JP5605696B2 - ニトリル合成用触媒組成物およびそれを用いたニトリルの製造方法 - Google Patents

ニトリル合成用触媒組成物およびそれを用いたニトリルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、第1級アルコールにアンモニアと酸素とを反応させてニトリルを得るアンモ酸化反応に用いる触媒組成物、ならびにその触媒組成物を用いたニトリルの製造方法に関する。
アルコールのアンモ酸化反応により対応するニトリルを製造することができる。アルコールの酸化用触媒としては、酸化物にパラジウムなどの貴金属ナノ粒子を担持したものが一般的である。酸化モリブデンや酸化バナジウムなどといった貴金属を用いない酸化物触媒系も提案されている。そういった酸化物触媒を用いる場合には、過酸化水素などの酸化剤を酸素と併用するか、あるいは、高温の気相反応を行うことが必要である。しかし、沸点の高いアルコールを原料とする場合は、気相酸化を適用するのは難しい。
液相におけるアンモ酸化反応では、貴金属ナノ粒子触媒が用いられる。貴金属の使用はコスト高の要因になる。ニトリルの合成法としては、気相ではMoO−Bi−Feなどの複合酸化物や酸化バナジウムなどが用いられる。アルコールからニトリルを液相で合成する触媒としては貴金属触媒や硫酸ニッケルが報告されているが、硫酸ニッケルを用いる場合では、さらに、酸化剤が必要である。
特許文献1では、貴金属を使用せずに複合酸化物を用いるアルコールのアンモ酸化反応が開示されているが、気相反応に限られる。非特許文献1では、触媒である硫酸ニッケル以外に水酸化ナトリウムを添加剤として加え、酸化剤として別に過硫酸カリウムを加えることによって、液相において貴金属を用いずにアルコールのアンモ酸化を行うことが開示されている。非特許文献2では、存在量の少ないルテニウムを貴金属触媒種として用いて、添加剤なしにアルコールのアンモ酸化を行うことが開示されている。
特開2002−306968 特開2010−17649
S. Yamazaki, Y. Yamazaki,Chem. Lett. 1990, 571-574 N. Mizuno, et al., Angew. Chem. Int. Ed. 2009, 48, 6286 Sameer S.Deshpande, Radha V. Jayaram, Catalysis Communications 9 (2008) 186-193 Y. Sasaki, etal., Science and Technology in Catalysis, 1998, 335-338
上記背景技術に鑑みて、本発明は、液相におけるアルコールのアンモ酸化反応において、貴金属や追加の酸化剤を要さずにニトリルを得ることができるような触媒組成物を提供すること、ならびに、そのような触媒組成物を用いるニトリルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが鋭意検討した結果、以下のような本発明を完成した。
(1)酸化コバルト、酸化マンガン、酸化ニッケルおよび酸化パラジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物を含有する組成物であって、上記金属酸化物は、対応する金属塩の水溶液とアルカリ水溶液とを混合して沈殿を析出させ、得られた沈殿を焼成することにより得られたものであり、第1級アルコールにアンモニア及び酸素を作用させてニトリルを得るアンモ酸化反応における触媒として用いられる、ニトリル合成用触媒組成物。
)上記金属酸化物の比表面積が10〜300m/gである(1)の触媒組成物。
)(1)又は(2)の触媒組成物の存在下、液相中で第1級アルコールにアンモニア及び酸素を作用させてアンモ酸化反応に供してニトリルを合成する、ニトリルの製造方法。
)第1級アルコールの分子構造中に不飽和結合が存在する()の製造方法。
)第1級アルコールの分子構造中に非共役系不飽和結合が存在する()の製造方法
本発明によれば、液相中において比較的温和な条件で第1級アルコールからアンモ酸化反応によりニトリルを合成することができ、その際、貴金属を含む触媒や、過酸化水素などといった追加の酸化剤の添加が不要である。本発明の触媒組成物においては、その比表面積が特定範囲内である場合には、ニトリルの収率が特に良好である。本発明によれば、第1級アルコールが不飽和結合を有する場合に、水酸基において選択的に酸化反応が進行するため、主鎖等に不飽和結合を有するニトリルを効率的に製造することもできる。
本発明の特徴のひとつは、特定の金属酸化物を触媒として用いることである。
本発明によれば、ニトリル合成用の触媒として用いられるのは、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化ニッケルおよび酸化パラジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物であり、好ましくは酸化マンガンである。本発明においては、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化ニッケルおよび酸化パラジウムは複合金属酸化物であってもよいし、他の金属種がドープされていてもよい。複合酸化物としては、例えば、コバルトを含むコバルト−亜鉛複合酸化物、ニッケル-銅複合酸化物、マンガン−鉄複合酸化物、などが挙げられ、ドープしてもよい金属種としては亜鉛、銅、鉄、セリウム、カリウムなどを挙げることができ、複合酸化物あるいはドープしてもよい金属種はこれらに限定されない。本発明者らは、数多くの遷移金属などの酸化物やその他の化合物について幾多の試行錯誤を経た結果、特定の金属酸化物のみにおいて本発明の効果が奏されることを見出したのである。
上記金属酸化物は種々のものが入手可能であり、特に限定無く用いることができる。好適には、対応する金属塩の水溶液とアルカリ水溶液とを混合して沈殿を析出させ、得られた沈殿を焼成することにより上記金属酸化物を得る。「対応する金属塩の水溶液」とは、例えば、金属酸化物が酸化コバルトである場合には、コバルトの水溶性の塩を水に溶かしてなる水溶液のことである。水溶性の塩は、特に限定はなく、金属の種類に応じて適宜のものを選択すればよく、例えば、硝酸塩、酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩、シュウ酸塩などを挙げることができる。
金属塩の水溶液とアルカリ水溶液とを混合することで、例えば、不溶性の沈殿(金属水酸化物など)を析出させることができる。用いるアルカリは、金属の種類に応じて適宜選択すればよく、具体的には、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウムなどを特に限定なく挙げることができる。このとき、金属の種類によっては酸化数の調整のために酸化剤を併用してもよい。沈殿の析出の際に、水溶液を例えば40〜90℃に加熱してもよい。
上記のようにして得られた沈殿を回収して焼成することにより金属酸化物を得ることができる。焼成条件は金属の種類に応じて適宜選択することができ、好ましくは、200〜550℃、より好ましくは250〜450℃における空気焼成である。この方法で金属酸化物を製造する場合、焼成温度が高いほど金属酸化物粒子の比表面積が小さくなる。このことを利用して、金属酸化物の比表面積をある程度制御することができる。
金属酸化物が酸化コバルトである場合、通常はCoの形態であり、その製造方法は特に限定されず、例えば、上記した製法によることができる。この場合、出発原料は好ましくは硝酸塩であり、水不溶性の沈殿を得るために用いるアルカリは好ましくは炭酸ナトリウムである。回収した沈殿の焼成は好ましくは200〜550℃の空気焼成である。
金属酸化物が酸化マンガンである場合、通常はMnOの形態であり、その製造方法は特に限定されず、例えば、上記した製法によることができる。この場合、出発原料は硝酸塩であり、水不溶性の沈殿を得るために用いるアルカリは好ましくは水酸化ナトリウムであり、酸化数の調整のための過マンガン酸カリウムをアルカリと併用することも好ましい。回収した沈殿の焼成は好ましくは200〜650℃の空気焼成である。酸化マンガンは本発明のための触媒組成物として特に好適であり、後述する好適な比表面積範囲よりも小さな比表面積をもつ酸化マンガンであっても優れた触媒能を有する。
金属酸化物が酸化ニッケルである場合、通常はNiOの形態であり、その製造方法は特に限定されず、例えば、上記した製法によることができる。この場合、出発原料は好ましくは硝酸塩であり、水不溶性の沈殿を得るために用いるアルカリは好ましくは炭酸ナトリウムである。回収した沈殿の焼成は好ましくは200〜350℃、より好ましくは250〜320℃の空気焼成である。
金属酸化物が酸化パラジウムである場合、通常はPdOの形態であり、その製造方法は特に限定されず、例えば、上記した製法によることができる。この場合、出発原料は好ましくは酢酸塩であり、水不溶性の沈殿を得るために用いるアルカリは好ましくは炭酸ナトリウムである。回収した沈殿の焼成は好ましくは280〜320℃の空気焼成である。
本発明によれば、金属酸化物の形状は特に限定なく、比表面積は好ましくは10〜300m/gであり好ましくは50〜200m/gである。前記範囲内の比表面積を有する金属酸化物によれば、アンモ酸化反応の触媒能力が向上する。上述の方法で金属酸化物を調製する場合は、比表面積の調整は、焼成温度によって制御することができる(実施例参照)。本発明において、金属酸化物の比表面積は窒素ガス吸着法(使用機器は島津製作所製 Micrometrics Tristar)によって測定される値を採用する。
本発明によれば、上述の金属酸化物を触媒として用いて第1級アルコールのアンモ酸化を行って対応するニトリルを製造することができる。一般式、R−CHOH(但し、Rは1価の有機基である。)で表現される第1級アルコールと酸素とアンモニアとを反応させてR−CN(但し、Rは1価の有機基である。)で表現されるニトリルを得るのが、アンモ酸化反応である。
本発明によれば、金属酸化物を独立した粉末・粒子状の形態で使用することもできるし、SiOなどの担体に上記金属酸化物を担持して使用することも可能である。金属酸化物を担体に担持させる方法は従来公知の技術を適宜援用してもよく、例えば、担体と金属酸化物とを接触させた状態で焼結するなどの方法が挙げられる。
本発明によれば、アンモ酸化の対象とする第1級アルコールについては特に限定はなく、一般式、R−CHOH(但し、Rは1価の有機基である。)で表現するとき、Rが有する炭素数は好ましくは1〜20であり、より好ましくは3〜15であり、さらに好ましくは4〜12である。前記Rについては、その分子構造中に不飽和結合を有していてもよく、この不飽和結合は、共役系の不飽和結合であってもよいし、非共役系の不飽和結合であってもよい。アンモ酸化反応においては不飽和結合についても不所望な酸化や異性化、水素化が生じてしまう懸念があるが、本発明による触媒組成物を用いる場合には、選択的にアルコールの水酸基の酸化が生じやすいため、前記Rに含まれていてもよい不飽和結合が維持されたまま対応するニトリルを製造することができる。上記「水素化」は、アルコール酸化の過程で副反応として水素化される場合のことを主に意味する。
本発明によれば、アンモ酸化反応を液相にて行うことができる。反応溶媒としては反応対象である第1級アルコールを溶解することができるものであれば特に限定なく用いることができ、具体的には、一般的な有機溶媒である炭化水素系(ヘキサン、トルエン、キシレンなど)、エーテル系(THF、ジオキサンなど)、メタノール、エタノール、アセトン、クロロホルムなどの含ハロゲン系溶媒、アセトニトリル、DMFなどの使用が挙げられる。
アンモ酸化反応の具体的な反応条件は従来例などを参考にして容易に定めることができる。典型的には、溶媒中に反応対象となる第1級アルコールを溶解し、それをオートクレーブ中にて酸素ガスとアンモニアガスの存在下で、例えば50〜200℃、好ましくは70〜150℃に加熱するなどして反応を進行させることができる。
第1級アルコール濃度は任意の割合で設定してよく、例えば0.1〜3M、好ましくは0.1〜1Mに設定して反応させることができる。酸素およびアンモニアのガス分圧については特に限定はなく、爆発範囲をさけて設定すればよく、必要に応じて窒素などの不活性ガスを追加してもよい。アンモニアガスは基質の第1級アルコールに対して1当量以上あればよく、酸素ガスはなくてもよいが好ましくは1当量以上、更に好ましくは2当量以上あればよい。なお、酸素を入れずにアンモニアだけでも2割くらいは反応が進行し、ニトリルが生成する。これは、アルコールからアルデヒドになる反応とアルデヒドとアンモニアから生成したイミンがニトリルになる各段階で、酸化ではなく脱水素化が一部起こるためだと考えられる。
以下、本発明による実施例を示す。ただし、本発明はこれらの実施例に記載された態様に限定されるわけではない。
[実施例1〜3]酸化コバルト(Co)の調製
5.9g(20mmol)の硝酸コバルト(Co(NO・6HO)を蒸留水200mLに溶解させ、これを予め調製しておいた70℃の0.1MのNaCO水溶液250mLに加えた。得られた混合液を70℃で1時間撹拌後、静置し、上澄み液のpHが安定するまで沈殿を蒸留水で洗浄した。吸引濾過により沈殿を回収してそれを65℃で乾燥させた後、各実施例についてそれぞれ表1記載の異なる温度で4時間空気焼成して酸化コバルトからなる触媒組成物を得た。
[実施例4〜9]酸化マンガン(MnO)の調製
86.1g(0.3mol)の硝酸マンガン(Mn(NO・6HO)を蒸留水500mLに溶解させた。別の容器に、31.6g(0.2mol)の過マンガン酸カリウム(KMnO)と24.0g(0.6mol)の水酸化ナトリウムを蒸留水500mLに溶解させた。この過マンガン酸カリウム水溶液を先の硝酸マンガン水溶液に加え、室温で1時間撹拌した。静置後、上澄み液のpHが安定するまで沈殿を蒸留水で洗浄した。吸引濾過により沈殿を回収してそれを65℃で乾燥させた後、各実施例についてそれぞれ表1記載の異なる温度で4時間空気焼成して目的の酸化マンガンからなる触媒組成物を得た。
[実施例10〜11]酸化ニッケル(NiO)の調製
5.9g(10mmol)の硝酸ニッケル(Ni(NO・6HO)を蒸留水200mLに溶解させ、これを予め調製しておいた70℃の0.1MのNaCO水溶液250mLに加えた。得られた混合液を70℃で1時間撹拌後、静置し、上澄み液のpHが安定するまで沈殿を蒸留水で洗浄した。吸引濾過により沈殿を回収してそれを65℃で乾燥させた後、各実施例についてそれぞれ表1記載の異なる温度で4時間空気焼成して酸化ニッケルからなる触媒組成物を得た。
[実験例12]酸化パラジウム(PdO)の調製
1.54gのPd(CHCOO)にアセトン30mLと蒸留水10mLを加え、70℃で1時間撹拌した。この溶液を化学両論量で2当量のNaCO水溶液(70℃)に加え、1時間撹拌した。その後得られた沈殿物を40℃の蒸留水でpHが安定するまで洗浄し、吸引濾過により回収して65℃で乾燥した後、300℃にて4時間空気焼成して酸化パラジウムからなる触媒組成物を得た。
[触媒能力の評価1]ベンジルアルコールのアンモ酸化によるベンゾニトリル合成
各実施例で調製した触媒組成物を用いて、ベンジルアルコールのアンモ酸化を行った。52μL(0.5mmol)のベンジルアルコール、0.02gの触媒組成物、3mLの脱水トルエンおよび磁気撹拌子をオートクレーブに入れた。アンモニアガスと酸素ガスをそれぞれ分圧で0.85MPaおよび0.5MPaずつ仕込み、100℃で4時間(酸化マンガンの場合は0.5時間)撹拌させた。ガスクロマトグラフィー分析により、ベンゾニトリルの生成に関する転化率と収率を測定した。結果を表1にまとめる。
Figure 0005605696
[触媒能力の評価2]アンモ酸化におけるトルエン以外の溶媒
実施例1〜3の触媒について、トルエンの代わりに1,4−ジオキサン、THF、メタノールを溶媒として用いてアンモ酸化反応を試みたところ、ニトリルを製造することができた。
[触媒能力の評価3]
実施例4〜9の触媒について、ベンジルアルコールの代わりにシンナミルアルコールおよびオクタノールについてアンモ酸化反応を試みたところ、対応するニトリルを製造することができた。シンナミルアルコールには鎖状骨格部分に非共役系の不飽和二重結合が存在するが、当該不飽和二重結合については酸化、水素化、異性化されずに、アルコールの水酸基のみが選択的に酸化された。
[比較例]
酸化物として以下に列挙するものを用いて上記と同様の操作によりアンモ酸化を試みたが、反応は進行せず、ニトリルを得ることができなかった。
Fe、CuO、SiO、Al(比表面積285m2/g)、V(比表面積4m2/g)、TiO(比表面積50m2/g)、CeO(比表面積166m2/g)、ZrO(比表面積80〜120m2/g)、Nb(比表面積5m2/g)、Y、MoO
本発明によれば、比較的温和な条件で第1級アルコールからニトリルを製造することができ、とりわけ、不飽和結合を分子構造中に有するニトリルを選択的に製造することができる点において有用である。

Claims (5)

  1. 酸化コバルト、酸化マンガン、酸化ニッケルおよび酸化パラジウムからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物を含有する組成物であって
    上記金属酸化物は、対応する金属塩の水溶液とアルカリ水溶液とを混合して沈殿を析出させ、得られた沈殿を焼成することにより得られたものであり
    第1級アルコールにアンモニア及び酸素を作用させてニトリルを得るアンモ酸化反応における触媒として用いられる、
    ニトリル合成用触媒組成物。
  2. 上記金属酸化物の比表面積が10〜300m/gである請求項1記載の触媒組成物。
  3. 請求項1又は2記載の触媒組成物の存在下、液相中で第1級アルコールにアンモニア及び酸素を作用させてアンモ酸化反応に供してニトリルを合成する、ニトリルの製造方法。
  4. 第1級アルコールの分子構造中に不飽和結合が存在する請求項記載の製造方法。
  5. 第1級アルコールの分子構造中に非共役系不飽和結合が存在する請求項記載の製造方法
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