JP5557893B2 - プレート式熱交換器 - Google Patents

プレート式熱交換器 Download PDF

Info

Publication number
JP5557893B2
JP5557893B2 JP2012264199A JP2012264199A JP5557893B2 JP 5557893 B2 JP5557893 B2 JP 5557893B2 JP 2012264199 A JP2012264199 A JP 2012264199A JP 2012264199 A JP2012264199 A JP 2012264199A JP 5557893 B2 JP5557893 B2 JP 5557893B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
fluid
path
connection
heat transfer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012264199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014109408A (ja
Inventor
信雄 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hisaka Works Ltd
Original Assignee
Hisaka Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hisaka Works Ltd filed Critical Hisaka Works Ltd
Priority to JP2012264199A priority Critical patent/JP5557893B2/ja
Publication of JP2014109408A publication Critical patent/JP2014109408A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5557893B2 publication Critical patent/JP5557893B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

本発明は、プレート式熱交換器に関する。より詳しくは、本発明は、第一流体と第二流体とを熱交換させるプレート式熱交換器であって、熱交換に伴って相変化する熱交換媒体が第一流体として流通されるプレート式熱交換器に関する。
従来から、第一流体と第二流体とを熱交換させる熱交換器の一つとして、プレート式熱交換器が提供されている。
プレート式熱交換器は、図15、図17、図19、及び図21に示す如く、複数の伝熱プレート4,…を備える。複数の伝熱プレート4,…のそれぞれは、第一面と反対側の第二面とを有し、第一面及び第二面に複数の凹条及び凸条(図示しない)を有する。また、複数の伝熱プレート4,…のそれぞれは、第一面から第二面に貫通した開口(採番しない)を四隅に有する。
そして、この種のプレート式熱交換器3において、複数の伝熱プレート4,…が重ね合わされることで、伝熱プレート4を境にして第一流体L1を流通させる第一流路Aと第二流体L2を流通させる第二流路Bとが交互に形成されている。また、伝熱プレート4,…の四つの開口のそれぞれが複数の伝熱プレート4,…の重ね合わせ方向(積層方向)に連なり、第一流路Aに第一流体L1を流出入させる一対の第一接続路R1,R2及び第二流路Bに第二流体L2を流出入させる一対の第二接続路R3,R4が形成されている。
これにより、この種のプレート式熱交換器3は、第一流路Aと第二流路Bとを隔てる伝熱プレート4,…を介し、第一流路Aを流通する第一流体L1と第二流路Bを流通する第二流体L2とを熱交換させるように構成される。
ところで、プレート式熱交換器3は、蒸発器或いは凝縮器として使用されることがある。すなわち、プレート式熱交換器3は、熱交換に伴って相変化する熱交換媒体が第一流体L1として第一流路Aに流通され、該第一流体L1を第一流路A内で蒸発させる蒸発器又は第一流体L1を第一流路A内で凝縮させる凝縮器として採用されることがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平05−126478号公報
しかしながら、従来のプレート式熱交換器3は、蒸発器や凝縮器として採用したときに、第一流体L1又は第二流体L2の流通が阻害された状態になることがある。その結果、従来のプレート式熱交換器3では、第一流体L1と第二流体L2との熱交換効率が低くなることがあった。
より具体的に説明する。この種のプレート式熱交換器3には、図15及び図17に示す如く、第一流路Aにおける第一流体L1の流れ及び第二流路Bにおける第二流体L2の流れが台形状の流れにされたもの(台形流タイプという)と、図19及び図21に示す如く、第一流路Aにおける第一流体L1の流れと第二流路Bにおける第二流体L2の流れとが交差したもの(斜行流タイプという)とがある。
台形流タイプのプレート式熱交換器3は、図15及び図17に示す如く、複数の伝熱プレート4,…を起立状態にして使用される。そして、台形流タイプのプレート式熱交換器3において、一対の第一接続路R1,R2が第一流路A及び第二流路Bの上部領域又は下部領域の何れか一方の領域を貫通した状態で形成されるとともに、一対の第二接続路R3,R4が第一流路A及び第二流路Bの上部領域又は下部領域の何れか他方の領域を貫通した状態で形成される。すなわち、伝熱プレート4,…の上端側又は下端側の何れか一方にある二つの開口のそれぞれが連なって一対の第一接続路R1,R2が形成されるとともに、伝熱プレート4,…の上端側又は下端側の何れか他方側にある二つの開口のそれぞれが連なって一対の第二接続路R3,R4が形成される。
これにより、台形流タイプのプレート式熱交換器3は、一方の第一接続路R1から第一流路Aに流入した第一流体L1が一旦該第一流路Aの上部領域又は下部領域の何れか他方の領域に広がった上で他方の第一接続路R2に流出することで、第一流路A内で台形状の流れを作るとともに、一方の第二接続路R3から第二流路Bに流入した第二流体L2が一旦第二流路Bの上部領域又は下部領域の何れか一方の領域に広がった上で他方の第二接続路R4に流出することで、第二流路B内で台形状の流れを作るようになっている。
しかしながら、台形流タイプのプレート式熱交換器3が蒸発器として採用された場合、図15、図16A及び図16Bに示す如く、一対の第二接続路R3,R4が第一流路A及び第二流路Bの下部領域を貫通した状態で形成されると、第二流路B内で流通する第二流体L2が該第二流路Bの上部領域の上限まで到達できず、図16Bに示す如く、第二流路Bの上部領域に空気溜まりAPが形成される。すなわち、熱交換媒体である第一流体L1と熱交換される第二流体L2は、相変化することなく流通するものであるため、一対の第二接続路R3,R4が第一流路A及び第二流路Bの下部領域を貫通した状態で形成されると、第二流体L2が第二流路Bを流通するに当り、重力の影響で第二流路Bの上限まで広がることができなくなる。その結果、第二流路Bの上部領域に空気溜まりAPが形成される。従って、空気溜まりAPが第二流路Bを占有し、第二流路Bにおける第二流体L2の流通が阻害される。
また、台形流タイプのプレート式熱交換器3が蒸発器として採用された場合、図17、図18A及び図18Bに示す如く、一対の第一接続路R1,R2が第一流路A及び第二流路Bの下部領域を貫通した状態で形成されると、図18Aに示す如く、第一流路A内で流通する第一流体L1の相変化に伴って第一流路Aの上部領域にガス溜まりGPが形成される。すなわち、熱交換媒体である第一流体L1は、熱交換に伴って相変化するため、第一流路A内でガス化し、そのガス化した第一流体L1が第一流路Aの上部領域に溜まってしまう。従って、ガス溜まりGPが第一流路Aを占有し、第一流路Aにおける第一流体L1の流通が阻害される。
これに対し、斜行流タイプのプレート式熱交換器3は、図19及び図21に示す如く、複数の伝熱プレート4,…を起立状態にして使用される。そして、斜行流タイプのプレート式熱交換器3において、何れか一方の第一接続路R1,R2が第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通した状態で形成されるとともに、何れか他方の第一接続路R1,R2が第一流路A及び第二流路Bの下部領域を貫通した状態で形成される。また、斜行流タイプのプレート式熱交換器3において、何れか一方の第二接続路R3,R4が第一流路A及び第二流路Bの下部領域を貫通した状態で形成されるとともに、何れか他方の第二接続路R3,R4が第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通した状態で形成される。
