JP5611543B2 - 液だまり防止キャップ - Google Patents
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Description
その注出口の形状としては、種々の形状がある(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、このような注出口周辺における内容液の滞留、汚れという問題を解決することは難しかった。
その際、微小凹部は、その先端が注出筒内壁に到達していることを特徴とする構成を採用する。
さらに別の実施例として、隔壁は、注出方向に向かって容器下方側に傾斜していることを特徴とする構成を採用する
したがって、本発明の液だまり防止キャップを用いた容器で内容液を注出した時には、注出口周辺に液が滞留せず、容器内部に回収されてしまうので、キャップが汚れることがなく衛生的な状態を保つことができる。
また、内容液を注出するために容器を傾けた後、容器の正立位置に戻す過程で液が滞留しやすい注出方向端部に微小凹部を配置すれば、滞留する液を誘導・回収しやすい。
さらに、隔壁を注出方向に向かって容器下方側に傾斜させれば、注出方向端部は、注出口周縁部の最も低い容器側位置である最下縁部となるので、容器を正立位置に戻した後も滞留した液は注出方向端部に流れ、微小凹部から誘導・回収されていくので、液だまりを効率よく防止することができる。
また、微小凹部を設けることに加えて、最下縁部近傍の隔壁の容器側底面に、最下縁部を挟んで一対の突起からなる液戻しリブを備えることで、液戻しリブによる最下縁部からの滞留液誘導効果をも期待できるので、さらに液だまり防止に顕著な効果を奏する。
図1〜6において、Aは容器口部に装着するキャップ本体、Bはキャップ本体AにヒンジCを介して開閉可能に取り付けられた上蓋である。
Sは抜栓後に形成された注出口である。
そして、注出筒3の内周側には、容器内部とを仕切る隔壁4が設けられ、隔壁4には、プルリング5によって抜栓されたときに除去され、内容液が注出される注出口Sを形成する除去部6が形成されている。
係合突部8は、環状の突条としており、容器口部のくびれ部に嵌合してキャップを固定している。
隔壁4は、除去部6の周囲をプルリング5で引っ張ったときに破断可能な薄肉弱化部11が設けられており、除去部6はプルリング5と支柱部12を介して一体とされていて、プルリング5で引っ張られ薄肉弱化部11が破断して抜栓されたときには、プルリング5とともに除去される。
注出口Sの平面形状は、注出方向とその直線上で反対方向(プルリング支柱部12付近方向)とを長手方向とし、中央付近がもっとも幅広で長手方向両端部にいくにしたがって徐々にせばまる、変則的な略四辺形の形状となっている。
当該三角形状は、外方に向かう頂部が鋭角な三角形であると、内容液を誘導する上で好適である。
本発明の微小凹部が、滞留する液を誘導して効率よく回収できるという前述した効果を奏する理由は、隔壁をぬらす(ぬれ角が90°以下の)滞留した液は、微小凹部が形成する微小な隙間で、ぬれ角に応じた流路を形成することにより、自らに働く重力により容器側に誘導されると考えられる。
したがって、内容液のぬれ角に応じた、すなわちぬれ角の大きい内容液であればより小さい微小隙間とすることで、また、ぬれ角の小さい内容液であれば若干大きな微小隙間であっても、当該微小隙間に流路が形成され滞留する液を容器側に誘導することができる。
本発明の液だまり防止キャップが装着された容器から内容液を注出するために、プルリング5を引っ張って、隔壁4の薄肉弱化部11を破断させて除去部6を隔壁4から除去し、注出口Sを開ける。
それでも回収されずに注出口S周辺の隔壁4上に残った液は、容器の正立位置で最も低くなる複数の最下縁部に流れていき、液戻しリブ16により誘導されて容器側へ回収されるから、液が隔壁4上にほとんど残ることはない。
他の構成については、第1実施例と同様であるから、説明を省略する。
該最下縁部近傍の隔壁の容器側底面14には、微小凹部15を挟んで一対の突起からなる液戻しリブ16を備えている。
さらに、注出方向にも微小凹部15を設けて、図7のように、注出口周縁部13の3方向位置に微小凹部15を設けてもよい。
さらに、微小凹部15を挟んで最下縁部近傍の隔壁の容器側底面14に液戻しリブを設ければ、一層滞留する液を誘導する力が強くなり、効率よく隔壁4上の液だまりを防止することができる。
また、上記した実施例では、注出口は注出方向に長手方向を持つ変則的な略楕円形状であるものを示したが、注出口の形状もこのような本実施例の形状に限定されず、どのような形状であってもよい。
特に、抜栓後も清潔感を保ちたい液状食料品などの容器に好適である。
B 上蓋
C ヒンジ
S 注出口
1 嵌合筒
2 蓋係合部
3 注出筒
4、4a 隔壁
5 プルリング
6 除去部
7 外周壁部
8 係合突部
9 係合内壁部
10 注ぎ口
11 薄肉弱化部
12 支柱部
13 注出口周縁部
14 容器側底面
15 微小凹部
16 液戻しリブ
Claims (9)
- 容器口部に装着するための嵌合筒と、
嵌合筒の内周に連なって突出する筒状をなし、内容液を案内する注出筒と、
注出筒内底部に、抜栓されて注出口を形成する除去部を設けた隔壁とを備え、
抜栓時に形成される注出口周縁部がなす面に微小隙間を形成し鋭角な頂部を外方に向けた略三角形状の微小凹部が、注出口周縁の少なくとも一カ所に設けられるように除去部が画成されており、該微小隙間は、内容液のぬれ角に応じた流路が形成される微小な幅を有していることを特徴とする液だまり防止キャップ。 - 微小凹部は、注出口周縁部の注出方向に位置する注出方向端部に配置されたことを特徴とする請求項1記載の液だまり防止キャップ。
- 微小凹部は、その先端が注出筒内壁に到達していることを特徴とする請求項2記載の液だまり防止キャップ。
- 微小凹部は、注出口周縁部の最も低い容器側位置である最下縁部に配置されたことを特徴とする請求項1記載の液だまり防止キャップ。
- 微小凹部は、注出口周縁部の注出方向に位置する注出方向端部と注出口周縁部の最も低い容器側位置である最下縁部の両方に配置されたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の液だまり防止キャップ。
- 微小凹部が配置される最下縁部が、キャップの中心を通り注出方向と直交する面上の対向する複数の注出口周縁部であることを特徴とする請求項4または5記載の液だまり防止キャップ。
- 隔壁は、キャップの中心に向かって容器下方側に傾斜していることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の液だまり防止キャップ。
- 隔壁は、注出方向に向かって容器下方側に傾斜していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液だまり防止キャップ。
- 注出口周縁部の最も低い容器側位置である最下縁部を挟んで、隔壁の容器側底面に一対の突起からなる液戻しリブを備えたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の液だまり防止キャップ。
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2009
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