JP5573896B2 - 半導体用フィルム、半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents
半導体用フィルム、半導体装置の製造方法および半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5573896B2 JP5573896B2 JP2012171065A JP2012171065A JP5573896B2 JP 5573896 B2 JP5573896 B2 JP 5573896B2 JP 2012171065 A JP2012171065 A JP 2012171065A JP 2012171065 A JP2012171065 A JP 2012171065A JP 5573896 B2 JP5573896 B2 JP 5573896B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor
- film
- adhesive layer
- resin
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Wire Bonding (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
- Dicing (AREA)
Description
また、本発明の目的は、上記半導体用フィルムの接着剤層の硬化物を有する半導体装置を提供することにある。
(1)バックグラインドテープと、接着剤層とが積層されてなる半導体用フィルムであって、前記バックグラインドテープが、粘着剤層と、基材フィルムと、を有し、前記接着剤層が、架橋反応可能な樹脂と、フラックス活性を有する化合物とを含む樹脂組成物で構成されていることを特徴とする半導体用フィルム。
(2)フリップチップ型の半導体素子の機能面と、前記半導体用フィルムの前記接着剤層とを接着させて用いるものである上記(1)に記載の半導体用フィルム。
(3)前記半導体用フィルムの前記接着剤層を常温から10℃/分の昇温速度で溶融状態まで昇温したときに初期は溶融粘度が減少し、最低溶融粘度に到達した後、さらに上昇するような特性を有し、かつ前記最低溶融粘度が10Pa・s以上、10,000Pa・s以下である上記(2)に記載の半導体用フィルム。
(4)前記半導体用フィルムの前記接着剤層は、半導体素子の表面が認識可能な程度の透明性を有するものである上記(1)に記載の半導体用フィルム。
(5)前記フラックス活性を有する化合物は、フラックス活性を有する硬化剤である上記(1)に記載の半導体用フィルム。
(6)前記フラックス活性を有する化合物は、カルボキシル基およびフェノール性水酸基の少なくとも一方を有する化合物である上記(1)に記載の半導体用フィルム。
(7)前記樹脂組成物が、さらに硬化剤を含むものである上記(1)に記載の半導体用フィルム。
(8)前記樹脂組成物が、さらにフィルム形成性樹脂を含むものである上記(1)に記載の半導体用フィルム。
(9)上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の半導体用フィルムの接着剤層と予め半田バンプが形成された半導体ウエハの機能面とを接合する工程と、前記半導体ウエハの機能面と反対側の面を研磨する工程と、前記半導体ウエハを前記半導体用フィルムが接着された状態で個片化して半導体素子を得る工程と、前記半導体用フィルムが接着された半導体素子を前記半導体用フィルムのバックグラインドテープと接着剤層との間で剥離して、前記接着剤層を有する半導体素子をピックアップする工程と、前記接着剤層が基板と接着するように半導体素子を基板に搭載する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(10)上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の半導体用フィルムの接着剤層の硬化物を有することを特徴とする半導体装置。
また、本発明によれば、上記半導体用フィルムの接着剤層の硬化物を有する半導体装置を提供することにある。
また、半導体装置の製造方法は、上記に記載の半導体用フィルムの接着剤層と予め半田バンプが形成された半導体ウエハの機能面とを接合する工程と、前記半導体ウエハの機能面と反対側の面を研磨する工程と、前記半導体ウエハを前記半導体用フィルムが接着された状態で個片化して半導体素子を得る工程と、前記半導体用フィルムが接着された半導体素子を前記半導体用フィルムのバックグラインドテープと接着剤層との間で剥離して、前記接着剤層を有する半導体素子をピックアップする工程と、前記接着剤層が基板と接着するように半導体素子を基板に搭載する工程と、を有する。
また、本発明の半導体装置は、上記に記載の半導体用フィルムの接着剤層の硬化物を有することを特徴とする。
半導体用フィルム10は、図1に示すようにバックグラインドテープ1と、接着剤層2とで構成されている。図示しないが、バックグラインドテープ1と接着剤層2との間には、離型フィルムが設けられていても良い。これにより、バックグラインドテープ1と接着剤層2との間の剥離が容易となり、半導体用ウエハをダイシング後の半導体素子のピックアップ性を向上することができる。
前記架橋反応可能な樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、オキセタン樹脂、フェノール樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、マレイミド樹脂等のいわゆる熱硬化性樹脂に分類されるものに加え、カルボキシル基、エポキシ基等の官能基を有する熱可塑性樹脂等も本発明の架橋反応可能な樹脂として挙げることができる。これらの中でも、硬化性と保存性、硬化物の耐熱性、耐湿性、耐薬品性に優れるエポキシ樹脂が好適に用いられる。
このフラックス活性を有する化合物として、より具体的には分子中にカルボキシル基および/またはフェノール性水酸基を少なくとも1つ以上有する化合物が挙げられ、これは液状であっても固体であっても構わない。
他の脂肪族カルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ピバル酸カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、オレイン酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、琥珀酸等が挙げられる。
このフラックス活性を有する硬化剤としては、例えば1分子中にエポキシ樹脂等の架橋反応可能な樹脂に付加することができる少なくとも2個のフェノール性水酸基と、金属酸化膜に対してフラックス作用を示す、芳香族に直接結合したカルボキシル基を一分子中に少なくとも1個有する化合物が挙げられる。具体的には、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、ゲンチジン酸(2,5−ジヒドロキシ安息香酸)、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸(3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸)等の安息香酸誘導体;1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,5−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3,7−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のナフトエ酸誘導体;フェノールフタリン;およびジフェノール酸等が挙げられる。
これらのフラックス活性を有する化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記硬化剤としては、例えばフェノール類、アミン類、チオール類が挙げられる。架橋反応可能な樹脂としてエポキシ樹脂が用いられる場合、このエポキシ樹脂との良好な反応性、硬化時の低寸法変化および硬化後の適切な物性(例えば、耐熱性、耐湿性等)が得られるという点で、フェノール類が好適に用いられる。
前記イミダゾール化合物としては、特に限定されないが、融点が150℃以上のイミダゾール化合物を使用することが好ましい。これにより、接着剤層2の硬化と、フラックス機能との両立を図ることが容易となる。すなわち、イミダゾール化合物の融点が低すぎると、半田バンプの酸化膜が除去され、半田バンプと電極が金属接合する前に接着テープが硬化してしまい、接続が不安定になったり、接着テープの保存性が低下したりする場合を抑制することができる。
融点が150℃以上のイミダゾール化合物としては、例えば2−フェニルヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4−メチルヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。なお、イミダゾール化合物の融点の上限に特に制限はなく、例えば接着剤層2の接着温度に応じて適宜設定することができる。
前記フィルム形成性樹脂としては、例えばフェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、シロキサン変性ポリイミド樹脂、ポリブタジエン、ポリプロピレン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体等のスチレン系共重合体、ポリアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニル、ナイロン、アクリルゴム等を用いることができる。これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フィルム形成性樹脂として、アクリルゴムが用いられる場合、フィルム状の接着テープを作製する際の成膜安定性を向上させることができる。また、接着テープの弾性率を低下させ、被接着物と接着テープ間の残留応力を低減することができるため、被接着物に対する密着性を向上させることができる。
無機充填剤の含有量が前記下限値未満であると耐熱性、耐湿性、強度等を向上させる効果が低下する場合があり、一方で前記上限値を超えると透明性が低下したり、接着剤層2のタック性が低下したりする場合がある。
接着剤層2は、架橋反応可能な樹脂およびフラックス活性を有する化合物等を混合し、ポリエステルシート等の剥離基材21上に塗布し、所定の温度で乾燥することにより得られる。これをハーフカットすることにより円形状の接着剤層2を得た。
そして、その上にバックグラインドテープ1を積層することで、バックグラインドテープ1、接着剤層2、剥離基材21で構成されるバックグラインドテープ機能付き半導体用フィルム10を得ることができる(図2)。
接着剤層2の溶融粘度は、例えば以下の測定方法により求められる。
厚み100μmの接着剤層を、粘弾性測定装置(Rheo Stress RS−10 HAAKE(株)社製)で昇温速度10℃/min、周波数0.1Hzで、歪み一定−応力検知で測定できる。
より具体的に、接着剤層2は、630nmでの透過率が50%以上であることが好ましく、特に70〜100%であることが好ましい。透過率が前記範囲内であると、特に半導体素子の認識性に優れ、接続率を向上することができる。
次に、半導体装置の製造方法について説明する。
上述の方法で得られた半導体用フィルム10の剥離基材21を剥離し、接着剤層2と半導体用ウエハ3の機能面31とが当接するように接着する(図3)。
次に、バックグラインドテープ1の上側の面(図4中の上側)を、研磨装置の研磨ステージ4に固定する。研磨装置は、特に限定されることは無く市販されているものを用いることができる。ここで、バックグラインドした後の半導体用ウエハ3の厚さは、特に限定されないが、30〜600μm程度とすることが好ましい。
本発明の半導体用フィルム10は、接着剤層2がフラックス活性を有する化合物を含む樹脂組成物のため、半導体ウエハ3の機能面31に直接ラミネートすることが可能である。
このように、本発明の半導体用フィルムは、バックグラインドテープ機能と、ダイシングテープ機能と有し、かつ接着剤層がフラックス活性を有するのでフラックス塗布工程等を省略できる機能等を有している。そのため、フラックス洗浄工程が不要で生産性に優れ、かつ半導体ウエハの作業性を向上させることができる。
以下、参考形態を付記する。
[1] バックグラインドテープと、接着剤層とが積層されてなる半導体用フィルムであって、
前記バックグラインドテープが、粘着剤層と、基材フィルムと、を有し、
前記接着剤層が、架橋反応可能な樹脂と、フラックス活性を有する化合物とを含む樹脂組成物で構成されていることを特徴とする半導体用フィルム。
[2] フリップチップ型の半導体素子の機能面と、前記半導体用フィルムの前記接着剤層とを接着させて用いるものである前記[1]に記載の半導体用フィルム。
[3] 前記半導体用フィルムの前記接着剤層を常温から10℃/分の昇温速度で溶融状態まで昇温したときに初期は溶融粘度が減少し、最低溶融粘度に到達した後、さらに上昇するような特性を有し、かつ前記最低溶融粘度が10Pa・s以上、10,000Pa・s以下である[2]に記載の半導体用フィルム。
[4] 前記半導体用フィルムの前記接着剤層は、半導体素子の表面が認識可能な程度の透明性を有するものである[1]に記載の半導体用フィルム。
[5] 前記フラックス活性を有する化合物は、フラックス活性を有する硬化剤である[5]に記載の半導体用フィルム。
[6] 前記フラックス活性を有する化合物は、カルボキシル基およびフェノール性水酸基の少なくとも一方を有する化合物である[1]に記載の半導体用フィルム。
[7] 前記樹脂組成物が、さらに硬化剤を含むものである[1]に記載の半導体用フィルム。
[8] 前記樹脂組成物が、さらにフィルム形成性樹脂を含むものである[1]に記載の半導体用フィルム。
[9] [1]ないし[8]のいずれかに記載の半導体用フィルムの接着剤層と予め半田バンプが形成された半導体ウエハの機能面とを接合する工程と、前記半導体ウエハの機能面と反対側の面を研磨する工程と、前記半導体ウエハを前記半導体用フィルムが接着された状態で個片化して半導体素子を得る工程と、前記半導体用フィルムが接着された半導体素子を前記半導体用フィルムのバックグラインドテープと接着剤層との間で剥離して、前記接着剤層を有する半導体素子をピックアップする工程と、前記接着剤層が基板と接着す
るように半導体素子を基板に搭載する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
[10] [1]ないし[8]のいずれかに記載の半導体用フィルムの接着剤層の硬化物を有することを特徴とする半導体装置。
1.接着剤層の調製
架橋反応可能な樹脂としてエポキシ樹脂(NC6000(エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)47.00重量%、フィルム形成性樹脂としてアクリル酸エステル共重合体(アクリル酸ブチル−アクリル酸エチル−アクリロニトリル−アクリル酸−アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG−708−6、重量平均分子量:500,000)19.51重量%とアクリル樹脂(アクリル酸−スチレン共重合体、重量平均分子量:5,500、UC−3900、東亜合成(株)製)9.75重量%、硬化剤として固形フェノール樹脂(PR−53647、水酸基当量104g/OH基、住友ベークライト(株)製)10.26重量%、硬化促進剤としてイミダゾール化合物(2P4MHZ、四国化成工業(株)製)0.08重量%、フラックス化合物としてフェノールフタリン12.88重量%、カップリング剤としてプロピルトリメトキシシラン(KBM303、信越化学工業(株)製)0.52重量%をメチルエチルケトン(MEK)に溶解して樹脂固形分40%の樹脂ワニスを得た。この樹脂ワニスを、コンマコーターを用いて、ポリエチレンテレフタレートフィルム(カバーフィルムに相当:厚さ50μm)に塗布した後、90℃、5分間乾燥して、厚さ40μmの接着フィルム(接着剤層およびカバーフィルム)を得た。
クリアテックCT−H717(クラレ製)を、押し出し機で、厚み100μmのフィルムを形成し、表面をコロナ処理して、基材フィルムを得た。
次に、アクリル酸2−エチルヘキシル50重量部、アクリル酸ブチル10重量部、酢酸ビニル37重量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル3重量部とを共重合して得られた重量平均分子量500,000の共重合体を剥離処理した厚さ38μmのポリエステルフィルム(粘着層のカバーフィルムに相当)に乾燥後の厚さが10μmになるように塗工し、80℃で5分間乾燥し、粘着剤層を得た。その後、この粘着剤層を上述した基材フィルムのコロナ処理面にラミネートして、バックグラインドテープ(基材フィルム、粘着剤層およびカバーフィルム)を得た。
上述の接着フィルムのフィルム状接着剤層のみ(ウエハと接合される部分のみ残す)をハーフカットし、上述のバックグラインドテープからカバーフィルムを剥離して、接着フィルムの接着層と、バックグラインドテープの粘着層とが接合するように貼り付けた。これにより、基材フィルム、粘着剤層、接着剤層、カバーフィルムが、この順に構成されてなる半導体用フィルムを得た。
この半導体用フィルムのカバーフィルムを剥離して、接着剤層を8インチ、725μmウエハのバンプがついている面に温度110℃、圧力0.3MPaで貼り付けし、バックグラインドおよびダイシングシート機能付きダイアタッチフィルムが付いた半導体ウエハを得た。そして、バックグラインドテープ1の上側の面(図4中の上側)を、研磨装置の研磨ステージ4に固定し、半導体用ウエハ3の厚さが725μmから100μmとなるまで研削を行った。
次に、この半導体用ウエハを、図5に示すようにバックグラインドテープ1とダイサーテーブル5の上面とが接するように設置して、ダイシングソーを用いて、スピンドル回転数30,000rpm、切断速度50mm/secで5mm×5mm角の半導体素子(60μmΦ、Sn3Ag0.5Cuバンプ、ピッチ200μm、バンプ数225、PI保護膜付き:日立超LSI社製)のサイズにダイシング(切断)した。次に、ダイシング機能付きダイアタッチフィルムの裏面から突上げし、ダイシングフィルムおよび接着剤間で剥離し接着剤層(接着フィルム)が接着した半導体素子を得た。この半導体素子を、ソルダーレジスト(太陽インキ製造社製:PSR4000 AUS308)をコーティングしたBT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂基板(0.8mmt)に、フリップチップボンダーを用いて位置合わせを行った後に250℃10sec圧着させてフリップチップパッケージを得た。それを180℃、1時間で後硬化させた。
なお、接着剤層の透過率は、97%であった。
フィルム形成性樹脂を、アクリル樹脂(アクリル酸−スチレン共重合体、重量平均分子量:5,500、UC−3900、東亜合成(株)製)を用いずに、アクリル酸エステル共重合体(アクリル酸ブチル−アクリル酸エチル−アクリロニトリル−アクリル酸−アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG−708−6、重量平均分子量:500,000)29.26重量%とした以外は、実施例1と同様にした。
なお、接着剤層の透過率は、97%であった。
架橋反応可能な樹脂を、エポキシ樹脂(NC6000(エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)37.60重量%、フィルム形成性樹脂としてアクリル酸エステル共重合体(アクリル酸ブチル−アクリル酸エチル−アクリロニトリル−アクリル酸−アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG−708−6、重量平均分子量:500,000)15.60重量%とアクリル樹脂(アクリル酸−スチレン共重合体、重量平均分子量:5,500、UC−3900、東亜合成(株)製)7.80重量%、硬化剤として固形フェノール樹脂(PR−53647、水酸基当量104g/OH基、住友ベークライト(株)製)8.21重量%、硬化促進剤としてイミダゾール化合物(2P4MHZ、四国化成工業(株)製)0.07重量%、フラックス化合物としてフェノールフタリン10.3重量%、カップリング剤としてプロピルトリメトキシシラン(KBM303、信越化学工業(株)製)0.42重量%をメチルエチルケトン(MEK)に溶解し、さらにシリカ(クオートロンSP−03B扶桑化学工業(株)、平均粒径0.02μmシリカ)を加え分散し、固形分40%の樹脂ワニスを得た。それ以外は実施例1と同様にした。
なお、接着剤層の透過率は、52%であった。
架橋反応可能な樹脂を、エポキシ樹脂(エポキシ当量180g/eq、エピクロン840S、大日本インキ化学工業(株))62.5重量%、フィルム形成性樹脂としてフェノキシ樹脂(YL−6954、ジャパンエポキシレジン(株)製)25.00重量%、硬化剤として固形フェノール樹脂(PR−53647、水酸基当量104g/OH基、住友ベークライト(株)製)31.30重量%、硬化促進剤としてリン系化合物(テトラフェニルフォスフィン/フェニルトリメトキシシラン/2,3−ジヒドロキシナフタレンの分子化合物)0.50重量%、フラックス化合物としてセバシン酸5.70重量%をメチルエチルケトン(MEK)に溶解し、固形分40%の樹脂ワニスを得た。それ以外は実施例1と同様にした。
なお、接着剤層の透過率は、98%であった。
フィルム形成性樹脂としてアクリル酸エステル共重合体(アクリル酸ブチル−アクリル酸エチル−アクリロニトリル共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG−PZ、重量平均分子量:850,000)62.12重量%、フラックス化合物としてフェノールフタリン12.88重量%をメチルエチルケトン(MEK)に溶解し、さらにシリカ(クオートロンSP−03B扶桑化学工業(株)、平均粒径0.02μmシリカ)25.00重量%を加え分散し、固形分40%の樹脂ワニスを得た。それ以外は実施例1と同様にした。
なお、接着剤層の透過率は、98%であった。
実施例1でフラックス活性物質であるフェノールフタリンを使用せず、固形フェノール樹脂(PR−53647、水酸基当量104g/OH基、住友ベークライト(株)製)23.15重量%にした以外は実施例1と同様に行なった。
なお、接着剤層の透過率は、96%であった。
バックグラインドテープ(三井化学社製、品番イクロステープ)を半導体用ウエハに接着した。そして、バックグラインドテープと、バックグラインド装置のダイサーテーブルとが接するように設置した後、バックグラインド装置によりウエハ厚みを725μmから100μmまで研削を行なった。
次に、バックグラインドテープを半導体用ウエハから剥離し、その後、ダインシングシート(住友ベークライト社製、品番スミライトFSL)に張り替えて、ダイシングソーを用いて、スピンドル回転数30,000rpm、切断速度50mm/secで5mm×5mm角の半導体素子(60μmΦ、Sn3Ag0.5Cuバンプ、ピッチ200μm、バンプ数225、PI保護膜付き:日立超LSI社製)のサイズにダイシング(切断)した。
次に、この半導体素子機能面にフラックスを塗布し、ソルダーレジスト(太陽インキ製造社製:PSR4000 AUS308)をコーティングしたBT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂基板(0.8mmt)に、フリップチップボンダーを用いて位置合わせを行った後に、250℃10sec圧着させてフリップチップパッケージを得た。次に余分なフラックスを、フラックス洗浄液を用いて洗浄した。その後、半導体素子と基板の間に液状封止樹脂を流し込み、150℃、2時間で硬化を行い、半導体装置を得た。
比較例3の生産工数を基準(100)として、他の実施例および比較例の生産性を比較した。各符号は、以下の通りである。なお、表中の−は、評価できなかったことを示す。
◎:比較例3の生産工数を基準(100)として、生産工数が40以上、60未満であった。
○:比較例3の生産工数を基準(100)として、生産工数が60以上、80未満であった。
△:比較例3の生産工数を基準(100)として、生産工数が80以上、100未満であった。
×:比較例3の生産工数を基準(100)として、生産工数が100以上であった。
接着剤層の染み出しは、目視で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:接着剤層の染み出しが、ほとんど観察されなかった。
○:接着剤層の染み出しは観察されるが、1mm未満であった。
△:接着剤層の染み出しが観察され、1mm以上、5mm未満であった。
×:接着剤層の染み出しが観察され5mm以上であった。
接続信頼性は、得られた半導体装置をヒートサイクル試験後に導通がとれるかどうかで評価した。
具体的には、半導体素子、基板間の接続抵抗を、デジタルマルデジタルマルチメータにより測定した。測定は半導体装置を作製後と、−65℃で1時間および150℃で1時間の温度サイクル1,000サイクル後の両方を測定した。各符号は、以下の通りである。
◎:20/20個の半導体装置で導通が取れた。
○:18〜19/20個の半導体装置で導通が取れた。
△:16〜17/20の半導体装置で導通が取れた。
×:16以下/20の半導体装置で導通が取れた。
また、実施例1〜3、参考例4、実施例5の半導体装置では、接着剤の染み出しも抑制されていることが確認された。
また、実施例1〜3、参考例4、実施例5の半導体装置では、接続信頼性も優れていた。
2 接着剤層
21 剥離基材
3 半導体ウエハ
31 機能面
4 研磨ステージ
5 ダイサーテーブル
6 ウエハリング
7 ブレード
10 半導体用フィルム
Claims (10)
- バックグラインドテープと、接着剤層とが積層されてなる半導体用フィルムであって、前記バックグラインドテープが、粘着剤層と、基材フィルムと、を有し、
前記接着剤層が、架橋反応可能な樹脂と、フラックス活性を有する化合物と、硬化剤とを含む樹脂組成物で構成されており、前記硬化剤が融点150℃以上のイミダゾール化合物を含むことを特徴とする半導体用フィルム。 - フリップチップ型の半導体素子の機能面と、前記半導体用フィルムの前記接着剤層とを接着させて用いるものである請求項1に記載の半導体用フィルム。
- 前記半導体用フィルムの前記接着剤層を常温から10℃/分の昇温速度で溶融状態まで昇温したときに初期は溶融粘度が減少し、最低溶融粘度に到達した後、さらに上昇するような特性を有し、かつ前記最低溶融粘度が10Pa・s以上、10,000Pa・s以下である請求項1または2に記載の半導体用フィルム。
- 前記半導体用フィルムの前記接着剤層は、半導体素子の表面が認識可能な程度の透明性を有するものである請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体用フィルム。
- 前記フラックス活性を有する化合物は、フラックス活性を有する硬化剤である請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体用フィルム。
- 前記フラックス活性を有する化合物は、カルボキシル基およびフェノール性水酸基の少なくとも一方を有する化合物である請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体用フィルム。
- 前記イミダゾール化合物が、イミダゾール化合物が樹脂組成物全体の0.005重量%以上10重量%以下である請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体フィルム。
- 前記樹脂組成物が、さらにフィルム形成性樹脂を含むものである請求項1ないし7のいずれかに記載の半導体用フィルム。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の半導体用フィルムの接着剤層と予め半田バンプが形成された半導体ウエハの機能面とを接合する工程と、前記半導体ウエハの機能面と反対側の面を研磨する工程と、前記半導体ウエハを前記半導体用フィルムが接着された状態で
個片化して半導体素子を得る工程と、前記半導体用フィルムが接着された半導体素子を前記半導体用フィルムのバックグラインドテープと接着剤層との間で剥離して、前記接着剤層を有する半導体素子をピックアップする工程と、前記接着剤層が基板と接着するように半導体素子を基板に搭載する工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載の半導体用フィルムの接着剤層の硬化物を有することを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012171065A JP5573896B2 (ja) | 2012-08-01 | 2012-08-01 | 半導体用フィルム、半導体装置の製造方法および半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012171065A JP5573896B2 (ja) | 2012-08-01 | 2012-08-01 | 半導体用フィルム、半導体装置の製造方法および半導体装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008085439A Division JP5417729B2 (ja) | 2008-02-07 | 2008-03-28 | 半導体用フィルム、半導体装置の製造方法および半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012253373A JP2012253373A (ja) | 2012-12-20 |
JP5573896B2 true JP5573896B2 (ja) | 2014-08-20 |
Family
ID=47525842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012171065A Active JP5573896B2 (ja) | 2012-08-01 | 2012-08-01 | 半導体用フィルム、半導体装置の製造方法および半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5573896B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014149935A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Nippon Zeon Co Ltd | 二次電池用セパレータ、二次電池用セパレータの製造方法及び二次電池 |
KR101735983B1 (ko) * | 2013-03-07 | 2017-05-15 | 스미또모 베이크라이트 가부시키가이샤 | 접착 필름, 다이싱 시트 일체형 접착 필름, 백그라인드 테이프 일체형 접착 필름, 백그라인드 테이프 겸 다이싱 시트 일체형 접착 필름, 적층체, 적층체의 경화물, 및 반도체 장치, 그리고 반도체 장치의 제조 방법 |
JP5846232B2 (ja) * | 2014-02-24 | 2016-01-20 | 住友ベークライト株式会社 | ウエハ加工用粘着シート一体型接着シート、および電子装置 |
JP6328987B2 (ja) * | 2014-04-22 | 2018-05-23 | デクセリアルズ株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
CN111344850A (zh) * | 2017-11-17 | 2020-06-26 | 琳得科株式会社 | 带第一保护膜的半导体芯片及其制造方法、及半导体芯片-第一保护膜层叠体的评价方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4618464B2 (ja) * | 1999-12-28 | 2011-01-26 | 日立化成工業株式会社 | 接着剤組成物、これを用いた接着フィルム、半導体チップ搭載用基板及び半導体装置 |
JP4438973B2 (ja) * | 2000-05-23 | 2010-03-24 | アムコア テクノロジー,インコーポレイテッド | シート状樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置の製造方法 |
JP2003151940A (ja) * | 2001-11-15 | 2003-05-23 | Sekisui Chem Co Ltd | バックグラインドテープ及び半導体ウエハの研磨方法 |
JP2003173993A (ja) * | 2001-12-04 | 2003-06-20 | Sekisui Chem Co Ltd | バックグラインドテープ及び半導体ウエハの研磨方法 |
JP4397837B2 (ja) * | 2005-03-02 | 2010-01-13 | 日東電工株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
JP5272285B2 (ja) * | 2005-09-26 | 2013-08-28 | 住友ベークライト株式会社 | プリアプライド用封止樹脂組成物及びそれを用いた半導体装置の製造方法 |
JP4699189B2 (ja) * | 2005-12-01 | 2011-06-08 | 日東電工株式会社 | 半導体装置の製造方法及び電子部品 |
US20100155964A1 (en) * | 2006-04-27 | 2010-06-24 | Sumitomo Bakelite Co., Ltd. | Adhesive Tape, Semiconductor Package and Electronics |
-
2012
- 2012-08-01 JP JP2012171065A patent/JP5573896B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012253373A (ja) | 2012-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5417729B2 (ja) | 半導体用フィルム、半導体装置の製造方法および半導体装置 | |
JP5929934B2 (ja) | ダイシングシート機能付き半導体用フィルムおよび半導体装置 | |
WO2009099191A1 (ja) | 半導体用フィルム、半導体装置の製造方法および半導体装置 | |
JP2010010368A (ja) | 半導体装置および半導体装置の製造方法 | |
JP5991335B2 (ja) | 接着フィルム、ダイシングシート一体型接着フィルム、バックグラインドテープ一体型接着フィルム、バックグラインドテープ兼ダイシングシート一体型接着フィルム、積層体、積層体の硬化物、および半導体装置、並び半導体装置の製造方法 | |
TWI532806B (zh) | Adhesive composition and adhesive sheet, semiconductor device protection material, and semiconductor device | |
JP5682308B2 (ja) | 半導体部品の製造方法 | |
WO2011033743A1 (ja) | 接着フィルム、多層回路基板、電子部品及び半導体装置 | |
WO2013008757A1 (ja) | ダイシングテープ一体型接着シート、半導体装置、多層回路基板及び電子部品 | |
WO2010073583A1 (ja) | 接着フィルム、多層回路基板、半導体用部品および半導体装置 | |
JP2015137299A (ja) | 樹脂組成物、接着シート、ダイシングテープ一体型接着シート、バックグラインドテープ一体型接着シート、バックグラインドテープ兼ダイシングテープ一体型接着シート、および電子装置 | |
WO2014061767A1 (ja) | 樹脂組成物、接着シート、ダイシングテープ一体型接着シート、バックグラインドテープ一体型接着シート、バックグラインドテープ兼ダイシングテープ一体型接着シート、及び電子装置 | |
JP5573896B2 (ja) | 半導体用フィルム、半導体装置の製造方法および半導体装置 | |
JP5115096B2 (ja) | 接着フィルム | |
JP5547685B2 (ja) | 接着剤組成物、接着シート及び半導体装置保護用材料、並びに半導体装置 | |
JP2007059787A (ja) | 半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置 | |
JP5445169B2 (ja) | 接着フィルム、半導体装置、多層回路基板および電子部品 | |
JP6155931B2 (ja) | 樹脂組成物、接着フィルム、接着シート、ダイシングテープ一体型接着シートおよび電子部品 | |
JP2011014717A (ja) | 接着フィルム、多層回路基板、電子部品及び半導体装置 | |
JP2012195414A (ja) | ダイシングテープ一体型接着シート、多層回路基板、電子部品及び半導体装置 | |
JP2013207177A (ja) | ダイシングテープ一体型接着フィルム、半導体装置、多層回路基板および電子部品 | |
JP2012089571A (ja) | 樹脂組成物、及び電子装置の製造方法 | |
JP2014101430A (ja) | 接着フィルム | |
JP2012146830A (ja) | ダイシングテープ一体型接着シート、電子部品及び半導体装置 | |
JP2012089574A (ja) | 電子装置の製造方法および電子装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20131029 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20140603 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20140616 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Ref document number: 5573896 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |