JP5606667B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線CT(Computed Tomography)装置に関し、撮影条件を制御するX線制御部と画像再構成部とを有するX線CT装置に関する。
X線CT装置は、被検体をX線でスキャンし、得られた投影データに基づいて画像を再構成する。特許文献1のX線CT装置はスキャンに先立って被検体のスカウト撮影が行われ、スカウト像を参照することでスキャンすべき位置及び範囲を設定している。
スキャンにより得られた投影データは、前処理の一環としてビームハードニング(beam hardening)補正が施され、X線の線質硬化によるCT値シフト(shift)、アーチファクト(artifact)が生じないようにしている。特許文献2によればビームハードニング補正は、予め定められた補正係数を用いて行われ、その補正係数はファントム(phantom)による実験等により求められている。
特開2006−110183号公報 特開2004−313524号公報
しかしながら、実際の被検体においては、撮影部位やX線照射方向等によりX線の線質硬化の程度がさまざまに変化するため、ファントムから求められた補正係数によって高精度なビームハードニング補正を行うことは困難な場合があり、再構成画像にストリークアーチファクト(streak artifact)等が発生してしまうことがある。
また、被検体の体型に応じてX線管電流を可変にする技術もあるが、被検体の体型によっては部分的にX線管電流が使用可能なX線管電流の上限を超えてしまうこともあり、上限を超えないようなX線管電流を用いるとX線線量が少なく鮮明な再構成画像を得ることができない。
そこで、本発明の目的は、被検体の撮影領域内に、線質硬化の程度やX線線量が不足する部分がある場合においても、当該撮影領域内の複数の断層像間において、均一な画質の断層像を得ることが可能なX線CT装置を提供することである。
第1の観点のX線CT装置は、被検体の撮影領域を、X線発生部からのX線でスキャンして得られるX線投影データに基づいて画像再構成を行うX線CT装置であって、前記被検体の撮影領域における前記被検体の体軸方向の位置に応じてスキャン中に前記被検体に照射される前記X線のX線ビーム線質を変化させるX線制御部と、変化したX線ビーム線質によるX線投影データに基づいて、前記撮影領域内において均一なX線ビーム線質相当の複数の断層像を画層再構成する画像再構成部と、を備える。
第2の観点のX線CT装置のX線制御部は、X線ビーム線質をX線発生部のX線管電圧の増減によって変化させる。
第3の観点のX線CT装置のX線制御部は、被検体のスカウト撮影によって得られた被検体情報に基づき、被検体の体軸方向の位置に応じてX線ビーム線質を変化させる。
第4の観点のX線CT装置のX線制御部は、第3の観点において、被検体のスカウト撮影により特定されたX線吸収量が所定の基準よりも大きい位置に対し、撮影領域内の他の位置よりも高いエネルギーのX線ビーム線質とする。
第5の観点のX線CT装置のX線制御部は、第3の観点において、被検体のスカウト撮影により特定された被検体の幾何学的特徴量に基づき算出されたX線管電流条件が、所定の基準よりも大きくなる位置に対し、所定の基準以下のX線管電流条件として撮影領域内の他の位置よりも高いエネルギーのX線ビーム線質とする。
第6の観点のX線CT装置のX線制御部は、スカウト撮影において、X線発生部から第1エネルギースペクトルを有するX線と、第1エネルギースペクトルとは異なる第2エネルギースペクトルを有するX線とを少なくとも1ビューごとに被検体に照射させることにより、被検体に含まれる各物質の位置情報を取得し、画像再構成部は、X線制御部により変化したX線ビーム線質によるX線投影データ又は当該X線投影データを用いて画像再構成して得られた断層像データについて、物質のX線吸収係数を用いた換算係数により均一なX線ビーム線質相当のデータに変換して撮影領域内において均一なX線ビーム線質相当の複数の断層像を得る。
第7の観点のX線CT装置のX線制御部は、X線ビーム線質を変化させる位置において、第1エネルギースペクトルを有するX線と、第1エネルギースペクトルとは異なる第2エネルギースペクトルを有するX線とを少なくとも1ビューごとに変化させ、画像再構成部は、X線ビーム線質を変化させた位置のX線投影データ又は断層像データについて、第1エネルギースペクトルを有するX線の第1のX線投影データ及び第2エネルギースペクトルを有するX線の第2のX線投影データ、又は第1のX線投影データ及び第2のX線投影データに基づき特定された被検体の物質に対するX線吸収係数を用いた換算係数により均一なX線ビーム線質相当のデータに変換して、撮影領域内において均一なX線ビーム線質相当の複数の断層像を得る。
第8の観点のX線CT装置は、第1ないし第7の観点において、X線発生部から照射されたX線ビーム線質を検出するX線ビーム検出器を備え、X線投影データと関連づけて検出されたX線ビーム線質が記憶される。
第9の観点のX線CT装置のX線ビーム線質は、X線管電圧である。
第10の観点のX線CT装置は、前記X線発生部から照射されたX線に使用されたX線管電圧が、前記X線投影データと関連づけて記憶されるものである。
本発明のX線CT装置は、被検体の撮影領域内に、線質硬化の程度やX線線量が不足する部分がある場合においても、当該撮影領域内の複数の断層像間において、均一な画質の断層像を得ることが可能なX線CT装置を実現することができる。
(実施形態1)
まず、本実施形態で使用するX線CT装置100の全体構成を説明する。
<X線CT装置100の全体構成>
図1は、本実施形態のX線CT装置100の構成ブロック図である。このX線CT装置100は、操作コンソール1と、撮影テーブル10と、走査ガントリ20とを具備している。
操作コンソール1は、操作者の入力を受け付けるキーボード又はマウスなどの入力装置2と、前処理、画像再構成処理、後処理などを実行する中央処理装置3と、走査ガントリ20で収集したX線検出器データを収集するデータ収集部5とを具備している。さらに、操作コンソール1は、X線検出器データを前処理して求められた投影データから画像再構成した断層像を表示するモニタ6と、プログラムやX線検出器データや投影データやX線断層像を記憶する記憶装置7とを具備している。撮影条件の入力はこの入力装置2から入力され、記憶装置7に記憶する。撮影テーブル10は、被検体HBを乗せて走査ガントリ20の開口部に出し入れするクレードル12を具備している。クレードル12は撮影テーブル10に内蔵するモータで昇降及びZ方向に直線移動する。
走査ガントリ20は、X線管21と、X線制御部22と、多列X線検出器24と、データ収集装置25(DAS:Data Acquisition System)とを具備している。X線管21と被検体HBとの間には、コリメータ23、及びビーム形成X線フィルタ28が配置されている。さらに、走査ガントリ20は、被検体HBの体軸の回りに回転するX線管21など有する回転部15の回転制御を行う回転制御部26と、制御信号などを操作コンソール1や撮影テーブル10とやり取りするガントリ制御部29とを具備している。X線制御部22はX線管21へのX線管電圧やX線管電流mAを制御する。X線制御部22は低いX線管電圧、例えばX線管電圧80kVと、高いX線管電圧、例えばX線管電圧140kVとを1又は数ビューごとに切り換えながらデュアルエネルギー撮影を行うことができる。さらに、X線管21の近傍には実際のX線管電圧の変化を検出するX線管電圧検出器31が配置される。このX線管電圧検出器31に代えて、多列X線検出器24の近傍に配置したX線管電圧検出器31’を用意しても良い。
ビーム形成X線フィルタ28は撮影中心である回転中心に向かうX線を多くし、周辺部でX線量を少なくするフィルタである。このため、円形又は楕円形に近い被検体HBの体表面の被曝を少なくできるようになっている。
中央処理装置3は、前処理部33及び画像再構成部34を有している。
前処理部33は、データ収集装置25で収集された投影データに対して、チャネル間の感度を補正、オフセット補正、対数変換、X線量補正等の前処理を実行する。また、ビームハードニング処理を行う。
画像再構成部34は、前処理部33で前処理された投影データを受け、その投影データに基づいて画像を再構成する。投影データは、周波数領域に変換する高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)がなされて、それに再構成関数Kernel(j)を重畳し、逆フーリエ変換する。そして、画像再構成部34は、再構成関数Kernel(j)を重畳処理した投影データに対して、三次元逆投影処理を行い、被検体HBの体軸方向(Z軸方向)ごとに断層像(xy平面)を求める。画像再構成部34は、この断層像を記憶装置7に記憶させる。
また、画像再構成部34は、例えばX線管電圧80kVの投影データ及びX線管電圧140kVの投影データから、所定物質(原子)の分布に関連したX線管電圧依存情報の二次元分布断層像を画像再構成する。デュアルエネルギー撮影の断層像として、水等価画像、脂肪等価画像、造影剤等価画像及び骨等価画像などを得ることができる。以下、異なる複数のX線管電圧による撮影をデュアルエネルギー撮影と呼ぶ。
また、画像再構成部34は各種の等価画像に基づいて、断層像をθ方向に回転して再投影処理したり、断層像をシフト処理して再投影処理することができる。
次に、本実施形態に係るX線CT装置の動作を説明する。
<X線CT装置100の動作フローチャート>
図2は、本実施形態のX線CT装置100についての動作の概要を示すフローチャートである。
ステップD1において、操作者は被検体を撮影テーブル10のクレードル12に乗せて位置合わせを行う。ここでは、クレードル12の上に乗せられた被検体HBは各部位の基準点に走査ガントリ20のスライスライト中心位置を合わせる。
ステップD2では、低線量(低いX線管電流)でX線管電圧140kVとX線管電圧80kVを、図3(a),図3(b)に示されるように、各ビューまたは複数ビューごとに切り換えながらX線データ収集を行う、ヘリカルスカウトスキャンのデュアルエネルギー撮影を実施する。
図3(a)は、奇数ビューでX線管電圧80kVのX線データ収集を行い、偶数ビューでX線管電圧140kVのX線データ収集を行っている。図3(b)は2ビューおき、または3ビューおきごとの複数の連続したビューごとにX線管電圧80kVのX線データ収集とX線管電圧140kVのX線データ収集とを交互に繰り返して行っている。X線制御部22で制御されたX線管電圧のX線管電圧値がX線収集の際に記憶されるか、または、実際にどれぐらいのX線管電圧であるかがX線管電圧測定検出器31によって検出し、X線データ収集の際に、X線管電圧測定検出器31によって検出されたX線管電圧を同時に記憶される。
通常1回転でNビューのX線データ収集を行うとすると、奇数ビューのX線管電圧80kVのX線投影データがN/2ビュー、偶数ビューのX線管電圧140kVのX線投影データがN/2ビューとなり、ビュー数は各々のX線投影データの1/2に少なくなる。N/2ビューのX線投影データでは、大きな撮影視野において周辺部分にエリアジングアーチファクト(Aliasing Artifact)が出る可能性がある。このため、画像再構成部34はビュー方向の補間処理、または加重加算処理でX線投影データを補間処理して、各々のN/2ビューのX線投影データをNビューにすることでエリアジングアーチファクトを防ぐ。なお1回転のビュー数を2倍に増やして1ビューおきにX線管電圧を切り換える方法もある。
例えば、1回転で1000ビューある1秒スキャンでは、ビュー間隔が1ミリ秒単位となり、1回転で1000ビューある0.5秒スキャンではビュー間隔が0.5ミリ秒単位となり、被検体の体動、拍動などを押さえることができる。
本実施形態のデュアルエネルギー撮影のスキャン方法を用いたヘリカルスカウトスキャンによれば、1回の低被曝のヘリカルスカウトスキャンにより、0度方向と90度方向、または任意の角度のスカウト像を求めることができる。任意の角度のスカウト像はヘリカルスカウトスキャンで一度Z方向に連続した断層像を求め、スカウト像を求めたい方向に平行ビーム再投影処理を行うことで幾何学的に歪のない所望方向のスカウト像が得ることができる。撮影時間はZ方向のX線検出器幅の全列を用いて、且つ速度の速い高速なヘリカルピッチを用いたヘリカルスキャンを行うため、従来のスカウト像撮影よりも短時間で行え、複数方向のスカウト像を短時間で画像再構成することができる。
再び図2に戻り、ステップD3では、X線管電圧140kVのX線投影データのみを抽出し、X線管電圧140kVのX線投影データを求め、また、X線管電圧80kVのX線投影データのみを抽出し、X線管電圧80kVのX線投影データを求める。X線投影データの抽出方法は後述する。
ステップD4において画像再構成部34は、X線管電圧140kVのX線投影データからX線管電圧140kVの断層像を画像再構成し、X線管電圧80kVのX線投影データからX線管電圧80kVの断層像を画像再構成する。
ステップD5において、画像再構成部34はデュアルエネルギー比断層像を求める。デュアルエネルギー比断層像は、X線管電圧80kVに基づく断層像とX線管電圧140kVに基づく断層像の比を画素毎に求めたものである。尚、デュアルエネルギー比断層像は、Z方向に連続した三次元デュアルエネルギー比断層像を求めてもよい。尚、このデュアルエネルギー比断層像を用いて、被検体に含まれる各物質の位置情報を取得することができる。即ち、例えば、図4のように、X線管電圧80kVに基づく断層像の画素値とX線管電圧140kVに基づく断層像の画素値とをプロットしたグラフ上で、ヨウ素の傾きの範囲、骨の傾きの範囲を設定することによって、各範囲に含まれる点の画素をそれぞれの物質と関連付けることができる。
ステップD6では、スカウト像を画像再構成して表示を行う。ヘリカルスカウトスキャンではZ方向に連続したX線管電圧80kVの三次元画像及び/又はX線管電圧140kVの三次元画像とを0度方向または90度方向に再投影処理RPを行い、スカウト像を画像再構成することができる。X線管電圧80kVの断層像からなるスカウト像及び/又はX線管電圧140kVの断層像からなるスカウト像、及び必要に応じて、デュアルエネルギー比断層像、を表示することができる。
ステップD7では、本スキャンの撮影条件設定を行う。
本実施形態では、X線制御部22は、コンベンショナルスキャン、ヘリカルスキャン、シネスキャンまたはヘリカルシャトルスキャン、可変ピッチヘリカルスキャンなどの複数のスキャンパターンを選択して用いることができる。コンベンショナルスキャンとは、クレードル12をz軸方向に所定の間隔で移動するごとにX線管21及び多列X線検出器24を回転させてX線投影データを取得するスキャン方法である。ヘリカルスキャンとは、ガントリ回転部15が回転しながらクレードル12を一定速度で移動させ、X線投影データを収集する撮影方法である。ヘリカルシャトルスキャンとは、ヘリカルスキャンと同様にガントリ回転部15を回転させながらクレードル12を加速・減速させて、z軸の正方向又は負方向に往復移動させてX線投影データを収集するスキャン方法である。その場合、加速中、減速中のX線投影データも収集してもよい。可変ピッチヘリカルスキャンは、一方向のみのヘリカルスキャンでヘリカルピッチを変えながらX線投影データを収集する方法である。
また、X線制御部22により、各Z方向座標位置及びビュー方向ごとでX線管電圧及びX線管電流を設定する。例えば、X線制御部22はヘリカルスカウトスキャンによるZ方向に連続した断層像を再投影処理して求められたスカウト像を表示して撮影計画を行う。
また、操作者は各Z方向座標位置の被検体の大きさを見て、本スキャンの各Z方向座標位置の撮影条件を設定することができる。例えば、図8(a)に示すように、肩を含む[z1,z2]の範囲では骨もありX線吸収が大きい。このため、図8(b)に示すように、Z方向範囲[z0,z1]では、X線管電圧120kVでX線管電流mA1、Z方向範囲[z2,z3]では、X線管電圧120kVでX線管電流mA2、Z方向範囲[z3,z4]では、X線管電圧120kVでX線管電流mA3というように操作者が設定を行うことができる。なお、X線管電流は最大X線管電流mAMAXである。図8(b)に示したX線管電圧は、照射されたX線に用いられたX線管電圧又はX線管電圧測定検出器31によって検出された値である。
また、図5(a)に示した肩を含む[z1,z2]の範囲では、図6(a)に示すようにX方向の透過経路が長い一方Y方向の透過経路は短い。このため図6(b)に示すように、Y方向から見たビュー角度範囲[θ1,π−θ1]、[π+θ1,−θ1]ではX線管電圧を140kVになるように設定し、ビュー角度範囲[−θ1,θ1]、[π−θ1,π+θ1]ではX線管電圧を120kVになるように設定することができる。
図7は、操作者がビュー角度範囲でX線管電圧kV又はX線管電流mAを設定する画面である。
操作者が入力装置2を使ってX線管電圧値設定ボタンを押すことで、図7(a)に示す固定管電圧モードFixkV、またはビュー管電圧モードViewkVを選択する画面がモニタ6に表示される。また、操作者が入力装置2を使ってX線管電流値設定ボタンを押すことで図7(b)に示す固定管電流モードFixmA、またはビュー管電流モードViewmAを選択する画面がモニタ6に表示される。
操作者が図7(a)に示すビュー管電圧モードViewkVを選択した場合は、矢印で示す各ビュー方向範囲とX線管電圧値とを設定する画面が表示され、破線で示す可動するビュー範囲MVを動かすことで各ビュー方向範囲の設定と、X線管電圧値の設定をすることができる。X線制御部22は設定されたX線管電圧値でX線を照射する。
同様に、操作者が図7(b)に示すビュー管電流モードViewmAを選択した場合は、矢印で示す各ビュー方向範囲とX線管電流値とを設定する画面が表示され、破線で示す可動するビュー範囲MVを動かすことで各ビュー方向範囲の設定と、X線管電流値の設定をすることができる。X線制御部22は設定されたX線管電流値でX線を照射する。
ステップD8では、上記で設定された撮影条件に従って、本スキャンが実施される。
ここでヘリカルスキャンによってデータ収集を行う場合には、X線管21と多列X線検出器24とを被検体HBの回りに回転させ、かつ、撮影テーブル10上のクレードル12を直線移動させながら、X線検出器データのデータ収集動作を行う。そして、ビュー角度viewと、検出器列番号jと、チャネル番号iとで表わすX線検出器データD0(view,j,i)(j=1〜ROW,i=1〜CH)に必要に応じてz軸座標の位置情報Ztable(view)を付加させる。このようにヘリカルスキャンにおいては、一定速度の範囲のX線検出器データ収集を行う。このz軸座標の位置情報はX線投影データ(X線検出器データ)に付加させても良いし、また別ファイルとしてX線投影データと関連付けて用いても良い。ヘリカルシャトルスキャン時にX線投影データを三次元画像再構成する場合に、このz軸座標の位置情報は用いられる。
ステップD9では、画像再構成部34により、以下のように画像再構成処理が行われる。
まず、X線検出器データD0(view,j,i)に対して、チャネル間の感度を補正、オフセット補正、対数変換、X線量補正等の前処理を行い、投影データに変換する。
次に、前処理部33がビームハードニング補正を行う。ここでは、前処理した投影データD1(view,j,i)に対して、ビームハードニング補正を行う。この時、検出器のj列ごとに独立したビームハードニング補正を行うことができるため、撮影条件で各ガントリ回転部15の管電圧が異なっていれば、列ごとの検出器のX線エネルギー特性の違いを補正できる。ビームハードニング補正は、被検体HBのプロファイル面積、楕円率、及びX各種の等価物質についても処理することができる。
次に、画像再構成部34はzフィルタ重畳処理を行う。ここでは、ビームハードニング補正した投影データD11(view,j,i)に対して、z軸方向(列方向)のフィルタをかけるzフィルタ重畳処理を行う。すなわち、各ビュー角度における前処理後、ビームハードニング補正した投影データD11(view,j,i)に対し、例えば列方向フィルタサイズが5列のフィルタをかける。
次に、画像再構成部34は再構成関数重畳処理を行う。すなわち、X線投影データを周波数領域に変換するフーリエ変換(Fourier Transform)を行い、再構成関数を掛け、逆フーリエ変換する。
次に、画像再構成部34は三次元逆投影処理を行う。ここでは、再構成関数重畳処理した投影データD3(view,j,i)に対して、三次元逆投影処理を行い、逆投影データD3(x,y,z)を求める。画像再構成する画像はz軸に垂直な面である。以下の再構成領域はxy平面に平行なものとする。
次に、画像再構成部34は後処理を行う。逆投影データD3(x,y,z)に対して画像フィルタ重畳、CT値変換などの後処理を行い、断層像を得る。
ステップD10では、前記被検体の物質に対するX線吸収係数を用いた換算係数により均一X線管電圧相当の断層像となるように、前記断層像のX線管電圧補正を行う。例えば、140kVのX線管電圧を用いた区間の断層像について、他の区間で用いられた120kVのX線管電圧相当の断層像となるように、断層像に含まれる物質の120kVにおけるX線吸収係数と140kVにおけるX線吸収係数との比に基づく換算係数を用いて、断層像を補正する。
ステップD11では、断層像がモニタ6に表示される。
ここで、上述のステップD3におけるデュアルエネルギー撮影のスキャン方法を用いたヘリカルスカウトスキャンのX線投影データの抽出方法について、詳細に説明する。
図8は、X線投影データの抽出方法及び補間方法を示す図である。X線投影データの抽出方法はヘリカルスカウトスキャンのX線投影データを、図8に示すようにX線管電圧80kVのX線投影データとX線管電圧140kVとのX線投影データに分けて抽出する。N/2ビューのX線管電圧80kVのX線投影データは、補間処理または加重加算処理を用いて抜けたビューデータを埋め合わせる。同様に、N/2ビューのX線管電圧140kVのX線投影データは、補間処理または加重加算処理を用いて抜けたビューデータを埋め合わせる。
X線投影データの抽出方法及び補間処理は下記に示す処理を行う。例えば、X線管電圧80kVのX線投影データをD80(view,row,ch)、X線管電圧140kVのX線投影データをD140(view,row,ch)とする。図8に示すように2ビューおきにX線管電圧80kVとX線管電圧140kVとを切り換えた場合、収集されたX線投影データD(view,row,ch)は2ビューおきにX線管電圧80kVのX線投影データとX線管電圧140kVのX線投影データとに以下の(数式01)〜(数式08)のように分離できる。但し、kは整数とする。
...(数式01)
...(数式02)
...(数式03)
...(数式04)
...(数式05)
...(数式06)
...(数式07)
...(数式08)
補間処理は、1例として以下の(数式09)から(数式12)のように行うこともできる。
...(数式09)
...(数式10)
...(数式11)
...(数式12)
次に、上述のステップD2〜D6におけるデュアルエネルギー撮影について、詳細に説明する。
図9はヘリカルスカウトスキャンにおける画像再構成RCのフローチャートを示す。以下はその詳細な説明である。
ステップH1では、複数のX線管電圧における低被曝のヘリカルスカウトスキャンを行う。
低被曝のヘリカルスカウトスキャンは低被曝にするために以下のことを行う。
1.画像再構成マトリクスを512×512画素の断層像を256×256画素にする。または512×512画素の断層像G(x,y)に以下の(数式18)のフィルタリング処理を行い、1画素に4画素分のデータを重畳した512×512画素の断層像G1(x,y)にする。
...(数式13)
2.Z方向の断層像のスライス厚さdと画像間隔pを以下の(数式14)のようにオーバーラップさせる。
...(数式14)
3.再構成関数は低周波な関数が用いられる。
4.画像フィルタを低周波なフィルタ、又はノイズ低減効果のあるフィルタが用いられる。
5.ヘリカルピッチを1以上にしてZ方向の単位長さあたりの被曝が減らされる。
ステップH2では、画像再構成部34はヘリカルスカウトスキャンおけるX線管電圧80kVの断層像とX線管電圧140kVとの断層像の画像再構成RCを行う。画像再構成部34は、前述のX線投影データの抽出方法及び補間方法により、X線管電圧80kVのX線投影データとX線管電圧140kVのX線投影データとに分離する。画像再構成部34はX線管電圧80kVのX線投影データとX線管電圧140kVとのX線投影データからX線管電圧80kVの断層像とX線管電圧140kVの断層像とを求める。なおヘリカルスカウトスキャンはデュアルエネルギー画像再構成法を用いて、カルシウム強調画像または造影剤強調画像の画像再構成RCを行ってもよい。
ステップH3では、再投影処理によって、Z方向に連続した断層像に対してY方向のビュー角度0度方向の再投影処理を行う。つまり、0度方向のスカウト像の画像再構成RCが行われる。
ステップH4では、Z方向に連続した断層像に対してx軸方向のビュー角度90度方向の再投影処理を行い、90度方向のスカウト像の画像再構成RCが行われる。
Z方向に連続した断層像は、X線管電圧80kVの断層像、X線管電圧140kVの断層像、カルシウム強調画像の断層像、及び造影剤強調画像の断層像である。0度方向または90度方向のスカウト像は下記に示す方法で作成する。
例えば、X線管電圧140kVのスカウト像の場合は、以下の(数式15),(数式16)のようになる。なお、Z方向に連続したX線管電圧80kVの断層像はG80(x,y,z)とし、X線管電圧140kVの断層像はG140(x,y,z)とする。また、0度方向(Y方向)の再投影プロファイルデータはPy(x,y)とし、90度方向(X方向)の再投影プロファイルデータはPx(y,z)とする。ただし、Nは断層像の画素サイズN×Nとする。
...(数式15)
...(数式16)
X線管電圧80kVのスカウト像の場合も同様に、以下の(数式17),(数式18)のようになる。
...(数式17)
...(数式18)
造影剤強調画像のスカウト像の場合は、以下の(数式19),(数式20)のようになり、カルシウム強調画像のスカウト像の場合は、以下の(数式21),(数式22)のようになる。なお、造影剤強調画像はGio(x,y,z)とし、カルシウム強調画像はGca(x,y,z)とする。
...(数式19)
...(数式20)
...(数式21)
...(数式22)
つまり、スカウト像SCはプロファイルPy(x,z),Px(y,z)をZ方向に連続して並べることで作成することができる。
ステップH5では、1つのX線管電圧における0度方向スカウト像、90度方向スカウト像を画像表示する。操作者は各種のスカウト像を参照することで撮影条件を設定することができる。なお、本実施形態では、スカウト像の方向を0度、90度方向で再投影処理を行ったが、180度方向、270度方向、または任意の角度でも良い。
本実施形態によれば、X線CT装置100のX線制御部22は、複数のX線管電圧に切り換えながらヘリカルスカウトスキャンを行ったX線投影データを用いることで、X線管電圧補正に必要な被検体に含まれる物質の位置情報が得られると共に、本スキャン時の適切な撮影条件を設定することができる。そして、画像再構成部34は、得られた断層像をX線管電圧補正することで、断層像間において均一なX線管電圧の断層像を得ることができる。
(実施形態2)
本実施形態においては、撮影条件の設定において、Z方向座標範囲ごとの画質指標値であるノイズ指標値を設定する例について説明する。
即ち、X線制御部22はX線管電流値を優先して制御し、X線管電流値の設定範囲を超えた場合にX線管電圧値を変化させる。例えば、X線制御部22は図5(b)に示すように頸部から肝臓までを撮影する場合に、肩の近傍でX線管電流値が最大X線管電流値mAMAXに達してしまった場合に、X線管電圧値を上げて撮影している。そのような場合に、ノイズ指標値で撮影条件を設定することができる。
図10はノイズ指標値で撮影条件を設定するフローチャートを示す。
ステップD21〜ステップ23については、実施形態1と実質的に同じであるため、説明を省略する。
ステップD24では、本スキャンの撮影条件を設定する。Z方向範囲1はノイズ指標値NI1、Z方向範囲2はノイズ指標値NI2、Z方向範囲3はノイズ指標値NI3を指定する。なお、i=1とする。ノイズ指標値はZ方向の撮影位置における0度方向及び90度方向からの被検体のX線透過プロファイルデータをスカウト像から求める。
ステップD25では、Z方向範囲iのX線管電流値mAがスカウト像の幾何学的特徴量から求められる。X線制御部22はZ方向座標位置ごとに指定されているノイズ指標値に基づいて、最終的な断層像のノイズをノイズ指標値により近くできるようにX線管電流値mAを定める。
ステップD26では、最大X線管電流mAMAXになる所はないかを判断し、YESであればステップD27へ行き、NOであればステップD32へ進む。
ステップD27では、設定されたX線管電圧kV及びX線管電流mAの撮影条件で本スキャンの撮影が行われる。
ステップD28では、X線管電圧が一定か否かが判断され、YESであればステップD29へ行き、NOであればステップD33へ行く。
ステップD29では、画像再構成部34が画像再構成を行う。
ステップD30では、断層像がモニタ6に表示される。
ステップD31では、i=3か否かが判断され、YESであれば終了し、NOであればステップD34へ行く。このフローチャートでは3つのZ方向範囲に対してノイズ指標値が設定されている。
ステップD32では、X線管電圧値が変化させられる。その後、ステップD25へ戻る。
ステップD33では、X線管電圧の補正を行う。その後、ステップD29へ戻る。
ステップD34では、i=i+1とする。その後、ステップD25へ戻る。
上記のX線制御部22はX線管電流を優先して撮影条件を変化させているが、X線管電圧を優先して撮影条件を変化させても良い。また、ステップD28,ステップD33においてはX線管電圧が一定でない部分に対してX線管電圧の補正を行っている。
(実施形態3)
本実施形態は、実施形態1において説明したステップD5において、被検体に含まれる各物質の位置情報を取得するために、画像再構成部34はデュアルエネルギー比断層像を求めたのに代えて、デュアルエネルギー画像の再構成して被検体に含まれる各物質の位置情報を取得する例である。
図11は断層像の加重加算処理により任意物質Mの等価画像(デュアルエネルギー画像)を画像再構成する概念図である。
デュアルエネルギーの画像再構成方法は、例えばX線管電圧80kVの断層像をG80(x,y)、X線管電圧140kVの断層像をG140(x,y)とすると、図11(a)に示すように各々に加重加算係数w1,及び加重加算係数w2を用いて以下の(数式23)のように加重加算処理を行う。任意物質Mの等価画像GM(x、y)とは、任意物質Mの領域の画素値が“0”になるように、加重加算係数w1,及び加重加算係数w2を調整する。またCはバイアス値を調整する定数とする。
...(数式23)
ただし、w1=−w2の時は以下の(数式24)の通りとする。
...(数式24)
また通常、w2は負の数になるので以下の(数式25)のように書くこともできる。
...(数式25)
ただし、k=1の場合は前記の(数式24)の通りとなる。
つまり、任意物質Mの等価画像GM(x、y)は、X線管電圧80kVの断層像G80(x,y)とX線管電圧140kVの断層像G140(x,y)との加重加算処理で作成することができる。
同様に、任意物質Mの等価画像GM(x、y)はX線管電圧80kVのX線投影データとX線管電圧140kVのX線投影データとを加重加算処理で作成することができる。そして、各等価画像にて強調された物質画像とその画素を関連付けることにより、被検体に含まれる各物質の位置情報を取得することができる。
(実施形態4)
本実施形態は、実施形態3において説明したステップD25において求めているX線透過プロファイルデータの求め方として、スカウト像から求めるのに代えて、デュアルエネルギー比断層像を用いて求めた例について説明する。即ち、所望のZ方向座標位置のより正確な水等価なX線プロファイルデータは、各デュアルエネルギー比の範囲のX線プロファイルを水等価なX線プロファイルに変換し、すべてのデュアルエネルギー比の範囲において累積加算することで求めることができる。
図12は、Z方向座標位置におけるデュアルエネルギー比断層像から水等価なX線プロファイルを求めるフローチャートを示す。
ステップD251では、Z方向に連続したデュアルエネルギー比断層像が入力される。
ステップD252では、デュアルエネルギー比 der=0とする。
ステップD253では、範囲[der,der+0.1]の画素のX線透過プロファイルが求められる。
ステップD254では、範囲[der,der+0.1]の画素のX線透過プロファイルが水等価なX線プロファイルに変換される。
ステップD255では、範囲[der,der+0.1]の水等価なX線プロファイルが保存される。
ステップD256では、der>3.0か否かが判断され、YESであればステップD257へ進み、NOであればステップD258へ進む。
ステップD257では、ステップD253からステップD255までで得た水等価なX線プロファイルデータがderの範囲[0.0,3.0]ですべて加算され、そのZ方向座標位置の水等価なX線プロファイルとされる。
ステップD258では、der=der+0.1とする。その後、ステップD253へ戻る。
(実施形態5)
図13は、本実施形態に係るX線CT装置の動作を説明する図である。尚、本実施形態において用いられるX線CT装置は、実施形態1と同様であるため、その全体構造についての説明は省略する。
ステップD41では、被検体が撮影テーブル10のクレードル12に乗せられ、位置合わせが行われる。
ステップD42では、X線管電圧120kVでスカウトスキャンすることでX線データ収集が行われる。ガントリ回転部15を回転させない一般的なスカウト撮影でよく、一方向から単一管電圧で撮影すればよい。
ステップD43では、スカウト像がモニタ6に表示される。スカウトスキャンにより0度方向又は図14(a)に示す90度方向のスカウト像が表示される。
ステップD44において、X線制御部22はスカウト像のプロファイル面積により、本スキャンのデュアルエネルギー撮影のX線管電圧が各Z方向座標位置でビュー角度ごとに求められる。図14(b)に示すように、プロファイル面積の小さいZ方向座標位置にはX線管電圧80kVとX線管電圧120kVとのX線管電圧を設定し、プロファイル面積の大きいZ方向座標位置にはX線管電圧140kVとX線管電圧120kVとのX線管電圧を設定することで、被検体の被曝が減少させられる。つまり、図13(a)に示す[z1,z2]の範囲では、X線管電圧をX線管電圧80kVとX線管電圧140kVとに設定する。
ステップD45では、ビューごとまたは複数ビューごとに低いX線管電圧と高いX線管電圧とを切り換えながらX線データ収集を行う。
ステップD46では、高いX線管電圧のX線投影データのビューを抽出し、また低いX線管電圧のX線投影データのビューを抽出する。X線投影データの抽出方法は図12で説明したものと同様のX線投影データの抽出方法を用いる。
ステップD47では、高いX線管電圧のX線投影データ、低いX線管電圧のX線投影データを加重加算処理することにより、物質Aと物質BとのX線投影データを求める。例えば、物質Aと物質Bとは造影剤Ioと水、造影剤IoとカルシウムCa、及びカルシウムCaと水とのような組み合わせが考えられる。加重加算処理は1次の加重加算処理、または複数次数の加重加算処理、さらに非線型の補正処理も同時に行っても良い。
ステップD48では、物質Aと物質Bとの断層像を画像再構成する。画像再構成部34はzフィルタ重畳処理、再構成関数重畳処理、三次元逆投影処理、及び後処理を用いて物質Aと物質Bの密度断層像を画像再構成する。
ステップD49では、ある管電圧相当、例えば、X線管電圧80kV相当の断層像、X線管電圧140kV相当の断層像、X線管電圧120kV相当の断層像等を、2つの物質のX線吸収係数と2つの物質の密度断層像から求めることができる。
ステップD50では、上述の断層像を表示する。画像再構成部34は、物質Aと物質Bとの断層像から、X線管電圧80kV相当の断層像、X線管電圧140kV相当の断層像、X線管電圧120kV相当の断層像等、複数の断層像間で均一なX線管電圧の断層像が得られるように、断層像を画像再構成することができる。また、画像再構成部34は、X線管電圧80kVの断層像、X線管電圧120kVの断層像及びX線管電圧140kV断層像からデュアルエネルギー比断層像を画像再構成しカルシウム強調断層像、造影剤強調断層像などのデュアルエネルギー撮影の断層像も画像再構成できる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態は、走査ガントリ20が傾斜していない場合について記載しているが、走査ガントリ20が傾斜した、いわゆるチルト・スキャンの場合でも同様な効果を出すことができる。また、本実施形態は、生体信号にX線データ収集が同期しない場合について記載しているが、生体信号、特に、心拍信号に同期させても同様な効果を出すことができる。
また、上記実施形態では、多列X線検出器または、フラットパネルX線検出器に代表されるマトリクス構造の二次元X線エリア検出器を持ったX線CT装置について書かれているが、1列のX線検出器のX線CT装置においても同様の効果を出せる。
なお、上記実施形態においては、撮影テーブル10のクレードル12をZ方向に動かすことにより、ヘリカルスキャンなどを実現している。しかし、走査ガントリ20または走査ガントリ20内の回転部15を撮影テーブル10のクレードル12に対して動かすことによっても、相対的に同様な効果を得ることができる。
上記実施形態では、医用X線CT装置を元について記載されているが、産業用X線CT装置、または、他の装置と組み合わせたX線CT−PET装置,X線CT−SPECT装置などにおいても利用できる。
本発明の実施形態に係るX線CT装置100の構成ブロック図である。 本発明の実施形態に係るX線CT装置100についての動作の概要を示すフローチャートである。 (a)は、ビューごとにX線管電圧を切り換えながらヘリカルスキャンする方法を示す図である。 (b)は、複数ビューごとにX線管電圧を切り換えながらヘリカルスキャンする方法を示す図である。 異なるX線管電圧によるデュアルエネルギー比を示したグラフである。 (a)は、90度方向のスカウト像の撮影範囲を示す図である。 (b)は、撮影範囲ごとのX線管電圧とX線管電流の変化を示す図である。 肩付近のビュー角度範囲を示す図である。 (a)は、固定管電圧モードFixkVとビュー管電圧モードViewkVとの選択画面を示す図である。 (b)は、固定管電流モードFixmAとビュー管電流モードViewmAとの選択画面を示す図である。 X線投影データの抽出方法、及び補間方法を示す図である。 ヘリカルスカウトスキャンにおける画像再構成のフローチャートである。 ノイズ指標値で撮影条件を設定するフローチャートである。 断層像の加重加算処理により任意物質Mの等価画像を画像再構成する概念図である。 デュアルエネルギー比断層像から水等価なX線プロファイルを求めるフローチャートである。 本発明の実施形態に係るX線CT装置100についての動作の概要を示すフローチャートである。 (a)は、90度方向のスカウト像の撮影範囲を示す図である。 (b)は、撮影範囲ごとの異なるX線管電圧とX線管電流の変化を示す図である。
符号の説明
1 … 操作コンソール1
2 … 入力装置
3 … 中央処理装置
5 … データ収集部
6 … モニタ
7 … 記憶装置
10 … 撮影テーブル
12 … クレードル
15 … 回転部
20 … 走査ガントリ
21 … X線管
22 … X線制御部
23 … コリメータ
24 … 多列X線検出器
25 … データ収集装置(DAS)
26 … 回転制御部
28 … ビーム形成X線フィルタ
29 … ガントリ制御部
31,31’ … X線管電圧検出器
33 … 前処理部
34 … 画像再構成部
100 … X線CT装置
Ca … カルシウム
Io … 造影剤
HB … 被検体
SC … スカウト像

Claims (6)

  1. X線管を有するX線CT装置であって、
    ヘリカルスカウトスキャンのデュアルエネルギー撮影により得られたスカウトデータに基づいて、所定の管電圧にて被検体のスキャンを行った場合に、前記被検体の体軸方向における各位置での断層像のノイズ指標値が、指定された指標値に近づくように、前記スキャンを行うときの前記体軸方向における各位置及び各ビュー角度での管電流を算出する算出部と、
    前記体軸方向における各位置及び各ビュー角度のうち、前記算出された管電流が許容最大電流以下である範囲については、前記所定の管電圧及び前記算出された管電流にてスキャンが行われ、前記算出された管電流が前記許容最大電流を超える範囲については、前記所定の管電圧より高い管電圧及び前記許容最大電流以下の管電流にてスキャンが行われるよう前記X線管を制御するX線制御部と、
    前記所定の管電圧より高い管電圧にて取得された投影データを、前記スカウトデータに基づいて、前記所定の管電圧にて取得された場合の投影データに補正し、前記各位置のうち少なくとも一つの位置について、該補正された投影データと前記所定の管電圧により取得された投影データとを用いて、前記所定の管電圧による前記被検体の該位置での断層像に相当する画像を再構成する画像再構成部と、を備えるX線CT装置。
  2. 前記X線制御部は、前記算出された管電流が前記許容最大電流以下である範囲については、前記X線管の管電圧を前記所定の管電圧に固定しつつ前記X線管の管電流を調整し、前記算出された管電流が前記許容最大電流を超える範囲については、前記X線管の管電流を前記許容最大電流に固定しつつ前記X線管の管電圧を調整する、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記画像再構成部は、前記スカウトデータによって得られた前記所定の管電圧より高い管電圧によるX線が照射された被検体部分の物質の情報と、前記所定の管電圧によるX線が照射されたときの前記物質のX線吸収係数と、前記所定の管電圧より高い管電圧によるX線が照射されたときの前記物質のX線吸収係数とに基づいて、前記所定の管電圧より高い管電圧にて取得された投影データを補正する、請求項1または請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記画像再構成部は、前記所定の管電圧より高い管電圧での投影データを、前記物質のX線吸収係数を用いた換算係数により、前記所定の管電圧での投影データに相当するデータに変換することを特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記許容最大電流は、設定可能範囲の上限値である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のX線CT装置。
  6. 前記所定の管電圧は、実質的に120kVである、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のX線CT装置。
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