JP5606363B2 - エンジン始動用電磁スイッチ、スタータ、及びエンジン始動方法 - Google Patents
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Description
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるスタータを示す構成図である。
スタータ1は、ピニオンギア2、スタータモータ3、レバー4、及び電磁スイッチ(エンジン始動用電磁スイッチ)5を有している。また、スタータ1の動作は、スタータ制御装置又はエンジン制御装置(いずれも図示せず)によって制御される。
上記の式では、ストロークに関する項がない。このため、突出部15aに磁気飽和が発生しない場合は、例えば特許文献3,4のように吸引力が一定に保たれるソレノイドとなる。これに対して、実施の形態1では、突出部15aの内部空間で磁気飽和が起こるようにした。図4に磁性体のB−H曲線を示す。磁束密度B及び透磁率μは、B=μHの関係で示されるため、曲線の傾きと一致する。また、Hは磁界の強さである。図4に示すように、磁束密度が上昇し磁気飽和に近くなると傾きμ1となり、磁路のパーミアンスが低下するので吸引力は低下する。以上が磁気飽和による吸引力の低下の概要である。
図9は、この発明の実施の形態2によるソレノイドのコア24及びプランジャ25の構造の一例を示す断面図である。図9において、実施の形態2のコア24の形状は、円筒状である。実施の形態2のプランジャ25の先端部(図9の左端)には、円柱状の挿入部25aが設けられている。
図10は、この発明の実施の形態3によるソレノイドのコア34及びプランジャ35の構造の一例を示す断面図である。この実施の形態3では、図10に示すように、プランジャ35における円筒状の突出部35aの基端部分に環状の切り欠き部35bが形成されている。
図11は、この発明の実施の形態4によるソレノイドのコア44及びプランジャ45の構造の一例を示す断面図である。この実施の形態4では、図11に示すように、円筒状の突出部45aの内周面が基端側(図11の右側)から先端側(図11の左側)へ向けて先細になるように傾斜している。
図12は、この発明の実施の形態5によるソレノイドのコア54及びプランジャ55の構造の一例を示す断面図である。この実施の形態5では、図12に示すように、コア54の外周面(側面)に段差が設けられている。実施の形態5における他の構成は、実施の形態1と同様であり、ギャップを通る磁路は変わらないため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、段差の形状に応じて、突出部55aの磁束密度を調整可能となるので、ストロークに対する吸引力の極小値を任意に設定することができる。
図13は、この発明の実施の形態6によるソレノイドのコア64及びプランジャ65の構造の一例を示す断面図である。この実施の形態6では、図13に示すように、コア64の外周面がプランジャ65側から反プランジャ65側へ向けて先細になるように傾斜している。実施の形態6における他の構成は、実施の形態1と同様であり、ギャップを通る磁路は変わらないため、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、コア64の外周面の傾斜状態に応じて突出部65aの磁束密度を調整可能となるので、ストロークに対する吸引力の極小値を任意に設定することができる。
図14は、この発明の実施の形態7によるソレノイドのコア74及びプランジャ75の構造の一例を示す断面図である。この実施の形態7では、図14に示すように、円筒状のコア74の内周面には、先端側と基端側とで内径が変化するように段差が形成されている。
図15は、この発明の実施の形態8によるソレノイドのコア84及びプランジャ85の構造の一例を示す断面図である。この実施の形態8では、図15に示すように、円筒状のコア84の内周面が基端側から先端側へ先細になるように傾斜している。
図16は、この発明の実施の形態9によるソレノイドのコア94及びプランジャ95の構造の一例を示す断面図である。この実施の形態9では、図16に示すように、コア94におけるプランジャ95側の端面の外周部に、プランジャ95へ向けて突出する円筒状の突出部94aが設けられている。また、プランジャ95におけるコア94側の端面には、環状の溝95aが形成されている。即ち、コア94及びプランジャ95は、プランジャ95がコア94に吸着される際に、溝95aの内部空間に突出部94aが入り込むように構成されている。
Claims (9)
- コアと、
前記コアと同軸上に配置され、前記コアに対して変位可能に設けられたプランジャと、
通電により吸引力を発して前記プランジャを前記コア側へ吸引する励磁コイルと
を備え、スタータに設けられるエンジン始動用電磁スイッチであって、
前記吸引力の特性は、前記プランジャが前記コアに吸着される位置である吸着位置と、前記吸着位置から前記コアの軸方向に間隔をおいた位置である初期位置との間を前記プランジャの可動範囲とするストロークにおいて、前記吸引力の特性は、前記ストロークの前記初期位置側から前記吸着位置側へ向かって低下して極小点に達して、前記極小点から前記吸着位置側へ向かって上昇するような特性である
ことを特徴とするエンジン始動用電磁スイッチ。 - 前記吸引力の特性は、前記ストロークにおける前記スタータのピニオンギアがリングギアに当接する当接位置よりも前記初期位置側で、前記極小点に達するような特性である
ことを特徴とする請求項1記載のエンジン始動用電磁スイッチ。 - 前記プランジャ及び前記コアのいずれか一方は、その他方へ向けて軸方向に沿って突出する突出部を有している
ことを特徴とする請求項2記載のエンジン始動用電磁スイッチ。 - 前記プランジャ及び前記コアは、前記プランジャの変位中に前記突出部で磁気飽和が生じるように構成されている
ことを特徴とする請求項3記載のエンジン始動用電磁スイッチ。 - 前記コアは、前記吸着位置での前記突出部との間のギャップのパーミアンスが前記コアの径方向よりも前記コアの軸方向に大きくなるように構成されている
ことを特徴とする請求項4記載のエンジン始動用電磁スイッチ。 - 前記コアの形状は、筒状であり、
前記プランジャは、前記コアに吸着される際に前記コアの内部空間に挿入される挿入部を有している
ことを特徴とする請求項2記載のエンジン始動用電磁スイッチ。 - 前記プランジャ及び前記コアは、前記プランジャの変位中に前記コアの前記プランジャの前記初期位置側の端部で磁気飽和が生じるように構成されている
ことを特徴とする請求項6記載のエンジン始動用電磁スイッチ。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のエンジン始動用電磁スイッチと、
エンジンのクランク軸に設けられたリングギアに対して変位可能に設けられ、前記リングギアに回転駆動力を伝達するためのピニオンギアと、
前記エンジン始動用電磁スイッチの前記プランジャと前記ピニオンギアとを繋ぐレバーと、
前記ピニオンギア及び前記リングギアを介して前記クランク軸に回転駆動力を与えるスタータモータと
を備えることを特徴とするスタータ。 - 請求項8記載のスタータを用いたエンジン始動方法であって、
前記コイルを通電させて前記プランジャを前記コア側へ変位させて、前記ピニオンギアを前記リングギア側へ移動させることにより、前記ピニオンギアを前記リングギアに噛み合わせるステップと、
前記スタータモータを駆動させて、前記ピニオンギア及び前記リングギアを介して前記クランク軸に回転駆動力を与えるステップと
を含むことを特徴とするエンジン始動方法。
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