JP5567453B2 - 複列ころ軸受および複列ころ軸受の保持器 - Google Patents

複列ころ軸受および複列ころ軸受の保持器 Download PDF

Info

Publication number
JP5567453B2
JP5567453B2 JP2010249688A JP2010249688A JP5567453B2 JP 5567453 B2 JP5567453 B2 JP 5567453B2 JP 2010249688 A JP2010249688 A JP 2010249688A JP 2010249688 A JP2010249688 A JP 2010249688A JP 5567453 B2 JP5567453 B2 JP 5567453B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cage
roller bearing
double row
row roller
fin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010249688A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012102764A (ja
Inventor
直太 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp filed Critical NTN Corp
Priority to JP2010249688A priority Critical patent/JP5567453B2/ja
Publication of JP2012102764A publication Critical patent/JP2012102764A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5567453B2 publication Critical patent/JP5567453B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Description

この発明は、複列ころ軸受と、この軸受に組み込まれる保持器に関する。
複列ころ軸受の保持器は、円環部と、円環部から軸方向に延びる複数の柱部とを有し、柱部間にころを収容するポケットを設けた一対のくし型の保持器単体から構成され、これら保持器単体の円環部同士を互いに背中合わせにした状態で軸受に組み込まれている。
このように、保持器を複列ころ軸受に組み込んだ際には、保持器を構成する保持器単体の円環部は背中合わせになっているため、軸受運転中には、保持器単体の背面同士は擦れあい、摩耗する問題があった。
ここで、保持器単体の背面に、潤滑剤溜まりを設けて滑りを良くすることも考えられるが(特許文献1、図2参照)、摩耗の抑制には不十分であった。
特開2004−301232号公報
そこで、この発明は、複列ころ軸受の保持器の摩耗を抑えることを課題とする。
上記した課題を解決するため、2つのくし型の保持器単体から構成される、複列ころ軸受の保持器について、少なくとも一方のくし型保持器単体の外周面又は内周面に、複列ころ軸受の回転により、保持器単体のポケット側に推進力を生じさせるフィンを設けたのである。
このようにして、保持器単体の少なくとも一方に、ポケット側に推進力を生じさせると、保持器単体同士が離間するため、背面のこすれあいが減じられ、保持器の磨耗が抑えられる。
また、フィンは補強リブとしても機能するため、保持器単体の強度が向上する。
各保持器単体のフィンは、保持器単体の軸方向および周方向に対して傾斜して直線状に延びるものとすると、フィンの構造が簡単であるため、保持器単体周面上へのフィンの形成が容易である。
このような保持器を組み込んだ軸受を、軸受回転方向に対して、保持器単体の背面に近い側のフィン一端よりも、背面から遠い側のフィン他端が先行する向きに回転させると、その回転軌跡上の空気等の流体を保持器背面側に押し出し、その反作用として、保持器にそのポケット側へと向かう推進力が生じ、保持器単体同士が離間する。
ここで、保持器の円環部と柱部とフィンを合成樹脂により一体に射出成形し、そのウェルドライン上にフィンを配置すると、脆弱なウェルドラインが補強される。
さらに、フィンが保持器の周方向または軸方向に複数並列している場合には、フィンとフィンの間には、潤滑剤が溜まりやすくなるため、この間が潤滑剤溜まりとしても機能し、軸受の潤滑性が向上する。
少なくとも一方の保持器単体に、軸受の回転によりポケット側への推進力を生じるフィンを設けたことにより、軸受の運転時に保持器単体同士が離間するため、保持器単体の背面同士のこすれあいが減じられ、保持器の摩耗が抑えられる。
外輪を外した軸受の全体斜視図 軸受の要部を示す断面図 ころを収納した保持器の要部を示す正面図
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態について説明する。
図1から図3に示す、複列円筒ころ軸受1は、内輪2と、外輪3と、これら内外輪2,3の間に配置された二列の円筒ころ4と、円筒ころ4を収納保持する保持器10とからなる。
詳しくは、内輪2の外周面は、その軸方向中央および両側に鍔部2aが設けられており、この鍔部2aの間に形成される二列の軌道面2bと、これに対向する外輪3内周面の二列の軌道面3aに各円筒ころ4は挟まれている。
この内輪2は、工作機械等の主軸外周に嵌め合わされ、外輪3は、ハウジングの開口外周に嵌め合わされ、主軸が回転すると、これに従って内輪2が回転し、軌道面2b、3aに沿って円筒ころ4が回転することにより、軸受1は主軸を回転可能な状態で支持している。
また、図示のように、保持器10は、一対の保持器単体11からなり、この保持器単体11は、円環部11aと、円環部11aから保持器10の軸方向一方に延びる複数の柱部11bとを有するいわゆるくし型の保持器単体である。
保持器10は、一対の保持器単体11の円環部11a同士が背中合わせになった状態で軸受1に組み込まれている。
保持器単体11の柱部11bの間には、ポケット11cが形成されており、円筒ころ4をそれぞれ収納している。
さらに、各保持器単体11の外周面には、周方向に等間隔を置いて並列する、相似形の複数のフィン11dが設けられている。
図示のように、各フィン11dは円環部11a周面上の一端から柱部11b周面上の他端まで、直線状に延びており、保持器10の軸方向および周方向に対して同一方向に傾斜している。
ここで、各フィン11dの軸方向に対する傾斜角はほぼ等しくなっており、フィン11dはその幅および厚みが、円環部11a上の端部から柱部11b上の端部に向かって漸減することで、ほぼ楔形の外観を呈している。
上記したように、保持器単体11同士は、円環部11aが背中合わせの状態で軸受1に組み込まれているため、そのフィン11dの傾斜の向きは、保持器単体11間で軸方向に対して逆向きとなっている。
なお、この保持器単体11は、合成樹脂を射出成形することにより、円環部11aと柱部11bとフィン11dとが一体に成形されている。
この軸受1を、図3の白抜き矢印で示すように、各保持器単体11のフィン11dの柱部11b周面上の端部が、円環部11a周面上の端部に対して先行する向きに回転させる。
すると、各フィン11dは、その回転軌跡上の流体を保持器10背面側に押し出し、その反作用として、各保持器単体11にそのポケット11c側、すなわち、図中矢印で示す側への推進力が生じる。
こうして、推進力は離間する方向に働くため、各保持器単体11は、図中鎖線で示すように、微小に動いて離間する。
そのため、保持器単体11の背面同士のこすれあいが減じられ、保持器10の摩耗が抑制される。
このとき、フィン11dの軸方向に対する傾斜角は、ほぼ45度となっている。
また、フィン11dは、保持器単体11の周方向に相似形のものが等配されているため、保持器10には、その周方向に均等に推進力が生じ、軸方向への推進がスムーズになされる。
また、上記のように保持器単体11が推進すると、そのポケット11cに収納された円筒ころ4も保持器単体11に押されて移動し、その端面が内輪2の外側の鍔部2aに押し付けられるため、円筒ころ4のスキューが防止される。
なお、図1のように、保持器単体11が離間する推進力が生じる、軸受1の回転方向は、内輪2の鍔部2a外面にプリント等された、矢印状の表示部2cに表示されている。
そのため、軸受1を工作機械等の主軸に嵌め合わせる際には、この表示部2cを見れば、推進力が生じる回転方向を間違える心配がない。
また、上述した保持器単体11の射出成形により、その一つ置きの柱部11b上には、脆弱なウェルドラインWが形成されているが、図3のように、フィン11dは、この上に配置されており、ウェルドラインWの補強がなされている。
なお、ウェルドラインWに限られず、フィン11dが補強リブとして機能し、保持器単体11が補強されていることは無論である。
また、フィン11dは、保持器単体11の外周面から突出しているため、隣り合うフィン11dの間には、入り込んだ潤滑剤が溜まりやすくなり、潤滑剤溜まりとして機能する。
ここで、各フィン11dは、各柱部11b上に延び、円筒ころ4は、この柱部11b間に保持されているので、フィン11dの間に溜まった潤滑剤は、円筒ころ4の転動面にスムーズに送り込まれることとなり、特に潤滑性が良好になっている。
ここで、フィン11dの位置、大きさ、形状、数等は実施形態に限定されない。
例えば、フィン11dを保持器単体11の内外周面の両面や、内周面のみに形成してもよく、さらには、円環部11aの周面のみ、あるいは柱部11bの周面のみに形成してもよい。
また、各フィン11dで長さや厚みを違えてもよく、例えば、一部フィン11dの厚みや長さを大きくすることで、当該フィン11dが配置された部分を補強することができる。
同様に、フィン11dを軸方向に複列をなすように配置して、当該部分を補強することもできる。
また、フィン11dの形状は、推進力が発生しうる限りにおいて、湾曲させたり、流線型にしたりなどすることもできる。
なお、フィン11dは、無論、単数でもよい。
さらに、実施形態では、双方の保持器単体11にフィン11dを設けているが、一方の保持器単体11のみにフィン11dを設けてもよい。
この場合、フィン11dを設けた一方の保持器単体11のみに、離間する方向の推進力を発生させることで、保持器単体11の円環部11a同士のこすれあいを減じることができる。
また、保持器10の材質、製法は実施形態に限定されず、金属製としたり、円環部11aと柱部11bのみを一体成形して、フィン11dを後付けしたりしてもよい。
1 軸受
2 内輪
2a 鍔部
2b 軌道面
2c 表示部
3 外輪
3a 軌道面
4 円筒ころ
10 保持器
11 保持器単体
11a 円環部
11b 柱部
11c ポケット
11d フィン
W ウェルドライン

Claims (5)

  1. 円環部と、円環部から軸方向に延びる複数の柱部とを有し、柱部間のポケットにころを収納する2つのくし型の保持器単体から構成され、この保持器単体の円環部同士を互いに背中合わせにした状態で複列ころ軸受に組み込まれる保持器において、
    少なくとも一方の保持器単体の外周面又は内周面に、複列ころ軸受の回転により、この保持器単体のポケット側に推進力を生じさせるフィンを設けたことを特徴とする複列ころ軸受の保持器。
  2. 上記各保持器単体のフィンは軸方向および周方向に対して傾斜して直線状に延び、この直線状フィンの傾斜の向きを、軸受回転方向に対して、保持器単体の背面に近い側のフィン一端よりも、背面から遠い側のフィン他端が先行する向きとした請求項1に記載の複列ころ軸受の保持器。
  3. 上記各保持器単体の円環部と柱部とフィンとは合成樹脂により一体に射出成形され、そのウェルドライン上に上記フィンを配置した請求項1または2に記載の複列ころ軸受の保持器。
  4. 上記フィンは、保持器単体の周方向または軸方向に複数並列する請求項1から3のいずれかに記載の複列ころ軸受の保持器。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の保持器を組み込んだ複列ころ軸受。
JP2010249688A 2010-11-08 2010-11-08 複列ころ軸受および複列ころ軸受の保持器 Expired - Fee Related JP5567453B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010249688A JP5567453B2 (ja) 2010-11-08 2010-11-08 複列ころ軸受および複列ころ軸受の保持器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010249688A JP5567453B2 (ja) 2010-11-08 2010-11-08 複列ころ軸受および複列ころ軸受の保持器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012102764A JP2012102764A (ja) 2012-05-31
JP5567453B2 true JP5567453B2 (ja) 2014-08-06

Family

ID=46393404

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010249688A Expired - Fee Related JP5567453B2 (ja) 2010-11-08 2010-11-08 複列ころ軸受および複列ころ軸受の保持器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5567453B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110268175A (zh) * 2017-02-09 2019-09-20 赛峰传动***公司 优选用于飞行器涡轮喷气发动机减速器的具有改进的润滑剂排放的自对准滚子轴承

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104500576A (zh) * 2014-12-23 2015-04-08 宁波慈兴轴承有限公司 带散热翅片的滚动轴承保持架

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0410421Y2 (ja) * 1985-05-15 1992-03-16
JPH0386215U (ja) * 1989-12-21 1991-08-30
JP2001208075A (ja) * 2000-01-20 2001-08-03 Nsk Ltd 複列転がり軸受
JP2005042849A (ja) * 2003-07-24 2005-02-17 Nsk Ltd 複列ころ軸受用樹脂製保持器及び複列ころ軸受
JP2007198405A (ja) * 2006-01-23 2007-08-09 Nsk Ltd 転がり軸受
DE102006042675A1 (de) * 2006-09-12 2008-03-27 Schaeffler Kg Pendelrollenlager
JP2008232323A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Ntn Corp 円筒ころ軸受および円筒ころ軸受用保持器
JP5573420B2 (ja) * 2010-06-29 2014-08-20 トヨタ自動車株式会社 円錐ころ軸受装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110268175A (zh) * 2017-02-09 2019-09-20 赛峰传动***公司 优选用于飞行器涡轮喷气发动机减速器的具有改进的润滑剂排放的自对准滚子轴承

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012102764A (ja) 2012-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5429166B2 (ja) 円すいころ軸受用樹脂製保持器及び円すいころ軸受
EP2787231B1 (en) Prong type cage for double row roller bearing and double row roller bearing
JP6155775B2 (ja) 複列ころ軸受用の樹脂製櫛型保持器及び複列ころ軸受
JP6055357B2 (ja) 円錐ころ軸受用樹脂製保持器
JP2010174918A (ja) 円すいころ軸受
JP5567453B2 (ja) 複列ころ軸受および複列ころ軸受の保持器
JP2013145012A (ja) スラストころ軸受およびスラストころ軸受装置
JP6790507B2 (ja) 円すいころ軸受
JP2009236163A (ja) 玉軸受用保持器
WO2015129709A1 (ja) 円すいころ軸受
JP2007247815A (ja) ころ軸受用分割型保持器及び分割型ころ軸受
JP6003433B2 (ja) ラジアルころ軸受用保持器
JP5644350B2 (ja) 転がり軸受用保持器および転がり軸受
JP6532651B2 (ja) シールリング付転がり軸受
JP2008232323A (ja) 円筒ころ軸受および円筒ころ軸受用保持器
WO2013084724A1 (ja) ころ軸受
JP2018003942A (ja) 円すいころ軸受
JP2009008274A (ja) 玉軸受
JP2008298230A (ja) 円錐ころ軸受用の合成樹脂製保持器及び円錐ころ軸受
JP6115698B2 (ja) 玉軸受用冠型保持器
JP2007332994A (ja) 転がり軸受用保持器及び転がり軸受
JP6136479B2 (ja) 複列ころ軸受用の樹脂製櫛型保持器及び複列ころ軸受
JP2020133741A (ja) 傾斜型冠形保持器及びアンギュラ玉軸受
JP2010060009A (ja) 遊星歯車機構のころ軸受
JP2009197960A (ja) アンギュラ玉軸受およびハブユニット軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140603

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140619

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5567453

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees