JP5603268B2 - スピーカーエッジ用組成物 - Google Patents
スピーカーエッジ用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5603268B2 JP5603268B2 JP2011038900A JP2011038900A JP5603268B2 JP 5603268 B2 JP5603268 B2 JP 5603268B2 JP 2011038900 A JP2011038900 A JP 2011038900A JP 2011038900 A JP2011038900 A JP 2011038900A JP 5603268 B2 JP5603268 B2 JP 5603268B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- composition
- polystyrene
- mass
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
Description
熱可塑性エラストマーを用いたスピーカーエッジ材料としては、例えばエチレン−アクリル酸エステル共重合体ゴムを含有する組成物(特許文献1参照)、ポリウレタンフォームを含有する組成物(特許文献2参照)、スチレン系熱可塑性エラストマー及びポリプロピレンの混合物を主成分とする熱可塑性エラストマーを含有する組成物(特許文献3参照)、エチレン−プロピレン−ジエン化合物共重合体ゴムを含有する組成物(特許文献4参照)、軟化点が一定温度以上の熱可塑性樹脂(A)と、内部損失(tanδ)のピーク温度が一定温度範囲にあるポリマー(B)とを含むマトリックス相を形成する熱可塑性樹脂組成物(特許文献5参照)、(A)ポリスチレン−水添ポリブタジエン−ポリスチレンのトリブロック共重合体、ポリスチレン−水添ポリイソプレン−ポリスチレンのトリブロック共重合体及びポリスチレン−水添ブタジエン/イソプレン共重合体−ポリスチレンのトリブロック共重合体から選ばれる少なくとも1種100質量部、(B)ポリオレフィン2〜20質量部及び(C)オイル70〜300質量部を含有する組成物(特許文献6参照)などが開示されている。
そこで、本発明の課題は、十分な内部損失を有しながら、適度な柔軟性を有し、かつ機械的強度、低温接着性及び耐久性に優れたスピーカーエッジ用組成物を提供することにある。
[1](A)ポリスチレン−水添ポリブタジエン−ポリスチレンのトリブロック共重合体(a−1)、ポリスチレン−水添ポリイソプレン−ポリスチレンのトリブロック共重合体(a−2)及びポリスチレン−水添ブタジエン/イソプレン共重合体−ポリスチレンのトリブロック共重合体(a−3)から選ばれる少なくとも1種100質量部、
(B)ポリオレフィン2〜30質量部及び
(C)オイル70〜300質量部
を含有し、かつ前記成分(A)の重量平均分子量が40万を超えて100万以下であり、前記成分(C)の流動点が−30℃以下であることを特徴とするスピーカーエッジ用組成物。
[2]前記成分(C)の40℃における動粘度が1,000〜1,500mm2/sであり、重量平均分子量が1,500〜3,000である、上記[1]に記載のスピーカーエッジ用組成物。
[3]前記成分(B)がポリプロピレンである、上記[1]又は[2]に記載のスピーカーエッジ用組成物。
[4]前記成分(C)が液状ポリオレフィンオリゴマーである、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のスピーカーエッジ用組成物。
[5]前記液状ポリオレフィンオリゴマーが、エチレンとα−オレフィンとの共重合体オリゴマーである、上記[4]に記載のスピーカーエッジ用組成物。
[6]さらに(D)ポリフェニレンエーテルを含有する、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のスピーカーエッジ用組成物。
[7]前記成分(D)が、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン系アロイ、ポリフェニレンエーテル/ポリプロピレン系アロイ、及びポリフェニレンエーテル/ポリアミド系アロイから選ばれる少なくとも1種である、上記[6]に記載のスピーカーエッジ用組成物。
[8]前記成分(D)の含有量が、前記成分(A)100質量部に対して10〜100質量部である、上記[6]又は[7]に記載のスピーカーエッジ用組成物。
また、本発明のスピーカーエッジ用組成物に成分(D)としてポリフェニレンエーテルを含有させることにより、当該組成物の耐熱性を向上させることができる。
本発明のスピーカーエッジ用組成物は、後述する(A)ポリスチレン−水添ポリブタジエン−ポリスチレンのトリブロック共重合体[以下、SEBSと略称する。成分(a−1)]、ポリスチレン−水添ポリイソプレン−ポリスチレンのトリブロック共重合体[以下、SEPSと略称する。成分(a−2)]及びポリスチレン−水添ブタジエン/イソプレン共重合体−ポリスチレンのトリブロック共重合体[以下、SEEPSと略称する。成分(a−3)]から選ばれる少なくとも1種、後述する(B)ポリオレフィン及び後述する(C)オイルを特定比率で含有する組成物である。
(成分(a−1):SEBS)
SEBSとしては、重量平均分子量(Mw)が40万を超えて100万以下であれば公知のものを使用でき、特に制限は無い。重量平均分子量が40万以下であると、前記の所望の性状を有する組成物が得られない。重量平均分子量が100万を超えるものは入手困難である。好ましい重量平均分子量は、40万を超えて80万以下、より好ましくは41万〜60万、さらに好ましくは41万〜50万、特に好ましくは42〜46万である。SEBSにおけるポリスチレンブロックの含有率は、好ましくは10〜70質量%、より好ましくは20〜65質量%であり、ポリブタジエンブロックの水素添加率は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70〜100モル%である。
かかるSEBSの製造方法については特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。また、SEBSとしては、市販品を使用することもできる。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)[東ソー製「HLC−8020」、カラム:東ソー製「GMH−XL」(2本直列)、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、各重合体のポリスチレン換算で出した値であり、以下、同様である。
SEPSとしては、重量平均分子量(Mw)が40万を超えて100万以下であれば公知のものを使用でき、特に制限は無い。重量平均分子量が40万以下であると、前記の所望の性状を有する組成物が得られない。重量平均分子量が100万を超えるものは入手困難である。好ましい重量平均分子量は、40万を超えて80万以下、より好ましくは41万〜60万、さらに好ましくは41万〜50万、特に好ましくは42〜46万である。SEPSにおけるポリスチレンブロックの含有率は、好ましくは10〜70質量%、より好ましくは10〜40質量%であり、ポリイソプレンブロックの水素添加率は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70〜100モル%である。
かかるSEPSの製造方法については特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。また、SEPSとしては、市販品を使用することもできる。
SEEPSとしては、重量平均分子量(Mw)が40万を超えて100万以下であれば公知のものを使用でき、特に制限は無い。重量平均分子量が40万以下であると、前記の所望の性状を有する組成物が得られない。重量平均分子量が100万を超えるものは入手困難である。好ましい重量平均分子量は、40万を超えて80万以下、より好ましくは41万〜60万、さらに好ましくは41万〜50万、特に好ましくは42〜46万である。ポリスチレンブロックの含有率は好ましくは10〜70質量%、より好ましくは20〜40質量%であり、ブタジエン/イソプレン共重合体ブロックの水素添加率は、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70〜100モル%である。
かかるSEEPSの製造方法については特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。また、SEEPSとしては、市販品を使用することもできる。
成分(B)のポリオレフィンとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、プロピレン/4−メチル−1−ペンテン共重合体、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、ポリブテン−1などが挙げられる。これらの中でも、加工性及び耐熱性の観点から、JIS K7210[190℃、21.18N(2.16kgf)]に従って測定したメルトフローレート(以下、MFRと略称する。)が、0.1〜100g/10分であるポリオレフィンを使用することが好ましく、0.5〜80g/10分であるポリオレフィンを使用することがより好ましく、10〜60g/10分であるポリオレフィンを使用することがさらに好ましく、30〜60g/10分であるポリオレフィンを使用することが特に好ましい。また、成分(B)はポリプロピレンであることが好ましい。このようなポリオレフィンは市販されており、例えば「ノバテック(登録商標)BC05B」(商品名、成分;ポリプロピレン、日本ポリプロ株式会社製)、「M1600」(商品名、成分;ポリプロピレン、サンアロマー株式会社製)、「ビューロン」(登録商標、成分;ポリブテン−1、三井化学株式会社製)などがあり、これらを使用してもよい。
本発明のスピーカーエッジ用組成物における成分(B)の含有量は、前記の所望の性状を有する組成物を得る観点から、成分(A)100質量部に対して2〜30質量部であることを要し、加工性の観点から、5〜25質量部であることが好ましく、10〜25質量部であることがより好ましく、10〜20質量部であることがさらに好ましい。
該ポリスチレンの重量平均分子量は、好ましくは5千〜50万、より好ましくは1万〜20万であり、分子量分布は5以下のものが好ましい。該ポリスチレンとしては、例えば、ポリスチレン、スチレン単位含有量60質量%以上のスチレン−ブタジエンブロック共重合体、ゴム補強ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリp−t−ブチルスチレンなどが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ポリスチレンを併用する場合、ポリオレフィン/ポリスチレン=95/5〜85/15(質量比)であることが好ましい。
成分(C)のオイルとしては、流動点が−30℃以下であれば特に制限はなく、例えばパラフィン系オイル、ナフテン系オイル、シリコーンオイル、芳香族系オイル、植物系オイルなどを用いることができる。これらの中でも、相溶性の観点から、パラフィン系オイル、シリコーンオイルが好ましい。なお、流動点は、JIS K 2269で規定される方法によって測定することができる。
成分(C)、特にパラフィン系オイルは、ブリード抑制等の観点から、40℃における動粘度が1,000〜1,500mm2/sであることが好ましく、1,100〜1,400mm2/sであることがより好ましく、1,100〜1,300mm2/sであることがさらに好ましい。かかる動粘度は、JIS K2283に準じて測定できる。また、成分(C)の重量平均分子量(Mw)は、加工性とブリード抑制等の観点から、1,500〜3,000であることが好ましく、2,000〜3,000であることがより好ましく、2,200〜2,600であることがさらに好ましい。
パラフィン系オイルとしては、例えば「ルーカント(登録商標)HC−100」(商品名、三井化学株式会社製、分子量:2,400、動粘度(40℃):1,300mm2/s)などが挙げられる。ナフテン系オイルとしては、例えば、出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイルシリーズのうち、流動点が−30℃以下のものなどを使用できる。シリコーンオイルとしては、流動点が−30℃以下のストレートシリコーンオイルや変性シリコーンオイルを使用できる。植物系オイルとしては、例えば、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、梛子油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油などが挙げられ、流動点が−30℃以下のものを使用できる。成分(C)は、1種を単独で使用してもよいし、相溶性が良好であれば、2種以上を併用してもよい。
成分(C)の流動点は、前記の通り−30℃以下であり、好ましくは−30〜−40℃、より好ましくは−30〜−35℃、さらに好ましくは−32〜−35℃である。
本発明のスピーカーエッジ用組成物における成分(C)の含有量は、前記の所望の性状を有する組成物を得る観点から、成分(A)100質量部に対して70〜300質量部であることを要し、柔軟性、加工性、機械的強度、硬度、低温接着性、耐久性及びスピーカーエッジの長期間の使用によるブリードの抑制などを併せて考慮すると、70〜270質量部であることが好ましく、70〜150質量部であることがより好ましく、70〜120質量部であることがさらに好ましく、70〜100質量部であることが特に好ましい。なお、成分(C)の含有量が成分(A)100質量部に対して70質量部未満であると、本発明のスピーカーエッジ用組成物の硬度が高くなり過ぎ、スピーカーエッジとしての機能を果たさなくなる。また、成分(C)の含有量が成分(A)100質量部に対して300質量部を超えると、硬度が低くなり過ぎ、スピーカーとして組み立てた際に、他の部品と緩衝する。
[成分(D)]
成分(D)のポリフェニレンエーテルは、下記繰り返し単位
成分(D)としては、例えば旭化成ケミカルズ株式会社製の「ザイロン(登録商標)」シリーズ、日本GEプラスチックス株式会社製の「ノリル(登録商標)」シリーズなどの市販品を使用することができる。
かかる成分(D)を本発明のスピーカーエッジ用組成物に含有させることにより、当該組成物の耐熱性が向上する。成分(D)を含有させる場合、その含有量に特に制限は無いが、成分(A)100質量部に対して10〜100質量部であることが好ましい。
本発明のスピーカーエッジ用組成物においては、本発明の目的が損なわれない範囲で、前記成分(A)〜(D)以外に、さらにその他の添加剤を加えてもよい。かかる添加剤としては、例えばセラミック、カーボンブラック、アンバー、シェンナ、カオリン、ニッケルチタンイエロー、コバルトブルー、プラマスターグレー、キノフタロン、ジケトピロロピロール、キナクリドン、ジオキサジン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどの顔料:難燃剤:老化防止剤:帯電防止剤:抗菌剤:酸化防止剤:タルク、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ガラス繊維、ガラス粉、ガラスバルーンなどの無機中空フィラー、セラミックス粉、マイカなどの無機充填剤:コルク粉末、木粉、グラファイトなどの有機充填剤:ステアリン酸などの離型剤:光安定剤:ロジン誘導体などの粘着付与剤(タッキファイヤー):「レオストマー(登録商標)B」(商品名、理研テクノス株式会社製)などの接着性エラストマー:クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂、フェノールテルペン樹脂などが挙げられる。かかる添加剤を加える場合、その使用量は、1種類につき、成分(A)100質量部に対して20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましい。
本発明のスピーカーエッジ用組成物の調製方法については特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができるが、下記の方法でペレット状組成物を調製することが好ましい。
成分(A)〜(C)並びに必要に応じて成分(D)及び前記添加剤を混合し、例えば一軸混練機、二軸混練機、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー、高剪断型ミキサーなどを用いて、好ましくは100〜300℃(より好ましくは120〜250℃)で溶融混練し、ペレット状組成物を調製する。
ここで、成分(C)のオイルを各成分と十分に混合するためには、特に限定するわけではないが、以下の方法で混合すればよい。例えば、スクリュー全長/シリンダ径=30以上、好ましくは50〜70であり、スクリュー全長に対する混練帯域の長さの比率が30%以上、好ましくは40〜70%である二軸混練機を用意する。予め、成分(C)の一部又は全部を、成分(A)及び(B)並びに必要に応じて成分(D)及び前記添加剤へ加えて混合しておき、用意した二軸混練機のポリマー投入口からフィードするとともに、残りの成分(C)があれば、ポリマー投入口又はサイドフィード口からフィードして溶融混練することにより、成分(C)が組成物中へ十分に混入した、ブリードし難いペレットを得ることができる。また、予め、成分(C)の一部又は全部を、成分(A)及び(B)並びに必要に応じて成分(D)及び前記添加剤へ加えて混合しておくことをせず、それぞれ同時にポリマー投入口からフィードしてもよい。
なお、本発明のスピーカーエッジ用組成物は、例えば前述のようにして得られたペレット状組成物を用い、射出成形(成形条件:好ましくは金型温度30〜100℃、好ましくは樹脂温度150〜250℃)などによって成形することができる。
なお、各例における諸特性を、以下に示す方法に従って求めた。
(1)硬度
実施例又は比較例で調製したペレット状組成物について、JIS K6253(タイプAデュロメータ)に準拠してショアA硬度を測定した。
(2)内部損失(tanδ)
実施例又は比較例で調製したペレット状組成物を、金型温度80℃、樹脂温度170℃の条件で射出成形して、縦40mm、横5mm、厚さ2mmのシートを作製した。このシートについて、粘弾性スペクトロメーター「RDAIII」(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー株式会社製)を用い、チャック間距離2mm、動的歪1%、周波数1Hz、測定温度25℃の測定条件にて、動的粘弾性測定を行ない、内部損失(tanδ)を測定した。
(3)ガラス転移温度(Tg)
実施例又は比較例で調製したペレット状組成物を、金型温度80℃、樹脂温度170℃の条件で射出成形して、縦40mm、横5mm、厚さ2mmのシートを作製した。このシートについて、粘弾性スペクトロメーター「RDAIII」(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー株式会社製)を用い、チャック間距離2mm、動的歪1%、周波数1Hzの測定条件にて、測定温度−60〜150℃の範囲にて動的粘弾性測定を行ない、内部損失(tanδ)を測定した。この際に、tanδが最も大きくなったときの測定温度をガラス転移温度とした。
(4)引裂強度
実施例又は比較例で調製したペレット状組成物を、金型温度80℃、樹脂温度170℃の条件で射出成形し、JIS K6252に準じてトラウザ形試験片を作製し、JIS K6250に規定する標準試験温度にて引裂強度を測定し、機械的強度の指標とした。
(5)耐久性(亀裂数)
実施例又は比較例で調製したペレット状組成物を、樹脂温度230℃の条件で射出成形し、試験用エッジ材を作製した。次いで、図1に示すように、試験用エッジ材10に接合している振動板1を加振器3の振動部4にネジ6で固定し、試験用エッジ材10に接合している外枠2を加振器基部5に固定した。
加振器3によってJIS C5532ノイズで振動版1を加振し、一定時間後に試験用エッジ材10に生じた亀裂数を光学顕微鏡によって観測した。
表1に示した配合で各成分を予め混合し、次いで二軸混練機(東芝機械株式会社製、TEM58BS型、スクリュー全長/シリンダ径=62.5、スクリュー全長に対する混練帯域の長さの比率=62%)にて180℃で混練し、ストランド状に押し出しながらカッターにてカットし、各ペレット状組成物を調製した。
各ペレット状組成物を用いて、前述した諸特性を求めた。結果を表1に示す。
1)「セプトン4077」:SEEPS、株式会社クラレ製、ポリスチレン−水添ブタジエン/イソプレン共重合体−ポリスチレンからなるトリブロック共重合体、重量平均分子量約30万、ポリスチレンブロック含有率30質量%
2)「セプトン4099」:SEEPS、株式会社クラレ製、ポリスチレン−水添ブタジエン/イソプレン共重合体−ポリスチレンからなるトリブロック共重合体、重量平均分子量約44万、ポリスチレンブロック含有率30質量%
3)「ノバテックBC05B」:ポリプロピレン、日本ポリプロ株式会社製、MFR50g/10分
4)「ダイアナプロセスオイルPW380」:パラフィン系オイル、流動点−15℃、動粘度(40℃)409mm2/s、重量平均分子量750、出光興産株式会社製、
5)「ルーカントHC−100」:パラフィン系オイル、流動点−32.5℃、動粘度(40℃)1,300mm2/s、分子量2,400、三井化学株式会社製
6)「プラマスターグレー」:顔料、大日本インキ化学工業株式会社製
一方、比較例1で得られた組成物では、成分(A)の重量平均分子量が40万以下であるため、機械的強度及び耐久性が共に低い。同様に、比較例2で得られた組成物も、耐久性が低くなっている。
比較例3〜8で得られた組成物は、成分(C)の流動点が−30℃を超えていて、機械的強度及び/又は耐久性が低くなっており、さらにガラス転移温度(Tg)が−40℃以上となっていて、より低温(−45℃程度)での接着性に乏しいことが分かる。
2 外枠
3 加振器
4 振動部
5 加振器基部
6 ネジ
10 試験用エッジ材
Claims (8)
- (A)ポリスチレン−水添ポリブタジエン−ポリスチレンのトリブロック共重合体(a−1)、ポリスチレン−水添ポリイソプレン−ポリスチレンのトリブロック共重合体(a−2)及びポリスチレン−水添ブタジエン/イソプレン共重合体−ポリスチレンのトリブロック共重合体(a−3)から選ばれる少なくとも1種100質量部、
(B)ポリオレフィン2〜30質量部及び
(C)オイル70〜300質量部
を含有し、かつ前記成分(A)の重量平均分子量が40万を超えて100万以下であり、前記成分(C)の流動点が−30℃以下であることを特徴とするスピーカーエッジ用組成物。 - 前記成分(C)の40℃における動粘度が1,000〜1,500mm2/sであり、重量平均分子量が1,500〜3,000である、請求項1に記載のスピーカーエッジ用組成物。
- 前記成分(B)がポリプロピレンである、請求項1又は2に記載のスピーカーエッジ用組成物。
- 前記成分(C)が液状ポリオレフィンオリゴマーである、請求項1〜3のいずれかに記載のスピーカーエッジ用組成物。
- 前記液状ポリオレフィンオリゴマーが、エチレンとα−オレフィンとの共重合体オリゴマーである、請求項4に記載のスピーカーエッジ用組成物。
- さらに(D)ポリフェニレンエーテルを含有する、請求項1〜5のいずれかに記載のスピーカーエッジ用組成物。
- 前記成分(D)が、ポリフェニレンエーテル/ポリスチレン系アロイ、ポリフェニレンエーテル/ポリプロピレン系アロイ、及びポリフェニレンエーテル/ポリアミド系アロイから選ばれる少なくとも1種である、請求項6に記載のスピーカーエッジ用組成物。
- 前記成分(D)の含有量が、前記成分(A)100質量部に対して10〜100質量部である、請求項6又は7に記載のスピーカーエッジ用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011038900A JP5603268B2 (ja) | 2011-02-24 | 2011-02-24 | スピーカーエッジ用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011038900A JP5603268B2 (ja) | 2011-02-24 | 2011-02-24 | スピーカーエッジ用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012175678A JP2012175678A (ja) | 2012-09-10 |
JP5603268B2 true JP5603268B2 (ja) | 2014-10-08 |
Family
ID=46978080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011038900A Expired - Fee Related JP5603268B2 (ja) | 2011-02-24 | 2011-02-24 | スピーカーエッジ用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5603268B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102013105252A1 (de) * | 2013-05-23 | 2014-11-27 | Contitech Schlauch Gmbh | Ein- oder mehrschichtiger Polymerartikel |
JP7296786B2 (ja) * | 2019-06-05 | 2023-06-23 | 三井化学株式会社 | 熱可塑性樹脂組成物およびその用途 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009065476A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Bridgestone Corp | スピーカーエッジ |
-
2011
- 2011-02-24 JP JP2011038900A patent/JP5603268B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012175678A (ja) | 2012-09-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8022128B2 (en) | Thermoplastic elastomer composition | |
JP2009065476A (ja) | スピーカーエッジ | |
US10329417B2 (en) | Sound damping thermoplastic elastomer articles | |
JP2011080021A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物及びその成形体 | |
JP5756871B2 (ja) | 射出成形品およびそれに使用されるポリ(アリーレンエーテル)組成物 | |
EP2021410B1 (en) | Thermoplastic elastomers for adhesion to polyamide | |
JP2010254809A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物及びその成形体 | |
JP5722561B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物及びその成形体 | |
JP5767860B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物及びその成形体 | |
JP2012057162A (ja) | 医療用栓 | |
JP2017503894A (ja) | ポリ(フェニレンエーテル)組成物および物品 | |
JP5603268B2 (ja) | スピーカーエッジ用組成物 | |
JP5346642B2 (ja) | 医療容器栓体用複合エラストマー組成物 | |
JP2013074596A (ja) | スピーカーエッジ用組成物 | |
JP6507039B2 (ja) | 樹脂組成物、成形品、フィルムおよび積層フィルム | |
JP2011244107A (ja) | スピーカーエッジ用組成物 | |
JP5386234B2 (ja) | エラストマー組成物 | |
JP4944302B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法 | |
JP2007169436A (ja) | 医療用樹脂組成物およびこれを用いた医療用栓 | |
JP5386233B2 (ja) | 衝撃吸収材料及びその製造方法 | |
JP2007069623A (ja) | インクジェット記録装置用弾性部材、インクタンク及びインクジェット記録装置 | |
JP2009126170A (ja) | 流体輸送用チューブの製造方法 | |
JP4377502B2 (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2009065477A (ja) | スピーカーエッジ用制振材料 | |
JP2012030371A (ja) | インクジェット用弾性部材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140124 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140717 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140729 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140821 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5603268 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |