JP5564343B2 - ポリスチレン系樹脂フィルム及び積層シート - Google Patents

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Description

本発明は、ポリスチレン系樹脂からなるベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリスチレン系樹脂組成物によって形成されているポリスチレン系樹脂フィルム、及び、ポリスチレン系樹脂からなるベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリスチレン系樹脂組成物によって形成されているポリスチレン系樹脂フィルム層が表面層として備えられ、発泡層がさらに備えられている積層シートに関する。
ポリスチレン系樹脂フィルムは、そのベース樹脂となるポリスチレン系樹脂が比較的安価であるばかりでなく、ポリスチレン系樹脂が成形性や加工性においても優れていることから製造に要するコストも低く、安価な商品として市販されている。
また、ポリスチレン系樹脂フィルムは、耐熱性や機械的強度に優れていることから、食品容器などを初めとして各種の用途に採用されている。
しかし、ポリスチレン系樹脂フィルムは、静電気によって帯電されやすく、保管中に挨等が付着して汚れを生じやすいという問題や、電気・電子部品に関連する用途に利用された場合にこれらに対して悪影響を及ぼすおそれを有する。
このようなポリスチレン系樹脂フィルムの帯電による諸問題は、フィルム表面の表面抵抗率の値を低下させることで防止されることが知られており、例えば、一般的なポリスチレン系樹脂では、樹脂単体のフィルムの表面抵抗率の値が、通常、1015(Ω/□)オーダーを超えるレベルであるのに対してこれを1013(Ω/□)オーダー以下に低下させることで上述のような問題の発生が防止され得ることが知られている。
この表面抵抗率を低下させる手法として、ポリスチレン系樹脂フィルムの形成に用いる樹脂組成物中に帯電防止剤と呼ばれる成分を含有させる方法が採用されており、従来、界面活性剤などのような成分を原材料中に含有させることが行われている。
この界面活性剤などの、分子量が1000程度、あるいは、それ以下のものは“低分子型帯電防止剤”とも呼ばれており、これらの低分子型帯電防止剤は、帯電防止に有効ではあるもののポリマー中における拡散速度が大きいため時間経過とともにポリスチレン系樹脂フィルム表面に滲出して、いわゆる“ブリードアウト”するという問題を発生させるおそれを有する。
近年、このようなことから、低分子型帯電防止剤に代えて分子量が1000を超え、数万に及ぶような高分子量の物質で帯電防止に有効な、いわゆる“高分子型帯電防止剤”の利用が検討されている(下記特許文献1参照)。
この高分子型帯電防止剤は、エーテル結合やエステル結合を含んだ極性ブロックと、アルキルなどからなる非極性ブロックとを有する共重合体であり、ポリマー中における移行性が低いことから、この高分子型帯電防止剤を用いることでブリードアウトの問題を抑制させることができる。
一方で、高分子型帯電防止剤は、比較的、大量に配合しないと効果が発揮されず、しかも、ポリスチレン系樹脂に比べてはるかに高価であるためポリスチレン系樹脂フィルムの材料コストを増大させてしまいポリスチレン系樹脂フィルムの汎用性を低下させてしまうおそれを有する。
このようなことを防止すべく高分子型帯電防止剤を少ない量で有効に作用させるための検討が広く行われているが、その手法は確立されていない。
特開2008−274031号公報
本発明は、ポリスチレン系樹脂からなるベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリスチレン系樹脂組成物によって形成されているポリスチレン系樹脂フィルムや、前記ポリスチレン系樹脂組成物によって形成されているポリスチレン系樹脂フィルム層を表面層として備えている積層シートなどにおいて、高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつ帯電防止を図ることを課題としている。
上記課題を解決するためのポリスチレン系樹脂フィルムに係る本発明は、ポリスチレン系樹脂からなるベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリスチレン系樹脂組成物によって形成されているポリスチレン系樹脂フィルムであって、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも1種の前記ベース樹脂に非相溶な樹脂が前記ポリスチレン系樹脂組成物にさらに含有されて、前記ベース樹脂が含まれてなるマトリックス相中に前記非相溶な樹脂が分散されてなる分散相が少なくともフィルム表面に形成されており、しかも、前記高分子型帯電防止剤として、前記分散相を形成している樹脂と前記ベース樹脂とのいずれにも非相溶な高分子型帯電防止剤が用いられて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となって前記分散相が形成されており、該分散相には前記フィルム表面の平面方向における長さが1μmを超えるコアシェル状粒子が含まれ、前記高分子型帯電防止剤が分子内にポリエーテルブロックとポリオレフィンブロックとを有するブロック共重合体を含有していることを特徴としている。
また、上記課題を解決するための積層シートに係る本発明は、ポリスチレン系樹脂からなるベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリスチレン系樹脂組成物によって形成されているポリスチレン系樹脂フィルム層が表面層として備えられ、発泡層がさらに備えられている積層シートであって、前記ポリスチレン系樹脂フィルム層の形成に用いられているポリスチレン系樹脂組成物にポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも1種の前記ベース樹脂に非相溶な樹脂がさらに含有されて、前記ベース樹脂が含まれてなるマトリックス相中に前記非相溶な樹脂が分散されてなる分散相が少なくともシート表面に形成されており、しかも、前記高分子型帯電防止剤として、前記分散相を形成している樹脂と前記ベース樹脂とのいずれにも非相溶な高分子型帯電防止剤が用いられて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となって前記分散相が形成されており、該分散相には前記シート表面の平面方向における長さが1μmを超えるコアシェル状粒子が含まれ、前記高分子型帯電防止剤が分子内にポリエーテルブロックとポリオレフィンブロックとを有するブロック共重合体を含有していることを特徴としている。
本発明のポリスチレン系樹脂フィルムならびに積層シートは、その形成に用いられるポリスチレン系樹脂組成物にポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも一種が含有されている。
ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂といったポリオレフィン系樹脂、ポリメタクリル酸系樹脂といったアクリル系樹脂及び、ポリ乳酸系樹脂は、ポリスチレン系樹脂に対する相溶性が低く、ポリスチレン系樹脂とは非相溶な関係になることから、ポリスチレン系樹脂組成物でポリスチレン系樹脂フィルムを形成させるのに際してポリスチレン系樹脂からなるマトリックス相中に粒子状に分散して分散相を形成し、いわゆる“海島構造”を形成することとなる。
そして、それに伴って、高分子型帯電防止剤の一部をこのポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂または、ポリ乳酸系樹脂の少なくとも一種によって形成された粒子のいずれかと、マトリックス相となるポリスチレン系樹脂との界面に沿って集合させることができ該高分子型帯電防止剤を外殻とするコアシェル状粒子となった分散相を形成させ得る。
したがって、集合された高分子型帯電防止剤によって良好なる電気伝導がなされることから、単に、高分子型帯電防止剤のみをポリスチレン系樹脂に分散させている場合と違って、表面の電気抵抗値を大きく低下させうる。
すなわち、高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつ帯電防止を図り得る。
第二実施形態に係る積層シートの構造を示す断面図。 他態様の積層シートの構造を示す断面図。 ポリプロピレン系樹脂と高分子型帯電防止剤(ペレスタット230)の分散状態を観察したTEM像。
(第一実施形態)
本発明に係る第一の実施形態としてポリスチレン系樹脂フィルムについて、以下に説明する。
まず、前記ポリスチレン系樹脂フィルムを形成するためのポリスチレン系樹脂組成物について説明する。
本実施形態において用いられる前記ポリスチレン系樹脂組成物は、ポリスチレン系樹脂からなるベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有し、さらに、前記ベース樹脂に対して非相溶なポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも一種を含有している。
そして、このことによって前記ベース樹脂を含んでなるマトリックス相中に前記ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも一種が分散されてなる分散相を少なくとも前記ポリスチレン系樹脂フィルムの表面に形成させ、しかも、前記高分子型帯電防止剤として、前記ベース樹脂と前記ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及び、ポリ乳酸系樹脂とのいずれにも非相溶性を示す高分子型帯電防止剤を用いて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となる前記分散相を形成させることが高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつポリスチレン系樹脂フィルムの帯電防止を図る上で重要な要件となる。
前記ベース樹脂を構成するポリスチレン系樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、t−ブチルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン、クロロスチレン等のスチレン系単量体の単独重合体又はこれらの共重合体等が挙げられる。
また、上記ポリスチレン系樹脂としては、上記スチレン系単量体と共重合可能なビニル単量体と、上記スチレン系単量体との共重合体であってもよく、このようなビニル単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレートの他、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレートなどの二官能性単量体などが挙げられる。
さらに、本実施形態においては、上記モノマー成分以外に他のモノマー成分を含有するコポリマーをポリスチレン系樹脂として用い得る。
これらのホモポリマーやコポリマーは、単独で、または複数を混合してベース樹脂を構成させることができる。
本発明で用いられるポリスチレン系樹脂としては、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(以下「HIPS」ともいう)か、又は、汎用ポリスチレン樹脂(以下、「GPPS」ともいう)のいずれかが好適である。
なお、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)とは、前記スチレン系単量体など以外にブタジエンなどのゴム成分を含有するものであり、例えば、該ゴム成分がスチレン系単量体と共重合しているコポリマーや、該コポリマーと他のホモポリマーあるいはコポリマーとのブレンド樹脂などが挙げられる。
また、汎用ポリスチレン樹脂(GPPS)とは、添加剤等を除いた樹脂成分が実質上スチレンモノマーのみで構成されたものである。
これらのポリスチレン系樹脂は、いずれも、多くの種類が市販されており、求める特性のものが入手容易であるばかりでなく比較的安価である点においても好適である。
前記分散相のコア部分を形成させるためのポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂などが挙げられ、なかでもポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂が好適である。
前記ポリエチレン(PE)系樹脂としては、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、直鎖低密度ポリエチレン樹脂、高圧法によって得られる長鎖分岐を有する低密度ポリエチレン樹脂などが挙げられる。
前記ポリプロピレン(PP)系樹脂としては、プロピレン成分のみからなるホモポリプロピレン樹脂、プロピレン成分以外にエチレンなどのオレフィン成分を含有するランダム共重合体やブロック共重合体が挙げられる。
なお、前記ポリプロピレン(PP)系樹脂として共重合体を採用する場合には、プロピレン以外のオレフィンを共重合体中に0.5〜30重量%、特に好ましくは1〜10重量%の割合で含有させたものを用いることが望ましい。この場合のオレフィン成分としては、エチレン、あるいは、炭素数4〜10のα−オレフィンを挙げることができる。
前記アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド類、及び(メタ)アクリロニトリルを主たるモノマー成分として得られる重合物を用いることができる。
なお、本明細書中における“(メタ)アクリル”との用語は、“メタクリル”と“アクリル”との両方を含む意味で用いている。
より、具体的には、前記アクリル系樹脂を構成するモノマー成分としては、アクリル酸、メタクリル酸:アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル:例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸パルミチルまたはアクリル酸シクロヘキシル等のアルキル基の炭素数が1〜18のアクリル酸アルキルエステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸パルミチル及びメタクリル酸シクロヘキシル等のアルキル基の炭素数が1〜18程度のメタクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
さらに、前記アクリル系樹脂を構成するモノマー成分としては、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシブチル等の(メタ)アクリル酸の側鎖に水酸基を有するアルキルエステル;アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシブチル、メタクリル酸エトキシブチル等の(メタ)アクリル酸の側鎖にアルコキシル基を有するアルキルエステル;アクリル酸アリルやメタクリル酸アリル等の(メタ)アクリル酸のアルケニルエステル;アリルオキシエチルアクリレートやアリルオキシエチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルケニルオキシアルキルエステル;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、並びにアクリル酸メチルグリシジルやメタクリル酸メチルグリシジル等のアクリル酸の側鎖にエポキシ基を有するアルキルエステル;アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸メチルアミノエチル、メタクリル酸メチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸のモノ−又はジ−アルキルアミノアルキルエステル;側鎖としてシリル基、アルコキシシリル基または加水分解性アルコキシシリル基などを有するシリコーン変性(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
加えて、前記アクリル系樹脂を構成するモノマー成分としては、アクリルアミド類またはメタクリルアミド類:例えばアクリルアミド;メタクリルアミド;N−メチロールアクリルアミド及びN−メチロールメタクリルアミド等のメチロール基を有する(メタ)アクリルアミド;N−アルコキシメチロールアクリルアミド(例えば、N−イソブトキシメチロールアクリルアミド等)、及びN−アルコキシメチロールメタクリルアミド(例えば、N−イソブトキシメチロールメタクリルアミド等)等のアルコキシメチロール基を有する(メタ)アクリルアミド;N−ブトキシメチルアクリルアミドやN−ブトキシメチルメタクリルアミドなどのアルコキシアルキル基を有する(メタ)アクリルアミドなどを挙げることができる。
また、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の各種のアクリル系単量体も前記アク
リル系樹脂を構成するモノマー成分として挙げることができる。
これらのモノマー成分は、単独で、または複数を混合して使用することができる。
すなわち、本発明で用いられるアクリル系樹脂は、上記に例示の各種のモノマー成分の内のいずれかのみから構成されるホモポリマーであっても、上記に例示する各種モノマー成分を複数組み合わせてなるコポリマー(共重合体)であってもよい。
さらに、本実施形態においては、上記モノマー成分以外に他のモノマー成分を含有するコポリマーをアクリル系樹脂として用い得る。
この、上記例示以外のモノマー成分としては、上記モノマー成分と共重合体を形成するものであれば特に制限されず、例えば、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、乳酸ビニル、酪酸ビニル、バーサティック酸ビニル及び安息香酸ビニルなどのビニル系単量体、エチレン、ブタジエン、スチレン等を挙げることができる。
本実施形態におけるアクリル系樹脂としては、上記アクリル系のモノマー成分を単独、または複数用いたものの中では、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂が好適であり、PMMA樹脂は安価な市販品を入手することが容易である点などからも好適である。
また、上記アクリル系モノマー以外のモノマー成分と上記アクリル系モノマー成分とのコポリマーであれば、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)樹脂が好適である。
前記ポリ乳酸系樹脂としては、ポリD−乳酸樹脂、ポリL−乳酸樹脂、ポリD−乳酸とポリL−乳酸との共重合体であるポリDL−乳酸樹脂、ポリD−乳酸樹脂とポリL−乳酸樹脂との混合物(ステレオコンプレックス)、ポリD−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体、ポリD−乳酸又はポリL−乳酸と脂肪族ジカルボン酸及び脂肪族ジオールとの共重合体をあげることができ、これらは、単独、または、複数混合した状態でポリオレフィン系樹脂組成物に含有させうる。
一般に、極性等を近似させており、Fedorsの式によって求められる溶解度パラメータ(SP値)の値の差が0.5〜1.0以下のポリマーどうしは相溶性を示し、これ以上SP値が離れると非相溶性を示すようになるといわれている。
したがって、例えば、SP値の近いポリスチレン系樹脂を2種以上用いてマトリックス相を形成させ、このマトリックス相を形成しているポリスチレン系樹脂とはSP値が大きく離れるポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも1種以上用いることによって該ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及び、ポリ乳酸系樹脂を粒子状に分散させて分散相を形成させることができる。
そして、これらに対して非相溶性を示す高分子型帯電防止剤としては、例えば、マトリックス相を形成しているポリスチレン系樹脂よりも溶解度パラメーターが低いポリマーを主成分とする高分子型帯電防止剤を用いることで、該高分子型帯電防止剤を、より確実に、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも1種からなるコア粒子を取り巻く状態とすることができ、コアシェル型の分散相をより確実に形成させ得る。
このような分散相の外殻部を形成させるための前記高分子型帯電防止剤としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリエステルアミド、ポリエーテルエステルアミド、エチレン−メタクリル酸共重合体などのアイオノマー(アイオノマー樹脂)やポリエチレングリコールメタクリレート系共重合体等の第四級アンモニウム塩、特開2001−278985号公報等に記載のオレフィン系ブロックと親水性ブロックとの共重合体等が挙げられる。
中でも、ポリスチレン系樹脂やポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及び、ポリ乳酸系樹脂との相互作用を考慮した場合、オレフィン系ブロックと親水性ブロックとの共重合体が好ましく、ポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体(ポリエーテル系ブロックとポリオレフィン系ブロックのブロック共重合体)を主成分とする高分子型帯電防止剤が好適に使用されうる。
また、帯電防止性能の更なる向上を目的として、ポリアミド系樹脂をポリスチレン系樹脂組成物に添加したり、ポリアミド系ブロックをさらに共重合させた高分子型帯電防止剤を本実施形態のポリスチレン系樹脂組成物に含有させたりすることができる。
また、本実施形態において用いられる高分子型帯電防止剤としては、プロピレンを70モル%以上含むオレフィン系ブロックとポリエーテル系ブロックとのブロック共重合体を主成分とするものがより好ましい。
ここで、「主成分」とは、高分子型帯電防止剤中に占める割合が50重量%以上であることをいう。
なお、上記のようなポリエーテル−ポリオレフィンブロック共重合体は、高分子型帯電防止剤中に70重量%以上含有されていることが好ましく、80重量%以上含有されていることが特に好ましい。
なお、帯電防止効果を高めるために、アルキルベンゼンスルホン酸塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアニオン性界面活性剤や、その他の界面活性剤又はアルカリ金属塩などの低分子型帯電防止剤を併用してもよい。
ただし、これらの添加によって、溶出イオン量が増加することがあるので使用量は、ポリスチレン系樹脂組成物に含有される帯電防止剤(高分子型帯電防止剤+低分子型帯電防止剤)の合計量に占める割合が0.5重量%未満となるように含有させることが好ましい。
本実施形態のポリスチレン系樹脂組成物における前記ベース樹脂と前記ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及び、ポリ乳酸系樹脂との配合割合や、高分子型帯電防止剤の含有量などは特に限定されるものではないが、ポリスチレン系樹脂フィルムの表面抵抗率は、1×108〜1×1013Ω/□のいずれかであることが好ましいことから、このような表面抵抗率をポリスチレン系樹脂フィルムに付与させ得るものの中で、より高分子型帯電防止剤の含有量の低減が可能な配合割合を選択することが好ましい。
なお、ポリスチレン系樹脂フィルムの表面抵抗率は、1×109〜1×1012Ω/□のいずれかとなるように調整することがより好ましく、1×109〜1×1011Ω/□のいずれかとすることが最も好ましい。
このような表面抵抗率の値をポリスチレン系樹脂フィルムに付与しうるポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂または、ポリ乳酸系樹脂のポリスチレン系樹脂組成物に占める含有量としては、通常、5〜20重量%のいずれかであり、5〜15重量%のいずれかであることが好ましい。
また、前記高分子型帯電防止剤は、通常、ポリスチレン系樹脂組成物全体に占める割合が2〜30重量%の内のいずれかとなる割合で含有される。
この、高分子型帯電防止剤の下限値が、2重量%とされているのは、これよりも少ない含有量の場合には、ポリスチレン系樹脂フィルムに十分な帯電防止効果が発揮されないおそれを有するためであり、上限値が30重量%とされているのは、これを超えて高分子型帯電防止剤を含有させても、その含有量に見合う帯電防止効果が得られにくいばかりでなくポリスチレン系樹脂フィルムの材料コストを増大させてしまうおそれがあるためである。
なお、このような観点からは、前記高分子型帯電防止剤は、ポリスチレン系樹脂組成物全体に占める割合が3〜20重量%の内のいずれかとなる割合で含有されることが好ましく、ポリスチレン系樹脂組成物全体に占める割合が5〜10重量%の内のいずれかとなる割合で含有されることが特に好ましい。
なお、高分子型帯電防止剤とポリスチレン系樹脂とは、その溶融特性を相違させていることが好ましく、特に、同じ温度におけるメルトフローレート(MFR)に代表される流れ特性を相違させていることが好ましい。
例えば、高分子型帯電防止剤をJIS K 7210の条件M(試験温度:230℃、公称荷重2.16kg)に基づいて測定したメルトフローレートが30g/10min以上となるような高フローのものである場合には、この高分子型帯電防止剤を含有させるポリスチレン系樹脂のメルトフローレートは、JIS K 7210の条件H(試験温度:200℃、公称荷重5.00kg)に基づいて測定した場合に2.0g/10min以下であることが好ましい。
このように高分子型帯電防止剤とポリスチレン系樹脂との流れ特性を設定することにより、後述する押出し成形時においてこれらの分散状態を帯電防止に好適な態様とさせることができる。
なお、ここでは詳述しないが、本実施形態のポリスチレン系樹脂フィルムの形成に用いられるポリスチレン系樹脂組成物には、一般的なポリマーフィルムの形成に用いられる配合剤を含有させることができ、例えば、耐候剤や老化防止剤といった各種安定剤、滑剤などの加工助剤、スリップ剤、防曇剤、顔料、充填剤などを添加剤として適宜含有させることができる。
次いで、このようなポリスチレン系樹脂組成物を用いてポリスチレン系樹脂フィルムを製造する製造方法について説明する。
本実施形態においては、一般的なフィルム製造方法に用いられる方法を採用することができ、例えば、前記ベース樹脂(ポリスチレン系樹脂)と、前記ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも1種以上の樹脂及び、前記高分子型帯電防止剤などを含有するポリスチレン系樹脂組成物を作製する樹脂混練工程を実施した後に、得られたポリスチレン系樹脂組成物をフィルム状に押出し加工する押出し工程を実施する方法などを採用しうる。
以下に、それぞれの工程に関して、より具体的に説明する。
(樹脂混練工程)
まず、ベース樹脂と、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも1種以上の樹脂及び、高分子型帯電防止剤と、必要に応じてスリップ剤、防曇剤等の添加剤とを計量してタンブラーブレンダー、へンシェルミキサーなどでドライブレンドした後、単軸押出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどで各配合材料が略均一に混合された状態となるように溶融混練する。
その後、混練物をストランド状に押出してペレタイズするか、ホットカットしてペレット化するなどしてポリスチレン系樹脂組成物からなるペレットを作製する。
(押出し工程)
上記樹脂混練工程で得られたペレットを熱溶融状態でフィルム状に押出し加工する方法としては、例えば、サーキュラーダイなどから押出してインフレーション法によってフィルム化したり、T−ダイなどから押出してキャスト法によってフィルム化したりする方法があげられる。
この内、T−ダイなどのフラットダイでは、押出し方向への延伸が容易である一方で幅方向への延伸のためにはテンターなどの設備を要することから、幅方向への延伸も容易なサーキュラーダイを用いた押出し工程を実施することが好ましい。
この混練工程、及び、押出し工程における加熱溶融状態での混合に際して、例えば、ポリエチレン系樹脂を配合したポリスチレン系樹脂組成物を作製させたとするとポリスチレン系樹脂に対してポリエチレン系樹脂が非相溶性を示し、該ポリエチレン系樹脂による分散相が前記ポリスチレン系樹脂を含むマトリックス相に分散された状態となる。
すなわち、ポリエチレン系樹脂による分散相の形成された海島構造が溶融状態の樹脂組成物中に形成される。
このとき、ポリエチレン系樹脂に対して親和性の高いポリオレフィンブロックと、ポリスチレン系樹脂に対して親和性の高いポリエーテルブロックとを有する共重合体(高分子型帯電防止剤)がこの分散相とマトリックス相との界面に集合して、この界面に沿っての電気抵抗の低い領域を形成させる。
すなわち、高分子型帯電防止剤によって覆われた状態でポリエチレン系樹脂がベース樹脂であるポリスチレン系樹脂中に分散されることになる。
しかも、このポリエチレン系樹脂粒子をコアにし、外殻部が高分子型帯電防止剤によって形成されたコアシェル状の粒子は、押出し工程において溶融状態の樹脂組成物に作用するせん断力によって樹脂の流れ方向(押出し方向)に沿って長く延び、比較的アスペクト比の高い状態となって分散相を形成する。
そして、溶融状態の樹脂組成物が流動しつつ冷却されることによって、この分散相が長く延びた状態が、得られるポリスチレン系樹脂フィルムにおいても維持されることになる。
そして、例えば、1μm長さを超える細長い粒子を分散相に形成させることで表面抵抗率を顕著に低下させることができる。
このことについてさらに説明すると、高分子型帯電防止剤は、通常、主たる成分が前述のようなイオン伝導性に優れたポリマーであり樹脂フィルムの表面にイオン伝導性を付与することで表面抵抗率を低下させて帯電防止を行うものであるが、単独で高分子型帯電防止剤を、例えば、ポリスチレン系樹脂に分散させた場合には、系内に微小な点状粒子となって分散されてしまい、その粒子間の距離をある程度接近させ得るような量で含有させなければ帯電防止効果が発揮されない。
ここで、本実施形態においては、コア部がポリエチレン系樹脂粒子で形成され、外殻部(シェル部)が高分子型帯電防止剤で形成された粒子が形成される。
このことから、このコア部の分だけ高分子型帯電防止剤の使用量を抑制しつつ、この分散相の粒子間距離を縮めることができる。
しかも、分散相を形成している粒子が樹脂の流れ方向(押出し方向)に沿って長く延び、フィルム平面方向の長さが1μmを超えるような細長い形状となることで高分子型帯電防止剤による導電路がこの粒子表面に形成されることとなる。
すなわち、本実施形態のポリスチレン系樹脂フィルムにおいては、樹脂の流れ方向に沿って上記のような長細い粒状に分散相が形成されることから、この粒子の長手方向に沿った電気抵抗値の低減が図られることとなる。
また、通常、分散相を形成しているコアシェル状の粒子と、この粒子に隣接する別の粒子との間の電気抵抗値は、主として、粒子間の距離によって決定されることになる。
つまり、樹脂の流れ方向と直交する方向に電圧を印加した場合においては、コアシェル状粒子どうしが隣り合せとなる区間における最も電気抵抗値の低い箇所(通常、粒子どうしが最も接近している箇所)を通って流れる電荷の量によって電気抵抗値が左右されることになる。
そして、本実施形態のポリスチレン系樹脂フィルムにおいては、樹脂の流れ方向に沿って長細い粒状に分散相が形成されることから、粒子どうしが隣り合わせとなる区間が長く形成され、その間に電気抵抗値の低い箇所が形成される可能性が高くなる。
したがって、イオン伝導に有利な樹脂の流れ方向以外の方向においても電気抵抗値の低減が図られることとなり、高分子型帯電防止剤の配合量を30重量%以下、例えば、5〜10重量%にまで低減したとしてもポリスチレン系樹脂フィルムの表面抵抗率の値を、一般的に求められる1013(Ω/□)オーダー以下(1×1014未満)の値となるように低下させうる。
なお、上記のような効果は、高分子型帯電防止剤を構成しているポリマーがマトリックス相や分散相を形成している樹脂に対して非相溶性を示すことによって発現されるものである。
これらに対して非相溶性を示すかどうかは、先にも示したようにマトリックス相を形成させる樹脂と、分散相を形成させる樹脂との溶解度パラメーターを予め求めることで判断することができ、これらの樹脂に対してSP値を0.5以上、好ましくは1.0以上異ならせた高分子型帯電防止剤を選択すればよい。
なお、前記溶解度パラメーターは、Fedorsの式に基づいて、その分子構造によって求められるが、例えば、市販の高分子型帯電防止剤を利用する場合で、構造を十分特定できないことから溶解度パラメーターの値を計算することが困難な場合であれば、実際に、ベース樹脂やポリオレフィン系樹脂と、高分子型帯電防止剤とを加熱溶融させて混合し、冷却して得られた試料についてその分散状態を走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)によって直接観察して判断することができる。
また、このような高分子型帯電防止剤によって外殻を形成させたコアシェル状粒子を前述のような1μmよりも細長く形成させる具体的な手法としては、押出し時のせん断の加わり方を調整する方法が挙げられる。
この分散相の大きさについても、SEMやTEMで直接確認することができ、例えば、ポリスチレン系樹脂フィルムの表面部から採取した試料に対して数千倍から数万倍の倍率で無作為に10視野程度の観察を行い、その半数以上の視野において1μm以上の長さの粒子が確認できれば、ポリスチレン系樹脂フィルムに1μm以上の分散相が形成されていると判断することができる。
なお、フィルム内部における分散相の形状や大きさについては、帯電防止性能に大きな影響は与えないためこのような分散相は、少なくともポリスチレン系樹脂フィルムの表面に形成されていれば良い。
以上のようにコアシェル状粒子の形状と、その外殻部を構成させる高分子型帯電防止剤の選択によって、ポリスチレン系樹脂フィルムにおける高分子型帯電防止剤の使用量をより一層抑制させつつ表面抵抗率の低減を図ることができる。
上記に示したように、特に、ポリオレフィン系樹脂粒子の長手方向(押出し方向)となる方向に対して電気抵抗値の低減を図ることができるため、ポリスチレン系樹脂フィルムを連続的な押出し成形によって長尺状とし、ロール状に巻き取った場合においてより顕著な効果が発揮されることとなる。
すなわち、通常、ロール状に巻き取られた樹脂フィルムは、外側のフィルムが引き出されて使用され、引き出されるフィルムがその内側で接しているフィルムの背面から離れる際に静電気を発生させやすいが、本実施形態のポリスチレン系樹脂フィルムは、ロール巻取り方向にポリオレフィン系樹脂粒子が長く延びる状態となっており、この方向に向けての電気抵抗値が低減されていることから、フィルムの引き出しによって静電気が発生されたとしてもその電荷を引き出される方向とは逆の、フィルムどうしが接触している箇所に向けて移動させることが容易で、電気的な中和を図ることが容易である。
このように本実施形態のポリスチレン系樹脂フィルムは、容器などの製品に加工された際においても優れた帯電防止性が発揮されるのみならず、フィルムロールなどの中間製品の状態においてもその優れた効果が発揮されるものである。
なお、本実施形態においては、溶解度パラメーターが相違するポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂とを用いることから上記のような効果を発揮させるのに適した海島構造が形成されるものである。
例えば、相溶性の高い樹脂どうしであれば、例え海島構造が形成されたとしても、微細な分散状態となりやすく、十分な表面抵抗率の低減を図ることが難しくなって、十分な帯電防止性能を付与することが難しくなるおそれを有する。
このような点において、マトリックスを形成する樹脂と、分散相を形成する樹脂との溶解度パラメーターは、1.0以上相違させることが好ましい。
また、相溶性の低い樹脂を用いた場合であっても押出し時に過度なせん断が加えられるなどすると微細な分散状態となってしまうおそれを有する。
例えば、単位時間当たりの樹脂吐出量を得る場合であっても、シリンダー径の小さな押し出し機でスクリューを高速回転させるなどした場合には、得られる製品における分散相が微細な状態となってしまう可能性が高いことから、分散相の粒子形状が1μm以上の長さとなるように樹脂の選択とともに押し出し条件を調整することが好ましい。
以上のような作用によって、本実施形態のポリスチレン系樹脂フィルムは、その形成材料における高分子型帯電防止剤の含有量を抑制しつつ表面抵抗率の低減を図ることができる。
(第二実施形態)
次いで、本発明の第二の実施形態として、積層シートについて説明する。
図1は、本実施形態に係る積層シートの断面図であり、この図1にも示されているように、本実施形態に係る積層シート1は、該積層シート1の表面層を構成するポリスチレン系樹脂フィルム層10と該ポリスチレン系樹脂フィルム層10に接する状態で積層された発泡層20とを有している。
このポリスチレン系樹脂フィルム層10の形成には、第一実施形態において述べたポリスチレン系樹脂組成物が用いられており、ポリスチレン系樹脂と、高分子型帯電防止剤と、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも1種以上の樹脂を含有するポリスチレン系樹脂組成物が用いられている。
すなわち、積層シート1は、シート表面が、表面抵抗率の低いポリスチレン系樹脂フィルム層10によって形成されることで帯電防止が図られている。
一方で、発泡層20の形成に用いる樹脂組成物としては、特に限定されるものではなく、ポリスチレン系樹脂フィルム層10と同じように帯電防止の処方がなされた樹脂組成物であっても、このような処方がなされていない樹脂組成物であってもよい。
例えば、ポリスチレン系樹脂からなるベース樹脂に対して、加熱分解型の発泡剤を含有させるか、ガス発泡のための核剤を含有させるかしたものなどが挙げられる。
前記加熱分解型の発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムとクエン酸の混合物などが挙げられる。
また、前記核剤としては、例えば、タルク、マイカ、シリカ、珪藻土、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、ガラスビーズなどの無機化合物、ポリテトラフルオロエチレン、などの有機化合物などが挙げられる。
これらは、単独、または、複数組み合わせて発泡層20の形成に用いることができる。
また、その他の成分として、シート状の発泡体を形成させるための樹脂組成物に関して従来公知の成分をこの発泡層20の形成に用いる樹脂組成物にも含有させうる。
なお、“ポリスチレン系樹脂フィルム層”との用語は、上記のように発泡層20が発泡状態であるのに対してフィルム状に非発泡な状態に形成されていることをもってこのような用語を用いているもので、一旦、発泡層を形成させるためのシートとは別に作製されたポリスチレン系樹脂フィルムによって形成される場合に限定しているものではない。
したがって、本実施形態の積層シートとしては、ポリスチレン系樹脂フィルム層10を形成させるためのポリスチレン系樹脂フィルムと、発泡層20を形成させるための発泡シートとを、一旦、別々に作製した後に、これらをヒートラミネートして一体化される場合が例示されるものの共押出し成形法によってポリスチレン系樹脂フィルム層10と発泡層20とが一度に形成される場合も本発明の積層シートとして意図する範囲である。
しかも、共押出し成形法では、帯電防止性を有するポリスチレン系樹脂フィルム層10を均一、且つ、薄肉に形成させることが容易である点においてヒートラミネートなどの方法に比べて優れている。
特には、本実施形態に係る積層シート1を作製する方法として、フィードブロック法による共押出し成形法を採用することが好ましい。
このような共押出し成形法としては、例えば、特開平6−238788号公報に記載の方法を採用することができる。
すなわち、帯電防止性能を有するポリスチレン系樹脂フィルム層10の押出しと発泡層20の押出しに異なる押出し機を用いて、これらから押出される溶融状態の樹脂組成物を一つのダイに合流させた後、これを、例えば、サーキュラーダイの内側に沿って発泡層形成用の樹脂組成物を押出させるとともに外側に沿ってポリスチレン系樹脂フィルム層形成用の樹脂組成物を押出させ、内外二層となる状態での押出しを実施することで外側にポリスチレン系樹脂フィルム層10が形成され内側に発泡層20の形成された筒状の積層シート1を形成させることができる。
この積層シート1においても、第一実施形態のポリスチレン系樹脂フィルムと同様にポリオレフィン系樹脂による分散相がポリスチレン系樹脂フィルム層10(表面層)に形成され、このポリオレフィン系樹脂とベース樹脂との界面に高分子型帯電防止剤が集合されることから少ない高分子型帯電防止剤の使用量でありながらも帯電防止性が発揮されることとなる。
なお、この第二実施形態においては、ポリスチレン系樹脂フィルム層10と発泡層20との2層構造の積層シートを例示しているが、例えば、図2に示すような複数のフィルム層を有する場合や、複数の発泡層を有する場合も本発明の意図する範囲である。
例えば、発泡層20の両面にポリスチレン系樹脂フィルム層10,10’を設けたり(図2(a))、両表面を構成する2層のポリスチレン系樹脂フィルム層10,10’の間に、複数の発泡層20,20’を設けたり(図2(b))する場合も本発明の積層シートとして意図する範囲のものである。
さらには、発泡層20の片面に2層のポリスチレン系樹脂フィルム層10,10”を設ける(図2(c))場合も本発明の意図する範囲である。
また、2層又はそれ以上のポリスチレン系樹脂フィルム層は、発泡層の片面側のみならず両面に形成させることもでき、これらに限らず種々の積層構造を積層シートに形成させ得る。
なお、この図2(a)、図2(b)に示すように両面にポリスチレン系樹脂フィルム層を設けている場合には、必要な側の表面層にのみ帯電防止性能を付与させればよく、いずれか一方、又は両方の表面を構成するポリスチレン系樹脂フィルム層に帯電防止性を付与させることができる。
また、図2(c)に示すように発泡層20の片面に2層のポリスチレン系樹脂フィルム層を設ける場合は、外側のポリスチレン系樹脂フィルム層10のみ、又は、外側のポリスチレン系樹脂フィルム層10と内側のポリスチレン系樹脂フィルム層10”の両方を高分子型帯電防止剤とポリオレフィン系樹脂とを含有するポリスチレン樹脂組成物によって形成させることができる。
第一実施形態のポリスチレン系樹脂フィルムや、この第二実施形態の積層シートは、高分子型帯電防止剤の使用量が抑制されており、材料コストの低減が図られることから、一般消費材用途において好適となり、特に、ホコリの付着など、保管時の汚損が抑制されることから食品用途などに好適なものとなる。
例えば、第二実施形態の積層シートは、食品トレーなどの原材料シートとして好適に用いられ得る。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(配合剤)
以下に、ポリスチレン系樹脂フィルムの作製に用いる配合剤の略称と、その詳細とを記載する。
<評価1>
(配合1〜7)
下記表1に示す配合にて、表1に示す厚みのポリスチレン系樹脂フィルムを作製した。
また、得られたポリスチレン系樹脂フィルムに対して、JIS K 6911:1995「熱硬化性プラスチックー般試験方法」記載の方法により表面抵抗率の値を測定した。
具体的には、一辺が10cmの平面正方形状の試験片を温度22℃、湿度60%の雰囲気下に24時間放置した後、温度22℃、湿度60%の環境下、試験装置(アドバンテスト社製、デジタル超高抵抗/微少電流計R8340及びレジスティビティ・チェンバR12702A)を使用し、試験片に、約30Nの荷重にて電極を圧着させ500Vの電圧を印加して1分経過後の抵抗値を測定し、次式により算出した。
ρs=π(D+d)/(D−d)×Rs
ただし、
ρs:表面抵抗率(Ω/□)
D:表面の環状電極の内径(cm)(レジスティビティ・チェンバR12702Aでは、7cm)
d:表面電極の内円の外径(cm)(レジスティビティ・チェンバR12702Aでは、5cm)
Rs:表面抵抗(Ω)
また、測定は3回実施し、それぞれの算術平均値を求めた。
結果を、表1に併せて示す。
この表1にも示されているように、ポリスチレン系樹脂単体(配合1)に高分子型帯電防止剤をある程度の量配合(配合2)することで大きく表面抵抗率の値を低下させることができる。
そして、高分子型帯電防止剤を単に減量(配合2→配合3)するだけでは大きく表面抵抗率の値を増大させる。
一方で、配合4〜7では、高分子型帯電防止剤を半減(13%→7%)しても同等の表面抵抗率を有している。
すなわち、本発明によれば高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつ帯電防止を図り得ることが上記結果からもわかる。
<評価2>
(配合8〜14)
下記表2に示す配合にて、表2に示す厚みのポリスチレン系樹脂フィルムを作製した。
また、得られたポリスチレン系樹脂フィルムに対して、先の評価1と同様に表面抵抗率の値を測定した。
結果を、表2に併せて示す。
この表2に示されている結果からも、本発明によれば高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつ帯電防止を図り得ることがわかる。
また、配合14と配合10との結果を比較すると、配合10の方が低い表面抵抗率の値が得られており、MFRが、2g/10min以下の「G9305」での結果の方が、MFRが5g/10minの「HRM18」に比べて良好であることがわかる。
(配合15〜21)
下記表3に示す配合にて、表3に示す厚みのポリスチレン系樹脂フィルムを作製した。
また、得られたポリスチレン系樹脂フィルムに対して、先の評価1と同様に表面抵抗率の値を測定した。
結果を、表3に併せて示す。
この表3に示されている結果からも、本発明によれば高分子型帯電防止剤の使用量の低減を図りつつ帯電防止を図り得ることがわかる。
また、配合17と配合20との結果を比較すると、配合17の方が低い表面抵抗率の値が得られており、MFRが、2g/10min以下の「HRM40」での結果の方が、MFRが5g/10minの「HRM18」に比べて良好であることがわかる。
(参考)
なお、参考までに、ポリオレフィン系樹脂(PP、PE)、アクリル系樹脂、ならびに、ポリ乳酸系樹脂からなるフィルムの表面抵抗率を測定した結果を、下記表4に示す。
この表4からも上記のような樹脂は、それ自体が表面抵抗率が低いわけではないことがわかる。
すなわち、これらの樹脂は、高分子型帯電防止剤と併用されて、初めて、その効果を発揮するものである。
<評価4>
(TEM観察)
ポリプロピレン系樹脂を10重量%、ペレスタット230を7重量%させたポリスチレン系樹脂組成物を加熱溶融させた状態でシート状に押出したものを用いて作製した薄片試料を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察した様子を図3に示す。
この図3からも、ポリプロピレン系樹脂がアスペクト比の高い分散相を形成し、その周囲に高分子型帯電防止剤であるペレスタットが集合されていることがわかる。
なお、上記TEM観察における試験片は、ポリスチレン系樹脂フィルムを押出し方向に沿ってスライスしたものであり、図3のTEM像は、ポリスチレン系樹脂フィルムの表面に相当する側においてこのスライスされた試験片を観察したものである。
すなわち、ポリスチレン系樹脂フィルムの厚み方向の断面における表面側近傍の様子を押出し方向に直交する方向から観察したものである。
以上のようなことからも、本発明によれば、高分子型帯電防止剤の使用量を抑制しつつ帯電防止を図り得ることがわかる。
1:積層シート、10:ポリスチレン系樹脂フィルム層、20:発泡層

Claims (10)

  1. ポリスチレン系樹脂からなるベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリスチレン系樹脂組成物によって形成されているポリスチレン系樹脂フィルムであって、
    ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも1種の前記ベース樹脂に非相溶な樹脂が前記ポリスチレン系樹脂組成物にさらに含有されて、前記ベース樹脂が含まれてなるマトリックス相中に前記非相溶な樹脂が分散されてなる分散相が少なくともフィルム表面に形成されており、しかも、前記高分子型帯電防止剤として、前記分散相を形成している樹脂と前記ベース樹脂とのいずれにも非相溶な高分子型帯電防止剤が用いられて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となって前記分散相が形成されており、該分散相には前記フィルム表面の平面方向における長さが1μmを超えるコアシェル状粒子が含まれ、前記高分子型帯電防止剤が分子内にポリエーテルブロックとポリオレフィンブロックとを有するブロック共重合体を含有していることを特徴とするポリスチレン系樹脂フィルム。
  2. 前記ベース樹脂が、汎用ポリスチレン樹脂(GPPS)及び耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)の内の少なくとも1種で構成されている請求項1記載のポリスチレン系樹脂フィルム。
  3. 前記ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種が前記ポリスチレン系樹脂組成物に含有されている請求項1又は2記載のポリスチレン系樹脂フィルム。
  4. 前記アクリル系樹脂として、ポリメタクリル酸メチル樹脂、又は、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂の少なくとも一方が前記ポリスチレン系樹脂組成物に含有されている請求項1又は2記載のポリスチレン系樹脂フィルム。
  5. 前記高分子型帯電防止剤のJIS K 7210の条件M(試験温度:230℃、公称荷重2.16kg)によるメルトフローレートが30g/10min以上でありかつ、前記ポリスチレン系樹脂のJIS K 7210の条件H(試験温度:200℃、公称荷重5.00kg)によるメルトフローレートが、2.0g/10min以下である請求項1乃至のいずれか1項に記載のポリスチレン系樹脂フィルム。
  6. ポリスチレン系樹脂からなるベース樹脂と、高分子型帯電防止剤とを含有するポリスチレン系樹脂組成物によって形成されているポリスチレン系樹脂フィルム層が表面層として備えられ、発泡層がさらに備えられている積層シートであって、
    前記ポリスチレン系樹脂フィルム層の形成に用いられているポリスチレン系樹脂組成物にポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、または、ポリ乳酸系樹脂の内の少なくとも1種の前記ベース樹脂に非相溶な樹脂がさらに含有されて、前記ベース樹脂が含まれてなるマトリックス相中に前記非相溶な樹脂が分散されてなる分散相が少なくともシート表面に形成されており、しかも、前記高分子型帯電防止剤として、前記分散相を形成している樹脂と前記ベース樹脂とのいずれにも非相溶な高分子型帯電防止剤が用いられて該高分子型帯電防止剤を外殻としたコアシェル状粒子となって前記分散相が形成されており、該分散相には前記シート表面の平面方向における長さが1μmを超えるコアシェル状粒子が含まれ、前記高分子型帯電防止剤が分子内にポリエーテルブロックとポリオレフィンブロックとを有するブロック共重合体を含有していることを特徴とする積層シート。
  7. 前記ベース樹脂が、汎用ポリスチレン樹脂(GPPS)及び耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)の内の少なくとも1種で構成されている請求項記載の積層シート。
  8. 前記ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の内の少なくとも1種が前記ポリスチレン系樹脂組成物に含有されている請求項6又は7記載の積層シート。
  9. 前記アクリル系樹脂として、ポリメタクリル酸メチル樹脂、又は、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂の少なくとも一方が前記ポリスチレン系樹脂組成物に含有されている請求項6又は7記載の積層シート。
  10. 前記高分子型帯電防止剤のJIS K 7210の条件M(試験温度:230℃、公称荷重2.16kg)によるメルトフローレートが30g/10min以上でありかつ、前記ポリスチレン系樹脂のJIS K 7210の条件H(試験温度:200℃、公称荷重5.00kg)によるメルトフローレートが、2.0g/10min以下である請求項乃至のいずれか1項に記載の積層シート。
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