JP5581143B2 - 吐出キャップ - Google Patents
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Description
この吐出容器では、内側容器の内側と吐出容器の外部とを連通する連通開口に内側容器への内容物の逆流及び外気の流入を防止する弁体が設けられている。内容物を吐出させる場合には、容器本体を傾けた状態でスクイズ変形させ、内側容器から流出しようとする内容物により弁体を連通開口から離間させることによって連通開口と吐出容器の外部とを連通させる。そして、吐出キャップの吐出端から内容物を吐出させる。
すなわち、内容物の吐出時において例えば容器本体を傾けたりスクイズ変形させたりすることによって容器本体内の内容物を連通開口から流出させると、流出した内容物は、介装体における吐出通路内に位置する部分を起点として、互いに密着している吐出通路を膨出させる。そして、内容物は、吐出通路において互いに密着している一対のフィルム体を離間させながら吐出通路内を径方向外側の端部に向けて流動し、この端部を開口して連通開口と外部とを連通させる。これにより、内容物がこの端部から吐出される。さらに、容器本体を正立姿勢にしたりスクイズ変形を解除したりして吐出端からの内容物の吐出を停止すると、内容物によって離間していた一対のフィルム体が再度密着し、連通開口と外部との連通を再度遮断する。これにより、容器本体の密閉性が再度確保される。このように、離間可能に密着している一対のフィルム体によって容器本体の密閉性が確保されるため、部品点数の削減、組立作業の簡略化及び生産性の向上が図れる。
また、一対のフィルム体が離間可能に密着しているので、一方のフィルム体に皺や局所的な膨らみなどの癖がついてしまっても、他方のフィルム体がこのような癖に追従するように変形してこの癖を吸収でき、一対のフィルム体同士の密着状態が維持されてフィルム体間に隙間などが発生しにくくなる。これによっても、容器本体の密閉性が確保される。
さらに、一対のフィルム体が径方向外側に延在して端部が径方向外側を向いており、吐出通路を流通する内容物からの圧力が一対のフィルム体に均等にかかるので、一方のフィルム体に癖が付きにくくなり、吐出を繰り返しても容器本体の密閉性を確保できる。
その上、内容物により吐出通路における一対のフィルム体が離間する際に介装体の上記端部が起点となるので、内容物によるフィルム体の離間動作が安定する。
また、空隙部を形成することにより、上述した吐出通路における一対のフィルム体の離間が吐出通路の軸方向において均等に進行するので、内容物の吐出がより均一になる。
本実施形態における吐出キャップ1は、図1に示すように、内容物を収容した容器本体2に装着されて吐出容器3を構成する。
ここで、図1に示す軸線Oは、容器本体2の中心軸線を示している。以下、この軸線O方向に沿って吐出キャップ1側を上方(図1における上側)として、その反対側(図1における下側)を下方とする。また、軸線O方向を軸方向、軸線Oに直交する方向を径方向、軸線O回りの方向を周方向とする。
外側容器11の上端部には、円筒状をなして軸方向に延在する口部13が立設されており、この口部13の外周面には、雄ネジ部13Aが形成されている。また、口部13には、外側容器11と内側容器12との間に外気を導入する外気導入穴13Bが形成されている。
吐出ヘッド21は、有頂円筒状をなしており、周壁部31と頂壁部32と装着筒部33とシール筒部34とを備えている。
周壁部31は、円筒状をなしており、また、周壁部31には、周壁部31の外側と内側容器12の内側とを連通する連通開口31Aが形成されている。また、周壁部31には、連通開口31Aの上下両端から径方向外側に向けて突出する一対の支持突出部35が突設されている。支持突出部35における周方向の幅は、基端において連通開口31Aの周方向の幅よりも大きく、上記軸方向から見たときに径方向外側の端部が鋭い角部を形成するように、径方向外側に向かうにしたがって周方向の幅が漸次小さくなっている。
装着筒部33は、円筒状をなしており、周壁部31の下端に連設されて径方向外側に突出するフランジ部36の外周縁から垂下されている。また、装着筒部33の内周面には、口部13の雄ネジ部13Aと螺合する雌ネジ部33Aが形成されている。
シール筒部34は、周壁部31の下端から垂下する円筒状をなしており、吐出ヘッド21を口部13に螺着した際に口部13内に嵌入される。
したがって、一対のフィルム体22は、協働して連通開口31Aの周方向の両端部から連通開口31Aを覆って、連通開口31Aと吐出容器3の外部との連通を遮断している。
また、介装体23と上側の支持突出部35における径方向外側の端部との間には、空隙部23Aが形成されている。
まず、ツマミ部43を指などで摘んで上方に引き上げ、破断予定線42Bに沿ってフィルム体22を破断して、吐出通路41の径方向外側の端部を露出させる。そして、容器本体2を傾けたり、容器本体2の胴部をスクイズ変形させて内側容器12の内圧を高めたりすることによって、内側容器12内の内容物を連通開口31Aから流出させる。
ここで、内容物が吐出されるにしたがって内側容器12の容積が減少するが、外側容器11の口部13に形成された外気導入穴13Bを介して外側容器11と内側容器12との間に外気が導入されるため、外側容器11に対して内側容器12が離間して変形する。
以上のようにして、内容物を吐出させる。
例えば、連通開口は、軸方向に直交する方向を向いているが、径方向外側を向いていれば、斜め上方など、軸方向に対して傾いた方向に開口してもよい。
一対のフィルム体は、軸方向に直交する方向に沿って延在しているが、径方向外側に向けて延在していれば、軸方向に傾いた方向に沿って延在してもよい。
フィルム体には、破断部が設けられているが、破断部が設けられていなくてもよい。
介装体は、下方の突出支持部に連設している構成、上下の突出支持部の両方に連設している構成、あるいは、周壁部に周方向から連設している構成など、他の連設形態で形成されていてもよい。
容器本体は、外側容器と内側容器とを備える二重構造に限らず、内容物を収容した外側容器のみを備える構造など、他の構造であってもよい。
吐出キャップは、容器本体の口部に螺着されているが、口部に嵌め込むなど他の構成により口部に装着されてもよい。
Claims (1)
- 内容物を収容する容器本体の口部に装着される有頂筒状の吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドの周方向に重ね合わされた状態で前記吐出ヘッドの周壁部から径方向外側に向けて延在する一対のフィルム体と、を備え、
前記吐出ヘッドの周壁部には、前記容器本体の内部に連通する連通開口が形成されると共に、
一対の前記フィルム体は、前記周壁部において前記連通開口の周縁部に固着され、
一対の前記フィルム体同士の間には、互いに離間可能に密着して前記連通開口に連通可能であり、かつ径方向外側の端部が開口された吐出通路が画成され、
前記吐出ヘッドには、前記吐出通路内に位置する介装体が配設され、
前記周壁部は、前記連通開口の上下両端から径方向外側に向けて突出する一対の支持突出部を有し、
一対の前記支持突出部には、一対の前記フィルム体それぞれの径方向内側の端部が各別に固着され、
前記介装体は、一対の前記支持突出部において互いに対向する表面のうち少なくとも一方に連設されると共に、径方向外側の端部が前記支持突出部よりも径方向外側に位置しており、
前記支持突出部の径方向外側の端部と前記介装体との間には、空隙部が形成されていることを特徴とする吐出キャップ。
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