JP5560683B2 - 中空容器 - Google Patents

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Description

本発明は、エチレン−α−オレフィン共重合体からなる中空容器に関する。
ポリエチレンには様々な種類があり、それぞれの特徴に応じて、種々の成形法により、フィルム、シート、容器等に成形され、使用されている。
例えば高圧ラジカル重合法で重合された高圧法低密度ポリエチレンは、長鎖分岐を有し、加工性に優れることが知られている。エチレンとα−オレフィンとをチーグラー・ナッタ系触媒を用いて重合した低密度のエチレン−α−オレフィン共重合体は、機械的強度に優れることが知られている。エチレンとα−オレフィンとをメタロセン系触媒を用いて重合した低密度のエチレン−α−オレフィン共重合体は、衝撃強度に極めて優れることが知られている。高密度ポリエチレンは、チーグラー・ナッタ系触媒、クロム系触媒、メタロセン系触媒等を用いてエチレン単独あるいはエチレンとα−オレフィンとを共重合することで得られ、剛性や耐熱性に優れていることが知られている。
しかしながら、高圧法低密度ポリエチレンは強度が充分ではなく、チーグラー・ナッタ系触媒やメタロセン触媒を用いて重合された低密度ポリエチレンは、溶融混練時の混練負荷が高く、また、メルトテンションが小さいために、成形加工性が充分でなかった。高密度ポリエチレンは、衝撃強度や透明性の観点で充分ではなかった。そのため、複数のポリエチレンを混合して使用することもなされている。
例えば中空容器用の組成物として、特許文献1には、メタロセン系触媒を用いて得られるエチレン−α−オレフィン共重合体を2種類含む組成物が記載されている。特許文献2には、高圧ラジカル重合法ポリエチレンと、エチレン−α−オレフィン共重合体の組成物が記載されている。
特開2000−355045 特開2005−97485
しかしながら特許文献1に記載されている中空容器は、落下強度と成形性の面において、特許文献2に記載されている中空容器は、剛性と落下強度のバランスにおいて、未だ十分満足のいくものではなかった。
かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、成形性に優れ、剛性および落下強度に優れる中空容器を提供することにある。
すなわち本発明は、曲げ剛性率が235〜400(MPa)であり、引張衝撃強度が750〜1500(kJ/m)であり、以下の方法で求められるEP指数が0.4〜1であるエチレン−α−オレフィン共重合体からなる中空容器にかかるものである。
EP指数=(MT190)/(Bトルク)
MT190(単位:cN):190℃における溶融張力
Bトルク(単位:Nm):160℃における混練トルク
本発明により、中空成形の加工性に優れ、かつ、剛性および落下強度に優れた中空容器を提供することができる。
本発明は、曲げ剛性率が235〜400(MPa)であり、引張衝撃強度が750〜1500(kJ/m)であり、以下の方法で求められるEP指数が0.4〜1であるエチレン−α−オレフィン共重合体からなる中空容器である。
EP指数=(MT190)/(Bトルク)
MT190(単位:cN):190℃における溶融張力
Bトルク(単位:Nm):160℃における混練トルク
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンに基づく単量体単位と炭素数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを含むエチレン−α−オレフィン共重合体である。該α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等があげられ、これらは単独で用いられていてもよく、2種以上を併用されていてもよい。α−オレフィンとしては、好ましくは1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンである。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量を100重量%とするとき、通常50〜99.5重量%である。またα−オレフィンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量を100重量%とするとき、通常0.5〜50重量%である。
前記エチレン−α−オレフィン共重合体として、好ましくは、エチレンに基づく単量体単位と炭素数4〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有する共重合体であり、より好ましくは、エチレンに基づく単量体単位と炭素数5〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有する共重合体であり、さらに好ましくは、エチレンに基づく単量体単位および炭素数6〜8のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有する共重合体である。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ブテン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン−1−オクテン共重合体等があげられ、好ましくはエチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体である。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の密度(以下、「d」と記載することがある。)は、920〜935kg/mであることが好ましい。中空容器の衝撃強度を高める観点から、好ましくは930kg/m以下である。また、剛性を高める観点から、好ましくは925kg/m3以上である。該密度は、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行った後、JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定される。また、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、エチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量により変更することができる。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(以下、「MFR」と記載することがある)は、通常、0.2(g/10分)〜2(g/10分)である。該メルトフローレートは、成形加工時の押出負荷を低減する観点から、好ましくは0.3g/10分以上である。該メルトフローレートは、落下強度を向上する観点から、より好ましくは1g/10分以下である。該メルトフローレートは、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。また、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレートは、例えば、水素等の連鎖移動剤の濃度または重合温度により変更することができ、連鎖移動剤の濃度または重合温度を高くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレートが大きくなる。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の曲げ剛性率は、235〜400MPaである。
曲げ剛性率は剛性を高める観点から、245MPa以上が好ましく、255MPa以上がより好ましい。
曲げ剛性率は落下強度を高める観点から、350MPa以下が好ましく、300MPa以下がより好ましい。
曲げ剛性率は、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度を制御することで変更することができ、密度を高くすると曲げ剛性率を高くすることができる。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の引張衝撃強度は750〜1500kJ/mである。
引張衝撃強度は落下強度を高める観点から、800kJ/m以上が好ましく、900kJ/m以上がより好ましい。
易加工性を高める観点から、1200kJ/m以下が好ましく、1000kJ/m以下がより好ましい。
引張衝撃強度は、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度とMFRを制御することで変更することができ、密度を低くすると引張衝撃強度を高くすることができ、MFRを低くすると引張衝撃強度を高くすることができる。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、混練トルク(以下、「Bトルク」(単位Nm)と記載することがある)が低く、190℃における溶融張力(以下、「MT190」(cN)と記載することがある)が高い。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、式(1)のようにMT190をBトルクで徐することで得られる易加工性指数(以下、「EP指数」と記載することがある)が、0.1〜1である。
(EP指数)=(MT190)/(Bトルク) 式(1)
中空成形時のドローダウンを抑制し押出負荷を低減する観点から、EP指数が、好ましくは0.3以上であり、さらに好ましくは0.4以上であり、最も好ましくは0.5以上である。中空成形時の引き取り性を向上する観点から、EP指数が、好ましくは0.9以下であり、さらに好ましくは0.8以下であり、最も好ましくは0.7以下である。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の溶融張力とは、190℃の温度および0.32g/分の押出速度で、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスから溶融したエチレン−α−オレフィン共重合体を押出し、押出された溶融したエチレン−α−オレフィン共重合体を6.3(m/分)/分の引取上昇速度でフィラメント状に引取る際の張力において、引取開始からフィラメント状のエチレン−α−オレフィン共重合体が切断されるまでの間の最大張力(単位:cN)である。
エチレン−α−オレフィン共重合体の溶融張力は、たとえば重合中のエチレンの圧力により変更することができ、重合中のエチレンの圧力を低くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトテンションが高めることができる。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体の混練トルクは、ブラベンダー社製プラスチコーダーを用いて、160℃の温度および60rpmの回転速度で混練を行い、30分後のトルク値(単位:Nm)である。
混練トルクは、たとえば重合中の滞留時間により変更することができ、重合中のエチレンの滞留時間を長くすると、エチレン−α−オレフィン共重合体の混練トルクを低くすることができる。
本発明で用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体は、メタロセン系触媒で製造される。具体的には、EZP−mLL(ユニベーションテクノロジー)、エクセレンGMH(住友化学)、スミカセンEP(住友化学)、等が挙げられ、エクセレンGMHあるいはスミカセンEPが好ましい。
本発明で用いられるポリエチレンには、必要に応じて、公知の添加剤を含有させてもよい。該添加剤としては、例えば、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、無滴剤、顔料、フィラー等があげられる。
添加剤は、あらかじめポリエチレンに混合したり混練したりしてもよく、添加剤の高濃度のマスターバッチを必要用添加してもよい。
本発明で用いられるポリエチレンには、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、公知のポリオレフィンを含有させてもよい。公知のポリオレフィンとしては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、極低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリオレフィンゴム、等があげられる。
本発明の中空容器は、エチレン−α−オレフィン共重合体を公知の中空成形方法を用いて成形される。中空成形の方法としては、押出式、アキュムレーター式、ホットパリソン式、コールドパリソン式、射出式等があげられる。例えば、本発明の中空成形容器は、押出機から押し出して溶融パリソンを得、該パリソンを中空成形機の所望の容器形状を有する金型内にセットした後、これに圧縮ガスを吹き込んで金型内面壁まで膨らませ、しかる後、冷却させることにより得られる。また、連続成形機構としては、シャトル型、ロータリー型、サテライト型など形式があげられ、型締め方法としては、油圧式、電動式、トグル式などがあげられ、成形時に延伸を行ってもよい。
本発明の中空容器は、前記ポリエチレンの単層の容器であっても、前記ポリエチレンからなる層と他の樹脂からなる層とを有する多層の容器であってもよい。また、前記ポリエチレンからなる層も他の樹脂からなる層も複数あってもかまわない。好ましくは、少なくとも内容物に接触する層もしくは容器の最外層がポリエチレンからなる中空容器であり、さらに好ましくは内容物に接触する層および容器の最外層が、前記ポリエチレンからなる中空容器である。
中空容器が多層である場合の前記他の樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、結晶性樹脂、ゴム、接着性樹脂、バリア性樹脂などが挙げられ、具体的には、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、極低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物、エチレン−スチレン共重合体、エチレン−ビニルシクロヘキサン共重合体、エチレン−ノルボルネン共重合体、ポリオレフィンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン-−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、イソプレンゴム、スチレン−イソプレンゴム、イソブチレンゴム、等とこれら樹脂の酸変性体や水添物等が挙げられる。
本発明の中空容器における各層の厚みは、特に限定されない。
容器には、意匠やユニバーサルデザインの観点から容器表面に凹凸を設けることがある。
意匠やユニバーサルデザインの認知しやすさの観点から、100μm以上の凸モールド部を有する中空容器とすることが好ましく、150μm以上であることがさらに好ましい。
本発明の中空容器は、剛性と落下強度のバランスに優れる。従って、容器を箱詰め等して重ねても、容器が変形しにくく、また、容器を陳列棚や保管場所から取り出す際に誤って落としてしまっても、容器が破損しにくい。また本発明の中空容器は、透明性と光沢にも優れるため、内容物を視認しやすい。
本発明の中空容器は、例えば、ボトル、取手付ボトル、スクイズボトル、プラスチックタンク、バッグインボックス、洗瓶、ドラム缶内容器、IBC、コンテナ、ガソリンタンク、チューブ状容器、点眼容器、浣腸容器、折りたたみ容器などとして用いられる。
本発明の中空容器の内容物としては、例えば、しょうゆ、ソース、味噌、マヨネーズ、ケチャップ、焼肉のたれ、練りからし、練りわさび、擂ったにんにく、ミネラルウォーター、清涼飲料水、お茶、食用油、流動食、スープ、冷菓・氷菓などの食品;シャンプー、リンス、ハンドソープ、ボディソープ、洗濯洗剤、柔軟剤、台所洗剤などの界面活性剤類;内服薬、点眼薬、点滴薬、浣腸薬などの医薬品;機械の作動油、潤滑油などの油類;写真現像液、洗浄液、クーラント、殺菌剤、漂白剤などの化学薬品類;農薬;飼料などがあげられる。
以下、実施例および比較例により本発明を説明する。
実施例および比較例での物性は、次の方法に従って測定した。
(1)密度(d、単位:Kg/m3
JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定した。なお、試料には、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行った。
(2)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18N、温度190℃の条件で、A法により測定した。
(3)曲げ剛性率(単位:MPa)
ASTM D747−70に従ってオルゼン曲げ試験機を用いて測定した。試料は熱プレスで150℃にて1mm厚に成型し100℃沸騰水中で1時間アニーリングしたものを測定に用いた。
(4)引張衝撃強度(単位:kJ/m2
衝撃強度の測定は、ASTM D1822−61Tに従い、S型ダンベル形状で、23℃で行った。試料片は、150℃の熱プレスにより成型し、温度23℃、湿度50%の恒温室に24時間以上保管した後、測定に用いた。
(5)混練トルク (Bトルク 単位:Nm)
ブラベンダー社のブラベンダープラスチコーダーを用いて、160℃、60rpmの条件で混練を行い、30分後のトルク値を測定した。この値が小さいほど、混練負荷が小さいことを示し、成形性がよいといえる。
(6)溶融張力(MT190、単位:cN)
東洋精機製作所製メルトテンションテスターを用い、190℃の温度および0.32g/分の押出速度で、直径2.095mm、長さ8mmのオリフィスからエチレン−α−オレフィン共重合体を溶融押出し、該押出された溶融したエチレン−α−オレフィン共重合体を引取ロールにより6.3(m/分)/分の引取上昇速度でフィラメント状に引取り、引取る際の張力を測定した。引取開始からフィラメント状のエチレン−α−オレフィン共重合体が切断するまでの間の最大張力をメルトテンションとした。この値が大きいほど、中空成形時のドローダウンが抑制され、成形性がよいといえる。
(7)易加工性指数(EP指数)
(5)の混練トルク測定で得られたBトルクおよび(6)の溶融張力の測定で得られたMT190を用いて、以下の式で算出される。
(EP指数)=(MT190)/(Bトルク)
この値が大きいほど、易加工性が優れる。
(8)中空成形
ポリエチレンのペレットを用いて、タハラ製MSE−55E/54M−A(E1)中空成形機により、意匠用の凸モールドを行うための深さ250μmのレリーフを有する500mlマヨネーズ容器の中空成形を行った。長径14.95mm短径14.80mmの楕円形ダイと、コア14.30mmφの円形のコアを用いて、押出機のクロスヘッド温度:210℃、ダイ温度:210℃、金型温度:30℃、吐出量:10kg/hrの成形条件で、ダイコアの開度の調整を行い目付量13.5gの中空容器を得た。
(9)透明性(Haze、単位:%)
中空容器の胴部の平坦な部分から試験片を採取し、該試験片のHazeをASTM D1003に従って測定した。この値が小さいほど透明性がよいことを示す。
Haze値が、0以上20未満の場合を「○」、20以上50未満の場合を「△」、50以上の場合を「×」と判定した。
(10)光沢(Gloss、単位:%)
中空容器の胴部の平坦な部分から試験片を採取し、該試験片の45度鏡面光沢度をJIS K7105−1981に従って測定した。この値が大きいほど光沢が優れることを示す。
Gloss値が、0以上20未満の場合を「×」、20以上50未満の場合を「△」、50以上の場合を「○」と判定した。
(11)外観
中空容器の表面について、メルトフラクチャーによる縞状の外観荒れが認められるものを「×」、メルトフラクチャーによる縞状の外観荒れが認められないものを「○」と判定した。
(12)座屈強度(単位:N)
シングルコラム型引張圧縮試験機(エーアンドディー社製)STA−1225に圧縮試験用治具取り付け、圧縮速度20mm/minで、圧縮を行いボトルを座屈させ、その際の最大荷重を座屈強度(単位:N)とした。
座屈強度値が、0以上10未満の場合を「×」、10以上20未満の場合を「△」、20以上の場合を「○」と判定した。
(13)落下強度
中空容器に飲料水500gを充填し、厚み2mmポリエチレン製発泡体をパッキングとして入れたキャップにより該容器を密閉した。次に、該容器を1℃の恒温槽に12時間以上入れて状態調整した。状態調整後、室温雰囲気にて、高さ2.5mから容器を縦方向(容器の口が上)にした落下(縦落下)と、高さ2.5mから容器を横向(容器の口が横)にした落下(横落下)とを、ボトルにピンホールや割れが発生するまで、縦横交互に最大各10回(縦落下と横落下の合計で20回)まで行った。
上記落下試験により、中空容器にピンホールや割れが発生するまでの落下回数、すなわち、n回目で中空容器にピンホールや割れが発生した場合はn−1(ただし、20回の落下でも中空容器にピンホールや割れが発生しない場合は20とする。)を、5本の中空容器について求め、該5本の中空容器の落下回数の総数を落下強度指数として求めた。5本全てが20回の落下で割れなければ、(落下強度指数)=100であり、5本全てが1回目の落下で割れれば、(落下強度指数)=0となる。
落下強度指数が、0以上33未満の場合を「落下強度:×」、33以上66未満の場合を「落下強度:△」、66以上100以下の場合を「落下強度:○」と判定した。
(14)凸モールド部大きさ
中空容器の意匠の凸モールド部を切り出し、凸モールド部の断面をマイクロスコープで観察し、容器表面の凸部の根元から凸部の最大となるところまでの高さを凸モールド部大きさとした。
実施例1
エチレン−1−ヘキセン共重合体(住友化学社製 エクセレンGMH CB5005;以下、PE−1と称する。)を用いて、中空成形を行い、中空容器を得た。PE−1のペレットの物性を表1に、中空成形時の成形記録を表2に、得られた中空容器の評価結果を表3に示した。
比較例1
エチレン−1−ヘキセン共重合体(住友化学社製 エクセレンGMH CB0004;以下、PE−2と称する。)を用いて、中空成形を行い、中空容器を得た。PE−2のペレットの物性を表1に、中空成形時の成形記録を表2に、得られた中空容器の評価結果を表3に示した。
比較例2
高圧法低密度ポリエチレン(住友化学社製 スミカセン F108−2;以下、PE−3と称する。)を用いて、中空成形を行い、中空容器を得た。PE−3のペレットの物性を表1に、中空成形時の成形記録を表2に、得られた中空容器の評価結果を表3に示した。
比較例3
メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(住友化学社製 スミカセンE FV102;エチレン−1−ヘキセン共重合体;以下、PE−4と称する。)を用いて、中空成形を行い、中空容器を得た。PE−4のペレットの物性を表1に、中空成形時の成形記録を表2に、得られた中空容器の評価結果を表3に示した。
比較例4
直鎖状低密度ポリエチレン(住友化学社製 スミカセン−L FS150;エチレン−1−ブテン共重合体;以下、PE−5と称する。)を用いて、中空成形を行い、中空容器を得た。PE−5のペレットの物性を表1に、中空成形時の成形記録を表2に、得られた中空容器の評価結果を表3に示した。
Figure 0005560683
Figure 0005560683
コア位置:ダイとコアは同一面に並んだときを0とし、コアがダイから出ている状態を正の値で表した
Figure 0005560683

Claims (3)

  1. 曲げ剛性率が235〜400(MPa)であり、引張衝撃強度が750〜1500(kJ/m)であり、以下の方法で求められるEP指数が0.4〜1であるエチレン−α−オレフィン共重合体からなる中空容器。
    EP指数=(MT190)/(Bトルク)
    MT190(単位:cN):190℃における溶融張力
    Bトルク(単位:Nm):160℃における混練トルク
  2. 前記ポリエチレンの密度が920〜935(kg/m)であり、MFRが0.2〜2(g/10min)である請求項1記載の中空容器。
  3. 100μm以上の凸モールド部を有する請求項1または2に記載の中空容器。
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