JP5557608B2 - 車両用灯具システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両前方の撮像画像に基づき灯具の照射状態を制御する技術に関する。
従来、ハイビーム照射用の光源の光照射によって形成される配光パターンを複数に分割して、分割された個々の領域について光の照射を制御し、ロービーム用の配光パターンに付加的に照射するように制御する車両用前照灯装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この装置によれば、ロービーム時においても運転者による道路の視認性を向上させることができるとされている。
また、車両に搭載されたカメラ等の画像取得装置で自車前方に関する画像データを取得して、車両制御に利用するシステムが提案されている。そのようなシステムの中には、画像データとして、自車より前方に位置する前方車の検出を行い、検出した対向車や先行車の運転者や同乗者に不快感を伴うグレアを与えないように自車の前照灯の制御を自動で実施するものがある(例えば、特許文献2、3参照。)。
特開2009−179113号公報 特開2009−227088号公報 特開2010−000957号公報
ところで、車両用前照灯の制御が自動で行われる場合、配光パターンが頻繁に切り替えられることで運転者に違和感を与えてしまうおそれがある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、配光パターンの頻繁な変化に伴う運転者の違和感を少なくする技術を提供する。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用灯具システムは、車幅方向で複数の照射領域に分割されそれぞれの照射領域の照射の有無が切り替えられるハイビーム用配光パターンを形成可能な車両用灯具と、車両前方状況を示す情報に基づいて車両用灯具を制御する制御部と、を備える。制御部は、情報がハイビーム用配光パターンの照射領域の照射拡大を許可する内容である場合、所定の点灯遅延時間の経過後に対応する照射領域を照射する。
この態様によると、所定の点灯遅延時間の経過後に対応する照射領域を照射するため、車両前方状況を示す情報の変化にすぐには追随せず、照射領域の頻繁な変化が抑制される。そのため、運転者の違和感が軽減される。
制御部は、ハイビーム用配光パターンの全照射領域を照射する完全ハイビーム用配光パターンと、一部の照射領域を照射する部分ハイビーム用配光パターンとを形成するとともに、情報にハイビーム用配光パターンの照射領域に照射回避対象物が存在することが示された場合、照射回避対象物が存在する照射領域に対応する点灯遅延時間をゼロから計時し直し、部分ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応する点灯遅延時間の設定値は、完全ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応する点灯遅延時間の設定値以上であってもよい。これにより、ハイビーム用配光パターンの照射領域に照射回避対象物が存在することが示された場合であっても、その後、車両用灯具システムは、それまでの配光パターンから部分ハイビーム用配光パターンを形成せずに直接完全ハイビーム用配光パターンを形成することが可能となる。そのため、車両用灯具システムが、それまでの配光パターンから部分ハイビーム用配光パターンへ変化させ、短時間で完全ハイビーム用配光パターンに変化させるような場合と比較して、配光パターンの頻繁な変化が抑制され、運転者の違和感が軽減される。
制御部は、部分ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する点灯遅延時間の計時が完了したときに他の照射領域に照射回避対象物が存在しない場合、計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域の部分ハイビーム用配光パターンの照射を保留し、完全ハイビーム用配光パターンの点灯遅延時間の計時が完了したら当該完全ハイビーム用配光パターンを照射してもよい。これにより、例えば、部分ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する点灯遅延時間の計時が完了するまでの間に、他の照射領域に存在していた照射回避対象物がハイビーム用配光パターンの全照射領域の範囲外となった場合、車両用灯具システムは、それまでの配光パターンから部分ハイビーム用配光パターンを形成せずに直接完全ハイビーム用配光パターンを形成することが可能となる。そのため、車両用灯具システムが、それまでの配光パターンから、計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域の部分ハイビーム用配光パターンへ変化させ、短時間で完全ハイビーム用配光パターンに変化させるような場合と比較して、配光パターンの頻繁な変化が抑制され、運転者の違和感が軽減される。
制御部は、部分ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する点灯遅延時間の計時が完了したときに、情報がその照射領域に向かって照射回避対象物が接近状態にあることを示す場合、対応する部分ハイビーム用配光パターンの照射を保留し、照射回避対象物が非接近状態に移行した場合、対応する部分ハイビーム用配光パターンの照射を許可してもよい。計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域に照射回避対象物が接近状態にある場合、その後、その対応する照射領域に照射回避対象物が含まれる可能性が高いことになる。そのため、車両用灯具システムは、仮に、計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域の部分ハイビーム用配光パターンを形成しても、すぐに他の配光パターンに切り替えることになる。そこで、車両用灯具システムは、計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域への部分ハイビーム用配光パターンによる照射が長続きしないと予想される状況の場合には、それまでの配光パターンからその照射領域を照射する部分ハイビーム用配光パターンへの切替えを保留する。これにより、配光パターンの頻繁な変化が抑制され、運転者の違和感が軽減される。
制御部は、ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する点灯遅延時間の計時が完了したとき情報が曲路走行を示す場合、対応するハイビーム用配光パターンの照射を保留してもよい。車両が曲路を走行する場合、直線路を走行する場合と比較して、照射回避対象物は車両前方を車幅方向に大きく移動して見えることが多い。そのため、一部の照射領域を照射する部分ハイビーム用配光パターンが短時間で切り替わりやすくなる。そこで、車両が曲路を走行する場合、対応するハイビーム用配光パターンの照射を保留することで、配光パターンの頻繁な変化が抑制され、運転者の違和感が軽減される。
制御部は、ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する点灯遅延時間の計時が完了したとき、減速により車速が車両用灯具の制御下限速度より所定値分高い制御領域内に推移してきた場合、対応するハイビーム用配光パターンの照射を保留し、加速により車速が制御領域外に推移していく場合、対応するハイビーム用配光パターンの照射を行う。これにより、例えば、車両用灯具の制御下限速度を下回る直前にハイビーム用配光パターンが形成されるような状況が抑制される。
本発明の別の態様は、制御装置である。この装置は、車幅方向で複数の照射領域に分割されそれぞれの照射領域の照射の有無が切り替えられるハイビーム用配光パターンを形成可能な車両用灯具のための制御装置であって、車両前方状況を示す情報に基づいて車両用灯具を制御するとき、情報がハイビーム用配光パターンの照射領域の照射拡大を許可する内容である場合、所定の点灯遅時間の経過後に対応する照射領域を照射する。
この態様によると、所定の点灯遅延時間の経過後に対応する照射領域を照射させるため、車両等灯具は、車両前方状況を示す情報の変化にすぐには追随せず、照射領域の頻繁な変化が抑制される。そのため、運転者の違和感が軽減される。
本発明のさらに別の態様は、車両用灯具である。この車両用灯具は、車幅方向で複数の照射領域に分割されそれぞれの照射領域の照射の有無が切り替えられるハイビーム用配光パターンを形成するとともに、車両前方状況を示す情報に基づいてハイビーム用配光パターンの照射領域の照射拡大が許可された場合、所定の点灯遅延時間の経過後に対応する照射領域を照射する。
この態様によると、所定の点灯遅延時間の経過後に対応する照射領域を照射するため、車両前方状況を示す情報の変化にすぐには追随せず、照射領域の頻繁な変化が抑制される。そのため、運転者の違和感が軽減される。
本発明のさらに別の態様は、車両用灯具システムである。この車両用灯具システムは、ハイビーム用配光パターンとロービーム用配光パターンを形成可能な車両用灯具と、車両用灯具を制御する制御部と、を備える。制御部は、消灯状態のハイビーム用配光パターンないしその一部を点灯させるべき状況になったときには所定の遅延時間経過後これを点灯させる一方、点灯状態のハイビーム用配光パターンないしその一部を消灯させるべき状況になったときには遅滞なくこれを消灯する。
この態様によると、所定の点灯遅延時間の経過後にハイビーム用配光パターンないしその一部を点灯させるため、車両前方状況を示す情報の変化にすぐには追随せず、照射領域の頻繁な変化が抑制される。そのため、運転者の違和感が軽減される。一方、点灯状態のハイビーム用配光パターンないしその一部を消灯させるべき状況になったときには遅滞なくこれを消灯することで、車両前方に存在する、前走車や歩行者などの照射回避対象物に対してグレアを与えることが回避される。
本発明によれば、配光パターンの頻繁な変化に伴う運転者の違和感を少なくすることができる。
本実施の形態に係る車両用灯具システムの構成概念図である。 本実施の形態に係る車両用灯具システムで使用される前照灯ユニットの内部構造を説明する概略断面図である。 回転シェードの概略斜視図である。 本実施の形態に係る車両用灯具システムの構成図である。 図5(a)〜図5(e)は、本実施の形態に係る前照灯ユニットにより照射可能な配光パターンを示す図である。 図6(a)〜図6(d)は、遅延処理を行わずに即座に適切な配光パターンに切り替える場合の配光パターンの変化を連続的に示した図である。 本実施の形態に係る撮影ユニットにより撮影した画像を複数のエリアに分割した様子を示す模式図である。 図8(a)〜図8(d)は、本実施の形態に係る遅延処理を行って配光パターンを切り替える場合の配光パターンの変化を連続的に示した図である。 本実施の形態に係る配光制御のフローチャートの一例を示す図である。 図10(a)〜図10(d)は、点灯遅延時間t(t,t)を、点灯遅延時間t以上に設定した場合の配光パターンの変化を連続的に示した図である。 図9に示す配光制御のフローチャートの変形例を示す図である。 図11に示す配光制御のフローチャートの変形例を示す図である。 図12に示す配光制御のフローチャートの変形例を示す図である。 図12に示す配光制御のフローチャートの変形例を示す図である。 図15(a)〜図15(c)は、自動配光制御の一例における配光パターンの変化を連続的に示した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
(車両用灯具システム)
図1は、本実施の形態に係る車両用灯具システム100の構成概念図である。車両用灯具システム100は、主に撮影ユニット30と前照灯ユニット210とで構成されている。前照灯ユニット210は、車両の車幅方向の端部に左側の前照灯ユニット210Lと右側の前照灯ユニット210Rを1灯ずつ配置している。本実施の形態の前照灯ユニット210L,210Rは、例えば1つの光源から照射されるビームの一部を遮ることによりロービーム用配光パターンや部分ハイビーム用配光パターンを形成し、遮らないときに完全ハイビーム用配光パターンを形成する、いわゆる配光可変式前照灯である。
各前照灯ユニット210L,210Rに含まれる灯具ユニット10は、車幅方向と直交する車両前方に向く光軸を有する複数の配光パターンを形成する。各前照灯ユニット210L,210Rは、交通法規が左側通行である地域で利用するロービーム用配光パターンと、ハイビーム用配光パターンを形成できるように構成されている。また、交通法規が右側通行である地域で利用する、いわゆる「ドーバーロービーム」と称される右通行ロービーム用配光パターン、ハイビーム用配光パターンの一部を遮光した片側ハイビーム用配光パターン等を形成できるように構成されていてもよい。
撮影ユニット30は、灯具ユニット10の光により照らされる車外状況を含む画像を撮影するCCDカメラで構成できる。撮影ユニット30は、例えばルームミラーの裏側ブラケットやフロントガラスの内側、ダッシュボードの上など車両前方を見渡せる位置に固定することが望ましい。撮影ユニット30の撮影範囲は、自車前方の領域で、少なくとも自車が走行する自車線と対向車線および路側を含み、ハイビーム用配光パターンの照射領域を含む範囲とすることが望ましい。また、片側複数車線の場合は、自車線と少なくとも自車線の左右の車線を含み、ハイビーム用配光パターンの照射領域を含む範囲とすることが望ましい。撮影ユニット30の画角は例えば左右に±20°とすることができる。
撮影ユニット30で撮影された画像データは、制御装置50に提供される。制御装置50は、撮影ユニット30から提供される情報に基づいて画像データの処理を行い先行車や対向車等の前走車の検出、自車前方の歩行者等を取得する。先行車や対向車の検出、歩行者等の検出は、例えばパターンマッチングを用いた画像処理など周知の方法を用いて実行できる。また、先行車や対向車の検出は、テールランプや前照灯の光点を検出することでもできる。例えばテールランプの場合、赤色の2個の光点が同様な動きを示す。このような赤色の光点が確認できる場合、前走車が存在すると見なせる。また、ヘッドライトの場合は、白色または黄色の2個の光点が同様な動きを示す。このような白色または黄色の光点が確認できる場合、対向車が存在すると見なせる。なお、制御装置50は、撮影ユニット30に含まれてもよい。
制御装置50は検出した自車の車外状況に関する情報を前照灯ユニット210L,210Rの灯具制御部40L,40Rに提供する。そして、灯具制御部40L,40Rでは自車の車外状況の検出状態に適した配光パターンの形成制御を実行する。
(前照灯ユニット)
図2は、本実施の形態に係る車両用灯具システム100で使用される前照灯ユニット210の内部構造を説明する概略断面図である。図2は、灯具の光軸Xを含む鉛直平面によって切断された前照灯ユニット210を灯具左側から見た断面を示している。前照灯ユニット210は車両の車幅方向の左右に1灯ずつ配置される配光可変式前照灯であり、その構造は実質的に左右同等なので、以下では特に区別することなく説明する。
前照灯ユニット210は、車両前方方向に開口部を有するランプボディ212とこのランプボディ212の開口部を覆う透明カバー214で形成される灯室216を有する。灯室216には、光を車両前方方向に照射する灯具ユニット10が収納されている。灯具ユニット10の一部には、当該灯具ユニット10の揺動中心となるピボット機構218aを有するランプブラケット218が形成されている。ランプブラケット218はランプボディ212の内壁面に立設されたボディブラケット220とネジ等の締結部材によって接続されている。したがって、灯具ユニット10は灯室216内の所定位置に固定されるとともに、ピボット機構218aを中心として、例えば前傾姿勢または後傾姿勢等に姿勢変化可能となる。
また、灯具ユニット10の下面には、曲線道路走行時等に進行方向を照らす曲線道路用配光可変前照灯(Adaptive Front-lighting System:AFS)を構成するためのスイブルアクチュエータ222の回転軸222aが固定されている。スイブルアクチュエータ222は車両側から提供される操舵量のデータやナビゲーションシステムから提供される走行道路の形状データ、前方車と自車の相対位置の関係等に基づいて灯具ユニット10をピボット機構218aを中心に進行方向に旋回(スイブル:swivel)させる。その結果、灯具ユニット10の照射領域が車両の正面ではなく曲線道路のカーブの先に向き、運転者の前方視界を向上させる。スイブルアクチュエータ222は、例えばステッピングモータで構成することができる。なお、スイブル角度が固定値の場合には、ソレノイドなども利用可能である。
スイブルアクチュエータ222は、ユニットブラケット224に固定されている。ユニットブラケット224には、ランプボディ212の外部に配置されたレベリングアクチュエータ226が接続されている。レベリングアクチュエータ226は例えばロッド226aを矢印M、N方向に伸縮させるモータなどで構成されている。ロッド226aが矢印M方向に伸長した場合、灯具ユニット10はピボット機構218aを中心として後傾姿勢になるように揺動する。逆にロッド226aが矢印N方向に短縮した場合、灯具ユニット10はピボット機構218aを中心として前傾姿勢になるように揺動する。灯具ユニット10が後傾姿勢になると、光軸を上方に向けるレベリング調整ができる。また、灯具ユニット10が前傾姿勢になると、光軸を下方に向けるレベリング調整ができる。このような、レベリング調整をすることで車両姿勢に応じた光軸調整ができる。その結果、前照灯ユニット210による前方照射の到達距離を最適な距離に調整することができる。
灯室216の内壁面、例えば、灯具ユニット10の下方位置には、灯具ユニット10の点消灯制御や配光パターンの形成制御を実行する灯具制御部40が配置されている。この灯具制御部40は、スイブルアクチュエータ222、レベリングアクチュエータ226等の制御も実行する。
灯具ユニット10は、回転シェード12を含むシェード機構18、光源としてのバルブ14、リフレクタ16を内壁に支持する灯具ハウジング17、投影レンズ20で構成される。バルブ14は、例えば、白熱球やハロゲンランプ、放電球、LEDなどが使用可能である。本実施の形態では、バルブ14をハロゲンランプで構成する例を示す。リフレクタ16はバルブ14から放射される光を反射する。そして、バルブ14からの光およびリフレクタ16で反射した光は、その一部がシェード機構18を構成する回転シェード12を経て投影レンズ20へと導かれる。
図3は、回転シェード12の概略斜視図である。回転シェード12は、回転軸12aを中心にシェード回転モータにより回転される円筒形状の部材である。また、回転シェード12は軸方向に一部が切り欠かれた切欠部22を有し、当該切欠部22以外の外周面12b上に板状のシェードブレード24を複数保持している。回転シェード12は、その回転角度に応じて投影レンズ20の後方焦点を含む後方焦点面の位置に切欠部22または、シェードブレード24のいずれか1つを移動させることができる。そして、回転シェード12の回転角度に対応して光軸X上に位置するシェードブレード24の稜線部の形状に従う配光パターンが形成される。例えば、回転シェード12のシェードブレード24のいずれか1つを光軸X上に移動させてバルブ14から照射された光の一部を遮光することで、ロービーム用配光パターンまたは一部にロービーム用配光パターンの特徴を含む配光パターンを形成する。また、光軸X上に切欠部22を移動させてバルブ14から照射された光を非遮光とすることでハイビーム用配光パターンを形成する。
本実施の形態に係る回転シェード12は、シェードブレード24の形状を工夫することで、ハイビーム用配光パターンの全照射領域を照射する完全ハイビーム用配光パターンと、ハイビーム用配光パターンの一部を遮光し、その他の照射領域を照射する部分ハイビーム用配光パターンと、を形成できるように加工されている。
回転シェード12は、例えばモータ駆動により回転可能であり、モータの回転量を制御することで回転所望の配光パターンを形成するためのシェードブレード24または切欠部22を光軸X上に移動させる。なお、回転シェード12の外周面12bの切欠部22を省略して、回転シェード12に、遮光機能だけを持たせてもよい。そして、ハイビーム用配光パターンを形成する場合は、例えばソレノイド等を駆動して回転シェード12を光軸Xの位置から退避させるようにする。このような構成にすることで、例えば、回転シェード12を回転させるモータがフェールしてもロービーム用配光パターンまたはそれに類似する配光パターンで固定される。つまり、回転シェード12がハイビーム用配光パターンの形成姿勢で固定されてしまうことを確実に回避してフェールセーフ機能を実現できる。
投影レンズ20は、車両前後方向に延びる光軸X上に配置され、バルブ14は投影レンズ20の後方焦点面よりも後方側に配置される。投影レンズ20は、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸非球面レンズからなり、後方焦点面上に形成される光源像を反転像として灯具ユニット10前方の仮想鉛直スクリーン上に投影する。
図4は、本実施の形態に係る車両用灯具システム100の構成図である。車両用灯具システム100は、上述のように構成された前照灯ユニット210を含む車両用灯具70と、車両の前方を撮像するように車両に配置された撮影ユニット30と、車両用灯具70における照射制御方式を制御する制御装置50とを含む。
図4において、制御装置50および灯具制御部40について示す各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子で実現でき、ソフトウェア的にはメモリにロードされたコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックとして描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
撮影ユニット30は、前走車や対向車、歩行者などの対象物を検出するために対象物の認識手段として車両の前方に設置される。撮影ユニット30は、制御装置50の制御専用のものでもよいし、他のシステムと共用するカメラでもよい。
制御装置50は、撮影ユニット30の撮像画像に基づき、車両用灯具70に対して適切な照射制御方式を指示する。制御装置50は、画像検出部52、照射方式決定部54、マップ格納部56、信号出力部58を含む。
画像検出部52は、撮影ユニット30から車両の前方を撮像した画像データを受けて、画像データを元に画像内の平均輝度および光点数を求める。平均輝度については、画像を構成する各画素の輝度値を平均することによって求められる。なお、撮像画像全体の平均輝度を求める代わりに、画像の一部領域の平均輝度を求めてもよい。例えば、撮像画像のうち所定長さの周縁部を取り除いた中心領域の平均輝度を計算してもよい。光点数については、画像を構成する各画素のうち、所定値以上の輝度を有する部分の数をカウントすることによって求められる。なお、撮像画像から平均輝度または光点数を求める方法については、任意の方法を用いることができる。
マップ格納部56は、輝度および光点数をそれぞれ軸とする二次元マップ上に画成された領域毎に、対応する照射制御方式が定められた制御マップを格納する。この制御マップは、所定値よりも輝度が高くかつ光点数が多い領域に、前走車に対してグレアを与える可能性が少ない照射制御方式が定められているとともに、所定値よりも輝度が低くかつ光点数が少ない領域に、前走車の位置に応じて配光を切り替える照射制御方式が定められている。
なお、配光パターンの具体例については、図5を参照して後述する。
照射方式決定部54は、画像検出部52で求められた平均輝度および光点数の両方を、マップ格納部56内の制御マップに当てはめることによって、車両用灯具70による照射制御方式を決定する。
信号出力部58は、照射方式決定部54で決定された照射制御が実施されるように、車両用灯具の灯具制御部40に対して対応する制御信号を出力する。
車両用灯具70の灯具制御部40は、制御装置50からの信号を受けて、決定された照射制御方式が実現されるように車両用灯具70の各部を制御する。灯具制御部40は、車両位置検出部76、パターン制御部82、レベリング制御部86を含む。また、車両用灯具のシェード回転モータ28、スイブルアクチュエータ222、レベリングアクチュエータ226、バルブ14、フォグランプ62およびコーナーランプ64は、電力回路60を介して灯具制御部40により制御可能に構成されている。
車両位置検出部76は、撮影ユニット30により撮影された画像データを制御装置50から受け取り、車両を示す特徴点を画像データ内で探索することで、前走車の位置を検出する。
パターン制御部82は、車両位置検出部76で検出された前走車の有無およびその位置の変化に応じた最適な配光パターンで車両前方を照射すべく、左右の前照灯ユニット210における配光パターンを決定する。そして、決定された配光パターンを作り出すように、電力回路60を通じてシェード回転モータ28、スイブルアクチュエータ222を制御する。
例えは、パターン制御部82は、自車の前方に先行車や対向車が検出された場合には、ロービーム用配光パターンを形成してグレアを防止するべきであると判定する。そして、パターン制御部82は、左右の前照灯ユニット210におけるシェード回転モータ28を所定量駆動して、回転シェード12によりバルブ14からの光を所定量遮光するロービーム用配光パターンを形成する。
また、パターン制御部82は、自車の前方に先行車や対向車が検出されない場合には、照射範囲を広げたハイビーム用配光パターンを形成して運転者の視界を向上させるべきであると判定する。そして、パターン制御部82は、左右の前照灯ユニット210におけるシェード回転モータ28を所定量駆動して、回転シェード12により遮光を行わない完全ハイビーム用配光パターンを形成する。
また、パターン制御部82は、交通法規が左側通行の地域の場合で先行車が存在せず対向車が存在する場合には、自車線側のみハイビームで照射し対向車線側の一部を非照射とする第1の部分ハイビーム用配光パターンを形成すべきと判定する。第1の部分ハイビーム用配光パターンは、特殊ハイビーム用配光パターンの1つであり、完全ハイビーム用配光パターンの右側上半分が遮光された配光パターンである。
また、パターン制御部82は、交通法規が左側通行の地域の場合で前走車のみ存在し対向車が存在しない場合には、対向車線側のみをハイビームで照射し自車線側の一部を非照射とする第2の部分ハイビーム用配光パターンを形成すべきと判定する。第2の部分ハイビーム用配光パターンは、特殊ハイビーム用配光パターンの1つであり、完全ハイビーム用配光パターンの左側上半分が遮光された配光パターンである。
また、パターン制御部82は、前走車や対向車などの先行車が遠方に存在する場合には、自車線および対向車線を非照射とし、車線の両側の領域をハイビームで照射する第3の部分ハイビーム用配光パターンを形成すべきと判定する。第3の部分ハイビーム用配光パターンは、特殊ハイビーム用配光パターンの1つであり、完全ハイビーム用配光パターンの上半分中央が遮光された配光パターンである。
そして、パターン制御部82は、左右の前照灯ユニット210におけるシェード回転モータ28を所定量駆動して、それぞれの部分ハイビーム配光パターンを形成する。
このような前走車に応じたADB(Adaptive Driving Beam)システム自体は周知であるから、本明細書ではこれ以上の詳細な説明を省略する。
さらに、パターン制御部82は、上記のADBを実行する代わりに、前走車の有無に応じてハイビームとロービームを単に使い分けるように配光パターンを形成してもよい。このような前走車の有無に応じたAHB(Auto High Beam)システム自体は周知であるから、本明細書ではこれ以上の詳細な説明を省略する。
レベリング制御部86は、車両位置検出部76で検出された前走車の有無およびその位置の変化に応じた最適な光軸方向で車両前方を照射すべく、左右の前照灯ユニット210におけるレベリングを決定する。そして、決定された光軸方向となるように、電力回路60を通じてレベリングアクチュエータ226を制御する。
灯具制御部40は、制御装置50からフォグランプまたはコーナーランプなどの補助灯具の点灯を指示する信号を受け取った場合には、電力回路60を通じてフォグランプ62またはコーナーランプ64を点灯させる。
図5(a)〜図5(e)は、本実施の形態に係る前照灯ユニット210により照射可能な配光パターンを示す図である。図5(a)〜図5(e)は、前照灯ユニット210の前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを示している。本実施の形態においては、図5(a)〜図5(e)に示す5つの配光パターンが形成可能である。なお、図5(a)〜図5(e)に示す配光パターンは、車幅方向の左右に配置された前照灯ユニット210でそれぞれ形成した配光パターンを重畳させることで形成された合成配光パターンである。
図5(a)は、ロービーム用配光パターンを示している。このロービーム用配光パターンは、交通法規が左側通行の地域において、市街地走行などの走行で対向車や歩行者にグレアを与えないように配慮された配光パターンである。
図5(b)は、ハイビーム用配光パターンを示している。このハイビーム用配光パターンは、運転者の前方視界を最大まで確保できる配光パターンである。
図5(c)は、交通法規が左側通行の地域で使用される前述の第1の部分ハイビーム用配光パターンを示している。このような第1の部分ハイビーム用配光パターンは、自車線側に前走車や歩行者が存在せず、対向車線側に対向車や歩行者が存在する場合に適した配光であり、運転者の前方視認性を向上させつつ、対向車や対向車線の歩行者にグレアを与えないように配慮した配光パターンである。
図5(d)は、交通法規が左側通行の地域で使用される前述の第2の部分ハイビーム用配光パターンを示している。このような第2の部分ハイビーム用配光パターンは、自車線側に前走車や歩行者が存在し、対向車線側に対向車や歩行者が存在しない場合に適した配光であり、運転者の前方視認性を向上させつつ、前走車や自車線の歩行者にグレアを与えないように配慮した配光パターンである。
図5(e)は、図5(c)に示す第1の部分ハイビーム用配光パターンおよび図5(d)に示す第2の部分ハイビーム用配光パターンの変形パターンであり、「スプリット配光パターン」と称される第3の部分ハイビーム用配光パターンである。このスプリット配光パターンは、自車線および対向車線への光の照射を抑制しつつ、自車線および対向車線より外側の視界を良好に確保できる配光パターンである。
上述のように、本実施の形態に係る車両用灯具システム100は、車幅方向で複数の照射領域に分割されそれぞれの照射領域の照射の有無が切り替えられる複数種のハイビーム用配光パターンを形成可能な車両用灯具70と、撮影ユニット30が撮影する画像などの車両前方状況を示す情報に基づいて車両用灯具70を制御する制御装置50と、を備える。
(配光パターン切替え遅延処理)
本実施の形態に係る灯具制御部40は、撮影ユニット30が撮影した車両前方の画像に基づいて制御装置50から出力された信号により、前走車や歩行者等の照射回避対象物の存在および位置を検出する。ここで、照射回避対象物とは、例えば、グレアを与えないようにハイビーム用配光パターンによる照射を回避することが好ましい対象物ということができる。灯具制御部40は、複数種の配光パターンから、視認性の確保と対象物に対するグレアの低減が可能な最適の配光パターンを決定し、決定された配光パターンを作り出すように、電力回路60を通じてシェード回転モータ28、スイブルアクチュエータ222などを制御する。なお、このような制御は、灯具制御部40および制御装置50を組み合わせて行ってもよく、あるいは、灯具制御部40および制御装置50のいずれかで行ってもよい。また、灯具制御部40や制御装置50が配置される領域は、車両用灯具70の内部であっても外部であってもかまわない。
図6(a)〜図6(d)は、遅延処理を行わずに即座に適切な配光パターンに切り替える場合の配光パターンの変化を連続的に示した図である。なお、図6は、左にカーブした曲路をイメージしているが、直線路でも同様である。
走行中の自車両は、対向車が存在している場合、対向車にグレアを与えないよう、すれ違う直前は、図5(a)に示したようなロービーム用配光パターンLoを形成しながら走行している。この状況で、先頭の対向車とすれ違った後、左にカーブした曲路の対向車線を次の対向車Cが遠方から近付いてくると、対向車Cは、車両用灯具システム100の撮影ユニット30による画像では中央より左方に位置することになる(図6(a)参照)。そのため、灯具制御部40は、図5(d)に示すように、完全ハイビーム用配光パターンの左側上半分が遮光された第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2を形成するように各部を制御する。
対向車Cが更に近付くと、対向車Cは、撮影ユニット30による画像では中央に位置することになる(図6(b)参照)。そのため、灯具制御部40は、図5(e)に示すように、完全ハイビーム用配光パターンの上半分中央が遮光された第3の部分ハイビーム用配光パターンPH3を形成するように各部を制御する。
その後、対向車Cがより近付くと、対向車Cは、撮影ユニット30による画像では中央より右方に位置することになる(図6(c)参照)。そのため、灯具制御部40は、図5(c)に示すように、完全ハイビーム用配光パターンの右側上半分が遮光された第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1を形成するように各部を制御する。
そして、自車両が対向車Cとすれ違い、前走車が再度存在しない状況が検出されると、灯具制御部40は、再度完全ハイビーム用配光パターンAHを形成するように各部を制御する(図6(d)参照)。
このように、車両用灯具システム100は、ロービーム用配光パターンLo→第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2→第3の部分ハイビーム用配光パターンPH3→第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1→完全ハイビーム用配光パターンAHという順で配光パターンを頻繁に切り替えることになる。このような配光パターンの頻繁な切替えは運転者に違和感を与える原因ともなる。
そこで、本発明者らは、前走車や歩行者などの照射回避対象物の移動に伴い即座に最適な配光パターンを形成するのではなく、ある程度時間が経過した後にその時点で最適な配光パターンを形成する車両用灯具システム100を考案した。具体的には、撮影画像を複数のエリアに分割し、各エリアに車両が存在しない時間をそれぞれカウントする遅延タイマ機能を制御装置50または灯具制御部40に設けている。遅延タイマ機能は、ソフトウェアまたはハードウェアのいずれで実現してもよく、例えば、既存のカウンタやCR時定数回路のようなアナログ回路で実現しもよい。そして、車両用灯具70は、この点灯遅延タイマのカウント数が所定の点灯遅延時間を経過したエリアを、それまでの非照射領域から照射領域として照射することになる。つまり、ある領域に一定時間以上前走車が存在しない場合にその領域を照射するハイビーム用配光パターンの形成が許可されることになる。
図7は、本実施の形態に係る撮影ユニットにより撮影した画像を複数のエリアに分割した様子を示す模式図である。図7に示す領域A1は、撮影した画像の中央近傍から左端にかけての部分である。領域A1のみに前走車が存在していることが検出された場合、通常は第2の部分ハイビーム用配光パターン(図5(d)参照)が最適である。一方、図7に示す領域A3は、撮影した画像の中央近傍から右端にかけての部分である。領域A3にのみ前走車が存在していることが検出された場合、通常は第1の部分ハイビーム用配光パターン(図5(c)参照)が最適である。また、図7に示す領域A2は、撮影した画像の中央部分である。領域A2にのみ前走車が存在していることが検出された場合、通常は第3の部分ハイビーム用配光パターンが最適である。
以下では、ロービーム用配光パターンLoから、完全ハイビーム用配光パターンAHや部分ハイビーム用配光パターンPH1〜PH3に切り替える場合のように、車両用灯具システム100が照射領域を広げる方向に車両用灯具70を制御する際に、ハイビーム用配光パターンの点灯を遅延させることで頻繁な配光パターンの切替えを抑制する手段について詳述する。
図8(a)〜図8(d)は、本実施の形態に係る遅延処理を行って配光パターンを切り替える場合の配光パターンの変化を連続的に示した図である。
前述のように、走行中の自車両は、対向車が存在している場合、対向車にグレアを与えないよう、すれ違う直前は、ロービーム用配光パターンLoを形成しながら走行している。
この状況で、先頭の対向車とすれ違った後、左にカーブした曲路の対向車線を次の対向車Cが遠方から近付いてくると、対向車Cは、車両用灯具システム100の撮影ユニット30による画像では中央より左方に位置することになる(図8(a)参照)。そのため、灯具制御部40は、即座に配光パターンを切り替えるのであれば、第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2を形成するように各部を制御することになる。つまり、この状況は、対向車の位置情報がロービーム用配光パターンLoの照射領域からハイビーム用配光パターンの照射領域の照射拡大を許可する内容である。
しかしながら、本実施の形態の車両用灯具システム100は、この時点では前走車が存在しない領域A3に対応する点灯遅延タイマをカウントするだけで、配光パターンは切り替えずロービーム用配光パターンLoを形成し続ける。この時点で領域A3に対応する点灯遅延タイマのカウント数は所定の点灯遅延時間を超えていない。
対向車Cが更に近付くと、対向車Cは、撮影ユニット30による画像では中央に位置することになる(図8(b)参照)。そのため、灯具制御部40は、即座に配光パターンを切り替えるのであれば、第3の部分ハイビーム用配光パターンPH3を形成するように各部を制御することになる。
しかしながら、本実施の形態の車両用灯具システム100は、この時点では前走車が存在しない領域A1,A3に対応する点灯遅延タイマをカウントするだけで、配光パターンは切り替えずロービーム用配光パターンLoを形成し続ける。この時点で領域A1,A3に対応する点灯遅延タイマのカウント数は所定の点灯遅延時間を超えていない。
その後、対向車Cがより近付くと、対向車Cは、撮影ユニット30による画像では中央より右方に位置することになる(図8(c)参照)。この時点で、領域A3には前走車が存在するため、領域A3に対応する点灯遅延タイマは0にリセットされる。そして、例えば、この時点でも前走車の存在しない領域A1に対応する点灯遅延タイマのカウント数が所定の点灯遅延時間を超えている場合、灯具制御部40は、第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1を形成するように各部を制御する。
そして、自車両が対向車Cとすれ違い、前走車が再度存在しない状況が検出されると、灯具制御部40は、再度完全ハイビーム用配光パターンAHを形成するように各部を制御する(図8(d)参照)。
このように、遅延処理を実行した車両用灯具システム100は、図6で示した状況と同様であるにもかかわらず、ロービーム用配光パターンLo→第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1→完全ハイビーム用配光パターンAHに切り替えるだけとなり、第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2や第3の部分ハイビーム用配光パターンに切り替えることはない。
上述のように、制御装置50や灯具制御部40は、前走車や歩行者の位置情報がハイビーム用配光パターンの照射領域の照射拡大を許可する内容である場合、所定の点灯遅延時間の経過後に対応する照射領域を照射するように前照灯ユニット210を制御している。そのため、車両前方状況を示す前走車などの位置情報の変化にすぐには追随せず、照射領域の頻繁な変化が抑制される。そのため、運転者の違和感が軽減される。
(遅延タイマカウント処理)
次に、上述の遅延処理について更に詳述する。図9は、本実施の形態に係る配光制御のフローチャートの一例を示す図である。
図9に示す処理は、配光パターンの自動制御モードが選択されている場合、所定の間隔で繰り返し実行される。処理が開始されると、遅延タイマカウント処理S100が行われる。はじめに、カメラなどの撮影ユニット30により車両前方の画像が撮影される(S10)。そして、その画像データに基づいて制御装置50により前走車が存在するか否かが検出される(S12)。
前走車が検出されない場合(S12のYes)、図7に示した領域A1,A3に前走車が存在しないのはもちろんのこと、車両前方のいずれにも前走車が存在しないことになる。そこで、完全ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応した点灯遅延タイマTのカウントCを1増加させる。また、前述の第1の部分ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応した点灯遅延タイマT1のカウントCを1増加させる。また、第2の部分ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応した点灯遅延タイマT2のカウントCを1増加させる(S14)。
一方、前走車が検出された場合(S12のNo)、少なくとも完全ハイビーム用配光パターンの照射領域に前走車が存在することが明らかなため、その照射領域に対応した点灯遅延タイマTのカウントCがリセット(C=0)される(S16)。更に、前走車が車両前方の左側(図7に示す領域A1)に存在するか否かが判定される(S18)。前走車が少なくとも領域A1に存在しない場合(S18のYes)、第1の部分ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応する点灯遅延タイマT1のカウントCを1増加させる(S20)。一方、前走車が領域A1に存在する場合(S18のNo)、点灯遅延タイマT1のカウントCがリセット(C=0)される(S22)。
同様に、前走車が車両前方の右側(図7に示す領域A3)に存在するか否かが判定される(S24)。前走車が少なくとも領域A3に存在しない場合(S24のYes)、第2の部分ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応する点灯遅延タイマT2のカウントCを1増加させる(S26)。一方、前走車が領域A3に存在する場合(S24のNo)、点灯遅延タイマT2のカウントCがリセット(C=0)される(S28)。
一連の遅延タイマカウント処理S100が行われた後、完全ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応した点灯遅延タイマTのカウントCが所定の点灯遅延時間t以上経過したか否かが判定される(S30)。カウントCが所定の点灯遅延時間t以上の場合(S30のYes)、車両用灯具システム100は、完全ハイビーム用配光パターンによる前方照射を行う(S32)。一方、カウントCが所定の点灯遅延時間tに達していない場合(S30のNo)、第1の部分ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応した点灯遅延タイマT1のカウントCが所定の点灯遅延時間t以上経過し、かつ、第2の部分ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応した点灯遅延タイマT2のカウントCが所定の点灯遅延時間t以上経過したか否かを判定する(S34)。
点灯遅延タイマT1のカウントCが所定の点灯遅延時間t以上、かつ、点灯遅延タイマT2のカウントCが所定の点灯遅延時間t以上の場合(S34のYes)、少なくとも車両前方の左右領域A1,A3(図7参照)に前走車が存在していないことになる。そこで、車両用灯具システム100は、第3の部分ハイビーム用配光パターンによる前方照射を行う(S36)。一方、点灯遅延タイマT1のカウントCが所定の点灯遅延時間tに達していない場合、または、点灯遅延タイマT2のカウントCが所定の点灯遅延時間tに達していない場合(S34のNo)、点灯遅延タイマT2のカウントCが所定の点灯遅延時間t以上経過したか否かを判定する(S38)。
点灯遅延タイマT2のカウントCが所定の点灯遅延時間t以上の場合(S38のYes)、少なくとも車両前方の左領域A1(図7参照)に前走車が存在していないことになる。そこで、車両用灯具システム100は、第2の部分ハイビーム用配光パターンによる前方照射を行う(S40)。一方、点灯遅延タイマT2のカウントCが所定の点灯遅延時間tに達していない場合(S38のNo)、点灯遅延タイマT1のカウントCが所定の点灯遅延時間t以上経過したか否かを判定する(S42)。
点灯遅延タイマT1のカウントC1が所定の点灯遅延時間t以上の場合(S42のYes)、少なくとも車両前方の右領域A3(図7参照)に前走車が存在していないことになる。そこで、車両用灯具システム100は、第1の部分ハイビーム用配光パターンによる前方照射を行う(S44)。一方、点灯遅延タイマT1のカウントCが所定の点灯遅延時間tに達していない場合(S42のNo)、車両用灯具システム100は、ロービーム用配光パターンによる前方照射を行う(S46)。
ここで、所定の点灯遅延時間t,t,t,tは、制御に不都合のない任意の値を設定することができるが、適切な照射領域による視認性の確保と運転者の違和感の低減を両立するために実験やシミュレーションにより最適な値を設定してもよい。例えば、部分ハイビーム用配光パターンに切り替えられる際の基準となる所定の点灯遅延時間t,t,tは同じ値とすることができる。
灯具制御部40または制御装置50は、前述のように、各種のハイビーム用配光パターンの照射領域に前走車が存在することが示された場合、前走車が存在する照射領域に対応する点灯遅延タイマのカウントをリセットし(S16,S22,S28)、点灯遅延時間をゼロから計時し直している。完全ハイビーム用配光パターンの照射領域は、その他の部分ハイビーム用配光パターンの照射領域を含み、その照射領域よりも広い。そのため、完全ハイビーム用配光パターンに対応する点灯遅延タイマTのカウントCは、部分ハイビーム用配光パターンに対応する点灯遅延タイマT1,T2,T3のカウントC,C,Cよりもリセットされやすい。つまり、カウントCは常にカウントC,C,C以下となる。
そのため、配光パターンの切替えの基準となる所定の点灯遅延時間tが、仮に所定の点灯遅延時間t,t,tより大きい場合、前走車が全く存在しない状況が継続しているときであっても、ロービーム用配光パターンLo→部分ハイビーム用配光パターンAH→完全ハイビーム用配光パターンPHのように配光パターンが切り替わってしまう。
そこで、本実施の形態では、部分ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応する点灯遅延時間t(t,t)を、完全ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応する点灯遅延時間t以上に設定している。
図10(a)〜図10(d)は、点灯遅延時間t(t,t)を、点灯遅延時間t以上に設定した場合の配光パターンの変化を連続的に示した図である。図8(c)では、第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1に変化していたが、図10(c)では、この時点で第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1に対応する点灯遅延タイマT1のカウントCが点灯遅延時間tを超えていないため、ロービーム用配光パターンLoのままである。その後、点灯遅延タイマTのカウントCが先に点灯遅延時間tを経過した場合に完全ハイビーム用配光パターンが形成される(図10(d))。なお、点灯遅延時間t(t,t)を、点灯遅延時間tに対して大きくすればするほどロービーム用配光パターンLoから完全ハイビーム用配光パターンAHに直接切り替わりやすくなるが、一方で部分ハイビーム用配光パターン形成の応答性が低下する。そのため、それぞれの所定の点灯遅延時間は、実験やシミュレーションに基づいて適宜設定すればよい。例えば、点灯遅延時間tを1.5s〜2.5s、点灯遅延時間t(t,t)を3s〜5sとしてもよい。
これにより、ハイビーム用配光パターンの照射領域に前走車が存在することが示された場合であっても、その後、車両用灯具システム100は、それまでの配光パターンから部分ハイビーム用配光パターンを形成せずに直接完全ハイビーム用配光パターンを形成することが可能となる。そのため、配光パターンの頻繁な変化が抑制され、運転者の違和感が軽減される。
(配光候補決定処理)
図11は、図9に示す配光制御のフローチャートの変形例を示す図である。図11に示す処理は、図9に示す遅延タイマカウント処理S100の後に配光候補決定処理S200を実行する点が特徴である。なお、遅延タイマカウント処理S100やステップS30〜S46については図9に示す処理と同じであり、以下の説明では適宜省略する。
完全ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応した点灯遅延タイマTのカウントCが所定の点灯遅延時間tに達していない場合(S30のNo)、カウントCが0か否かを判定する(S48)。カウントCが0でない場合(S48のYse)、この時点では車両前方のハイビーム用配光パターンの照射領域に前走車がいないことを示している。そのため、この状況では、部分ハイビーム用配光パターンを形成する必要はない。なお、カウントCが0の場合(S48のNo)、S34以降の処理は前述の通りである。
そこで、灯具制御部40または制御装置50は、部分ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する点灯遅延時間の計時が完了したときに完全ハイビーム用配光パターンの照射領域に前走車が存在しない場合、計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域の部分ハイビーム用配光パターンの照射を保留し、それまでの配光パターンの形成を保持する(S50)。そして、点灯遅延タイマTのカウントCが所定の点灯遅延時間tに達したら完全ハイビーム用配光パターンが形成される(S32)。
これにより、例えば、部分ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する点灯遅延時間の計時が完了するまでの間に、他の照射領域に存在していた照射回避対象物がハイビーム用配光パターンの全照射領域の範囲外となった場合、車両用灯具システムは、それまでの配光パターンから部分ハイビーム用配光パターンを形成せずに直接完全ハイビーム用配光パターンを形成することが可能となる。そのため、車両用灯具システムが、それまでの配光パターンから、計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域の部分ハイビーム用配光パターンへ変化させ、短時間で完全ハイビーム用配光パターンに変化させるような場合と比較して、配光パターンの頻繁な変化が抑制され、運転者の違和感が軽減される。
(車両移動予測)
図12は、図11に示す配光制御のフローチャートの変形例を示す図である。図12に示す処理は、図11に示す配光候補決定処理S200の各ステップS32,S36,S40,S44,S46で選択された配光パターンを即座に形成するのではなく、選択された配光パターンを候補として以下に述べる処理を行う。なお、遅延タイマカウント処理S100や配光候補決定処理S200については図9や図11に示す処理と同じであり、以下の説明では適宜省略する。
配光候補決定処理S200によりその時点で最適な配光パターンの候補が選択される。次に、候補の配光パターンが完全ハイビーム用配光パターンAHか否かが判定される(S52)。候補の配光パターンが完全ハイビーム用配光パターンAHの場合(S52のYes)、車両用灯具システム100は、完全ハイビーム用配光パターンAHによる前方照射を行う(S54)。一方、候補の配光パターンが完全ハイビーム用配光パターンAHではない場合(S52のNo)、候補の配光パターンが第3の部分ハイビーム用配光パターンPH3か否かが判定される(S56)。
候補の配光パターンが第3の部分ハイビーム用配光パターンPH3の場合(S56のYes)、前回の配光パターンが、ロービーム用配光パターンLo、第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1および第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2のいずれかであったか否かが判定される(S58)。つまり、前回の配光パターンの非照射領域に存在する前走車が画像内で動いているかが判定される。前回の配光パターンが、ロービーム用配光パターンLo、第1の部分ハイビーム用配光パターンおよび第2の部分ハイビーム用配光パターンのいずれかであった場合(S58のYes)、候補となっている第3の部分ハイビーム用配光パターンPH3の中央部に前走車が移動してきていることが推測される。
そこで、更に、前走車の動きが車両前方の領域A1または領域A3(図7参照)に近付いているか否かが判定される(S60)。これにより、いずれ配光パターンの切替えが生じるか否かが推定できる。つまり、領域A2に存在する前走車が領域A1または領域A3に近付いている場合(S60のYes)、いずれ配光パターンの切替えが生じることが予測されるため、車両用灯具システム100は、この時点では、第3の部分ハイビーム用配光パターンに切り替えずに、それまでの配光パターンの形成を保持する(S62)。なお、近付いているか否かは、例えば、前走車のライトの軌跡により判別することができる。
一方、前回の配光パターンが、ロービーム用配光パターンLo、第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1および第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2のいずれでもない場合(S58のNo)、または、領域A2に存在する前走車が領域A1または領域A3にほとんど近付いていない場合(S60のNo)、前走車の動きは配光パターンの切替えがすぐに生じるほど大きくないとして、車両用灯具システム100は、候補であった第3の部分ハイビーム用配光パターンPH3による前方照射を行う(S64)。
次に、候補の配光パターンが第3の部分ハイビーム用配光パターンPH3ではない場合(S56のNo)、候補の配光パターンが第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2か否かが判定される(S66)。候補の配光パターンが第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2の場合(S66のYes)、前回の配光パターンが、ロービーム用配光パターンLoまたは第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1であったか否かが判定される(S68)。つまり、前回の配光パターンの非照射領域に存在する前走車が画像内で動いているかが判定される。前回の配光パターンが、ロービーム用配光パターンLoまたは第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1であった場合(S68のYes)、候補となっている第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2のうち領域A1近傍に前走車が移動してきていることが推測される。
そこで、更に、前走車の動きが車両前方の領域A2または領域A3(図7参照)に近付いているか否かが判定される(S70)。これにより、いずれ配光パターンの切替えが生じるか否かが推定できる。つまり、領域A1に存在する前走車が領域A2または領域A3に近付いている場合(S70のYes)、いずれ配光パターンの切替えが生じることが予測されるため、車両用灯具システム100は、この時点では、第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2に切り替えずに、ロービーム用配光パターンLoに切り替えて前方照射を行う(S72)。
一方、前回の配光パターンが、ロービーム用配光パターンLoおよび第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1のいずれでもない場合(S68のNo)、または、領域A1に存在する前走車が領域A2または領域A3にほとんど近付いていない場合(S70のNo)、前走車の動きは配光パターンの切替えがすぐに生じるほど大きくないとして、車両用灯具システム100は、候補であった第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2による前方照射を行う(S74)。
次に、候補の配光パターンが第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2ではない場合(S66のNo)、候補の配光パターンが第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1か否かが判定される(S76)。候補の配光パターンが第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1の場合(S76のYes)、前回の配光パターンが、ロービーム用配光パターンLoまたは第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2であったか否かが判定される(S78)。つまり、前回の配光パターンの非照射領域に存在する前走車が画像内で動いているかが判定される。前回の配光パターンが、ロービーム用配光パターンLoまたは第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2であった場合(S78のYes)、候補となっている第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1のうち領域A3近傍に前走車が移動してきていることが推測される。
そこで、更に、前走車の動きが車両前方の領域A2または領域A1(図7参照)に近付いているか否かが判定される(S80)。これにより、いずれ配光パターンの切替えが生じるか否かが推定できる。つまり、領域A3に存在する前走車が領域A2または領域A1に近付いている場合(S80のYes)、いずれ配光パターンの切替えが生じることが予測されるため、車両用灯具システム100は、この時点では、第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1に切り替えずに、ロービーム用配光パターンLoに切り替えて前方照射を行う(S82)。
一方、前回の配光パターンが、ロービーム用配光パターンLoおよび第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2のいずれでもない場合(S78のNo)、または、領域A3に存在する前走車が領域A2または領域A1にほとんど近付いていない場合(S80のNo)、前走車の動きは配光パターンの切替えがすぐに生じるほど大きくないとして、車両用灯具システム100は、候補であった第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1による前方照射を行う(S84)。なお、候補の配光パターンが第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1でもない場合(S76のNo)、車両用灯具システム100は、ロービーム用配光パターンLoに切り替えて前方照射を行う(S86)。
このように、灯具制御部40または制御装置50は、例えば、第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2の照射領域に対応する点灯遅延時間の計時が完了したとき、つまり、配光パターンの候補として第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2が選択されている場合であっても、その照射領域の一部である領域A2や領域A3に向かって前走車が接近状態にあることを示す場合、第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2の照射を保留し、前走車が領域A2や領域A3に向かってほとんど接近していない状態の場合、第2の部分ハイビーム用配光パターンPH2による前方照射を許可する。
計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域に前走車が接近状態にある場合、その後、その対応する照射領域に前走車が含まれる可能性が高いことになる。そのため、車両用灯具システム100は、仮に、計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域の部分ハイビーム用配光パターンを形成しても、すぐに他の配光パターンに切り替えることになる。そこで、車両用灯具システム100は、計時が完了した点灯遅延時間が対応する照射領域への部分ハイビーム用配光パターンによる照射が長続きしないと予想される状況の場合には、それまでの配光パターンからその照射領域を照射する部分ハイビーム用配光パターンへの切替えを保留する。これにより、配光パターンの頻繁な変化が抑制され、運転者の違和感が軽減される。
図13は、図12に示す配光制御のフローチャートの変形例を示す図である。図13に示す処理は、図12に示すステップS60,S70,S80の代わりに、自車両が曲路を走行中か判定するステップS86,S88,S90を追加した点が特徴である。車両が曲路を走行する場合、直線路を走行する場合と比較して、照射回避対象物は車両前方を車幅方向に大きく移動して見えることが多い。例えば、図6で説明したように、曲路を走行中に前走車、特に対向車とすれ違う場合、遠方からすれ違うまでの間に撮影した画像内を対向車は横切るように移動して見える。そのため、ハイビーム用配光パターンの一部の照射領域を照射する部分ハイビーム用配光パターンが短時間で切り替わりやすくなる。
そこで、図13に示す処理では、自車両が曲路を走行中であると判定された場合(S86のYes、S88のYes、S90のYes)、候補となっている部分ハイビーム用配光パターンに切り替えるのではなく、それまでの配光パターンを保持するかロービーム用配光パターンLoに切り替える。自車両が曲路を走行中であると判定されない場合(S86のNo、S88のNo、S90のNo)、図12に示すステップS64,S74,S84と同様の処理である。
このように、灯具制御部40または制御装置50は、ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する点灯遅延時間の計時が完了したとき、自車両が曲路走行していると判定された場合、対応するハイビーム用配光パターンの照射を保留する。これにより、配光パターンの頻繁な変化が抑制され、運転者の違和感が軽減される。
曲路の判定は、例えばステアリングセンサの舵角情報や車輪速センサに基づく左右の車輪速差の情報など、一般的な技術により簡易に判定できる。
なお、前走車が先行車の場合、相対的な動きが少ないため、画像内での移動が少ない。そのため、図12に示すステップS60,S70,S80に加えて、それぞれのステップの後に、自車両が曲路を走行中か判定するステップS86,S88,S90を追加してもよい。この処理によれば、最適な配光パターンの選択の精度が向上するとともに、配光パターンの頻繁な切替えが更に抑制される。
図14は、図12に示す配光制御のフローチャートの変形例を示す図である。図14に示す処理は、図12に示すステップS60,S70,S80の代わりに、自動配光制御が実行される車速の下限値を下回ることが予測される状況か否かを判定するステップS92,S94,S96を追加した点が特徴である。配光パターンの自動切替えが実行される車速に下限が設定されている場合、例えば、対向車とすれ違った後に信号などで停車する状況などでは違和感のある配光パターンの切替えが生じるおそれがある。
図15(a)〜図15(c)は、自動配光制御の一例における配光パターンの変化を連続的に示した図である。図15(a)に示すように、直線路を走行中に前方に対向車が存在している場合に、車両用灯具システム100は、第1の部分ハイビーム用配光パターンPH1により前方を照射している。その時点で、前方の信号Sが赤信号なため自車両は減速中である。この状況で、対向車とすれ違うと、自動配光制御により即座に完全ハイビーム用配光パターンAHに切り替わる(図15(b))。しかしながら、自車両は既に減速中であり、信号Sの停止位置に近付く段階で自動配光制御が実行される車速の下限値を下回るため、車両用灯具システム100は、完全ハイビーム用配光パターンAHからすぐにロービーム用配光パターンLoに切り替えて前方を照射することになる(図15(c))。このため、低速時にあまり必要性の高くない完全ハイビーム用配光パターンに切り替わることは自動配光制御に対して運転者が違和感を抱く一因となる。
そこで、図14に示すように、自動配光制御が実行される車速の下限値vを下回ることが予測される状況、つまり、減速中かつ下限値に近い車速であるかを判定している。具体的には、自車両の車速をVとすると、v<V≦v+Rかつ減速中であると判定された場合(S92のYes,S94のYes,S96のYes)、候補となっている部分ハイビーム用配光パターンに切り替えるのではなく、それまでの配光パターンを保持するかロービーム用配光パターンLoに切り替える。ここで、Rは、今回の処理を実行する範囲を決定するための定数であり、例えば、10km/hに設定されている。自車両が加速中、または、自車両の車速Vがv+R<Vを満たす場合(S92のNo、S94のNo、S96のNo)、自車両はすぐには停車状態にならないと推測されるため、図12に示すステップS64,S74,S84と同様の処理が行われる。
このように、灯具制御部40または制御装置50は、ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する点灯遅延時間の計時が完了したとき、減速により車速が車両用灯具の制御下限速度vより所定値分高い制御領域(v+R)内に推移してきた場合、対応するハイビーム用配光パターンの照射を保留し、加速により車速が制御領域外に推移していく場合、対応するハイビーム用配光パターンの照射を行う。したがって、車両用灯具の制御下限速度vを下回る直前にハイビーム用配光パターンが形成されるような状況が抑制される。
加速度や速度は、例えば、車輪速センサの情報や加速度センサの情報に基づいて、一般的な技術により簡易に検出できる。
なお、図12に示すステップS60,S70,S80に加えて、それぞれのステップの後に、自車両が曲路を走行中か判定するステップS86,S88,S90や、自動配光制御が実行される車速の下限値を下回ることが予測される状況か否かを判定するステップS92,S94,S96追加してもよい。
以上の態様を別の観点から説明することもできる。例えば、灯具制御部40や制御装置50は、車幅方向で複数の照射領域に分割されそれぞれの照射領域の照射の有無が切り替えられるハイビーム用配光パターンを形成可能な車両用灯具70のための制御装置である。灯具制御部40や制御装置50は、車両前方状況を示す情報に基づいて車両用灯具70を制御するとき、情報がハイビーム用配光パターンの照射領域の照射拡大を許可する内容である場合、所定の点灯遅時間の経過後に対応する照射領域を照射する。
また、車両用灯具70は、車幅方向で複数の照射領域に分割されそれぞれの照射領域の照射の有無が切り替えられるハイビーム用配光パターンを形成するとともに、車両前方状況を示す情報に基づいてハイビーム用配光パターンの照射領域の照射拡大が許可された場合、所定の点灯遅延時間の経過後に対応する照射領域を照射する。
また、車両用灯具システム100は、複数種のハイビーム用配光パターンとロービーム用配光パターンとを形成可能な車両用灯具70と、車両用灯具70を制御する灯具制御部40や制御装置50と、を備える。灯具制御部40や制御装置50は、消灯状態のハイビーム用配光パターンないしその一部を点灯させるべき状況になったときには所定の遅延時間経過後これを点灯させる一方、点灯状態のハイビーム用配光パターンないしその一部を消灯させるべき状況になったときには遅滞なくこれを消灯するようにしてもよい。
これにより、所定の点灯遅延時間の経過後にハイビーム用配光パターンないしその一部を点灯させるため、車両前方状況を示す情報の変化にすぐには追随せず、照射領域の頻繁な変化が抑制される。そのため、運転者の違和感が軽減される。一方、点灯状態のハイビーム用配光パターンないしその一部を消灯させるべき状況になったときには遅滞なくこれを消灯することで、車両前方に存在する、前走車や歩行者などの照射回避対象物に対してグレアを与えることが回避される。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
10 灯具ユニット、 12 回転シェード、 14 バルブ、 16 リフレクタ、 18 シェード機構、 20 投影レンズ、 24 シェードブレード、 28 シェード回転モータ、 30 撮影ユニット、 40 灯具制御部、 50 制御装置、 52 画像検出部、 54 照射方式決定部、 58 信号出力部、 60 電力回路、 70 車両用灯具、 76 車両位置検出部、 82 パターン制御部、 86 レベリング制御部、 100 車両用灯具システム、 210 前照灯ユニット、 220 ボディブラケット、 222 スイブルアクチュエータ、 226 レベリングアクチュエータ。

Claims (5)

  1. 車幅方向で複数の照射領域に分割されそれぞれの照射領域の照射の有無が切り替えられるハイビーム用配光パターンを形成可能な車両用灯具と、
    車両前方状況を示す情報に基づいて前記車両用灯具を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記情報が前記ハイビーム用配光パターンの照射領域の照射拡大を許可する内容である場合、所定の点灯遅延時間の経過後に対応する照射領域を照射し、
    前記ハイビーム用配光パターンの全照射領域を照射する完全ハイビーム用配光パターンと、一部の照射領域を照射する部分ハイビーム用配光パターンとを形成するとともに、前記情報に前記ハイビーム用配光パターンの照射領域に照射回避対象物が存在することが示された場合、前記照射回避対象物が存在する照射領域に対応する前記点灯遅延時間をゼロから計時し直し、
    前記部分ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応する前記点灯遅延時間の設定値は、前記完全ハイビーム用配光パターンの照射領域に対応する前記点灯遅延時間の設定値以上であることを特徴とする車両用灯具システム。
  2. 前記制御部は、前記部分ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する前記点灯遅延時間の計時が完了したときに他の照射領域に前記照射回避対象物が存在しない場合、前記計時が完了した前記点灯遅延時間が対応する照射領域の前記部分ハイビーム用配光パターンの照射を保留し、前記完全ハイビーム用配光パターンの前記点灯遅延時間の計時が完了したら当該完全ハイビーム用配光パターンを照射することを特徴とする請求項記載の車両用灯具システム。
  3. 前記制御部は、前記部分ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する前記点灯遅延時間の計時が完了したときに、前記情報がその照射領域に向かって前記照射回避対象物が接近状態にあることを示す場合、対応する前記部分ハイビーム用配光パターンの照射を保留し、前記照射回避対象物が非接近状態に移行した場合、対応する前記部分ハイビーム用配光パターンの照射を許可することを特徴とする請求項または請求項記載の車両用灯具システム。
  4. 前記制御部は、前記ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する前記点灯遅延時間の計時が完了したとき前記情報が曲路走行を示す場合、対応する前記ハイビーム用配光パターンの照射を保留することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の車両用灯具システム。
  5. 前記制御部は、前記ハイビーム用配光パターンの照射領域のうちいずれかに対応する前記点灯遅延時間の計時が完了したとき、減速により車速が前記車両用灯具の制御下限速度より所定値分高い制御領域内に推移してきた場合、対応する前記ハイビーム用配光パターンの照射を保留し、加速により前記車速が前記制御領域外に推移していく場合、対応する前記ハイビーム用配光パターンの照射を行うことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の車両用灯具システム。
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