JP5593383B2 - ポリエチレンテレフタレートフィルム、その製造方法およびそれに用いられる樹脂組成物 - Google Patents

ポリエチレンテレフタレートフィルム、その製造方法およびそれに用いられる樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ポリエチレンテレフタレートフィルムに関する。詳しくはヒートシール性を有し密封が可能なポリエチレンテレフタレートフィルムに関する。また、ヒートシール性を有するポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法およびそれに用いられる組成物に関する。
更に詳しくは、食品、医薬品、等の収容物と直接接触し、収容物の香気成分や薬効成分を収着することなく、低温ヒートシールにより外界から速やかに収容物を密封することが可能であり、且つ145℃以上の高圧蒸気滅菌やマイクロ波加熱にも対応できる耐熱性を有するポリエチレンテレフタレートフィルムに関する。
食品、医薬品、等を収容する包装袋の多くは多層フィルムからなり、多層フィルムが収容物と接触するその内層フィルムには、ヒートシール性に優れ、高圧蒸気滅菌や加温調理に耐え得る耐熱性を有したポリエチレンやポリプロピレンを主成分とするポリオレフィン系フィルムが多用されている。
しかしポリオレフィン系フィルムは香気成分の透過性および収着性が高く、内層フィルムとして使用する場合、いわゆる“ポリ臭気”の他、収容物の薬効成分や香気成分の移行や収着により商品価値が低下する場合があった。
収着しにくいフィルムとして実用化されているものとして、ポリエチレンテレフタレート(PET)系、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)系、ポリアミド(PA)系、ポリビニルアルコール(PVA)系、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)等からなるフィルムが挙げられる。しかし上記のフィルムは、自己ヒートシール性が乏しく直接内層フィルムとして使用しにくく、ポリオレフィン内層を介した積層体の中間層フィルムとして使用されている。
そこで、ポリエチレンテレフタレートをヒートシール可能にする種々の方法が開発されてきた(特許文献1〜3)。
特開2003−251673号公報 特開2004−155176号公報 特開2004−161967号公報
しかしながら、これらの特許文献のポリエチレンテレフタレートフィルムは溶融時の粘度や張力が低いため、特許文献2では単独の製膜ではなく、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの基体に担持積層させながら製膜を行い、後に基体から相互剥離することにより得られている。また、特許文献1、3では厚手のシートとして製膜を行っている。
本発明は、基体に担持させることなく単独製膜により、ヒートシール性を有するポリエチレンテレフタレートフィルム、その製造方法およびそれに用いられる樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、ポリエチレンテレフタレートに対し、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体と製膜滑剤を特定比率で加えることを特徴とする。
すなわち、本発明は、ポリエチレンテレフタレート100質量部に対し、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グシジル共重合体1〜3質量部および製膜滑剤0.05〜1.5質量部を含む混合物を、フィルム状の基体に担持させることなく断熱圧縮し製膜して得られる、ヒートシール性を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを提供する。
本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムにおいては、前記ポリエチレンテレフタレートの25℃における固有粘度が0.6〜0.7dl/gであり、前記スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体の重量平均分子量が5500〜10800、ASTM−D 1652の方法により測定したエポキシ価が1.8〜2.2meq/gである。
本発明の別の態様においては、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムは、分散助剤を0質量部を超えて10質量部以下さらに含むことが好ましい。
本発明の別の態様においては、上記ポリエチレンテレフタレートフィルムは、結晶化度が6〜11.5%であることが好ましい。
本発明のさらに別の態様においては、上記のいずれかに記載のポリエチレンテレフタレートフィルムを、ベント式溶融押出機が装備された製膜装置を用いて製膜することを特徴とするポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法を提供する。
本発明のさらに別の態様においては、フィルム状の基体に担持されることなく製膜されるポリエチレンテレフタレートフィルム製造用樹脂組成物であって、25℃における固有粘度が0.6〜0.7dl/gのポリエチレンテレフタレート100質量部に対し、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グシジル共重合体1〜3質量部および製膜滑剤0.05〜1.5質量部を含み、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体の重量平均分子量が5500〜10800、ASTM−D 1652の方法により測定したエポキシ価が1.8〜2.2meq/gである、ポリエチレンテレフタレートフィルム製造用樹脂組成物を提供する。
本発明により、食品、医薬品、等の収容物と直接接触し、収容物の香気成分や薬効成分を収着することなく、実用上130℃程度の低温ヒートシールにより収容物を速やかに密封することが可能であり、且つ145℃以上の高圧蒸気滅菌やマイクロ波加温にも対応できる耐熱性を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを提供することができる。
以下、本発明の好ましい例を説明するが、本発明はこれら例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
本発明のポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、単に「フィルム」ということもある。)は、ポリエチレンテレフタレート、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グシジル共重合体および製膜滑剤を含む本発明の樹脂組成物を製膜して得られるフィルムである。
本発明のフィルムに用いるポリエチレンテレフタレートは、フェノール:テトラクロロエタン=1:1混合溶媒に溶解させ、25℃にてウベローデ型粘度計で測定する固有粘度が好ましくは0.6〜0.7dl/g、より好ましくは0.60〜0.65dl/gである。0.6dl/g未満では、製膜時に溶融粘度が不十分となり、製膜が不安定となりやすい。一方、0.7dl/gを越えると、ヒートシール性が発現しにくい。ポリエチレンテレフタレートは単独で用いても2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明のフィルムに用いるスチレン−(メタ)アクリル酸メチル-メタクリル酸グリシジル共重合体は、ASTM−D 1652の方法により測定したエポキシ価が0.5meq/g〜2.5meq/gであることが好ましい。エポキシ価はより好ましくは1.0meq/g〜2.5meq/gである。一方エポキシ価が0.5meq/g未満では、製膜に十分な溶融粘度が維持できないとともに、下記で詳しく述べるフィルムの結晶化度が所望の範囲内まで低下せず十分なヒートシール性が発現しない。一方2.5meq/gを越えるとポリエチレンテレフタレート分子間の再重合が過剰に進行し、製膜時にゲル異物が多発する等の支障をきたす。なお本発明においてヒートシール性を有するとは、具体的には、2枚の同一フィルムを重ね合わせ、熱板式、インパルス式、高周波式、超音波式などのヒートシール装置を用いて、相互熱溶着により袋形状とし内容物を密封したときに通常の内容物入り袋として実用的に使用できるレベルであることを意味する。より具体的には、JIS Z−1707に準じて測定した剥離強度が、170℃の温度でヒートシールしたときに15mm幅あたり3N以上であること、好ましくは140℃の温度でヒートシールしたときに15mm幅あたり3N以上、より好ましくは130℃でヒートシールしたときに15mm幅あたり3N以上である。また、140℃の温度でヒートシールしたときに、剥離強度が15mm幅あたり3N以上であるとき低温ヒートシール性を有する。
スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体の例は、例えば、特開2005−154690号公報に記載されており、また、BASFジャパン株式会社のジョンクリル、東亜合成株式会社のアルフォンなどが市販されている。スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体は単独で用いても2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明のフィルムに用いる製膜滑剤とは、ステアリン酸、ラウリン酸、リシノール酸、オクチル酸などの炭素数10〜20程度の飽和、不飽和脂肪酸と、リチウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛などのアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛族等の金属との金属塩が好ましい。具体的には、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸バリウム、ラウリン酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、リシノール酸バリウム、リシノール酸亜鉛、オクチル酸亜鉛等が挙げられるが、とりわけ食品や医薬品包装材料として安全衛生性に優れたステアリン酸カルシウムが好ましい。
本発明のフィルムに用いる原料として、前記に加えて分散助剤(製膜滑剤の粒の表面を湿潤させ分散を均一にする作用がある。)を添加してもよい。助剤は多官能のエポキシ基を有する高級脂肪酸エステルが好ましい。代表的な助剤として、エポキシ化大豆油およびエポキシ化アマニ油が挙げられる。
本発明のフィルムには、本発明の作用を発揮する限り、その他の物質もさらに含むことができる。
本発明のフィルムの各成分の配合割合は、ポリエチレンテレフタレート100質量部に対し、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体を1〜3質量部、好ましくは1〜2質量部、製膜滑剤を0.05〜1.5質量部、好ましくは0.1〜1質量部、助剤を好ましくは0〜10質量部、より好ましくは0.1〜10質量部が適当である。本発明の樹脂組成物は、本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムに用いられる樹脂組成物である。すなわち、上記したポリエチレンテレフタレート、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グシジル共重合体および製膜滑剤、必要に応じて分散助剤その他の物質を、上記した配合割合で含む樹脂組成物である。
本発明のフィルムは、上記樹脂組成物を製膜して得られるフィルムである。本発明のフィルムがヒートシール性を有する理由は詳しくは不明であるが、製膜時の加熱によりポリエチレンテレフタレートにもともと含まれる少量のカルボキシル基とスチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体のエポキシ基とが結合する反応、ポリエチレンテレフタレートに含まれる少量の水分によるポリエチレンテレフタレートの加水分解反応、及び前記加水解反応により生成するカルボキシル基と前記エポキシ基とが結合する反応、これらの反応が同時に進行し、製膜に適したポリエチレンテレフタレートの高分子量化及び結晶化度の低下によりヒートシール性が発現すると考えられる。そのために、ベント式の溶融押出機が装備された製膜装置を用い、溶融押出機内で樹脂組成物を加熱圧縮させ、脱水及び脱気を行なわせながら、製膜を行うことが好ましい。
押出機のスクリューの圧縮比は脱水、脱気効率の観点から1.8〜3.5が好ましい。なおスクリューの圧縮比とは、スクリューの供給部と計量部の溝部の1ピッチ当たりの体積の比で表されるもので、成形材料を溶融状態で圧縮混練する程度を示す。溶融押出温度はポリエチレンテレフタレートの融点以上、好ましくは260〜350℃、経済的観点からは260〜280℃が好ましい。
製膜は、Tダイ製膜及びインフレーション製膜などが使用しうる。以下、インフレーション製膜の場合について詳細に説明する。インフレーション製膜は上向き空冷式、下向き水冷式のいずれでもよいが、容易にブロー比や製膜速度を上げることができる上向き空冷式が望ましい。好適なブロー比は1.1〜4.0、好ましくは、1.5〜3.0である。1.1未満では工業的な製造効率が低下し、一方、4.0を越えるとフィルムに過度の延伸配向が印加され、ヒートシール性の阻害原因となる。なおインフレーション製膜において、フィルムを膨張させて成膜するが、この膨張の程度をブロー比という。
ブロー比=フィルム直径/ダイ口径=(フィルム幅×2/π)/ダイ口径
で表される。
また徐冷による結晶化度の増加を抑制するため、製膜時の冷却は速やか且つ低温で行うことが好ましい。ダイスから吐出された筒状フィルムは5〜30℃の冷却空気により一次冷却され、さらに60℃のニップロールで扁平に折られた後、扁平筒状の両端部を切断、反物状として巻き取られて製膜が完了する。
製膜されたフィルムは後工程においてドライラミネートや印刷を施すため、片面にコロナ放電処理を行ってもよい。好ましい放電処理は20〜100W/min/mである。
得られたフィルムの厚みは、10〜120μm程度、通常20〜80μm程度である。
このような方法によって、示差走査熱量計(DSC)分析において検出される融解エンタルピー△H、及び結晶化エンタルピー△HCLから次式(a)で求められる結晶化度χcが6.0〜11.5%である、本発明のフィルムを得ることができる。結晶化度はより好ましくは6.0〜9.5%である。
Figure 0005593383
本発明のフィルムはそれ自体単層フィルムとして使用できるが、必要により、他のフィルム、あるいは同じ素材のフィルムを積層して積層フィルムとすることもできる。
本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。
下記の樹脂を用いた。
PET:ポリエチレンテレフタレート、ユニチカ製、“MA−2101M”
密度=1.34g/cm、融点=255℃、固有粘度=0.62dl/g
StGM−1:スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体であり、重量平均分子量が10800、エポキシ価が1.8meq/g、Tgが52℃、の共重合体。
StGM−2:スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体であり、重量平均分子量が5500、エポキシ価が2.2meq/g、Tgが55℃、の共重合体。
StCa:ステアリン酸カルシウム、堺化学工業製、“SC−100”、
ESO:エポキシ化大豆油、花王製、“カポックスS−6”、
CPP:無延伸ポリプロピレンフィルム、
オカモト製、“アロマーU”、80μm
BPET:バリアーコーティングPETフィルム、
東セロ製、“マックスバリア R”、12μm
脱水、脱気および製膜は、下記の空冷式インフレーション製膜機にて次の条件で行った。
押出機:外径75mm、圧縮比2.7のスクリュー押出機(押出温度270℃)
ダイス:外径200mm、リップ間隔0.7mm、温度270℃
ブロー比:2.6
製膜速度:10m/分
冷却エアー:15℃、流量=20m/分
フィルム厚み=80μm
コロナ放電処理=50W/min/m(片面)
<ヒートシール性の評価>
作製した2枚のフィルムを未処理面同士で重ね合わせ、表1記載の温度で、圧力0.2MPa、時間1.0秒でヒートシールを行い、JIS Z−1707に準じて剥離強度を測定した。
<香気成分の収着性評価>
・前記BPETフィルムに汎用ドライラミネート用接着剤(DIC製「LE−3100」)を2.5g/mで塗布し溶媒を乾燥除去する。
・作製したフィルムの処理面を接着剤塗布面とを貼合圧着し、接着剤硬化のために40℃、48時間の養生を施す。
・得られた積層フィルム2枚を重ね、富士インパルス社製のヒートシーラー、商品名「オンパル」で、190℃、加熱1秒、冷却4秒でヒートシールにより内寸100mm×100mmの三方ヒートシール袋を作製する。
・三方袋の中に香気性食品を収容し、残る一方をヒートシールして密封する。
・密封袋を、23℃、50%RHにて1週間(168時間)静置する。
・静置後、サンプル袋より内容物を取り出し、空袋内にエーテルを注入後、再びヒートシールにより密封して香気成分の抽出を行う(約2時間)。その後、無水硫酸ナトリウムによる脱水を行い(約1日)、内標準物質として1%シクロヘキサノール2μL添加した液体を濃縮後、ガスクロマトグラフィーにて測定する。
・評価は、内標準物質(H1)と対象となる物質(H2)のピーク高さの比(H2/H1)の総和にて行った。総和が小さいほど、内容物香気成分の包材への収着量が少ないことを示唆する。
<耐熱性の評価>
・前記の収着性評価用と同材で内寸100×100mmの三方袋を作製し、袋の胴部に製膜平行方向(MD)および製膜直交方向(TD)に精確な50mmの標線を記す。
・三方袋の中に蒸留水50mlを充填し、含気のない満注の状態で残る一方をヒートシールして密封する。
・密封袋を145℃、15分の高圧蒸気滅菌を施す。
・滅菌後に取り出した密閉袋の一部を切除し、水を排出した空袋の標線の寸法変化および外観を下記の基準で判定した。
A:フィルムに皺や白濁は少なく、充填水の密閉を保っている。
B:フィルムの皺や白濁が目立つが、充填水の密閉を保っている。
C:フィルムの皺や白濁が目立ち、充填水の漏れがみられた。
D:充填水は完全に漏れ出し、空袋自体が原形をとどめない状態。
製膜したフィルムとフィルムの結晶化度を表1に示す。
Figure 0005593383
ヒートシール性の評価結果を表2に示す。
Figure 0005593383
実施例1〜実施例3、比較例1、比較例2及びCPPの各フィルムを用いた香気成分の収着性評価を表3に示す。
Figure 0005593383
実施例1〜実施例3、比較例1、比較例2及びCPPの各フィルムを用いた耐熱性の評価結果を表4に示す。
Figure 0005593383
基体に担持させることなく単独製膜により、低温ヒートシール性を有するポリエチレンテレフタレートフィルムを得る方法を提供できる。また、本発明のポリエチレンテレフタレートフィルムは、低温で直接ヒートシールでき、収容物の香気成分、薬効成分を収着することなく、且つ145℃以上の高温蒸気滅菌やマイクロ波加熱にも対応できるので種々の物品を収納できるヒートシール袋に用いることができ、特に、食品や医薬品を収納する袋として用いることができる。

Claims (5)

  1. 25℃における固有粘度が0.6〜0.7dl/gのポリエチレンテレフタレート100質量部に対し、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グシジル共重合体1〜3質量部および製膜滑剤0.05〜1.5質量部を含む樹脂組成物を、フィルム状の基体に担持させることなく製膜して得られる、ポリエチレンテレフタレートフィルムであって、
    スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体の重量平均分子量が5500〜10800、ASTM−D 1652の方法により測定したエポキシ価が1.8〜2.2meq/gである、ポリエチレンテレフタレートフィルム
  2. 分散助剤を0質量部を超えて10質量部以下さらに含む請求項1に記載のポリエチレンテレフタレートフィルム。
  3. 結晶化度が6〜11.5%である請求項1又は2に記載のポリエチレンテレフタレートフィルム。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載のポリエチレンテレフタレートフィルムを、ベント式溶融押出機が装備された製膜装置を用いて製膜することを特徴とするポリエチレンテレフタレートフィルムの製造方法。
  5. フィルム状の基体に担持されることなく製膜されるポリエチレンテレフタレートフィルム製造用樹脂組成物であって、
    25℃における固有粘度が0.6〜0.7dl/gのポリエチレンテレフタレート100質量部に対し、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グシジル共重合体1〜3質量部および製膜滑剤0.05〜1.5質量部を含み、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル−メタクリル酸グリシジル共重合体の重量平均分子量が5500〜10800、ASTM−D 1652の方法により測定したエポキシ価が1.8〜2.2meq/gである、ポリエチレンテレフタレートフィルム製造用樹脂組成物。
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