JP5561073B2 - 現金処理装置 - Google Patents
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この種の現金処理装置を運用する店舗では、釣銭用の店舗基準金を常時保有するようにしているが、売上金として回収される現金、つまり紙幣回収庫及び硬貨回収庫に収納される紙幣及び硬貨は、常に正常な現金(紙幣及び硬貨)のみで、入金処理時に汚損等によりリジェクトとしてレジ担当者に返却された現金は含まれず、そのため、レジ担当者に返却されたリジェクト現金を店舗基準金として処理し、保管するようにしているが、このような状態が継続していると店舗にはリジェクト現金が滞留してしまい、釣銭金として使用可能な現金の量が減少していって、釣銭としての運用に支障をきたす問題がある。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
4はレジスタの現金を入出金処理するレジ担当者や締上げ処理を行う店長(管理者)等利用者が操作するキーボードあるいは表示部3上に配置されたタッチパネル等の操作部で、入金処理や出金処理、締上げ処理等を行うことを指示(入力)するためのキーや金額等を入力するためのテンキー等を備えている。
レジ担当者用のIDカードには、レジ番号などのレジスタを特定する情報も記録されている。このレジ担当者用のIDカードは、レジスタ毎またはレジ担当者毎に用意され、レジ担当者毎に配布する場合、レジ担当者が複数のレジスタを操作するのであれば、使用するレジスタ毎にIDカードが用意される。
7は記憶部で、この記憶部7には後述する主制御部が実行する制御プログラムが格納されている他、後述する入出金履歴、釣銭用紙幣及び硬貨収納庫入出金履歴、紙幣及び硬貨回収庫入金履歴、及び回収庫交換履歴等が記憶され、入金処理及び出金処理等の毎に処理結果が追加、更新されるものとなっている。また、記憶部7には入出金を行う毎に、後述する釣銭用紙幣収納庫及び硬貨収納庫、紙幣回収庫及び硬貨回収庫内の紙幣及び硬貨の収納枚数を加減算する収納枚数カウンタが設定されている。
尚、図示していないが、本実施例の現金処理装置は、年月日を出力する図示しないカレンダー、時刻を出力する図示しないタイマー等も備えており主制御部8は必要に応じてカレンダー及びタイマーから日付や時刻を取得するものとなっている。
紙幣処理機1は、入金処理時にレジスタから回収した紙幣を一括して受け入れると共に出金処理時にレジスタ用の釣銭として使用する紙幣を出金する紙幣入出金口11と、この紙幣入出金口11に受け入れた紙幣を1枚ずつ分離する図示しない分離部と、紙幣の金種等を鑑別すると共に鑑別した紙幣を金種毎に計数する紙幣鑑別部12と、この紙幣鑑別部12で鑑別計数された紙幣を集積して一時保留する紙幣一時保留部13と、レジスタ用の釣銭として使用する金種(例えば、五千円、千円)の紙幣を金種別に収納する複数の釣銭用紙幣収納庫(釣銭用現金収納庫)14と、入金紙幣のうちの売上金を金種別に収納する着脱可能な複数の紙幣回収庫(現金回収庫)15と、出金時のリジェクト紙幣等を収納する紙幣リジェクト庫16と、これらの間で紙幣を搬送ベルト等で挟持して搬送する搬送路と、図示しない記憶部に格納された制御プログラムに基づいて紙幣処理機1全体の動作制御を行う制御部17を備えている。
また、各釣銭用紙幣収納庫14に対しては、収納する紙幣の金種毎に保管基準額が設定されていて、その保管基準額を保つために入金処理された紙幣を収納するようになっている。
更に、紙幣回収庫15には記憶部(識別情報保有部)15aが設けられていて、この記憶部15aに紙幣回収庫15を識別するためのID番号等の固有の識別情報が記憶され、制御部17または主制御部8がこの識別情報を読出して認識することにより紙幣回収庫15を特定するものとなっている。
また、硬貨入金口21と硬貨鑑別部22との間には分離部により分離された硬貨を搬送する搬送ベルト等による搬送路が設けられ、釣銭用硬貨収納庫24と硬貨回収庫25及び硬貨出金箱26との間には、釣銭用硬貨収納庫24から排出される硬貨を硬貨回収庫25と硬貨出金箱26のいずれかに導く振分け手段と、通過する硬貨を金種毎に計数する計数手段が設けられている。
この釣銭用硬貨収納庫24にも硬貨を搬送路に繰出す繰出し手段が設けられている。
尚、紙幣処理機1の制御部17及び硬貨処理機2の制御部28は主制御部8の指示により紙幣処理機1及び硬貨処理機2を制御するものとなっている。
この入出金処理履歴は、図示したように通番(通し番号)、レジNo(レジスタ番号)、利用者(担当者)ID、処理日時、区分、処理金額、金種、締上げ日時によって構成されており、通番のエリアには入金や出金の処理毎に付与される通し番号が書込まれる。
また、利用者IDのエリアにはレジ担当者や管理者が入力する担当者ID(ID番号)が書込まれ、処理日時のエリアには入金や出金等の処理を行った日時が書込まれる。
万、五千・・・一等の金種エリアには計数処理した金種毎の枚数がそれぞれ書込まれ、更に締上げ日時のエリアには締上げを行ったときの日時が書込まれる。この締上げ日時は、締上げ処理されたか否かを示す情報で、これが書込まれたものについては締め上げ処理対象から除外される。
また、この入出金処理履歴には、実際には両替や補充等の処理の履歴も書込まれるが、ここでは図示を省略している。
また、処理日時のエリアには回収庫の交換処理を行った日時が書込まれ、区分のエリアには回収庫の交換が回収処理による交換か交換処理による交換かを示す「交換」、「回収」の情報が書込まれる。
また、この回収庫交換履歴には、図示していないが後述する手入金ボックス9に収納される紙幣及び硬貨手入力の入金額、金種毎の枚数が書き込まれ、手入金ボックス9から回収される金額がわかるようになっている。
レジスタへの釣銭の補充とレジスタからの現金の回収はレジ担当者の交代毎に行われ、また、業務終了時には出金額、入金額、売上額等を集計する締上げ処理が行われ、締上げ処理後等に現金の回収が行われる。
尚、以下の説明において、主制御部8や制御部17、28による制御の説明については、必要な説明を除いて省略する。
まず、レジ担当者がレジスタで釣銭として用いる現金を出金させる場合の出金処理について説明する。
まず、レジ担当者が自分のIDカードを現金処理装置に設けられているカード挿入排出口に挿入すると、カードリーダ5がIDカードから利用者の区分、レジNo.、レジ担当者の個人ID(利用者ID)を読取る(S1)。
この画面を見てレジ担当者が操作部4を操作して、出金金額(紙幣及び硬貨の金種毎の枚数)を入力すると、主制御部8はその入力金額を受付けて(S5)、その出金金額と紙幣処理機1の釣銭用紙幣収納庫14及び硬貨処理機2の釣銭用硬貨収納庫24内の現金を比較し、出金の可否を判断する(S6)。
出金可能な場合は、紙幣処理機1の釣銭用紙幣収納庫14及び硬貨処理機2の釣銭用硬貨収納庫24から該当金種の紙幣及び硬貨が繰出され、紙幣鑑別部12及び硬貨鑑別部22で鑑別、計数された後、紙幣入出金口11及び硬貨出金箱26に集積あるいは放出されてレジ担当者に出金される(S7)。
尚、入出金処理履歴等の更新は伝票発行後に行うようにしてもよい。
図7はその入金処理の手順を示すフローチャートで、図中のSはステップを示し、以下このステップに従って説明する。
これにより利用者の区分、レジNo.、レジ担当者の個人IDの入力が行われたことになるので、次に、レジ担当者は操作部4を操作して自分のパスワードを入力する。
そして、紙幣処理機1及び硬貨処理機2は、主制御部8の指示により紙幣入出金口11及び硬貨入金口21に設けられているシャッタをそれぞれ開放して、レジ担当者がレジスタから回収してきた現金である紙幣及び硬貨を受入れ、その紙幣及び硬貨を紙幣鑑別部12及び硬貨鑑別部22に1枚ずつ搬送して鑑別、計数する(S15)。
一方、収納可(OK)が入力された場合、主制御部8はメモリの記憶内容によりリジェクトが有ったかなかったかを判断し(S18)、なかった場合、一時保留した紙幣のうちの1万円紙幣と2千円紙幣のみを紙幣回収庫15に収納すると共に、他の金種の紙幣つまり釣銭に利用可能な金種である5千円紙幣及び千円紙幣は金種別に釣銭用紙幣収納庫14に収納し、一時保留した硬貨についてはすべて金種別に釣銭用硬貨収納庫24に収納する(S20)。
その後、伝票印字部6で入金処理結果を伝票に印字し、入金処理を行ったレジ担当者に発行する(S22)。
尚、入出金処理履歴等の更新は伝票発行後に行うようにしてもよい。
図8は締上げ処理の手順を示すフローチャートで、図中のSはステップを示し、以下このステップに従って説明する。
業務終了時等に管理者が自分のIDカードを現金処理装置に設けられているカード挿入排出口に挿入すると、カードリーダ5がIDカードから利用者の区分、個人IDを読取る(S31)。
これにより利用者の区分、レジNo.、管理者の個人IDの入力が行われたことになるので、また、管理者はカード挿入後、操作部4を操作して自分のパスワードを入力する。
ここで管理者が操作部4を操作して「締上げ」を選択すると、主制御部8は「締上げ」の選択(締上げ要求)を受付ける(S34)。
そして、最後に伝票印字部6で締上げの処理結果を伝票に記録して管理者に発行(S38)することで締上げ処理を終了する。
図9は回収処理の手順を示すフローチャートで、図中のSはステップを示し、以下このステップに従って説明する。
所定の回収日に管理者が自分のIDカードを現金処理装置に設けられているカード挿入排出口に挿入すると、カードリーダ5がIDカードから利用者の区分、個人IDを読取る(S41)。
主制御部8はIDカードから読取った個人ID及び管理者が入力したパスワードを予め記憶部7等に登録されている個人ID、パスワードと照合し、正当性が確認された場合(S42)、IDカードから読取った利用者区分に基づき、管理者が操作可能な「締上げ」、「回収」、「交換」等を選択するメニュー画面を表示部3に表示し(S43)、管理者に選択させる。
(a)レジスタで使用する釣銭を出金した紙幣及び硬貨の合計出金額を30万円とする。
(b)レジスタから回収した紙幣及び硬貨の入金において、リジェクト紙幣及び硬貨を除く現金つまり釣銭用紙幣収納庫14、釣銭用硬貨収納庫24、紙幣回収庫15、及び硬貨回収庫25に収納した紙幣及び硬貨の収納合計金額が125万6千円、リジェクト紙幣が1万6千円(千、五千、万が各1枚)あって、その金額(金種、枚数)が操作部4から手入力されたたものとする。
125万6千円+1万6千円−30万円=97万2千円となる。
(d) このうちリジェクト紙幣1万6千円分は手入金ボックス9に収納されるので、紙幣回収庫15及び硬貨回収庫25内に収納された紙幣及び硬貨が無い場合、釣銭用紙幣収納庫14及び釣銭用硬貨収納庫24から紙幣回収庫15及び硬貨回収庫25へ移動する移動額は、
当日売上金97万2千円−リジェクト紙幣1万6千円=95万6千円となる。
尚、紙幣回収庫15、硬貨回収庫25、及び手入金ボックス9を警備会社の警送員に引き渡すのではなく、所定の回収バックに詰め替えて渡すようにしてもよい。
2 硬貨処理機
3 表示部
4 操作部
5 カードリーダ
6 伝票印字部
7 記憶部
8 主制御部
9 手入金ボックス
11 紙幣入出金口
12 紙幣鑑別部
13 紙幣一時保留部
14 釣銭用紙幣収納庫
15 紙幣回収庫
16 紙幣リジェクト庫
17 制御部
21 硬貨入金口
22 硬貨鑑別部
23 硬貨一時保留部
24 釣銭用硬貨収納庫
25 硬貨回収庫
26 硬貨出金箱
27 硬貨リジェクト口
28 制御部
Claims (3)
- 出金処理時に、小売店に設置されたレジスタで釣銭として使用される現金を釣銭用現金収納庫から繰出して利用者に出金し、その出金した現金の金種、金種別の枚数の情報を記憶部に記憶させ、
入金処理時に、前記利用者がレジスタから回収した現金が投入されると、その現金を鑑別して、収納不可のリジェクトと鑑別したリジェクト現金を前記利用者に返却し、正常で収納可能と鑑別した金種毎に計数して釣銭に利用しない金種の現金を回収庫に収納すると共に、釣銭に利用する金種の現金を釣銭用現金収納庫に金種別に収納することで入金し、入金した現金の金種、金種別の枚数の情報を前記記憶部に記憶させ、
前記記憶部に記憶された入金及び出金の情報から、現金の出金及び入金を集計して、入金の合計額から出金の合計額を減算することにより売上合計額を算出し、算出した売上合計額の情報を記憶部に記憶させる現金処理装置において、
前記入金処理時に利用者に返却されたすべてのリジェクト現金を売上金として回収するため、当該すべてのリジェクト現金の金種、枚数を前記利用者に操作部で入力させて、入力されたすべてのリジェクト現金の金種、枚数を前記記憶部に記憶させ、
売上金の回収処理時に前記記憶部に記憶された情報から得られる前記回収庫に収納した現金の合計額に、前記すべてのリジェクト現金の金種、枚数から算出した前記リジェクト現金の全額を加算した額を売上合計額から減算して移動額を算出し、この移動額分の現金を釣銭用現金収納庫から繰出して回収庫に搬送、収納することを特徴とする現金処理装置。 - 請求項1記載の現金処理装置において、
収納不可のリジェクトと鑑別したリジェクト現金を前記利用者に返却した場合、投入されたすべての現金の鑑別、計数を行った後、前記リジェクト現金の金種、枚数を前記利用者に入力させることを特徴とする現金処理装置。 - 請求項1または請求項2に記載の現金処理装置において、
紙幣処理機の紙幣リジェクト庫および硬貨処理機の硬貨リジェクト口と別に設けられ、前記入金処理時にリジェクトされた前記すべてのリジェクト現金を収納する手入金ボックスを有することを特徴とする現金処理装置。
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