JP5605714B2 - モータ駆動装置、およびこれを用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

モータ駆動装置、およびこれを用いた電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、モータを駆動するモータ駆動装置、およびこれを用いた電動パワーステアリング装置に関する。
従来、モータとモータ駆動装置とを備える電動パワーステアリング装置が知られている。モータは、運転者のハンドル操作を補助する補助トルクを発生する。モータ駆動装置は、モータへの通電を切り換える複数の素子、および素子の温度が耐熱温度を超えないように通電可能な電流の最大値(以下、「電流制限値」という)を制御する保護機能を備えている。特許文献1には、素子の推定温度から各素子の電流制限値を算出し、最も小さい電流制限値を実際の指令電流値とすることでスイッチング素子の過熱を抑制する電動パワーステアリング装置が記載されている。
特許第3601967号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、モータ駆動装置に搭載される複数の素子全てに対して電流値と素子温度との関係を示す電流制限値マップを作成する必要がある。したがって、電動パワーステアリング装置の製造段階において、電流制限値マップを作成するための工数が多くなる。また、実際に使用する場合、素子の温度によって素子特性が変化するため、素子特性が変化した場合には、当該電流制限値マップでは素子の過熱を防止できない、あるいは電流制限過多となるおそれがある。
本発明は、製造時に電流制限値マップを作成するための工数を少なくし、かつ実使用時に電流制限値を変更可能なモータ駆動装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によると、モータを駆動するモータ駆動装置は、駆動回路、駆動回路を構成する素子、温度検出手段、温度変化率算出手段、温度到達時間算出手段、電流到達時間算出手段、および電流制限値変更手段を備える。温度検出手段は、素子の温度を検出し、素子の温度に応じた信号を出力する。温度変化率算出手段は、検出された素子の温度に基づいて素子の温度変化率を算出する。温度到達時間算出手段では、素子の現在温度、目標温度、および温度変化率算出手段により算出された温度変化率に基づいて、素子の温度が現在温度から目標温度まで変化するのに必要な温度到達時間が所定時間毎に算出される。電流到達時間算出手段では、素子に現在設定されている現在電流制限値、素子に設定される目標電流制限値、および所定の電流制限値変化率に基づいて、電流制限値が現在電流制限値から目標電流制限値まで変化するのに必要な電流到達時間が所定時間毎に算出される。電流制限値変更手段は、温度到達時間算出手段で算出される温度到達時間と、電流到達時間算出手段で算出される電流到達時間とを比較することによって、素子の電流制限値を変更する。本発明のモータ駆動装置は、電流制限値変更手段が所定時間毎に電流制限値を変更することを特徴とする。
請求項1に記載のモータ駆動装置は、素子の電流制限値を変更するとき、次の2つの時間を算出する。
1つは温度到達時間であって、素子の温度が温度変化率に従って現在温度から目標温度まで変化するのに必要な時間である。素子の温度変化率は、素子の過去の温度から現在温度までの変化量を該当する時間で割ったものである。素子の温度変化率は、温度検出手段によって検出された素子の温度に基づいて温度変化率算出手段によって所定時間ごと算出される。また、目標温度は、素子に不具合が発生する耐熱温度より低い温度が設定される。もう1つは電流到達時間であって、素子の電流制限値が所定の電流制限値変化率に従って現在設定されている電流制限値から目標とする電流制限値まで変化するのに必要な時間である。所定の電流制限値変化率は、素子に設定される電流制限値の変化量を時間で割ったものである。
素子には通電による過熱を防止するため、電流制限値が設定される。モータ駆動装置の作動初期状態では、素子の温度は低いため素子の電流制限値は当該素子において最大値となる。しかしながら、モータ駆動装置が連続的に作動する場合、連続する通電によって素子の温度は上昇し、耐熱温度近くとなる。このとき、電流制限値変更手段では、温度到達時間算出手段により算出される温度到達時間と電流到達時間算出手段により算出される電流到達時間とを比較することにより、素子の温度が耐熱温度以上とならないように電流制限値を変更する。すなわち、モータ駆動装置では、温度検出手段により検出される素子温度に基づいて電流制限値を設定することとなり、実際の素子の状態に即した電流制限値を設定することができる。これにより、素子の温度を耐熱温度以下に保つことができる。
また、請求項1に記載のモータ駆動装置は、電流制限値変化率、目標電流制限値、および素子の目標温度を設定することで状況に応じた電流制限値を設定する。したがって、モータ駆動装置の製造段階において電流制限値マップの作成を省略することができ、製造段階での工数を少なくすることができる。
また、素子の温度状態や素子の電気的特性は、連続的に流れる電流によって時間ごとに変化する。そこで、請求項1に記載のモータ駆動装置では、温度検出手段により検出された素子の温度から所定時間ごとに電流制限値の設定し、変更する。これにより、実際の素子の状態に即した電流制限値を設定することができる。
請求項2に記載の発明によると、温度到達時間が電流到達時間以下である場合、電流制限値変更手段は素子の電流制限値を小さくする。また、請求項3に記載の発明によると、温度到達時間が電流到達時間以下である場合、電流制限値変更手段は素子の電流制限値を電流制限値変化率に従って小さくする。
モータ駆動装置において、温度到達時間が電流到達時間以下であると判定する場合、電流制限値を変更しなければ素子の温度は目標温度を超えて過熱されることが予測される。そこで、請求項2に記載のモータ駆動装置では、温度到達時間が電流到達時間以下である場合、電流制限値変更手段が素子の電流制限値を小さくなるように変更する。これにより、素子に通電可能な電流値が下がる。したがって、素子が到達する温度が低くなり素子の温度を耐熱温度以下に保つことができる。また、電流制限値変更手段は、電流制限値を所定の電流制限値変化率に従って小さくなるように変更する。すなわち、素子の電流制限値は、所定の電流制限値変化率で小さくなる。所定の電流制限値変化率を小さく設定することにより、電流制限値の大きな変化による急峻な電流変動が抑制される。これにより、運転者のハンドル操作を補助する補助トルクの急激な変化を防止することができる。
請求項4に記載の発明によると、温度到達時間が電流到達時間より大きく、かつ、温度変化率が0以下であるとき、電流制限値変更手段は電流制限値を大きくする。また、請求項5に記載の発明によると、電流制限値変更手段は電流制限値を電流制限値変化率に従って大きくする。
温度到達時間が電流到達時間より大きいと判定する場合、当該判定を行った時刻では素子に対して電流制限値を小さくしなくても素子の温度は目標温度を超えない。また、素子の温度変化率が0以下である場合、素子の温度は高温側から低温側に推移している。したがって、素子の温度が目標温度を超えて耐熱温度になることはない。そこで、請求項4に記載のモータ駆動装置では、電流制限値変更手段が素子の電流制限値を大きくなるように変更する。これにより、素子に多くの電流を流すことができる。また、電流制限値変更手段は、電流制限値を所定の電流制限値変化率に従って大きくなるように変更する。すなわち、素子の電流制限値は、所定の電流制限値変化率で大きくなる。所定の電流制限値変化率を小さく設定することにより、電流制限値の大きな変化による急峻な電流変動が抑制される。これにより、運転者のハンドル操作を補助する補助トルクの急激な変化を防止することができる。
請求項6に記載の発明によると、温度到達時間が電流到達時間より大きく、かつ、温度変化率が0より大きい場合、電流制限値変更手段は電流制限値を変化しない。
温度到達時間が電流到達時間より大きいと判定する場合、当該判定を行った時刻では素子に対して電流制限値を小さくしなくても素子の温度は目標温度を超えない。しかし、素子の温度変化率が0より大きいことから素子の温度は低温側から高温側に推移している。したがって、電流制限値変更手段は、素子がそのままの状態を維持できるように電流制限値を変更しない。
請求項に記載の発明によると、目標温度は複数個設定される。また、請求項8に記載の発明によると、目標温度が高いほど電流制限値変化率は大きく設定される。
請求項に記載のモータ駆動装置は、目標温度を複数個設定する。モータ駆動装置では、複数個設定されている目標温度のうち、最低目標温度と素子の現在温度とを比較する。このとき、素子の現在温度が最低目標温度より高い場合、複数個設定される目標温度のうち、最低目標温度の次に低い目標温度に基づいて温度到達時間を算出する。このように、モータ駆動装置は、素子の耐熱温度に対して低い目標温度から当該耐熱温度に近い高い目標温度まで段階的に設定し、温度到達時間を算出する。
また、素子の耐熱温度に近い目標温度に対して温度到達時間を算出する場合、素子の現在温度は素子の耐熱温度に近い温度となっている。したがって、素子の耐熱温度を超えないようにするため、素子の電流制限値を早く下げることで素子に流れる電流値を小さくする必要がある。そこで、請求項に記載のモータ駆動装置では、目標温度が高い値になるほど電流制限値変化率を大きい値に設定する。これにより、素子の現在温度が耐熱温度に近い場合、早く素子の電流制限値を小さくすることができる。したがって、素子が到達する温度が下げられ、素子の温度を耐熱温度以下に保つことができる。
請求項10に記載の発明によると、モータ駆動装置は、素子温度としてなまし温度を用いて温度到達時間を算出する。
素子温度としてなまし温度を用いることにより、素子温度に突発的な値が検出されても算出される温度到達時間に及ぶ影響は小さくなる。これにより、不測の外乱に影響されない電流制限値を設定することができる。
請求項11に記載の発明によると、電動パワーステアリング装置は、請求項1から10のいずれか一項に記載のモータ駆動装置、当該モータ駆動装置によって駆動され、運転者のハンドル操作を補助する補助トルクを発生するモータ、およびモータの駆動回転力をステアリングシャフトに伝達する動力伝達手段を備える。
本発明の第1実施形態におけるモータ駆動装置を備える電動パワーステアリングシステムの全体構成を示す構成図である。 本発明の第1実施形態におけるモータ駆動装置の電気的構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態におけるモータ駆動装置の作動を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態におけるモータ駆動装置のスイッチング素子の温度およびスイッチング素子に設定される電流制限値と時間との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態におけるモータ駆動装置の作動を説明するフローチャートである。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるモータ駆動装置を図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示すように、「モータ駆動装置」としての電子制御装置(以下、「ECU」という)10は、例えば車両のステアリング操作をアシストするための電動パワーステアリング装置12(以下、「EPS」という)に適用される。
図1は、ステアリングシステム1の全体構成を示す。ハンドル4に接続されたステアリングシャフト2には、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ5が設置されている。ステアリングシャフト2の先端にはピニオンギア3が設けられており、ピニオンギア3はラック軸6に噛み合っている。ラック軸6の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪7が回転可能に連結されている。ステアリングシャフト2の回転運動は、ピニオンギア3によってラック軸6の直線運動に変換され、ラック軸6の直線運動変位に応じた角度について一対の車輪7が操舵される。
ステアリングシステム1は、操舵アシストトルクを発生するモータ9、モータ9の駆動を制御するECU10、およびモータ9の正逆回転を減速してステアリングシャフト2に伝達する「動力伝達手段」としての減速ギア8を備える。電動パワーステアリング装置12は、ハンドル4の操舵を補助するための操舵アシストトルクを発生し、ステアリングシャフト2に伝達する。
ECU10は、パワー部50と制御部60とからなる。図2に、ECU10の回路構成を示す。ECU10は、ハンドル4の回転角に応じてハンドル4の操舵を補助するための操舵アシストトルクを発生するようにモータ9の駆動を制御する。
ECU10のパワー部50は、第1コンデンサ51、チョークコイル52、インバータ回路1としてのパワーモジュール53、第2コンデンサ55、およびインバータ回路2としてのパワーモジュール54、等を有している。
パワー部50には、ECU10の外部に設けられる電源20から電力が供給される。第1コンデンサ51およびチョークコイル52は、フィルタ回路を構成し、電源20を共有する他の装置からECU10に伝わるノイズを低減するとともに、ECU10から電源20を共有する他の装置へ伝わるノイズを低減する。また、チョークコイル52は、電源20とパワーモジュール53およびパワーモジュール54との間に直列接続され、電圧変動を減衰する。第1コンデンサ51およびチョークコイル52は、特許請求の範囲に記載の「素子」に相当する。
パワーモジュール53は、スイッチング素子501、502、503、504、505、506、電源リレー507、508、および、シャント抵抗509等を樹脂等の封止体により覆うことで一体に形成した半導体モジュールである。
本実施形態では、スイッチング素子01、502、503、504、505、506は、電界効果トランジスタの一種であるMOSFET(metal−oxide−semiconductor field−effect transistor)である。スイッチング素子501、502、503、504、505、506は、ゲート電圧により、ソース−ドレイン間がオンオフ制御される。スイッチング素子01、502、503、504、505、506は、特許請求の範囲に記載の「素子」に相当する。
スイッチング素子501、502、503は、ドレインが電源20側に接続され、ソースがスイッチング素子501、502、503のそれぞれに対応するスイッチング素子504、505、506のドレインに接続されている。スイッチング素子504、505、506のソースは、グランド側に接続されている。スイッチング素子501、502、503と対応するスイッチング素子504、505、506との接続点は、それぞれ個別のリレー510を介してモータ9に電気的に接続されている。
電源リレー507、508は、スイッチング素子501、502、503、504、505、506と同様、MOSFETにより構成されている。電源リレー507、508は、スイッチング素子501、502、503、504、505、506とチョークコイル52との間に設けられ、異常時にスイッチング素子501、502、503、504、505、506を経由してモータ9側に流れる電流を遮断可能である。
シャント抵抗509は、スイッチング素子504、505、506とグランドとの間に電気的に接続されている。シャント抵抗509に印加される電圧または電流を検出することにより、モータ9に流れる電流を検出可能である。
インバータ回路2としてのパワーモジュール54は、上述のインバータ回路1としてのパワーモジュール53と同様の構成のため、説明を省略する。
第2コンデンサ55は、スイッチング素子501、502、503の電源20側の配線とグランドとに接続されている。つまり、第2コンデンサ55は、スイッチング素子501、502、503、504、505、506と並列接続されている。第2コンデンサ55は、電荷を蓄えることでスイッチング素子501、502、503、504、505、506への電力供給を補助し、また、電流の切り替えにより生じるリップル電流を吸収する。第2コンデンサ55は、特許請求の範囲に記載の「素子」に相当する。
制御部60は、カスタムIC61、回転角センサ62、制御IC63、温度センサ70等を有している。
カスタムIC61は、レギュレータ64、回転角センサ信号増幅部65および検出電圧増幅部66等を含む半導体集積回路である。
レギュレータ64は、電源20からの電力を安定化する安定化回路である。レギュレータ64は、各部へ供給される電力の安定化を行う。例えば後述するマイコン67は、このレギュレータ64により、安定した所定の電圧(例えば5V)で動作する。
回転角センサ信号増幅部65には、回転角センサ62からの信号が入力される。回転角センサ62は、モータ9に設けられ、周囲の磁界の変化を検出し、当該検出値をモータ9の回転角度に関する信号として回転角センサ信号増幅部65に伝送する。回転角センサ信号増幅部65は、回転角センサ62から伝送されたモータ9の回転角度に関する信号を増幅して、後述のマイコン67へ出力する。
検出電圧増幅部66は、シャント抵抗509の両端電圧を検出し、当該検出した検出値を増幅して後述のマイコン67へ出力する。
制御IC63は、マイコン67、プリドライバ68、69等を含む半導体集積回路である。
マイコン67は、演算手段としてのCPU、記憶手段としてのROMおよびRAM等を有する小型のコンピュータである。マイコン67は、ROMに格納された各種プログラムに従い、CPUによって種々の処理が実行される。マイコン67は、特許請求の範囲に記載の「温度変化率算出手段」、「温度到達時間算出手段」、「電流到達時間算出手段」、および「電流制限値変更手段」に相当する。
マイコン67には、回転角センサ信号増幅部65からモータ9の回転角度に関する信号、検出電圧増幅部66からシャント抵抗509の両端電圧、トルクセンサ5から第2コネクタ43を経由して操舵トルク信号、「温度検出手段」としての温度センサ70からECU10内の温度に関する信号、およびCANから車速情報等が入力される。マイコン67は、これらの信号が入力されると、モータ9の回転角度に基づきプリドライバ68を介してパワーモジュール53を制御する。マイコン67によるパワーモジュール53の制御フローは後述する。
また、マイコン67は、検出電圧増幅部66から入力されるシャント抵抗509の両端電圧に基づき、モータ9へ供給する電流を正弦波に近づけるようパワーモジュール53を制御する。なお、マイコン67は、プリドライバ68によりパワーモジュール53を制御するのと同様、プリドライバ69によりパワーモジュール54を制御する。
マイコン67は、回転角センサ62、トルクセンサ5、シャント抵抗509、CANからの車速情報等に基づき、車速に応じてステアリング4の操舵をアシストするように、プリドライバ68およびプリドライバ69を介してPWM制御により作出されたパルス信号を生成する。このパルス信号は、パワーモジュール53およびパワーモジュール54により構成される2系統のインバータ回路に出力され、パワーモジュール53およびパワーモジュール54のスイッチング素子501、502、503、504、505、506のオンオフの切り替え動作を制御する。これにより、モータ9には、位相の異なる正弦波電流が流れ、回転磁界が生じる。この回転磁界を受けてモータ9は回転力を発生し、運転者のステアリング4による操舵がアシストされる。
(作用)
次に、ECU10の作動を説明する。
制御部60のマイコン67が生成するパルス信号は、マイコン67からプリドライバ68、69を介してパワーモジュール53、54に出力される。このとき、マイコン67では、パワーモジュール53、54を構成するスイッチング素子501、502、503、504、505、506、第1コンデンサ51、第2コンデンサ55、チョークコイル52の耐熱温度を超えないように各素子に流れる電流の最大値(以下、「電流制限値」という)を設定する。
ここでは、一例としてパワーモジュール53を構成するスイッチング素子501、502、503の電流制限値を設定するフローを以下に説明する。なお、ECU10では、他にスイッチング素子504、505、506、第1コンデンサ51、第2コンデンサ55、チョークコイル52に対しても同様の処理を行う。
最初のステップ(以下、「ステップ」を省略し、単に記号Sで示す)101において、電流制限を開始する時刻t1での素子温度T1および時刻t1より1秒前の時刻t0での素子温度T0との温度差ΔTを算出する。マイコン67には、温度センサ70で検出されるECU10内の温度Teに応じた信号が入力される。マイコン67は、事前に温度Teとスイッチング素子温度501、502、503の温度との相関マップを有しており、温度Teからスイッチング素子501、502、503の素子温度Tを算出する。S101では、時刻t1での素子温度T1および時刻t0での素子温度T0との差である温度差ΔTを算出する。第1実施形態では、マイコン67はスイッチング素子501、502、503の素子温度Tを毎秒ごと算出する。したがって、素子温度Tの時間変化率である温度変化率ΔT1は、温度差ΔTと同じである。
次にS102において、時刻t1での素子温度T1が第1目標温度T01より小さいか否かを判定する。第1目標温度T01は、スイッチング素子501、502、503に任意に設定されている目標温度である。なお、第1目標温度T01は、スイッチング素子501、502、503の耐熱温度より低い温度である。素子温度T1が第1目標温度T01より小さいと判定する場合、S103に移行する。素子温度T1が第1目標温度T01以上であると判定する場合、S108に移行する。
次にS103において、マイコン67は温度到達時間P1および電流到達時間P2を算出する。温度到達時間P1は、時刻t1での素子温度T1から第1目標温度T01まで素子温度Tが変化するのに必要な時間である。温度到達時間P1は、図4に示すように時刻t1での素子温度T1から前述の温度変化率ΔT1の変化率で素子温度Tが変化する場合、第1目標温度T01に到達するまでに要する時間である。図4に示すように、時刻t1における素子温度T1と時刻t0における素子温度T0とを結ぶ直線の傾きが温度変化率ΔT1となる。すなわち、温度変化率ΔT1は、所定の時間dに対する温度の増加分cの割合である。(図4参照)時刻t1の素子温度T1の点を通り、温度変化率ΔT1の傾きの直線が第1目標温度T01と交わる時刻を時刻t2とする。温度到達時間P1は時刻t2と時刻t1との間の時間になる。
一方、電流到達時間P2は、スイッチング素子501、502、503に設定されている時刻t1での電流制限値E1から第1目標電流制限値E01まで電流制限値Eが変化するのに必要な時間である。電流到達時間P2は、時刻t1での電流制限値E1から事前に設定されている第1電流制限値変化率ΔE1の変化率で電流値が変化する場合、第1目標電流制限値E01に到達するまでに要する時間である。第1電流制限値変化率ΔE1は、所定の時間bに対する電流制限値の減少分aの割合である。(図4参照)第1電流制限値変化率ΔE1は、電流制限値が設定されるグループ単位それぞれに任意で設定される。例えば、今回の例では、スイッチング素子501、502、503を1つのグループ単位として設定される。第1電流制限値変化率ΔE1は、同じスイッチング素子全てに対して同じ値として事前に設定されている基準電流制限値変化率より小さい値である。基準電流制限値変化率は、例えば、電流変動により運転者のハンドル操作を補助する補助トルクが急激に変化しない電流制限値変化率とすることができる。時刻t1の電流制限値E1の点を通り、第1電流制限値変化率ΔE1の傾きの直線が第1目標電流制限値E01と交わる時刻を時刻t3とする。電流到達時間P2は時刻t3と時刻t1との間の時間になる。
次にS104では、温度到達時間P1と電流到達時間P2との大小を判定する。温度到達時間P1が電流到達時間P2以下の場合、S105に移行する。温度到達時間P1が電流到達時間P2より大きい場合、S106に移行する。例えば、図4の場合、S105に移行する。
次にS105において、スイッチング素子501、502、503の電流制限値を変更する。具体的には、時刻t1の1秒後の時刻t4での電流制限値E4は、電流制限値E1より第1電流制限値変化率ΔE1小さく設定される。したがって、スイッチング素子501、502、503の時刻t4での電流制限値Eは、電流制限値E1−ΔE1となる。すなわち、スイッチング素子501、502、503の電流制限値Eは、太い破線で示されるように変更される。これにより、スイッチング素子501、502、503の素子温度Tも図4の太い破線で示すように低下する。
一方、S104において温度到達時間P1が電流到達時間P2より大きいと判定される場合、S106において、温度差ΔTが0より大きいか否かを判定する。すなわち、スイッチング素子501、502、503の素子温度Tが上昇しているか、もしくは下降しているかを判定する。温度差ΔTが0より大きいと判定する場合、スイッチング素子501、502、503の電流制限値Eは変更されることなく、本フローを終了する。温度差ΔTが0以下であると判定する場合、すなわち、素子温度Tが下降していると判定する場合、S107に移行する。
次にS107において、スイッチング素子501、502、503の電流制限値を変更する。具体的には、時刻t1の1秒後の時刻t4での電流制限値E4は、電流制限値E1より第1電流制限値変化率ΔE1大きく設定される。スイッチング素子501、502、503の時刻t4での電流制限値Eは、電流制限値E1+ΔE1となる。
また、S102において素子温度T1が第1目標温度T01以上であると判定する場合、マイコン67は温度到達時間P3および電流到達時間P4を算出する。温度到達時間P3は、時刻t1での素子温度T1から第2目標温度T02まで素子温度Tが変化するのに必要な時間である。温度到達時間P3は、時刻t1での素子温度T1から前述の温度変化率ΔT1の変化率で素子温度Tが変化する場合、第2目標温度T02に到達するまでの時間である。このとき、第2目標温度T02は、第1目標温度T01より高く設定されている。したがって、温度到達時間P3は電流到達時間P1より長くなる。一方、電流到達時間P4は、スイッチング素子501、502、503に設定されている時刻t1での電流制限値E1から第2目標電流制限値E02まで制限電流値Eが変化するのに必要な時間である。電流到達時間P4は、時刻t1での電流制限値E1から事前に設定されている第2電流制限値変化率ΔE2の変化率で電流値が変化する場合、第2目標電流制限値E02に到達するまでの時間である。このとき、第2電流制限値変化率ΔE2は、第1電流制限値変化率ΔE1より高く設定されている。したがって、電流到達時間P4は電流到達時間P3より短くなる。
次にS109では、温度到達時間P3と電流到達時間P4との大小を判定する。温度到達時間P3が電流到達時間P4以下の場合、S110に移行する。温度到達時間P3が電流到達時間P4より大きい場合、S111に移行する。
次にS110において、スイッチング素子501、502、503の電流制限値を変更する。具体的には、時刻t1の1秒後の時刻t4での電流制限値E4は、電流制限値E1より第2電流制限値変化率ΔE2小さく設定される。したがって、スイッチング素子501、502、503の時刻t4での電流制限値Eは、電流制限値E1−ΔE2となる。
一方、S109において温度到達時間P3が電流到達時間P4より大きいと判定される場合、S111において、温度差ΔTが0より大きいか否かを判定する。すなわち、スイッチング素子501、502、503の素子温度Tが上昇しているか、もしくは下降しているかを判定する。温度差ΔTが0より大きいと判定する場合、スイッチング素子501、502、503の電流制限値Eは変更されることなく、本フローを終了する。温度差ΔTが0以下であると判定する場合、すなわち、素子温度Tが下降していると判定する場合、S112に移行する。
次にS112において、スイッチング素子501、502、503の電流制限値を変更する。具体的には、スイッチング素子501、502、503の時刻t1の1秒後の時刻t4での電流制限値E4は、電流制限値E1より第2電流制限値変化率ΔE2大きく設定される。したがって、スイッチング素子501、502、503の時刻t4での電流制限値Eは、電流制限値E1+ΔE2となる。
制御部60のマイコン67は、上述したフローに沿ってスイッチング素子501、502、503の電流制限値Eを毎秒ごと決定する。マイコン67は、決定した電流制限値E以下の電流をスイッチング素子501、502、503に流すようにパワー部50を制御する。制御されたパワー部50は、モータ9に電流制限値E以下の電流を供給する。モータ9は、減速ギア8を介してステアリングシャフト2に駆動力を出力し、運転者のハンドル4による操舵をアシストする。
(効果)
(A)モータ9の駆動を制御するECU10は、スイッチング素子501、502、503に流れる電流の最大値である電流制限値を変更する。ECU10が電流制限値を変更するとき、スイッチング素子501、502、503の時刻t1での素子温度T1、第1目標温度T01、および時刻t0から時刻t1までの温度の変化率である温度変化率ΔT1に基づいて温度到達時間P1を算出する。一方、ECU10は、スイッチング素子501、502、503の時刻t1での電流制限値E1、第1目標電流制限値E01、およびスイッチング素子501、502、503に設定されている第1電流制限値変化率ΔE1に基づいて電流到達時間P2を算出する。ECU10では、温度到達時間P1と電流到達時間P2とを比較し、温度到達時間P1が電流到達時間P2以下である場合、電流制限値Eを第1電流制限値変化率ΔE1に従って小さくなるように変更する。温度到達時間P1が電流到達時間P2以下である場合、電流制限値Eを変更しないとスイッチング素子501、502、503の素子温度Tは耐熱温度を超えるおそれがある。そこで、ECU10は、温度センサ70により検出される素子温度Tに基づいて電流制限値Eの変更が必要か否か、また電流制限値Eの変更が必要な場合、電流制限値を上げるのか下げるかといった判定を行う。これにより、スイッチング素子501、502、503は実際の使用状態に即した電流制限値が設定される。スイッチング素子501、502、503の温度が耐熱温度以上となることを防ぎ、スイッチング素子501、502、503の損傷を防ぐことができる。
(B)従来、モータ駆動装置の製造段階において、通電による素子の破壊を防ぐため、1つの素子に対して電流制限値マップを作成していた。したがって、モータ駆動装置に使用する複数の素子に対して全て電流制限値マップを作成する必要があり、製造段階での工数が多くなっていた。しかしながら、第1実施形態のECU10ではスイッチング素子501、502、503の実際の使用状態を考慮して電流制限値Eを変更する。これにより、製造段階で電流制限値マップを作成する必要がなくなり、工数を低減することができる。
(C)ECU10では、スイッチング素子501、502、503の電流制限値Eを変更するとき、事前に設定されている第1電流制限値変化率ΔE1、または第2電流制限値変化率ΔE2に従って変更する。第1電流制限値変化率ΔE1および第2電流制限値変化率ΔE2は、基準電流制限値変化率より小さい値が設定されている。これにより、スイッチング素子501、502、503を流れる電流値は急激に変動することはない。したがって、モータ駆動装置での電流制限値の変更によってハンドル操作の補助トルクが急激に変化するなど車両の運転性に支障を及ぼす原因の発生を防止することができる。
(D)一方、スイッチング素子501、502、503の素子温度Tが小さい場合、すなわち、時刻t1での素子温度T1の方が時刻t0での素子温度t0より小さい場合、第1実施形態のECU10では、電流制限値Eを大きくして通電可能な電流値を大きくする。これにより、スイッチング素子501、502、503には電流を多く流すことができる。
(E)第1実施形態のECU10では、目標温度を2つ設定する。スイッチング素子501、502、503の素子温度Tが比較的低い第1目標温度T01より高い場合、ECU10では比較的高い第2目標温度T02に対して温度到達時間P3を算出する。このとき、ECU10では、第1電流制限値変化率ΔE1より変化率が大きい第2電流制限値変化率ΔE2に対して電流到達時間P4を算出する。スイッチング素子501、502、503の素子温度Tが比較的低い第1目標温度T01より高い場合、スイッチング素子501、502、503の素子温度Tは、スイッチング素子501、502、503の耐熱温度に近い状態にあるため、早急に電流制限値を下げることで素子温度Tが耐熱温度を超えないようにする必要がある。ECU10は、比較的高い第2目標温度T02に対して比較的大きい第2電流制限値変化率ΔE2を設定し、スイッチング素子501、502、503の電流制限値Eを変更する。これにより、スイッチング素子501、502、503の温度を耐熱温度以下に保つことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図5に基づいて説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して、電流制限値を変更する場合に用いる素子温度が異なる。なお、第1実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態では、スイッチング素子501、502、503の電流制限値Eを変更する場合、素子温度としてなまし素子温度を用いる。具体的には、電流制限を開始する時刻t6でのなまし素子温度T6は、時刻t6から遡って10個の素子温度Tのデータを平均することにより算出される。また、時刻t6の1秒前である時刻t5でのなまし温度T5は、時刻t0から遡って10個の素子温度のデータを平均することにより算出される。
図5には、素子温度としてなまし素子温度を用いた場合のスイッチング素子501、502、503の電流制限値Eを決定するフローを示す。
第2実施形態では、S201において、スイッチング素子501、502、503のなまし温度差ΔTを算出する。また、S202において、時刻t6でのなまし素子温度T6が第1目標温度T01より小さいか否かを判定する。また、S203において、素子温度Tが時刻t6でのなまし素子温度T6から第1目標温度T01まで変化するのに必要な温度到達時間P1を算出する。また、S208において、素子温度Tが時刻t6でのなまし素子温度T6から第2目標温度T02まで変化するのに必要な温度到達時間P3を算出する。また、S206、S211において、なまし温度差ΔTが0より大きいか否かを判定する。
第2実施形態では、スイッチング素子501、502、503の素子温度として、一定時間内の素子温度を平均化するなまし温度を用いている。なまし温度を用いることにより、素子温度に突発的な値が検出されてもこれに影響されることなく、スイッチング素子501、502、503の電流制限値Eを変更することができる。これにより、第1実施形態の効果(A)〜(E)に加えて、外乱に影響されない電流制限値Eを設定することができる。
(他の実施形態)
(ア)上述の実施形態では、インバータ回路1のスイッチング素子を対象として電流制限値を決定した。しかしながら、電流制限値を設ける対象はこれに限定されない。パワー部において、インバータ回路2のスイッチング素子、第1コンデンサ、第2コンデンサ、チョークコイルを対象として電流制限値を設けてもよい。
(イ)上述の実施形態では、温度センサが検出するECU内の温度からスイッチング素子の温度を推定した。しかしながら、スイッチング素子の温度を検出する方法はこれに限定されない。スイッチング素子に直接温度センサを取り付けて、スイッチング素子の温度を検出してもよい。これにより、スイッチング素子の正確な温度を知ることができる。したがって、スイッチング素子に設定される電流制限値をより実際の状態に即した値とすることができる。
(ウ)上述の実施形態では、スイッチング素子の目標温度を2つとした。しかしながら、スイッチング素子の目標温度はこれに限定されない。1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。スイッチング素子の目標温度を3つ以上にすると、スイッチング素子の耐熱温度近くまでの温度上昇を防止することができる。
(エ)上述の実施形態では、スイッチング素子の電流制限値の変化幅を電流制限値変化率に従うとした。しかしながら、スイッチング素子の電流制限値の変化幅はこれに限定されない。スイッチング素子の耐熱温度近くでの電流制限値の変化幅は電流制限値変化率より大きくしてもよい。これにより、スイッチング素子の耐熱温度近くまでの温度上昇を防止することができる。また、スイッチング素子の耐熱温度近くでの電流制限値の変化幅は電流制限値変化率より小さくしてもよい。これにより、電流制限値の変化によるハンドル操作の補助トルクの変動幅が小さくすることができる。
(オ)上述の実施形態では、第1電流制限値変化率および第2電流制限値変化率は、基準電流制限値変化率より小さい値とした。しかしながら、第1電流制限値変化率、第2電流制限値変化率、および基準電流制限値変化率の大小関係はこれに限定されない。基準電流制限値変化率は、第1電流制限値変化率より大きく、第2電流制限値変化率より小さくてもよいし、基準電流制限値変化率は第1電流制限値変化率と同じ大きさであってもよい。また、基準電流制限値変化率は、第2電流制限値変化率と同じ大きさであってもよい。
(カ)上述の実施形態では、温度センサのサンプリング間隔を1秒とした。しかしながら、温度センサのサンプリング間隔はこれに限定されない。例えば、5秒間隔でもよく、また、0.5秒間隔でもよい。
(キ)上述の実施形態では、電流制限を開始する時刻の1秒前の時刻における温度および電流制限値を用いてスイッチング素子の電流制限値を設けた。しかしながら、電流制限を開始する時刻の前の時刻はこれに限定されない。5秒前でもよく、0.5秒前でもよい。
(ク)上述の第2実施形態では、なまし素子温度は当該時刻から遡った10個のデータの平均値とした。しかしながら、なまし素子温度の算出方法はこれに限定されない。10個のデータに対してフィルタ処理を施した数値であってもよい。
(ケ)上述の第2実施形態では、なまし素子温度は当該時刻から遡った10個のデータの平均値とした。しかしながら、なまし素子温度を算出するために必要なデータの個数はこれに限定されない。2〜9個であってもよいし、11個以上であってもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
2 ・・・ステアリングシャフト、
4 ・・・ハンドル、
8 ・・・減速ギア(動力伝達手段)、
9 ・・・モータ、
10 ・・・ECU(モータ駆動装置)、
50 ・・・パワー部(駆動回路)、
501、502、503、504、505、506・・・スイッチング素子(素子)、
51 ・・・第1コンデンサ(素子)、
52 ・・・チョークコイル(素子)、
55 ・・・第2コンデンサ(素子)、
67 ・・・マイコン(温度変化率算出手段、温度到達時間算出手段、電流到達時間算出手段、電流制限値変更手段)、
70 ・・・温度センサ(温度検出手段)、
E、E1、E4・・・電流制限値、
P1、P3 ・・・温度到達時間、
P2、P4 ・・・電流到達時間、
T01 ・・・第1目標温度(目標温度)、
T02 ・・・第2目標温度(目標温度)、
ΔE ・・・電流制限値変化率、
ΔE1 ・・・第1電流制限値変化率(電流制限値変化率)、
ΔE2 ・・・第2電流制限値変化率(電流制限値変化率)、
ΔT ・・・温度差、なまし温度差、
ΔT1 ・・・温度変化率。

Claims (11)

  1. モータを駆動する駆動回路を備えるモータ駆動装置であって、
    前記駆動回路を構成する素子と、
    前記素子の温度を検出し、前記素子の温度に応じた信号を出力する温度検出手段と、
    前記温度検出手段が出力する信号が入力され、前記素子の温度に基づいて前記素子の温度変化率を算出する温度変化率算出手段と、
    前記素子の現在温度、前記素子の目標温度、および前記温度変化率に基づいて、前記素子の温度が前記現在温度から前記目標温度まで変化するのに必要な温度到達時間を所定時間毎に算出する温度到達時間算出手段と、
    前記素子に現在設定されている現在電流制限値、前記素子に設定される目標電流制限値、および所定の電流制限値変化率に基づいて、電流制限値が前記現在電流制限値から前記目標電流制限値まで変化するのに必要な電流到達時間を所定時間毎に算出する電流到達時間算出手段と、
    前記温度到達時間と前記電流到達時間とを比較することによって前記素子の電流制限値を変更可能な電流制限値変更手段と、
    を備え
    前記電流制限値変更手段は、所定時間毎に前記電流制限値を変更することを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記温度到達時間が前記電流到達時間以下である場合、前記電流制限値変更手段は前記電流制限値を小さくすることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記電流制限値変更手段は、前記電流制限値を前記電流制限値変化率に従って小さくすることを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記温度到達時間が前記電流到達時間より大きく、かつ、前記温度変化率が0以下であるとき、前記電流制限値変更手段は前記電流制限値を大きくすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記電流制限値変更手段は、前記電流制限値を前記電流制限値変化率に従って大きくすることを特徴とする請求項4に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記温度到達時間が前記電流到達時間より大きく、かつ、前記温度変化率が0より大きい場合、前記電流制限値変更手段は前記電流制限値を変更しないことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  7. 前記電流制限値変化率は、基準電流制限値変化率より小さい値が設定されることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  8. 前記目標温度は複数個設定されることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  9. 前記目標温度が高いほど前記電流制限値変化率は大きく設定されることを特徴とする請求項に記載のモータ駆動装置。
  10. 前記素子温度は、なまし温度であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載のモータ駆動装置と、
    前記モータ駆動装置によって駆動され、運転者のハンドル操作を補助する補助トルクを発生する前記モータと、
    前記モータの駆動回転力をステアリングシャフトに伝達する動力伝達手段と、
    を備えた電動パワーステアリング装置。
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