すなわち、伝熱プレート4,…の上端側にある二つの開口のうちの一方の開口が連なって何れか一方の第一接続路R1,R2が形成されるとともに、伝熱プレート4,…の下端側にある二つの開口のうちの一方の開口であって、上端側の一方の開口と対角位置にある一方の開口が連なって何れか他方の第一接続路R1,R2が形成される。また、伝熱プレート4,…の下端側にある二つの開口のうちの他方の開口が連なって何れか一方の第二接続路R3,R4が形成されるとともに、伝熱プレート4,…の上端側にある二つの開口のうちの他方の開口であって、下端側の他方の開口と対角位置にある他方の開口が連なって何れか他方の第二接続路R3,R4が形成される。
これにより、斜行流タイプのプレート式熱交換器3は、一方の第一接続路R1から第一流路Aに流入した第一流体L1が一旦第一流路A内に広がった上で他方の第一接続路R2に流出し、一方の第二接続路R3から第二流路Bに流入した第二流体L2が一旦第二流路B内に広がった上で他方の第二接続路R4に流出することで、第一流路Aで流通する第一流体L1の流れに対し、第二流路Bで流通する第二流体L2の流れが交差した状態で形成される。
しかしながら、斜行流タイプのプレート式熱交換器3が凝縮器として採用された場合、図19、図20A及び図20Bに示す如く、第二流体L2を第二流路Bに流出入させる一対の第二接続路R3,R4のうちの第二流体L2を流入させる一方の第二接続路R3が第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通した状態で形成されると、第二流路B内で流通する第二流体L2が重力の影響で第二流路B内全域に広がることなく下側にある他方の第二接続路R4に到達する。その結果、図20Bに示す如く、第二流路Bの上部領域に空気溜まりAPが形成される。従って、空気溜まりAPが第二流路Bを占有し、第二流路Bにおける第二流体L2の流通が阻害されてしまう。
また、斜行流タイプのプレート式熱交換器3が凝縮器として採用された場合、図21、図22A及び図22Bに示す如く、熱交換媒体である第一流体L1を第一流路Aに流出入させる一対の第一接続路R1,R2のうちの第一流体L1を流入させる一方の第一接続路R1が第一流路A及び第二流路Bの下部領域を貫通した状態で形成されると、第二流体L2を流入させる一方の第二接路が一方の第一接続路R1の反対位置となる下部領域に配置される。そのため、図22Aに示す如く、第一流路A内に広がった第一流体L1は、熱交換に使用されていない第二流体L2が流通する第二流路Bの周辺で積極的に液化し、第一流路Aの下端側に滞留して液溜まりLPが形成される。
具体的には、第一流路Aで流通する第一流体L1は、他方の第一接続路R2に向かうにつれて次第に凝縮する。すなわち、第一流体L1は、第一流路Aで流通するときに奪われる熱量(第二流体L2の熱量)に応じて凝縮する。そのため、第一流路Aにおける一方の第二接続路R3の周辺で第一流体L1が凝縮(液化)する割合が多くなる。すなわち、第二流体L2が流通する一方の第二接続路R3周辺は、未だ熱交換に使用されていない第二流体L2の影響で熱交換に活用される多量の熱量を有するため、第一流路Aの下部領域を貫通した一方の第二接続路R3の周辺で第一流体L1が積極的に凝縮する。そして、一方の第二接続路R3の周辺で液化した第一流体L1は、重量の影響で上部領域にある他方の第一接続路R2に向けて流通せずに、第一流路Aの下部領域に液溜まりLPとして滞留してしまう。従って、液溜まりLPが第一流路Aを占有し、第一流路Aにおける第一流体L1の流通が阻害される。
従って、従来のプレート式熱交換器3の何れにおいても、蒸発器及び凝縮器として採用されたときに、流路の一部で流体の流通が阻害されるため、効率的な熱交換(蒸発、又は、凝縮)を行うことができない場合があった。
そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、熱交換に伴って相変化する熱交換媒体が第一流体として第一流路に流通されても、第一流体及び第二流体のそれぞれの円滑な流通が確保され、第一流体と第二流体とを効率的に熱交換させることのできるプレート式熱交換器を提供することを課題とする。
本発明に係るプレート式熱交換器は、重ね合わされた複数の伝熱プレートを備え、複数の伝熱プレートのそれぞれは、積層方向における一方側の全域である第一面と積層方向における他方側の全域である第二面とを有する伝熱部であって、四つの開口が形成される伝熱部と、該伝熱部の外周から第一面側に延出した環状部であって、隣り合う伝熱プレートの環状部に外嵌可能に形成された環状部とを有し、伝熱プレートを境にして第一流体を流通させる第一流路と第二流体を流通させる第二流路とが交互に形成され、前記第一流路及び第二流路は、伝熱部の第一面の全域又は略全域と、該第一面と間隔をあけて対向する伝熱部の第二面の全域又は略全域とで構成され、且つ伝熱プレートの四つの開口のそれぞれが連なり、第一流路及び第二流路を貫通した状態で第一流路のみに連通した一対の第一接続路であって、第一流体を第一流路に流出入させる一対の第一接続路が形成されるとともに、第一流路及び第二流路を貫通した状態で第二流路のみに連通した一対の第二接続路であって、第二流体を第二流路に流出入させる一対の第二接続路が形成され、伝熱プレートが起立するように配置された状態で、熱交換に伴って相変化する熱交換媒体が第一流体として第一流路に流通されるプレート式熱交換器において、一対の第二接続路のそれぞれは、第一流路及び第二流路の上部領域を貫通した状態で第二流路のみに連通して形成され、一対の第一接続路のうちの一方の第一接続路は、第一流路及び第二流路の上部領域を貫通した状態で第一流路のみに連通し、一方の第二接続路と並んで形成されていることを特徴とする。
上記構成のプレート式熱交換器によれば、凝縮器として採用される場合、一方の第二接続路と並んで配置された一方の第一接続路に熱交換媒体である第一流体が供給されるとともに他方の第二接続路に第二流体が供給されることで、第一流体及び第二流体のそれぞれが滞留することなく流通し、蒸発器として採用される場合、他方の第一接続路に熱交換媒体である第一流体が供給されるとともに、一方の第二接続路に第二流体が供給されることで、第一流体及び第二流体のそれぞれが円滑に流通する。
より具体的には、上記構成のプレート式熱交換器が凝縮器として採用される場合(一方の第二接続路と並んで配置された一方の第一接続路に熱交換媒体である第一流体が供給され、他方の第二接続路に第二流体が供給される場合)、熱交換媒体である第一流体は、第一流路の上部領域を貫通した一方の第一接続路から第一流路内に流入する。このとき、第一流体は、第一流路内で一旦広がった状態で他方の第一接続路に向けて流通する。すなわち、第一流体は、第一流路の上部領域に流入するため、第一流路の下部領域に向けて流通しようとする結果、第一流路の広範囲に亘って拡散する。そして、第一流体は、第二流体との熱交換で凝縮して液化するが、上述の如く、第一流路の広範囲に亘る拡散に伴い、第一流路の全域又は略全域が有効な流路となる。そして、熱交換に使用されていない第二流体を流通させる第二接続路が、第一流路及び第二流路の上部領域を貫通している(第一流路及び第二流路の下部領域を貫通していない)ため、第一流体が、第一流路の下部領域に液溜まりを作ることなく他方の第一接続路に流出する。
これに対し、第二流体は、第二流路の上部領域を貫通した他方の第二接続路から第二流路内に流入する。このとき、第二流体は、第一流路内で一旦広がった状態で他方の第二接続路に向けて流通する。すなわち、第二流体は、第二流路の上部領域及び下部領域の広範囲に亘って拡散する。これに伴い、第二流路の上部領域を含む全域又は略全域が有効な流路となる結果、第二流路の上部領域に空気溜まりが形成されることなく、第二流体が他方の第二接続路に流出する。
これに対し、上記構成のプレート式熱交換器が蒸発器として採用される場合(他方の第一接続路に熱交換媒体である第一流体が供給され、一方の第二接続路に第二流体が供給される場合)、熱交換媒体である第一流体は、他方の第一接続路から第一流路内に流入する。このとき、第一流体は、第一流路内で一旦広がった状態になり、第一流路の下部領域から上部領域にある一方の第一接続路に向けて流通する。すなわち、第一流体は、第一流路の広範囲に亘って拡散した上で、一方の第一接続路に向けて流通する。そして、第一流体は、第二流体との熱交換で蒸発して気化するが、上部領域に向けて流通しつつ第一流路内で拡散するに伴い、第一流路の上部領域にガス溜まりを作ることなく他方の第一接続路に流出する。
これに対し、第二流体は、第二流路の上部領域を貫通した一方の第二接続路から第二流路内に流入する。このとき、第二流体は、第一流路内で一旦広がった状態で他方の第二接続路に向けて流通する。すなわち、第二流体は、第二流路の上部領域及び下部領域の広範囲に亘って拡散する。これに伴い、第二流路の上部領域を含む全域又は略全域が有効な流路となる結果、第二流路の上部領域に空気溜まりが形成されることなく、第二流体が他方の第二接続路に流出する。
このように、上記構成のプレート式熱交換器によれば、熱交換に伴って相変化する熱交換媒体が第一流体として第一流路に流通されても、第一流体及び第二流体のそれぞれの円滑な流通が確保され、第一流体と第二流体とを効率的に熱交換させることができる。
本発明の一態様として、一対の第一接続路のうちの他方の第一接続路は、第一流路及び第二流路の上部領域を貫通した状態で第一流路のみに連通し、他方の第二接続路と並んで形成されている、ようにしてもよい。このようにすれば、一対の第一接続路及び一対の第二接続路の何れもが、第一流路及び第二流路の上部領域を貫通した状態となる。これにより、第一流体は、第一流路の上部領域で流出入することになる。
従って、プレート式熱交換器が蒸発器として採用された場合、他方の第一接続路から第一流路に流入した気化前の第一流体(液体状の第一流体)は、重力の影響で第一流路の下部領域に向けて流れようとする。従って、第一流体が第一流路内の広範囲に効率的に拡散する結果、第一流体と第二流路内で流通する第二流体との熱交換効率を高めることができる。
これに対し、プレート式熱交換器が凝縮器として採用された場合、一方の第一接続路から第一流路に流入した液化前の第一流体(気体である第一流体)は、第一流体が第一流路内の広範囲に効率的に拡散する。そして、第一流体は、他方の第一接続路に向けて流通するに伴い、次第に液化することになるが、他方の第一接続路が熱交換に使用されていない第二流体を流通させる他方の第二接続路と並んで形成されているため、他方の第一接続路周辺で積極的に液化する。従って、第一流体が第一流路の上流側で液化することが抑制され、第一流路内に液溜まりが形成されることを効果的に抑制することができる。
本発明の他態様として、第一流路内を仕切る仕切部を有し、仕切部は、一対の第一接続路の間で第一流路の上部領域の上限位置から下限位置側に向けて延び、且つ他方の第一接続路に隣接して配置され、第一流路における仕切部の下端よりも下方側の領域が、仕切部の両側の領域を連通させている、ようにしてもよい。このようにすれば、第一流路における他方の第一接続路と連続する流路幅が狭まる結果、当該部分での第一流体の流速を速めることができる。これにより、第一流路における他方の第一接続路近傍における伝熱効率が高められる。また、第一流路における流路長さが長くなる。従って、第一流路を流通する熱交換媒体である第一流路に対して熱交換の機会を多く与えることができ、第一流体を効率的に相変化させることができる。
本発明の別の態様として、一対の第一接続路のうちの一方の第一接続路は、一対の第二接続路の間で一方の第二接続路と隣接するように配置される、ようにし得る。このようにすれば、一方の第一接続路に流出入する第一流体と、一方の第二接続路に流出入する第二流体とが伝熱プレートを挟んで対向した状態になり、第一流体と第二流体とを効率的に熱交換させることができる。
この場合、第二流路は、少なくとも一方の第一接続路の上方に、一方の第二連通路側と他方の第二連通路側とを連通させたバイパス路を有する、ようにしてもよい。このようにすれば、第二流路において、一方の第一接続路の下方に主たる流路が形成されるとともに、一方の第一接続路の上方にバイパス路が形成される。従って、第二流体は、一方の第一接続路の周囲を流通する。これにより、プレート式熱交換器を蒸発器として使用した場合、一方の第一接続路で流通する第一流体を積極的に暖めることができ、第一流路内で第一流体を効率的に蒸発(気化)させることができる。
この場合、一対の第一接続路のうちの他方の第一接続路は、一対の第二接続路の間で他方の第二接続路と隣接するように配置される、ことが好ましい。このようにすれば、他方の第一接続路に流出入する第一流体と、他方の第二接続路に流出入する第二流体とが伝熱プレートを挟んで確実に対向した状態になり、第一流体と第二流体とを効率的に熱交換させることができる。
以上のように、本発明のプレート式熱交換器によれば、熱交換に伴って相変化する熱交換媒体が第一流体として第一流路に流通されても、第一流体及び第二流体のそれぞれの円滑な流通が確保され、第一流体と第二流体とを効率的に熱交換させることができるという優れた効果を奏し得る。
図1は、本発明の第一実施形態に係るプレート式熱交換器の概略全体斜視図である。 図2は、第一実施形態に係るプレート式熱交換器の第一伝熱プレートの概略斜視図であって、図2Aは、第二面側から見た斜視図であり、図2Bは、第一面側から見た斜視図である。 図3は、第一実施形態に係るプレート式熱交換器の第二伝熱プレートの概略斜視図であって、図3Aは、第二面側から見た斜視図であり、図3Bは、第一面側から見た斜視図である。 図4は、第一実施形態に係るプレート式熱交換器の概略分解斜視図であって、プレート式熱交換器を蒸発器として採用したときの流体の流れを付記した概略分解斜視図である。 図5は、第一実施形態に係るプレート式熱交換器を蒸発器として採用したときの流体の流れを説明するための説明図であって、図5Aは、第一流路での第一流体の流通状態を説明するための説明図であり、図5Bは、第二流路での第二流体の流通状態を説明するための説明図である。 図6は、第一実施形態に係るプレート式熱交換器の概略分解斜視図であって、プレート式熱交換器を凝縮器として採用したときの流体の流れを付記した概略分解斜視図である。 図7は、第一実施形態に係るプレート式熱交換器を凝縮器として採用したときの流体の流れを説明するための説明図であって、図7Aは、第一流路での第一流体の流通状態を説明するための説明図であり、図7Bは、第二流路での第二流体の流通状態を説明するための説明図である。 図8は、本発明の第二実施形態に係るプレート式熱交換器の概略全体斜視図である。 図9は、第二実施形態に係るプレート式熱交換器の第一伝熱プレートの概略斜視図であって、図9Aは、第二面側から見た斜視図であり、図9Bは、第一面側から見た斜視図である。 図10は、第二実施形態に係るプレート式熱交換器の第二伝熱プレートの概略斜視図であって、図10Aは、第二面側から見た斜視図であり、図10Bは、第一面側から見た斜視図である。 図11は、第二実施形態に係るプレート式熱交換器の概略分解斜視図であって、プレート式熱交換器を蒸発器として採用したときの流体の流れを付記した概略分解斜視図である。 図12は、第二実施形態に係るプレート式熱交換器を蒸発器として採用したときの流体の流れを説明するための説明図であって、図12Aは、第一流路での第一流体の流通状態を説明するための説明図であり、図12Bは、第二流路での第二流体の流通状態を説明するための説明図である。 図13は、第二実施形態に係るプレート式熱交換器の概略分解斜視図であって、プレート式熱交換器を凝縮器として採用したときの流体の流れを付記した概略分解斜視図である。 図14は、第二実施形態に係るプレート式熱交換器を凝縮器として採用したときの流体の流れを説明するための説明図であって、図14Aは、第一流路での第一流体の流通状態を説明するための説明図であり、図14Bは、第二流路での第二流体の流通状態を説明するための説明図である。 図15は、従来のプレート式熱交換器の概略分解斜視図であって、第一流路及び第二流路で台形流を形成するプレート式熱交換器を蒸発器として採用したときの概略分解斜視図である。 図16は、図15に示すプレート式熱交換器を蒸発器として採用したときの流体の流れを説明するための説明図であって、図16Aは、第一流路での第一流体の流通状態を説明するための説明図であり、図16Bは、第二流路での第二流体の流通状態を説明するための説明図である。 図17は、従来の別のプレート式熱交換器の概略分解斜視図であって、第一流路及び第二流路で台形流を形成する別のプレート式熱交換器を蒸発器として採用したときの概略分解斜視図である。 図18は、図17に示すプレート式熱交換器を蒸発器として採用したときの流体の流れを説明するための説明図であって、図18Aは、第一流路での第一流体の流通状態を説明するための説明図であり、図18Bは、第二流路での第二流体の流通状態を説明するための説明図である。 図19は、従来のさらに別のプレート式熱交換器の概略分解斜視図であって、第一流路及び第二流路で斜行流を形成するプレート式熱交換器を凝縮器として採用したときの概略分解斜視図である。 図20は、図19に示すプレート式熱交換器を凝縮器として採用したときの流体の流れを説明するための説明図であって、図20Aは、第一流路での第一流体の流通状態を説明するための説明図であり、図20Bは、第二流路での第二流体の流通状態を説明するための説明図である。 図21は、従来のさらに別のプレート式熱交換器の概略分解斜視図であって、第一流路及び第二流路で斜行流を形成する別のプレート式熱交換器を凝縮器として採用したときの概略分解斜視図である。 図22は、図21に示すプレート式熱交換器を凝縮器として採用したときの流体の流れを説明するための説明図であって、図22Aは、第一流路での第一流体の流通状態を説明するための説明図であり、図22Bは、第二流路での第二流体の流通状態を説明するための説明図である。
以下、本発明の第一実施形態に係るプレート式熱交換器について、添付図面を参酌しつつ説明する。
本実施形態に係るプレート式熱交換器は、図1に示す如く、重ね合わされた複数の伝熱プレート2,3を備える。
複数の伝熱プレート2,3のそれぞれは、図2A、図2B、図3A及び図3Bに示す如く、平面視四角形状に形成されている。本実施形態に係る伝熱プレート2,3は、長方形状に形成されている。
伝熱プレート2,3は、金属プレートをプレス成形して作製されたもので、表裏両面に図示しない凹条及び凸条を複数有するとともに、表裏に貫通した四つの開口H1,H2,H3,H4を有する。なお、図4及び図6に示す如く、後述する第一接続路R1,R2及び第二接続路R3,R4を閉じるべく、重ね合わされた複数の伝熱プレート2,3の最も外側に配置された二つの伝熱プレート2,3のうちの一方の伝熱プレート3には、開口H1,H2,H3,H4が設けられていない。
図2A、図2B、図3A及び図3Bに示す如く、四つの開口H1,H2,H3,H4のうち、二つの開口のそれぞれH1,H2は、第一接続路R1,R2を形成するために設けられ、四つの開口H1,H2,H3,H4のうち、残りの二つの開口H3,H4のそれぞれは、第二接続路R3,R4を形成するために設けられている。なお、以下の説明において、第一接続路R1,R2を形成するための二つの開口H1,H2のうちの一方の開口H1を第一開口といい、他方の開口H2を第二開口という。また、第二接続路R3,R4を形成するための二つの開口H3,H4のうちの一方の開口H3を第三開口といい、他方の開口H4を第四開口という。
第三開口H3及び第四開口H4のそれぞれは、伝熱プレート2,3の四隅のうち、伝熱プレート2,3の外郭(四角形状の外郭)を画定する一端縁を共通の辺として有する二つの隅部のそれぞれに配置されている。これに対し、第一開口H1は、第三開口H3と並んで配置され、第二開口H2は、第三開口H3及び第四開口H4の配置された二つの隅部と異なる隅部に配置されている。
より具体的には、本実施形態に係る伝熱プレート2,3が長方形状に形成される。これに伴い、第三開口H3は、伝熱プレート2,3の長手方向(以下、第一方向という)の一端部における第一方向と直交する短手方向(以下、第二方向という)の一端部に配置されている。これに対し、第四開口H4は、第一方向の他端部における第二方向の一端部に配置されている。
第一開口H1は、第三開口H3と並んで配置されている。本実施形態において、第一開口H1は、第三開口H3と第四開口H4との間にある位置であって、第三開口H3に近接した位置に設けられている。第二開口H2は、第一方向の他端部における第二方向の他端部に配置されている。これにより、第二開口H2及び第四開口H4は、第一方向で対称的な配置になっている。
プレート式熱交換器1は、上記構成の伝熱プレート2,3を複数重ね合わせた上で適宜箇所が封止されることで形成される。本実施形態に係るプレート式熱交換器1においては、重ね合わされた複数の伝熱プレート2,3をロウ付けすることで隣り合う伝熱プレート2,3間の適宜箇所が封止される。これにより、本実施形態に係るプレート式熱交換器1において、図4及び図6に示す如く、第一流体を流通させる第一流路Aと第二流体を流通させる第二流路Bとが伝熱プレート2,3を境にして交互に形成される。
また、伝熱プレート2,3の四つの開口H1,H2,H3,H4のそれぞれが連なることで、第一流路A及び第二流路Bを貫通した状態で第一流路Aのみに連通した一対の第一接続路R1,R2であって、第一流体L1を第一流路Aに流出入させる一対の第一接続路R1,R2が形成されるとともに、第一流路A及び第二流路Bを貫通した状態で第二流路Bのみに連通した一対の第二接続路R3,R4であって、第二流体L2を第二流路Bに流出入させる一対の第二接続路R3,R4が形成される。
本実施形態において、複数の伝熱プレート2,3の第一開口H1が連なることで、一方の第一接続路R1が形成されるとともに、複数の伝熱プレート2,3の第二開口H2が連なることで、他方の第一接続路R2が形成される。また、複数の伝熱プレート2,3の第三開口H3が連なることで、一方の第二接続路R3が形成されるとともに、複数の伝熱プレート2,3の第四開口H4が連なることで、他方の第二接続路R4が形成される。
ここで本実施形態に係るプレート式熱交換器1について、具体的に説明する。本実施形態に係るプレート式熱交換器1は、図2及び図3に示す如く、二種類の伝熱プレート2,3を備える。
二種類の伝熱プレート2,3のそれぞれは、第一面S1と反対側の第二面S2とを有する伝熱部20,30と、伝熱部20,30の外周から該外周部の第一面S1側に延出した環状部21,31であって、隣り合う伝熱プレート2,3の環状部21,31に外嵌可能に形成された環状部21,31とを有する。
図2A及び図2Bに示す如く、二種類の伝熱プレート2,3のうち一方の伝熱プレート(以下、第一伝熱プレートという)2の伝熱部20には、第一開口H1を取り囲む第一環状凸部22であって、第二面S2側に突出した第一環状凸部22と、第二開口H2を取り囲む第二環状凸部23であって、第二面S2側に突出した第二環状凸部23と、第三開口H3を取り囲む第三環状凸部24であって、第一面S1側に突出した第三環状凸部24と、第四開口H4を取り囲む第四環状凸部25であって、第一面S2側に突出した第四環状凸部25とが形成されている。
これに対し、図3A及び図3Bに示す如く、二種類の伝熱プレート2,3のうち他方の伝熱プレート(以下、第二伝熱プレートという)3の伝熱部30には、第一開口H1を取り囲む第一環状凸部32であって、第一面S1側に突出した第一環状凸部32と、第二開口H2を取り囲む第二環状凸部33であって、第一面S1側に突出した第二環状凸部33と、第三開口H3を取り囲む第三環状凸部34であって、第二面S2側に突出した第三環状凸部34と、第四開口H4を取り囲む第四環状凸部35であって、第二面S2側に突出した第四環状凸部35とが形成されている。
そして、第一伝熱プレート2における伝熱部20の第一面S1と、第二伝熱プレート3における伝熱部30の第二面S2とが対向するように、第一伝熱プレート2と第二伝熱プレート3とが交互に重ね合わされる。これにより、第一伝熱プレート2の環状部21と第二伝熱プレート3の環状部31とが嵌合した状態になるため、第一伝熱プレート2の環状部21と第二伝熱プレート3の環状部31との間がロウ付けによって封止される。また、第一伝熱プレート2における伝熱部20の第二面S2側に突出した第一環状凸部22及び第二環状凸部23が、第二伝熱プレート3における伝熱部30の第一面S1側に突出した第一環状凸部32及び第二環状凸部33に密接し、第一伝熱プレート2における伝熱部20の第一面S1側に突出した第三環状凸部24及び第四環状凸部25が、第二伝熱プレート3における伝熱部30の第二面S2側に突出した第三環状凸部34及び第四環状凸部35に密接する。これに伴い、互いに密接する第一環状凸部22,32間、第二環状凸部23,33間、第三環状凸部24,34間、及び第四環状凸部25,35間のそれぞれが、ロウ付けによって封止される。
これにより、本実施形態に係るプレート式熱交換器1において、図4及び図6に示す如く、伝熱プレート2,3(伝熱部20,30)を境にして、第一流路Aと第二流路Bとが交互に形成される。また、第一流路Aのみに繋がる一対の第一接続路R1,R2が第一開口H1及び第二開口H2の配置に合わせて形成されるとともに、第二流路Bのみに繋がる一対の第二接続路R3,R4が第三開口H3及び第四開口H4の配置に合わせて形成される。
すなわち、一対の第二接続路R3,R4のそれぞれは、第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通した状態で第二流路Bのみに連通して形成される。一対の第一接続路R1,R2のうちの一方の第一接続路R1は、第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通した状態で第一流路Aのみに連通し、一方の第二接続路R3と並んで形成される。本実施形態においては、一対の第一接続路R1,R2のうちの一方の第一接続路R1は、一対の第二接続路R3,R4の間で一方の第二接続路R3と隣接するように配置される。これに対し、一対の第一接続路R1,R2のうちの他方の第一接続路R2は、第一流路A及び第二流路Bの下部領域を貫通した状態で第一流路Aのみに連通して形成される。本実施形態において、他方の第一接続路R2は、一方の第二接続路R3に対して対角位置に形成される。
本実施形態に係るプレート式熱交換器1は、以上の通りであり、次に、本実施形態に係るプレート式熱交換器1の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係るプレート式熱交換器1が蒸発器として採用される場合、図4に示す如く、他方の第一接続路R2に熱交換媒体である第一流体L1が供給され、一方の第二接続路R3に第二流体L2が供給される。この場合、図5Aに示す如く、熱交換媒体である第一流体L1は、他方の第一接続路R2から第一流路A内に流入する。このとき、第一流体L1は、第一流路A内で一旦広がった状態になり、第一流路Aの下部領域から上部領域にある一方の第一接続路R1に向けて流通する。すなわち、第一流体L1は、第一流路Aの広範囲に亘って拡散した上で、一方の第一接続路R1に向けて流通する。そして、第一流体L1は、第二流体L2との熱交換で蒸発するが、上部領域に向けて流通しつつ第一流路A内で拡散するに伴い、第一流路Aの上部領域にガス溜まりを作ることなく一方の第一接続路R1に流出する。
これに対し、第二流体L2は、図5Bに示す如く、第二流路Bの上部領域を貫通した一方の第二接続路R3から第二流路B内に流入する。このとき、第二流体L2は、第一流路A内で一旦広がった状態で他方の第二接続路R4に向けて流通する。すなわち、第二流体L2は、第二流路Bの上部領域及び下部領域の広範囲に亘って拡散する。これに伴い、第二流路Bの上部領域を含む全域又は略全域が有効な流路となる結果、第二流路Bの上部領域に空気溜まりが形成されることなく、第二流体L2が他方の第二接続路R4に流出する。
そして、本実施形態に係るプレート式熱交換器1が凝縮器として採用される場合、図6に示す如く、一方の第二接続路R3と並んで配置された一方の第一接続路R1に熱交換媒体である第一流体L1が供給され、他方の第二接続路R4に第二流体L2が供給される。この場合、図7Aに示す如く、熱交換媒体である第一流体L1は、第一流路Aの上部領域を貫通した一方の第一接続路R1から第一流路A内に流入する。このとき、第一流体L1は、第一流路A内で一旦広がった状態で他方の第一接続路R2に向けて流通する。すなわち、第一流体L1は、第一流路Aの上部領域に流入するため、第一流路Aの下部領域に向けて流通しようとする結果、第一流路Aの広範囲に亘って拡散する。
そして、第一流体L1は、第二流体L2との熱交換で凝縮するが、上述の如く、第一流路Aの広範囲に亘る拡散に伴い、第一流路Aの全域又は略全域が有効な流路となる。そして、熱交換に使用されていない第二流体L2を流通させる第二接続路R3,R4が、第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通している(第一流路A及び第二流路Bの下部領域を貫通していない)ため、第一流体L1が、第一流路Aの下部領域に液溜まりを作ることなく他方の第一接続路R2に流出する。
これに対し、第二流体L2は、図7Bに示す如く、第二流路Bの上部領域を貫通した他方の第二接続路R4から第二流路B内に流入する。このとき、第二流体L2は、第一流路A内で一旦広がった状態で他方の第二接続路R4に向けて流通する。すなわち、第二流体L2は、第二流路Bの上部領域及び下部領域の広範囲に亘って拡散する。これに伴い、第二流路Bの上部領域を含む全域又は略全域が有効な流路となる結果、第二流路Bの上部領域に空気溜まりが形成されることなく、第二流体L2が他方の第二接続路R4に流出する。
以上のように、本実施形態に係るプレート式熱交換器1によれば、蒸発器として採用される場合、他方の第一接続路R2に熱交換媒体である第一流体L1が供給されるとともに、一方の第二接続路R3に第二流体L2が供給されることで、第一流体L1及び第二流体L2のそれぞれが円滑に流通し、凝縮器として採用される場合、一方の第一接続路R1に熱交換媒体である第一流体L1が供給されるとともに他方の第二接続路R4に第二流体L2が供給されることで、第一流体L1及び第二流体L2のそれぞれが滞留することなく流通する。
これにより、本実施形態に係るプレート式熱交換器1は、熱交換に伴って相変化する熱交換媒体が第一流体L1として第一流路Aに流通されても、第一流体L1及び第二流体L2のそれぞれの円滑な流通が確保され、第一流体L1と第二流体L2とを効率的に熱交換させることができる。
特に、本実施形態においては、一対の第一接続路R1,R2のうちの一方の第一接続路R1は、一対の第二接続路R3,R4の間で一方の第二接続路R3と隣接するように配置されるため、一方の第一接続路R1に流出入する第一流体L1と、一方の第二接続路R3に流出入する第二流体L2とが伝熱プレート2,3を挟んで対向した状態になり、第一流体L1と第二流体L2とを効率的に熱交換させることができる。
次に、本発明の第二実施形態に係るプレート式熱交換器について、添付図面を参酌しつつ説明する。なお、本実施形態に係るプレート式熱交換器は、第一実施形態と共通した基本構成を有する。従って、以下の説明において、第一実施形態で説明した構成と同一の構成又は相当する構成については、第一実施形態と同一名称及び同一符号を付すこととする。
本実施形態に係るプレート式熱交換器1は、図8に示す如く、重ね合わされた複数の伝熱プレート2,3を備える。
複数の伝熱プレート2,3のそれぞれは、図9A、図9B、図10A及び図10Bに示す如く、平面視四角形状に形成されている。本実施形態に係る伝熱プレート2,3は、長方形状に形成されている。
伝熱プレート2,3は、金属プレートをプレス成形して作製されたもので、表裏両面に図示しない凹条及び凸条を複数有するとともに、表裏に貫通した四つの開口H1,H2,H3,H4を有する。なお、本実施形態においても、図11及び図13に示す如く、第一接続路R1,R2及び第二接続路R3,R4を閉じるべく、重ね合わされた複数の伝熱プレート2,3の最も外側に配置された二つの伝熱プレート2,3のうちの一方の伝熱プレート3には、開口H1,H2,H3,H4が設けられていない。
図9A、図9B、図10A及び図10Bに示す如く、四つの開口H1,H2,H3,H4のうち、二つの開口のそれぞれは、第一接続路R1,R2を形成するために設けられ、四つの開口H1,H2,H3,H4のうち、残りの二つの開口のそれぞれは、第二接続路R3,R4を形成するために設けられている。なお、本実施形態においても、第一接続路R1,R2を形成するための二つの開口H1,H2のうちの一方の開口H1を第一開口といい、他方の開口H2を第二開口という。また、第二接続路R3,R4を形成するための二つの開口H3,H4のうちの一方の開口H3を第三開口といい、他方の開口H4を第四開口という。
第三開口H3及び第四開口H4のそれぞれは、伝熱プレート2,3の四隅のうち、伝熱プレート2,3の外郭(四角形状の外郭)を画定する一端縁を共通の辺として有する二つの隅部のそれぞれに配置されている。第一開口H1は、第三開口H3と並んで配置され、第二開口H2は、第四開口H4と並んで配置されている。
より具体的には、本実施形態に係る伝熱プレート2,3が長方形状に形成される。これに伴い、第三開口H3は、伝熱プレート2,3の長手方向(以下、第一方向という)の一端部における第二方向の一端部に配置されている。これに対し、第四開口H4は、第一方向の他端部における第二方向の一端部に配置されている。
第一開口H1は、第三開口H3と並んで配置されている。本実施形態において、第一開口H1は、第三開口H3と第四開口H4との間にある位置であって、第三開口H3に近接した位置に設けられている。これに対し、第二開口H2は、第四開口H4と並んで配置されている。本実施形態において、第二開口H2は、第三開口H3と第四開口H4との間にある位置であって、第四開口H4に近接した位置に設けられている。
プレート式熱交換器1は、上記構成の伝熱プレート2,3を複数重ね合わせた上で適宜箇所が封止されることで形成される。本実施形態に係るプレート式熱交換器1においては、重ね合わされた複数の伝熱プレート2,3をロウ付けすることで隣り合う伝熱プレート2,3間の適宜箇所が封止される。これにより、本実施形態に係るプレート式熱交換器1において、図11及び図13に示す如く、第一流体を流通させる第一流路Aと第二流体を流通させる第二流路Bとが伝熱プレート2,3を境にして交互に形成される。
また、伝熱プレート2,3の四つの開口H1,H2,H3,H4のそれぞれが連なることで、第一流路A及び第二流路Bを貫通した状態で第一流路Aのみに連通した一対の第一接続路R1,R2であって、第一流体を第一流路Aに流出入させる一対の第一接続路R1,R2が形成されるとともに、第一流路A及び第二流路Bを貫通した状態で第二流路Bのみに連通した一対の第二接続路R3,R4であって、第二流体を第二流路Bに流出入させる一対の第二接続路R3,R4が形成される。
本実施形態において、複数の伝熱プレート2,3の第一開口H1が連なることで、一方の第一接続路R1が形成されるとともに、複数の伝熱プレート2,3の第二開口H2が連なることで、他方の第一接続路R2が形成される。また、複数の伝熱プレート2,3の第三開口H3が連なることで、一方の第二接続路R3が形成されるとともに、複数の伝熱プレート2,3の第四開口H4が連なることで、他方の第二接続路R4が形成される。
ここで本実施形態に係るプレート式熱交換器1について、具体的に説明する。本実施形態に係るプレート式熱交換器1は、図9及び図10に示す如く、二種類の伝熱プレート2,3を備える。
二種類の伝熱プレート2,3のそれぞれは、第一面S1と反対側の第二面S2とを有する伝熱部20,30と、伝熱部20,30の外周から該外周部の第一面S1側に延出した環状部21,31であって、隣り合う伝熱プレート2,3の環状部21,31に外嵌可能に形成された環状部21,31とを有する。
図9A及び図9Bに示す如く、二種類の伝熱プレート2,3のうち一方の伝熱プレート(以下、第一伝熱プレートという)2の伝熱部20には、第一開口H1を取り囲む第一環状凸部22であって、第二面S2側に突出した第一環状凸部22と、第二開口H2を取り囲む第二環状凸部23であって、第二面S2側に突出した第二環状凸部23と、第三開口H3を取り囲む第三環状凸部24であって、第一面S1側に突出した第三環状凸部24と、第四開口H4を取り囲む第四環状凸部25であって、第一面S1側に突出した第四環状凸部25とが形成されている。
また、第一伝熱プレート2の伝熱部20には、第一開口H1と第二開口H2との間で第二方向に延びる仕切用凸条26であって、第一面S1側に突出した仕切用凸条26が形成されている。仕切用凸条26は、伝熱部20の第二方向の一端縁から他端縁に向けて延びている。すなわち、仕切用凸条26は、第一伝熱プレート2の伝熱部20の他端から所定距離離れた位置に終端を有する。これにより、仕切用凸条26は、第一伝熱プレート2の伝熱部20の第一開口H1と第二開口H2との間を仕切るように形成される。
これに対し、図10A及び図10Bに示す如く、二種類の伝熱プレート2,3のうち他方の伝熱プレート(以下、第二伝熱プレートという)3の伝熱部30には、第一開口H1を取り囲む第一環状凸部32であって、第一面S1側に突出した第一環状凸部32と、第二開口H2を取り囲む第二環状凸部33であって、第一面S1側に突出した第二環状凸部33と、第三開口H3を取り囲む第三環状凸部34であって、第二面S2側に突出した第三環状凸部34と、第四開口H4を取り囲む第四環状凸部35であって、第二面S2側に突出した第二環状凸部35とが形成されている。
また、第二伝熱プレート3の伝熱部30には、第一開口H1と第二開口H2との間で第二方向に延びる仕切用凸条36であって、第二面S2側に突出した仕切用凸条36が形成されている。仕切用凸条36は、伝熱部30の第二方向の一端縁から他端縁に向けて延びている。すなわち、仕切用凸条36は、第二伝熱プレート3の伝熱部30の他端から所定距離離れた位置に終端を有する。これにより、仕切用凸条36は、第二伝熱プレート3の伝熱部30の第一開口H1と第二開口H2との間を仕切るように形成される。
そして、第一伝熱プレート2における伝熱部20の第一面S1と、第二伝熱プレート3における伝熱部30の第二面S2とが対向するように、第一伝熱プレート2と第二伝熱プレート3とが交互に重ね合わされる。これにより、第一伝熱プレート2の環状部21と第二伝熱プレート3の環状部31とが嵌合した状態になるため、第一伝熱プレート2の環状部21と第二伝熱プレート3の環状部31との間がロウ付けによって封止される。
また、第一伝熱プレート2における伝熱部20の第二面S2側に突出した第一環状凸部22及び第二環状凸部23が、第二伝熱プレート3における伝熱部30の第一面S1側に突出した第一環状凸部32及び第二環状凸部33に密接し、第一伝熱プレート2における伝熱部20の第一面S1側に突出した第三環状凸部24及び第四環状凸部25が、第二伝熱プレート3における伝熱部30の第二面S2側に突出した第三環状凸部34及び第四環状凸部35に密接する。これに伴い、互いに密接する第一環状凸部22,32間、第二環状凸部23,33間、第三環状凸部24,34間、及び第四環状凸部25,35間のそれぞれが、ロウ付けによって封止される。
これにより、本実施形態に係るプレート式熱交換器1において、図11及び図13に示す如く、伝熱プレート2,3(伝熱部20,30)を境にして、第一流路Aと第二流路Bとが交互に形成される。また、第一流路Aのみに繋がる一対の第一接続路R1,R2が第一開口H1及び第二開口H2の配置に合わせて形成されるとともに、第二流路Bのみに繋がる一対の第二接続路R3,R4が第三開口H3及び第四開口H4の配置に合わせて形成される。
すなわち、一対の第二接続路R3,R4のそれぞれは、第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通した状態で第二流路Bのみに連通して形成され、一対の第一接続路R1,R2のそれぞれは、第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通した状態で第一流路Aのみに連通し、一対の第二接続路R3,R4のそれぞれと並んで形成される。
本実施形態において、上述の如く、第一伝熱プレート2と第二伝熱プレート3とが重ね合わされると、第一伝熱プレート2の仕切用凸条26と第二伝熱プレート3の仕切用凸条36とが密接する。これに伴い、第一伝熱プレート2の仕切用凸条26と第二伝熱プレート3の仕切用凸条36とがロウ付けによって接合される。これにより、第一流路A内を仕切る仕切部10が形成される。
すなわち、本実施形態に係るプレート式熱交換器1は、第一流路A内を仕切る仕切部10を有する。仕切部10は、一対の第一接続路R1,R2の間で第一流路Aの上部領域の上限位置から下限位置側に向けて延び、且つ他方の第一接続路R2に隣接して配置される。すなわち、仕切部10は、仕切用凸部26,36の形態に即した形成をなし、第一流路Aの下部領域の下限位置に到達することのないように形成される。
これにより、第一流路Aにおける仕切部10の下端よりも下方側の領域が仕切部10の両側の領域と連通している。本実施形態に係る仕切部10は、第一領域Aの下端側ほど他方の第二接続路R2側に変位するように形成されている。これにより、他方の第二接続路R2に繋がる流路幅が部分的に狭められている。
本実施形態に係るプレート式熱交換器1において、第一接続路R1,R2は、第一流路Aの上部領域の上限位置に対して所定距離はなれた下方位置に形成される。すなわち、第一接続路R1,R2は、第二接続路R3,R4に対して下方側にずれた位置に設けられている。これに伴い、第二流路Bは、第一接続路R1の上方に、一方の第二連通路R3側と他方の第二連通路R4側とを連通させたバイパス路BRを有する。すなわち、第二流路Bは、第一接続路R1と上部領域の上限位置との間にバイパス路BRが形成されている(図12、図14参照)。
本実施形態に係るプレート式熱交換器1は、以上の通りであり、次に、本実施形態に係るプレート式熱交換器1の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係るプレート式熱交換器1が蒸発器として採用される場合、図11に示す如く、他方の第一接続路R2に熱交換媒体である第一流体L1が供給され、一方の第二接続路R3に第二流体L2が供給される。この場合、図12Aに示す如く、熱交換媒体である第一流体L1は、他方の第一接続路R2から第一流路A内に流入する。このとき、第一流体L1は、第一流路A内で一旦広がった状態になり、第一流路Aの下部領域から上部領域にある一方の第一接続路R1に向けて流通する。すなわち、第一流体L1は、第一流路Aの広範囲に亘って拡散した上で、一方の第一接続路R1に向けて流通する。そして、第一流体L1は、第二流体L2との熱交換で蒸発して気化するが、上部領域に向けて流通しつつ第一流路A内で拡散するに伴い、第一流路Aの上部領域にガス溜まりを作ることなく他方の第一接続路R2に流出する。
これに対し、第二流体L2は、図12Bに示す如く、第二流路Bの上部領域を貫通した一方の第二接続路R3から第二流路B内に流入する。このとき、第二流体L2は、第一流路A内で一旦広がった状態で他方の第二接続路R4に向けて流通する。すなわち、第二流体L2は、第二流路Bの上部領域及び下部領域の広範囲に亘って拡散する。これに伴い、第二流路Bの上部領域を含む全域又は略全域が有効な流路となる結果、第二流路Bの上部領域に空気溜まりが形成されることなく、第二流体L2が他方の第二接続路R4に流出する。
そして、本実施形態に係るプレート式熱交換器1が凝縮器として採用される場合、図13に示す如く、一方の第一接続路R1に熱交換媒体である第一流体L1が供給され、他方の第二接続路R4に第二流体L2が供給される。この場合、図14Aに示す如く、熱交換媒体である第一流体L1は、第一流路Aの上部領域を貫通した一方の第一接続路R1から第一流路A内に流入する。このとき、第一流体L1は、第一流路A内で一旦広がった状態で他方の第一接続路R2に向けて流通する。すなわち、第一流体L1は、第一流路Aの上部領域に流入するため、第一流路Aの下部領域に向けて流通しようとする結果、第一流路Aの広範囲に亘って拡散する。
そして、第一流体L1は、第二流体L2との熱交換で凝縮して液化するが、上述の如く、第一流路Aの広範囲に亘る拡散に伴い、第一流路Aの全域又は略全域が有効な流路となる。そして、熱交換に使用されていない第二流体L2を流通させる第二接続路が、第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通している(第一流路A及び第二流路Bの下部領域を貫通していない)ため、第一流体L1が、第一流路Aの下部領域に液溜まりを作ることなく他方の第一接続路R2に流出する。
これに対し、第二流体L2は、図14Bに示す如く、第二流路Bの上部領域を貫通した他方の第二接続路R4から第二流路B内に流入する。このとき、第二流体L2は、第一流路A内で一旦広がった状態で他方の第二接続路R4に向けて流通する。すなわち、第二流体L2は、第二流路Bの上部領域及び下部領域の広範囲に亘って拡散する。これに伴い、第二流路Bの上部領域を含む全域又は略全域が有効な流路となる結果、第二流路Bの上部領域に空気溜まりが形成されることなく、第二流体L2が他方の第二接続路R4に流出する。
以上のように、本実施形態に係るプレート式熱交換器1によれば、蒸発器として採用される場合、他方の第一接続路R2に熱交換媒体である第一流体L1が供給されるとともに、一方の第二接続路R3に第二流体L2が供給されることで、第一流体L1及び第二流体L2のそれぞれが円滑に流通し、凝縮器として採用される場合、一方の第一接続路R1に熱交換媒体である第一流体L1が供給されるとともに他方の第二接続路R4に第二流体L2が供給されることで、第一流体L1及び第二流体L2のそれぞれが滞留することなく流通する。
これにより、本実施形態に係るプレート式熱交換器1は、熱交換に伴って相変化する熱交換媒体が第一流体L1として第一流路Aに流通されても、第一流体L1及び第二流体L2のそれぞれの円滑な流通が確保され、第一流体L1と第二流体L2とを効率的に熱交換させることができる。
特に、本実施形態においては、一対の第一接続路R1,R2のうちの一方の第一接続路R1は、一対の第二接続路R3,R4の間で一方の第二接続路R3と隣接するように配置されるため、一方の第一接続路R1に流出入する第一流体L1と、一方の第二接続路R3に流出入する第二流体L2とが伝熱プレート2,3を挟んで対向した状態になり、第一流体L1と第二流体L2とを効率的に熱交換させることができる。
また、本実施形態においては、一対の第一接続路R1,R2のうちの他方の第一接続路R2は、第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通した状態で第一流路Aのみに連通し、他方の第二接続路R4と並んで形成されている。そのため、一対の第一接続路R1,R2及び一対の第二接続路R3,R4の何れもが、第一流路A及び第二流路Bの上部領域を貫通した状態となる。これにより、第一流体L1は、第一流路Aの上部領域で流出入することになる。
従って、プレート式熱交換器1が蒸発器として採用された場合、他方の第一接続路R2から第一流路Aに流入した気化前の第一流体L1(液体状の第一流体L1)は、重力の影響で第一流路Aの下部領域に向けて流れようとする。従って、第一流体L1が第一流路A内の広範囲に効率的に拡散する結果、第一流体L1と第二流路B内で流通する第二流体L2との熱交換効率を高めることができる。
これに対し、プレート式熱交換器1が凝縮器として採用された場合、一方の第一接続路R1から第一流路Aに流入した液化前の第一流体L1(気体である第一流体L1)は、第一流体L1が第一流路A内の広範囲に効率的に拡散する。そして、第一流体L1は、他方の第一接続路R2に向けて流通するに伴い、次第に液化することになるが、他方の第一接続路R2が熱交換に使用されていない第二流体L2を流通させる他方の第二接続路R4と並んで形成されているため、他方の第一接続路R2周辺で効率的に液化する。従って、第一流体L1が第一流路Aの上流領域で液化することが抑制され、第一流路A内に液溜まりが形成されることを効果的に抑制することができる。
本実施形態においては、一対の第一接続路R1,R2のうちの一方の第一接続路R1は、一対の第二接続路R3,R4の間で一方の第二接続路R3と隣接するように配置される。そのため、一方の第一接続路R1に流出入する第一流体L1と、一方の第二接続路R3に流出入する第二流体L2とが伝熱プレート2,3を挟んで対向した状態になり、第一流体L1と第二流体L2とを効率的に熱交換させることができる。
特に、本実施形態において、第二流路Bは、一方の第一接続路R1の上方に、一方の第二連通路側と他方の第二連通路側とを連通させたバイパス路BRを有するため、第二流路Bにおいて、一方の第一接続路R1の下方に主たる流路が形成されるとともに、一方の第一接続路R1の上方にバイパス路BRが形成される。従って、第二流体L2は、一方の第一接続路R1の周囲を流通する。これにより、プレート式熱交換器1を蒸発器として使用した場合、一方の第一接続路R1に流出する第一流体L1をその周辺で積極的に暖めることができ、第一流路Aで第一流体L1を効率的に蒸発させることができる。
また、一対の第一接続路R1,R2のうちの他方の第一接続路R2は、一対の第二接続路R3,R4の間で他方の第二接続路R4と隣接するように配置される。そのため、他方の第一接続路R2に流出入する第一流体L1と、他方の第二接続路R4に流出入する第二流体L2とが伝熱プレート2,3を挟んで対向した状態になり、第一流体L1と第二流体L2とを効率的に熱交換させることができる。
また、本実施形態のプレート式熱交換器1は、第一流路A内を仕切る仕切部10を有し、仕切部10は、一対の第一接続路R1,R2の間で第一流路Aの上部領域の上限位置から下限位置側に向けて延び、且つ他方の第一接続路R2に隣接して配置され、第一流路Aにおける仕切部10の下端よりも下方側の領域が、仕切部10の両側の領域を連通させている。そのため、第一流路Aにおける他方の第一接続路R2と連続する流路幅が狭まる結果、当該部分での第一流体L1の流速を速めることができる。これにより、第一流路Aにおける他方の第一接続路R2近傍における伝熱効率が高められる。また、第一流路Aにおける流路長さが長くなる。従って、第一流路Aを流通する熱交換媒体である第一流路Aに対して熱交換の機会を多く与えることができ、第一流体L1を効率的に相変化させることができる。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加え得ることは勿論である。
上記各実施形態において、重ね合わせた複数の伝熱プレート2,3をロウ付けすることで、必要箇所を封止したが、これに限定されない。例えば、隣り合う伝熱プレート2,3間の必要箇所(上記実施形態でロウ付けによって封止された開口の周囲や伝熱部20,30の周囲)にガスケットを介装して伝熱プレート2,3間を封止するようにしてもよい。なお、この場合、ガスケットが伝熱プレート2,3間を封止するため、伝熱プレート2,3に環状凸部22,23,24,25,32,33,34,35や環状部21,31を設ける必要がないことは言うまでもない。
上記各実施形態において、伝熱プレート2,3が平面視長方形状に形成され、第二方向(短手方向)を上下方向にして配置されたが、これに限定されない。例えば、伝熱プレート2,3の長手方向を上下方向としてもよい。この場合、一対の第二接続路R3,R4が伝熱プレート2,3の長手方向の一端側に設けられ、一方の第一接続路R1が一方の第二接続路R3と並んで設けられることは言うまでもない。
また、上記各実施形態において、伝熱プレート2,3が長方形状に形成されたが、これに限定されない。例えば、伝熱プレート2,3は、正方形状に形成されてもよい。
上記第二実施形態において、第一流路Aを仕切る仕切部10が設けられたが、これに限定されない。例えば、第一流路Aは、第一実施形態と同様に、内部が区切られることのない単一の空間(流路)とされても勿論よい。
上記第二実施形態において、一方の第一接続路R1が第一流路Aの上部領域の上限位置から離れた位置に設けられることで、一方の第一接続路R1の上方にパイパス路BRが形成されたが、これに限定されない。例えば、一方の第一接続路R1が第一流路Aの上部領域の上限位置に配置されることで、バイパス路BRが形成されないようにしてもよい。但し、熱交換効率を高めるには、上記実施形態と同様にすることが好ましいことは言うまでもない。
1…プレート式熱交換器、2…第一伝熱プレート(伝熱プレート)、3…プレート式熱交換器(伝熱プレート)、10…仕切部、20,30…伝熱部、21,31…環状部、22,32…第一環状凸部(環状凸条)、23,33…第二環状凸部(環状凸条)、24,34…第三環状凸部(環状凸条)、25,35…第四環状凸部(環状凸条)、26,36…仕切用凸条、A…第一流路、B…第二流路、BR…バイパス路、H1…第一開口(開口)、H2…第二開口(開口)、H3…第三開口(開口)、H4…第四開口(開口)、L1…第一流体、L2…第二流体、R1,R2…第一接続路、R3,R4…第二接続路、S1…第一面、S2…第二面

Claims (6)

  1. 重ね合わされた複数の伝熱プレートを備え、複数の伝熱プレートのそれぞれは、積層方向における一方側の全域である第一面と積層方向における他方側の全域である第二面とを有する伝熱部であって、四つの開口が形成される伝熱部と、該伝熱部の外周から第一面側に延出した環状部であって、隣り合う伝熱プレートの環状部に外嵌可能に形成された環状部とを有し、伝熱プレートを境にして第一流体を流通させる第一流路と第二流体を流通させる第二流路とが交互に形成され、前記第一流路及び第二流路は、伝熱部の第一面の全域又は略全域と、該第一面と間隔をあけて対向する伝熱部の第二面の全域又は略全域とで構成され、且つ伝熱プレートの四つの開口のそれぞれが連なり、第一流路及び第二流路を貫通した状態で第一流路のみに連通した一対の第一接続路であって、第一流体を第一流路に流出入させる一対の第一接続路が形成されるとともに、第一流路及び第二流路を貫通した状態で第二流路のみに連通した一対の第二接続路であって、第二流体を第二流路に流出入させる一対の第二接続路が形成され、伝熱プレートが起立するように配置された状態で、熱交換に伴って相変化する熱交換媒体が第一流体として第一流路に流通されるプレート式熱交換器において、一対の第二接続路のそれぞれは、第一流路及び第二流路の上部領域を貫通した状態で第二流路のみに連通して形成され、一対の第一接続路のうちの一方の第一接続路は、第一流路及び第二流路の上部領域を貫通した状態で第一流路のみに連通し、一方の第二接続路と並んで形成されていることを特徴とするプレート式熱交換器。
  2. 一対の第一接続路のうちの他方の第一接続路は、第一流路及び第二流路の上部領域を貫通した状態で第一流路のみに連通し、他方の第二接続路と並んで形成されている請求項1に記載のプレート式熱交換器。
  3. 第一流路内を仕切る仕切部を有し、仕切部は、一対の第一接続路の間で第一流路の上部領域の上限位置から下限位置側に向けて延び、且つ他方の第一接続路に隣接して配置され、第一流路における仕切部の下端よりも下方側の領域が、仕切部の両側の領域を連通させている請求項2に記載のプレート式熱交換器。
  4. 一対の第一接続路のうちの一方の第一接続路は、一対の第二接続路の間で一方の第二接続路と隣接するように配置される請求項2又は請求項3に記載のプレート式熱交換器。
  5. 第二流路は、少なくとも一方の第一接続路の上方に、一方の第二連通路側と他方の第二連通路側とを連通させたバイパス路を有する請求項4に記載のプレート式熱交換器。
  6. 一対の第一接続路のうちの他方の第一接続路は、一対の第二接続路の間で他方の第二接続路と隣接するように配置される請求項4又は5に記載のプレート式熱交換器。
JP2012264199A 2012-12-03 2012-12-03 プレート式熱交換器 Expired - Fee Related JP5557893B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012264199A JP5557893B2 (ja) 2012-12-03 2012-12-03 プレート式熱交換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012264199A JP5557893B2 (ja) 2012-12-03 2012-12-03 プレート式熱交換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014109408A JP2014109408A (ja) 2014-06-12
JP5557893B2 true JP5557893B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=51030149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012264199A Expired - Fee Related JP5557893B2 (ja) 2012-12-03 2012-12-03 プレート式熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5557893B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6391535B2 (ja) * 2015-06-09 2018-09-19 株式会社前川製作所 冷媒熱交換器

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62258992A (ja) * 1986-05-02 1987-11-11 Hitachi Zosen Corp 積層板型熱交換器
JP4312640B2 (ja) * 2004-03-26 2009-08-12 カルソニックカンセイ株式会社 積層型熱交換器
JP4681528B2 (ja) * 2006-09-29 2011-05-11 三菱重工業株式会社 熱交換器のヘッダ構造
JP2008215681A (ja) * 2007-03-01 2008-09-18 Fanuc Ltd 熱交換器及び熱交換器を備えたガスレーザ装置
JP2008304133A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Denso Corp 熱交換器
JP5618400B2 (ja) * 2010-06-08 2014-11-05 株式会社日阪製作所 プレート式熱交換器
DE102010048015B4 (de) * 2010-10-09 2015-11-05 Modine Manufacturing Co. Anlage mit einem Wärmeübertrager
JP5025783B2 (ja) * 2010-11-25 2012-09-12 株式会社日阪製作所 蒸発器、及び該蒸発器を備えた冷凍システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014109408A (ja) 2014-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2930471T3 (es) Intercambiador de calor
JP6123484B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP4607904B2 (ja) プレート熱交換器
JP6578964B2 (ja) 積層型熱交換器
US20190011193A1 (en) Plate heat exchanger
JP2017521629A (ja) エアガイド一体型蒸発冷却機およびその製造方法
JP5557893B2 (ja) プレート式熱交換器
JPWO2018216165A1 (ja) プレート式熱交換器
JP5085723B2 (ja) プレート式熱交換器
JP6578980B2 (ja) 積層型熱交換器
JP6267954B2 (ja) プレート式熱交換器
JP2008106969A (ja) プレート型熱交換器
JP2011149667A (ja) プレート式熱交換器
JP5411304B2 (ja) プレート式熱交換器
KR20200027773A (ko) 판형 열교환기
WO2021015272A1 (ja) 熱交換器、および空調装置
JPWO2018216166A1 (ja) プレート式熱交換器
JP6098358B2 (ja) 冷媒蒸発器
JP6268045B2 (ja) プレート式熱交換器
JP2005121319A (ja) 熱交換器
JP6281422B2 (ja) 積層型熱交換器
JP5933605B2 (ja) プレート式熱交換器
JP4066939B2 (ja) 冷却装置
JP6235645B2 (ja) プレート式熱交換器
JPH081419Y2 (ja) 積層型熱交換器

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5557893

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees