JP5606818B2 - インク組成物、インクセットおよび画像形成方法 - Google Patents

インク組成物、インクセットおよび画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、インク組成物、インクセットおよび画像形成方法に関する。
インクジェット記録方法は、インクジェットヘッドに設けられた多数のノズルからインクを液滴状に吐出することによって記録を行なうものであり、多種多様な記録媒体に対して高品位な画像を記録し得ること等から広く利用されている。
インクジェット用インクでは、黒色インクにカーボンブラック顔料が使用されているが、カラーインクにおいては水溶性染料が中心的であり、耐候性(耐光性、耐オゾン性、耐水性)の改良が求められている。特に、印刷分野への応用を考えた場合、耐候性の改善は特に重要である。顔料は、その高い結晶性に起因して本質的に堅牢性が高く、耐光性、耐水性は染料に比べて格段に優れている。しかしながら、顔料インクの保存安定性は十分ではなく、また、顔料粒子が記録媒体表面に留まるために耐擦性が悪くなるなど、課題が残されている。
記録画像の耐擦性を向上する技術として、水と、水不溶性ポリマーに被覆された顔料と、平均粒子径の異なる少なくとも2種類のワックスとを含むインク組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、記録物の耐擦性を向上する技術として、無機塩基によって水溶解性にpH調製された酸価が40以下のアルカリ可溶性共重合体と、水と、着色剤と、ワックスとを含んでなるインク組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2007−277290号公報 特開2003−261805号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインク組成物では、平均粒子径の異なる少なくとも2種類のワックスを添加することで形成される画像の耐擦性は改良されるものの、印字直後の耐ブロッキング性の点で満足すべきものではなかった。
また、特許文献2に記載のインク組成物においても、インクジェット記録専用紙に対する耐擦性は改良されるものの、一般的に用いられる普通紙等の記録媒体への記録ではなかった。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、経時での保存安定性に優れ、画像形成直後の耐ブロッキング性に優れる画像の形成が可能なインク組成物並びにこれを用いたインクセットおよび画像形成方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 色材と、水と、パラフィンワックス及びポリエチレンワックスから選択される少なくとも1種のワックス1並びにカルナウバワックス及びステアリン酸アミドワックスから選択される少なくとも1種のワックス2の2種のワックスを含むワックス粒子と、を含有するインク組成物。
<2> 前記2種のワックスは比重が異なるワックスを含む<1>に記載のインク組成物。
<3> 前記ワックス1の比重が0.95以下であり、前記ワックス2の比重が0.95を超える<1>又は<2>に記載のインク組成物。
<4> 前記2種のワックスの比重差が0.05以上0.15以下である<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインク組成物。
<5> 前記ワックス2がカルナウバワックスである<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインク組成物。
<6> 前記ワックス1がパラフィンワックスである<1>〜<5>のいずれか1項に記載のインク組成物。
> 前記2種のワックスの質量比が1:4〜4:1である<1>〜<>のいずれか1項に記載のインク組成物。
> 更にポリマー粒子を含有する<1>〜<>のいずれか1項に記載のインク組成物。
> 前記色材が顔料である<1>〜<>のいずれか1項に記載のインク組成物。
10> シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックから選択される少なくとも1色の、<1>〜<>のいずれか1項に記載のインク組成物を有するインクセット。
11> 更に、前記インク組成物と接触して凝集させる凝集成分を含む処理液を有する<10>に記載のインクセット。
<1> <1>〜<>のいずれか1項に記載のインク組成物を記録媒体に付与するインク付与工程と、前記インク組成物中の成分と接触して凝集させる凝集成分を含む処理液を記録媒体に付与する処理液付与工程と、を有する画像形成方法。
<1> 更に、前記インク付与工程及び前記処理液付与工程を経て形成された画像を、加熱定着する加熱定着工程を有する<12>に記載の画像形成方法。
本発明によれば、経時での保存安定性に優れ、画像形成直後の耐ブロッキング性に優れる画像の形成が可能なインク組成物並びにこれを用いたインクセットおよび画像形成方法を提供することができる。
本実施形態のインクジェット記録装置を模式的に示す全体構成図
<インク組成物>
本発明のインク組成物は、色材と、水と、パラフィンワックス及びポリエチレンワックスから選択される少なくとも1種のワックス1並びにカルナウバワックス及びステアリン酸アミドワックスから選択される少なくとも1種のワックス2の2種のワックスを含むワックス粒子とを含有する。
上記インク組成物はかかる構成とすることで、インク組成物は経時保存したときの安定性に優れ、画像形成直後の耐ブロッキング性に優れる画像の形成が可能となる。
具体的には、少なくとも2種のワックスをワックス粒子としてインク組成物中に含有することにより、画像形成直後のブロッキング性が顕著に改良されることを見出した。即ち、比重が小さく液表面に偏在しやすいワックスはインク組成物中で経時的に分離してしまうため、インク組成物の良好な保存安定性を保ち難い傾向にあるが、液表面に偏在しやすいワックスをそれより比重の大きいワックスと共にワックス粒子として存在させることでインク組成物中でのワックスの分離が効果的に抑制され、インク組成物の保存安定性を顕著に向上させることができる。これにより、画像形成直後の画像のブロッキング性を改善しながら、インク自体の保存安定性をも保持することができる。
[ワックス粒子]
本発明のインク組成物は、少なくとも2種のワックスを含むワックス粒子を含有する。
ここで、本発明におけるワックス粒子とは、少なくとも2種のワックスが1つのワックスの粒子であるかのように混合して1つの粒子のように存在している粒子をいう。
前記2種のワックスは、それぞれ比重が異なるワックスであることがインク組成物の保存安定性の向上の観点から好ましい。
前記2種のワックスの一方(以下、「ワックス1」ともいう。)の比重は、インク組成物の保存安定性、特に、画像形成直後のブロッキングの抑制の向上の観点から、0.95以下であることが好ましく、0.89以上0.95以下の範囲がより好ましく、0.89以上0.91以下の範囲が特に好ましい。ワックス1の比重を0.95以下とすることで、画像形成直後の耐ブロッキング性は顕著に改善される。
前記2種のワックスの他方(以下、「ワックス2」ともいう。)の比重は、インク組成物の保存安定性向上の観点から、0.95を超えることが好ましく、0.95を超え1.00以下の範囲がより好ましく、0.97以上1.00以下の範囲が特に好ましい。ワックス2の比重が0.95を超えることで、インク組成物の分散性が向上し、保存安定性が顕著に改善される。
前記2種のワックスの組み合わせとしては、ワックス1の比重が0.95以下(より好ましくは0.89以上0.95以下の範囲、更に好ましくは0.89以上0.91以下の範囲)であり、ワックス2の比重が0.95を超えること(より好ましくは0.95を超え1.00以下の範囲、更に好ましくは0.97以上1.00以下の範囲)が好ましい。
上記組み合わせで用いることにより、インク組成物中でのワックスの分離が効果的に抑制されてインク組成物の分散性及び保存安定性は共に向上する。
前記2種のワックスの比重差としては、インク組成物の保存安定性の向上の観点から0.05〜0.15の範囲が好ましく、0.05〜0.11の範囲がより好ましく、0.07〜0.11の範囲が特に好ましい。
本発明において用いることができる前記2種のワックスとしては、天然ワックス及び合成ワックスを挙げることができる。
天然ワックスとしては、石油系ワックス、植物系ワックス、動物系ワックスが挙げられる。石油系ワックスとして、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等、また、植物系ワックスとしてはカルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、木ロウ等、また、動物系ワックスとしてはラノリン、みつろう等を挙げることができる。
合成ワックスとしては、合成炭化水素系ワックス、変性ワックス系が挙げられる。合成炭化水素系ワックスとしては、ポリエチレンワックス、フィッシャー・トロブシュワックス等が挙げられ、また、変性ワックス系としてはパラフィンワックス誘導体、モンタンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体、脂肪酸アミドワックス誘導体等を挙げることができる。
前記ワックスの中でも、ワックス1としては、ワックス2との構造の類似性、インク組成物の保存安定性、画像形成直後の画像の耐ブロッキング性、画像の耐擦性の向上の観点から、石油系ワックスおよび合成ワックスから選択される少なくとも1種であることが好ましく、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスから選択される少なくとも1種であることがより好ましく、パラフィンから選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
また、ワックス2としては、ワックス1との構造の類似性、インク組成物の保存安定性、画像形成直後の画像の耐ブロッキング性、画像の耐擦性の向上の観点から、植物系ワックスおよび脂肪酸アミドワックスから選択される少なくとも1種であることが好ましく、カルナウバワックス、ステアリン酸アミドワックスから選択される少なくとも1種であることがより好ましく、カルナウバワックスから選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
上記の中でも、ワックス1とワックス2の組合せとしては、インク組成物の保存安定性、画像形成直後の画像の耐ブロッキング性、画像の耐擦性の向上の観点から、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスから選択される1種と、カルナウバワックス、ステアリン酸アミドワックスから選択される少なくとも1種との組み合わせが好ましく、パラフィンワックスとカルナウバワックスとの組み合わせが特に好ましい。
前記ワックス粒子は、1つの粒子中に少なくとも2種のワックスを含めばよく、特に限定されず、公知の方法を含むいずれかの方法によって調製することができる。
ワックス粒子は、分散物の形態(特に、エマルション)で添加されることが好ましい。
ワックス粒子としては、インク組成物の保存安定性、画像形成直後の画像の耐ブロッキング性、画像の耐擦性の向上の観点から、少なくとも2種のワックスを共乳化することによって得られたワックス粒子であることが好ましい。
次に、ワックス粒子の共乳化による調製について説明する。
一般的に、ワックスの水分散物の製造方法としては、界面活性剤や分散剤を添加し、油相を水相中でコロイドミルなどの機械力によって粉砕することによって水分散物を得る湿式粉砕法、また、油相の融点温度以上の水槽に融解温度以上の油相をホモジナイザー等を用いて、高せん断力で乳化分散した後、冷却することによって水分散物を得る乳化法、または「乳化・可溶化の技術」(辻 推著、工学図書(株)1976年、P92〜104)、特開2002−18254等記載の方法が挙げられる。本発明の2種類のワックスからなるワックス粒子は油相として2種類のワックスを用いることで適宜調整することができる。
ワックス粒子の体積平均粒径は、インク組成物の保存安定性の観点から、10nm〜200nmであることが好ましく、30nm〜150nmであることがより好ましく、50nm〜100nmであることが更に好ましい。
ワックス粒子の体積平均粒径は、光散乱を用いた粒度分布測定装置等で測定することができ、本発明においては、日機装(株)製、マイクロトラックUPA EX150を用いて測定した値である。
ワックス粒子の含有量は、インク組成物の全質量に対し0.1質量%〜10質量%(ワックス粒子固形分濃度)であることがインク組成物の保存安定性、画像形成直後の画像の耐ブロッキング性、画像の耐擦性、インク吐出性(直後、経時後)の向上の点で好ましく、0.1質量%〜5質量%であることがより好ましく、1質量%〜4質量%であることが特に好ましい。
前記2種のワックスの質量比(ワックス1:ワックス2)としては、耐ブロックキング性、耐擦性の点で、1:4〜4:1の範囲が好ましく、1:2〜2:1がより好ましく、1:2〜1:1が更に好ましい。
ワックス2に対してワックス1の質量比が上がると画像形成直後の耐ブロッキング性と耐擦性が良化する傾向にあるがインク組成物の分離性は悪化する傾向となるが、ワックス2に対するワックス1の比率が1:4以下であると分離性を良好に保つことができ、更に3:1以下であると顕著に良好となる。
また、ワックス2に対してワックス1の質量比が下がると画像の耐擦性及び耐ブロッキング性が悪化し、インク組成物の分離性は良化する傾向となる。
[色材]
本発明のインク組成物は、色材の少なくとも1種を含む。
色材としては、公知の染料、顔料等を特に制限なく用いることができる。中でも、インク着色性の観点から、水に殆ど不溶であるか、又は難溶である色材であることが好ましい。具体的には例えば、各種顔料、分散染料、油溶性染料、J会合体を形成する色素等を挙げることができ、顔料であることがより好ましい。
本発明においては、水不溶性の顔料自体または分散剤で表面処理された顔料自体を色材とすることができる。
本発明においては、特に限定がない場合は、水不溶性とは水100質量部(25℃)に対する溶解量が5.0質量部以下であることをいう。
(顔料)
本発明における顔料としては、その種類に特に制限はなく、従来公知の有機及び無機顔料を用いることができる。例えば、アゾレーキ、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、ジケトピロロピロール顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、酸化チタン、酸化鉄系、カーボンブラック系等の無機顔料が挙げられる。また、カラーインデックスに記載されていない顔料であっても水相に分散可能であれば、いずれも使用できる。更に、前記顔料を界面活性剤や高分子分散剤等で表面処理したものや、グラフトカーボン等も勿論使用可能である。前記顔料のうち、特に、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、カーボンブラック系顔料を用いることが好ましい。具体的には特開2007−100071号公報記載の顔料などが挙げられる。
(分散剤)
インク組成物においては、色材が顔料である場合、色材が分散剤によって被覆された色材粒子として水系溶媒に分散されていることが好ましい。分散剤としては、ポリマー分散剤でも低分子の界面活性剤型分散剤でもよい。ポリマー分散剤としては、水不溶性ポリマー分散剤(以下、単に「分散剤」ともいう。)で分散されていることが好ましい。前記水不溶性のポリマーは、色材(特に、顔料)の分散が可能であれば特に制限は無く、従来公知の水不溶性ポリマー分散剤を用いることができる。水不溶性ポリマー分散剤は、例えば、疎水性の構成単位と親水性の構成単位の両方を含んで構成することができる。
前記疎水性の構成単位を構成するモノマーとしては、スチレン系モノマー、アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また前記親水性構成単位を構成するモノマーとしては、親水性基を含むモノマーであれば特に制限はない。前記親水性基としては、ノニオン性基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等を挙げることができる。尚、ノニオン性基は後述の自己分散性ポリマーにおけるノニオン性基と同義である。
本発明における親水性構成単位は、分散安定性の観点から、少なくともカルボキシル基を含むことが好ましく、ノニオン性基とカルボキシル基を共に含む形態であることもまた好ましい。
前記水不溶性ポリマー分散剤として、具体的には、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体等が挙げられる。
ここで「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味する。
前記水不溶性ポリマー分散剤としては、顔料の分散安定性の観点から、カルボキシル基を含むビニルポリマーであることが好ましく、疎水性の構成単位として少なくとも芳香族基含有モノマーに由来する構成単位を有し、親水性の構成単位としてカルボキシル基を含む構成単位を有するビニルポリマーであることがより好ましい。
また前記水不溶性ポリマー分散剤の重量平均分子量としては、顔料の分散安定性の観点から、3,000〜200,000が好ましく、より好ましくは5,000〜100,000、更に好ましくは5,000〜80,000、特に好ましくは10,000〜60,000である。
前記色材粒子中における分散剤の含有量は、色材(例えば、顔料)の分散性、インク着色性、分散安定性の観点から、(例えば、顔料)に対し、分散剤が5〜200質量%であることが好ましく、10〜100質量%がより好ましく、20〜80質量%が特に好ましい。
前記色材粒子は、前記水不溶性ポリマー分散剤に加えて、その他の分散剤を含んでいて
もよい。例えば、従来公知の水溶性低分子分散剤や、水溶性ポリマー等を用いることができる。前記水不溶性ポリマー分散剤以外の分散剤の含有量は、前記分散剤の含有量の範囲内で用いることができる。
(その他の添加剤)
前記色材粒子には、必要に応じて、塩基性物質(中和剤)、他の界面活性剤等のその他の添加剤を添加することができる。
(塩基性物質)
塩基性物質としては、中和剤(有機塩基、無機アルカリ)を用いることができる。塩基性物質は、分散剤を中和する目的で、前記分散剤を含む組成物がpH7〜11となるように添加するのが好ましく、pH8〜10となるように添加するのがより好ましい。
塩基性物質の含有量としては、分散剤のイオン性基100モル%に対して、50〜150モル%であることが好ましく、70〜120モル%であることがより好ましく80〜100モル%であることが特に好ましい。
塩基性物質の具体例については、ポリマー粒子におけるものと同様である。
(色材粒子分散物の製造方法)
前記色材粒子は、例えば、顔料、分散剤、必要に応じて溶媒(好ましくは有機溶剤)等を含む混合物を、分散機により分散することにより色材粒子分散物として得ることができる。
本発明においては、顔料、分散剤、前記分散剤を溶解または分散する有機溶剤、及び塩基性物質を含み、水を主成分とする溶液を混合した後(混合・水和工程)、前記有機溶剤を除く(溶媒除去工程)ことによって色材粒子の分散物を製造することができる。
この色材粒子分散物の製造方法によれば、前記色材粒子が微細に分散され、保存安定性に優れた色材粒子分散物を製造することができる。
前記色材粒子分散物の製造方法における有機溶剤は、本発明における分散剤を溶解または分散できることが必要だが、これに加えて水に対してある程度の親和性を有することが好ましい。具体的には、20℃において、水に対する溶解度が10質量%以上50質量%以下であるものが好ましい。
前記色材粒子分散物は、更に詳細には下記に示す工程(1)および工程(2)を含む製造方法で製造することができるが、これに限定されるものではない。
工程(1):顔料と、分散剤と、及び前記分散剤を溶解・分散する有機溶剤と、塩基性物質と、水とを含有する混合物を、分散処理する工程
工程(2):分散処理後の混合物から、前記有機溶剤の少なくとも一部を除去する工程
前記工程(1)では、まず、前記分散剤を有機溶剤に溶解、または分散させ、これらの混合物を得る(混合工程)。次に顔料と、塩基性物質を含み、水を主成分とする溶液と、水と、必要に応じて界面活性剤等とを、前記混合物に加えて混合、分散処理し、水中油型の色材粒子分散物を得る。
前記塩基性物質の添加量(中和度)には、特に限定がない。通常、最終的に得られる色材粒子分散物の液性が、中性に近い液性、例えば、pH(25℃)が4.5〜10であることが好ましい。また前記分散剤に応じた中和度により、pHを決めることもできる。
前記色材粒子分散物の製造方法で用いる顔料、分散剤は、前述の色材の項において記載したものと同義であり、好ましい例も同様である。
本発明に用いられる有機溶剤の好ましい例としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤が挙げられる。これらのうちアルコール系溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶剤としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶剤の中では、イソプロパノール、アセトン及びメチルエチルケトンが好ましく、特に、メチルエチルケトンが好ましい。
また、これらの有機溶剤は、単独で用いても複数併用してもよい。
前記色材粒子分散物の製造においては、2本ロール、3本ロール、ボールミル、トロンミル、ディスパー、ニーダー、コニーダー、ホモジナイザー、ブレンダー、単軸若しくは2軸の押出機等を用いて、強い剪断力を与えながら混練分散処理を行なうことができる。
なお、混練、分散についての詳細は、T.C. Patton著”Paint Flow and Pigment Dispersion”(1964年 John Wiley and Sons社刊)等に記載されている。
また、必要に応じて、縦型若しくは横型のサンドグラインダー、ピンミル、スリットミル、超音波分散機等を用いて、0.01〜1mmの粒径のガラス、ジルコニア等でできたビーズで微分散処理を行なうことにより得ることができる。
前記色材粒子分散物の製造方法において、前記有機溶剤の除去は特に限定されず、減圧蒸留等の公知に方法により除去できる。
このようにして得られた色材粒子分散物における色材粒子は良好な分散状態を保ち、かつ、得られた色材粒子分散物は経時安定性に優れたものとなる。
本発明において、色材粒子の平均粒径としては、10〜200nmが好ましく、10〜150nmがより好ましく、10〜100nmがさらに好ましい。平均粒径が200nm以下であることで色再現性が良好になり、インクジェット方式の場合には打滴特性が良好になる。また、平均粒径が10nm以上であることで、耐光性が良好になる。
また、色材粒子の粒径分布に関しては、特に制限は無く、広い粒径分布又は単分散性の粒径分布のいずれであってもよい。また、単分散性の粒径分布を持つ色材粒子を、2種以上混合して使用してもよい。
尚、色材粒子の平均粒径及び粒径分布は、例えば、動的光散乱法を用いて測定することができる。
本発明のインク組成物において、上記色材は1種単独で、また2種以上を組合せて使用してもよい。
また、色材の含有量としては、画像濃度の観点から、インク組成物の質量に対して、0.1〜25質量%であることが好ましく、1〜20質量%がより好ましく、1.5〜15質量%がさらに好ましく、1.5〜10質量%が特に好ましい。
[ポリマー粒子]
インク組成物は、耐擦性向上の点で、さらにポリマー粒子を含有することが好ましい。
ポリマー粒子としては、例えば、特開2010−046896号公報の段落番号[0021]〜[0055]に記載されるポリマー粒子を用いることができる。
本発明においては、特開2010−046896号公報の段落番号[0021]〜[0055]に記載されるポリマー粒子の中でも、吐出安定性及び液安定性の観点から、自己分散性ポリマー粒子が好ましく、カルボキシル基を有する自己分散性ポリマー粒子がより好ましい。自己分散性ポリマー粒子とは、界面活性剤の不存在下に、ポリマー自身が有する官能基(特に酸性基又はその塩)によって、水性媒体中で分散状態となり得る水不溶性ポリマーであって、遊離の乳化剤を含有しない水不溶性ポリマーの粒子を意味する。
水不溶性ポリマーの主鎖骨格としては、特に制限は無く、例えば、ビニルポリマー、縮合系ポリマー(エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、セルロース、ポリエーテル、ポリウレア、ポリイミド、ポリカーボネート等)を用いることができる。その中で、特にビニルポリマーが好ましい。
ビニルポリマー及びビニルポリマーを構成するモノマーの好適な例としては、特開2001−181549号公報及び特開2002−88294号公報に記載されているものを挙げることができる。また、解離性基(あるいは解離性基に誘導できる置換基)を有する連鎖移動剤や重合開始剤、イニファーターを用いたビニルモノマーのラジカル重合や、開始剤或いは停止剤のどちらかに解離性基(あるいは解離性基に誘導できる置換基)を有する化合物を用いたイオン重合によって高分子鎖の末端に解離性基を導入したビニルポリマーも使用できる。
また、縮合系ポリマーと縮合系ポリマーを構成するモノマーの好適な例としては、特開2001−247787号公報に記載されているものを挙げることができる。
自己分散性ポリマー粒子は、自己分散性の観点から、親水性の構成単位と芳香族基含有モノマーに由来する構成単位とを含む水不溶性ポリマーを含むことが好ましい。
前記親水性の構成単位は、親水性基含有モノマーに由来するものであれば特に制限はなく、1種の親水性基含有モノマーに由来するものであっても、2種以上の親水性基含有モノマーに由来するものであってもよい。前記親水性基としては、特に制限はなく、解離性基であってもノニオン性親水性基であってもよい。
前記親水性基は、自己分散促進の観点、形成された乳化又は分散状態の安定性の観点から、解離性基であることが好ましく、アニオン性の解離基であることがより好ましい。前記解離性基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などが挙げられ、中でも、インク組成物を構成した場合の定着性の観点から、カルボキシル基が好ましい。
親水性基含有モノマーは、自己分散性と凝集性の観点から、解離性基含有モノマーであることが好ましく、解離性基とエチレン性不飽和結合とを有する解離性基含有モノマーであることが好ましい。
解離性基含有モノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
前記不飽和カルボン酸モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等の不飽和カルボン酸が挙げられる。
前記不飽和スルホン酸モノマーの具体例としては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。
前記不飽和リン酸モノマーの具体例としては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロイロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記の解離性基含有モノマーの中では、分散安定性、吐出安定性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
前記芳香族基含有モノマーは、芳香族基と重合性基とを含む化合物であれば特に制限はない。前記芳香族基は芳香族炭化水素に由来する基であっても、芳香族複素環に由来する基であってもよい。本発明においては水性媒体中での粒子形状安定性の観点から、芳香族炭化水素に由来する芳香族基であることが好ましい。
また前記重合性基は、縮重合性の重合性基であっても、付加重合性の重合性基であってもよい。本発明においては水性媒体中での粒子形状安定性の観点から、付加重合性の重合性基であることが好ましく、エチレン性不飽和結合を含む基であることがより好ましい。
前記芳香族基含有モノマーは、芳香族炭化水素に由来する芳香族基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマーであることが好ましい。芳香族基含有モノマーは、1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記芳香族基含有モノマーとしては、ポリマー鎖の親水性と疎水性のバランスとインク定着性の観点から、芳香族基含有(メタ)アクリレートモノマーが好ましく、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート及びアダマンチル(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも1種がより好ましく、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレートが更に好ましい。
なお、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
自己分散性ポリマー粒子は、自己分散性、及び、画像形成時にインク組成物と処理液とが接触して画像形成する場合、インク組成物の凝集速度の観点から、カルボキシル基を有するポリマーを含むことが好ましく、カルボキシル基を有し、酸価が25mgKOH/g〜150mgKOH/gであることがより好ましい。酸価は、50mgKOH/g〜100mgKOH/gであることが更に好ましい。酸価が低いと樹脂の分散安定性が低く、インク組成物の安定性が低下する傾向となる。また、酸価が高いと、インク組成物の粘度が高くなり、吐出性が悪化するといった弊害が発生する傾向となる。
自己分散性ポリマー粒子は、アクリル系ポリマーの粒子であるのが好ましく、芳香族基含有(メタ)アクリレートモノマーに由来する構成単位を含み、その含有量が自己分散性ポリマーの全質量に対して10質量%〜95質量%であることが好ましい。芳香族基含有(メタ)アクリレートモノマーの含有量が10質量%〜95質量%であることで、自己乳化又は分散状態の安定性が向上し、更にインク組成物の粘度の上昇を抑制することができる。
本発明においては、自己分散状態の安定性、芳香環同士の疎水性相互作用による水性媒体中での粒子形状の安定化、粒子の適度な疎水化による水溶性成分量の低下の観点から、15質量%〜90質量%であることがより好ましく、15質量%〜80質量%であることがより好ましく、25質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
自己分散性ポリマー粒子は、例えば、芳香族基含有モノマーに由来する構成単位と、解離性基含有モノマーに由来する構成単位とを用いて構成することができる。更に、必要に応じて、その他の構成単位を更に含んでもよい。
前記その他の構成単位を形成するモノマーとしては、前記芳香族基含有モノマー及び解離性基含有モノマーと共重合可能なモノマーであれば特に制限はない。中でも、ポリマー骨格の柔軟性やガラス転移温度(Tg)制御の容易さの観点から、アルキル基含有モノマーであることが好ましい。
−ポリマー粒子の分子量−
ポリマーの分子量範囲は、重量平均分子量で、1,000〜20万であることが好ましく、1,000〜10万であることがより好ましく、1,000〜1万であることが更に好ましい。重量平均分子量を1,000以上とすることで吐出安定性を確保することができる。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定した。GPCは、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(いずれも東ソー(株)製の商品名)を用いて3本直列に接続し、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。また、条件としては、試料濃度を0.35質量%、流速を0.35ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、RI検出器を用いて行なった。また、検量線は、東ソー(株)製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製した。
以下に、自己分散性ポリマーの具体例として、例示化合物を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、括弧内は共重合成分の質量比を表す。
・メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(20/72/8)、ガラス転移温度:180℃、酸価:52.1
・メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(40/52/8)、ガラス転移温度:160℃、酸価:52.1
・メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(38/52/10)、ガラス転移温度:160℃、酸価:65.1
・メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(42/52/6)、ガラス転移温度:161℃、酸価:39.1
・メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(36.5/52/11.5)、ガラス転移温度:160℃、酸価:74.8
・メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(36/52/12)、ガラス転移温度:160℃、酸価:78.1
・メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/ジシクロペンタニルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(20/62/10/8)、ガラス転移温度:170℃、酸価:52.1
・メチルメタクリレート/ジシクロペンタニルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(20/72/8)、ガラス転移温度:160℃、酸価:52.1
・メチルメタクリレート/ジシクロペンタニルメタクリレート/メタクリル酸 共重合体(18/72/10)、ガラス転移温度:161℃、酸価:65.1
ポリマー粒子(特に自己分散性ポリマー粒子)は、1種単独又は2種以上を混合して用いることができる。
ポリマー粒子(特に自己分散性ポリマー粒子)のインク組成物中における含有量としては、画像の耐擦性、画像光沢の均一性などの観点から、インク組成物の全質量に対して、1〜10質量%であることが好ましく、2〜5質量%であることがより好ましい。
[水]
本発明におけるインク組成物は水を含有する。また含有する水の量には特に制限はない。本発明において水の好ましい含有量は、10〜99質量%であり、より好ましくは30〜80質量%である。
[水溶性有機溶剤]
インク組成物は、水と共に水溶性有機溶剤を更に含んでもよい。前記水溶性有機溶剤を含有することにより、乾燥防止、浸透促進を図ることができる。
水溶性有機溶剤を用いて乾燥防止する場合は、特に、インク組成物をインクジェット方式による画像記録方法に適用する場合、インク噴射口におけるインク組成物の乾燥によって発生し得るノズルの目詰まりを効果的に防止することができる。
この場合、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。具体的な例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体等が挙げられる。中でも、乾燥防止剤としては、グリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコールが好ましい。また、これらの水溶性有機溶剤は単独で用いても、2種以上併用してもよい。これらの水溶性有機溶剤を含有する場合の含有量は、インク組成物中に、10〜50質量%含有されることが好ましい。
また、水溶性有機溶剤を用いて浸透促進する場合、インク組成物を記録媒体(印刷用紙)により良く浸透させることができる。具体的な例としては、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサンジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等を好適に用いることができる。これらの水溶性有機溶剤は、インク組成物中に、5〜30質量%することが好ましい。また、水溶性有機溶剤は、印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさない添加量の範囲内で、使用されることが好ましい。
また、水溶性有機溶剤は、上記以外にも、粘度の調整に用いることができる。粘度の調整に用いることができる水溶性有機溶剤の具体的な例としては、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、グリコール誘導体(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル)、アミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン)及びその他の極性溶媒(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン)が含まれる。
尚、水溶性有機溶剤は、単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
(他の成分)
インク組成物が含み得る他の成分としては、例えば、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤、界面活性剤、固体湿潤剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、インク組成物を調製後に直接添加してもよく、インク組成物の調製時に添加してもよい。具体的には、特開2007−100071号公報の段落番号[0153]〜[0162]に記載のその他の添加剤などが挙げられる。
<インクセット>
本発明のインクセットは、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックから選ばれる少なくとも1色の前記インク組成物を含んで構成されたものである。
4色の各インク組成物は、前述のインク組成物の項に記載の色材を目的の色相を有する色材として選択することで各色毎の4色のインク組成物を調製することができる。
本発明のインクセットは、後述のインク組成物を用いる画像形成方法に用いられ、特に、インクジェット方式の画像形成方法に用いるインクセットとして好ましい。
本発明のインクセットは、画像形成直後の耐ブロッキング性、耐擦性の向上の観点から、更に前記インク組成物を凝集させる処理液を含むことが好ましい。
[処理液]
本発明における処理液は、既述のインク組成物と接触することで凝集体を形成可能なように構成されたものである。具体的には、処理液は、インク組成物中の色材(顔料等)などの分散粒子を凝集させて凝集体を形成可能な凝集成分を少なくとも含むことが好ましく、必要に応じて、他の成分を用いて構成することができる。インク組成物と共に処理液を用いることで、例えば、インクジェット記録を高速化でき、高速記録しても濃度、解像度の高い描画性(例えば細線や微細部分の再現性)、画像形成直後の耐ブロッキング性、耐擦性に優れた画像が得られる。
(凝集成分)
処理液は、インク組成物と接触して凝集体を形成可能な凝集成分の少なくとも1種を含有することができる。インクジェット法で吐出された前記インク組成物に処理液が混合することにより、インク組成物中で安定的に分散している顔料等の凝集が促進される。
処理液の例としては、インク組成物のpHを変化させることにより凝集物を生じさせることができる液体が挙げられる。このとき、処理液のpH(25℃±1℃)は、インク組成物の凝集速度の観点から、1〜6であることが好ましく、1.0〜5であることがより好ましく、1.0〜4であることが更に好ましい。この場合、吐出工程で用いる前記インク組成物のpH(25±1℃)は、7.5〜9.5(より好ましくは8.0〜9.0)であることが好ましい。
中でも、本発明においては、画像濃度、解像度、及びインクジェット記録の高速化の観点から、前記インク組成物のpH(25±1℃)が7.5以上であって、処理液のpH(25±1℃)が1.0〜3である場合が好ましい。
前記凝集成分は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
処理液は、凝集成分として、酸性化合物の少なくとも1種を用いて構成することができる。酸性化合物としては、リン酸基、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、硫酸基、スルホン酸基、スルフィン酸基、又はカルボキシル基を有する化合物、あるいはその塩(例えば多価金属塩)を使用することができる。中でも、インク組成物の凝集速度の観点から、リン酸基又はカルボキシル基を有する化合物がより好ましく、カルボキシル基を有する化合物であることが更に好ましい。
カルボキシル基を有する化合物としては、ポリアクリル酸、酢酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、スルホン酸、オルトリン酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩(例えば多価金属塩)等の中から選ばれることが好ましい。これらの化合物は、1種単独で用いるほか2種以上併用してもよい。
また処理液としては、凝集成分として多価金属塩あるいはポリアリルアミンを添加した処理液が挙げられ、高速凝集性を向上させることができる。多価金属塩としては、周期表の第2属のアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム)、周期表の第3属の遷移金属(例えば、ランタン)、周期表の第13属からのカチオン(例えば、アルミニウム)、ランタニド類(例えば、ネオジム)の塩、及びポリアリルアミン、ポリアリルアミン誘導体を挙げることができる。多価金属の塩としては、カルボン酸塩(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)、硝酸塩、塩化物、及びチオシアン酸塩が好適である。中でも、好ましくは、カルボン酸(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)のカルシウム塩又はマグネシウム塩、硝酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、及びチオシアン酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩である。
多価金属の塩の処理液中における含有量としては、凝集効果の観点から、1〜10質量%が好ましく、より好ましくは1.5〜7質量%であり、更に好ましくは2〜6質量%の範囲である。
さらに処理液は、凝集成分として、カチオン性有機化合物の少なくとも1種を用いて構成することができる。カチオン性有機化合物としては、例えば、ポリ(ビニルピリジン)塩、ポリアルキルアミノエチルアクリレート、ポリアルキルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリエチレンイミン、ポリビグアニド、ポリグアニド、又はポリアリルアミン及びその誘導体などのカチオン性ポリマーを挙げることができる。
前記カチオン性ポリマーの重量平均分子量としては、処理液の粘度の観点では分子量が小さい方が好ましい。処理液をインクジェット方式で記録媒体に付与する場合には、1,000〜500,000の範囲が好ましく、1,500〜200,000の範囲がより好ましく、更に好ましくは2,000〜100,000の範囲である。重量平均分子量は、1000以上であると凝集速度の観点で有利であり、500,000以下であると吐出信頼性の点で有利である。但し、処理液をインクジェット以外の方法で記録媒体に付与する場合には、この限りではない。
さらに、前記カチオン性有機化合物として、例えば、1級、2級、又は3級アミン塩型の化合物が好ましい。このアミン塩型の化合物の例として、塩酸塩もしくは酢酸塩等の化合物(例えば、ラウリルアミン、ヤシアミン、ステアリルアミン、ロジンアミンなど)、第4級アンモニウム塩型化合物(例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウムなど)、ピリジニウム塩型化合物(例えば、セチルピリジニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイドなど)、イミダゾリン型カチオン性化合物(例えば、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリンなど)、高級アルキルアミンのエチレンオキシド付加物(例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミンなど)等のカチオン性の化合物や、例えば、アミノ酸型の両性界面活性剤、R−NH−CHCH−COOH型の化合物(Rはアルキル基等を表す)、カルボン酸塩型両性界面活性剤(例えば、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなど)、硫酸エステル型、スルホン酸型、又は燐酸エステル型等の両性界面活性剤など所望のpH領域でカチオン性を示す両性界面活性剤などを挙げることができる。
中でも、2価以上のカチオン性有機化合物が好ましい。
カチオン性有機化合物の処理液中における含有量としては、凝集効果の観点から、1〜50質量%が好ましく、より好ましくは2〜30質量%である。
上記のうち、凝集成分としては、凝集性及び画像の耐擦性の点で、2価以上のカルボン酸、又は2価以上のカチオン性有機化合物が好ましい。
処理液の粘度としては、インク組成物の凝集速度の観点から、1〜30mPa・sの範囲が好ましく、1〜20mPa・sの範囲がより好ましく、2〜15mPa・sの範囲がさらに好ましく、2〜10mPa・sの範囲が特に好ましい。なお、粘度は、VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYO CO.LTD製)を用いて20℃の条件下で測定されるものである。
また、処理液の表面張力としては、インク組成物の凝集速度の観点から、20〜60mN/mであることが好ましく、20〜45mN/mであることがより好ましく、25〜40mN/mであることがさらに好ましい。なお、表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学(株)製)を用いて25℃の条件下で測定されるものである。
(その他成分)
本発明における処理液は、凝集成分に加え、一般には水溶性有機溶剤を含むことができ、本発明の効果を損なわない範囲内で、更にその他の各種添加剤を用いて構成することができる。水溶性有機溶剤の詳細については、既述のインク組成物におけるものと同様である。
前記その他の添加剤としては、例えば、乾燥防止剤(湿潤剤)、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられ、既述のインク組成物に含まれる他の成分に挙げたものが適用できる。
<画像形成方法>
本発明の画像形成方法は、本発明のインク組成物を記録媒体に付与するインク付与工程と、前記インク組成物中の成分と接触して凝集させる凝集成分を含む処理液を記録媒体に付与する処理液付与工程と、を有し、必要に応じてその他の工程を備えて構成される。
以下、本発明の画像形成方法を構成する各工程を説明する。
−インク付与工程−
インク付与工程は、既述の本発明のインク組成物を記録媒体に付与する。インク組成物の付与法としてはインクジェット法で付与することが好ましい。本工程では、記録媒体上に選択的にインク組成物を付与でき、所望の可視画像を形成できる。本発明のインク組成物における各成分の詳細及び好ましい態様などの詳細については、既述した通りである。
インクジェット法を利用した画像の形成は、具体的には、エネルギーを供与することにより、所望の記録媒体、すなわち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載のインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に処理液を吐出することにより行なえる。なお、本発明の好ましい画像形成方法として、特開2003−306623号公報の段落番号0093〜0105に記載の方法が適用できる。
インクジェット法は、特に制限はなく、公知の方式、例えば、静電誘引力を利用してイ
ンクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、及びインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット(登録商標))方式等のいずれであってもよい。
尚、前記インクジェット法には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
また、インクジェット法で用いるインクジェットヘッドは、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。また、吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)、静電吸引方式(例えば、電界制御型、スリットジェット型等)及び放電方式(例えば、スパークジェット型等)などを具体的な例として挙げることができるが、いずれの吐出方式を用いても構わない。
尚、前記インクジェット法により記録を行う際に使用するインクノズル等については特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができる。
インクジェットヘッドとしては、短尺のシリアルヘッドを用い、ヘッドを記録媒体の幅方向に走査させながら記録を行なうシャトル方式と、記録媒体の1辺の全域に対応して記録素子が配列されているラインヘッドを用いたライン方式とがある。ライン方式では、記録素子の配列方向と直交する方向に記録媒体を走査させることで記録媒体の全面に画像記録を行なうことができ、短尺ヘッドを走査するキャリッジ等の搬送系が不要となる。また、キャリッジの移動と記録媒体との複雑な走査制御が不要になり、記録媒体だけが移動するので、シャトル方式に比べて記録速度の高速化が実現できる。本発明の画像形成方法は、これらのいずれにも適用可能であるが、一般にダミージェットを行なわないライン方式に適用した場合に、画像の耐ブロッキング性及び耐擦性の向上効果が大きい。
更には、本発明におけるインク付与工程では、ライン方式による場合に、インク組成物を1種のみ用いるのみならず2種以上のインク組成物を用い、先に吐出するインク組成物(第n色目(n≧1)、例えば第2色目)とそれに続いて吐出するインク組成物(第n+1色目、例えば第3色目)との間の吐出(打滴)間隔を1秒以下にして好適に記録を行なうことができる。本発明においては、ライン方式で1秒以下の吐出間隔として、インク滴間の干渉で生じる滲みや色間混色を防止しつつ、従来以上の高速記録下で耐擦性に優れ、ブロッキングの発生が抑えられた画像を得ることができる。また、色相及び描画性(画像中の細線や微細部分の再現性)に優れた画像を得ることができる。
インクジェットヘッドから吐出されるインク組成物の液滴量としては、高精細な画像を得る観点で、0.5〜6pl(ピコリットル)が好ましく、1〜5plがより好ましく、更に好ましくは2〜4plである。
−処理液付与工程−
処理液付与工程は、インク組成物中の成分と接触して凝集させる凝集成分を含む処理液を記録媒体に付与し、処理液をインク組成物と接触させて画像化する。この場合、インク組成物中のポリマー粒子や色材(例えば顔料)などの分散粒子が凝集し、記録媒体上に画像が固定化される。なお、処理液における各成分の詳細及び好ましい態様については、既述した通りである。
処理液の付与は、塗布法、インクジェット法、浸漬法などの公知の方法を適用して行なうことができる。塗布法としては、バーコーター、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等を用いた公知の塗布方法によって行なうことができる。インクジェット法の詳細については、既述の通りである。
処理液付与工程は、インク組成物を用いたインク付与工程の前又は後のいずれに設けてもよい。
本発明においては、処理液付与工程で処理液を付与した後にインク付与工程を設けた態様が好ましい。すなわち、記録媒体上に、インク組成物を付与する前に、予めインク組成物中の色材(好ましくは顔料)等の分散粒子を凝集させるための処理液を付与しておき、記録媒体上に付与された処理液に接触するようにインク組成物を付与して画像化する態様が好ましい。これにより、インクジェット記録を高速化でき、高速記録しても画像の耐ブロッキング性、耐擦性に優れ、かつ、濃度、解像度の高い画像が得られる。
処理液の付与量としては、インク組成物の凝集が可能であれば特に制限はないが、好ましくは、凝集成分(例えば、2価以上のカルボン酸又はカチオン性有機化合物)の付与量が0.1g/m以上となる量とすることができる。中でも、凝集成分の付与量が0.1〜1.0g/mとなる量が好ましく、より好ましくは0.2〜0.8g/mである。凝集成分の付与量は、0.1g/m以上であると凝集反応が良好に進行し、1.0g/m以下であると光沢度が高くなり過ぎず好ましい。
また、本発明においては、処理液付与工程後にインク付与工程を設け、処理液を記録媒体上に付与した後、インク組成物が付与されるまでの間に、記録媒体上の処理液を加熱乾燥する加熱乾燥工程を更に設けることが好ましい。インク付与工程前に予め処理液を加熱乾燥させることにより、滲み防止などのインク着色性が良好になり、色濃度及び色相の良好な可視画像を記録できる。
加熱乾燥は、ヒータ等の公知の加熱手段やドライヤ等の送風を利用した送風手段、あるいはこれらを組み合わせた手段により行なえる。加熱方法としては、例えば、記録媒体の処理液の付与面と反対側からヒータ等で熱を与える方法や、記録媒体の処理液の付与面に温風又は熱風をあてる方法、赤外線ヒータを用いた加熱法などが挙げられ、これらの複数を組み合わせて加熱してもよい。
[加熱定着工程]
本発明の画像形成方法は、前記インク付与工程及び処理液付与工程を経て形成された画像に加熱面を接触させて加熱定着する加熱定着工程を有することが好ましい。加熱定着処理を施すことにより、記録媒体上の画像の定着が施され、画像の耐擦性をより向上させることができる。
加熱は、画像中のポリマー粒子の最低造膜温度(MFT)以上の温度で行なうことが好ましい。MFT以上に加熱されることで、ポリマー粒子が皮膜化して画像が強化される。加熱温度は、好ましくはMFT以上の温度域が好ましい。具体的には、加熱温度は、40〜80℃の範囲が好ましく、より好ましくは50℃〜75℃の範囲であり、更に好ましくは55℃〜70℃の範囲である。
ポリマー粒子の最低造膜温度(MFT)はポリマーのTgとインク溶剤の種類、量によって制御され、一般的にはTgが低いほど、インク溶剤のI/O値が低いほど、インク溶剤の量が多いほどMFTは低下する傾向にある。
加熱と共に加圧する際の圧力としては、表面平滑化の点で、0.1〜3.0MPaの範囲が好ましく、より好ましくは0.1〜1.0MPaの範囲であり、更に好ましくは0.1〜0.5MPaの範囲である。
加熱の方法は、特に制限されないが、ニクロム線ヒーター等の発熱体で加熱する方法、温風又は熱風を供給する方法、ハロゲンランプ、赤外線ランプなどで加熱する方法など、非接触で乾燥させる方法を好適に挙げることができる。また、加熱加圧の方法は、特に制限はないが、例えば、熱板を記録媒体の画像形成面に押圧する方法や、一対の加熱加圧ローラ、一対の加熱加圧ベルト、あるいは記録媒体の画像記録面側に配された加熱加圧ベルトとその反対側に配された保持ローラとを備えた加熱加圧装置を用い、対をなすローラ等を通過させる方法など、接触させて加熱定着を行なう方法が好適に挙げられる。
加熱加圧する場合、好ましいニップ時間は、1ミリ秒〜10秒であり、より好ましくは2ミリ秒〜1秒であり、更に好ましくは4ミリ秒〜100ミリ秒である。また、好ましいニップ幅は、0.1mm〜100mmであり、より好ましくは0.5mm〜50mmであり、更に好ましくは1〜10mmである。
前記加熱加圧ローラとしては、金属製の金属ローラでも、あるいは金属製の芯金の周囲に弾性体からなる被覆層及び必要に応じて表面層(離型層ともいう)が設けられたものでもよい。
加熱加圧装置に用いられる加熱加圧ベルトを構成するベルト基材としては、シームレスのニッケル電鍮が好ましく、基材の厚さは10〜100μmが好ましい。また、ベルト基材の材質としては、ニッケル以外にもアルミニウム、鉄、ポリエチレン等を用いることができる。シリコーン樹脂あるいはフッ素樹脂を設ける場合は、これら樹脂を用いて形成される層の厚みは、1〜50μmが好ましく、更に好ましくは10〜30μmである。
また、前記圧力(ニップ圧)を実現するには、例えば、加熱加圧ローラ等のローラ両端に、ニップ間隙を考慮して所望のニップ圧が得られるように、張力を有するバネ等の弾性部材を選択して設置すればよい。
加熱加圧ローラ、あるいは加熱加圧ベルトを用いる場合の記録媒体の搬送速度は、200〜700mm/秒の範囲が好ましく、より好ましくは300〜650mm/秒であり、更に好ましくは400〜600mm/秒である。
−記録媒体−
本発明の画像形成方法は、記録媒体上に画像を記録するものである。
記録媒体には、特に制限はないが、一般のオフセット印刷などに用いられる、いわゆる上質紙、コート紙、アート紙などのセルロースを主体とする一般印刷用紙を用いることができる。セルロースを主体とする一般印刷用紙は、水性インクを用いた一般のインクジェット法による画像記録においては比較的インクの吸収、乾燥が遅く、打滴後に色材移動が起こりやすく、画像品質が低下しやすいが、本発明の画像形成方法によると、色材移動を抑制して色濃度、色相に優れた高品位の画像の記録が可能である。
記録媒体としては、一般に市販されているものを使用することができ、例えば、王子製紙(株)製の「OKプリンス上質」、日本製紙(株)製の「しおらい」、及び日本製紙(株)製の「ニューNPI上質」等の上質紙(A)、王子製紙(株)製の「OKエバーライトコート」及び日本製紙(株)製の「オーロラS」等の微塗工紙、王子製紙(株)製の「OKコートL」及び日本製紙(株)製の「オーロラL」等の軽量コート紙(A3)、王子製紙(株)製の「OKトップコート+」及び日本製紙(株)製の「オーロラコート」等のコート紙(A2、B2)、王子製紙(株)製の「OK金藤+」及び三菱製紙(株)製の「特菱アート」等のアート紙(A1)等が挙げられる。また、インクジェット記録用の各種写真専用紙を用いることも可能である。
上記の中でも、色材移動の抑制効果が大きく、従来以上に色濃度及び色相の良好な高品位な画像を得る観点からは、好ましくは、水の吸収係数Kaが0.05〜0.5でmL/m・ms1/2の記録媒体であり、より好ましくは0.1〜0.4mL/m・ms1/2の記録媒体であり、更に好ましくは0.2〜0.3mL/m・ms1/2の記録媒体である。
水の吸収係数Kaは、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No51:2000(発行:紙パルプ技術協会)に記載されているものと同義であり、具体的には、吸収係数Kaは、自動走査吸液計KM500Win(熊谷理機(株)製)を用いて接触時間100msと接触時間900msにおける水の転移量の差から算出されるものである。
記録媒体の中でも、一般のオフセット印刷などに用いられるいわゆる塗工紙が好ましい。塗工紙は、セルロースを主体とした一般に表面処理されていない上質紙や中性紙等の表面にコート材を塗布してコート層を設けたものである。塗工紙は、通常の水性インク組成物を用いたインクジェット方式による画像形成においては、画像の光沢や擦過性など、品質上の問題を生じやすいが、本発明の画像形成方法では、光沢ムラが抑制されて光沢性、耐擦性、耐ブロッキング性の良好な画像を得ることができる。特に、原紙とカオリン及び/又は重炭酸カルシウムを含むコート層とを有する塗工紙を用いるのが好ましい。より具体的には、アート紙、コート紙、軽量コート紙、又は微塗工紙がより好ましい。
本発明の画像形成方法によって記録媒体に記録された記録物は、高速記録する場合であっても、画像の耐ブロッキング性に優れた、高精彩で耐擦性にすぐれたものとなる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、特に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定した。GPCは、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(いずれも東ソー(株)製の商品名)を用いて3本直列に接続し、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いた。また、条件としては、試料濃度を0.35質量%、流速を0.35ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、RI検出器を用いて行なった。また、検量線は、東ソー(株)製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製した。
[実施例1]
<インクセット1の調製>
−ポリマー分散剤P−1の合成−
以下に示すようにしてポリマー分散剤P−1を合成した。
攪拌機、冷却管を備えた1000mlの三口フラスコに、メチルエチルケトン88gを加えて窒素雰囲気下で72℃に加熱し、ここにメチルエチルケトン50gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.85g、ベンジルメタクリレート60g、メタクリル酸10g、及びメチルメタクリレート30gを溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した後、メチルエチルケトン2gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.42gを溶解した溶液を加え、78℃に昇温して4時間加熱した。得られた反応溶液は大過剰量のヘキサンに2回再沈殿し、析出した樹脂を乾燥し、ポリマー分散剤P−1を96g得た。
得られた樹脂の組成は、H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は44,600であった。さらに、JIS規格(JISK0070:1992)に記載の方法により酸価を求めたところ、65.2mgKOH/gであった。
(顔料分散物Cの調製)
ピグメント・ブルー15:3(フタロシアニンブル−A220、大日精化株式会社製)10部と、前記ポリマー分散剤P−1を5部と、メチルエチルケトン42部と、1規定 NaOH水溶液5.5部と、イオン交換水87.2部とを混合し、ビーズミルにより0.1mmφジルコニアビーズを用いて2〜6時間分散した。
得られた分散物を減圧下、55℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去した後、更に、高速遠心冷却機7550(久保田製作所製)を用いて、50mL遠心菅を使用し、8000rpmで30分間遠心処理を行ない、沈殿物以外の上澄み液を回収した。その後、吸光度スペクトルから顔料濃度を求め、顔料濃度が10質量%の樹脂被覆顔料粒子(ポリマー分散剤で被覆された顔料)の顔料分散物C(シアン分散液C)を得た。
(顔料分散物Mの調製)
顔料分散物Cの調製において、ピグメント・ブルー15:3(フタロシアニンブル−A220、大日精化株式会社製)の代わりに、ピグメント・レッド122(Cromophtal Jet Magenta DMQ、チバ・ジャパン社製)を用いた以外は顔料分散物Cの調製と同様にして、顔料濃度が10質量%の樹脂被覆顔料粒子(ポリマー分散剤で被覆された顔料)の顔料分散物M(マゼンタ分散液M)を調製した。
(顔料分散物Yの調製)
顔料分散物Cの調製において、シアン顔料Pigment Blue 15:3の代わりに、イエロー顔料ピグメントイエロー74(Fast Yellow FG 、山陽色素(株)製)を用い、ポリマー分散剤の添加量を固形分換算で4.0gに変更した以外は、同様の方法で顔料濃度が10質量%の顔料分散物Y(イエロー分散液Y)を調製した。得られたイエロー分散液Yの平均粒径は82nmであった。
(顔料分散物Kの調製)
顔料分散物Cの調製において、シアン顔料Pigment Blue 15:3の代わりに、カーボンブラック(デグッサ社製NIPEX160−IQ)を用い、ポリマー分散剤の添加量を固形分換算で3.0gに変更した以外は、同様の方法で顔料濃度が10質量%の顔料分散物K(ブラック分散液K)を調製した。得られたブラック分散液Kの平均粒径は130nmであった。
―ポリマー粒子B−01の調製−
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた2リットル三口フラスコに、メチルエチルケトン560.0gを仕込んで、87℃まで昇温した。反応容器内は還流状態を保ちながら(以下、反応終了まで還流)、メチルメタクリレート278.4g、イソボルニルメタクリレート243.6g、メタクリル酸58.0g、メチルエチルケトン108g、及び「V−601」(和光純薬工業(株)製)2.32gからなる混合溶液を、2時間で滴下が完了するように等速で滴下した。滴下完了後、1時間攪拌後、(1)「V−601」1.16g、メチルエチルケトン6.4gからなる溶液を加え、2時間攪拌を行った。続いて、(1)の工程を4回繰り返し、さらに「V−601」1.16g、メチルエチルケトン6.4gからなる溶液を加えて3時間攪拌を続けた。重合反応終了後、溶液の温度を65℃に降温し、イソプロパノール163.0gを加えて放冷した。得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は63000、酸価は65.1(mgKOH/g)であった。
次に、得られた重合溶液317.3g(固形分濃度41.0%)を秤量し、イソプロパノール46.4g、20%無水マレイン酸水溶液1.65g(水溶性酸性化合物、共重合体に対してマレイン酸として0.3%相当)、2モル/LのNaOH水溶液40.77gを加え、反応容器内温度を70℃に昇温した。次に蒸留水380gを10ml/minの速度で滴下し、水分散化せしめた(分散工程)。
その後、減圧下、反応容器内温度70℃で1.5時間保って、イソプロパノール、メチルエチルケトン、蒸留水を合計で287.0g留去し(溶剤除去工程)、プロキセルGXL(S)(アーチ・ケミカルズ・ジャパン(株)製)0.278g(ポリマー固形分に対してベンゾイソチアゾリン−3−オンとして440ppm)添加した。その後1μmのフィルターでろ過を実施し、ろ過液を回収し、固形分濃度26.5%の自己分散性ポリマー粒子B−01の水性分散物を得た。得られたポリマー粒子をイオン交換水で希釈し25.0%の液の体積平均粒径は3.0nmであった。
<体積平均粒径Mvの測定>
得られた自己分散性ポリマー粒子の水性分散物を測定に適した濃度(ローディングインデックスが0.1〜10の範囲)に適宜希釈し、超微粒子粒度分布測定装置ナノトラックUPA−EX150(日機装(株)製)を用い、動的光散乱法により、各水分散物を全て同一測定条件にて体積平均粒子径を測定した。すなわち、粒子透過性:透過、粒子屈折率:1.51、粒子形状:非球形、密度:1.2g/cm、溶媒:水、セル温度:18〜25℃の条件において測定を行なった。
〜シアンインクの調製〜
上記で得られた顔料分散物Cを用いて、下記のインク組成になるように各成分を混合した。これをプラスチック製のディスポーザブルシリンジに詰め、PVDF5μmフィルター(Millex−SV、直径25mm、ミリポア社製)で濾過し、シアンインク(インク組成物)C−01を調製した。
−シアンインク組成−
・シアン顔料(ピグメント・ブルー15:3) :2.5%
・前記ポリマー分散剤P−1(固形分) :1.25%
・前記ポリマー粒子B−01(固形分) :8.5%
・サンニックスGP250 :10%
(三洋化成工業(株)製、水溶性有機溶剤)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(TPGmME) :2%
(日本乳化剤(株)製MFTG、水溶性有機溶剤)
・ジプロピレングリコール :4%
(和光純薬工業(株)製、水溶性有機溶剤)
・尿素 :5%
(日産化学工業(株)製、固体湿潤剤)
・オルフィンE1010 :1.5%
(日信化学工業(株)製、界面活性剤)
・ワックス粒子(カルナウバ/パラフィン複合粒子=9:1、体積平均粒径90nm) :2%
・イオン交換水 :残部
〜マゼンタインクの調製〜
上記で得られた顔料分散物Mを用いて、下記のインク組成になるように各成分を混合した。これをプラスチック製のディスポーザブルシリンジに詰め、PVDF5μmフィルター(Millex−SV、直径25mm、ミリポア社製)で濾過し、マゼンタインク(インク組成物)M−01を調製した。
−マゼンタインク組成−
・マゼンタ顔料(ピグメント・レッド122) :6.7%
・前記ポリマー分散剤P−1(固形分) :3.4%
・前記ポリマー粒子B−01(固形分) :5.2%
・サンニックスGP250 :10%
(三洋化成工業(株)製、水溶性有機溶剤)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(TPGmME) :2%
(日本乳化剤(株)製MFTG、水溶性有機溶剤)
・ジプロピレングリコール :4%
(和光純薬工業(株)製、水溶性有機溶剤)
・尿素 :5%
(日産化学工業(株)製、固体湿潤剤)
・オルフィンE1010 :1.5%
(日信化学工業(株)製、界面活性剤)
・ワックス粒子(カルナウバ/パラフィン複合粒子=9:1、体積平均粒径90nm) :2%
・イオン交換水 :残部
〜イエローインクの調製〜
上記で得られた顔料分散物Yを用いて、下記のインク組成になるように各成分を混合した。これをプラスチック製のディスポーザブルシリンジに詰め、PVDF5μmフィルター(Millex−SV、直径25mm、ミリポア社製)で濾過し、イエローインク(インク組成物)Y−01を調製した。
−イエローインク組成−
・イエロー顔料(ピグメント・イエロー74) :4.0%
・前記ポリマー分散剤P−1(固形分) :1.6%
・前記ポリマー粒子B−01(固形分) :7.0%
・サンニックスGP250 :10%
(三洋化成工業(株)製、水溶性有機溶剤)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(TPGmME) :2%
(日本乳化剤(株)製MFTG、水溶性有機溶剤)
・ジプロピレングリコール :4%
(和光純薬工業(株)製、水溶性有機溶剤)
・尿素 :5%
(日産化学工業(株)製、固体湿潤剤)
・オルフィンE1010 :1.0%
(日信化学工業(株)製、界面活性剤)
・ワックス粒子(カルナウバ/パラフィン複合粒子=9:1、体積平均粒径90nm) :2%
・イオン交換水 :残部
〜ブラックインクの調製〜
上記で得られた顔料分散物Kを用いて、下記のインク組成になるように各成分を混合した。これをプラスチック製のディスポーザブルシリンジに詰め、PVDF5μmフィルター(Millex−SV、直径25mm、ミリポア社製)で濾過し、ブラックインク(インク組成物)K−01を調製した。
−ブラックインク組成−
・ブラック顔料(カーボンブラック) :3.0%
・前記ポリマー分散剤P−1(固形分) :0.9%
・前記ポリマー粒子B−01(固形分) :7.0%
・サンニックスGP250 :10%
(三洋化成工業(株)製、水溶性有機溶剤)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(TPGmME) :2%
(日本乳化剤(株)製MFTG、水溶性有機溶剤)
・ジプロピレングリコール :4%
(和光純薬工業(株)製、水溶性有機溶剤)
・尿素 :5%
(日産化学工業(株)製、固体湿潤剤)
・オルフィンE1010 :1.0%
(日信化学工業(株)製、界面活性剤)
・ワックス粒子(カルナウバ/パラフィン複合粒子=9:1、体積平均粒径90nm) :2%
・ニューポールPE−108 :0.2%
(三洋化成工業(株)製、増粘剤)
・スノーテックスXS :0.05%
(日産化学(株)製、コロイダルシリカ)
・イオン交換水 :残部
本実施例に記載のワックス粒子はそれぞれ表1に記載の比率となるように共乳化により調製したものを用いた。
上記のシアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクをインクセット1とした。
また、インクセット1において、インクセット1におけるシアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクのワックスの種類、組成比、添加量を表1記載のように変更した以外は、インクセット1と同様にして表1記載のその他のインクセット2〜17を調製した。
<処理液の調製>
下記のようにして、処理液を調製した。尚、粘度は、E型粘度計(東機産業社製)を用いて測定した。表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学(株)製)を用いて25℃の条件下で測定した。
−処理液T−1−
・マロン酸 6.3%
・リンゴ酸 6.4%
・リン酸(純度85%) 3.8%
・ベンゾトリアゾール 1.0%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4.0%
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル 4.0%
・イオン交換数 残部
処理液の物性値はpH:1.1、粘度:1.9mPa・s、表面張力:41.5mN/mであった。
−インク分離性評価−
分散安定性評価装置LUMiSizer(L.U.M社製)を用い、ポリカーボネート製のサンプルチューブに上記で得られたシアンインクを0.4g添加し、25℃で回転数4000rpmで950分間遠心操作を行った後、サンプルチューブを実験台上に垂直に立て、サンプルチューブ内のインク組成物の上面に白濁物が浮遊しているかどうかを目視で観察して下記評価基準にて評価した。評価結果を表1に示した。
〜評価基準〜
AA:遠心後5分後に観察し、表面に白濁物が見えない。
A :遠心後15分後に観察し、表面に白濁物が見えない。
B :遠心後15分後に観察し、極わずか白濁物が見える。
C :遠心後15分後に観察し、白濁物がはっきりと見える。
シアンインク以外のマゼンタインク、イエローインク及びブラックインクについても、同様に行った結果、得られた結果は同様となった。
−画像形成方法−
下記のインクジェット記録装置を用い、上記で得られたインクセット1〜17を下記のように打滴して、画像を形成した。
記録媒体として坪量154g/mのOKトップコート+(王子製紙(株)製)を用いて、解像度が1200dpi×1200dpi、インク組成物の吐出液滴量は2〜6pL相当になるようにした。
図1に示したインクジェット記録装置の給紙部10から描画ドラム70上に繰り出された記録媒体22に対して、処理液ドラム54(直径450mm)上で、処理液塗布装置56によって処理液T−1を全面に薄膜塗布(2μm厚)を行った。その際、処理液塗布装置56としてグラビアローラを使用した。
次いで、処理液T−1を塗布した記録媒体22を温風噴出しノズル58(70℃温風9m/分吹き付け)とIRヒータ60(180℃)によって乾燥処理し、処理液中の溶媒の一部を乾燥させた。
この記録媒体22を第1の中間搬送部24を介して描画部14に搬送し、各色ベタ画像用の画像信号に応じてCMYK(シアン・マゼンダ・イエロー・ブラック)のそれぞれの前記インク組成物をヘッド72から吐出して打滴した。インク吐出体積はハイライト部では2pl、高濃度部では6plで、記録密度は主走査・副走査方向共に1200dpiで記録されるようにした。その際、不吐出ノズルが発生した場合は、不吐出ノズルの隣接ノズルにおいて6plを使用して、不吐出によるスジムラを見えにくくする処理を行った。また、処理液ドラム54、乾燥ドラム76を描画ドラム70と別に設けたことにより、処理液の乾燥を高速で行なう場合にも、その熱や風の悪影響が描画部に及ぶ事が無く、安定吐出が達成された。
次に乾燥ドラム76上で第1のIRヒータ78(表面温度180℃)、温風噴出しノズル80(70℃温風×12m/分の風量)、第2のIRヒータ82(表面温度180℃)で乾燥させた。乾燥時間は約2秒である。
次に、画像形成された記録媒体22を50℃の定着ドラム84と、80℃の第1定着ローラ86及び第2定着ローラ88とによって、0.30MPaのニップ圧で加熱定着した。その際、第1定着ローラ86、第2定着ローラ88としては、金属製の心金に硬度30°のシリコンゴムを6mmの厚さで設け、その上にソフトPFA被覆(50μm厚)を施し、インク画像に対する密着性及び剥離性に優れたものを使用した。
記録媒体22は、各ドラム54、70、76、84によるドラム搬送によって535mm/sの搬送速度で搬送されるようにした。
以上の工程を経て、画像形成された記録媒体の評価サンプルを得た。
−画像形成直後のブロッキングの評価−
上記工程を経て、2000枚の片面連続印字を実施した。得られた印字サンプルを25℃、60%RHで1時間放置後、さらに印字面の裏面に同様に印字し、両面印字を実施した。
排出トレイに集積されて重ねられた2000枚の記録媒体を24時間、25℃、60%RHの環境条件下で保管し、画像形成された記録媒体の350枚目と351枚目との間のブロッキングの発生の有無を下記の評価基準にしたがって評価した。
〜評価基準〜
A:紙面を剥がすときに貼り付き感もなく、紙の付着が目視で認められない。
B:印字面のごく一部(10cmに1箇所程度)に接着部があり、目視で紙の付着が僅かに確認できる。
C:印字面全体に接着が生じ、紙の付着が全体的に認められる。
−耐擦性評価−
10mm×50mmに裁断した未印字の(N)シルバーダイヤ(坪量104.7g/m、日本製紙(株)製)を、文鎮(質量470g、サイズ15mm×30mm×120mm)に巻きつけ、評価サンプルの画像が印字された面を3往復擦った。このとき、未印字のシルバーダイヤと評価サンプルとが接触する面積は、150mmであり、評価サンプルの画像が受ける負荷は、荷重260kg/mに相当する。擦った後の評価サンプルの印字面を目視により観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。
〜評価基準〜
AA:印字面の画像(色材)の剥れは視認できなかった。
A:印字面の画像(色材)の剥れは視認できなかったが、擦った紙に色材が転写した。
B:印字面の画像(色材)の剥れがわずかにと視認できたが、実用上問題なし。
C:印字面の画像(色材)の剥れがはっきりと視認でき、実用上問題あり。
表1から、本発明のインク組成物はインク分離性(保存安定性)に優れ、また、該インク組成物を含むインクセットを用いて形成された画像形成直後の画像は、耐ブロッキング性、耐擦性に優れることが判る。
1…インクジェット記録装置、10…給紙部、12…処理液付与部、14…描画部、16…乾燥部、18…定着部、20…排出部、22…記録媒体、24…第1の中間搬送部、26…第2の中間搬送部、28…第3の中間搬送部、30…中間搬送体、32…搬送ガイド、34…搬送ガイド、36…送風口、38…ブロワ、40…送風規制ガイド、42…吸引孔、43…ポンプ、70…描画ドラム、72C,72M,72Y,72K…インクヘッド、73…保持手段、74…吸引孔、76…乾燥ドラム、84…定着ドラム、86…第1定着ローラ、88…第2定着ローラ、143…送風制御部、147…負圧制御部

Claims (13)

  1. 色材と、水と、パラフィンワックス及びポリエチレンワックスから選択される少なくとも1種のワックス1並びにカルナウバワックス及びステアリン酸アミドワックスから選択される少なくとも1種のワックス2の2種のワックスを含むワックス粒子と、を含有するインク組成物。
  2. 記2種のワックスは比重が異なるワックスを含む請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記ワックス1の比重が0.95以下であり、前記ワックス2の比重が0.95を超える請求項1又は請求項2に記載のインク組成物。
  4. 前記2種のワックスの比重差が0.05以上0.15以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインク組成物。
  5. 前記ワックス2がカルナウバワックスである請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインク組成物。
  6. 前記ワックス1がパラフィンワックスである請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインク組成物。
  7. 前記2種のワックスの質量比が1:4〜4:1である請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のインク組成物。
  8. 更にポリマー粒子を含有する請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のインク組成物。
  9. 前記色材が顔料である請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のインク組成物。
  10. シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックから選択される少なくとも1色の、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のインク組成物を有するインクセット。
  11. 更に、前記インク組成物と接触して凝集させる凝集成分を含む処理液を有する請求項10に記載のインクセット。
  12. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のインク組成物を記録媒体に付与するインク付与工程と、前記インク組成物中の成分と接触して凝集させる凝集成分を含む処理液を記録媒体に付与する処理液付与工程と、を有する画像形成方法。
  13. 更に、前記インク付与工程及び前記処理液付与工程を経て形成された画像を、加熱定着する加熱定着工程を有する請求項12に記載の画像形成方法。
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