JP2010017649A - 高活性触媒およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無機酸化物担体上に貴金属を担持する高活性な触媒およびその製造方法、エタノールからの酢酸合成に使用され、温和な反応条件で、転化率、選択率の高い酸化触媒、並びに一酸化炭素などの酸化に使用される、活性の高い触媒を提供する。
【解決手段】担体の金属酸化物を形成するための水溶性金属塩、前記金属酸化物の価電子制御あるいは固溶体形成を行うための金属イオンとして用いられる水溶性金属塩および水溶性貴金属化合物を水に溶解して水溶液を製造し、該水溶液を過剰量のアルカリ水溶液中に投入し、析出した沈澱物をろ過し、焼成することにより触媒を製造する。価電子制御あるいは固溶体形成を行う金属イオンは、担体無機酸化物がn型半導体である場合、金属酸化物を構成する金属イオンよりも大きな価数もしくは同等の価数を有し、前記金属酸化物がp型半導体である場合、金属酸化物を構成する金属イオンよりも小さな価数もしくは同等の価数を有するものが選択される。例えば、銅イオンをドープしたニッケル酸化物担持金触媒は、エタノールからの酢酸合成用触媒として、また鉄イオンをドープした亜鉛酸化物担持金触媒は、一酸化炭素の酸化触媒として、極めて優れた触媒特性を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、触媒活性の高い無機酸化物担体に担持、固定化された貴金属触媒およびその製造方法に関する。
触媒は、有機物の酸化あるいは還元反応、エステル化、重合、その他の化学反応や、自動車排気ガスの浄化、燃料電池など幅広い分野で用いられている。このような触媒材料としては、一般的には貴金属が用いられることが多い。貴金属は高価なことと、その性能を最大限引き出すため、ナノ粒子として露出表面積を大きくする工夫がなされている。具体的には、比表面積が大きく、熱的、化学的安定性の高いシリカやアルミナ、チタニアなどの金属酸化物、あるいは活性炭、カーボンブラックなどの炭素材料を担体に用い、その表面に貴金属がナノ粒子として分散・固定された状態とされて用いられている。
貴金属中、金は他の貴金属に比べれば安価であるものの、触媒活性が極めて乏しいと従来考えられていた。これに対し、本発明者は、金を好ましくは直径10nm以下の超微粒子(ナノ粒子)として種々の金属酸化物担体上に分散・固定することにより、高い触媒活性が発現されること、さらに金ナノ粒子触媒は、低温CO酸化、HCHO酸化、プロピレンの気相一段エポキシ化、低温水性ガスシフト反応、酸素と水素からの直接過酸化水素合成、炭化水素類の部分酸化などの多くの反応に対して、他の貴金属より優れた触媒活性を発現することを見出している(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。その他にも、金ナノ粒子は、不飽和化合物の水添、アルコールの酸化、NOxの還元、エポキシドやアミンのカルボニル化などの触媒活性を有することも報告されている。さらに、本発明者は、金の粒子径が2nm以下、原子数で300個以内のクラスターになると、触媒特性がさらに激変する場合があることも見出した。
貴金属などを触媒として用いる場合、通常担体上に触媒として機能する金属を固定しなければならない。担体としては、無機酸化物、炭素材料、有機高分子など種々のものが提案されている。これらの中では、製造が容易であること、高温での使用が可能なこと、高比表面積を有するなどの理由から、現在では無機酸化物担体を用いることが広く行われている。無機酸化物担体に金属触媒を固定化する方法としては、従来、含浸法、共沈法、ゾル−ゲル法、析出沈殿法、気相蒸着法、固相混合法、CVD法、スパッタ法等、種々の方法が知られている。
しかし、担体として無機酸化物を用いる場合、触媒として用いられる貴金属と無機酸化物を構成する材料選択により、得られた触媒の活性が大きく異なることが通例である。また、酸化、還元、あるいはその他の化学反応の転化率および選択率を向上させる方法も、過去の経験などに基づき触媒として機能する金属とそれを担持する担体材料を試行錯誤により選択していた。このため、より特性の向上した触媒を見出すことに膨大な時間とエネルギーを要していた。したがって、従来のような試行錯誤によることなく、さらに向上した活性を有する触媒を簡単に見出せる方法が、従来から強く要望されている。
一方、近年地球温暖化の問題や石油の価格高騰などから、自動車燃料や化成品原料としてバイオマスを利用することが関心を集めている。その一つとして、バイオエタノールを利用する化成品合成が期待されている。酢酸は、種々の化学物質の合成中間体として重要な化合物である。例えば、酢酸は、酢酸ビニルモノマーの原料などに用いられており、世界年生産量は780万トン以上と推定される。その合成には、メタノールの一酸化炭素あるいは合成ガスによるカルボニル化が採用されており、その他にもエタンの気相酸化、エチレンと酸素および水からの合成、ギ酸メチルの異性化など種々の方法が提案され、実施されているが、合成原料として用いられるメタノール、エタン、エチレンなどはいずれも石油あるいは石炭を原料として得られたものである。バイオエタノールを原料とした酢酸合成プロセスが望まれているものの、選択的な酸化触媒がなく、低エネルギーでこの反応を達成する触媒探索が行われている。このような中、最近担体としてMgAl23を用いた金触媒が、高い酢酸選択率を示す結果が報告されている(例えば、非特許文献2、3参照)。報告された方法における反応条件は、温度180℃、酸素圧3Mpaであり、より温和な条件で、またより選択率などの改善された触媒が要望されている。
さらに、一酸化炭素の酸化など、酸化触媒における高活性化も要望されている。卑金属酸化物を担体とした金ナノ粒子触媒は、室温において一酸化炭素を完全酸化できる触媒として知られている(例えば、非特許文献4参照)が、実用化に際してはその耐久性の向上が望まれている。
特公平5−49338号公報 Haruta M.,Chem.Record,2003,3(2),75−87. C.H.Chrisitensen et al.,Angew.Cem.Int.Ed.,45(2006)4648. C.H.Chrisitensen et al.,J.Catal.,251(2007)332. M.Haruta, et al.,Chem.Lett.2(1987)405.
