JP5574772B2 - ばねの通電加熱方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本願は、ばねを通電加熱するための技術に関する。
ばねに所望の機械的特性を付与するために、熱処理(例えば、焼入れ、焼戻し、テンパー等)が行われる。ばねの熱処理には、一般的に加熱炉が用いられるため、設備が大型化し易い。そこで、通電加熱によりばねを熱処理することが検討されている。通電加熱では、加熱対象となるばねの一端に電極を接触させると共にばねの他端に他の電極を接触させ、ばねの両端に接触させた電極間に電圧を印加する。これによって、ばね内を一端側から他端側へ電流が流れ、そのジュール熱によってばねが加熱される。しかしながら、このような通電加熱方法では、ばねの電極と接触する部分の近傍に電流が流れ難く、ばね全体を均一に加熱することが難しい。このため、ばねの熱処理に通電加熱を用いると、電極と接触する部分の近傍が加熱されず、また、電極(一般的にはCu系電極)からの放熱により端末部の温度が上がらず、この部分に十分な熱処理が施されないという問題があった。その結果、所望の機械的特性を得ることができない。
上記の問題を解決するための技術が、例えば、特許文献1,特許文献2に提案されている。これらの特許文献に開示された技術では、ワークの一端に複数の電極を接触させると共に、ワークの他端に複数の電極を接触させる。ワークを加熱する際は、まず、ワークの一端に接触させた複数の電極からワークの他端に接触させた複数の電極に電流が流れるようにし、端部(電極と接触する部分の近傍)を除いてワーク全体を通電加熱する。次いで、ワークの一端に接触させた電極間で電流が流れると共に、ワークの他端に接触させた電極間で電流が流れるようにし、ワークの端部のみを通電加熱する。これによって、ワークの全体が均一に加熱される。
特開平6−136432号公報 特開2004−193033号公報
上述した従来技術では、ワークの一端から他端に電流を流してワーク全体(電極の近傍を除く部分)を加熱する工程と、ワークの端部に局所的に電流を流してワークの端部を加熱する工程とを行わなければならない。このため、通電加熱工程を複数回に分けて行わなければならないといった問題があった。
本願は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、1回の通電加熱によって、電極の近傍を含むワーク全体を加熱することができる技術を提供することを目的とする。
本願のばねを通電加熱する方法は、ばねに少なくとも一対の電極を接触させる工程と、ばねに接触させた一対の電極間に電圧を印加してばねを通電加熱する工程と、を有している。そして、電極が、ばねの電気抵抗値よりも低い第1の電気抵抗値を有する第1部分と、第1の電気抵抗値より高く、かつ、ばねの電気抵抗値以上となる第2の電気抵抗値を有する第2部分を有している。一対の電極を接触させる工程では、第1部分がばねに接触する一方で、第2部分がばねと接触していない。
この方法で用いられる電極は、電気抵抗値の低い第1部分と、電気抵抗値の高い第2部分を有している。このため、ばねに電極を介して通電すると、第2部分が発熱し、この発熱によってばねの電極に接触する部分の近傍が加熱される。また、第2部分の発熱により、ばねの電極近傍からの放熱が抑えられる。その結果、1回の通電加熱によって、電極の近傍を含むばねの全体を加熱することができる。
上記の通電加熱方法では、ばねの抵抗値をRとし、ばねの重量をmとし、ばねの比熱をCpとし、電極の第2部分の抵抗値をRとし、電極の第2部分の重量をmとし、電極の第2部分の比熱をCpとし、通電開始時における電極の第2部分の温度に応じて決まる係数をαとしたときに、α×R/(m×Cp)≦R/(m×Cp)が成立する条件で、通電加熱工程を実行することが好ましい。このような条件で通電加熱を行うことで、電極の温度をワークの温度と略同程度まで昇温することができ、ワークの電極の近傍の部分を好適に加熱することができる。
ここで、上記の係数αは、通電開始時における電極の第2部分の温度が、当該電極が用いられる通電加熱装置の運転状況に応じて変化することを考慮するための係数である。すなわち、通電加熱装置の運転状況が始動時や間欠運転時であるときは、電極の第2部分の温度が低いため、電極の第2部分の昇温量を大きくする必要がある。一方、通電加熱装置の運転状況が連続運転時であるときは、電極の第2部分の温度が高いため、電極の第2部分の昇温量を大きくする必要はない。このため、通電加熱装置の運転状況に応じて変化する係数α(通電開始時における電極の第2部分の温度に応じた係数α)を導入することで、適切な運転条件を決定することができる。この係数αは、0.7〜1.0の範囲とすることができる。例えば、電極の第2部分の温度が高いとき(すなわち、通電加熱装置が連続運転時のとき)は、係数αを0.7〜0.8とする。一方、電極の第2部分の温度が低いとき(すなわち、通電加熱装置が始動時又は間欠運転時のとき)は、係数αを1.0とする。これによって、適切な条件でワークを加熱することができる。
上記の通電加熱方法では、電極は、ばねと接触する側から順に、Cu系材料を材料とする第1部分と、ばねと同一の材料又はばねの電気抵抗値以上の電気抵抗値を有する材料を材料とする第2部分と、Cu系材料を材料とする第3部分を有していることが好ましい。このような構成によると、ばねと接触する側にCu系材料を材料とする第1部分を配置するため、ばねと電極との接触抵抗を下げることができる。これによって、ばねに好適に電流を流すことができる。
また、本願は、上記の通電加熱方法に好適に使用できる通電加熱装置を提供する。すなわち、本願の通電加熱装置は、ばねを通電加熱する装置であって、ばねに接触させる一対の電極と、一対の電極間に電圧を印加する電源装置と、を有している。そして、電極が、ばねの電気抵抗値よりも低い第1の電気抵抗値を有する第1部分と、第1の電気抵抗値より高く、かつ、ばねの電気抵抗値以上となる第2の電気抵抗値を有する第2部分を有している。第1部分は電極と接触する側に配置されており、第2部分は電極と接触しない側に配置されている。
実施例1の通電加熱装置の概略構成を示す図。 電極の構成を拡大して示す図。 実施例2の通電加熱装置の側面図。 図3に示す通電加熱装置の平面図。
本発明を具現化した一実施例に係る通電加熱装置10を図面に基づいて説明する。図1に示すように、通電加熱装置10は、電源12と、電源12に配線13bを介して接続された電極16a,16bと、電源12にスイッチ14及び配線13aを介して接続された電極16c,16dを有している。電源12には、直流電源と交流電源のいずれをも用いることができる。スイッチ14のオン/オフは、図示しない制御装置によって制御されるようになっている。
電極16a,16bはワークWの一端をクランプし、電極16c,16dはワークWの他端をクランプする。ワークWは、導電性の材料(例えば、ばね鋼)によって形成されたトーションバーである。電極16a〜16dがワークWをクランプすると、電極16a〜16dとワークWが電気的に接触する。これによって、電源12と、配線13a,13bと、スイッチ14と、電極16a〜16dと、ワークWによって一つの電気回路が形成される。このため、制御装置がスイッチ14をオンすると、ワークWに電流が流れ、ワークWが通電加熱される。制御装置がスイッチ14をオフすると、ワークWに流れる電流が遮断される。
電極16a〜16dのそれぞれは同一構成を有しており、図2に示すように、第1電極部18aと、第2電極部20と、第3電極部18bから構成されている。第1電極部18aは、電気抵抗値の低い材料(例えば、Cu系材料(Cu合金等))によって形成されている。第1電極部18aには、ワークWの表面形状に倣った接触面が形成されている。これによって、第1電極部18aとワークWとの接触抵抗の低減が図られている。第2電極部20は、第1電極部18aよりも電気抵抗値の高い材料(例えば、Fe系材料)によって形成されている。なお、第2電極部20の材料は、ワークWがばね鋼の場合は、ばね鋼と同等の電気抵抗値を有するFe系材料を用いることができる。さらには、線径の細いワークに対して電極を大きくしたい場合等には、Fe系材料より電気抵抗値の大きいステンレスやインコネルなどを用いることもできる。第2電極部20は、第1電極部18aのワークWと接触しない側の面に接続されている。このため、第2電極部20が、ワークWと直接接触することはない。第3電極部18bは、第1電極部18aと同一の材料(例えば、Cu系材料(Cu合金等))によって形成されている。第3電極部18bは、第2電極部20の第1電極部18aと接続する側と反対の面に接続されている。
本実施例では、ワークWの抵抗値をR、重量をm、比熱をCpとし、電極16a〜16dのそれぞれの第2電極部20の抵抗値をR、重量をm、電極の比熱をCpとし、通電加熱装置10の運転状況に応じて変化する係数α(すなわち、通電開始時における第2電極部20の温度に応じた係数α)としたときに、α×R/(m×Cp)<R/(m×Cp)が成立するように、各電極16a〜16dの第2電極部20の材料、重量比及び寸法が決定されている。ここで、通電加熱装置10が連続運転しているとき(第2電極部20の温度が高いとき)は、係数αを0.7〜0.8とする。一方、通電加熱装置10が始動時又は間欠運転時のとき(第2電極部20の温度が低いとき)は、係数αを1.0とする。また、ワークWの抵抗値Rは、ρ×L/A(ρ:ワークWの抵抗率,L:ワークWの長さ,A:ワークWの断面積)で算出することができる。なお、第2電極部20の抵抗値Rも、ワークWの抵抗値Rと同様に算出することができる。
このような条件が成立するように各電極16a〜16dの第2電極部20を構成することで、ワークWの通電加熱時に、ワークWの温度と略同程度の温度まで各電極16a〜16dの第2電極部20を昇温することができる。例えば、ワークWの抵抗値が大きく、ワークWが高温となり易い場合は、各電極16a〜16dの第2電極部20の寸法及び重量を小さくして、各電極16a〜16dの温度が高い温度まで昇温されるように調整する。また、上述の説明から明らかなように、係数αは通電加熱装置10の運転状況に応じて変化するため、第2電極部20に求められる条件も通電加熱装置10の運転状況に応じて変化する。
上述した通電加熱装置10によりワークWを通電加熱する際は、ワークWの一端を電極16a,16bでクランプし、ワークWの他端を電極16c,16dでクランプする。次いで、スイッチ14をオンし、ワークWに電流を流す。例えば、電源12に直流電源を用いている場合は、ワークWの一端(電極16a,16b)から他端(電極16c,16d)、又は、ワークWの他端(電極16c,16d)から一端(電極16a,16b)に向かって電流が流れる。ワークW内を電流が流れることによって、ワークWの端部(電極16a〜16dと接触する部分の近傍)を除く全体が加熱される。同時に、各電極16a〜16dは、電気抵抗値の高い第2電極部20を有しており、通電加熱時に各電極16a〜16dの温度がワークWの温度と略同程度まで昇温される。このため、ワークWの端部((電極16a〜16dと接触する部分の近傍)は、各電極16a〜16dの発熱によって加熱または保温される。これによって、ワークWの全体が端末も含めて所定温度に加熱される。ワークWへの通電加熱を終了するときは、スイッチ14をオフ状態とする。
上述したように、本実施例の通電加熱装置10では、電極16a〜16dのそれぞれが、電気抵抗値の高い第2電極部20を有しており、通電加熱時にはワークWの温度と略同程度の温度まで電極16a〜16dが昇温されるように構成されている。このため、電極16a〜16dの発熱によって、ワークWの端部(電極16a〜16dと接触する部分の近傍)を加熱または保温することができる。その結果、ワークWに1回通電する(すなわち、ワークWの一端から他端に向かって電流を流す)だけで、ワークWの全体を加熱することができる。したがって、本実施例の通電加熱装置10を用いてワークWに熱処理(焼入れ、焼戻し、テンパー等)を行えば、ワークWの全体に所望の熱処理を行うことができる。これによって、ワークWへの熱処理が局所的に不十分となって生じる、硬さや組織の異常や、いわゆる置き割れ等を防止することができる。
また、電極16a〜16dは、ワークWと接触する部分に電気抵抗値の低い第1電極部18aが形成され、その第1電極部18aにはワークWの表面形状に倣った接触面が形成されている。このため、ワークWと第1電極部18aとの接触抵抗が低く抑えられ、ワークWに電流を好適に流すことができる。なお、ワークWの硬さや形状によっては、第2電極部20だけでも接触抵抗が問題とならない場合がある。かかる場合は、第1電極部18aを省略した構成としてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
すなわち、上述した実施例では、トーションバーのような棒状のばね材(ワークW)を通電加熱したが、本発明はこのような形態に限られない。例えば、図3,4に示すように、本発明に係る技術は、コイルばね22を通電加熱する通電加熱装置に適用することができる。この通電加熱装置は、コイルばね22の上端22aをクランプするクランプ機構(24a,26a)と、コイルばね22の下端22bをクランプするクランプ機構(24b,26b)を備えている。
クランプ機構(24a,26a)は、クランプ部材24a,26aを備えている。図4に示すように、クランプ部材24a,26aには、電極25a,23aがそれぞれ取付けられている。電極23a,25aは、上述した第1実施例と同様の構成をしている。すなわち、電極23a,25aは、第1電極部、第2電極部及び第3電極部を有しており、第2電極部の電気抵抗値が第1,第3電極部の電気抵抗値より高くされている。また、第1電極部には、コイルばね22の形状に倣った接触面が形成されている。
クランプ部材24a,26aは、図示しないアクチュエータによって、互いに近接した位置(クランプ位置)と、互いに離間した位置(開放位置)との間を移動できるようになっている。クランプ部材24a,26aがクランプ位置に移動すると、コイルばね22の上端22aが電極25a,23aでクランプされる。これによって、コイルばね22と電極25a,23aが電気的に接続される。一方、クランプ部材24a,26aが開放位置に移動すると、コイルばね22の上端22aと電極25a,23aとが非接触の状態となる。なお、クランプ機構(24a,26a)は、コイルばね22の軸線周りに回転可能とされている。これによって、通電加熱によってコイルばね22が変形しても、その変形に対応できるようになっている。
コイルばね22の下端をクランプするクランプ機構(24b,26b)は、上述したクランプ機構(24a,26a)と略同一の構成を有している。ただし、クランプ機構(24b,26b)は、クランプ機構(24a,26a)と異なり、図示しないアクチュエータによって、図3の上下方向に駆動されるようになっている。クランプ機構(24b,26b)が上下に駆動されることで、通電加熱装置へのコイルばね22のセットと取出しを可能としている。なお、クランプ機構(24b、26b)は、上述したクランプ機構(24a,26a)と同様に、図示しないアクチュエータによって、クランプ位置と開放位置との間を移動可能とされると共に、コイルばね22の軸線周りに回転可能とされている。
また、この通電加熱装置は、図3,4に示すように、コイルばね22の下端22bを支持する冶具28と、コイルばね22の上端22aを支持する冶具42を有している。冶具28には、コイルばね22の下端22bの形状に倣った接触面28aが形成されている。冶具28は、油圧装置34によって上下に駆動される。油圧装置34は、シリンダ30と、シリンダ30に対して進退動するピストンロッド32を備えている。ピストンロッド32の先端に冶具28が取付けられている。冶具42も、上述した冶具28と同様に構成されている。すなわち、冶具42は、コイルばね22の上端22aの形状に倣った接触面42aを有しており、シリンダ36とピストンロッド38を備えた油圧装置40によって上下に駆動されるようになっている。冶具28及び冶具42によってコイルばね22の両端を支持することで、コイルばね22を所望の位置に精度良く位置決めすることができる。なお、コイルばね22の上端は必ずしも冶具によって支持する必要はなく、コイルばね22の上端22aを支持する冶具42については省略することもできる。
上述した通電加熱装置によってコイルばね22を通電加熱する際は、まず、クランプ機構(24b,26b)及び冶具28を下方に退避した状態とする。次いで、図示しないロボットハンドによって、コイルばね22を冶具42に対してセットする。すなわち、コイルばね22の上端22aが冶具42に当接するまでロボットハンドを駆動し、コイルばね22を冶具42に対して位置決めする。これと同時に、クランプ機構(24a,26a)がコイルばね22の上端22aをクランプする。次に、冶具28及びクランプ機構(24b,26b)が上方に移動し、その後に、コイルばね22の下端22bをクランプ機構(24b,26b)がクランプする。コイルばね22の上端22aと下端22bがクランプされると、この状態でコイルばね22の上端と下端の間に電圧を印加し、コイルばね22に通電する。これによって、コイルばね22の端部(電極と接触する部分の近傍)を除く全体が加熱される。同時に、電極の発熱によって、コイルばね22の端部(電極と接触する部分の近傍)が、コイルばね22の温度と略同程度まで昇温される。コイルばね22の通電加熱が終了すると、クランプ機構(24b,26b)はコイルばね22の下端22bを開放し、その後、冶具28及びクランプ機構(24b,26b)が下方に退避する。次いで、図示しないロボットハンドがコイルばね22を把持すると、クランプ機構(24a,26a)がコイルばね22の上端22aを開放し、その後、ロボットハンドが装置外にコイルばね22を搬送する。
なお、コイルばね22を通電加熱すると、その熱によってコイルばね22が変形する。本実施例では、コイルばね22の変形に応じて、クランプ機構(24b,26b)が上下方向に移動すると共に、クランプ機構(24a,26a),(24b,26b)がコイルばね22の軸線周りに回転する。これによって、コイルばね22の熱変形が吸収される。
上述したことから明らかなように、図3,4の通電加熱装置を用いれば、コイルばね22を1回の通電処理で、その全体を加熱することができる。また、通電加熱中は、コイルばね22の熱変形に応じてクランプ機構が自由に移動できるため、コイルばね22に不要な外力が作用することを防止することができる。これによって、コイルばね22の熱処理を好適に行うことができる。なお、上述の通電加熱装置においては、コイルばね22の上端をクランプするクランプ機構(24a,26a)を上下方向に移動可能としてもよい。
なお、本発明の技術は、ばねとして機能しない先端部分を有するばねを熱処理する場合に好適に適用することができる。すなわち、ばねとして機能しない先端部分は、熱処理時の温度を厳しく管理する必要性が低い。このため、この先端部分を電極でクランプして通電加熱することで、ばねとして機能する部分が電極でクランプされず、ばねとして機能する部分の熱処理温度を精度良く制御することができる。なお、このようなばねの例としては、コイルばね、スナップリング、スタビライザ、トーションバー、渦巻きばね等がある。
また、本願の通電加熱装置では、電極部分を予め加熱器(例えば、抵抗加熱器、プラズマ加熱器、誘導加熱器)により加熱した後に、ワークに通電加熱するようにしてもよい。これによって、ワークの電極部分と接触する部分の近傍を十分に加熱することができる。
さらに、サーモグラフ等の非接触式温度計によってワークの温度を計測し、その計測した温度に基づいて通電加熱量を制御するようにしてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:通電加熱装置
12:電源
13a,13b:配線
14:スイッチ
16a,16b,16c,16d:電極

Claims (4)

  1. ばねを通電加熱する方法であって、
    ばねに少なくとも一対の電極を接触させる工程と、
    ばねに接触させた一対の電極間に電圧を印加してばねを通電加熱する工程と、を有しており、
    前記電極が、ばねの電気抵抗値よりも低い第1の電気抵抗値を有する第1部分と、第1の電気抵抗値より高く、かつ、ばねの電気抵抗値以上となる第2の電気抵抗値を有する第2部分を有しており、
    前記一対の電極を接触させる工程では、第1部分がばねに接触する一方で、第2部分がばねと接触していないことを特徴とするばねの通電加熱方法。
  2. ばねの抵抗値をRとし、ばねの重量をmとし、ばねの比熱をCpとし、電極の第2部分の抵抗値をRとし、電極の第2部分の重量をmとし、電極の第2部分の比熱をCpとし、通電開始時における電極の第2部分の温度に応じて決まる係数をαとしたときに、
    α×R/(m×Cp)≦R/(m×Cp
    が成立する条件で、通電加熱工程を実行することを特徴とする請求項1に記載のばねの通電加熱方法。
  3. 電極は、ばねと接触する側から順に、Cu系材料を材料とする第1部分と、ばねと同一の材料又はばねの電気抵抗値以上の電気抵抗値を有する材料を材料とする第2部分と、Cu系材料を材料とする第3部分を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のばねの通電加熱方法。
  4. ばねを通電加熱する装置であって、
    ばねに接触させる一対の電極と、
    一対の電極間に電圧を印加する電源装置と、を有しており、
    前記電極が、ばねの電気抵抗値よりも低い第1の電気抵抗値を有する第1部分と、第1の電気抵抗値より高く、かつ、ばねの電気抵抗値以上となる第2の電気抵抗値を有する第2部分を有しており、
    第1部分が電極と接触する側に配置されており、第2部分が電極と接触しない側に配置されていることを特徴とするばねの通電加熱装置。
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