JP5573754B2 - セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法及びその低減装置 - Google Patents
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Description
このように、セメント設備内で水銀や亜鉛等の重金属が蓄積され、セメント製造設備外に、排ガス中に含まれて排気される重金属量が増加し、重大な大気汚染の問題を生じる。
従って、セメント製造設備からの排ガス中の水銀や亜鉛等の重金属を低減する必要が生じている。
しかし、かかるセメントの製造方法は、セメント原燃料の持ち込み水銀量と抽気ガスからの水銀除去量がバランスするように、抽気ガス量を決定する必要があるが、廃棄物原燃料の使用量増加により、抽気ガス量が増加傾向にあり、セメント原料粉砕装置の運転時にセメント製造設備の安定運用に支障をきたしている。
しかし、かかる処理方法は、セメント製造設備の電気集塵機灰(EP灰)などの排ガスダストをクリンカ粉砕工程に送り、水銀を低減する方法であるが、セメント原料粉砕装置が稼動している時(ON)と稼動していない時(OFF)、生原料に含まれる有害成分、低沸点成分の吸着等によって、ダスト性状の変動が大きく、セメント品質に与える影響が大きい。
また、抽気ガス量はセメント製造設備の制約から限られており、水銀の除去量が制約され、セメント製造設備内を循環濃縮する水銀総量を効果的に低減できず、結果として煙突より排出される排ガス中の水銀量を要求する濃度、例えばEUの水銀排出規制値である50μg/m3(標準状態)まで迅速に低減させることができないという問題がある。
具体的には、セメント製造設備の熱的なバランスや操業負荷に影響されることなく、セメント製造設備内で循環濃縮される水銀等の重金属量の大幅な削減を簡潔に図ることができ、セメント製造設備から排出される排ガス中に含まれる水銀等の揮発性重金属を効果的に低減する新規な方法及び低減装置を提供することである。
セメント原料粉砕装置が稼働中の時には、該プレヒータから排出した該燃焼排ガスを、沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置及び外部排気手段を経て外部に排出するとともに、該プレヒータから排出された該燃焼排ガスの一部を、セラミックフィルタ装置を通過させた後、前記セメント原料粉砕装置の手前で前記沈降室からの排気と合流させて、該セメント原料粉砕装置、該集塵装置、該バグフィルタ装置及び該外部排気手段を経て外部に排出し、
セメント原料粉砕装置が停止中の時には、該プレヒータから排出した該燃焼排ガスを、該沈降室、該集塵装置、該バグフィルタ装置及び該外部排気手段を経て外部に排出するとともに、該プレヒータから排出した該燃焼排ガスの一部を、該セラミックフィルタ装置、重金属除去装置を通過させた後、該バグフィルタの下流で、前記バグフィルタからの排気と合流させて、該外部排気手段より外部に排出する
ことを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法である。
該原料粉砕装置が稼動中の時には、該原料焼成装置のプレヒータから排出された該燃焼排ガスが、該沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置及び外部排気手段を通過して外部から排出されるように、該沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置および外部排気手段が設置される、原料粉砕装置稼働中の第1の経路を備えるとともに、該プレヒータから排出された該燃焼排ガスの一部が、セラミックフィルタ装置を通過した後、該第1の経路の前記セメント原料粉砕装置の手前で前記沈降室からの排気と合流するように、セラミックフィルタ装置が設置される、原料粉砕装置稼働中の第2の経路とを備え、
該原料粉砕装置が停止中の時には該原料焼成装置のプレヒータから排出された排ガスが、
該沈降室、該集塵装置、該バグフィルタ装置及び該外部排気手段を経て外部に排出されるように、該沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置および外部排気手段が設置される、原料粉砕装置停止中の第1の経路を備えるとともに、該プレヒータから排出された該燃焼排ガスが、該セラミックフィルタ装置、該重金属除去装置を通過して外部に排出されるように、該セラミックフィルタ装置、該重金属除去装置が設置される、原料粉砕装置停止中の第2の経路とを備えることを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置である。
またさらに好適には、上記本発明のセメント製造設備からの重金属低減装置において、重金属は水銀である。
特に、セメント製造原料に重金属を多量に含む場合であっても、排ガス中に含まれる揮発性重金属を迅速に応答性よく、簡潔に除去することが可能となる。
図1は、従来のセメント製造設備の代表的な一例を示す図である。
プレヒータ2に供給された、セメント原料は、セメントロータリーキルン1からの排ガスにより予熱され、仮焼炉3での脱炭酸後、ロータリーキルン1に送られ焼成されている。
セメント原燃料に含まれる水銀等の揮発性の重金属は、プレヒータ2内でそのほとんどが揮発し、セメントロータリーキルン1の排ガスとともにプレヒータ2の外に排出される。
一例として、プレヒータ2内の原料の水銀濃度を測定した結果を、次の表1に示す。
かかる排ガス中の水銀等の重金属は、原料ミル等の原料粉砕装置6でセメント原料に吸着し、原料混合・供給装置10内を介して、セメント原料として、プレヒータ2に供給されてセメント製造設備X内を循環濃縮する。
また、排ガス中の水銀等の重金属は、排ガス中のダストに含まれる未燃カーボンにも吸着し、電気集塵機等の集塵装置7でダストと共に捕集され、原料混合・供給装置10内でフレッシュなセメント原料と混合されて、セメント原料・燃料として、プレヒータ2に供給されてセメント製造設備X内を再循環する。
かかる水銀等の重金属の循環濃縮量の増大とともに、煙突11等より外気に排出される排ガス中に含まれる水銀等の重金属量が徐々に増加し、最終的には定常状態に達してしまう。
本発明のセメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法は、セメント原料焼成用ロータリーキルンで発生する燃焼排ガスをプレヒータから排出させた後に2経路に分岐させ、
セメント原料粉砕装置が稼働中の時には、該プレヒータから排出した該燃焼排ガスを、沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置及び外部排気手段を経て外部に排出するとともに、該プレヒータから排出された該燃焼排ガスの一部を、セラミックフィルタ装置を通過させた後、前記セメント原料粉砕装置の手前で前記沈降室からの排気と合流させて、該セメント原料粉砕装置、該集塵装置、該バグフィルタ装置及び該外部排気手段を経て外部に排出し、
セメント原料粉砕装置が停止中の時には、該プレヒータから排出した該燃焼排ガスを、該沈降室、該集塵装置、該バグフィルタ装置及び該外部排気手段を経て外部に排出するとともに、該プレヒータから排出した該燃焼排ガスの一部を、該セラミックフィルタ装置、重金属除去装置を通過させた後、該バグフィルタの下流で、前記バグフィルタからの排気と合流させて、該外部排気手段より外部に排出する、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法である。
好適には、該原料粉砕装置が停止中の時には、該沈降室から排出した該燃焼排ガスを、スタビライザに通過させた後、該電気集塵機に導入する。
該原料粉砕装置が稼動中の時には、該原料焼成装置のプレヒータから排出された該燃焼排ガスが、該沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置及び外部排気手段を通過して外部から排出されるように、該沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置および外部排気手段が設置される、原料粉砕装置稼働中の第1の経路を備えるとともに、該プレヒータから排出された該燃焼排ガスの一部が、セラミックフィルタ装置を通過した後、該第1の経路の前記セメント原料粉砕装置の手前で前記沈降室からの排気と合流するように、セラミックフィルタ装置が設置される、原料粉砕装置稼働中の第2の経路とを備え、
該原料粉砕装置が停止中の時には該原料焼成装置のプレヒータから排出された排ガスが、
該沈降室、該集塵装置、該バグフィルタ装置及び該外部排気手段を経て外部に排出されるように、該沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置および外部排気手段が設置される、原料粉砕装置停止中の第1の経路を備えるとともに、該プレヒータから排出された該燃焼排ガスが、該セラミックフィルタ装置、該重金属除去装置を通過して外部に排出されるように、該セラミックフィルタ装置、該重金属除去装置が設置される、原料粉砕装置停止中の第2の経路とを備えることを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置である。
好適には、該原料粉砕装置が停止中の時に、該沈降室から排出した該燃焼排ガスを通過させるスタビライザを、該沈降室と該集塵装置の間に設置する。
なお、図1及び図2中、実線はガスの流れ、点線は原料等の材料の流れを表す。
セメント製造原料は、原料粉砕装置6で粉砕混合されて、原料混合・供給系装置10を経由してプレヒータ2の上部、プレヒータ2dに供給される。
ここでセメント原料としては、例えば石灰石、粘土、珪石、鉄滓、スラッジ・都市ごみの焼却で発生する主灰等の廃棄物を使用することができる。特に原料では石灰石や廃棄物が、また燃料では石炭が、セメント製造設備内に水銀を多く供給する。
前記セメント原料は、プレヒータ2内を、上部のサイクロン2dから下部方向へサイクロン2c、サイクロン2b、サイクロン2aへと順次移動しながら予熱されて、最下部のサイクロン2aに導入された後、ロータリーキルン1へと供給される。
該仮焼炉3としては、任意の公知の仮焼炉を用いることができ、例えば、SF仮焼炉、MFC仮焼炉、RSP仮焼炉、KSV仮焼炉、DD仮焼炉、SLC仮焼炉等が例示できる。
仮焼炉3が設けられている場合には、仮焼成されたセメント原料はロータリーキルン1へ供給される。
本発明においては、セメントロータリーキルン1、プレヒータ2、仮焼炉3を原料焼成装置という。
該ロータリーキルン1で上記セメント原料が加熱焼成される際に発生する排ガスは、ロータリーキルン1から排出されてプレヒータ2aに流入する。
また図2に示すように、仮焼炉3が設けられている場合には、該ロータリーキルン1から排出された高温の排ガスは、仮焼炉3中でのセメント原料の仮焼成に利用され、仮焼炉3に流入する。該仮焼炉3で発生した排ガスもプレヒータ2aに流入する。
またロータリーキルン1からの排出される排ガスは、一部抽気されて脱塩バイパス処理される。
該プレヒータ内における排ガスは、供給された原料と接触して原料を予備加熱する。
該排ガス中に含まれる水銀等の重金属及びその化合物、特に揮発性重金属及びその化合物は、該排ガス中に含まれた状態でプレヒータ2から排出される。
第1の経路としては、該プレヒータ2から排出した排ガスを沈降室4に導入する経路であり、第2の経路としては、該プレヒータから排出した排ガスをセラミックフィルタ9に導入する経路である。即ち、原料粉砕装置6に稼動(オン)または停止(オフ)にかかわらず、該プレヒータからの排ガスは、2経路に分岐、即ち該沈降室4及び該セラミックフィルタ装置9の双方に分かれて導入される。
回収されたダスト等は、原料混合・供給装置10に導入されて、原料粉砕装置6から導入される原料と混合されて、セメント製造原料としてプレヒータ2の上部のサイクロン2dに循環供給される。ここで、該沈降室4には、原料粉砕装置6が稼働中か否かに拘らず、排ガスは導入される。
ここで原料粉砕装置6には、原料ミル及び/又は原料乾燥機及び/又はインパクトドライヤーが含まれる。
まず、原料粉砕装置6がオンの場合について説明する。図2中、白抜きの矢印で示す流れが、原料粉砕装置6がオンの場合の排ガスの流れである。
沈降室4から排出された排ガスは、原料粉砕装置6、集塵装置7、バグフィルタ装置8に送られ、煙突等の外気排気手段11によって大気に放出される(原料粉砕装置稼働中の排気経路1)。
ここで、集塵装置7としては、通常、電気集塵機(EP)が用いられるが、それ以外の集塵機(例えば、重力集塵装置、慣性力集塵装置、遠心力集塵装置、濾過集塵装置等)を用いてもよい。
排ガス中の水銀等の重金属は、原料ミル等の原料粉砕装置6で原料と接触して捕集されて、また排ガス中のダストに含まれる未燃炭素に吸着して集塵装置7やバグフィルタ装置8で捕集されて、原料混合・供給装置10に導入され、原料粉砕装置6から導入される原料と混合されて、セメント製造原料としてプレヒータ2の上部のサイクロン2dに循環供給されて、セメント製造設備内で循環濃縮する。ここで排ガスはバグフィルタ装置8により、より微細なダスト等を捕捉する。
一方、該バグフィルタ8を通過した排ガスは、排気外部手段11の煙突より大気中に放出される。
これにより該排ガスは、セラミックフィルタを暖機し、水の発生を防止して、装置の酸腐食を抑制することができる
原料粉砕装置6がオンの場合には、該セラミックフィルタからの排気は、上記第1の経路のセメント原料粉砕装置6の手前で沈降室4の排気と合流される。セラミックフィルタ9からの排気と、沈降室4からの排気は合流して、上記第1の経路での処理と排気がなされる。具体的には、合流した該排ガスは、前記集塵装置7、前記バグフィルタ装置8に送られ、煙突等の外気排気手段11によって大気に放出される。
該セラミックフィルタ9で回収されたダスト等は、原料混合・供給装置10に導入されて、原料粉砕装置6から導入される原料と混合されて、セメント製造原料としてプレヒータ2の上部のサイクロン2dに循環供給される。
該原料粉砕装置がオフ(停止中)の場合には、該原料焼成装置のプレヒータ2から排出された排ガスは、上記沈降室4を通過して、次いで、前記集塵装置7、前記バグフィルタ装置8の順に導入され、煙突等の前記外気排気手段11によって大気に放出される(原料粉砕装置停止中の排気経路1)。ここで排ガスは該バグフィルタ装置8により、より微細なダスト等を捕捉する。
また必要に応じて、沈降室4と該集塵装置7との間にスタビライザ5を設置して、沈降室4からの排ガスをスタビライザに導入し、次いで該集塵装置7に導入することができる。
該スタビライザ5、集塵装置7やバグフィルタ8で回収されたダスト等は、原料混合・供給装置10に導入されて、原料粉砕装置6から導入される原料と混合されて、セメント製造原料としてプレヒータ2の上部のサイクロン2dに循環供給される。
まず、該プレヒータ2dから排出された排ガスは、セラミックフィルタ9へ導入され、該排ガスは、該セラミックフィルタ9を暖機することは、上述したように、原料粉砕装置6がオンの場合と同様である。
該セラミックフィルタ9にて回収されたダスト等は、原料混合・供給装置10に導入されて、原料粉砕装置6から導入される原料と混合されて、セメント製造原料としてプレヒータ2の上部のサイクロン2dに循環供給される。
この時、例えば、水銀(沸点:356℃)を例にすると、フィルタ分離温度が300℃以上、特に、360℃以上の場合であれば、水銀はダストに含まれる未燃炭素にほとんど吸着されず、排ガスと共にセラミックフィルタ8を通過する。従って、排ガス中のダストを媒介として原料混合・供給装置10によって供給される原料中に含まれる水銀による、セメント製造設備内の水銀の循環濃縮量は、大幅に削減される。ここで、セラミックフィルタ側に分岐する予熱器を出た排ガスの量は、セメント製造原料や燃料の持ち込む水銀の総量に応じ調整が出来るよう、セラミックフィルタの排気側ダクトにコントロールダンパやインバータ制御方式のファン等のガス量の調整機器を設置する。
該重金属除去装置12は、排ガス洗浄手段や、減温手段及び重金属吸着手段とすることができる。
なお、ガス洗浄水としては、薬液調製・給水装置13からの水、酸化剤溶液、酸・アルカリ剤によりpH調整された吸収液などを使用することができ、ガス洗浄塔の洗浄液は、例えばポンプを用いてガス洗浄塔内を循環噴霧させて、排ガスと接触させる。水としては、上水道水、工業用水、セメント製造工程等から排出される2次排水等が利用できる。
重金属吸着手段としては、活性炭やゼオライト等の吸着材による固定層処理、移動層処理、煙道噴霧処理などの乾式方式が例示できる。
重金属の該回収方法は特に限定されず、公知の任意の方法及び装置を適用することができ、例えば、比重分離法、pH調整剤を添加して高分子凝集剤や、キレート剤、硫化剤等を添加し、重金属を沈殿させ、濾過装置を用いて固液分離して回収する。また、必要に応じて、電解工程を設けてもよい。このようにして回収された重金属は、再利用に供される。
また、必要に応じて、精密濾過工程を設けることにより、微細な浮遊物質を除去して、その後放流してもよい。
また、セメント設備からの排ガス中の重金属がセメント製造系外に排出されることとなり、セメント設備で循環濃縮する水銀等の重金属濃度及び量を有効に低減させることが可能となる。
従って、セメント設備における操業の安定性を確保できることも可能となる。
実施例においては図2に示すセメント製造設備の排ガス中の重金属低減装置を用いて、また比較例及び参考例においては図1に示すセメント製造設備を用いて、外部排気手段11である煙突から排出される排ガス中の水銀濃度(図3〜9)を測定し、セメント製造設備の運転時間による変化で表した。
表2に記載されている条件以外の条件はすべての実施例及び比較例で同様にして行なった。
なお、参考例1は、セメント製造原料中の水銀濃度が0.08ppmである以外は、比較例1と同様の条件で実施した。
図3は比較例1、図4は実施例1、図5は比較例2、図6は実施例2、図7は比較例3、図8は実施例3の各煙突から排出される排ガス中の水銀濃度の測定結果(初期値(1日目)からの週単位の測定値)である。
従って、セメント製造設備に、別途水銀低減装置を設置する必要があると考えられる。
2・・・プレヒータ
3・・・仮焼炉
4・・・沈降室
5・・・スタビライザ
6・・・原料粉砕装置
7・・・集塵装置
8・・・バグフィルタ装置
9・・・セラミックフィルタ装置
10・・・原料混合・供給装置
11・・・煙突
12・・・重金属除去装置
13・・・薬液調製・給水装置
14・・・廃水処理装置
X・・・セメント製造設備
Claims (10)
- セメント原料焼成用ロータリーキルンで発生する燃焼排ガスをプレヒータから排出させた後に2経路に分岐させ、
セメント原料粉砕装置が稼働中の時には、該プレヒータから排出した該燃焼排ガスを、沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置及び外部排気手段を経て外部に排出するとともに、該プレヒータから排出された該燃焼排ガスの一部を、セラミックフィルタ装置を通過させた後、前記セメント原料粉砕装置の手前で前記沈降室からの排気と合流させて、該セメント原料粉砕装置、該集塵装置、該バグフィルタ装置及び該外部排気手段を経て外部に排出し、
セメント原料粉砕装置が停止中の時には、該プレヒータから排出した該燃焼排ガスを、該沈降室、該集塵装置、該バグフィルタ装置及び該外部排気手段を経て外部に排出するとともに、該プレヒータから排出した該燃焼排ガスの一部を、該セラミックフィルタ装置、重金属除去装置を通過させた後、該バグフィルタの下流で、前記バグフィルタからの排気と合流させて、該外部排気手段より外部に排出する
ことを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法。 - 請求項1記載のセメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法において、該原料粉砕装置が停止中の時には、該沈降室から排出した該燃焼排ガスを、スタビライザに通過させた後、該電気集塵機に導入することを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法。
- 請求項1または2記載のセメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法において、該重金属除去装置は排ガス洗浄手段を備え、該排ガス洗浄手段においては、該排ガス中の非水溶性揮発性重金属及びその化合物を洗浄液と接触させて、該揮発性重金属を該洗浄液で酸化して可溶性とし、該洗浄液に溶解させて該重金属を除去することを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法。
- 請求項1又は2記載のセメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法において、該重金属除去装置は減温手段と重金属吸着手段とを備え、該減温手段では該排ガスを200℃以下に減温し、次いで重金属吸着手段にて該排ガス中の揮発性重金属及びその化合物を吸着させて重金属を除去することを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法。
- 請求項1〜4記載のセメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法において、該重金属は水銀であることを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減方法。
- セメント原料焼成用ロータリーキルン及びプレヒータを備える原料焼成装置、沈降室、原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置、セラミックフィルタ装置、重金属除去装置及び外部排気手段を備えるとともに、該原料粉砕装置は稼動又は停止し、該原料焼成装置のプレヒータから排出された該燃焼排ガスが分岐する2経路を備え、
該原料粉砕装置が稼動中の時には、該原料焼成装置のプレヒータから排出された該燃焼排ガスが、該沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置及び外部排気手段を通過して外部から排出されるように、該沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置および外部排気手段が設置される、原料粉砕装置稼働中の第1の経路を備えるとともに、該プレヒータから排出された該燃焼排ガスの一部が、セラミックフィルタ装置を通過した後、該第1の経路の前記セメント原料粉砕装置の手前で前記沈降室からの排気と合流するように、セラミックフィルタ装置が設置される、原料粉砕装置稼働中の第2の経路とを備え、
該原料粉砕装置が停止中の時には該原料焼成装置のプレヒータから排出された排ガスが、
該沈降室、該集塵装置、該バグフィルタ装置及び該外部排気手段を経て外部に排出されるように、該沈降室、該セメント原料粉砕装置、集塵装置、バグフィルタ装置および外部排気手段が設置される、原料粉砕装置停止中の第1の経路を備えるとともに、該プレヒータから排出された該燃焼排ガスが、該セラミックフィルタ装置、該重金属除去装置を通過して外部に排出されるように、該セラミックフィルタ装置、該重金属除去装置が設置される、原料粉砕装置停止中の第2の経路を備えることを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置。 - 請求項6記載のセメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置において、該原料粉砕装置が停止中の時に、該沈降室から排出した該燃焼排ガスを通過させるスタビライザを、該沈降室と該集塵装置の間に設置することを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置。
- 請求項6又は7記載のセメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置において、該重金属除去装置は、該排ガス中の非水溶性揮発性重金属及びその化合物を洗浄液と接触させて、該揮発性重金属を該洗浄液で酸化して可溶性とし、該洗浄液に溶解させて該重金属を除去する、排ガス洗浄手段であることを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置。
- 請求項6又は7記載のセメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置において、
該重金属除去装置は、減温手段と重金属吸着手段とを備え、該排ガスを200℃以下に減温する減温手段と、該排ガス中の揮発性重金属及びその化合物を吸着させて重金属を除去する重金属吸着手段とを備えることを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置。 - 請求項6〜9記載のセメント製造設備からの重金属低減装置において、重金属は水銀であることを特徴とする、セメント製造設備からの排ガス中の重金属低減装置。
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