本発明はこのような状況に鑑みなされたもので、無機酸化物担体上に貴金属が担持された高活性な触媒およびその製造方法を提供することを目的とするものである。
また、本発明は、エタノールからの酢酸合成に使用され、温和な反応条件で、転化率、選択率の高い触媒を提供することである。
また、本発明は、一酸化炭素などの酸化に使用される、活性が高く、耐久性の向上した触媒を提供することを目的とするものである。
本発明者は、鋭意研究を行ったところ、無機酸化物担体としての金属酸化物の金属の価電子制御を行なうことのできる、もしくは該金属酸化物に固溶することのできる金属イオンをドープした金属酸化物担体を用いることにより、貴金属微粒子を担持する無機酸化物触媒の高活性化が図れること、またこのとき、無機酸化物担体に金微粒子を担持する触媒において、無機酸化物担体として特定金属イオンをドープした金属酸化物担体を用いることにより、エタノールからの酢酸合成において、温和な反応条件で、高い転化率および選択性を有する触媒が得られること、また一酸化炭素の酸化において転化率の高い、耐久性の向上した触媒が得られることをも見出した。本発明は、これら知見に基づいてなされたものである。
本発明は次の(1)〜(13)に記載の触媒およびその製造方法に関する。
(1)無機酸化物担体上に貴金属微粒子を担持した触媒において、無機酸化物担体が、該担体を主として構成する金属酸化物に、該金属酸化物を構成する金属イオンの価電子制御を行う、もしくは該金属酸化物に固溶することのできる金属イオンをドープした金属酸化物からなることを特徴とする触媒。
(2)前記貴金属微粒子が、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金、銀または金からなることを特徴とする上記(1)記載の触媒。
(3)前記担体構成成分の金属酸化物がn型半導体である場合、ドープされる金属イオンが該金属酸化物を構成する金属イオンよりも大きいかあるいは同等の価数であり、前記担体構成成分の金属酸化物がp型半導体である場合、ドープされる金属イオンが該金属酸化物を構成する金属イオンよりも小さいかあるいは同等の価数であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の触媒。
(4)前記担体を主として構成するn型半導体金属酸化物が、亜鉛、チタンまたはスズの酸化物あるいはこれらの金属の複合酸化物であり、前記担体を主として構成するp型半導体金属酸化物がニッケル、銅またはコバルトの酸化物あるいはこれらの金属の複合酸化物であることを特徴とする上記(3)に記載の触媒。
(5)前記無機酸化物担体が、ニッケル酸化物に銅イオンがドープされたものであり、この無機酸化物担体上に金微粒子が担持されてなることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の触媒。
(6)前記銅イオンのドープ量は、ニッケルに対しモル比で、Ni:Cu=99:1〜85:15であることを特徴とする上記(5)に記載の触媒。
(7)前記触媒が、エタノールの酸化による酢酸製造用触媒であることを特徴とする上記(5)または(6)に記載の触媒。
(8)前記無機酸化物担体が、亜鉛酸化物に鉄イオンがドープされたものであり、この無機酸化物担体上に金微粒子が担持されてなることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の触媒。
(9)前記鉄イオンのドープ量は、亜鉛に対しモル比で、Zn:Fe=100:1〜100:4であることを特徴とする上記(8)に記載の触媒。
(10)触媒が一酸化炭素の酸化触媒であることを特徴とする上記(8)または(9)に記載の触媒。
(11)担体の金属酸化物を形成するための水溶性金属塩、前記金属酸化物の価電子制御もしくは固溶体形成を行うための金属イオンとして用いられる水溶性金属塩および水溶性貴金属化合物を水に溶解して水溶液を製造し、該水溶液を過剰量のアルカリ水溶液中に投入し、析出した沈澱物をろ過し、焼成することを特徴とする触媒の製造方法。
(12)水素還元処理が行われた後焼成が行われる、あるいは水素還元雰囲気で焼成が行われることを特徴とする上記(11)に記載の触媒の製造方法。
本発明の無機酸化物担体としての金属酸化物の金属の価電子制御を行なう、もしくは該金属酸化物に固溶することのできる金属イオンをドープした担体を用いることにより、貴金属微粒子を担持する無機酸化物触媒において高活性の触媒を簡単に作製することができる。
また、無機酸化物担持金触媒において、無機酸化物担体として銅イオンをドープしたニッケル酸化物担体を用いることにより、エタノールからの酢酸合成において高い転化率および選択性を有する触媒が得られる。
さらに、無機酸化物担持金触媒において、無機酸化物担体として鉄イオンをドープした亜鉛酸化物担体を用いることにより、酸化亜鉛担持金触媒における従来の問題点である触媒の持続性が改善され、さらに触媒活性も高くなる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の触媒は、無機酸化物担体上に貴金属微粒子を担持する触媒において、担体を構成する金属酸化物に金属イオンをドープすることにより価電子制御あるいは固溶体形成して、触媒活性の高い貴金属担持触媒を形成することを特徴としている。また、本発明は、特定の反応に対して、無機酸化物担体上に担持される貴金属微粒子の種類、無機酸化物担体を主として構成する金属酸化物およびこれにドープする金属を選択することにより、転化率、選択性をも含め触媒活性の高い触媒を得ることをも特徴とするものである。
まず、本発明の貴金属担持触媒の担体として用いられる無機酸化物担体について説明する。無機酸化物担体は主として担体を構成する金属酸化物とこれにドープされた金属イオンからなる。前記主として担体を構成する金属酸化物は、従来触媒として用いられている無機酸化物であればいずれのものであってもよい。例えば、ニッケル、亜鉛、鉄、コバルト、マンガン、銅、ケイ素、スズ、アルミニウム、バリウム、チタン、バナジウム、タングステン、モリブデン、ニオブ、タンタル、セリウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、マグネシウム、ベリリウム、クロム、スカンジウム、カドミウム、およびインジウムの酸化物あるいはこれらの金属の複合酸化物などが挙げられる。これら単一金属の酸化物を具体的に示すと、酸化ニッケル(NiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉄(Fe23およびFe34)、酸化コバルト(CoOおよびCo34)、酸化マンガン(MnO2)、酸化銅(Cu2OおよびCuO)、酸化ケイ素(SiO2)、酸化スズ(SnO2)、酸化アルミニウム(Al23)、酸化バリウム(BaO)、酸化チタン(TiO2)、酸化バナジウム(V25)、酸化タングステン(WO3)、酸化モリブデン(MoO3)、酸化ニオブ(Nb23)、酸化タンタル(Ta25)、酸化セリウム(CeO2)、酸化イットリウム(Y23)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化ランタン(La23)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ベリリウム(BeO)、酸化クロム(Cr23)、酸化スカンジウム(Sc23)、酸化カドミウム(CdO)、酸化インジウム(In23)などである。
上記金属酸化物はn型半導体とp型半導体に分けられる。n型半導体金属酸化物としては、例えば、亜鉛、チタンまたはスズの酸化物あるいはこれらの金属の複合酸化物が挙げられ、p型半導体金属酸化物としては、例えば、ニッケル、銅またはコバルトの酸化物あるいはこれらの金属の複合酸化物などが挙げられる。
上記金属酸化物に対しドープされる金属イオンは、用いられる金属酸化物がn型半導体であれば該金属酸化物を構成する金属イオンよりも大きいかあるいは同等の価数の金属イオンが選択され、一方p型半導体であれば、該金属酸化物を構成する金属イオンよりも小さいかあるいは同等の価数の金属イオンが選択される。
ドープ量は、担体を構成する金属酸化物の種類およびドープされる金属イオンの種類、さらに触媒として機能する貴金属微粒子の種類によって異なるものの、通常金属酸化物の金属に対し、0.01〜15モル%程度である。
担体形状は、使用する用途に応じ任意の形状でよく、特に限定されないが、通常粉体とされる。また、担体の形態も、稠密体、多孔体など任意の形態であってよい。担体の大きさは、通常5nm〜1mm程度であることが好ましい。
無機酸化物担体上に担持される貴金属微粒子を構成する貴金属としては、白金族元素であるルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金、さらに金、銀などが挙げられる。貴金属微粒子として金微粒子が用いられる場合、その平均粒子径が20nm以下であることが好ましく、より好ましくは10nm以下である。
上記金属イオンがドープされた無機酸化物担体上に貴金属微粒子が担持された触媒は、共沈法あるいはゾル−ゲル法、その他固相混合法、CVD法、スパッタ法などによって製造することができる。共沈法においては、無機酸化物担体を構成する金属酸化物を形成することのできる水溶性金属塩、ドープされる金属イオンの水溶性塩、触媒金属を形成する水溶性貴金属化合物を水に溶解させ、これを過剰量のアルカリ水溶液中に投入し、析出した沈澱物をろ過、焼成することにより製造することができる。このとき、水素還元処理を行った後焼成が行われてもよいし、一酸化炭素還元処理などの処理が行われてもよい。また、還元雰囲気で焼成が行われてもよい。
ゾル−ゲル法による場合は、担体を構成する金属のアルコキシドとドープする金属を有する金属アルコキシドを混合し、適当な有機溶媒中で加水分解・重合することにより得られたゲルを焼成することにより製造される。
上記の方法により、担体として金属でドープされた金属酸化物からなる無機担体が製造される。複合酸化物においては複数の金属が酸化物として一つの結晶系を形成するが、金属イオンがドープされた金属酸化物においては、主として担体を構成する金属酸化物の金属酸化物の結晶系を保持している。
上記触媒について、貴金属微粒子として金微粒子を用いた触媒を例に挙げて以下さらに具体的に説明する。前記したように、金は、好ましくは直径10nm以下の超微粒子として種々の金属酸化物担体上に分散・固定することにより、低温CO酸化、プロピレンの気相一段エポキシ化、低温水性ガスシフト反応、酸素と水素からの直接過酸化水素合成、炭化水素類の部分酸化、不飽和化合物の水添、アルコールの酸化、NOxの除去、エポキシ化合物、脂肪族アミンのカルボニル化など、多くの反応に対して、他の貴金属より優れた触媒活性を発現する。金微粒子のこれら触媒活性のうち、先ずアルコールの酸化触媒としての利用について説明する。
金微粒子担持触媒を用いエタノールの酸化を行う際の触媒において、担体として種々の金属酸化物担体の利用が公表され、種々の担体に担持された金触媒の触媒活性データも知られている(C.H.Christensen, et al.,Angew.Chem.Int.Ed,45(2006)4648)。下記表1に、金属酸化物として、コバルト、バリウム、マンガン、鉄、銅、セリウム、イットリウム、ジルコニウム、スズ、チタン、ニッケルの金属酸化物を担体とした金触媒のエタノール酸化特性を記載する。なお、酸化条件はエタノール濃度 5重量%、溶液量 10ml、酸素圧 0.5MPa、反応温度 120℃、触媒量 エタノール/Au(モル比)=1400、攪拌速度 1000rpmである。
表1から、単一金属の酸化物担体を用いた金触媒の触媒活性は、酢酸の選択率については比較的高いものもあるが、酸化ニッケルを除くと転化率は低い。このため、転化率も選択率も高い金触媒が要望されている。上記金触媒の中で転化率の高い酸化ニッケル担持金触媒の選択率が更に改善されれば、上記要求に応えることが可能となる。
したがって、以下では金触媒担体として酸化ニッケルを主体とし、これに他の金属イオンがドープされた担体を用いる本発明の触媒を形成する方法を説明する。前記するように担体酸化物として用いられるニッケルはp型半導体であるので、ドープ金属としては価数が小さいか、同等の金属イオンが好適である。ニッケルに対して好ましいドープ金属は、銅、亜鉛などが挙げられるが、この中では銅が最も好ましい。また、ドープ量は、ドープ金属として何を選択するかにより異なるが、ドープ金属として銅を用いる場合、ニッケル:銅(モル比)が99:1〜85:15程度が好ましく、より好ましくは99:3〜90:10であり、さらに好ましくは96:4〜93:7である。触媒は、通常平均粒径5nm〜1mm程度の粉体で用いられ、好ましくは平均粒径は50nm〜0.1mm程度である。
上記銅でドープされた酸化ニッケル担持金触媒は、例えば次のような方法(共沈法)により容易に製造することができる。まず、担体の金属酸化物を構成するニッケルを含む塩、ドープ剤として用いられる銅を含む塩および金化合物を水に溶解する。ニッケルを含む塩としては、水溶性であればどのようなものでもよい。ニッケルを含む塩としては、例えば、硝酸ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケルおよびそれらの水和物が挙げられる。また、銅を含む塩としては、例えば、硝酸銅、塩化銅、酢酸銅およびそれらの水和物が挙げられる。さらに、金化合物としては、例えば、四塩化金酸(HAuCl4)、四塩化金酸のアルカリ金属塩、三塩化金(AuCl3)、シアン化金(AuCN)、シアン化金カリウム{K〔Au(CN)2〕}、三塩化ジエチルアミン金酸〔(C252NH・AuCl3〕、エチレンジアミン金錯体(例えば、塩化物錯体(Au[C24(NH22]Cl3))、ジメチル金β−ジケトン誘導体金錯体(例えば、ジメチル金アセチルアセトナート((CH32Au[CH3COCHCOCH3])、(CH32Au(CF3COCHCOCH3)、(CH32Au(CF3COCHCOCF3)、(C252Au(CH3COCHCOCH3)、(CH32Au(C65OOCHCOCF3))などを挙げることができる。
上記水溶性ニッケル塩、水溶性銅塩および水溶性金化合物の水溶液中の濃度は、所望の比率で、かつ使用される各塩および化合物が均一の水溶液を構成する限りどのような濃度であってもよい。ドープ金属として用いられる銅塩および金化合物の量はニッケル塩に比べ少ないことから、主として問題となるのは水溶性ニッケル塩の量であるが、溶解度の関係から、水溶性ニッケル塩は25〜30g/L程度が好ましい。また、ドープ金属として用いられる銅塩の量および触媒として用いられる金化合物の量は、ドープ量あるいは触媒量によって決定される。通常、ニッケル:銅の比(モル比)は、99:1〜85:15程度とされることから、このような量になるよう水溶性ニッケル塩の重量に対し銅塩が使用される。また、金微粒子は、触媒100重量部当り10〜15重量部担持されることが好ましいことから、最終的な触媒においてこのような担持量となる量で金化合物は用いられる。触媒粒子中金担持量が10重量%以下であると表面に存在する金の量が少なくなるという問題があり、また15重量%以上となっても触媒の活性の更なる向上が望めず、金が無駄になるので好ましくない。したがって、金化合物は、担持量が上記量となるような量で水溶液に添加される。また、前記の塩を水に溶解させる際には、溶解性促進のため、水を加温した状態、例えば70℃程度の温度で溶解を行うことが好ましい。
こうして作製された水溶性ニッケル塩、水溶性銅塩、水溶性金化合物を含む水溶液は、別途作製されたアルカリ水溶液に加えられる。アルカリとしては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリウムなどが好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。アルカリの使用量は、上記水溶性ニッケル塩、水溶性銅塩、水溶性金化合物が全て沈殿する量以上であればよく、通常アルカリを前記塩および金化合物の当量以上の量含む量とされる。水溶性ニッケル塩、水溶性銅塩、水溶性金化合物を含む水溶液は、アルカリ水溶液に加えられてもよいし、反対にアルカリ水溶液を前記水溶性ニッケル塩、水溶性銅塩、水溶性金化合物を含む水溶液に加えてもよいが、前者が好ましい。塩水溶液の添加速度は任意でよいが、ゆっくり加えると金の不均一な分散が生じるという問題が発生することから、攪拌下、通常一気に、または1分程度以内で全量が加えられることが好ましい。
沈殿剤水溶液に水溶性ニッケル塩、水溶性銅塩、水溶性金化合物を含む水溶液を全量添加した後、さらに反応が完結するまで攪拌を続けることが好ましい。添加後の攪拌時間は任意でよいが、通常1時間程度攪拌を行えば十分である。この沈殿の際も、反応促進および使用された水溶性ニッケル塩、水溶性銅塩、水溶性金化合物などの析出を防止する観点から、加温した状態、例えば70℃程度で行われることが好ましい。
攪拌終了後冷却し、沈殿物をろ過し、ろ過沈殿物を蒸留水でpHが安定するまで洗浄する。洗浄終了後、吸引ろ過し、得られたケーキを乾燥する。このとき乾燥促進と水分を完全に除去するため、100℃程度の温度で加熱乾燥することが好ましい。乾燥された沈殿生成物は、好ましくは250〜350℃程度の温度、より好ましくは300℃程度の温度で焼成される。焼成は空気中で行われてもよいし、不活性ガス雰囲気中で行われてもよい。また焼成時間は沈殿物中のニッケルおよび銅が完全にニッケルおよび銅の酸化物に変性されるに十分な時間であればよい。焼成時間は、焼成温度あるいは焼成雰囲気によって変わるので特に限定されるものではないが、空気中、300℃での焼成であれば、4時間程度焼成を行えばよい。なお、必要であれば、焼成を行う前に、還元処理を行ってもよいし、水素還元雰囲気で焼成が行われてもよい。これにより、特性の向上した触媒を得ることができる場合がある。焼成後粉砕されて本発明の金触媒とされる。粉砕後の粒径は任意でよい。
上記では、ドープ金属として銅が用いられたが、ドープ金属が銅以外であっても同様の手法で、金属イオンでドープされた酸化ニッケル担持金触媒を製造することができる。また、ニッケルに代えてコバルトなどの他のp型半導体金属酸化物を用いた場合にも、ニッケル酸化物と同様の手法により金属イオンがドープされた金属酸化物担持金触媒を製造することができる。
こうして得られた本発明の金属ドープp型半導体金属酸化物担体担持貴金属触媒は、各種の酸化、還元、有機化合物合成反応などの触媒として利用することができる。特に、上記銅でドープしたニッケル酸化物担体担持金触媒は、エタノールの酸化触媒として極めて良好な特性を示す。
本発明の銅でドープしたニッケル酸化物担体担持金触媒を用いてエタノール酸化を行う方法を説明する。
まず、エタノールを20%水溶液として反応容器であるオートクレーブ中に入れ、これに金触媒を加える。金触媒の量は、特に限定されないが、エタノール1モルに対し通常金1/1400(1400分の1)モル程度加えればよい。反応容器内を酸素で置換し、加圧下に昇温し、反応を行う。反応時間は、加圧条件、反応温度などにより変わることから、特に限定されるものではないが、通常1〜5時間程度行えばよい。酸素圧および温度は高い方がエタノールの転化率は高くなる。先に述べたように、担体としてMgAl23を用いた金触媒においては、高い転化率および酢酸選択率を示す報告がなされているが、この実験においては、反応条件として温度180℃、酸素圧3Mpaとされている。本発明の金触媒を用いた場合には、0.5MPa、120℃の温度においても、前記MgAl23を用いた金触媒に比べ、高い選択率が達成できる。また、反応温度、反応圧力を増せば、エタノールの転化率は上がる。
なお、エタノールを水溶液として用いるのは、今後のバイオエタノールへの応用を視野に入れたことによる。これを前提とする場合、エタノールの濃度は5〜60%程度であることが好ましい。エタノールへの転化率および酢酸の選択率については、ガスクロマトグラフィーなど適宜の方法により残留するエタノールの量および形成された酢酸の量を定量することにより行なえばよい。また、上記具体例で示した方法は、エタノール酸化の一具体例を示したにすぎないもので、本発明の触媒を用いてのエタノールの酸化方法、酸化態様が、上記方法に限定されるものではない。
銅イオンをドープした酸化ニッケル担持金触媒は、銅イオンをドープしない酸化ニッケル担持金触媒と同程度のエタノール転化率を有するとともに、酢酸への選択率が著しく上昇する。すなわち、実施例に示すように、本発明の銅イオンをドープしたニッケル酸化物担体に担持された金触媒を用いることにより、酸素圧0.5MPa、反応温度120℃という低温、低圧において、エタノールの転化率についてはドープ前とほとんど変わらない42%、酢酸の選択率は85%と大きく向上することが確認された。
他の例として、担体金属酸化物がn型半導体であり、ドープされる金属イオンが担体金属酸化物を構成する金属イオンよりも大きい、あるいは同等の価数である金触媒について以下説明する。
担体金属酸化物がn型半導体のものとして、例えば酸化亜鉛が挙げられる。これにドープされる金属としては、鉄、チタン、アルミニウム、ランタンなどの3価以上の金属イオンが適している。このような金属イオンがドープされたn型半導体金属酸化物担体に担持された金触媒を製造する方法は、上記金属イオンをドープしたp型半導体金属酸化物担体に担持された金触媒を製造する方法と同様の方法で製造することができる。
金属イオンがドープされたn型半導体金属酸化物担体に担持された金触媒として、鉄がドープされた酸化亜鉛担持金触媒の特性について具体的に説明する。酸化亜鉛担持金触媒については、一酸化炭素の酸化において、T1/2(COを50%酸化できる反応温度。)が269Kの高い触媒活性を有している。しかし、触媒の持続性が悪いという問題を有している。したがって、触媒の持続性が改善されることが要望されている。また、触媒活性もさらに改善されればより好ましい。
驚くべきことに、酸化亜鉛担持金触媒において、担体を構成する酸化亜鉛に鉄イオンをドープすることにより、酸化亜鉛担持金触媒における従来の問題点である触媒の持続性が改善され、さらに触媒活性も高くなることが見出された。なお、ドープされた鉄は酸化鉄として担体を構成することとなる。
鉄イオンによりドープされた酸化亜鉛担持金触媒の製造法を以下具体的に記載する。担体の亜鉛酸化物を構成する亜鉛を含む塩、ドープ剤として用いられる鉄を含む塩および金化合物を水に溶解する。亜鉛を含む塩としては、水溶性であればどのようなものでもよく、例えば硝酸亜鉛、塩化亜鉛およびそれらの水和物が挙げられる。また、鉄を含む塩としては、硝酸第二鉄、塩化第二鉄およびそれらの水和物が挙げられる。さらに、金化合物としては、例えば、四塩化金酸(HAuCl4)、四塩化金酸のアルカリ金属塩、三塩化金(AuCl3)、シアン化金(AuCN)、シアン化金カリウム{K〔Au(CN)2〕}、三塩化ジエチルアミン金酸〔(C252NH・AuCl3〕、エチレンジアミン金錯体(例えば、塩化物錯体(Au[C24(NH22]Cl3))、ジメチル金β−ジケトン誘導体金錯体(例えば、ジメチル金アセチルアセトナート((CH32Au[CH3COCHCOCH3])、(CH32Au(CF3COCHCOCH3)、(CH32Au(CF3COCHCOCF3)、(C252Au(CH3COCHCOCH3)、(CH32Au(C65OOCHCOCF3))などが挙げられる。
上記水溶性亜鉛塩、水溶性鉄塩および水溶性金化合物の水溶液中の濃度は、所望の比率で、かつ使用される各塩および化合物が均一の水溶液を構成する限りどのような濃度であってもよい。ドープ金属イオンとして用いられる鉄塩および金化合物の量は亜鉛塩に比べ少ないことから、主として問題となるのは水溶性亜鉛塩の量であるが、溶解度の関係から、水溶性亜鉛塩は10g/L程度が好ましい。また、ドープ金属イオンとして用いられる鉄塩の量および触媒として用いられる金化合物の量は、ドープ量あるいは触媒量によって決定される。通常、亜鉛:鉄の比(モル比)は、100:1〜100:5程度とされることから、このような量になるよう水溶性亜鉛塩の重量に対し使用される。また、金微粒子は、触媒100重量部当り4〜12重量部、好ましくは4〜5重量部担持されることが望ましいことから、最終的な触媒においてこのような担持量となる量で金化合物が用いられる。触媒粒子中金担持量が4重量%以下であると不活性という問題があり、また12重量%以上となっても触媒の活性の更なる向上が望めず、金が無駄になるので好ましくない。したがって、金化合物は、担持量が上記量となるような量で水溶液に添加される。また、前記の塩を水に溶解させる際には、溶解性促進のため、水を加温した状態、例えば70℃程度の温度で溶解を行うことが好ましい。
こうして作製された水溶性亜鉛塩、水溶性鉄塩、水溶性金化合物を含む水溶液は、別途作製されたアルカリ水溶液に加えられる。アルカリとしては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリウムなどが好ましいが、特にこれらに限定されるものではない。アルカリの使用量は、上記水溶性亜鉛塩、水溶性鉄塩、水溶性金化合物が全て沈殿する量以上であればよく、通常アルカリを前記塩および金化合物の当量以上の量含む量とされる。水溶性亜鉛塩、水溶性鉄塩、水溶性金化合物を含む水溶液は、アルカリ水溶液に加えられてもよいし、反対にアルカリ水溶液を前記水溶性亜鉛塩、水溶性鉄塩、水溶性金化合物を含む水溶液に加えてもよいが、前者が好ましい。塩水溶液の添加速度は任意でよいが、ゆっくり加えると金の不均一な分散が生じるという問題が発生することから、攪拌下、通常一気に、または1分程度以内で全量が加えられることが好ましい。
沈殿剤水溶液に水溶性亜鉛塩、水溶性鉄塩、水溶性金化合物を含む水溶液を全量添加した後、さらに反応が完結するまで攪拌を続けることが好ましい。添加後の攪拌時間は任意でよいが、通常1時間程度攪拌を行えば十分である。この沈殿の際も、反応促進および使用された水溶性亜鉛塩、水溶性鉄塩、水溶性金化合物などの析出を防止する観点から、加温した状態、例えば70℃程度で行われることが好ましい。
攪拌終了後冷却し、沈殿物をろ過し、ろ過沈殿物を蒸留水でpHが安定するまで洗浄する。洗浄終了後、吸引ろ過し、得られたケーキを乾燥する。このとき乾燥促進と水分を完全に除去するため、100℃程度の温度で加熱乾燥することが好ましい。乾燥された沈殿生成物は、300℃程度の温度、好ましくは250〜350℃程度の温度で焼成される。焼成は空気中で行われてもよいし、水素ガス中で行われてもよい。また焼成時間は沈殿物中の亜鉛前駆体および鉄前駆体が完全に亜鉛および鉄酸化物に変性されるに十分な時間であればよい。焼成時間は、焼成温度あるいは焼成雰囲気によって変わるので特に限定されるものではないが、空気中、300℃での焼成であれば、4時間程度焼成を行えばよい。なお、必要であれば、焼成を行う前に、還元処理を行ってもよい。これにより、特性の向上した触媒を得ることができる。焼成後粉砕されて本発明の金触媒とされる。粉砕後の粒径は任意でよい。一酸化炭素の酸化に用いられる場合には、金微粒子の平均粒径が1〜5nmであることが好ましい。ここでいう平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)観察あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)観察から、粒子径分布を作り、平均値を求めたものである。
上記では、ドープ金属として鉄が用いられたが、例えばチタン、アルミニウム、ランタンなどの鉄以外の金属イオンがドープ金属として用いられても上記と同様の手法で、金属イオンをドープした酸化亜鉛担体担持金触媒を製造することができる。また、担体を構成する主たる金属酸化物として、亜鉛に代えてチタン、スズなどの他のn型半導体金属酸化物を用いた場合にも、亜鉛酸化物と同様の手法により金属イオンをドープした金属酸化物担持金触媒を製造することができる。
こうして得られた本発明の金属イオンドープn型半導体金属酸化物担体担持貴金属触媒は、各種の酸化、還元、有機化合物合成反応などの触媒として利用することができる。特に、上記鉄イオンでドープしたニッケル酸化物担持金触媒は、一酸化炭素の酸化触媒として極めて良好な特性を示す。また、鉄以外の金属、例えばチタン、アルミニウム、ランタンなどを用いた場合にも、鉄ドープ酸化亜鉛担持金触媒と同様、優れた特性を示す。
本発明の鉄でドープした亜鉛酸化物担持金触媒を用いて一酸化炭素の酸化を行う方法を図1により簡単に説明する。図1は、一酸化炭素の酸化装置の一例を示し、流量制御器、ガラス製U字型反応管、およびガスクロマトグラフィーからなっている。この図1の装置においては、1容量%の一酸化炭素ガス(空気バランス)は流量制御器により、所定の流量に制御される。そして反応ガスは、触媒を充填したガラス製U字型反応管に導入される。触媒層は必要に応じて恒温槽やヒーターによって所定の温度に制御される。触媒層を通過したガスはガスクロマトグラフィーへ導入され、ガス成分の分析が行われる。
上記の例は、本発明の触媒を用いて一酸化炭素を酸化する方法、装置を具体的に説明するためのものであり、本発明における一酸化炭素の酸化方法、酸化態様、酸化装置がこれに限定されるものではない。
本発明の鉄でドープした亜鉛酸化物担持金触媒は、以下の実施例に示すように触媒活性が従来の酸化亜鉛担持金触媒に比べ高く、かつ触媒の耐久性も極めて優れている。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
実施例1
〔Au/Cu−NiO触媒の調製〕
硝酸ニッケル・六水和物(Ni(NO32・6H2O)0.0184mol(5.35g)、硝酸銅・三水和物(Cu(NO32・3H2O)0.00057mol(0.138g)、テトラクロロ金(III)酸・四水和物(HAuCl4・4H2O)0.001mol(0.412g)を70℃の蒸留水200mlに溶解させて、水溶液1を作製した。これとは別に、炭酸ナトリウム(Na2CO3)0.025mol(2.66g)を70℃の蒸留水250mlに溶解させて、水溶液2を作製した。水溶液1を水溶液2に3分以内に加え、70℃を維持したまま、1時間攪拌し、その後室温まで放冷した。生成した沈殿物を蒸留水でpHが安定するまで洗浄した。生成物を吸引濾過し、100℃で空気中一晩乾燥した。空気中300℃で4時間焼成した。焼成後粉砕することにより、銅イオンがドープされた酸化ニッケル担体に担持された金触媒(Au/NiO−CuO;Ni:Cu=97:3(モル比))を得た。
〔触媒活性評価1〕
触媒反応は、オートクレーブ(東京理化器械株式会社 有機合成装置PPV−CPRL型)を用いて行い、分析は水素炎イオン化検出器を備えたガスクロマトグラフィー(SHIMAZDU GC−2014)で行った。手順は、20重量%エタノール水溶液と触媒をオートクレーブに仕込み(エタノール/Au=1400mol/mol)、酸素で容器内を置換した後、酸素圧:0.5MPaとし120℃まで昇温し、120℃になった時点を反応開始時間とし2時間反応させた。反応後、氷冷し反応溶液に内部標準となるエチレングリコールを加え、ろ過した後、ガスクロマトグラフィーで生成物を定量分析した。エタノールの転化率は39%であり、酢酸の選択率は61%であった。STY(Space Time Yield;単位時間収量)は0.38(mol/L・h)であった。なお、STYは次式により算出される。
STY(mol/L・h)={〔(2×エタノール転化率)×酢酸選択率〕×(1/66.06)}÷(2×0.01)
実施例2
硝酸銅の量を0.00099mol(0.24g)とすることを除き、実施例1と同様にして銅イオンがドープされた酸化ニッケル担体に担持された金触媒(Au/NiO−CuO;Ni:Cu=95:5(モル比))を製造した。実施例1と同様にして触媒活性を評価した。エタノールの転化率は40%、酢酸の転化率は85%、STYは0.49(mol/L・h)であった。
実施例3
硝酸銅の量を0.00204mol(0.49g)とすることを除き、実施例1と同様にして銅イオンがドープされた酸化ニッケル担体に担持された金触媒(Au/NiO−CuO;Ni:Cu=90:10(モル比))を製造した。実施例1と同様にして触媒活性を評価した。エタノールの転化率は39%、酢酸の転化率は62%、STYは0.38(mol/L・h)であった。
比較例1
硝酸銅を用いないことを除き実施例1と同様にして、酸化ニッケル担体に担持された金触媒(Au/NiO)を製造した。触媒活性評価法における反応時間を4時間、エタノール濃度を5重量%とすることを除き、実施例1と同様にして触媒活性評価を行った。エタノールの転化率は47%、酢酸の転化率は55%、STYは0.07(mol/L・h)であった。
実施例1〜3および比較例1の結果を表に纏めると次のとおりである。
表2より、銅イオンをドープした酸化ニッケル担持金触媒は、エタノールの転化率は銅イオンをドープしていない酸化ニッケル担持金触媒に比べ幾分劣るものの、酢酸選択率は5モル%ドープにおいて85%という驚異的な値となることが分かる。上記実施例においては、酸素圧を0.5MPa、反応温度を120℃に設定したが、これら酸素圧、反応温度を上げることにより、転化率はさらに上昇する。
実施例4
実施例2で製造した触媒を用い、触媒活性評価法における反応時間を4時間とすることを除き、実施例1と同様にして触媒活性評価を行った。エタノールの転化率は42%であり、酢酸の転化率は85%であった。
実施例5
〔Au/Fe−ZnO触媒の調製〕
硝酸亜鉛・六水和物(Zn(NO32・6H2O)0.01528mol(4.5454g)、硝酸鉄・六水和物(Fe(NO33・6H2O)0.00053mol(0.186g)およびテトラクロロ金(III)酸・四水和物(HAuCl4・4H2O)0.000813mol(0.335g)を、蒸留水10mlに溶解させた(水溶液1)。これとは別に、1.943gの炭酸ナトリウムを蒸留水183mlに溶解し、70℃に加温した(水溶液2)。水溶液1を水溶液2に一気に加え、70℃で1時間撹拌した。生成した沈殿物をpHが一定になるまで蒸留水にて洗浄を行い、ろ過した生成物を100℃、空気中で一晩乾燥した後、空気中300℃で4時間焼成した。焼成後粉砕することにより、鉄イオンがドープされた酸化亜鉛担体に担持された金触媒(Au/Fe23−ZnO、Zn:Fe=100:3.5(モル比))を得た。得られた鉄イオンドープ酸化亜鉛担持金触媒のTEM写真を図2に示す。
得られた金触媒のT1/2を以下の方法(触媒活性評価2)で測定、評価した。結果を表3に示す。
〔触媒活性評価2〕
触媒15mgをガラス製U字型反応管に充填し、空気ガス(50ml/min)、25℃で30分間処理を行った。その後1容量%一酸化炭素(空気バランス)を50ml/minで流通させ、触媒層の温度を変化させて触媒反応を行った。触媒層を通過した反応ガスをガスクロマトグラフィーで分析し、二酸化炭素への転化率を算出した。反応温度と転化率のグラフから、T1/2(転化率が50%となるときの温度)を評価した。
実施例6〜9
硝酸亜鉛・六水和物1モルに対し使用する硝酸鉄・六水和物のモル数を0.01モル、0.02モル、0.04モル、0.05モルとすることを除き実施例5と同様にして、鉄ドープ酸化亜鉛担体担持金触媒を作製した。得られた金触媒を用いて、実施例5と同様の触媒活性評価法により各触媒のT1/2を測定した。結果を表3に示す。
比較例2
硝酸鉄・六水和物を用いないことを除き実施例5と同様にして、酸化亜鉛担体担持金触媒を作製した。得られた金触媒を用いて、実施例5と同様の触媒活性評価法により触媒のT1/2を測定した。結果を表3に示す。
比較例3
硝酸亜鉛・六水和物1モルに対し硝酸鉄・六水和物のモル数を0.10モルとすることを除き実施例5と同様にして、鉄ドープ酸化亜鉛担体担持金触媒を作製した。得られた金触媒を用いて、実施例5と同様の触媒活性評価法により触媒のT1/2を測定した。結果を表3に示す。
表3から、鉄の量が亜鉛100モルに対し1〜5モルにおいては、触媒活性の改善が見られ、特に好ましい鉄イオンのドープ量は亜鉛100モルに対し2〜4モルであることが分かる。
実施例10
実施例5の金触媒を用いての一酸化炭素酸化における反応時間の進行に伴っての一酸化炭素の転化率の変化(触媒の耐久性)を、以下の触媒活性評価3にしたがって測定した。結果を表4に示す。
〔触媒活性評価3〕
触媒活性の測定はCOの酸化反応を用い、反応には固定床流通式触媒反応装置を用いた。CO濃度が1容量%の空気を流通させ、TCD検出器(Thermal Conductivity Detector:熱伝導検出器)を備えたガスクロマトグラフィーを用いてCOの転化率を時間の経過とともに求めた。SV(=流量/触媒量)=20,000mL/hgとした。
比較例4
比較例2で製造した酸化亜鉛担体担持金触媒を用いることを除き、実施例10と同様にして、一酸化炭素酸化における反応時間の進行に伴っての一酸化炭素の転化率の変化(触媒の耐久性)を測定した。結果を表4に示す。
表4から、鉄イオンをドープしていない比較例2の酸化亜鉛担体担持金触媒は、反応開始後1時間経過後に急激に転化率が下がり、耐久性に問題があることが分かる。これに対し、本発明の鉄ドープ酸化亜鉛担持金触媒は、5時間経過後も転化率はほとんど下がることなく耐久性の優れた触媒であることが分かる。
実施例11
実施例5にしたがって触媒を調製し、100℃、空気中で一晩乾燥した後、空気中300℃で焼成せずに、10容量%水素(空気バランス)を50ml/min流通させ、300℃で4時間還元した。この触媒の一酸化炭素の酸化活性を測定したところ、−70℃、−60℃、−50℃で100%の転化率を示した。
上記実施例11から、還元処理を行うことにより、触媒活性が改善されることが分かる。
一酸化炭素の酸化装置の概略図である。 図面代用写真であり、実施例5の鉄ドープ酸化亜鉛担持金触媒のTEM写真である。

Claims (12)

  1. 無機酸化物担体上に貴金属微粒子を担持した触媒において、無機酸化物担体が、該担体を主として構成する金属酸化物に、該金属酸化物を構成する金属イオンの価電子制御を行う、もしくは該金属酸化物に固溶することのできる金属イオンをドープした金属酸化物からなることを特徴とする触媒。
  2. 前記貴金属微粒子が、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金、銀または金からなることを特徴とする請求項1記載の触媒。
  3. 前記担体構成成分の金属酸化物がn型半導体である場合、ドープされる金属イオンが該金属酸化物を構成する金属イオンよりも大きいかあるいは同等の価数であり、前記担体構成成分の金属酸化物がp型半導体である場合、ドープされる金属イオンが該金属酸化物を構成する金属イオンよりも小さいかあるいは同等の価数であることを特徴とする請求項1または2に記載の触媒。
  4. 前記担体を主として構成するn型半導体金属酸化物が、亜鉛、チタンまたはスズの酸化物あるいはこれらの金属の複合酸化物であり、前記担体を主として構成するp型半導体金属酸化物がニッケル、銅またはコバルトの酸化物あるいはこれらの金属の複合酸化物であることを特徴とする請求項3に記載の触媒。
  5. 前記無機酸化物担体が、ニッケル酸化物に銅イオンがドープされたものであり、この無機酸化物担体上に金微粒子が担持されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の触媒。
  6. 前記銅イオンのドープ量は、ニッケルに対しモル比で、Ni:Cu=99:1〜85:15であることを特徴とする請求項5に記載の触媒。
  7. 前記触媒が、エタノールの酸化による酢酸製造用触媒であることを特徴とする請求項5または6に記載の触媒。
  8. 前記無機酸化物担体が、亜鉛酸化物に鉄イオンがドープされたものであり、この無機酸化物担体上に金微粒子が担持されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の触媒。
  9. 前記鉄イオンのドープ量は、亜鉛に対しモル比で、Zn:Fe=100:1〜100:4であることを特徴とする請求項8に記載の触媒。
  10. 触媒が一酸化炭素の酸化触媒であることを特徴とする請求項8または9に記載の触媒。
  11. 担体の金属酸化物を形成するための水溶性金属塩、前記金属酸化物の価電子制御もしくは固溶体形成を行うための金属イオンとして用いられる水溶性金属塩および水溶性貴金属化合物を水に溶解して水溶液を製造し、該水溶液を過剰量のアルカリ水溶液中に投入し、析出した沈澱物をろ過し、焼成することを特徴とする触媒の製造方法。
  12. 水素還元処理が行われた後焼成が行われる、あるいは水素還元雰囲気で焼成が行われることを特徴とする請求項11に記載の触媒の製造方法。
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