へ光透過を制限できることが判明した。本実施の形態では、第1感光層142a及び第2感光層142bの厚みを1μm以上、4μm以下に設定することができる。上限値は好ましくは2.5μmである。また、第1感光層142a及び第2感光層142bの塗布銀量を5〜20g/m2に規定した。
上述の例は、感光性ハロゲン化銀乳剤層を用いて第1導電パターン64A及び第2導電パターン64Bを形成する製造方法であるが、その他の製造方法としては、以下のような製造方法がある。
すなわち、第1透明基体12A上及び第2透明基体12B上にめっき前処理材を用いて感光性被めっき層を形成し、その後、露光、現像処理した後にめっき処理を施すことにより、露光部及び未露光部にそれぞれ金属部及び光透過性部を形成して第1導電パターン64A及び第2導電パターン64Bを形成するようにしてもよい。なお、さらに金属部に物理現像及び/又はめっき処理を施すことによって金属部に導電性金属を担持させるようにしてもよい。
めっき前処理材を用いる方法のさらに好ましい形態としては、次の2通りの形態が挙げられる。なお、下記のより具体的な内容は、特開2003−213437号公報、特開2006−64923号公報、特開2006−58797号公報、特開2006−135271号公報等に開示されている。
(a) 透明基体上に、めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基を含む被めっき層を塗布し、その後、露光・現像した後にめっき処理して金属部を被めっき材料上に形成させる態様。
(b) 透明基体上に、ポリマー及び金属酸化物を含む下地層と、めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基を含む被めっき層とをこの順に積層し、その後、露光・現像した後にめっき処理して金属部を被めっき材料上に形成させる態様。
第1透明基体12A及び第2透明基体12B上に、第1導電部14A及び第2導電部14Bをスクリーン印刷版又はグラビア印刷版によって印刷形成するようにしてもよい。
第1透明基体12A及び第2透明基体12B上に、第1導電パターン64A及び第2導電パターン64Bをインクジェットにより形成するようにしてもよい。
本実施の形態に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bの製造方法は、感光材料と現像処理の形態によって、次の3通りの形態が含まれる。
(1) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を化学現像又は熱現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(2) 物理現像核をハロゲン化銀乳剤層中に含む感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を溶解物理現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(3) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料と、物理現像核を含む非感光性層を有する受像シートを重ね合わせて拡散転写現像して金属銀部を非感光性受像シート上に形成させる態様。
上記(2)の態様は、露光部では、物理現像核近縁のハロゲン化銀粒子が溶解されて現像核上に沈積することによって感光材料上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。これも一体型黒白現像タイプである。現像作用が、物理現像核上への析出であるので高活性であるが、現像銀は比表面の小さい球形である。
上記(3)の態様は、未露光部においてハロゲン化銀粒子が溶解されて拡散して受像シート上の現像核上に沈積することによって受像シート上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。いわゆるセパレートタイプであって、受像シートを感光材料から剥離して用いる態様である。
いずれの態様もネガ型現像処理及び反転現像処理のいずれの現像を選択することもできる(拡散転写方式の場合は、感光材料としてオートポジ型感光材料を用いることによってネガ型現像処理が可能となる)。
[第1透明基体12A、第2透明基体12B]
第1透明基体12A及び第2透明基体12Bとしては、プラスチックフイルム、プラスチック板、ガラス板等を挙げることができる。
上記プラスチックフイルム及びプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVA等のポリオレフィン類;ビニル系樹脂;その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等を用いることができる。
第1透明基体12A及び第2透明基体12Bとしては、PET(融点:258℃)、PEN(融点:269℃)、PE(融点:135℃)、PP(融点:163℃)、ポリスチレン(融点:230℃)、ポリ塩化ビニル(融点:180℃)、ポリ塩化ビニリデン(融点:212℃)やTAC(融点:290℃)等の融点が約290℃以下であるプラスチックフイルム、又はプラスチック板が好ましく、特に、光透過性や加工性等の観点から、PETが好ましい。積層導電シート54に使用される第1導電シート10A及び第2導電シート10Bのような導電シートは透明性が要求されるため、第1透明基体12A及び第2透明基体12Bの透明度は高いことが好ましい。
第1導電シート10Aの第1導電部14A(第1大格子68A、第1接続部72A、第1補助パターン66A、第2補助パターン66B等)及び第2導電シート10Bの第2導電部14B(第2大格子68B、第2接続部72B、第3補助パターン66C等)となる銀塩乳剤層は、銀塩とバインダーの他、溶媒や染料等の添加剤を含有する。
本実施の形態に用いられる銀塩としては、ハロゲン化銀等の無機銀塩及び酢酸銀等の有機銀塩が挙げられる。本実施の形態においては、光センサーとしての特性に優れるハロゲン化銀を用いることが好ましい。
銀塩乳剤層の塗布銀量(銀塩の塗布量)は、銀に換算して1〜30g/m2が好ましく、1〜25g/m2がより好ましく、5〜20g/m2がさらに好ましい。この塗布銀量を上記範囲とすることで、導電シートとした場合に所望の表面抵抗を得ることができる。
本実施の形態に用いられるバインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、官能基のイオン性によって中性、陰イオン性、陽イオン性の性質を有する。
本実施の形態の銀塩乳剤層中に含有されるバインダーの含有量は、特に限定されず、分散性と密着性を発揮し得る範囲で適宜決定することができる。銀塩乳剤層中のバインダーの含有量は、銀/バインダー体積比で1/4以上が好ましく、1/2以上がより好ましい。銀/バインダー体積比は、100/1以下が好ましく、50/1以下がより好ましい。また、銀/バインダー体積比は1/1〜4/1であることがさらに好ましい。1/1〜3/1であることが最も好ましい。銀塩乳剤層中の銀/バインダー体積比をこの範囲にすることで、塗布銀量を調整した場合でも抵抗値のばらつきを抑制し、均一な表面抵抗を有する導電シートを得ることができる。なお、銀/バインダー体積比は、原料のハロゲン化銀量/バインダー量(重量比)を銀量/バインダー量(重量比)に変換し、さらに、銀量/バインダー量(重量比)を銀量/バインダー量(体積比)に変換することで求めることができる。
銀塩乳剤層の形成に用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
本実施の形態の銀塩乳剤層に用いられる溶媒の含有量は、銀塩乳剤層に含まれる銀塩、バインダー等の合計の質量に対して30〜90質量%の範囲であり、50〜80質量%の範囲であることが好ましい。
本実施の形態に用いられる各種添加剤に関しては、特に制限は無く、公知のものを好ましく用いることができる。
銀塩乳剤層の上に図示しない保護層を設けてもよい。本実施の形態において「保護層」とは、ゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために感光性を有する銀塩乳剤層上に形成される。その厚みは0.5μm以下が好ましい。保護層の塗布方法及び形成方法は特に限定されず、公知の塗布方法及び形成方法を適宜選択することができる。また、銀塩乳剤層よりも下に、例えば下塗り層を設けることもできる。
[露光]
本実施の形態では、第1導電部14A及び第2導電部14Bを印刷方式によって施す場合を含むが、印刷方式以外は、第1導電部14A及び第2導電部14Bを露光と現像等によって形成する。すなわち、第1透明基体12A及び第2透明基体12B上に設けられた銀塩含有層を有する感光材料又はフォトリソグラフィ用フォトポリマーを塗工した感光材料への露光を行う。露光は、電磁波を用いて行うことができる。電磁波としては、例えば、可視光線、紫外線等の光、X線等の放射線等が挙げられる。さらに露光には波長分布を有する光源を利用してもよく、特定の波長の光源を用いてもよい。
露光方法に関しては、ガラスマスクを介した方法やレーザー描画によるパターン露光方式が好ましい。
本実施の形態では、乳剤層を露光した後、さらに現像処理が行われる。現像処理は、銀塩写真フイルムや印画紙、印刷製版用フイルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。現像液については特に限定はしないが、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもでき、市販品では、例えば、富士フイルム社処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社処方のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72等の現像液、又はそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
本発明における現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。本発明における定着処理は、銀塩写真フイルムや印画紙、印刷製版用フイルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
上記定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、さらに好ましくは25〜45℃である。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、さらに好ましくは7秒〜50秒である。定着液の補充量は、感光材料の処理量に対して600ml/m2以下が好ましく、500ml/m2以下がさらに好ましく、300ml/m2以下が特に好ましい。
現像、定着処理を施した感光材料は、水洗処理や安定化処理を施されるのが好ましい。上記水洗処理又は安定化処理においては、水洗水量は通常感光材料1m2当り、20リットル以下で行われ、3リットル以下の補充量(0も含む、すなわちため水水洗)で行うこともできる。
現像処理後の露光部に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
本実施の形態における現像処理後の階調は、特に限定されるものではないが、4.0を超えることが好ましい。現像処理後の階調が4.0を超えると、光透過性部の透光性を高く保ったまま、導電性金属部の導電性を高めることができる。階調を4.0以上にする手段としては、例えば、前述のロジウムイオン、イリジウムイオンのドープが挙げられる。
以上の工程を経て導電シートは得られるが、得られた導電シートの表面抵抗は0.1〜100オーム/sq.の範囲にあることが好ましい。前記下限値は、1オーム/sq.以上、3オーム/sq.以上、5オーム/sq.以上、10オーム/sq.であることが好ましい。前記上限値は、70オーム/sq.以下、50オーム/sq.以下であることが好ましい。このような範囲に表面抵抗を調整することで、面積が10cm×10cm以上の大型のタッチパネルでも位置検出を行うことができる。また、現像処理後の導電シートに対しては、さらにカレンダー処理を行ってもよく、カレンダー処理により所望の表面抵抗に調整することができる。
本実施の形態では、前記露光及び現像処理により形成された金属銀部の導電性を向上させる目的で、前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させるための物理現像及び/又はめっき処理を行ってもよい。本発明では物理現像又はめっき処理のいずれか一方のみで導電性金属粒子を金属銀部に担持させてもよく、物理現像とめっき処理とを組み合わせて導電性金属粒子を金属銀部に担持させてもよい。なお、金属銀部に物理現像及び/又はめっき処理を施したものを含めて「導電性金属部」と称する。
本実施の形態における「物理現像」とは、金属や金属化合物の核上に、銀イオン等の金属イオンを還元剤で還元して金属粒子を析出させることをいう。この物理現象は、インスタントB&Wフイルム、インスタントスライドフイルムや、印刷版製造等に利用されており、本発明ではその技術を用いることができる。
また、物理現像は、露光後の現像処理と同時に行っても、現像処理後に別途行ってもよい。
本実施の形態において、めっき処理は、無電解めっき(化学還元めっきや置換めっき)を用いることができる。本実施の形態における無電解めっきは、公知の無電解めっき技術を用いることができ、例えば、プリント配線板等で用いられている無電解めっき技術を用いることができ、無電解めっきは無電解銅めっきであることが好ましい。
本実施の形態では、現像処理後の金属銀部、並びに、物理現像及び/又はめっき処理によって形成された導電性金属部には、酸化処理を施すことが好ましい。酸化処理を行うことにより、例えば、光透過性部に金属が僅かに沈着していた場合に、該金属を除去し、光透過性部の透過性をほぼ100%にすることができる。
本実施の形態の導電性金属部の線幅(金属細線16の線幅)は、30μm以下から選択可能である。特に、タッチパネルのとして使用する場合には、金属細線16の線幅は0.1μm以上15μm以下が好ましく、1μm以上9μm以下がより好ましく、2μm以上7μm以下がさらに好ましい。線幅が上記下限値未満の場合には、導電性が不十分となるためタッチパネルに使用した場合に、検出感度が不十分となる。他方、上記上限値を越えると導電性金属部に起因するモアレが顕著になったり、タッチパネルに使用した際に視認性が悪くなったりする。なお、上記範囲にあることで、導電性金属部のモアレが改善され、視認性が特によくなる。線間隔(ここでは小格子70の互いに対向する辺の間隔)は30μm以上500μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは50μm以上400μm以下、最も好ましくは100μm以上350μm以下である。また、導電性金属部は、アース接続等の目的においては、線幅は200μmより広い部分を有していてもよい。
本実施の形態における導電性金属部は、可視光透過率の点から開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、第1導電部14A及び第2導電部14Bの導電部分を除いた透光性部分が全体に占める割合であり、例えば、線幅15μm、ピッチ300μmの正方形の格子状の開口率は、90%である。
本実施の形態における「光透過性部」とは、第1導電シート10A及び第2導電シート10Bのうち導電性金属部以外の透光性を有する部分を意味する。光透過性部における透過率は、前述のとおり、第1透明基体12A及び第2透明基体12Bの光吸収及び反射の寄与を除いた380〜780nmの波長領域における透過率の最小値で示される透過率が90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上であり、さらにより好ましくは98%以上であり、最も好ましくは99%以上である。
本実施の形態に係る第1導電シート10A及び第2導電シート10Bにおける第1透明基体12A及び第2透明基体12Bの厚さは、5〜350μmであることが好ましく、30〜150μmであることがさらに好ましい。5〜350μmの範囲であれば所望の可視光の透過率が得られ、且つ、取り扱いも容易である。
第1透明基体12A及び第2透明基体12B上に設けられる金属銀部の厚さは、第1透明基体12A及び第2透明基体12B上に塗布される銀塩含有層用塗料の塗布厚みに応じて適宜決定することができる。金属銀部の厚さは、0.001mm〜0.2mmから選択可能であるが、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、0.01〜9μmであることがさらに好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。また、金属銀部はパターン状であることが好ましい。金属銀部は1層でもよく、2層以上の重層構成であってもよい。金属銀部がパターン状であり、且つ、2層以上の重層構成である場合、異なる波長に感光できるように、異なる感色性を付与することができる。これにより、露光波長を変えて露光すると、各層において異なるパターンを形成することができる。
本実施の形態では、上述した銀塩含有層の塗布厚みをコントロールすることにより所望の厚さの金属銀部を形成し、さらに物理現像及び/又はめっき処理により導電性金属粒子からなる層の厚みを自在にコントロールできるため、5μm未満、好ましくは3μm未満の厚みを有する第1導電シート10A及び第2導電シート10Bであっても容易に形成することができる。
なお、本実施の形態に係る第1導電シート10Aや第2導電シート10Bの製造方法では、めっき等の工程は必ずしも行う必要はない。本実施の形態に係る第1導電シート10Aや第2導電シート10Bの製造方法では銀塩乳剤層の塗布銀量、銀/バインダー体積比を調整することで所望の表面抵抗を得ることができるからである。なお、必要に応じてカレンダー処理等を行ってもよい。
銀塩乳剤層に対して現像処理を行った後に、硬膜剤に浸漬して硬膜処理を行うことが好ましい。硬膜剤としては、例えば、グルタルアルデヒド、アジポアルデヒド、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン等のジアルデヒド類及びほう酸等の特開平2−141279号公報に記載のものを挙げることができる。
また、導電シートには、反射防止層やハードコート層などの機能層を付与してもよい。
本実施の形態では、上述した銀塩含有層の塗布厚みをコントロールすることにより所望の厚さの金属銀部を形成し、さらに物理現像及び/又はめっき処理により導電性金属粒子からなる層の厚みを自在にコントロールできるため、5μm未満、好ましくは3μm未満の厚みを有する導電シートであっても容易に形成することができる。
現像処理済みの金属銀部にカレンダー処理を施して平滑化するようにしてもよい。これによって金属銀部の導電性が顕著に増大する。カレンダー処理は、カレンダーロールにより行うことができる。カレンダーロールは通常一対のロールからなる。
カレンダー処理に用いられるロールとしては、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリイミドアミド等のプラスチックロール又は金属ロールが用いられる。特に、両面に乳剤層を有する場合は、金属ロール同士で処理することが好ましい。片面に乳剤層を有する場合は、シワ防止の点から金属ロールとプラスチックロールの組み合わせとすることもできる。線圧力の上限値は1960N/cm(200kgf/cm、面圧に換算すると699.4kgf/cm2)以上、さらに好ましくは2940N/cm(300kgf/cm、面圧に換算すると935.8kgf/cm2)以上である。線圧力の上限値は、6880N/cm(700kgf/cm)以下である。
カレンダーロールで代表される平滑化処理の適用温度は10℃(温調なし)〜100℃が好ましく、より好ましい温度は、金属メッシュパターンや金属配線パターンの画線密度や形状、バインダ種によって異なるが、おおよそ10℃(温調なし)〜50℃の範囲にある。
[第1実施例]
第1実施例は、実施例1〜4、比較例1に係る積層導電シート54について視認性を評価した。実施例1〜5、比較例1の内訳並びに測定結果及び評価結果を表3に示す。
(ハロゲン化銀感光材料)
水媒体中のAg150gに対してゼラチン10.0gを含む、球相当径平均0.1μmの沃臭塩化銀粒子(I=0.2モル%、Br=40モル%)を含有する乳剤を調製した。
また、この乳剤中にはK3Rh2Br9及びK2IrCl6を濃度が10−7(モル/モル銀)になるように添加し、臭化銀粒子にRhイオンとIrイオンをドープした。この乳剤にNa2PdCl4を添加し、さらに塩化金酸とチオ硫酸ナトリウムを用いて金硫黄増感を行った後、ゼラチン硬膜剤と共に、銀の塗布量が10g/m2となるように透明基体(ここでは、共にポリエチレンテレフタレート(PET))上に塗布した。この際、Ag/ゼラチン体積比は2/1とした。
幅30cmのPET支持体に25cmの幅で20m分塗布を行ない、塗布の中央部24cmを残すように両端を3cmずつ切り落としてロール状のハロゲン化銀感光材料を得た。
露光のパターンは、第1導電シート10Aについては図2及び図4に示すパターンで、第2導電シート10Bについては図2及び図5に示すパターンで、A4サイズ(210mm×297mm)の第1透明基体12A及び第2透明基体12Bに行った。露光は上記パターンのフォトマスクを介して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光した。
・現像液1L処方
ハイドロキノン 20 g
亜硫酸ナトリウム 50 g
炭酸カリウム 40 g
エチレンジアミン・四酢酸 2 g
臭化カリウム 3 g
ポリエチレングリコール2000 1 g
水酸化カリウム 4 g
pH 10.3に調整
・定着液1L処方
チオ硫酸アンモニウム液(75%) 300 ml
亜硫酸アンモニウム・1水塩 25 g
1,3−ジアミノプロパン・四酢酸 8 g
酢酸 5 g
アンモニア水(27%) 1 g
pH 6.2に調整
上記処理剤を用いて露光済み感材を、富士フイルム社製自動現像機 FG−710PTSを用いて処理条件:現像35℃ 30秒、定着34℃ 23秒、水洗 流水(5L/分)の20秒処理で行った。
実施例1〜4においては、第1大格子68A間の空白領域100に第2補助パターン66Bを形成し、比較例1は、第2補助パターン66Bを形成しなかった。
そして、実施例1〜4、比較例1における下記項目を測定し、さらに、視認性を評価した。
(測定項目)
・第1大格子68Aによる光遮蔽率と、第2大格子68Bと第2補助パターン66Bとを重ね合わせた光遮蔽率との差(%)
・{第2補助パターン66Bによる光遮蔽率/第1大格子68Aによる光遮蔽率}×100(%)
(視認性の評価)
実施例1〜4、比較例1について、第2導電シート10B上に第1導電シート10Aを積層して積層導電シート54を作製し、その後、表示装置30の表示画面58aに積層導電シート54を貼り付けてタッチパネル50を構成した。タッチパネル50を回転盤に設置し、表示装置30を駆動して白色を表示させた際に、線太りや黒い斑点がないかどうか、また、タッチパネル50の第1大格子68A及び第2大格子68Bの境界が目立つかどうかを肉眼で確認した。
これに対して、実施例1〜4は、第2補助パターン66Bを形成し、さらに、第1大格子68Aによる光遮蔽率と、第2大格子68Bと第2補助パターン66Bとを重ね合わせた光遮蔽率との差が20%以下で、第2補助パターン66Bによる光遮蔽率が、第1大格子68Aによる光遮蔽率の50%以下であったため、視認性が良好であった。
第1実施例は、サンプル1〜49について視認性を評価した。視認性は、金属細線の視認され難さと透過率を評価した。サンプル1〜49の内訳及び評価結果を表4及び表5に示す。
サンプル1は、上述した第1実施例の実施例1と同様にして、ハロゲン化銀感光材料を作製し、該ハロゲン化銀感光材料に対して露光、現像処理を行って、金属細線の線幅が7μm、金属細線の線ピッチが70μmの第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル2〜7>
サンプル2、3、4、5、6及び7は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
サンプル8は、金属細線の線幅が6μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル9〜14>
サンプル9、10、11、12、13及び14は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル8と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
サンプル15は、金属細線の線幅が5μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル16〜21>
サンプル16、17、18、19、20及び21は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル15と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
サンプル22は、金属細線の線幅が4μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル23〜28>
サンプル23、24、25、26、27及び28は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル22と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
サンプル29は、金属細線の線幅が3μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル30〜35>
サンプル30、31、32、33、34及び35は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル29と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
サンプル36は、金属細線の線幅が2μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル37〜42>
サンプル37、38、39、40、41及び42は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル36と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
サンプル43は、金属細線の線幅が1μmであること以外は、サンプル1と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<サンプル44〜49>
サンプル44、45、46、47、48及び49は、金属細線の線ピッチが100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μmであること以外は、サンプル43と同様にして第1導電シート10A及び第2導電シート10Bを作製した。
<金属細線の視認され難さ>
サンプル1〜49について、第2導電シート10B上に第1導電シート10Aを積層して積層導電シート54を作製し、その後、表示装置30の表示画面58aに積層導電シート54を貼り付けてタッチパネル50を構成した。タッチパネル50を回転盤に設置し、表示装置30を駆動して白色を表示させた際に、線太りや黒い斑点がないかどうか、また、タッチパネル50の導電パターンの境界が目立つかどうかを肉眼で確認した。
そして、線太りや黒い斑点、並びに導電パターンの境界が目立たない場合を「◎」、線太り、黒い斑点及び導電パターンの境界のうち、いずれか1つが目立つ場合を「○」、線太り、黒い斑点及び導電パターンの境界のいずれか2つが目立つ場合を「△」、線太り、黒い斑点及び導電パターンの境界の全てが目立つ場合を「×」とした。
<透過率>
積層導電シート54の透過率を分光光度計を用いて測定した。透過率が90%以上を「◎」、85%以上90%未満を「○」、80%以上85%未満を「△」、80%未満を「×」とした。
ここで、好ましいのは、金属細線の線幅が6μmよりも大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であるサンプル4及び5、並びに金属細線の線幅が6μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上500μm以下であるサンプル10〜13、17〜20、24〜27、31〜34、38〜41、45〜48であった。
特に好ましいのは、金属細線の線幅が5μmよりも大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であるサンプル4、5、11及び12、並びに金属細線の線幅が5μm以下で、且つ、線ピッチが200μm〜400μm以下であるサンプル17〜19、24〜26、31〜33、38〜40、45〜47であった。
本発明に係る導電シート及びタッチパネルは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
12A…第1透明基体 12B…第2透明基体
14A…第1導電部 14B…第2導電部
16…金属細線 50…タッチパネル
54…積層導電シート 64A…第1導電パターン
64B…第2導電パターン 66A…第1補助パターン
66B…第2補助パターン 66C…第3補助パターン
68A…第1大格子 68B…第2大格子
70…小格子 100…空白領域
102…欠除パターン 104…欠除部
Claims (23)
- 表示装置の表示パネル上に配置される導電シートであって、
入力操作側に配置される第1導電部と、前記表示パネル側に配置される第2導電部とを有し、
前記第1導電部と前記第2導電部とが対向して配置され、
前記第1導電部は、一方向に配列され、それぞれ複数の第1電極が接続された複数の金属細線による第1導電パターンを有し、
前記第2導電部は、前記第1導電パターンの配列方向と直交する方向に配列され、それぞれ複数の第2電極が接続された複数の金属細線による第2導電パターンを有し、
前記第1導電部及び/又は前記第2導電部に含まれ、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される金属細線によるダミー電極と、
前記第1導電部に含まれ、前記第2電極に対応した部分に配置される金属細線による別のダミー電極とを有することを特徴とする導電シート。 - 請求項1記載の導電シートにおいて、
前記第1電極による光遮蔽率と、前記第2電極と前記別のダミー電極とを重ね合わせた光遮蔽率との差が20%以下であることを特徴とする導電シート。 - 請求項1記載の導電シートにおいて、
前記第1電極による光遮蔽率と、前記第2電極と前記別のダミー電極とを重ね合わせた光遮蔽率との差が10%以下であることを特徴とする導電シート。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記別のダミー電極による光遮蔽率が、前記第1電極による光遮蔽率の50%以下であることを特徴とする導電シート。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記別のダミー電極による光遮蔽率が、前記第1電極による光遮蔽率の25%以下であることを特徴とする導電シート。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記第2電極に対応した部分に配置される金属細線による前記別のダミー電極と、前記第2導電部の前記第2電極とが組み合わされて格子パターンが構成されることを特徴とする導電シート。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記第2電極は、網目状の金属細線からなることを特徴とする導電シート。 - 請求項7記載の導電シートにおいて、
前記第1電極は、複数の第1小格子が組み合わされて構成され、
前記第2電極は、前記第1小格子よりもサイズが大きい複数の第2小格子が組み合わされて構成され、
前記第2小格子は、前記第1小格子の一辺の長さの実数倍の長さを有する長さ成分が存在することを特徴とする導電シート。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記第2電極に対応した部分に配置される前記別のダミー電極は、直線状の金属細線からなることを特徴とする導電シート。 - 請求項9記載の導電シートにおいて、
前記第1電極は、複数の第1小格子が組み合わされて構成され、
前記別のダミー電極を構成する前記直線状の金属細線は、前記第1小格子の一辺の長さの実数倍の長さを有することを特徴とする導電シート。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記第2電極に対応した部分に配置される前記別のダミー電極は、網目状の金属細線からなることを特徴とする導電シート。 - 請求項11記載の導電シートにおいて、
前記第1電極は、複数の第1小格子が組み合わされて構成され、
前記別のダミー電極は、前記第1小格子よりもサイズが大きい複数の第2小格子が組み合わされて構成され、
前記第2小格子は、前記第1小格子の一辺の長さの実数倍の長さを有する長さ成分が存在することを特徴とする導電シート。 - 請求項1〜12のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
さらに基体を有し、
前記第1導電部と前記第2導電部とが前記基体を間に挟んで対向して配置されていることを特徴とする導電シート。 - 請求項13記載の導電シートにおいて、
前記第1導電部が前記基体の一主面に形成され、
前記第2導電部が前記基体の他主面に形成されていることを特徴とする導電シート。 - 請求項1記載の導電シートにおいて、
さらに基体を有し、
前記第1導電部と前記第2導電部とが前記基体を間に挟んで対向して配置され、
前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ網目状のパターンに形成され、
前記第1電極間の前記第2電極に対応する領域に、前記別のダミー電極を構成する金属細線による補助パターンが形成され、
上面から見たとき、前記第1電極に隣接して前記第2電極が配置された形態とされ、前記第2電極と前記補助パターンとが対向することによる組合せパターンが形成され、前記組合せパターンは、網目状のパターンが組み合わされた形態を有することを特徴とする導電シート。 - 請求項15記載の導電シートにおいて、
前記第1電極は、複数の第1小格子が組み合わされて構成された第1大格子を有し、
前記第2電極は、前記第1小格子よりもサイズが大きい複数の第2小格子が組み合わされて構成された第2大格子を有し、
前記組合せパターンは、2以上の前記第1小格子が組み合わされた形態を有することを特徴とする導電シート。 - 請求項1〜16のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記第1導電パターンの占有面積が前記第2導電パターンの占有面積よりも大きいことを特徴とする導電シート。 - 請求項17記載の導電シートにおいて、
前記金属細線の線幅が6μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上500μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が6μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であることを特徴とする導電シート。 - 請求項17記載の導電シートにおいて、
前記金属細線の線幅が5μm以下で、且つ、線ピッチが200μm以上400μm以下、あるいは前記金属細線の線幅が5μmより大きく7μm以下で、且つ、線ピッチが300μm以上400μm以下であることを特徴とする導電シート。 - 請求項17〜19のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記第1導電パターンの占有面積をA1、前記第2導電パターンの占有面積をA2としたとき、
1<A1/A2≦20
であることを特徴とする導電シート。 - 請求項17〜19のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記第1導電パターンの占有面積をA1、前記第2導電パターンの占有面積をA2としたとき、
1<A1/A2≦10
であることを特徴とする導電シート。 - 請求項17〜19のいずれか1項に記載の導電シートにおいて、
前記第1導電パターンの占有面積をA1、前記第2導電パターンの占有面積をA2としたとき、
2≦A1/A2≦10
であることを特徴とする導電シート。 - 表示装置の表示パネル上に配置される導電シートを有するタッチパネルであって、
前記導電シートは、
入力操作側に配置された第1導電部と、前記表示パネル側に配置された第2導電部とを有し、
前記第1導電部と前記第2導電部とが対向して配置され、
前記第1導電部は、一方向に配列され、それぞれ複数の第1電極が接続された複数の第1導電パターンを有し、
前記第2導電部は、前記第1導電パターンの配列方向と直交する方向に配列され、それぞれ複数の第2電極が接続された複数の第2導電パターンを有し、
前記第1導電部及び/又は前記第2導電部に含まれ、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されるダミー電極と、
前記第1導電部に含まれ、前記第2電極に対応した部分に配置される別のダミー電極とを有することを特徴とするタッチパネル。
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