JP5582527B2 - グラファイト状窒化炭素の製造方法 - Google Patents

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本発明は、金属イオンを内包するグラファイト状窒化炭素及びその製造方法に関する。
近年、空気浄化を行う技術が研究されており、太陽光や室内光によって環境汚染物質を分解除去することが可能な光触媒が注目され、その研究が精力的に行われている。
酸化チタンはその代表的なものであり、強力な光触媒活性を示す。しかしながら、酸化チタンは、バンドギャップが大きくて太陽光の大部分を占める可視光が吸収されず、紫外光にのみに活性なため、太陽光を十分に利用することができない、紫外光が極めて弱い室内では機能しない、などの課題があった。そこで、可視光を利用することができるように、いろいろは改良がなされている。
例えば、酸化タングステンなどの半導体は、酸化チタンと比較してバンドギャップが小さいために可視光を吸収することができ、可視光活性な光触媒(可視光応答性光触媒)として期待されている(特許文献1、2)。これらの可視光応答性光触媒は、白金やパラジウム、銅化合物などの助触媒を利用して活性を向上させることが多い。
金属助触媒の添加は、一般的に触媒の高活性化に用いられるが、窒化炭素と金属イオンを複合化した化合物に関する報告は数件にとどまっている。
例えば、非特許文献1では、グラファイト状窒化炭素(以下、「g−C」ということもある。)を用いた、水の光分が提案されている。
g−Cの粉末については、メラミンまたはシアナミドを熱分解することで合成できることが80年代から知られているが、触媒作用は近年まで研究されておらず、実際、メラミンから合成されたg−Cをそのまま使っても、ほとんど触媒活性はない。前記非特許文献1では、g−Cの表面に白金やルテニウムを担持することで活性を向上させ、水の光分解(水素発生、酸素発生)に利用できるようにしたものである。
また、非特許文献2では、Feを添加して合成した窒化炭素を用い、過酸化水素を添加し、光を照射すると、ベンゼンがフェノールへと酸化されることが記載されている。
一方、光触媒以外では、g−Cの粉末について、幾つかの報告がされている。
例えば、非特許文献3には、シリカをテーンプレートとして超微粒子g−Cを合成し、シリカをフッ酸で除去することにより、高比表面積のg−Cを合成する手法が記載されているが、光触媒活性については評価していない。
また、特許文献3、4には、g−Cを、MOH水溶液(M=K,Na,Li)或いは鉱酸で処理したものが、優れた蛍光特性或いは潤滑特性を示すことが記載されているが、触媒活性については何ら記載されていない。
さらに、特許文献5では、窒化炭素と遷移金属またはその合金と反応させることで得られる層状構造を有する窒化炭素の金属化合物粉末が、潤滑特性を示すと同時にその一部は常磁性を示すことが記載されているが、触媒については何ら記載がない。
特開2009−61426号公報 特開2008−149312号公報 特開平02−206619号公報 特開平02−300233号公報 特開平02−308815号公報 特願2009−241049
前田和彦,堂免一成, WANG Xinchen, THOMAS Arne, ANTONIETTI Markus ,西原康師 触媒討論会討論会A予稿集 Vol.102nd, Page.126 (2008.09.23)「カーボンナイトライド(C3N4)の可視光照射下における光触媒活性」 Xiufang Chen, Jinshui Zhang, Xianzhi Fu, Markus Antonietti and Xinchen Wang J. AM. CHEM. SOC. 2009, 131, 11658-11659, Fe-g-C3N4-Catalyzed Oxidation of Benzene to Phenol Using Hydrogen Peroxide and Visible Light Matthijs Groenewolt, Markus Antonietti ;Adbanced Materials 2005, 17, 1789-1792, Synthesis of g-C3N4 Nanoparticles in Mesoporous Silica Host Matrices
前述のとおり、金属助触媒の添加は、一般的に触媒の高活性化に用いられるが、窒化炭素と金属イオンを複合化した化合物に関する報告は数件にとどまっており(非特許文献1,2)、これらの触媒活性は充分なものではない。
一方、窒化炭素の原料となる含窒素有機化合物と、金属源となる金属塩を混合し、600℃付近で焼成する方法や、含窒素化合物を高温の金属ターゲット上にCVD法で析出させる方法が報告されているが、金属イオンと窒化炭素の相互作用を活かした材料は開発されていない。また、金属添加窒化炭素の比表面積は10m/g未満と極めて小さく、触媒としての活性がほとんどなかった。また、比表面積が小さいことは粒子が大きいことを示し、コーティング剤につかうのも困難であった。
さらに、上記の含窒素有機化合物と金属塩を混合して焼成する方法で、パラジウムのように酸化活性の高い金属元素含む窒化炭素を合成しようとしても、原料の含窒素有機化合物がパラジウムの触媒効果により燃焼してしまい、窒化炭素を含む化合物は得られなかった。
また、特許文献5では、微量のNiが窒素あるいは炭素と結合してグラファイト構造の中に入り込んでいると考えられるとしている。このように、窒化炭素の層間に金属イオンを挿入すると、触媒活性、光学特性、半導体特性、潤滑特性などを制御できることが、類似化合物である金属挿入グラファイトの研究から容易に類推される。しかしながら、高温で含窒素有機化合物と金属や金属化合物を反応させるために、比表面積の小さな窒化炭素しか得られず、触媒としての活性は得られない。
本発明は、こうした現状を鑑みてなされたものであって、比表面積が大きな微粒子であり、充分な触媒活性を有するg−C、及びその簡便な製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ね、グラファイト状窒化炭素の粉末を、アルカリ水溶液中又は酸性水溶液中で処理して得られた粉末を主成分とする可視光応答性光触媒を提案している(特許文献6)。
本発明者らはさらに検討を重ね、水熱合成の手法を用いることによっても上記課題を解決しうることが判明した。
すなわち、前述のとおり、高温で含窒素有機化合物と金属や金属化合物を反応させると、比表面積の小さな窒化炭素しか得られないが、数百度未満で、(i)比表面積の大きな窒化炭素に金属イオンを結合させる方法、(ii)窒化炭素と金属イオンを結合させつつ比表面積を増大させる方法、を見いだすことが上記課題の達成には必要であると考えた。
そして該方法についてさらに検討を重ねた結果、メラミンやシアナミドなどの含窒素有機化合物を熱分解してg−Cを調製したのち、金属イオンを含む水溶液と反応させ、金属イオンをg−Cの層状構造内に挿入することにより、これらが可能になることを見いだしたものである。
本発明はこれらの知見に基づいて完成に至ったものであり、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1]グラファイト状窒化炭素の粉末を、金属塩化物、金属硫酸化物、又は金属硝酸化物から選ばれる金属化合物の水溶液中で加熱処理することを特徴とする、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
[2]前記処理が、100〜150℃での加熱処理であることを特徴とする上記[1]の、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
[3]前記金属が、Li、Na、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Mo、Ru、Pd、Ag、Ba、及びPtから選ばれるいずれかであることを特徴とする上記[1]又は[2]の、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
[4]前記処理により、グラファイト状窒化炭素の比表面積増大させることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかの、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
[5]前記層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素が、光触媒の有効成分であることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかの、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
本発明によれば、さまざまな金属イオンを安定して保持し、耐薬品性に優れる全く新規な物質を製造することが可能であり、該方法で得られた物質により、優れた光吸収特性、熱触媒特性、光触媒特性を有する新規材料を提供することが可能となる。
Agイオンを挿入したg−CのXPSスペクトルを示す図。 g−CのX線回折図であり、(a)は、原料のg−C、(b)は、Feイオンを挿入したg−C、(c)は、従来の焼成法(参考:非特許文献1)で得られた鉄含有窒化炭素。 Feイオンを挿入したg−CのXPSスペクトルを示す図。 g−CのX線回折図であり、(a)は、原料のg−C、(b)は、Pdイオンを挿入したg−C、(c)は、従来の焼成法でPdを窒化炭素に導入しようとして得られた粉末。 Pdイオンを挿入したg−CのXPSスペクトルを示す図。 Znイオンを挿入したg−CのXPSスペクトルを示す図。 各種の金属イオンを挿入したg−CのX線回折図。 各種の金属イオンを挿入したg−CのXPSスペクトルの400eV付近の拡大図。 各種の金属イオンを挿入したg−CのXPSスペクトルの290eV付近の拡大図。 各種の金属イオンを挿入したg−C、未処理のg−C、および酸化チタンの可視紫外拡散反射スペクトルを示す図。 Agを挿入したg−C粉末によるNOx除去試験のプロファイルを示す図。
本発明の金属窒化炭素化合物は、グラファイト状窒化炭素(g−C)の粉末を、金属化合物水溶液中で処理することにより、金属イオンをg−Cの層間に挿入したことを特徴とするものである。
すなわち、g−Cは、金属化合物水溶液中で処理することで、金属イオンがg−Cの層間に挿入されるとともに表面積が増大し、g−Cだけでは得られない機能を提供するものであり、多種の金属について同様の金属イオン挿入ができることから、多様な性質の金属窒化炭素化合物を提供できることを特徴とする。
以下、本発明について、製造例及び具体的な測定結果を用いてより詳細に説明するが、本発明は、これらにより限定されるものではない。
(実施例1)
(g−C粉末の製造)
g−Cを次のようにして合成した。
メラミン(和光純薬製)30gを、アルミナ製るつぼに入れて蓋をし、550℃の電気炉で1時間焼成し、生成物を乳鉢で磨り潰した後、再びるつぼに入れてさらに1時間550℃で焼成した。得られる黄色の粉末を乳鉢で磨り潰し、g−C粉末を得た。
得られた試料の元素分析の結果、C/N比は0.67であり、やや理論値の0.75よりも小さく、炭素が少なかったが、X線回折の結果はg−Cであることを示した。
なお、窒化炭素の原材料としてシアナミドを用いた場合にも、ほぼ同様の結果が得られたことから、メラミン以外の窒化炭素の原材料を用いても良い。
(g−Cへの金属イオンの挿入)
前記のg−C粉末0.5gと、硝酸銀0.2gと、水5mlをテフロン(登録商標)製るつぼに入れ、超音波発生器を利用して硝酸銀を溶解させた。この時の銀イオン濃度は0.24mol/lである。テフロン(登録商標)製るつぼをステンレス製ジャケットに入れ、マグネッチックスターラーで攪拌しながら加熱した。温度はステンレスジャケットの上部で熱電対を用いて測定し、温度調節器、スライダック、マントルヒーターを用いて温度を調節した。150℃で20時間加熱した後、放冷して室温とした。テフロン(登録商標)製るつぼ内の懸濁液を遠心分離し、沈殿物を得た。沈殿物に30mlの水を加えて攪拌し、超遠心分離機(クボタ製マイクロ冷却遠心機モデル3700)で遠心分離(20000Gで10分)することにより沈殿物を水洗する過程を数回くりかえし、銀(Ag)イオンの挿入されたg−Cを得た。
Agイオンが挿入されたことを確認するために、得られた試料のX線光電子スペクトル(XPS)を測定した。XPSの測定には、FISONS社製ESCALAB−220iXLを用い、電子銃で中和しながらスペクトルを測定した。
図1は、その結果を示すものであり、365〜378evの領域に、Agイオンの存在を示すピークが確認された。370eVおよび376eV付近にピークのショルダーがあり、特殊な状態のAgイオンが存在していることを示しており、g−Cの層間に存在するAgイオンと推定される。
〈実施例2〉
実施例1に記載の方法で合成したg−Cを0.5g、無水塩化鉄(FeCl)を0.3g、水を10mlはかり取り、テフロン(登録商標)製るつぼに入れ、超音波発生器を利用して塩化鉄を溶解させた。テフロン(登録商標)製るつぼをステンレス製ジャケットに入れ、マグネッチックスターラーで攪拌しながら150℃で20時間加熱した。放冷して室温としたのち、テフロン(登録商標)製るつぼ内の懸濁液を遠心分離し、沈殿物を得た。沈殿物に30mlの水を加えて攪拌し、超遠心分離機で遠心分離(20000Gで10分)することにより沈殿物を水洗する過程を数回くりかえし、鉄(Fe)イオンの挿入されたg−Cを得た。
図2は、X線回折図であり、(a)は、実施例1に記載の方法で合成したg−Cの回折図、(b)は、本実施例のFeイオンを挿入したg−Cの回折図、(c)は、従来の焼成法(上記非特許文献1)で得られた鉄含有窒化炭素の回折図である。
(a)に示すとおり、27.4°付近のメインピークと12〜25°にかけての不明瞭な回折が確認できる。メインピークの位置からg−Cの層間隔の平均は約3.3Åと算出され、従来から知られているg−Cであることが確認できた。
(b)に示すとおり、Feイオンを添加すると、27.4°のメインピークが減少した。ここで見られたピークの減少は、Feイオンが層間にランダムに挿入されることにより層間隔が3.3Å一定ではなくなり、周期構造が乱れることで回折が弱まったためである。新たに生じた鋭いピークは酸化鉄(α−Fe)に帰属され、過剰のFeイオンが酸化鉄として析出したことを示した。
一方、(c)に示すとおり、従来の焼成法で得られた鉄含有窒化炭素も同様の位置にピークを示したが、さらに27.4°のピークが小さくなっており、多量の鉄イオンが層間に存在し、周期構造がさらに乱れていることを示している。
これらの結果から、g−Cを鉄イオンを含む水溶液中、150℃で加熱すると、鉄(Fe)イオンを層間に含むg−Cが得られることが確認できた。
さらに、得られた試料のX線光電子スペクトル(XPS)を測定して、Feイオンの導入を確認した。
図3は、その結果を示すものであり、点は測定点、実線は移動平均を示す。710ev付近にFeイオンの存在を示す立ち上がりが確認された。強度がきわめて弱いのは、Feイオンが層間にのみ存在し、表面にほとんど出ておらず、表面の測定感度が高いXPSで
検出しにくいためと考えられる。
(実施例3)
Pd源として、塩化パラジウム(PdCl)を0.3g用い、実施例2と同様の方法で、パラジウム(Pd)イオンの挿入されたg−Cを得た。
図4は、X線回折図であり、(a)は、実施例1に記載の方法で合成したg−Cの回折図、(b)は、本実施例のPdイオンを挿入したg−Cの回折図、(c)は、従来の焼成法(上記非特許文献1)で得られた鉄含有窒化炭素の回折図である。
(a)に示す原料のg−Cに、Pdイオンを添加すると、27.4°のメインピークが減少し((b)参照)、Pdイオンが層間にランダムに挿入されたことを示した。34°付近のブロードなピークは酸化パラジウムに帰属され、過剰のPdイオンが酸化パラジウムとしてg−C上に析出したことを示した。
次に従来の焼成法によるPdイオンの挿入を試みた。メラミンとPdClをメノウ乳鉢で混合し、アルミナるつぼに入れて550℃で加熱したところ、黒色の粉末が得られた。そのX線回折図は、後述する図7の(c)のようになり、全くg−Cを含まなかった。40,47,68°付近の鋭いピークは金属パラジウムのものである。34°には酸化パラジウムのピークもみられた。550℃で加熱中にPdの触媒作用でメラミンが酸化分解されて消失し、Pd自身は還元されて金属パラジウムを生成したと考えられる。
これらの結果から、g−CをPdイオンを含む水溶液中、150℃で加熱すると、Pdイオンを層間に含むg−Cが得られることが確認できたが、従来の焼成法ではパラジウム(Pd)を挿入したg−Cを合成できないことが確認された。
さらに、得られた試料のX線光電子スペクトル(XPS)を測定して、Pdイオンの導入を確認した。
図5は、その結果を示すものであり、335〜350eVの領域に、Pdイオンの存在を示すピークが確認された。酸化パラジウムのピークと比較してブロードになっており、通常の酸化パラジウム(PdO)とともに、特殊な状態のPdイオンが存在していることを示しており、g−Cの層間に存在するPdイオンと推定される。
(実施例4)
Zn源として、塩化亜鉛(ZnCl)を0.2g用い、実施例2と同様の方法で、亜鉛(Zn)イオンの挿入されたg−Cを得た。
なお、ZnClを用いての挿入処理においては、200℃では大部分のg−Cが分解されてしまい、回収率がきわめて低く、挿入処理は、150℃未満にした方が良い。
Znイオンが挿入されたことを確認するために、得られた試料のX線光電子スペクトル(XPS)を測定した。
図6は、その結果を示すものであり、1022evを中心としたZnイオンの存在を示すピークが確認された。
(実施例5)
同様にして、各種金属イオンの挿入されたg−Cを得た。
実施例1〜4(Agイオン、Feイオン、Pdイオン、Znイオン)以外のイオンを挿入する場合には、g−C粉末0.5gと、挿入したい金属イオンを含む金属塩化物もしくは金属硫酸化物もしくは金属硝酸化物を0.2g〜0.3gと、水5mlをテフロン(登録商標)製るつぼに入れ、超音波発生器を利用して金属塩を溶解させた後、150℃で20時間加熱したのち、放冷して室温とした。テフロン(登録商標)製るつぼ内の懸濁液を遠心分離し、沈殿物を得た。沈殿物に30mlの水を加えて攪拌し、超遠心分離機(クボタ製マイクロ冷却遠心機モデル3700)で遠心分離(20000Gで10分)することにより沈殿物を水洗する過程を数回くりかえし、目的とする金属イオンが挿入されたg−Cを得た。
なお、ZnClの場合と同様に、RuClの場合も、150℃未満で処理をした方が、回収率を高めることができた。
図7は、g−C及び各種金属イオンを挿入したg−Cの粉末X線回折図である。
すべての回折図の27.4°付近に、層状化合物に特有のピークがある。このピークの位置から層間隔の平均は約3.3Åと算出され、主要な構造がg−Cであることが分かる。
各種の金属イオンを添加すると、金属無添加の場合と比較して、27.4°のメインピークが減少した。ここで見られたピークの減少は、金属が層間にランダムに挿入されることにより層間隔が3.3Å一定ではなくなり、回折が弱まったためである。ルテニウムイオン(Ru)や銀イオン(Ag)を添加した場合にはメインピークが著しく減少し、また、g−C以外のピークは見られなかった。他のイオンと比較して多くのイオンが層間に挿入され、かつ金属状や金属酸化物状のRuやAgの化合物が生成しないことを示した。
Cu,Ni,Co,Mn,Pt,Znを添加した場合にも、わずかにメインピークの減少がみられ、層間にイオンが挿入されたことを示した。Cuの場合には酸化銅のピークがみられ、過剰のCuイオンが酸化銅として析出したことを示した。それ以外の金属イオンを用いた時に見られる回折ピークは、いずれも金属や金属酸化物イオンによるものではなく、金属が挿入されたことにより新たに形成された周期構造に起因する。
図8は、各種の金属イオンを挿入したg−CのX線光電子スペクトル(XPS)を示す図であり、窒素原子の関与する400eV付近を拡大した図である。金属を挿入していないg−Cと比較して、窒素のピークが高いBinding Energy側(図の左側)にシフトしている。これは、金属イオンが窒素原子の電子を吸引していることを示し、挿入された金属イオンがg−Cと相互作用をしていることが確認できた。相互作用は、特にRu、Pd、Ag、Znで強く、Fe、Cuで中程度、Niでは比較的小さかった。
図9は、各種の金属イオンを挿入したg−CのX線光電子スペクトル(XPS)を示す図であり、炭素原子の関与する290eV付近を拡大した図である。金属を挿入していないg−Cと比較して、炭素のピークが高いBinding Energy側(図の左側)にシフトしている。これは、金属イオンが挿入されることにより炭素原子の電子密度が下がっていることを示している。窒素原子のスペクトルで観測されたのと同様に、金属イオンがg−Cと相互作用をしていることの裏付けとなった。
(実施例6)
g−Cに種々の金属イオンが挿されたことによる効果を確かめために、g−Cに添加物と水を加え、150℃で加熱処理したときの回収率(生成物の重量÷原料のg−Cの重量)と比表面積(BET面積)を示した。比表面積の測定には、窒素を吸着質として用いる多点BET法を利用した。測定にはカンタクローム社製Autosorb-1を用いた。約0.2gの試料を試料ホルダーに入れ、120℃で1時間脱気処理をした後、比表面積を測定した。
下記の表1は、その結果を示した表である。
表1から明らかなように、回収率はAgNOとPdClを添加した場合を除き、およそ100%であり、ほとんどg−Cの重量は変化しなかった。
このことから、極微量の金属イオンのみがg−Cに挿入されたことが分かる。回収率が112%となったAgNOや124%となったPdClを添加した場合には、より多量の銀イオンやパラジウムイオンが試料中に残ったものと考えられる。
g−Cと金属イオンの反応により、挿入した金属イオンの種類によらず、比表面積(BET面積)が増大し、g−Cが微粒子化していることが確認された。特に、BET面積の増大が顕著だったルテニウムイオンの挿入を、110℃と150℃で比較したところ、110℃で処理したg−CのBET面積は25.0m/g、150℃では67.2m/gだった。ルテニウムイオン挿入前は7.7m/gだったので、110℃でも金属イオンが挿入されるが、150℃の方がより金属イオンの挿入が促進され、より微細化されることが確認された。
後で説明する光触媒反応の促進においてほとんど効果のなかったNaClの添加を除き、比表面積は金属イオンの挿入により少なくとも50%、最大で870%まで増大した。
これに対し、従来の焼成法(参考:非特許文献1)でFeイオンを添加した窒化炭素の比表面積は4.8m/g、Znを添加すると3.9m/gであった。金属イオンを添加しない場合よりも比表面積が小さく、大きな粒子を形成することが分かる。これは、触媒や電池材料として利用するには好ましくない。
(実施例7)
各種の金属イオンを挿入したg−Cの可視紫外拡散反射スペクトルを測定した。比較として未処理のg−Cおよび酸化チタンのスペクトルも測定した。可視紫外吸収スペクトロメータ(島津製UV−3600)に、拡散反射スペクトル測定用アタッチメント(ISR−3100)を取り付けて測定した。参照物質には硫酸バリウムを用いた。
図10は、その結果を示す図である。
図10から明らかなように、酸化チタンは約400nm以下の光を吸収して光触媒反応に利用でき、g−Cはより長い波長の可視光(約500nmまで)を吸収できる。
Agイオンを挿入すると、吸収端はわずかに長波長側にシフトし、バンドギャップが小さくなったことを示した。一方、150℃でZnイオンを挿入すると、吸収端は短波長側にシフトし、バンドギャップが大きくなったことを示した。図は割愛したが、110℃でZnイオンを挿入した場合にも、吸収端は短波長側にシフトしたが、シフト量は小さかった。金属イオンとの反応温度を下げることにより、挿入する金属量を調節することができ、光吸収特性も調節できることが分かった。PdやFeイオンを挿入した場合には、残存する金属酸化物により広範囲にわたって反射率が小さくなった。
以上のように金属イオンを挿入することにより、g−Cの光吸収特性を制御することができる。
(実施例8)
図11は、Agイオンを挿入したg−Cによる光触媒NOx除去試験のプロファイルを示す図である。Agイオンの挿入は実施例1に記載した方法で行った。
NOx除去率の測定は次のようにして行った。
Agイオン挿入をしたg−C(0.2g)を少量の水に懸濁させ、幅50mm、長さ100mmのガラス板に全量を塗布し、50℃で乾燥させて光触媒試験片を調製した。試験片をJIS R1701−1に示された光触媒反応容器に設置し、パイレックス(登録商標)製のフタをして、NOガスを1.0ppm含む模擬汚染空気を1.0L/minで流通させた。湿度は25℃で6%とした。反応容器から出てくる模擬汚染空気中のNOおよびNOガス濃度を、化学発光式のNOx測定器(MonitorLabs社製8840)で測定した。白色蛍光灯(東芝製FL10W)の光を、紫外光除去フィルター(住友化学製スミペックスLF-39)を通して、6000Lxの強度で光触媒試料片に照射し、光触媒作用を観測した。NOx濃度(NOガス濃度とNOガス濃度の和)を求め、{[光を照射していないときのNOx濃度]−[光を照射したときのNOx濃度]}/{[光を照射していないときのNOx濃度]}×100をNOx除去率とした。
図11に示すように、光を当てている間NOの濃度が低下し、光照射を止めると濃度が元に戻ることから、光触媒反応が起こっていることが分かる。NOの一部はNOになり、さらにHNOとなって光触媒に吸着し、流通ガス中から取り除かれる。初期濃度とNOxの線で囲まれた部分の面積が、取り除かれたNOx量に相当する。
(実施例9)
表2は、金属を挿入したg−Cによる、光触媒作用を用いたNOx除去率、アセトアルデヒド除去率、トルエン除去率とBET面積の測定結果を示すものである。
NOx除去率の測定は、前記のAgイオンを挿入したg−Cによる光触媒NOx除去試験と同様にして行った。
また、アセトアルデヒド除去率の測定は次のようにして行った。
前記と同様にして調製した試験片を、前述と同じ光触媒反応容器に設置し、アセトアルデヒドガスを約2.0ppm含む模擬汚染空気を1.0L/minで流通させた。湿度は25℃で6%とした。反応容器から出てくる模擬汚染空気中のアセトアルデヒド濃度を、FID検出器付きのガスクロマトグラフ(島津製GC−14B)で測定した。白色蛍光灯(東芝製FL10W)の光を、紫外光除去フィルター(住友化学製スミペックスLF-39)を通して、6000Lxの強度で光触媒試料片に照射し、光触媒作用を観測した。{[光を照射していないときのアセトアルデヒド濃度]−[光を照射したときのアセトアルデヒド濃度]}/{[光を照射していないときのアセトアルデヒド濃度]}×100をアセトアルデヒド除去率とした。
さらに、トルエン除去率の測定は次のようにして行った。
前記と同様にして調製した試験片を、同様の光触媒反応容器に設置し、トルエンガスを約1.0ppm含む模擬汚染空気を0.50L/minで流通させた。湿度は25℃で6%とした。反応容器から出てくる模擬汚染空気中のトルエン濃度を、FID検出器付きのガスクロマトグラフ(島津製GC−14B)で測定した。白色蛍光灯(東芝製FL10W)の光を、紫外光除去フィルター(住友化学製スミペックスLF-39)を通して、6000Lxの強度で光触媒試料片に照射し、光触媒作用を観測した。{[光を照射していないときのトルエン濃度]−[光を照射したときのトルエン濃度]}/{[光を照射していないときのトルエン濃度]}×100をトルエン除去率とした。
表2から明らかなように、従来の方法で得られる窒化炭素(添加物無し)のNOx除去効率は3.9%だった。水のみを加えて加熱しても、NOx除去率は向上しなかった。
これに対し、本発明の各種の金属イオンを挿入したg−Cを用いると、添加金属なしの場合に比べ、高いNOx除去が得られた。特に、銀イオンと亜鉛イオンを挿入した試料では3倍以上高いNOx除去活性が得られた。一方、NaイオンおよびMnイオンの挿入は、ほとんど効果がなかった。NOx除去試験の結果の詳細については、後に図で示す。
アセトアルデヒドおよびトルエンの除去試験においても、銀イオンの挿入の効果がみられた。アセトアルデヒドでは添加物なしの場合の2倍にまで除去率が向上した。トルエン分解では、添加物がないとトルエンを全く除去できなかったのに対し、銀イオンの挿入によりトルエンを分解できる状態にまで除去性能が向上した。金属イオンを添加して加熱することによりg−C粒子が微小化され、光触媒反応速度が著しく向上したとためと考えられる。
なお、使用した容器の耐熱温度が150℃だったために試験はしていないが、g−C耐熱性が520℃以上であり、また、150℃においても回収率がほぼ100%(表1)であり、まったく分解していないことから、水の超臨界となる375℃までは、容器の耐熱温度の許す範囲で金属イオンの挿入処理を行えると容易に推察される。
また、特許文献6で記述したようにアルカリ水溶液中で水熱処理した後に、さらに硝酸銀を添加して銀イオンの挿入をすると、NOx除去率が23%にまで増大した。
このことから、酸処理、アルカリ処理、金属イオン挿入を複数混ぜたり、金属イオンを複数混合しても良いと考えられる。ただし、酸やアルカリを加える場合には、g−Cが水熱処理中に分解され易いため、適宜温度を調整する必要がある。
第2周期から第6周期の金属化合物について窒化炭素に添加する効果を調べたところ、いずれの周期に属する金属についても、光触媒活性の向上や、比表面積の向上が確認できたが、特に第4、第5周期の8〜12族が高い効果を示した。原子番号でいうと、30〜47の元素が高い効果を示した。また、塩化物、硝酸塩、硫酸塩のいずれについても効果があった。特に塩化ルテニウム、塩化鉄が比表面積の増大に効果的だった。ただし、Ruを添加した場合には、NOガスおよびアセトアルデヒドの吸着が著しく起こり、光触媒反応を測定することができなかった(表2)。
従来の焼成法(参考:非特許文献2)でFeイオンを添加した窒化炭素によるNOx除去率は0.6%、Znを添加すると全くNOxを除去できなかった。比表面積が極めて小さいことと、高温で金属を反応させたために半導体の性質が低下したことが原因と考えられる。
本発明の活性を向上させたg−Cを何らかの基材に塗布することで、光触媒材料として利用することができ、この材料を用いると、光のエネルギーを利用して、空気を浄化することができる。また、この材料は、アセトアルデヒド、トルエン、NOxの分解に利用でき、さらに、悪臭物質、大気汚染物質、或いは含酸素炭化水素、芳香族炭化水素、反応性無機ガス等のその他の類似の化合物の分解にも使える。

Claims (5)

  1. グラファイト状窒化炭素の粉末を、金属塩化物、金属硫酸化物、又は金属硝酸化物から選ばれる金属化合物の水溶液中で加熱処理することを特徴とする、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
  2. 前記処理が、100〜150℃での加熱処理であることを特徴とする請求項1に記載の、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
  3. 前記金属が、Li、Na、Mn、Fe、Co、Cu、Zn、Mo、Ru、Pd、Ag、Ba、及びPtから選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
  4. 前記処理により、グラファイト状窒化炭素の比表面積増大させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
  5. 前記層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素が、光触媒の有効成分であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の、層間に金属イオンが挿入されたグラファイト状窒化炭素の製造方法。
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