JP5598602B2 - ミラー装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ミラー装置に関し、特に、一面にミラーを有するミラー部を両側から挟むように支持する梁部を有し、梁部をねじり駆動することによりミラー部を所定の共振周波数で揺動させるミラー装置に関する。
従来から、ねじりバネによりねじり軸まわりに揺動可能に支持された可動部を備え、ねじり軸まわりに少なくとも1つの共振周波数を有して揺動するマイクロ揺動体が知られている。かかるマイクロ揺動体の共振周波数の調整方法として、可動部のねじり軸から最も離れた箇所に、ねじり軸と平行に伸びる片持ち梁構造として調整部を形成し、調整部をレーザ加工等で除去し、質量調整を行うことにより共振周波数を調整する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−128463号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載の構成では、レーザ加工が必要であるため、高価なレーザ装置を用意する必要があり、コストが増大するとともに、揺動体を複雑な構造で加工する必要があり、プロセスが複雑化してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、安価に高精度で共振周波数を調整することができるミラー装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るミラー装置は、一面にミラーを有するミラー部を両側から挟むように支持する梁部を有し、該梁部をねじり駆動することにより前記ミラー部を所定の共振周波数で揺動させるミラー装置であって、
前記梁部の表面上に、加熱により変形する熱変形材料が設けられ、
前記梁部のバネ定数が、前記熱変形材料の加熱変形により、前記所定の共振周波数で前記ミラー部を揺動させるように調整されたことを特徴とする。
本発明によれば、安価かつ高精度に共振周波数が調整されたミラー装置を提供することができる。
本発明の実施例1に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。 図1AにおけるA−A断面を示した図である。 本発明の実施例2に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。 図2AにおけるB領域を拡大して示した平面構成図である。 本発明の実施例3に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。 図3Aの領域Cを拡大して示した平面構成図である。 本発明の実施例4に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。 図4AにおけるD−D断面の構成を示した断面図である。 本発明の実施例5に係るミラー装置の一例を示した図である。 本発明の実施例6に係るミラー装置の一例を示した図である。 本発明の実施例7に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。 本発明の実施例8に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。 本発明の実施例9に係るミラー装置の一例を示した断面図である。 本発明の実施例10に係るミラー装置の一例を示した断面図である。
10 ミラー部
20 梁部
30〜49 熱変形材料
60 フレーム
70〜75 ヒータ
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態の説明を行う。
図1Aは、本発明の実施例1に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。図1Aにおいて、実施例1に係るミラー装置は、ミラー部10と、梁部20と、熱変形材料30と、フレーム60とを備える。
ミラー部10は、2本の梁部20の各々の内側端部に連結され、2本の梁部20に両外側から挟まれるように支持されている。各々の梁部20の外側端部は、フレーム60に連結され、フレーム60により支持されている。各々の梁部20の表面上には、熱変形材料30が設けられている。
ミラー部10は、一面にミラーを有し、ミラーにより光を反射する部分であり、板状に構成される。ミラー部10は、ミラーが板状の部材の表面上に設置されて構成されてもよいし、板状の部材自体が鏡面研磨されて構成されてもよい。ミラー部10に光を照射し、照射光をミラーで反射することにより、反射した光を所定の位置に照射することができる。
ミラー部10は、反射光を移動させることが可能なように、移動可能な可動部として構成される。図1Aに示すように、ミラー部10は、両側から梁部20に支持され、梁部20を軸として、軸周りに揺動(又は振動、回転、回動)可能に構成されている。
梁部20は、ミラー部10を支持するとともに、揺動駆動するための駆動媒体である。梁部20は、弾力性を有し、ばねとして機能する。梁部20は、同一直線上でミラー部10を両側から支持し、ミラー部10に対して軸を有する。梁部20がねじれることにより、軸周りに回転力又は振動力が発生し、弾性支持しているミラー部10を軸周りに揺動させる。なお、梁部20を揺動駆動させる駆動源は、磁力であってもよいし、圧電素子のようなものであってもよい。また、駆動源は、梁部20外に設けられていてもよいし、梁部20に設けられていてもよい。梁部20によりミラー部10を揺動させることにより、ミラー部10に照射された光を走査させることができ、スキャナとして機能させることができる。このように、本実施例に係るミラー装置は、例えば、スキャナ等の光学デバイスとして利用することができる。
フレーム60は、梁部20及びミラー部10を支持するための外枠である。ミラー部10及び梁部20は可動体であるが、フレーム60は固定体であり、揺動駆動する梁部20及びミラー部10を固定支持する。
ミラー部10、梁部20及びフレーム30は、各々の機能を果たすことができれば、種々の材料から構成されてよいが、例えば、半導体基板から構成されてもよい。例えば、シリコン基板で絶縁膜を両面から挟んだSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて構成されてもよい。この場合には、ミラー部10及び梁部20をSOI基板の表面側にある薄いシリコン基板のみで構成し、フレーム60をSOI基板の全体で構成するようにすれば、梁部20には弾性を有するバネとして機能させ、フレーム60は弾性を有しない固定支持体として機能させることができる。
熱変形材料30は、加熱により変形する材料から構成され、加熱変形により梁部20のバネ定数を変化させる手段である。図1Aに示すように、熱変形材料30は、各々の梁部20の表面上に設けられる。
図1Bは、図1AのA−A断面を示した図である。図1Bにおいて、梁部20の上面及び下面の表面上の2箇所ずつ、合計4箇所に、熱変形材料30が形成されている。なお、中央部はミラー部10となるが、A−A断面においては、梁部20とミラー部10は連続的に形成されている。熱変形材料30は、ミラー部10を左右両側から挟むように、ミラー部10の両側の梁部20の上面及び下面に設けられている。熱変形材料30は、例えば収縮変形により、梁部20に長手方向に収縮する応力を与える。これにより、梁部20も収縮した状態となるので、バネ定数が増加する。よって、熱変形材料30は、収縮することにより、梁部20のバネ定数を増加させることができる。
熱変形材料30は、加熱により変形する性質を有する材料であれば、種々の材料から構成されてよいが、例えば、アモルファス材料から構成されてもよい。アモルファス材料は、アモルファス状態(非晶質状態)では結晶のように規則的な原子構造を有せず、短距離的秩序はあるが長距離的秩序が無い状態であるが、加熱により相変化が発生し、多結晶化するという性質を有する。アモルファス材料は、この加熱の相変化による多結晶化の際、収縮する熱変形が発生する。よって、熱変形材料30には、アモルファス材料を用いるようにしてもよい。
熱変形材料30は、梁部20に固定して設けられ、加熱変形により発生する応力を梁部20に伝達できることが必要である。熱変形材料30は、固体の状態で梁部20に固定されていれば、種々の形態をとることが可能であるが、例えば、薄膜として梁部20の表面上に形成されてもよい。例えば、アモルファス材料は、CVD(Chemical Vapor Deposition、化学気相成長法)、蒸着法等を用いて、梁部20の表面上に薄膜状態で設けることができる。例えば、まず梁部20を含む表面全体にアモルファス材料の薄膜を形成し、次いで、熱変形材料30の形成が不要な箇所をエッチングにより除去すれば、アモルファス材料を梁部20の所定領域に形成することができる。これにより、梁部20の表面上に固着した状態で熱変形材料30を設けることができ、熱変形材料30の変形を、変形応力として梁部20に伝達することができる。
アモルファス材料は、種々のアモルファス材料を用いることができ、例えば、アモルファス半導体材料やアモルファス金属材料を用いることができる。アモルファス半導体材料としては、例えば、アモルファスシリコンを用いることができる。また、アモルファス金属材料としては、例えば、コバルトを用いることができる。
本実施例に係るミラー装置を半導体基板で構成する場合、アモルファス材料には、半導体プロセスで用いる材料を用いることが好ましい。例えば、本実施例に係るミラー装置を、SOI基板等のシリコン基板で構成する場合には、アモルファス材料としてアモルファスシリコンを用いるようにすれば、通常の半導体プロセスと同様の工程で熱変形材料30を形成することができる。熱変形材料30の設けるために特殊な工程を導入する必要が無いので、製造コストを上昇させることなく、梁部20のバネ定数を容易に変更して調整することができる。
なお、共振周波数fは、バネ定数をk、軸周りのモーメントをIとすると、(1)式のように求められる。
Figure 0005598602
(1)式に示されるように、バネ定数kを変化させることにより、共振周波数fを変化させることができる。
熱変形材料30にアモルファス材料を用いる場合、バネ定数の調整は、加熱温度の選択により行うことができる。一般的に、高い温度で加熱すれば、アモルファス材料の収縮量は大きくなり、低い温度で加熱すれば、アモルファス材料の収縮量は小さくなる。よって、本実施例に係るミラー装置においては、図1Aに示したミラー装置の形成後、共振周波数を測定し、測定した共振周波数を所定の共振周波数fに変更するために適切なバネ定数kを(1)式より算出し、加熱温度を定めればよい。
例えば、熱変形材料30にアモルファスシリコンを用いた場合には、600〜900℃程度の範囲で加熱温度を設定することができる。共振周波数の測定により、所定の共振周波数fに調整するためにどの程度バネ定数kを変化させればよいかが分かるので、その結果に応じて加熱温度を定めることができる。
なお、加熱温度のみならず、加熱時間等でも加熱条件を調整することができる。熱変形材料30が、加熱時間の調整により変形量を調整できる場合には、加熱時間を変化させて変形量を調整し、バネ定数kを調整して所定の共振周波数fが得られるように調整してよい。このように、加熱条件は、熱変形材料30の変形量を調整することができれば、加熱に関連する種々のパラメータを用いて設定することができる。
また、熱変形材料30にアモルファス材料を用いた場合には、熱変形材料30は加熱により収縮するが、加熱により伸張する熱変形材料30を用いてもよい。この場合には、熱変形材料30が梁部20に伸張する応力を与え、梁部20のバネ定数kを減少させて共振周波数fを調整することができる。このように、本実施例に係る熱変形材料30は、加熱変形によりバネ定数kを変化させ、所定の共振周波数fを得ることができれば、加熱により収縮する材料のみならず、加熱により伸張する材料も用いることができる。これにより、用途に応じて、種々の熱変形材料30を利用することができる。
なお、具体的な共振周波数の調整方法は、例えば、以下のようにして行うことができる。まず、図1Aに示したミラー装置の構造体を形成する。その際、熱変形材料30は、加熱前の変形していない状態で設けられる。
次いで、図1Aに示したミラー装置の共振周波数を測定する。次に、測定した共振周波数に応じて、加熱条件を設定する。加熱条件は、加熱温度等、熱変形材料30の変形量が調整できるパラメータを用いて設定することができる。次いで、加熱しながらミラー装置の共振周波数fを測定する。この場合の加熱は、ミラー装置全体を炉に入れて全体を加熱してもよいし、熱変形材料30の部分だけスポット的に加熱できる手段があれば、部分的な加熱を行ってもよい。そして、所定の共振周波数fを得た時点で、加熱を完了する。かかる共振周波数fの調整方法により、ミラー装置の共振周波数fを高精度に調整することができる。
なお、この共振周波数調整方法では、共振周波数fを測定しながら加熱を行うため、加熱時間の設定は行わないが、例えば、パラメータを加熱時間とし、所定時間加熱後に共振周波数fの測定を行い、それに応じてまた次の加熱時間を設定する、というような調整を行うようにしてもよい。このように、加熱しながらの共振周波数fの測定が困難な場合には、所定時間の加熱を繰り返し、少しずつ所定の共振周波数fに接近させるような調整方法を用いてもよい。
例えば、熱変形材料30にアモルファス材料を用いた場合には、共振周波数調整後は、熱変形材料30は多結晶化した状態に変化しているが、外観的には、加熱前の状態から変化していない。よって、図1Aに示したミラー装置の外観がそのまま保たれる。
実施例1に係るミラー装置によれば、複雑な加工を行うことなく、高精度に共振周波数fを調整することができる。また、ミラー装置が半導体基板から形成されている場合には、熱変形材料30に半導体プロセスで利用される材料を用いることにより、従来通りのプロセスを利用しつつミラー装置を製造することができる。これにより、製造コストを殆ど増加させることなく高精度な共振周波数fでミラー揺動が実現できるミラー装置を提供することができる。
なお、実施例2以降においては、実施例1と異なる構成要素を中心に説明する。実施例2以降において、特に言及しない構成要素は、実施例1に係るミラー装置の構成要素を備えており、実施例1における説明を適用できるものとする。
図2Aは、本発明の実施例2に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。図2Aに示すように、実施例2に係るミラー装置は、ミラー部10と、梁部20と、熱変形材料30を備える点で、実施例1に係るミラー装置と共通する。なお、実施例2に係るミラー装置も、フレーム60を備えるが、図2Aにおいては省略されている。このように、主要構成要素としては、実施例2に係るミラー装置は、実施例1に係るミラー装置と同様の構成要素を備える。
図2Bは、図2AにおけるB領域を拡大して示した平面構成図である。図2Bにおいて、実施例2に係るミラー装置は、梁部20の表面上に熱変形材料30が設けられている点は、実施例1と同様であるが、熱変形材料30の長手方向の周囲に、ヒータ70、71が更に設けられている点で、実施例1に係るミラー装置と異なっている。このように、熱変形材料30の長手方向の周囲に、ヒータ70、71を更に設けるようにしてもよい。
ヒータ70、71は、熱変形材料30を加熱するための手段である。ヒータ70、71は、例えば、図2Bに示すように、梁部20の長手方向に沿って、熱変形材料30を上側(+Y側)と下側(−Y側)の両側から挟むように設ける。かかる構成において、例えば、上側(+Y)側のヒータ70のみ通電させれば、熱変形材料30の上側(+Y側)のみを熱変形させることができる。図2Bにおいては、熱変形材料30にアモルファス材料を用い、熱変形材料30の上側(+Y側)のみを収縮させようとした状態が示されている。これにより、XY平面上でY方向に湾曲させるような力を発生させることができ、梁部20のバネ定数kを、軸に垂直な方向の変形をも用いて調整することができる。このように、熱変形材料30の局所的な部分にのみ接近して設けられたヒータ30を用いて加熱することにより、熱変形材料30の局所的な部分のみを加熱し、熱変形させることができる。これにより、梁部20を局所的に変形させてバネ定数kを調整することが可能となり、より高精度にバネ定数を調整し、所定の共振周波数fでの揺動駆動が可能となる。
ヒータ70、71は、各々が独立して発熱することが可能であれば、種々の加熱手段を用いることができるが、例えば、高抵抗体材料から構成された薄膜を用いてもよい。例えば、タンタルシリコンナイトライド(TaSiN)は高抵抗材料であり、TaSiNの薄膜をヒータ70、71として設け、これに通電することにより、ヒータ70、71から熱を発生させることができる。TaSiNも、半導体プロセスで用いられる材料の1つであるから、複雑なプロセスを追加することなくヒータ70、71を形成することができる。
また、図2Bにおいては、上側(+Y側)のヒータ70のみを通電させた例を挙げて説明したが、下側(−Y側)のヒータ71のみを通電させ、熱変形材料30の下側(−Y側)のみを加熱収縮してもよいことは言うまでもない。
更に、上側(+Y側)のヒータ70と下側(−Y側)のヒータ71の双方を通電させるが、ヒータ70とヒータ71に流す電流の大きさを異ならせたり、通電時間を異ならせたりしてもよい。全体として梁部20のバネ定数kを大きくする必要があるが、更に揺動軸に垂直な方向の不均衡を是正したい場合には、このような調整を行うようにしてもよい。
また、特に局所的な熱変形が不要で、熱変形材料30を梁部20の長手方向に熱変形させたい場合には、ヒータ70、71に均等に電流を流すようにすればよい。
なお、熱変形材料30及びヒータ70、71を梁部20の上面及び下面の表面上に設けてよい点や、熱変形材料30に、アモルファスシリコン等の加熱収縮材料のみならず、加熱伸張材料を用いてもよい点等、その他の種々の詳細な内容については、実施例1をそのまま適用することができるので、その説明を省略する。
また、共振周波数fの調整方法については、加熱条件の設定において、加熱温度ではなくヒータ70、71への通電条件として設定してよい点や、ヒータ70、71の各々について個別に加熱条件の設定を行える点が、実施例1に係るミラー装置と異なっている。その他の調整内容については、実施例1に係るミラー装置と同様であるので、その説明を省略する。
実施例2に係るミラー装置によれば、熱変形材料30を局所的に変形させて梁部20のバネ定数kを調整することができるので、より高精度に共振周波数fの調整を行うことができる。
図3Aは、本発明の実施例3に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。図3Aにおいて、実施例3に係るミラー装置は、ミラー部10と、梁部20と、熱変形材料31とを構成要素として有する点で、実施例1に係るミラー装置と同様である。また、図3Aでは省略されているが、実施例3に係るミラー装置は、実施例1と同様にフレーム60を更に備えてよい。このように、実施例3に係るミラー装置は、主要構成要素については、実施例1に係るミラー装置と類似した構成要素を備えている。
図3Bは、図3Aの領域Cを拡大して示した平面構成図である。図3Bにおいて、梁部20の表面上に熱変形材料31が形成されているが、熱変形材料31が、2種類の異なる熱変形材料32、33を備えている点で、実施例1に係るミラー装置と異なっている。
熱変形材料31は、互いに熱変形率が異なる2種類の熱変形材料32、33から構成される。図3Bにおいて、熱変形材料32、33は、熱変形材料31を軸方向に垂直な方向で2分割し、軸方向に平行な方向に並列に延在して構成されている。つまり、熱変形材料32からなる領域と、熱変形材料33からなる領域が、梁部20の長手方向に延在して並列に隣接して設けられている。かかる構成により、熱変形材料31を加熱したときに、熱変形材料32と熱変形材料33との熱変形率が異なることから、軸方向に垂直な方向に湾曲する力が発生し、Y方向にも梁部20の調整を行うことができる。
図3Bにおいて、例えば、熱変形材料32がアモルファスシリコン単体から構成され、熱変形材料33が不純物を含んだアモルファスシリコンから構成されてもよい。アモルファスシリコンに、ヒ素(As)やリン(P)等の不純物を注入することにより、熱収縮率が変化し、アモルファスシリコンの熱収縮率よりも大きくなる。よって、同じ温度で加熱したときに、熱変形材料33の方に熱変形材料32の収縮力F1よりも大きな収縮力F2が発生し、XY平面上でY方向に湾曲するような調整が可能となる。このように、熱収縮率の異なる2種類の熱変形材料32、33から構成された熱変形材料31を梁部20の表面上に設けることにより、梁部20の軸方向のみならず、軸に垂直な方向にも調整を行うことが可能となる。
この加熱変形は、実施例2に係るミラー装置と同様の変形である。つまり、実施例3に係るミラー装置においては、ヒータ70を設けることなく、簡素な構成で、揺動軸に垂直な方向にも応力を発生させることができる。これにより、簡素な構成でありながら、揺動軸に垂直な方向も含めた高精度な梁部20のバネ定数kの調整を行うことが可能となり、所定の共振周波数fによる揺動を高精度で実現することができる。
なお、図3Bに示した熱変形材料31を形成するためには、まずアモルファス材料のみで構成された熱変形材料32で全体を形成し、次いで、マスク等を用いて、熱変形材料33の領域のみにAs、P等の不純物をイオン注入すればよい。熱変形材料31自体も、通常の半導体プロセスと同様のプロセスで形成することができ、安価なプロセスで熱変形材料31を設けることができる。
また、図3Bにおいては、熱変形材料31を2種類の熱変形材料32、33で構成する例を挙げて説明したが、熱変形材料の種類を更に増やし、3種類以上の熱変形材料で熱変形材料31を構成することも可能である。
このように、実施例3に係るミラー装置によれば、ヒータ70を設けず、簡素な構成を有しながらも、梁部20の長手方向のみならず、これに垂直な方向の調整を行うことができ、高精度に梁部20のバネ定数kの調整を行うことができる。そしてこれにより、ミラー部10の揺動の共振周波数fの調整を高精度に行うことができる。
図4Aは、本発明の実施例4に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。実施例4に係るミラー装置は、主要構成要素として、ミラー部10と、梁部20と、熱変形部34とを有する点で、実施例1乃至実施例3と共通する。なお、図4Aにおいては、フレーム60が示されていないが、実施例4に係るミラー装置は、実施例1に係るミラー装置と同様に、フレーム60を備えてよい。
図4Bは、図4AにおけるD−D断面の構成を示した側断面図である。図4Bにおいて、梁部20の表面上に、熱変形材料34が設けられているが、熱変形材料34は、熱変形率の異なる2種類の熱変形材料35、36を有している。2種類の変形材料35、36は、熱変形材料34を厚さ方向に2分割している。つまり、熱変形材料35の上に、熱変形材料36が積層されたような構成となっている。このように、厚さ方向に熱変形率が異なる2種類以上の材料を含むように熱変形材料34を構成してもよい。これにより、梁部20の鉛直方向に変形を生じさせることができ、梁部20の水平長手方向の変形のみならず、鉛直方向の湾曲変形も用いてバネ定数kの調整を行うことができる。
図4Bにおいて、例えば、梁部20の表面に直接接触した下側の熱変形材料35をアモルファスシリコン、熱変形材料35の上方にある熱変形材料36を不純物が含まれたアモルファスシリコンとして構成してもよい。そうすると、実施例3で説明したように、AsやP等の不純物を含んだアモルファスシリコンの収縮力F4の方が、不純物を含んでいないアモルファスシリコンの収縮力F3よりも大きくなるので、梁部20にはXZ平面の−Z方向(鉛直負方向)に湾曲するような応力が発生する。これにより、梁部20のバネ定数kを、揺動軸方向のみならず、揺動軸を含むXY水平面に鉛直なZ方向も含めて調整することができ、高精度な調整が可能となる。
本実施例においても、実施例3と同様に、ヒータ70を設けることなく簡素な構成を有しながらも、複数方向に梁部20のバネ定数kの調整を行うことが可能となる。
なお、熱変形材料34の形成は、最初に全体をアモルファスシリコンで形成し、その後、イオン注入の深さを調整して熱変形材料36の領域にのみ不純物を注入すればよい。このように、通常の半導体プロセスを利用して熱変形材料34を形成することができる。
また、図4Bにおいては、熱変形材料34を構成する熱変形率の異なる熱変形材料35、36は2種類である例を挙げて説明したが、3種類以上の熱変形率の異なる熱変形材料を用いて構成してもよいことは、実施例3と同様である。
実施例4に係るミラー装置によれば、ヒータ70を設けない簡素な構成でありながら、梁部20の揺動軸方向と鉛直方向の2方向に変形調整を行うことができ、高精度に梁部20のバネ定数kの調整を行うことができる。そしてこれにより、ミラー部10の揺動の共振周波数fの調整を高精度に行うことができる。
図5は、本発明の実施例5に係るミラー装置の一例を示した図である。図5において、梁部20を含む断面構成が示されている。図5において、実施例5に係るミラー装置は、ミラー部10と、梁部20と、熱変形材料30を備える点で、実施例1と共通する。なお、実施例5に係るミラー装置は、実施例1と同様に、フレーム60を備えてよい。
一方、図5において、実施例5に係るミラー装置は、熱変形材料30が梁部20の上面のみに設けられており、下面には設けられていない点で、実施例1に係るミラー装置と異なっている。このように、熱変形材料30は、梁部20の上面又は下面の一面のみに設けるようにしてもよい。これにより、例えば、熱変形材料30がアモルファス材料等の加熱により収縮する材料の場合には、梁部20の上面側にのみ収縮力が直接作用し、下面側には内部応力しか作用しないので、梁部20を揺動軸方向に収縮させる力の他、XZ平面の−Z方向(鉛直負方向)に反るように湾曲する力を発生させることができる。
このように、実施例5に係るミラー装置によれば、熱変形材料30を梁部20の片面にしか設けない簡素な構成でありながら、梁部20の軸方向及び鉛直方向に力を発生させてバネ定数kの調整を行うことができる。これにより、ミラー部10の揺動の共振周波数fの調整を高精度に行うことができる。
図6は、本発明の実施例6に係るミラー装置の一例を示した図である。図6において、梁部20を含むミラー装置の側断面図が示されている。実施例6に係るミラー装置は、ミラー部10と、梁部20と、梁部20の上面及び下面に熱変形材料30、37とを備える点で実施例1に係るミラー装置と共通する。しかしながら、梁部20の下面に設けられた熱変形材料37は、上面に設けられた熱変形材料30よりも厚く構成されている点で、実施例1に係るミラー装置と異なっている。
このように、本発明に係るミラー装置は、上面又は下面のみ熱変形材料30、37の厚さを厚くして構成してもよい。熱変形材料30、37の各々に同一の熱変形材料を用いることにより、厚い方の熱変形材料37の熱変形量を大きくすることができる。例えば、図6において、熱変形材料30、37にアモルファスシリコンの薄膜を用いたとすると、膜厚の厚い梁部20の下面に設けられた熱変形材料37の収縮力が、上面に設けられた熱変形材料30の収縮力よりも大きくなる。よって、熱変形材料30の加熱収縮により、梁部20の揺動軸方向に収縮する力の他、+Z方向(鉛直正方向)に反るように湾曲する力を梁部20に発生させることができ、2方向の変形応力を用いてバネ定数kを調整することができる。また、梁部20の上面と下面の双方に熱変形材料30が設けられているので、軸方向への収縮力を減少させることなく、法線方向にも湾曲力を発生させることができる。
このように、実施例6に係るミラー装置によれば、十分な変形量を確保しつつ、2方向への変形で高精度に梁部20のバネ定数kを調整することができる。そしてこれにより、ミラー部10の揺動の共振周波数fの調整を高精度に行うことができる。
図7は、本発明の実施例7に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。図7において、実施例7に係るミラー装置は、梁部20の表面上に、熱変形材料38を備えており、周囲がヒータ72〜75に囲まれている点で、実施例2に係るミラー装置と共通する。
しなしながら、実施例7に係るミラー装置は、熱変形材料38の形状が正方形に近い形状である点で、実施例2に係るミラー装置と異なっている。また、実施例7に係るミラー装置は、熱変形材料38の周囲が、梁部20の長手方向だけではなく、短手方向も含めた4方向についてヒータ72〜75に囲まれている点で、実施例2に係るミラー装置と異なっている。
このように、ミラー装置を、熱変形材料38の形状を正方形形状にするとともに、その周囲全体の4辺をヒータ72〜75で包囲するように構成してもよい。このような構成とすることにより、ヒータ72〜75を独立に通電させ、XY平面上の任意の方向に熱変形材料を変形させることができる。
例えば、熱変形材料38にアモルファス材料を用いた場合には、収縮力を発生させたい方向のヒータ72〜75を選択的に加熱し、任意の方向に収縮力を発生させて梁部20のバネ定数kを調整することができる。
このように、実施例7に係るミラー装置によれば、任意の方向に熱変形による応力を発生させ、梁部20のバネ定数kの調整を高精度に行うことができる。そしてこれにより、ミラー部10の揺動の共振周波数fの調整を高精度に行うことができる。
図8は、本発明の実施例8に係るミラー装置の一例を示した平面構成図である。図8において、片側の1つの梁部20の表面上の構成が示されている。図8において、片側の1つの梁部20の表面上に、2つの熱変形材料31、39が備えられている点で、1つの熱変形材料30、31、34、38が備えられていた実施例1乃至実施例7と異なっている。このように、熱変形材料31、39は、必要に応じて、片側の梁部20の表面上に複数設けるようにしてもよい。これにより、より大きな熱変形力を発生させることができる。
図8において、熱変形材料32、40をアモルファスシリコンとし、熱変形材料33、41を不純物が含まれたアモルファスシリコンとすると、熱変形材料31は、実施例3の図3Bで示した熱変形材料31と同様である。つまり、熱変形材料32と熱変形材料33とが、熱変形材料31を軸方向に平行に2分割した構成を有している。よって、図8の熱変形材料31には、図3Bの熱変形材料31と同じ参照番号を付している。
一方、熱変形材料39は、不純物を含むアモルファスシリコンからなる熱変形材料41の領域の面積が、アモルファスシリコン単独からなる熱変形材料40の領域の面積よりも大きく構成されている。これにより、熱変形材料39の軸方向の収縮力を熱変形材料31よりも大きくすることができるとともに、軸に垂直な方向の湾曲力も熱変形材料39の方が熱変形材料31よりも大きくなるように構成することができる。
また、熱変形材料31と熱変形材料39を比較すると、熱変形材料31は、+Y側に単独アモルファスシリコンの熱変形材料32が配置され、−Y側に不純物含有アモルファスシリコンの熱変形材料33が配置されているのに対し、熱変形材料39は、+Y側に不純物含有アモルファスシリコンの熱変形材料41が配置され、−Y側に単独アモルファスシリコンの熱変形材料40が配置されている。つまり、熱変形材料31と熱変形材料39とは、各々が含有する熱変形材料32、33と熱変形材料40、41同士に関して、材料の種類的に逆の配置となっている。これにより、熱変形材料31は加熱収縮時に+Yに反る方向、熱変形材料39は−Yに反る方向に湾曲する力が発生する。
このように、熱変形材料31、39を複数配置し、各々の熱変形材料31、39を構成する複数種類の熱変形材料32、33、40、41の配置順序や面積を任意に設定することにより、XY平面上の任意の方向に梁部20を湾曲させることができる。つまり、製造されるミラー装置の性質の傾向を考慮し、調整し易い構成で熱変形材料31、39を設けることができる。
このように、実施例8に係るミラー装置によれば、XY平面上で任意の方向に量部20を湾曲させ、バネ定数kの調整を柔軟に行うことができる。そしてこれにより、ミラー部10の揺動の共振周波数fの調整を高精度に行うことができる。
図9は、本発明の実施例9に係るミラー装置の一例を示した側断面構成図である。図9において、梁部20の上面の表面上に、片側に2つずつ熱変形材料42、45が設けられ、ミラー部10を両側から挟んで配置された構成が示されている。また、熱変形材料42は、下側に熱変形材料44、上側に熱変形材料43を備えた構成となっているが、熱変形材料45は、下側に熱変形材料43、上側に熱変形材料44を備えた逆の配置構成となっている。つまり、熱変形材料42、45同士で2種類の熱変形材料43、44の上下配置が反転した構成となっている。
図9において、熱変形材料43を単独アモルファスシリコン、熱変形材料44を不純物含有アモルファスシリコンとすると、熱変形材料43の収縮力F5よりも、熱変形材料44の収縮力F6が大きくなる。そうすると、梁部20の両端部においては、梁部20の軸方向における収縮力を大きくすることができ、梁部20のミラー部10付近では、−Z方向(鉛直負方向)に反る湾曲力を大きくすることができる。また、梁部20の上面にのみ熱変形材料42、45が設けられているので、全体としても、−Z方向(鉛直負方向)に反るような湾曲力が発生する。
このように、複数種類の熱変形材料43、44からなる熱変形材料42、45を1つの梁部20の表面上に複数配置したり、配置位置により熱変形材料43、44の上下配置を変化させたりすることにより、XZ平面上の任意の方向に梁部20を湾曲させ、バネ定数kを調整することができる。そしてこれにより、ミラー部10の揺動の共振周波数fの調整を高精度に行うことができる。
図10は、本発明の実施例10に係るミラー装置の一例を示した側断面構成図である。図10において、片側の梁部20の上面の表面上に複数の熱変形材料46、49が設けられ、各々の熱変形材料46、49は2種類の熱変形材料47、48の積層構成とされている点は、実施例9に係るミラー装置と同様である。
実施例10に係るミラー装置においては、熱変形材料47と熱変形材料48の厚さが異なっている点で、熱変形材料43と熱変形材料44の厚さがほぼ等しい実施例9に係るミラー装置と異なっている。
このように、複数種類の熱変形材料47、48を上下に積み重ねた配置とする場合、熱変形材料47と熱変形材料48の厚さを異ならせてもよい。
図10において、熱変形材料47を単独アモルファスシリコン、熱変形材料48を不純物含有アモルファスシリコンとすると、熱変形材料48の方が、熱変形材料47よりも収縮力が大きくなる。更に、本実施例においては、同じ体積において収縮力の大きい熱変形材料48の方が、収縮力の小さい熱変形材料47よりも膜厚が大きく、体積が大きいので、更に熱変形材料48の収縮力は熱変形材料47よりも大幅に大きくなる。よって、図9で説明した傾向を、更に大きくすることができる。
このように、実施例10に係るミラー装置によれば、複数種類の熱変形材料47、48が積層されて構成される熱変形材料46、49を梁部20の表面上に設ける場合において、熱変形材料47、48の厚さを異ならせてその体積を異ならせることにより、XZ平面の任意の方向へ所望の力で湾曲力を発生させることができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
本発明は、ミラーに照射した光の反射光を走査させる光走査装置等の光デバイス全般に適用可能である。

Claims (13)

  1. 一面にミラーを有するミラー部を両側から挟むように支持する梁部を有し、該梁部をねじり駆動することにより前記ミラー部を所定の共振周波数で揺動させるミラー装置であって、
    前記梁部の上面及び下面の片面又は両面の表面上に、加熱により変形する熱変形材料が設けられ、
    前記梁部のバネ定数が、前記熱変形材料の加熱変形により、前記所定の共振周波数で前記ミラー部を揺動させるように調整され、
    前記熱変形材料は、アモルファス材料であり、加熱後は多結晶化して収縮することを特徴とするミラー装置。
  2. 前記熱変形材料は、薄膜の状態で設けられたことを特徴とする請求項1に記載のミラー装置。
  3. 前記バネ定数は、加熱温度の選択により調整されたことを特徴とする請求項4に記載のミラー装置。
  4. 前記熱変形材料は、前記梁部の上面及び下面に設けられ、上面と下面とで膜厚が異なることを特徴とする請求項1に記載のミラー装置。
  5. 一面にミラーを有するミラー部を両側から挟むように支持する梁部を有し、該梁部をねじり駆動することにより前記ミラー部を所定の共振周波数で揺動させるミラー装置であって、
    前記梁部の表面上に、加熱により変形する熱変形材料が設けられ、
    前記梁部のバネ定数が、前記熱変形材料の加熱変形により、前記所定の共振周波数で前記ミラー部を揺動させるように調整され、
    前記熱変形材料の少なくとも対向する2辺の周囲にヒータが設けられ、
    該ヒータの通電による加熱により前記熱変形材料が変形されたことを特徴とするミラー装置。
  6. 前記対向する2辺は、前記梁部の長手方向に平行な2辺であることを特徴とする請求項7に記載のミラー装置。
  7. 前記ヒータは、高抵抗体材料の薄膜であることを特徴とする請求項8に記載のミラー装置。
  8. 一面にミラーを有するミラー部を両側から挟むように支持する梁部を有し、該梁部をねじり駆動することにより前記ミラー部を所定の共振周波数で揺動させるミラー装置であって、
    前記梁部の表面上に、加熱により変形する熱変形材料が設けられ、
    前記梁部のバネ定数が、前記熱変形材料の加熱変形により、前記所定の共振周波数で前記ミラー部を揺動させるように調整され、
    前記熱変形材料は、熱変形率の異なる2種類以上の材料の各々からなる領域を有し、
    前記熱変形率の異なる2種類以上の材料は、アモルファス材料と、該アモルファス材料が不純物を含有した不純物含有アモルファス材料とからなることを特徴とするミラー装置。
  9. 前記熱変形率の異なる2種類以上の材料の各々からなる領域は、前記梁部の長手方向に平行に配列されたことを特徴とする請求項10に記載のミラー装置。
  10. 前記熱変形率の異なる2種類以上の材料の各々からなる領域は、水平方向に並列に延在して配列されたことを特徴とする請求項12に記載のミラー装置。
  11. 前記熱変形率の異なる2種類以上の材料の各々からなる領域は、鉛直方向に積層されて配列されたことを特徴とする請求項12に記載のミラー装置。
  12. 前記アモルファス材料は、アモルファスシリコンであり、
    前記不純物は、半導体プロセスに用いられる不純物であることを特徴とする請求項10に記載のミラー装置。
  13. 前記熱変形率の異なる2種類以上の材料の各々からなる領域は、異なる体積を有する領域を含むことを特徴とする請求項12に記載のミラー装置。
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