JP5586821B2 - 衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートならびにその製造方法 - Google Patents

衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートならびにその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5586821B2
JP5586821B2 JP2006209401A JP2006209401A JP5586821B2 JP 5586821 B2 JP5586821 B2 JP 5586821B2 JP 2006209401 A JP2006209401 A JP 2006209401A JP 2006209401 A JP2006209401 A JP 2006209401A JP 5586821 B2 JP5586821 B2 JP 5586821B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
sensitive adhesive
absorbing pressure
monomer composition
acrylic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006209401A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008031389A (ja
Inventor
忠昭 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2006209401A priority Critical patent/JP5586821B2/ja
Publication of JP2008031389A publication Critical patent/JP2008031389A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5586821B2 publication Critical patent/JP5586821B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

本発明は、衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートならびにその製造方法に関する。より詳細には、液晶表示装置等の画像表示装置に供される衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートならびにその製造方法に関する。
液晶表示装置は、その画像形成方式から、液晶パネル表面を形成するガラス基板の両側に偏光板を配置することが必要不可欠である。偏光板は、一般的には、偏光子の両面に偏光子保護フィルムを貼り合わせたものが用いられている。また、液晶パネルの光学補償を目的として、位相差フィルム等の光学補償フィルムを、偏光板と前記ガラス基板との間に配置させることも行われている。
上記ガラス基板が外的衝撃により破損するのを防止する目的で、ガラス基板の視認側に衝撃吸収粘着剤層を設けることが開示されている(特許文献1参照)。衝撃吸収粘着剤層の配置は、例えば、偏光板の視認側、偏光板とガラス基板との間が提案されている。
携帯電話等のモバイル機器においては、通常、液晶ディスプレイの視認側にプラスチックシート等から形成された保護層が設けられている。また、外的衝撃による液晶ディスプレイの破損を防止するため、液晶ディスプレイと保護層との間に、空間(空気層)が設けられている。しかし、保護層と空気層との界面、および、空気層と液晶ディスプレイとの界面において、反射が生じて視認性の低下を引き起こすという問題がある。そこで、耐衝撃性を確保しつつも、視認性の向上、さらには、プラスチックシート(モバイル機器)の薄型化を目的として、空気層の代わりに上記の衝撃吸収粘着剤層が用いられている。
上記衝撃吸収粘着剤層は、実用上十分な耐衝撃性能を得るために、代表的には数百ミクロンの厚みを有する。しかし、上記衝撃吸収粘着剤層を液晶表示装置に供したとき、衝撃吸収粘着剤層の表面平滑性が劣る、衝撃吸収粘着剤層中に製造過程で生成した異物が混入する等により、表示画面の視認性に劣るという問題が発生し得る。
特開2005−173462号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、表示画面の視認性に優れた衝撃吸収粘着剤ならびに衝撃吸収粘着剤シートおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の衝撃吸収粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとを含むモノマー組成物を重合させて得られた(メタ)アクリル系ポリマーを含み、該モノマー組成物中のジエステルの含有量が0.07%以下である。
好ましい実施形態においては、上記モノマー組成物中における上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの含有量が0.5〜40重量%である。
本発明の別の局面によれば、衝撃吸収粘着剤シートが提供される。この衝撃吸収粘着剤シートは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとを含むモノマー組成物を重合させて得られた(メタ)アクリル系ポリマーを含む衝撃吸収粘着剤層を有し、該モノマー組成物中のジエステルの含有量が0.07%以下である。
好ましい実施形態においては、上記モノマー組成物中における上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの含有量が0.5〜40重量%である。
本発明によれば、上述のようにモノマー組成物中のジエステルの含有量を0.07%以下とすることにより、得られる衝撃吸収粘着剤層の表面平滑性が劣る、衝撃吸収粘着剤層中に異物が混入する等の問題を防止し得る。その結果、視認性に優れた衝撃吸収粘着剤ならびに衝撃吸収粘着剤シートおよびその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
A.衝撃吸収粘着剤
本発明の衝撃吸収粘着剤は、モノマー組成物を重合させて得られた(メタ)アクリル系ポリマーを含む。当該モノマー組成物は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとを含む。なお、本明細書において「モノマー組成物」とは、使用する全モノマー成分をいう。すなわち、後述する重合開始剤、架橋剤、添加剤は含まない。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロヘキシル)−メチルアクリレート、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
上記モノマー組成物は、上記に加えて、任意の適切な他のモノマーを含み得る。他のモノマーの具体例としえは、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、スルフォン酸基、リン酸基等の極性基を有する単量体等が挙げられる。
上記モノマー組成物中のジエステルの含有量は0.07重量%以下であり、好ましくは0.06重量%以下、さらに好ましくは0.05重量%以下である。このように、ジエステルの含有量は少なければ少ないほどよい。現実的には、精製コスト等とのバランスを考慮して、0.001重量%以上であり得る。ジエステルの含有量をこのような範囲とすることにより、後述する重合時に当該モノマー組成物のゲル化を防止し得、得られる衝撃吸収粘着剤層の表面平滑性が劣る、衝撃吸収粘着剤層中に異物が混入する等の問題を防止し得る。その結果、表示画面の視認性に優れた衝撃吸収粘着剤層が得られ得る。なお、本明細書において「ジエステル」とは、上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの製造時に副生物として生成するアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートをいう。
上記モノマー組成物中のジエステルの含有量を達成し得る方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。例えば、上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの製造時にジエステルの生成を抑制させる方法、上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとジエステルとを分離してジエステルを除去する方法等が挙げられる。前者の具体例としては、特開2004−244364号公報、特開2004−10603号公報に記載の方法等が挙げられる。後者の具体例としては、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとジエステルとを蒸留により分離する方法等が挙げられる。
上記モノマー組成物中における上記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、上記ジエステルの含有量を達成し得る限り、任意の適切な値に設定され得る。好ましくは0.5〜40重量%、さらに好ましくは2〜30重量%、特に好ましくは10〜30重量%である。密着性に優れ得、衝撃吸収能に優れ得るからである。また、上記ジエステルの含有量を容易に達成し得るからである。
上記(メタ)アクリル系ポリマーを重合する際には、任意の適切な重合開始剤を用い得る。重合開始剤の具体例としては、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)−フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系化合物等の光重合開始剤;熱重合開始剤が挙げられる。
上記重合開始剤の添加量は、上記モノマー組成物100重量部に対し、好ましくは0.005〜5重量部、さらに好ましくは0.005〜1重量部、特に好ましくは0.05〜0.5重量部である。
上記重合に際し、架橋剤を添加してもよい。架橋剤としては、例えば、多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。多官能(メタ)アクリレートの具体例としては、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記架橋剤の添加量は、上記モノマー組成物100重量部に対し、好ましくは0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.05〜5重量部である。
本発明の衝撃吸収粘着剤は、任意の適切な添加剤を含み得る。添加剤としては、例えば、可塑剤、溶剤等が挙げられる。
B.衝撃吸収粘着剤シート
本発明の衝撃吸収粘着剤シートは、少なくとも衝撃吸収粘着剤層を有する。代表的には、衝撃吸収粘着剤層の片側または両側に配置されたセパレーターをさらに有する。
B−1.衝撃吸収粘着剤層
上記衝撃吸収粘着剤層は、上記モノマー組成物を重合させて得られた(メタ)アクリル系ポリマーを含む。衝撃吸収粘着剤層は、代表的には、上記モノマー組成物を重合させて形成され得る。重合方法は、用いる重合開始剤の種類等に応じて、任意の適切な方法を採用し得る。好ましくは、紫外線照射による光重合法である。反応性に優れ得るからである。
衝撃吸収粘着剤層の形成方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。代表的には、モノマー組成物を基材(セパレーター)上に塗布し、当該塗布層を重合させる方法が挙げられる。塗布方法としては、任意の適切な方法を採用し得る。ここで、モノマー組成物を予め重合(プレ重合)させてシロップ(ポリマー・モノマー混合液)を調製し、シロップを基材上に塗布することが好ましい。プレ重合させることにより、塗布作業性に優れ得る。その結果、後述の所望の厚みを容易に達成し得、さらには、得られる衝撃吸収粘着剤層の表面平滑性に優れ得、表示画面の視認性に優れた衝撃吸収粘着剤層が得られ得る。また、プレ重合時にモノマー組成物の一部がゲル化した場合であっても、当該ゲルを除去し得る。その結果、衝撃吸収粘着剤層中に異物が混入する等の問題を防止し得、表示画面の視認性に優れた衝撃吸収粘着剤層が得られ得る。モノマー組成物のプレ重合率は、任意の適切な値に設定し得る。好ましくは3〜30重量%、さらに好ましくは4〜20重量%、特に好ましくは7〜17重量%である。このようなプレ重合率にすることにより、塗布作業性により優れ得る。なお、上記重合開始剤、架橋剤等は、プレ重合前後で複数回に分けて加えてもよい。
上記衝撃吸収粘着剤層の20℃での動的貯蔵弾性率G´は、好ましくは1×10Pa以下であり、さらに好ましくは1×10〜7×10Paである。優れた衝撃吸収能を得ることができるからである。
上記衝撃吸収粘着剤層の厚みは、好ましくは100〜1000μmであり、さらに好ましくは100〜600μmである。厚みが100μm未満では、十分な衝撃吸収能が得られないおそれがある。一方、厚みが1000μmを超えると、視認性の問題が生じやすい。
B−2.その他の層
上記セパレーターは、代表的には、支持基材と、該支持基材の少なくとも片側(上記衝撃吸収粘着剤層が配置される側)に配置された剥離性付与層とを含む。後述の剥離性付与層を形成する剥離剤の種類、塗布量を適宜選択することにより、セパレーターの剥離力を容易に調節し得る。
上記支持基材としては、任意の適切なプラスチックフィルムが採用され得る。また、支持基材は、プラスチックフィルムの単一層であってもよく、プラスチックフィルムの積層体であってもよい。プラスチックフィルムは、セパレーターとしての機能を発揮し得る限り、任意の適切な材料で形成され得る。具体例として、ナイロン類;ポリ塩化ビニル等のハロゲン含有ポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類等が挙げられる。中でも、打ち抜き加工性等の点からポリエステルフィルムが好ましい。また、支持基材の材料としては、上記剥離性付与層(例えば、シリコーン樹脂)に対して、触媒毒となる成分を含まないものが好ましい。なお、支持基材の表面は、金属蒸着が施されていてもよい。
上記剥離性付与層は、任意の適切な剥離剤で形成され得る。具体例として、縮合型や付加型等の熱硬化型シリコーン系剥離剤、紫外線や電子線等による放射線硬化型シリコーン系剥離剤等のシリコーン系剥離剤;(メタ)アクリル酸のフッ素含有エステルと、炭素数8以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキルエステル等とを重合して得られたアクリル系共重合体を含むフッ素系剥離剤;炭素数12〜22の長鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと、炭素数8以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキルエステル等とを重合して得られたアクリル系共重合体を含む長鎖アルキル系剥離剤(特公昭29−3144号公報、特公昭29−7333号公報)等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、シリコーン系剥離剤である。
上記剥離性付与層としては、例えば、特開2004−346093号公報に記載の離型層を採用してもよい。
上記セパレーターの厚みは、代表的には15〜100μm程度であり、好ましくは30〜100μm程度である。
本発明の衝撃吸収粘着剤シートは、上記衝撃吸収粘着剤層の片面もしくは両面に配置された下塗り層をさらに有していてもよい。下塗り層を設けることにより、被着体に対する衝撃吸収粘着剤層の粘着特性を向上させることができる。上記下塗り層を形成する材料としては、任意の適切な材料が採用され得る。具体例として、特開2005−173462号公報に記載の下塗り層が挙げられる。
上記下塗り層の厚みは、任意の適切な値に設定され得る。好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは10〜30μm、特に好ましくは20〜25μmである。
本発明の衝撃吸収粘着剤シートは、上記以外にも、必要に応じて任意の適切なその他の層を有し得る。その他の層としては、例えば、光学補償層、偏光層、保護層等が挙げられる。その他の層の種類、数、配置等は、目的に応じて適宜選択し得る。
B−3.積層方法および使用方法
上記各層の積層順序および積層方法は、特に限定されない。本発明の衝撃吸収粘着剤シートの使用方法は、任意の適切な方法が採用され得る。代表的には、上記セパレーターを剥離して、この剥離面を所望の光学素子等に貼着させる方法が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例には限定されない。なお、特に示さない限り、実施例中の部および%は重量基準である。
〔実施例1〕
2−エチルヘキシルアクリレート83.6部と、4−ヒドロキシブチルアクリレート16.4部と、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の「イルガキュア−651」)0.05部と、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の「イルガキュアIr−184」)0.05部とを、冷却管、窒素導入管、温度計、紫外線照射装置および攪拌装置を備えた反応容器に入れ、紫外線を照射して重合処理を行った。このとき、重合率が13重量%になるように紫外線照射量を調整した。このようにして、シロップ(ポリマー・モノマー混合液)を得た。
なお、本実施例で用いた4−ヒドロキシブチルアクリレートには、ジエステルが0.14%含有されていた。
次に、上記で得られたシロップ100部に対して、架橋剤としてトリメチロールプロパントリアクリレート0.2部と、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の「イルガキュアIr−184」)0.15部とを混合し、塗布液を得た。得られた塗布液を、基材(厚み75μmのポリエステル系セパレーター、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製の「PETセパMRN」)上に塗布し、その上面を、基材(「PETセパMRN」)で覆い、積層体を得た。得られた積層体を−15℃で冷却しながら、紫外線ランプにより、2,000mJ/cmの紫外線を照射して光重合させて、厚み0.4mmの衝撃吸収粘着剤層を作製した。
なお、モノマー組成物中のジエステルの含有量は0.023%であった。
〔実施例2〕
ジエステルの含有量が0.20%の4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、衝撃吸収粘着剤層を作製した。なお、モノマー組成物中のジエステルの含有量は0.033%であった。
〔実施例3〕
ジエステルの含有量が0.30%の4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、衝撃吸収粘着剤層を作製した。なお、モノマー組成物中のジエステルの含有量は0.049%であった。
〔実施例4〕
ジエステルの含有量が0.35%の4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、衝撃吸収粘着剤層を作製した。なお、モノマー組成物中のジエステルの含有量は0.057%であった。
〔実施例5〕
4−ヒドロキシブチルアクリレートのかわりに、ジエステルの含有量が0.20%のヒドロキシエチルアクリレートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、衝撃吸収粘着剤層を作製した。なお、モノマー組成物中のジエステルの含有量は0.033%であった。
〔実施例6〕
ジエステルの含有量が0.40%の4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、衝撃吸収粘着剤層を作製した。なお、モノマー組成物中のジエステルの含有量は0.066%であった。
〔比較例1〕
ジエステルの含有量が0.45%の4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、衝撃吸収粘着剤層を作製した。なお、モノマー組成物中のジエステルの含有量は0.074%であった。
〔比較例2〕
ジエステルの含有量が0.50%の4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、衝撃吸収粘着剤層を作製した。なお、モノマー組成物中のジエステルの含有量は0.082%であった。
〈モノマー組成物中のジエステルの含有量の測定〉
各実施例で用いた水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルに含まれるジエステル量を、ガスクロマトグラフィーで測定した。得られた測定値を用いて、モノマー組成物中のジエステルの含有量を算出した。測定条件は、以下の通りである。
・分析装置:島津製作所製「GC14B」
・検出器:水素炎イオン化型(FID)
・カラム:CW−HP 10%シリコンOV−101 60〜80mesh ガラス製
・カラムサイズ:内径3mm 長さ3m
・カラム温度:100〜260℃(昇温速度:16℃/分)
・注入口温度:260℃
・検出器温度:260℃
・キャリアーガス:窒素
・ガス流量:50ml/分
・試料注入量:0.5μL
各実施例および各比較例で得られた衝撃吸収粘着剤について表1にまとめる。また、各実施例および各比較例で得られた衝撃吸収粘着剤層を携帯電話の表示画面に供した。表示画面の視認性の評価結果も表1に示す。
Figure 0005586821
表1から明らかなように、実施例1〜5では、プレ重合で得られたシロップはゲル化しなかった。実施例6では、プレ重合で得られたシロップの一部がゲル化していたが、ゲル化したシロップを容易に除去できた。一方。比較例1および2では、プレ重合で得られたシロップはほぼ完全にゲル化してしまい、基材に塗布する際の作業性にも劣っていた。
表1から明らかなように、実施例1〜6では異物が確認されず、視認性に優れていた。一方、比較例1および2では、表示画面に異物が確認され、視認性に劣っていた。
本発明の衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートは、液晶表示装置等の画像表示装置に好適に用いられる。

Claims (2)

  1. (メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとを含むモノマー組成物を重合させて得られた(メタ)アクリル系ポリマーを含み、
    該モノマー組成物中における該水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの含有量が10〜30重量%であり、
    該モノマー組成物中のジエステルの含有量が0.07重量%以下であり、
    該モノマー組成物が架橋剤を含まず、
    該ジエステルが該水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの製造時に副生物として生成するアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートである、
    画像表示装置に用いられる、衝撃吸収粘着剤。
  2. (メタ)アクリル酸アルキルエステルと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとを含むモノマー組成物を重合させて得られた(メタ)アクリル系ポリマーを含む衝撃吸収粘着剤層を有し、
    該モノマー組成物中における該水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの含有量が10〜30重量%であり、
    該モノマー組成物中のジエステルの含有量が0.07重量%以下であり、
    該モノマー組成物が架橋剤を含まず、
    該ジエステルが該水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの製造時に副生物として生成するアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートである、
    画像表示装置に用いられる、衝撃吸収粘着剤シート。
JP2006209401A 2006-08-01 2006-08-01 衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートならびにその製造方法 Active JP5586821B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006209401A JP5586821B2 (ja) 2006-08-01 2006-08-01 衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートならびにその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006209401A JP5586821B2 (ja) 2006-08-01 2006-08-01 衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートならびにその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008031389A JP2008031389A (ja) 2008-02-14
JP5586821B2 true JP5586821B2 (ja) 2014-09-10

Family

ID=39121162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006209401A Active JP5586821B2 (ja) 2006-08-01 2006-08-01 衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートならびにその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5586821B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5758647B2 (ja) * 2011-02-17 2015-08-05 日東電工株式会社 光学用粘着シート
JP6140491B2 (ja) * 2012-08-07 2017-05-31 日東電工株式会社 両面粘着シート及び携帯電子機器
KR101822700B1 (ko) * 2014-12-23 2018-01-30 삼성에스디아이 주식회사 점착제 조성물, 이로부터 형성된 점착필름 및 이를 포함하는 디스플레이 부재

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0819390B2 (ja) * 1988-09-06 1996-02-28 日立化成工業株式会社 粘着剤用樹脂組成物
JPH1017835A (ja) * 1996-07-01 1998-01-20 Nichiban Co Ltd ガラス破散防止用再剥離性粘着テ−プロ−ル
US6013722A (en) * 1998-01-27 2000-01-11 3M Innovative Properties Company Non-whitening emulsion pressure sensitive adhesives
JP4572007B2 (ja) * 1999-11-02 2010-10-27 日東電工株式会社 水分散型再剥離用感圧接着剤とその接着シ―ト類
JP2002341776A (ja) * 2001-05-16 2002-11-29 Nitto Denko Corp ガラス割れ防止用フィルム状フィルタとプラズマ表示装置
JP2004010603A (ja) * 2002-06-11 2004-01-15 Nippon Shokubai Co Ltd ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートおよびその製造方法
JP4236149B2 (ja) * 2002-06-25 2009-03-11 日本カーバイド工業株式会社 粘着剤組成物及び粘着シート
JP2004075559A (ja) * 2002-08-12 2004-03-11 Nippon Shokubai Co Ltd ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法
JP4134350B2 (ja) * 2002-08-29 2008-08-20 綜研化学株式会社 光学部材用粘着剤及び該粘着剤を用いた光学部材
JP4370888B2 (ja) * 2002-11-25 2009-11-25 住友化学株式会社 粘着剤付光学フィルム及びそれを用いた光学積層体
JP2005173462A (ja) * 2003-12-15 2005-06-30 Nitto Denko Corp ガラス割れ防止積層体および液晶表示装置
JP4531628B2 (ja) * 2004-09-16 2010-08-25 日東電工株式会社 粘着剤組成物、粘着シート類、および表面保護フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008031389A (ja) 2008-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6456686B2 (ja) 粘着剤層付偏光フィルムおよび画像表示装置
JP6325538B2 (ja) 偏光板用粘着剤組成物、偏光板用粘着シート、粘着剤層付き偏光板、積層体及びフラットパネルディスプレイ
JP6508869B2 (ja) 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シート、光学部材、及びタッチパネル
JP4682299B2 (ja) 保護シート用感圧接着剤
JP2019070150A (ja) 粘着剤組成物、粘着剤層、粘着シート、光学部材、及びタッチパネル
JP7036715B2 (ja) 両面粘着テープ
JP5856463B2 (ja) 携帯電子機器部材固定用両面粘着シート
JP2008037943A (ja) 衝撃吸収粘着剤シートおよびその製造方法
JP2005179481A (ja) 積層シート及び液晶表示装置
KR102142895B1 (ko) 양면 점착 시트
JP2020083996A (ja) 粘着シートおよびその製造方法、ならびに画像表示装置の製造方法
JP5566774B2 (ja) 放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ
KR101435240B1 (ko) 터치 패널
JP2013199521A (ja) 光学用粘着シートを形成するための熱又は光硬化性樹脂組成物及び光学用粘着シート
JP5586821B2 (ja) 衝撃吸収粘着剤および衝撃吸収粘着剤シートならびにその製造方法
JP5963286B2 (ja) 衝撃吸収粘着剤シートおよびその製造方法
JP7188084B2 (ja) 無溶剤型アクリル系樹脂組成物、これを用いた無溶剤型アクリル系粘着剤、粘着シートおよび無溶剤型アクリル系樹脂組成物の製造方法
KR102659187B1 (ko) 점착 시트
KR102589157B1 (ko) 점착 시트
JP2014051566A (ja) 両面粘着シート
JP2008143931A (ja) 衝撃吸収粘着剤シートおよび衝撃吸収粘着剤層付偏光板
JP3676478B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JP4919327B2 (ja) 衝撃吸収粘着剤シート
WO2023282010A1 (ja) 両面粘着シート
WO2024106384A1 (ja) 粘着シート製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140716

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140723

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5586821

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250