JP5594071B2 - 溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置およびドロス欠陥検査方法 - Google Patents

溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置およびドロス欠陥検査方法 Download PDF

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本発明は、溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置およびドロス欠陥検査方法に関するものであり、例えば溶融亜鉛メッキ鋼板の表面に発生するドロス欠陥を光学的に検査する装置として好適に用いることができる溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置およびドロス欠陥検査方法に関するものである。
鋼帯の溶融金属メッキ処理として最も一般的な処理の1つに、鋼帯の連続溶融亜鉛メッキ処理がある。
そして、その連続溶融亜鉛メッキ処理の際、溶融亜鉛メッキ鋼板の表面に発生する欠陥の一つがドロス欠陥である。ドロス欠陥は、溶融亜鉛メッキ鋼板の製造プロセスにおいて、亜鉛ポット内でボトムドロスが鋼板表面に付着して生成される凸状の欠陥であるが、亜鉛ポット下流でスキンパスミルの圧下を受けると鋼板内部に押し込められて潜在化してしまう。このため、溶融亜鉛メッキ製造プロセス出側においては、特に微小なドロス欠陥は目視で認識できない場合が多い。
一方、溶融亜鉛メッキ鋼板はプレス成型により自動車のドア材やパネル材などに加工される。亜鉛を主成分とするドロス欠陥は母板である鋼板よりも硬いため、プレス加工によって欠陥発生面と反対の面に凸状の欠陥となって顕在化し、鋼板表面の美観を損ねる。このため、種々の表面欠陥の中でもドロス欠陥は最も有害性の高い欠陥の一つとされている。
溶融亜鉛メッキ鋼板におけるドロス欠陥のような表面疵の検査装置として、特許文献1には、鋼板の長手方向端を拘束する複数のチャッキング装置と、鋼板の長手方向へ移動自在の一対のスラストテンション台車と、昇降可能な鋼板載置部と、鋼板の板幅方向端を拘束するチャッキング装置と、鋼板の長手方向ならびに幅方向へ移動可能な複数のサイドテンション台車で構成される装置が開示されている。該装置は、鋼板に引張り歪を付与して鋼板の表面疵を検査する装置である。
また、特許文献2には、亜鉛メッキ鋼板表面に可視光を照射し、その正反射方向近傍から1mm×1mm以下の高分解能CCDカメラで鋼板表面を撮影し、得られた画像を所定のしきい値で切り出して表面欠陥を検出する光学式表面検査装置が示されている。表面欠陥の検出の際、上記しきい値は、亜鉛メッキ鋼板特有の高輝度微小点を除いた濃度に設定し、かつこのしきい値をメッキ前の粗度情報によって切り換えるのが好適とされている。
また、特許文献3には、鋼板表面に照明光を照射し、その後方拡散反射方向から0.2mm以下の高分解能CCDカメラで鋼板表面を撮影し、得られた画像を所定のしきい値で切り出して表面欠陥を検出する光学式表面検査装置が示されている。表面欠陥の検出に際しては、カメラを被検査面の法線に対して光源と同じ側に配置し、かつ、照明光の被検査面への入射角度α(被検査面の法線とのなす角)は60°〜80°の間の角度とし、カメラの受光角度(被検査面の法線とのなす角)は20°〜αの間の角度に設定するのがよいとされている。
特開平5−223728号公報 特開平9−113465号公報 特開2008−275424号公報
他方、溶融亜鉛メッキ鋼板の表面品質に対する要求レベルは近年厳格化の一途をたどってきており、ドロス欠陥については、例えば寸法0.2〜0.5mm程度の微小なものでも問題となってきている。したがって、ドロス欠陥についてはこのような微小なものも含めて鋼板表面全体に亘って検査し、鋼板の表面品質保証を行うことが極めて重要である。
しかしながら、前記した従来検査装置には以下のような問題があった。
特許文献1の検査装置では、鋼板を所定の大きさ(長さ0.6〜2.5m、幅0.6〜1.9m程度)に切り出してオフラインで検査する必要があるため、全長数千mに及ぶ亜鉛メッキ鋼板を全長に亘って検査することは困難である。
特許文献2の検査装置では、微小欠陥と高輝度微小点との弁別を該当画素の集積数の大小により決定するが、φ0.2〜0.5mm程度の微小なドロス欠陥は地合ノイズ(欠陥ではない高輝度微小点)と寸法が類似しているため、欠陥を地合ノイズと分離して検出することは困難である。
特許文献3の検査装置では、後方拡散反射方向から撮像を行うため、前記した地合ノイズの抑制が可能になるが、ドロス欠陥をドロス欠陥以外の軽度の微小欠陥と分離することが困難である。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥を地合ノイズや軽度の欠陥と分離して、安定して検査することができる検査装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明に係る溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置は、鋼板表面を照明する照明手段と、鋼板上の照明部分を撮像する撮像手段と、該撮像手段から得られた画像信号をしきい値処理して鋼板の表面欠陥を抽出する画像処理手段と、を有する溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置であって、抽出された欠陥をドロス欠陥とその他の欠陥に分類する欠陥判定手段を有しており、前記照明手段から発せられる光の前記鋼板表面に対する入射角が、前記鋼板の法線方向に対して50°から80°の間の角度に設定されているとともに、前記撮像手段を前記鋼板の法線に対して前記照明手段と同じ側に配置し、かつ、前記撮像手段が受光する光の受光角が、前記鋼板の法線方向に対して0°から40°の間の角度に設定されており、前記欠陥判定手段は、前記撮像手段から得られた画像信号において、画像輝度が所定のしきい値より低くなっている部位で、かつ、その面積が所定の範囲内である部位を、ドロス欠陥と判定することを特徴とする溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置である。
記欠陥判定手段は、さらに前記部位についてのアスペクト比を用いて、ドロス欠陥とその他の欠陥に判定することが好ましい。
記撮像手段の空間分解能を0.2mm以下とすることが好ましい。
また、溶融金属メッキラインにおいて、スキンパスミルの上流位置に設置されていることが好ましい。
前記課題を解決する本発明に係る溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査方法は、溶融金属メッキ鋼板の表面を照明して、該溶融金属メッキ鋼板上の照明部分を撮像し、該溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥を検出する溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査方法であって、照明手段から発せられる光の前記溶融金属メッキ鋼板の表面に対する入射角を、前記溶融金属メッキ鋼板の法線方向に対して50°から80°の間の角度に設定するとともに、撮像手段を前記溶融金属メッキ鋼板の法線に対して前記照明手段と同じ側に配置し、かつ、該撮像手段が受光する光の受光角を、前記溶融金属メッキ鋼板の法線方向に対して0°から40°の間の角度に設定し、前記撮像手段から得られた画像信号において、画像輝度が所定のしきい値より低くなっている部位で、かつ、その面積が所定の範囲内である部位を、ドロス欠陥と判定することを特徴とする溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査方法である。
本発明に係る溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置は、抽出された欠陥をドロス欠陥とその他の欠陥に分類する欠陥判定手段を有しており、前記照明手段から発せられる光の前記鋼板表面に対する入射角が、前記鋼板の法線方向に対して50°から80°の間の角度に設定されているとともに、前記撮像手段を前記鋼板の法線に対して前記照明手段と同じ側に配置し、かつ、前記撮像手段が受光する光の受光角が、前記鋼板の法線方向に対して0°から40°の間の角度に設定されているので、地合ノイズを抑制でき、かつ、凸状の形状を有するドロス欠陥を高感度で検出することが可能になる。
また、本発明に係る溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置においては、前記欠陥判定手段が、前記撮像手段から得られた画像信号において、画像輝度が所定のしきい値より低くなっている部位で、かつ、その面積が所定の範囲内である部位を、ドロス欠陥と判定するので、ドロス欠陥を軽度の微小欠陥と分離して検査することが可能になる。
また、前記撮像手段の空間分解能を0.2mm以下とした場合には、微小なドロス欠陥を検出することが可能になる。
また、本装置を溶融金属メッキラインのスキンパスミルの上流側に設置するようにした場合には、スキンパスミルで潜在化する前のドロス欠陥を検査することができるので、高いSN比でドロス欠陥を検出することが可能になる。
本発明による溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置の一実施形態を示す装置構成図 投光器の入射角および撮像器の受光角の定義の説明図 投光器の入射角と撮像器の受光角によるドロス欠陥検出感度(欠陥の画像輝度)の変化を示す特性図 欠陥の画像輝度と欠陥面積をパラメータとして有害ドロス欠陥と無害欠陥のデータをプロットした散布図 欠陥判定装置による欠陥判定ロジックの一例を示す図表
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明による溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置の一実施形態を示す装置構成図である。
このドロス欠陥検査装置10は、図1に示すように、投光器12、撮像器14、画像処理装置16、欠陥判定装置18によって構成される。
投光器12は、溶融金属メッキ鋼板1(以下、単に鋼板1と記すことがある)の表面に光を投射するものである。照明の種類は特に限定されず、例えば、従来の表面欠陥検査で使われているハロゲン照明、メタルハライド照明、蛍光灯、LED照明、キセノンストロボ照明などを用いることができる。
撮像器14は、鋼板1の表面から反射された光を撮像するものであり、例えばCCDエリアセンサカメラやCCDラインセンサカメラなどを用いることができる。撮像器の空間分解能は、φ0.5mm以下の微小なドロス欠陥を検出するため、0.2mm以下にするのが適当である。
画像処理装置16は、撮像器14から伝送された画像信号をしきい値処理して表面欠陥を抽出するものであり、従来の表面欠陥検査装置の画像処理装置と同様のものを使用することができる。
欠陥判定装置18は、画像処理装置16で抽出された欠陥をドロス欠陥とその他と欠陥に分類するものである。欠陥判定装置18は、判定ロジックをあらかじめ記憶したコンピュータで構成することもできる。
次に、投光器12と撮像器14の配置について説明する。図1に示すように、本実施形態では、撮像器14を鋼板1の法線に対して投光器と同じ側に配置し、かつ、投光器12の入射角αを鋼板1の法線方向に対して50°〜80°の間の角度に設定し、かつ、撮像器14の受光角βを鋼板1の法線方向に対して0°から40°の間の角度に設定する。
この角度の設定根拠について、図2および図3を参照して以下説明する。
本発明者らは、ドロス欠陥のような微小な凸状欠陥を高SN比で検出する光学配置、すなわち投光器の入射角αと撮像器の受光角β(図2参照。図2では、受光角βの正負の向きが図1とは逆になっていることに注意)について鋭意検討を行った。
この結果、照明の入射角αが小さいと、ドロス欠陥のような凸状欠陥の検出感度が低下することが判明した。
また、スキンパスミルで圧下される前の鋼板上におけるドロス欠陥について次のような知見を得た。
1)ドロス欠陥は、正反射方向で観測すると、地合部分より高輝度の輝点として検出される。ここで、正反射方向とは、投光器12から発せられた、鋼板1の法線方向に対する角度がαである光が、鋼板1の法線に対して反対側に角度αで反射する方向のことである(図2において、β=αとなる配置)。
2)正反射方向から鋼板1の法線方向に約30°隔てた角度から観測すると、ドロス欠陥と地合部分との強度差がなくなり、ドロス欠陥は検出困難となる(図2において、|β−α|≒30°となる配置)。
3)正反射方向から鋼板1の法線方向に30°以上隔てた角度から観測すると、地合部分より低輝度の暗点として検出される(図2において、|β−α|>30°となる配置)。
さらに、スキンパス圧下前の溶融金属(ここでは亜鉛)メッキ鋼板1の表面から観測される地合ノイズは高輝度の輝点として検出されること、また、撮像器14を鋼板1の法線に対して投光器12と反対側に配置する(図2でβ>0に相当)と、地合ノイズ信号の強度が高くなりSN比が低下すること、を知見した。
本実施形態は以上の知見に基づいて、溶融亜鉛メッキ鋼板に発生するドロス欠陥を高SN比で検査する装置を考案したものである。
以上の知見から、本発明者は、投光器12を大きな入射角度で配置し、かつ、撮像器14を鋼板の法線に対して、照明(投光器)と同じ側に配置する装置構成がドロス欠陥検査に適したものとなるとの判断に至った。
このように構成すると、ドロス欠陥は地合部分よりも低輝度となるのに対し、地合ノイズは高輝度の輝点となるので、ドロス欠陥信号と地合ノイズ信号の極性が異なり、両者を分離するのが容易になる。
図3は、ドロス欠陥の検出感度を前記αおよびβを変化させて調査した結果の一例を示すグラフであり、横軸が撮像器の受光角β、縦軸が欠陥の画像輝度(欠陥部の画像輝度ピーク値)である。図3から、αは50°〜80°の間の角度、βは0°〜40°の間の角度が適していることがわかる。
図3より、投光器12から鋼板1の表面に発せられる光の入射角αを大きくするほど欠陥検出感度が向上することがわかるが、αを大きくしすぎると、本検査装置10により走行中の鋼板1を検査する場合に、鋼板のバタツキや板厚変化の影響を受けやすいというデメリットが生ずる。したがって、αは必要以上に大きな角度にするべきではないと判断でき、図3において、α>80°の領域について記載していないのは、この事情によるものである。
次に、欠陥判定装置18の機能について説明する。
画像処理装置で抽出された表面欠陥には、有害性の高いドロス欠陥以外に、有害性の低い軽微な点状欠陥や線状欠陥が含まれる。したがって、本発明者は、ドロス欠陥を他の表面欠陥と分離する機能を欠陥判定装置18に備えさせることが重要であると認識し、ドロス欠陥とその他の欠陥に分類するための方策を探るべく鋭意検討を行った結果、ドロス欠陥には以下に記すような特性があることが判明した。
a)有害となるドロス欠陥はその面積がS1〜S2の範囲内に限定される。ここで、S1、S2は所定の欠陥面積である。面積S1は、これより小さい極小の欠陥は無害とみなせることを意味する。また、ドロス欠陥はその発生メカニズムから極端に大きなものにはなりえず、所定面積S2以上の欠陥はヘゲや汚れなどドロス欠陥以外の欠陥であると判定することができる。S1およびS2の具体的な値は、本発明を適用する溶融亜鉛メッキラインやドロス欠陥検査の厳格度に依存するが、例えば一例としてS1=0.05mm2、S2=2.0mm2が適当である。
b)有害なドロス欠陥はその画像輝度が所定値よりも低い。ドロス欠陥は前述の光学配置(図1において、α=50°〜80°、β=0°〜40°)で検査すると暗欠陥、すなわち地合部分より低輝度の欠陥として検出される。ドロス欠陥のプレス加工時の有害度を調査した結果、図4(欠陥の画像輝度と欠陥面積をパラメータとして有害ドロス欠陥と無害欠陥のデータをプロットした散布図)に示すように、画像輝度と欠陥の有害性には相関があり、ドロス欠陥の画像輝度は所定の画像輝度以下になることが判明した。すなわち、この所定の画像輝度以上の欠陥は、ドロス欠陥以外の欠陥であると判定することができる。なお、図4における欠陥の画像輝度は、欠陥部の輝度ピーク値、すなわち欠陥部を形成する画素の中で輝度最小値を表している。欠陥の画像輝度としては、輝度ピーク値以外に、例えば欠陥部の平均輝度値などを用いるようにしてもよい。
c)ドロス欠陥の形態を調査したところ、ドロス欠陥は真円に近い形態を有しており、縦長の欠陥や横長の欠陥など真円度の低い欠陥は、カキ疵や汚れ、スケールなど他の欠陥であることが分かった。したがって、ドロス欠陥か否かを、欠陥の形態を表す画像特徴量、例えば、円形度(面積の等しい円の周長/実際の図形の周長)、真円度(円形形体を2つの同心の幾何学的円で挟んだとき、同心円の間隔が最小となる場合の、2円の半径の差)やアスペクト比(欠陥の縦横長さの比)を用いて判定することができる。欠陥の形態を表す画像特徴量としてアスペクト比を用いる場合、その値が1.0前後(例えば0.8〜1.2)のものをドロス欠陥、それ以外の欠陥を他の欠陥と判定して分離することができる。
上記a)〜c)の知見から、本実施形態に係るドロス欠陥検査装置10の欠陥判定装置18は、欠陥面積、欠陥の画像輝度、および欠陥の形態のうちの少なくとも1つに基づき、欠陥をドロス欠陥と判定するようにしており、欠陥判定装置18はドロス欠陥を他の軽度な欠陥と分離して判定することができる。
次に、本実施形態に係るドロス欠陥検査装置10の設置場所について説明する。前述したように、鋼板表面に付着した凸状のドロス欠陥は、亜鉛ポット下流のスキンパスミルで鋼板内部に押し込められて潜在化する。したがって、本ドロス欠陥検査装置10は、溶融亜鉛設備の下流で、かつ、スキンパスミルの上流の位置に設置することが好ましい。
本発明に係る溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置を、実施例に基づき具体的に説明する。本例では、溶融亜鉛メッキ製造ラインのスキンパスミルの上流位置に、図1に示すドロス欠陥検査装置を設置した。
投光器は、メタルハライドファイバー照明にライン状のライトガイドを用い、さらにシリンドリカルレンズで集光して鋼板上に入射角65°で照射した。撮像器は、空間分解能が0.1mm(板幅方向)×0.1mm(鋼板搬送方向)のCCDラインセンサカメラを用い、投光器と同じ側に受光角β=30°に設置した。画像処理装置は、カメラ(撮像器)の画像信号(画像輝度)が所定しきい値を下回る部分を切り出すようにした。これはドロス欠陥が暗欠陥として検出されるという知見に基づくものである。欠陥判定装置は、画像処理装置によって抽出された表面欠陥を、欠陥面積S、欠陥の画像輝度A、欠陥の円形度Cの3つの特徴量を用いて、図5に示す判定ロジックによって判定した。
本発明に含まれる上記の構成の検査装置により、従来型の表面検査装置では約20%であったドロス欠陥の検出率が99%に向上した。また、ドロス欠陥以外の欠陥をドロス欠陥と誤認識する誤検率も、従来の40%から8%に低減した。
以上の結果より、本発明によるドロス欠陥検査装置のドロス欠陥検査性能が、従来の表面欠陥検査装置に比べ、格段に優れていることが確認された。
1…溶融金属メッキ鋼板
10…ドロス欠陥検査装置
12…投光器
14…撮像器
16…画像処理装置
18…欠陥判定装置
α…入射角
β…受光角

Claims (5)

  1. 鋼板表面を照明する照明手段と、鋼板上の照明部分を撮像する撮像手段と、該撮像手段から得られた画像信号をしきい値処理して鋼板の表面欠陥を抽出する画像処理手段と、を有する溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置であって、
    抽出された欠陥をドロス欠陥とその他の欠陥に分類する欠陥判定手段を有しており、
    前記照明手段から発せられる光の前記鋼板表面に対する入射角が、前記鋼板の法線方向に対して50°から80°の間の角度に設定されているとともに、
    前記撮像手段を前記鋼板の法線に対して前記照明手段と同じ側に配置し、かつ、前記撮像手段が受光する光の受光角が、前記鋼板の法線方向に対して0°から40°の間の角度に設定されており、
    前記欠陥判定手段は、前記撮像手段から得られた画像信号において、画像輝度が所定のしきい値より低くなっている部位で、かつ、その面積が所定の範囲内である部位を、ドロス欠陥と判定することを特徴とする溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置。
  2. 前記欠陥判定手段は、さらに前記部位についてのアスペクト比を用いて、ドロス欠陥とその他の欠陥に判定することを特徴とする請求項1に記載の溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置。
  3. 前記撮像手段の空間分解能を0.2mm以下としたことを特徴とする請求項1または2に記載の溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置。
  4. 溶融金属メッキラインにおいて、スキンパスミルの上流位置に設置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査装置。
  5. 溶融金属メッキ鋼板の表面を照明して、該溶融金属メッキ鋼板上の照明部分を撮像し、該溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥を検出する溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査方法であって、
    照明手段から発せられる光の前記溶融金属メッキ鋼板の表面に対する入射角を、前記溶融金属メッキ鋼板の法線方向に対して50°から80°の間の角度に設定するとともに、
    撮像手段を前記溶融金属メッキ鋼板の法線に対して前記照明手段と同じ側に配置し、かつ、該撮像手段が受光する光の受光角を、前記溶融金属メッキ鋼板の法線方向に対して0°から40°の間の角度に設定し、
    前記撮像手段から得られた画像信号において、画像輝度が所定のしきい値より低くなっている部位で、かつ、その面積が所定の範囲内である部位を、ドロス欠陥と判定することを特徴とする溶融金属メッキ鋼板のドロス欠陥検査方法。
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