JP5608769B2 - 保湿保温マスク - Google Patents

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Description

本発明は保湿保温マスクに関し,より詳細には,着用することで肌を保湿できると共に,保温による肌の血行促進を図ることができる保湿保温マスクに関する。
空気の乾燥が肌のトラブルを引き起こす原因の一つであるとは良く知られており,特に,冬季は空気が乾燥して低湿度となっているだけでなく,低気温でもあるために,気温の低下に伴う血行の低下が皮脂の分泌を悪化させて肌が乾燥し易い状態となっている。
しかも,冬季には空気中に含まれる水分の絶対量が少なくなっていることから,暖房の効いた室内は,気付かないうちに更に低湿度となっており,肌に負担をかけている場合も多い。
すなわち,湿度(相対湿度)は,飽和水蒸気量(空気が取り込み可能な水の量)に対する実際の水蒸気量の割合を示したものであるが,温度の上昇に伴い飽和水蒸気量は増加するため,低温,低湿度の冬季の空気を加湿することなく暖房によって暖めれば,空気中の水分量はそのままで飽和水蒸気量だけが増加するため,極めて湿度の低い乾燥した空気が得られることとなる。一例として気温5℃,湿度50%の空気を加湿することなく暖房により25℃迄暖めた場合,湿度は14%程度まで低下する。
このような空気の乾燥に伴う肌のトラブルを予防するためには,肌に十分な水分を与えて保湿すると共に,与えた水分を逃がさないように閉じ込めておくことが重要であり,このような保湿方法は既に各種提案され,且つ,実践されている。
このような保湿方法のうちの代表的なものとしては,保湿成分を含んだ化粧水や美容液,乳液の塗布があり,また,化粧水や美容液の成分を効果的に肌に浸透させる方法として化粧水や美容液を不織布等に含浸させた美容用のフェイスマスク等も市販されており,これを所定時間,顔面に貼り付ける等のケアも行われている。
また,「スチーム美顔器」等と呼ばれる美容器具も広く普及しており,顔に対して水のミストや,場合によっては保湿成分や美容成分を含んだミストを吹き付けることで,肌の保湿を図ることも行われている。
なお,美容のための顔や肌の保湿を目的としたものではないが,乾燥した空気を吸い込むことで粘膜が乾燥することにより生じる鼻や喉の痛みを予防するために,衛生用のマスクを着用して口と鼻とを覆うことで,着用者自らの呼気に含まれる水分で乾燥を防止することも行われている。
また,このようなマスクとして,就寝時に外れ難く,且つ,耳や頬が痛くならないようにするために,鼻及び口を覆うための覆い部102と,後頭部に回して掛止するための帯状の掛止帯103を備え,前記覆い部102と掛止帯103とを柔軟で通気性のあるシートにより全体として輪状をなすように形成し,前記掛止帯103の右半部103Aと左半部103Bとにそれぞれ耳を露出させるための耳出し孔110を複数形成した就寝用衛生マスクが提案されている(特許文献1参照)。
また,睡眠時における長時間の使用によっても息苦しさを感じさせないようにするために,本体202部分の口と対面する領域Aの左右部に,それぞれ上下に細長く伸びる第1息抜き開口204を設けると共に,鼻からの呼吸を確保するための第2息抜き開口206を設けた衛生マスク201も提案されている(特許文献2参照)。
特開2011−115463号公報 特開2012− 40163号公報
以上で説明したように乾燥は美容の大敵であり,従来より肌の保湿を行うための各種のケアが実践されている。
このようなケアの一つとして前述したように化粧水や美容液,乳液等の塗布が最も一般的な方法として行われているが,この方法では,一般に化粧水や美容液を塗布した後,その上から更に油分を含む乳液等を塗布して乾燥を防ぐ保護膜を形成することが行われていることから,これらの高価な化粧品を何種類も用意する必要があり,経済的な負担も大きい。
また,風呂上がりや就寝前の一定時間を前述した化粧水や美容液,乳液の塗布や,これらの塗布に伴う肌のマッサージ等に費やす必要がある。
しかも,乳液中に含まれる油分によって肌の表面に乾燥を防ぐための保護膜を形成していたとしても,就寝時に布団や枕,シーツに肌が擦れる等して乳液が取れてしまうと保湿効果が低下してしまう。
化粧水や美容液を含浸させたフェイスマスクの使用は,前述した化粧水や美容液を,手や化粧パフで塗布する場合に比較して長時間,肌の上に留めておくことができることから,化粧水や美容液成分の肌に対する浸透がより十分に行われることが期待できる。
しかし,塗布方法に相違はあるものの,このようにして化粧水や美容液の塗布を行った後,更に乳液等の塗布を行って油分を補うことが行われることから,前述した場合と同様の問題が生じる。
また,フェィスマスクを顔に貼着したまま,化粧水や美容液の成分が肌に浸透する迄の間,暫く放置しておく必要があるために,その間の行動が制約される。
更に,前述したスチーム美顔器にあっては,微細なミストの状態で水分を顔に吹き付けることで,肌が吸収し易い状態で水分を提供できるようになっていると共に,温ミストとして水分を提供する場合,肌が暖められて血行が良くなる結果,乾燥の防止に役立つ皮脂の分泌も促進され,特に,前述した化粧水や美容液の塗布と併用することで高い効果が得られるとも言われている。
このように,スチーム美顔器は肌のケアに高い効果を発揮すると言われているが,その分,高価でもあるために,その恩恵を受けるためには多大な経済的負担を強いられることとなる。
また,スチーム美顔器を使用したケアは,スチーム美顔器より放出されるスチームが顔に当たるよう,スチーム美顔器の所定の位置に顔を向けた姿勢を維持する必要があり,その間の行動が制約されることから,せいぜい1日に30分〜1時間程度のケアが限界で,より長時間のケアを継続して行うことは困難である。
なお,以上で説明した既知の一般的なケアの方法では,ケア後に就寝することで,就寝中の比較的長い時間,肌が乾燥した空気に曝されることとなるために,折角潤いを与えた肌から再度水分が奪われてしまうこととなり,その効果は限定的である。
そこで本発明の発明者は,高価な機械や器具,化粧品を使用することなく,より簡単に,且つ,時間的な拘束を受けることなく肌の乾燥を防止することができるケアの方法を模索した結果,所定構造のマスクを着用することで,着用者自身の呼気中に含まれる水分と呼気の温度を利用して,肌の保湿と保温を行うことができるのではないかとの考えるに至った。
そして,このような方法で肌の保湿と保温を行うことができれば,このマスクを着用して就寝するだけで,起きている間の時間を全く犠牲にすることなく,6〜7時間という比較的長時間に亘る睡眠時間中,継続的に肌に潤いを与え続けることができると共に,継続的な保温を行うことができるのではないかと考えた。
なお,美容に対するものではないが,呼気中に含まれる水分の利用としては,前掲の特許文献1,2に示したように,粘膜の乾燥に伴う鼻や喉の痛みを予防するために,衛生マスク101,201を着用して就寝することも提案されている。
しかし,特許文献1,2に記載の衛生マスク101,201は,あくまでも乾燥による喉や鼻の痛みを予防しようというものであって,ここには就寝中の呼気を,肌のケア(保湿や保温)に利用しようという発想が一切存在していない。
そのため,ここに開示されている衛生マスク101,201を着用しただけでは,鼻や喉の痛みを予防できたとしても,肌のケア(保湿,保温)を行うことはできない。
特に,特許文献2に記載の構成にあっては,就寝時の息苦しさを解消するために第1息抜き開口204,204と,第2息抜き開口206を設けていると共に,これらの開口204,204,206は,口と対面する領域Aを立体形状に保持することで常に開口した状態を維持するように設計されていることから(特許文献2[0012],[0013]欄),衛生マスク201の着用に伴う息苦しさの解消という点では効果があると考えられるものの,着用者の呼気は極めて短時間でマスク外に放出されるものとなっていると共に,着用者はこれらの開口を介して外気を直接に近い状態で吸い込むこととなるために,肌の乾燥を防止する効果が無いだけでなく,喉の乾燥防止という効果についても限定的であると考えられる。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するために為されたものであり,極めて簡単な構成でありながら,就寝時に着用するだけで,寝ている間に肌の保湿と保温を行うことができ,しかも,息苦しさ等を感じることなく,快適な装着感が得られることにより,就寝中の脱落等による効果の低減が生じ難い保湿保温マスクを提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするために記載したものであり,言うまでもなく,本願発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明の保湿保温マスク1は,通気性,保湿性,及び伸縮性を有する布地で形成され,顔の眼よりも下側の部分と首の前面を覆う前面部10と,後頭部の略下側半分とうなじの部分とを覆う背面部20とが連続して形成された筒状体として形成されており,内部に頭部を挿入して前記筒状体の上端縁を眼の下から後頭部にかけての頭部表面に密着させた状態で装着可能に構成されており,
前記前面部10が,顔の正中線上に配置される縫着部40を備え,該縫着部40において,上端側の所定の範囲を外向きに膨出させた膨出部13を備えた布地(前面布11,12)の端部(縦方向の他辺11b,12b)同士を縫着して,装着時,鼻及び口の前方部分の布地が立体的に前方に膨出するよう形成されており,
前記前面部10と背面部20の境界部boの上端寄りに,縦方向のスリット形状を有する耳掛孔31を設けると共に,前記耳掛孔31の下方に所定の間隔を介して,縦方向のスリット形状を有する換気口33を設けたことを特徴とする(請求項1)。
なお,ここで「正中線」とは正中面(人体を左右両半に分ける鉛直平面)と体表面との交線をいう(JIS Z 8500-2002)。
上記構成の保湿保温マスク1において,前記布地の材質はシルクを含むものとすることが好ましく(請求項2),また,前面部10に設けた縫着部40上には,バイアステープ41を取り付けることが好ましい(請求項3)。
更に,前記背面部20の上端縁(背面布21の上辺21c)は,中央部に向かって下向きに傾斜する,全体として凹状,実施形態では,U字状又はV字状に形成することが好ましく(請求項4),また,縫着部分それぞれの縫い代は,装着時に外側と成る部分に設けることが好ましい(請求項5)。
以上で説明した本発明の保湿保温マスク1によれば,以下の顕著な効果を得ることができた。
本発明の保湿保温マスク1では,通気性と保湿性を有し,且つ,伸縮性を有する布地で眼の下部分から首に至る部分迄を広く覆うと共に,換気口33を耳掛孔31の下方に,耳掛孔31に対して所定の間隔を介して設けたことで,着用者の鼻乃至は口から吐き出された呼気は,図3中に矢印で示すように着用者の鼻及び口の周りだけでなく,頬,顎,首の周辺を循環した後,換気口33を介して排出されることとなり,これらの部分全体を,呼気中に含まれる水分によって潤すことができた。
また,保湿保温マスク1の内部は呼気によって暖められているために,肌の血行が良くなり皮脂の分泌等が促され,その結果,本発明の保湿保温マスクを装着して就寝するだけで,肌に水分が継続的に与えられるだけでなく,このようにして与えられた水分は,皮脂によって肌の角質層に保持されるために,乾燥され難い状態を作り出すことができた。
その結果,本願の保湿保温マスク1にあっては,乾燥による肌のかさつきや痒み,唇のひび割れ等の防止のみならず,乾燥が原因となるほうれい線(口の横に出来るシワ)や首の乾燥ジワ等についても目立たなくする効果も確認されており,極めて高い保湿効果が得られるものであった。
布地の材質としてシルクを使用する場合,シルクは通気性や保湿性に優れるだけでなく,保温性についても優れた材質であることから,保湿保温マスク1内の保湿のみならず保温効果をより一層高めることができた。
しかもシルクは,従来より高級肌着等に採用されてきた素材であることから判るように,肌触りがとても良く,肌に優しく長時間肌に触れてもかぶれ等を生じ難い材質であることから,一晩中装着した場合であっても違和感や不快感なく装着することができ,且つ,材質が原因となるかぶれ等の新たな肌のトラブルの発生も生じ難いものとすることができた。
縫着部40上にバイアステープ41を取り付けた構成にあっては,このバイアステープ41を目印として鏡等を見ながら縫着部40が顔の正中線上に配置されるように装着することで,本発明の保湿保温マスク1を簡単に正しく装着することができ,装着の仕方が適切でないことによって生じる効果の低下を容易に回避することができた。
また,このようなバイアステープを取り付けることで,柔軟な生地によって構成されている本発明の保湿保温マスク1に立体形状を維持するための張りを与えることができた。
背面部20の上端縁(背面布21の上辺21c)を中央に向かって下向きに傾斜する凹状,この実施形態では,U字状乃至はV字状に形成したことで,後頭部のうち,後方に最も飛び出している部分(図3中の後頭点B1)よりも下側に保湿保温マスク1の上端縁が配置されることとなるため,就寝時に後頭部を枕に乗せたときに,保湿保温マスクの上端縁が存在することにより生じる違和感が少なく,保湿保温マスク1を装着した状態であっても,睡眠を妨げられ難いものとすることができた。
更に,装着時に外側となる部分に縫い代を設けたことで,縫い代が肌と長時間接触することにより感じるストレスや,起床時,縫い代の痕が顔に付いていた等というトラブルの発生を防止することができた。
装着状態における保湿保温マスクの正面図。 装着状態における保湿保温マスクの背面図。 装着状態における保湿保温マスクの右側面図。 保湿保温マスクの組立図であり,(A)は各パーツが分離している状態。(B)は前面布と背面布を縫着した状態,(C)は前面布の縦方向の他辺11b,12bを相互に縫着している状態。 保湿保温マスクの寸法説明図。 従来の衛生マスクの斜視図(特許文献1の図2に対応)。 従来の衛生マスクの正面図〔特許文献2の図1(B)に対応〕。
次に,本発明の実施形態につき添付図面を参照しながら説明する。
図1〜3において符合1は本発明の保湿保温マスクであり,この保湿保温マスク1は,通気性と保湿性を有し,且つ,伸縮性を有する布地によって形成された,全体を略筒状体として形成されたもので,伸張させた状態で頭部を該筒状体の内部に挿入することにより装着できるようになっている。
このような布地としては,シルク,又はシルク混の素材によって形成されたニット生地を使用することができる。このようなシルクを含む材質の布地を使用する場合,シルクの含有率が高い程良く,好ましくはシルクの含有率が80%以上,より好ましくは90%以上のものを使用し,本実施形態にあっては一例としてシルク96%,ポリウレタン4%のニット生地を使用した。
この保湿保温マスク1は,図3に示すように,眼よりも下の部分にあたる顔の全体,具体的には鼻,口,頬,顎の部分から,首の前面部分迄を覆う前面部10と,後頭部の下側部分と首の背面側(うなじ)にかけての部分を覆う背面部20によって構成されており,両者が一体となって前述した筒状体を構成している。
そして,この前面部10と背面部20との境界boに沿って,図3及び図5に示すよう境界boの上端寄りの位置にスリット状の耳掛孔31が縦方向に形成されており,筒状に形成された保湿保温マスク1内に頭部を挿入して,この耳掛孔31内に保湿保温マスクの内側から外側に向かって耳を挿入することで,就寝時に寝返りを打った場合等でおいても保湿保温マスク1の位置ズレや脱落が生じ難いものとなっている。
また,前述した前面部10と背面部20との境界boには,前述の耳掛孔31に対して所定の間隔を介した下方に,スリット状の換気口33が前記境界boに沿って形成されており,本発明の保湿保温マスク1の着用者の呼気が,この部分を介して保湿保温マスク1外に排出できるようになっていると共に,保湿保温マスク1内に対する外気の導入についても行うことができるようになっており,布地の通気性を利用した呼吸のみの場合に比較して,着用者が息苦しさを感じることが無いように構成されている。
上記前面部10及び背面部20は,本実施形態にあっては図4に示すようにそれぞれを別々のパーツで構成しており,図4に示す例では,対称形状に形成された一対の前面布11,12によって前述の前面部10を形成すると共に,単一の背面布21によって前述の背面部20を形成している。
前面部10となる前述の前面布11,12は,図4(A)に示すように後述する背面布21と縫着される縦方向の一辺11a,12aが直線的に形成されていると共に,縦方向の他辺11b,12bを,上端側の約1/4の位置で最も外側に突出した膨出部13,13を備えた略「く」の字状に形成している。
そして,上辺11c,12cの前記縦方向の他辺11b,12b寄りの位置に,内向きに僅かに陥没する陥没部14,14を設け,装着時に眼の前方部分が覆われないように構成すると共に,下辺11d,12dを,縦方向の他辺11b,12b側から一辺側11a,12a側に向かってに上向きに傾斜した形状とし,装着時に胸から肩にかけての部分に保湿保温マスク1の下端縁が配置されるように形成している。
また,前述の背面部20となる背面布21は,前述した前面布10の縦方向の一辺11a,12aと縫着される縦方向の二辺21a,21bと,僅かに凹状,本実施形態では,U字状に湾曲する上辺21cと,前記上辺21cに比較してより急激な湾曲形状を有する逆U字状の下辺21dによって画成された,中央に幅狭部22が形成された形状を有する。
このような上辺21cの湾曲形状によって,図2及び図3に示すように後頭部のうち,最も後方に迫り出している後頭点B1よりも下側に背面部20の上端縁(背面布21の上辺21c)が配置されるように構成されており,後頭部を枕に乗せて就寝した際,保湿保温マスク1の上端縁が後頭部における一段後退した部分に配置されるために,枕と後頭部の間に保湿保温マスク1の上端縁が介在することによる違和感が軽減されていると共に,下辺21dの前記湾曲形状により,うなじと肩との境界部分の形状に沿って保湿保温マスクの下端縁が配置できるようになっている。
以上のように構成された前面布11,12と背面布21は,必要に応じてそれぞれの周縁部がほつれないようにかがり縫いが施された後,一例として図4(A)に示すように,各前面布11,12の縦方向の一辺11a,12aと,背面布21の縦方向の両辺21a,21bとが,前述の耳掛孔31及び換気孔33となる部分を残して図4(A)中に×印で示した部分で縫着される。
このようにして前面布11,12と背面布21とを縫着した後,図4(B)に示すように,前面布11,12の縦方向の他辺11b,12bが重なり合うように幅狭部22で背面布20を袋折りにして,図4(C)に示すように前面布11,12の縦方向の他辺11b,12b同士を重ね合わせた状態で縫着することにより,前述したように略筒状の保湿保温マスク1が完成する。
なお,前面布11,12の縦方向の他辺11b,12b同士を縫着するに際しては,この縫着位置に図4(C)に示すようにバイアステープ41を取り付ける等して,縫着部40の位置を明確に表示できるようにすることが好ましい。
また,以上で説明した各パーツのかがり縫いや縫着は,保湿保温マスク1の完成時,外側となる部分に縫い代が配置されるように行い,保湿保温マスク1を装着した際に,縫い代が着用者の肌に直接触れないようにする。
このようにして形成された保湿保温マスクの寸法は,一例として,図5における最大高さHが26cm,最狭部22の高さhが9cm,横幅Wが26cm,耳掛孔31の長さL1が6.5cm,換気口33の長さL2が10cmである。
なお,以上で行った説明では,前面部10と背面部20とをそれぞれ別々の布地で形成する場合を例に挙げて説明したが,前述した前面布11,12と背面布20とを一枚の連続した布地として形成しても良く,この場合,前述した耳掛孔31と換気口33の形成位置にスリット状の切り込み孔を設け,この孔の内周縁をかがり縫いする等して耳掛孔31と換気口33を形成するものとしても良い。
以上のように構成された保湿保温マスク1は,下端側からその内部に頭を挿入して,前面部10に設けられた縫着部40が顔の正中線上の位置となるように装着する。
この際,縫着部40に取り付けたバイアステープ41を目印にして,鏡等を見ながら保湿保温マスク1の位置を補正することで,保湿保温マスク1を正しい位置で簡単に装着することができる。
図1及び図3に示すように,縫着部40の上端が鼻鞍点B2の付近に配置されるように保湿保温マスク1に対する頭部の挿入位置を決定すると,保湿保温マスク1の上端縁は,前述した各パーツの上辺に形成されたカーブ形状に従い,眼窩点B3近傍,側頭点B4と耳の間を通って後頭点B1の下方に配置されると共に布地の伸縮性によって頭部の表面に適度な圧力で密着した状態で装着され,この状態で,耳掛孔31に耳を挿入すると共に,保湿保温マスク1の下端を下方に向かって若干引き伸ばしてやると,保湿保温マスク1の下端縁は,前述した各パーツの下辺の形状により,前面側において鎖骨近傍の位置から,肩の上を通り,背面側においてうなじの下端近傍に至るように配置され,眼の下方における顔面全体から首にかけての広い範囲を保湿保温マスク1によって覆うことができるようになっている。
なお,上記の説明において,後頭点B1,鼻鞍点B2,眼窩点B3,側頭点B4,及び,正中線の語は,いずれも日本工業規格「人間工学−設計のための基本人体測定項目」(JIS Z 8500-2002)の用例に従うもので,それぞれ,
後頭点:眉間点から最も遠い位置にある後頭部の正中線上にある点,
鼻鞍点:正中線上で鼻根部の最も陥没した点,
眼窩点:眼窩の最下縁,
側頭点:側頭部においた最も外側にある点,
正中線:正中面(人体を左右両半に分ける鉛直平面)と体表面との交線,
である。
このようにして,頭部に本発明の保湿保温マスク1を装着した後,保湿保温マスク1の下端縁を寝巻等の着衣の襟(ぐり)内に挿入して,下端縁部分から内部の空気の逃げを少なくすることもできる。
前述したように,保湿保温マスク1の上端縁は,前述した箇所において顔や頭部の表面に密着していると共に,前面布11,12の縦方向の他辺11b,12bに形成された膨出部13,13によって着用者の口や鼻の前面部分は立体的な形状に形成されていることから,着用者の鼻や口から放出された呼気は,図3中に矢印で示すように頬,顎,及び首の周囲に掛けて流動できるようになっている。
また,換気口33を耳掛孔31の下方位置に設けたことにより,着用者の口及び鼻より生じた呼気は,着用者の口や鼻の周辺,頬,顎,首の周辺を通過した後で無ければ,換気口33に到達することができず,各部の肌に潤いを与えるために必要な呼気の流れが保湿保温マスク1内に確実に形成できるようになっている。
しかも,保湿保温マスク1内には比較的広い呼気の滞留空間が形成されているために,吸気の際に換気口33より保湿保温マスク1の内部に外気が導入された場合においても,乾燥した冷たい外気は,保湿保温マスク1内に大量に滞留している,暖かい,湿った空気と混ざり合う結果,保湿保温マスク1内の空間の湿度や温度が急激に低下することも無く,保湿,保温の効果を好適に維持できるようになっている。
このように,本発明の保湿保温マスク1にあっては,呼気中に含まれる水分と呼気の温度によって肌に潤いを与えると共に肌の血行を促進する効果が得られることから,本発明の保湿保温マスク1を装着するだけで,美容効果を得ることができるものとなっており,これを着用したまま就寝することで,就寝中の6〜7時間という極めて長い時間,肌に対して継続的に潤いを与え続けることができるものとなっており,しかも顔だけでなく,顔と同程度に他者の視線が注がれ得る首元に対しても潤いを与えることができるものとなっており,更には,乾燥による肌のかさつき,痒み,唇のひび割れの発生を防止できる他,乾燥が原因で生じるほうれい線や首の乾燥ジワ等についても目立たなくすることができ,高い美容効果が得られるものとなっている。
なお,本発明の保湿保温マスク1は,着用者の呼気中の水分を保湿保温マスク1内の空間に滞留させておくことができるものであることから,肌に潤いを与えるだけでなく,従来技術として紹介した衛生マスク同様,乾燥した空気を吸い込むことにより生じる鼻や喉の粘膜の乾燥についても防止できるという効果をも併せ持つものである。
また,本発明の保湿保温マスク1は,これを単独で使用することも可能であるが,例えば化粧水や美容液,乳液等を塗布した後,本発明の保湿保温マスクを着用する等,他のケアとの相乗効果が得られるような態様で使用しても良い。
1 保湿保温マスク
10 前面部
11 前面布(左)
11a 縦方向の一辺(前面布11の)
11b 縦方向の他辺(前面布11の)
11c 上辺(前面布11の)
11d 下辺(前面布11の)
12 前面布(右)
12a 縦方向の一辺(前面布12の)
12b 縦方向の他辺(前面布12の)
12c 上辺(前面布12の)
12d 下辺(前面布12の)
13 膨出部
14 陥没部
20 背面部
21 背面布
21a,21b 縦方向の辺(背面布21の)
21c 上辺(背面布21の)
21d 下辺(背面布21の)
22 幅狭部
31 耳掛孔
33 換気口
40 縫着部
41 バイアステープ
1 後頭点
2 鼻鞍点
3 眼窩点
4 側頭点
101 衛生マスク
102 覆い部
103 掛止帯
103A 右半部(掛止帯103の)
103B 左半部(掛止帯103の)
110 耳出し孔
201 衛生マスク
202 本体(衛生マスクの)
204 第1息抜き開口
206 第2息抜き開口

Claims (5)

  1. 通気性,保湿性,及び伸縮性を有する布地で形成され,顔の眼よりも下側の部分と首の前面を覆う前面部と,後頭部の略下側半分とうなじの部分とを覆う背面部とが連続して形成された筒状体として形成されており,内部に頭部を挿入して前記筒状体の上端縁を眼の下から後頭部に掛けての頭部表面に密着させた状態で装着可能に構成されており,
    前記前面部が,顔の正中線上に配置される縫着部を備え,該縫着部において,上端側の所定の範囲を外向きに膨出させた膨出部を備えた布地の端部同士を縫着すると共に,
    前記前面部と背面部の境界部の上端寄りに,縦方向のスリット形状を有する耳掛孔を設け,前記耳掛孔の下方に所定の間隔を介して,縦方向のスリット形状を有する換気口を設けたことを特徴とする保湿保温マスク。
  2. 前記布地がシルクを含むことを特徴とする請求項1記載の保湿保温マスク。
  3. 前面部に設けた前記縫着部上に,バイアステープを取り付けたことを特徴とする請求項1又は2記載の保湿保温マスク。
  4. 前記背面部の上端縁を,中央部に向かって下向きに傾斜する全体として凹状に形成したことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の保湿保温マスク。
  5. 各部の縫着及びかがり縫いにより生じる縫い代を,装着時,外側となる部分に設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の保湿保温マスク。
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