JP5573403B2 - 製鋼スラグの資源化方法及び燐酸肥料用原料 - Google Patents

製鋼スラグの資源化方法及び燐酸肥料用原料 Download PDF

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Description

本発明は、製鋼精錬プロセスのうちの転炉での溶銑の脱炭精錬において発生する脱炭精錬スラグ及び溶銑の予備脱燐処理において発生する予備脱燐スラグから、これら製鋼スラグに還元処理を施すことによって金属鉄を回収するとともに、金属鉄を回収した後の製鋼スラグを土木建築材料などに利用する方法、及び、金属鉄を回収することにより得られる燐酸肥料用原料に関する。
製鋼精錬プロセスにおいては鉄鋼製品の不純物を除去すべく精錬処理が行われるが、それに伴い副産物である製鋼スラグが発生する。製鋼スラグの主なものとして、溶銑の予備脱燐処理にて発生する予備脱燐スラグや転炉での溶銑の脱炭精錬処理にて発生する脱炭精錬スラグがある。なかでも、脱炭精錬スラグは、塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)が高く、精錬処理中に溶融しきれなかったCaOのような水和性成分(以下、「遊離CaO」という)を多量に含有し、この遊離CaOが水分と接触して水和する際に体積が約2倍に増加するためにスラグの体積が膨張する。この膨張のために、脱炭精錬スラグのような塩基度の高い製鋼スラグは道路用路盤材として用いることができない。また、脱炭精錬スラグを、覆砂材や、潜堤材、盛土材、浅場造成材などの海洋用途に使用した場合には、遊離CaOが海水に溶出してpHが増加し、海水中のMg(OH)2が析出することに起因する白濁現象が生じるために、海洋用途への利用も困難である。
このような事情から、現在のところ、製鋼スラグは土木用の埋め戻し材などに用いられるのみであり、同じ副産物である高炉スラグと比較すると利用価値が低い。この場合、製鋼スラグは、10〜40質量%程度の鉄酸化物を含有したままの状態で土木用材料などとして鉄鋼製造工程の系外に排出されており、製鋼スラグ中の鉄は回収されることはない。
また、製鋼スラグをCaO源及び鉄源として製鉄所内でリサイクルすることも考えられているが、製鋼スラグには一般的に燐が含有されており、燐を含有する製鋼スラグを高炉工程にリサイクルすると、酸化物の形態で高炉にリサイクルされた燐が、高炉内で還元されて溶製される溶銑の燐含有量を増加させ、その結果、溶銑からの脱燐の負荷が増加するという悪循環を招くことになる。
製鋼スラグ中の鉄及びCaOを回収して再利用することを目的とした、製鉄所内で製鋼スラグをリサイクルする方法として、例えば、特許文献1には、溶融状態の高炉スラグと、溶融状態の転炉スラグとを混合し、この混合スラグ中に、炭素、珪素、マグネシウムの1種以上を添加すると同時に、酸素ガスを吹き込んで、混合スラグ中の燐酸化物を還元して燐蒸気とし、且つ、混合スラグ中の硫黄をSO2とし、これらを揮発させて燐及び硫黄の少ないスラグとし、このスラグを高炉または転炉にリサイクルする技術が開示されている。
また、製鋼スラグを道路用路盤材などとして利用することを目的とした、製鋼スラグ中の遊離CaOを低減するための手段としては、エージング処理が広く知られている。例えば、特許文献2には、溶融状態の製鋼スラグを浅底広皿上に注入して散水による一次冷却を行い、次に排滓台車内で散水による二次冷却を行い、更に貯水冷却ピットに浸漬する方法が開示され、特許文献3には、製鋼スラグを放冷固化後に、スラグ温度が400〜1000℃の顕熱を保持した状態で40〜100℃の温水槽に投入してスラグ中の遊離CaOの水和反応を促進させ短期間で安定化処理する技術が開示されている。
また、白濁現象などの原因となるアルカリ成分の溶出を抑制することを目的として、製鋼スラグに炭酸ガス含有ガスを供給して製鋼スラグ中のCaOを炭酸化する処理が知られている。例えば、特許文献4には、温度が800℃以上の高温スラグを、冷却装置の内部で移送しつつ冷却する工程において、冷却装置の入口側から高温スラグに散水を行い、水性ガス化反応及びシフト反応を同時進行させて炭酸ガスを発生させ、この炭酸ガスと冷却されたスラグとを接触させてスラグ中のCaOを炭酸化する技術が開示され、特許文献5には、エージング処理が施された製鋼スラグに、自由水が存在し始める水分値未満で、且つ、該水分値よりも10質量%少ない値以上の範囲となるように添加する水分量を調整した後に炭酸ガス含有ガスを流すことにより、製鋼スラグの炭酸化処理を行う技術が開示されている。
特開昭55−97408号公報 特開昭63−35442号公報 特開平6−183792号公報 特開2009−126748号公報 特開2009−196865号公報
しかしながら、上記従来技術には以下の問題点がある。
特許文献1では、転炉スラグに、転炉スラグとほぼ同量の高炉スラグを混合させているが、近年、高炉スラグは、廃棄物ではなく、土木・建築資材として利用価値の高い資源と位置づけられており、このような高炉スラグを転炉スラグの希釈用として使用することは経済的には不利である。
特許文献2及び特許文献3では、エージング処理により遊離CaOは減少するものの、エージング処理後の水和処理生成物であるスラグ中のCa(OH)2が水に溶出し、アルカリ溶出源となるため、エージング処理のみでは白濁現象は防止できない。また、多量の水を利用するため、水処理設備が必要であり、設備費及び運転費ともに高価となる。
特許文献4及び特許文献5では、炭酸化処理設備が大掛かりとなり、大量のスラグを処理するには適さないという課題がある。
また、特許文献2〜5は、何れも製鋼スラグ中の鉄分を回収できないという課題もある。近年の鉄鋼原料高騰の背景から、製鋼スラグ中の鉄分を回収することができれば大きな経済的メリットが得られる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、製鋼精錬プロセスで発生する脱炭精錬スラグ及び予備脱燐スラグから、これら製鋼スラグに含有される鉄分を金属鉄として安価に回収するとともに、これら製鋼スラグを、体積膨張や海水の白濁現象を起こさない土木建築材料または環境改善材料、更には燐酸肥料用原料として利用することのできる、製鋼スラグの資源化方法を提供するとともに、製鋼スラグから回収される燐酸肥料用原料を提供することである。
上記課題を解決するための第1の発明に係る製鋼スラグの資源化方法は、転炉での溶銑の脱炭精錬において発生した脱炭精錬スラグと、溶銑の予備脱燐処理において発生した予備脱燐スラグとを、これらを混合した後の混合物の塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)が1.5〜2.8になるように混合し、該混合物に対して、炭素、珪素、アルミニウムのうちの1種以上を含有する還元剤を用いて前記スラグ中の鉄酸化物を還元するための還元処理を行い、該還元処理によって得られた金属鉄を鉄源として利用するとともに、前記還元処理後のスラグを土木建築材料、環境改善材料、燐酸肥料用原料の何れか1種または2種以上として利用することを特徴とする。
第2の発明に係る製鋼スラグの資源化方法は、転炉での溶銑の脱炭精錬において発生した脱炭精錬スラグと、SiO2含有物質とを、これらを混合した後の混合物の塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)が1.5〜2.8になるように混合し、該混合物に対して、炭素、珪素、アルミニウムのうちの1種以上を含有する還元剤を用いて前記スラグ中の鉄酸化物を還元するための還元処理を行い、該還元処理によって得られた金属鉄を鉄源として利用するとともに、前記還元処理後のスラグを土木建築材料、環境改善材料、燐酸肥料用原料の何れか1種または2種以上として利用することを特徴とする。
第3の発明に係る製鋼スラグの資源化方法は、転炉での溶銑の脱炭精錬において発生した脱炭精錬スラグと、溶銑の予備脱燐処理において発生した予備脱燐スラグと、SiO2含有物質とを、これらを混合した後の混合物の塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)が1.5〜2.8になるように混合し、該混合物に対して、炭素、珪素、アルミニウムのうちの1種以上を含有する還元剤を用いて前記スラグ中の鉄酸化物を還元するための還元処理を行い、該還元処理によって得られた金属鉄を鉄源として利用するとともに、前記還元処理後のスラグを土木建築材料、環境改善材料、燐酸肥料用原料の何れか1種または2種以上として利用することを特徴とする。
第4の発明に係る製鋼スラグの資源化方法は、第1ないし第3の発明の何れかにおいて、前記還元処理を、1250〜1450℃の温度範囲内で行うことを特徴とする。
第5の発明に係る製鋼スラグの資源化方法は、第1ないし第4の発明の何れかにおいて、前記還元処理により得られた金属鉄を、製銑工程及び/又は製鋼工程での鉄源として利用することを特徴とする。
第6の発明に係る製鋼スラグの資源化方法は、第1ないし第5の発明の何れかにおいて、前記還元処理後のスラグを、蒸気エージング処理することを特徴とする。
第7の発明に係る燐酸肥料用原料は、第1ないし第6の発明の何れか1つに記載の製鋼スラグの資源化方法における還元処理後のスラグであることを特徴とする。
本発明によれば、混合した後の混合物の塩基度が1.5〜2.8の範囲になるように、脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグとを混合する、または、脱炭精錬スラグとSiO2含有物質とを混合する、或いは脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグとSiO2含有物質とを混合し、この混合物を還元処理するので、還元によって回収される金属鉄は鉄源として利用でき、一方、還元処理後のスラグは、塩基度の調整によって遊離CaOが少なくなり、体積膨張や白濁現象を起こさず、土木建築材料または環境改善材料として利用でき、更に、還元処理後のスラグは燐酸を含有することから、燐酸肥料用原料としても利用することができる。
本発明における還元処理温度と鉄の回収量との関係を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者らは、近年の製鉄原料の高騰を受け、鉄酸化物を含有する、固化した製鋼スラグから金属鉄を回収する方法について検討を行った。製鋼スラグには、鉄がFeOやFe23の形態(以下、まとめてFeXOと記す)の酸化物で含有されている。そこで、転炉での溶銑の脱炭精錬において発生した脱炭精錬スラグ及び溶銑の予備脱燐処理において発生した予備脱燐スラグに含有される鉄酸化物を、炭素で還元して金属鉄を回収する試験を行った。その結果、スラグの塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)が1.5〜2.2と比較的低い予備脱燐スラグでは、1200〜1300℃程度の温度域で鉄酸化物の還元及び金属鉄の回収が可能であったが、塩基度が3.0〜4.5と高い脱炭精錬スラグでは、1600℃を超えるような高温でようやく鉄酸化物の還元及び金属鉄の回収が可能なことが分かった。還元処理温度が1600℃を超える場合、還元処理に費やすエネルギーが多大となってメリットが得られにくいことや、実操業時には耐火物負荷が大きくなって運転費が高くなることが想定されるため、還元処理温度を低下させることを検討した。その結果、脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグとを混合して塩基度を望ましい範囲に調整する方法を見出し、塩基度が2.8以下であれば、還元処理温度を1600℃以下の範囲に抑えられることが分かった。
更に、還元により生成する金属鉄の融点が低いほど、還元処理温度を低下させることが可能なことも実験によって明らかになった。即ち、還元により生成した金属鉄をスラグと迅速に分離するには、還元により生成した金属鉄が溶融状態になるように高温下で還元することが好ましく、生成する金属鉄中の炭素濃度が高くなるほど鉄の融点が下がることから、生成する金属鉄中に炭素を含有させ、還元によって生成する金属鉄を溶融鉄の状態つまり溶銑とすることが好ましいことが分かった。つまり、還元により生成した金属鉄が溶融状態であれば、溶融した鉄はスラグと分離しやすく、還元によって生成した金属鉄のスラグからの分離が促進される。具体的には、金属鉄中の炭素濃度が3質量%以上になると、液相線温度が1300℃以下となることから、金属鉄の炭素濃度を3質量%以上確保することが好ましい。生成される金属鉄に炭素を溶解させるには、炭素を還元剤として使用する、または、珪素やアルミニウムなどを還元剤とする場合には、炭素を製鋼スラグと共存させることにより、生成する金属鉄は浸炭して自ずと溶銑になる。
また、製鋼スラグには鉄酸化物以外に燐酸化物もP25なる形態で含有されている。本発明者らの実験により、還元処理においては、FeXOが先ず還元され、その後P25が還元されるが、燐は鉄中への溶解度が高いため、還元により生成した燐は、還元により生成した金属鉄に迅速に溶解することが分かった。回収した金属鉄を鉄鋼製造工程で利用することを考えると、金属鉄の燐濃度は低い方が好ましい。つまり、スラグ中のFeXOのみが還元されてP25は極力還元されない条件下で、還元処理を行うことが望ましい。
本発明者らは、これについても鋭意検討を行い、その結果、鉄酸化物の方が燐酸化物よりも熱力学的に還元されやすいことから、雰囲気の調整によって還元時の酸素ポテンシャルを制御することで、FeXOは還元され、P25は極力還元されないような条件を作り出すことが可能であることを確認した。尚、当該還元処理により得られた金属鉄は、鉄鋼製造工程における、高炉での鉄源原料としての利用や、或いは、高炉から転炉へと溶銑を運ぶための高炉鍋やトピードカーへの入れ置き、更には、溶銑予備処理や転炉脱炭精錬での鉄源などとして問題なく利用できることを確認している。
また、本発明者らは、還元処理後のスラグの性状について調査した。脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグとを混合して混合後のスラグの塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)を1.5〜2.8の範囲に調整し、このスラグに熱を加えて還元処理を施すことで、生成されるスラグは脱炭精錬スラグよりも塩基度が低下し、これにより、脱炭精錬スラグ中に存在していた遊離CaOが減少し、還元後のスラグは安定化することが分かった。鉄酸化物が還元・除去された後のスラグが路盤材などの土木建築材料に使用できるか実験を重ねた結果、スラグの塩基度が1.5〜2.8の範囲であれば、遊離CaOが1.0質量%以下となり、体積膨張しなくなることが分かった。また、遊離CaOが1.0質量%以下となることから、遊離CaOの海水への溶出量が低減し、海域利用しても海水の白濁現象は起こらないことも確認できた。また、更に、還元処理後のスラグに対して蒸気エージングを施すことで、遊離CaOがより一層低減し、更なるスラグ品質安定化を図れることも確認した。
また、得られた還元処理後のスラグをセメントやコンクリートの骨材に供する試験を行ったところ、スラグの塩基度が1.5〜2.8の範囲にあるので、十分にセメントやコンクリートの骨材として利用できることも分かった。
このように、還元処理後のスラグは、覆砂材に代表される、海、河川、湖沼などの水底の環境及び水質を改善するための環境改善材料として適用可能であり、また、路盤材、土壌改良材、地盤改良材、セメントやコンクリートの骨材、石材、及び、海洋における、潜堤材、裏ごめ材、裏埋め材、盛土材などの土木建築材料としても適用可能である。
更に、還元処理後のスラグは燐酸(P25)を3質量%程度含有することから、燐酸肥料用原料として利用可能かを検討した。その結果、還元処理後のスラグに含有される燐酸のうちの70質量%以上がクエン酸可溶性燐酸(ク溶性燐酸:植物が根から酸を出すことで吸収できる燐酸)であることから、燐酸肥料用原料として利用可能であることを確認した。
尚、スラグの混合物の塩基度が1.5より低い場合には、スラグが溶融しすぎるために処理容器への付着が多く、一方、スラグの混合物の塩基度が2.8よりも高い場合には遊離CaOが1.0質量%を超える場合も見受けられた。
また、脱炭精錬スラグの塩基度低下用として、予備脱燐スラグに替わって珪石を使用する試験を行ったが、混合後の混合物の塩基度が1.5〜2.8の範囲である限り、問題なく金属鉄の回収、還元処理後のスラグ利用が行えることも確認した。また、半導体製造工程で発生するシリコン切削屑(シリコンスラッジ)を用いた試験も行った。シリコンスラッジは主に金属Siと半導体製造工程で必要な化学溶液を含んでいる。この場合も、化学溶液は高温熱処理により除去でき、更に、金属Siが還元材として作用するとともに、作用後はSiO2となることから、脱炭精錬スラグの塩基度を低下させることが可能であった。この場合も、混合後の混合物の塩基度が1.5〜2.8の範囲であれば問題なく金属鉄の回収、スラグ利用が可能であった。その外、珪砂、グラスウールも脱炭精錬スラグの塩基度低下用のSiO2含有物質として使用可能である。
更に、スラグの塩基度が1.5〜2.8の範囲で還元処理に好適な温度条件について調査したところ、還元処理温度は1250〜1450℃の範囲が好適であることを確認した。還元処理温度が1250℃を下回る場合には金属鉄の回収率が低く、一方、1450℃を超える場合には、処理容器に施工される耐火物への負荷がやや大きいことが分かった。
本発明は、上記試験結果に基づいてなされたものであり、混合した後の混合物の塩基度が1.5〜2.8の範囲になるように、脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグとを混合する、または、脱炭精錬スラグとSiO2含有物質とを混合する、或いは脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグとSiO2含有物質とを混合し、この混合物に対して、炭素、珪素、アルミニウムのうちの1種以上を含有する還元剤を用いて前記スラグ中の鉄酸化物を還元するための還元処理を行い、該還元処理によって得られた金属鉄を鉄源として利用するとともに、前記還元処理後のスラグを土木建築材料、環境改善材料、燐酸肥料用原料の何れか1種または2種以上として利用することを特徴とする。
上記構成の本発明によれば、脱炭精錬スラグ及び溶銑脱燐スラグから、鉄鋼製造工程における鉄源として利用可能な金属鉄を回収できるとともに、還元処理後の脱炭精錬スラグは改質されて、体積膨張や白濁現象の発生を危惧する必要のない安定したスラグとなり、路盤材などの土木建築材料、覆砂材などの環境改善材料、或いは、燐酸肥料用原料として有効活用することができる。
尚、発生する脱炭精錬スラグの全量を本発明の還元処理に供しても構わないが、溶銑の予備脱燐処理において脱炭精錬スラグを使用することは省資源の観点からも有効であり、従って、発生した脱炭精錬スラグの一部を溶銑の予備脱燐処理工程におけるCaO源として使用し、その脱炭精錬スラグの残部を本発明の還元処理工程に供することが好ましい。
製鋼工程にて発生した固化した後の脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグ、還元材としてのコークス、及び、塩基度調整用のSiO2含有物質を、加熱バーナーを備えたロータリーキルンに装入し、装入したスラグ及びコークスをバーナーによって加熱してスラグの還元処理を実施した。表1に、使用した脱炭精錬スラグ及び予備脱燐スラグの組成を示す。
Figure 0005573403
試験条件及び試験結果の一覧を表2に示す。還元対象となるスラグの混合物は、合計量をおよそ200トンとし、狙いの塩基度になるように、脱炭精錬スラグ、予備脱燐スラグ及びSiO2含有物質の配合量を決めた。コークスは還元対象のスラグ中のFeXOを還元するのに必要な化学量論比の2倍となるように配合した。また、SiO2含有物質は、珪石及びシリコンスラッジを用いており、表2ではそれらのSiO2純分量を示している。還元処理温度は各水準での狙いの温度を示しており、何れの試験もおよそ狙いどおりに制御できている。鉄の回収率は、回収された金属鉄の質量を、還元対象のスラグ中鉄分の質量で除した値(百分率)を示している。
Figure 0005573403
本発明例1〜6は、還元処理温度を1350℃として脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグとの混合物の塩基度を1.5〜2.8の範囲で変化させた試験である。何れの試験も鉄の回収率は80%以上が得られており、また、還元後に回収されたスラグの遊離CaO濃度も1.0質量%以下となった。
このスラグを路盤材、骨材、海洋土木材に供する試験を行ったところ、体積膨張や白濁は見られなかった。また、このスラグを肥料分析法に準拠して2質量%クエン酸溶液(pH2)で溶出させ、溶出する燐酸(ク溶性燐酸)を測定した結果、含有する燐酸の70質量%以上がク溶性燐酸であり、ク溶性燐酸を3質量%以上含有することから、燐酸肥料用原料として有効であることが分かった。
本発明例7、8は、脱炭精錬スラグの塩基度低下用として予備脱燐スラグに替わってSiO2含有物質を使用した試験であるが、本発明例1〜6の結果と何ら遜色なかった。
本発明例9〜15は、脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグとの混合物の塩基度を2.1の一定として、還元処理温度を1200〜1500℃の範囲で変化させた試験である。還元処理温度と鉄の回収率との関係を図1に示す。還元処理温度が1200℃である本発明例14では、鉄の回収率が80%とやや低下した。一方、還元処理温度が1500℃である本発明例15では、鉄の回収率は92%と高いものの、ロータリーキルン耐火物への負荷がやや大きかった。このことから、本発明における還元処理温度の好適範囲は、1250〜1450℃であることが確認できた。
更に、本発明例における還元処理後のスラグを蒸気エージングに供した後にスラグ中の遊離CaO濃度を測定した結果、何れの場合も遊離CaO濃度は0.4質量%以下となることが確認できた。つまり、還元処理後のスラグを蒸気エージング処理することにより、より安定したスラグ品質に改質することができ、路盤材、骨材、海洋土木材への適用がより一層可能であった。
これに対して、比較例1では、塩基度が3.9の脱炭精錬スラグのみを還元処理に供したが、鉄の回収率は65%と低位であり、更に還元処理後のスラグ中の遊離CaO濃度は2.5質量%と高かった。比較例2では、脱炭精錬スラグに予備脱燐スラグを混合して混合物の塩基度を3.0としたが、鉄の回収率は87%に到達したものの、遊離CaO濃度が1.2質量%とやや高くなった。比較例1及び比較例2の還元処理後スラグを、路盤材、骨材、海洋土木材に供して試験を行ったが、何れの場合でも体積膨張が見受けられ、路盤材や骨材に適用することはできなかった。また海洋土木材に供した場合には若干の白濁現象が見られた。
一方、比較例3では脱炭精錬スラグと予備脱燐スラグとの混合物の塩基度を1.4とした。この場合には、ロータリーキルン炉壁へのスラグ付着が多く、鉄の回収率がやや悪化するとともに、回収されたスラグ量も低位であった。この条件では、安定した連続操業は行えないことが確認できた。
尚、本実施例では製鋼スラグの還元処理装置としてロータリーキルンを用いたが、装入されたスラグ及び炭材に熱を与えて還元処理が行える装置であればどのような形状の装置であっても構わず、例えば、アーク加熱方式の電気炉や、バーナーまたは酸素による加熱装置を有する転炉、更には、鍋型の処理容器、誘導加熱炉、RHF形式の処理容器などでも構わない。

Claims (7)

  1. 転炉での溶銑の脱炭精錬において発生した脱炭精錬スラグと、溶銑の予備脱燐処理において発生した予備脱燐スラグとを、これらを混合した後の混合物の塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)が1.5〜2.8になるように混合し、該混合物に対して、炭素、珪素、アルミニウムのうちの1種以上を含有する還元剤を用い、スラグ中のP 2 5 の還元が抑制されるように雰囲気の調整によって還元時の雰囲気の酸素ポテンシャルを制御し、前記スラグ中の鉄酸化物を溶融状態の金属鉄として還元するための還元処理を行い、該還元処理によって得られた金属鉄を鉄源として利用するとともに、前記還元処理後のスラグを土木建築材料、環境改善材料、燐酸肥料用原料の何れか1種または2種以上として利用することを特徴とする、製鋼スラグの資源化方法。
  2. 転炉での溶銑の脱炭精錬において発生した脱炭精錬スラグと、SiO2含有物質とを、これらを混合した後の混合物の塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)が1.5〜2.8になるように混合し、該混合物に対して、炭素、珪素、アルミニウムのうちの1種以上を含有する還元剤を用い、スラグ中のP 2 5 の還元が抑制されるように雰囲気の調整によって還元時の雰囲気の酸素ポテンシャルを制御し、前記スラグ中の鉄酸化物を溶融状態の金属鉄として還元するための還元処理を行い、該還元処理によって得られた金属鉄を鉄源として利用するとともに、前記還元処理後のスラグを土木建築材料、環境改善材料、燐酸肥料用原料の何れか1種または2種以上として利用することを特徴とする、製鋼スラグの資源化方法。
  3. 転炉での溶銑の脱炭精錬において発生した脱炭精錬スラグと、溶銑の予備脱燐処理において発生した予備脱燐スラグと、SiO2含有物質とを、これらを混合した後の混合物の塩基度(質量%CaO/質量%SiO2)が1.5〜2.8になるように混合し、該混合物に対して、炭素、珪素、アルミニウムのうちの1種以上を含有する還元剤を用い、スラグ中のP 2 5 の還元が抑制されるように雰囲気の調整によって還元時の雰囲気の酸素ポテンシャルを制御し、前記スラグ中の鉄酸化物を溶融状態の金属鉄として還元するための還元処理を行い、該還元処理によって得られた金属鉄を鉄源として利用するとともに、前記還元処理後のスラグを土木建築材料、環境改善材料、燐酸肥料用原料の何れか1種または2種以上として利用することを特徴とする、製鋼スラグの資源化方法。
  4. 前記還元処理を、1250〜1450℃の温度範囲内で行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の、製鋼スラグの資源化方法。
  5. 前記還元処理により得られた金属鉄を、製銑工程及び/又は製鋼工程での鉄源として利用することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載の、製鋼スラグの資源化方法。
  6. 前記還元処理後のスラグを、蒸気エージング処理することを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1つに記載の、製鋼スラグの資源化方法。
  7. 請求項1ないし請求項6の何れか1つに記載の製鋼スラグの資源化方法における還元処理後のスラグであることを特徴とする燐酸肥料用原料。
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