JP5556191B2 - 熱間鍛造非調質鋼部品及びこれに用いる熱間鍛造用非調質鋼 - Google Patents

熱間鍛造非調質鋼部品及びこれに用いる熱間鍛造用非調質鋼 Download PDF

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Description

本発明は、自動車の足廻り部品、クランクシャフト、コンロッド等に適した熱間鍛造非調質鋼部品及びこれに用いる熱間鍛造用非調質鋼に関する。
自動車等の足廻り部品、クランクシャフト、コンロッド等は、炭素鋼や若干の合金元素を添加した低合金鋼を熱間鍛造することにより製造されている。そして、従来より、エネルギーの節約のため、熱間鍛造時の熱を利用し、その後、大気中で空冷するだけで必要とする強度の得られる非調質鋼が多く用いられている。そして、自動車等の燃費改善要求は極めて強く、強度向上に対する要求は強く求められている。
しかし、高強度を得るとは、言い換えれば硬さが高くなるということであり、被削性の低下を意味する。そのため、上記自動車の足廻り部品、クランクシャフト、コンロッド等に要求される、高強度及び被削性の両立は容易ではない。従って、従来から多数の熱間鍛造用鋼が提案されているが、HV300を大きく超える硬さで、優れた被削性を維持できる非調質鋼となると、ほとんど提案されていないのが現状である。
例えば、特許文献1には、鋼の成分組成やAc3変態温度等を限定した、疲労強度に優れた非調質鍛造品の製造方法が記載されている。
上記特許文献1の鋼を含め、多数の非調質鋼が開発されており、これらは大量生産可能な被削性を確保しているが、硬さがHV300未満であり、本発明で目的とする強度が得られない。そして、この鋼の強度を単純に高めても、被削性が低下してしまう。そのため、硬さを高めても優れた被削性を維持できる技術開発が必要であった。
そして、特許文献2には、熱処理は必要となるものの高強度と大量生産可能な被削性の両立が可能で、自動車の足廻り部品の大幅な軽量化を達成可能とする被削性に優れた時効硬化型高強度ベイナイト鋼部品及びその製造方法が記載されている。
特許文献2の鋼部品は、硬さがHV340以上で高強度を有しながら、被削性の優れる材料として提案されており、コストの問題、熱処理が必要であるという点を除けば、従来からの高強度、及び優れた被削性の要求を満足するものである。しかしながら、時効処理が必須であるため、コスト高になる共に、CO2発生量の点で問題がある。
特開平9−194933号公報 特開2004−169055号公報
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、時効処理に頼ることなく、HV340以上、引張強さ1100MPa以上の高強度を確保しつつ、優れた被削性を確保できる熱間鍛造非調質鋼部品及びこれに用いる熱間鍛造用非調質鋼を提供しようとするものである。
第1の発明は、化学成分が、質量%でC:0.35〜0.45%、Si:0.40%以下、Mn:0.90〜1.40%、S:0.04〜0.10%、Cr:1.00%以下、V:0.20〜0.50%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなり、
2Mn+5Mo+Cr<3.1であり、
Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9+Vが0.9〜1.1であり、
硬さがHV340以上であり、
引張強さが1100MPa以上であり、
降伏比が0.7以上であり、
組織がベイナイトが10%以下のフェライト・パーライト組織であることを特徴とする熱間鍛造非調質鋼部品にある(請求項1)。
第2の発明は、上記第1の発明の熱間鍛造非調質鋼部品を製造するための熱間鍛造用非調質鋼であって、
化学成分が、質量%でC:0.35〜0.45%、Si:0.40%以下、Mn:0.90〜1.40%、S:0.04〜0.10%、Cr:1.00%以下、V:0.20〜0.50%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなり、
2Mn+5Mo+Cr<3.1であり、
Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9+Vが0.9〜1.1であることを特徴とする熱間鍛造用非調質鋼にある(請求項2)。
上述したように、高強度を追及し、硬さを高くすると、それにより一般的には被削性は低下する。しかしながら、被削性は硬さのみで定まるわけではなく、特定の条件を備えることにより、高強度で高硬度であっても優れた被削性を実現できる場合があると考えられる。
そこで、本発明の熱間鍛造非調質鋼部品及びこれに用いる熱間鍛造用非調質鋼は、コストを増大させることなく、高強度及び優れた被削性が得られるように、鋼を構成する各化学成分等の条件について鋭意検討を重ね、その条件を明確にしたものである。
本発明において、高強度とは、引張強さ1100MPa以上であり、0.2%耐力が770MPa以上であることとする。また、優れた被削性とは、従来のHV250程度の硬さの非調質鋼と比べ同等以上の被削性を有することとした。
本発明の熱間鍛造非調質鋼部品は、上記強度を実現するために、硬さがHV340以上であることを必須要件とする。また、同じ硬さであっても、降伏比が低いと耐力が下がって強度が低下するため、降伏比が0.7以上であることを必須要件とする。
そして、上記硬さ及び降伏比を満足し、かつ被削性を得ることができるように、成分元素の含有率、及びその配合比率を規定した。
上記化学成分は、質量%でC:0.35〜0.45%、Si:0.40%以下、Mn:0.90〜1.40%、S:0.04〜0.10%、Cr:1.00%以下、V:0.20〜0.50%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる。
C:0.35〜0.45質量%,
Cは強度を確保するための基本元素である。そのため、Cの含有率を0.35質量%以上とすることにより、上述の高強度(引張強さ1100MPa以上、0.2%耐力770MPa以上)を確保することができる。しかし、含有率が0.45質量%を超えると、急激に被削性が低下するため、上限を0.45質量%とした。
Si:0.40質量%以下,
Siは、製鋼時の脱酸剤として有効な元素であるが、鍛造後の冷却時に生じる脱炭量が増加し疲労強度を低下させるため、添加は脱酸に必要な最低限の量とすることが好ましい。そのため、Siの含有率の上限を0.40質量%とした。
Mn:0.90〜1.40質量%,
Mnは、製鋼時の脱酸ならびに鋼の強度、靭性バランスを調整するために添加される元素であり、0.90質量%以上が必要である。しかし、Mnは多量添加すると、ベイナイト組織が生じ、耐力、被削性が大きく低下するため、上限を1.4質量%とした。
S:0.04〜0.10質量%,
Sは、鋼中でCaS、MgS、MnS、(Ca,Mn)S、(Ca,Mg)S、(Ca,Mg,Mn)S等の硫化物系介在物を形成し、被削性向上に効果のある元素であり、HV340以上の硬さで必要な被削性を確保するためには不可欠な元素であるため、下限を0.04質量%とした。しかし、添加量を増加すると被削性に効果のある一方で、鍛造時に割れの発生が生じ易くなるため、上限を0.10質量%とした。
Cr:1.00質量%以下,
Crは、鋼の強度、靭性バランスを調整するために有効な元素である。しかしながら、添加量を増加するとMnの場合と同様にベイナイトが生じ、耐力、被削性が大きく低下するため、上限を1.00質量%とした。
V:0.20〜0.50質量%,
Vは、鋼中で炭窒化物となって鍛造後の冷却中に金属組織において微細に析出することにより、フェライトを強化するという非調質鋼にとっては必須の元素である。そして、Vを0.2質量%以上含有させることにより、降伏比を0.7以上とすることができ、同一硬さで比較した場合の得られる耐力を高め、強度を改善することができる。しかしながら、0.5質量%を超えて含有させても、効果が飽和するため、上限を0.5質量%とした。
また、2Mn+5Mo+Cr<3.1である。
上記式における、Mn、Mo、Crは、それぞれ、上記化学成分における含有率(質量%)である。
上記成分元素の含有率がそれぞれ上記範囲を満たし、かつ、2Mn+5Mo+Cr<3.1を満たすことにより、ベイナイトの発生を10%以下に抑制し、主な組織をフェライト・パーライトとすることができ、被削性、及び降伏比0.7以上を確保することができる。ここで、ベイナイトの発生率は、断面観察による面積率によって評価する。
また、Ceq(炭素当量)=C+Si/7+Mn/5+Cr/9+Vが0.9〜1.1である。なお、上記式における、C、Si、Mn、Cr、Vは、それぞれ、上記化学成分における含有率(質量%)である。
上記成分元素の含有率がそれぞれ上記範囲を満たし、かつ、Ceqが上記範囲を満たすことにより、HV340以上の硬さを有しつつ、優れた被削性を得ることができる。
このように、上述の条件を全て満足することにより、両立することが困難である高強度及び優れた被削性を非調質で達成することができる。すなわち、特許文献2に記載された発明のように時効処理に頼る必要がなく、コストの増大を防ぐことができる。
つまり、本発明によれば、時効処理に頼ることなく、高強度を確保しつつ、優れた被削性を確保できる熱間鍛造非調質鋼部品及びこれに用いる熱間鍛造用非調質鋼を提供することができる。
実施例1における、C含有率、第1被削性指数、及びCeqの関係を示すグラフ図。 実施例1における、Ceqと硬度HVとの関係を示すグラフ図。 実施例1における、Mn含有率、第1被削性指数、及びCeqの関係を示すグラフ図。 実施例1における、Cr含有率、第1被削性指数、及びCeqの関係を示すグラフ図。 実施例1における、V含有率と降伏比との関係を示すグラフ図。 実施例1における、2Mn+5Mo+Crとベイナイト面積率との関係を示すグラフ図。 実施例1における、脱炭性指数と耐久比との関係を示すグラフ図。 実施例1における、Si含有率と脱炭性指数との関係を示すグラフ図。 実施例1における、S含有率と第2被削性指数との関係を示すグラフ図。 実施例1における、S含有率と割れ発生の関係を示す説明図。
本発明の熱間鍛造非調質鋼部品及び熱間鍛造用非調質鋼における化学成分は、上述したように、質量%でC:0.35〜0.45%、Si:0.40%以下、Mn:0.90〜1.40%、S:0.04〜0.10%、Cr:1.00%以下、V:0.20〜0.50%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなる。
そして、上記各成分の条件は、後述する実施例に示すごとく、様々な成分組成を有す鋼を用いた多くの実験を重ねて検討することにより得た条件である。
(実施例1)
本例は、本発明の実施例にかかる熱間鍛造非調質鋼部品及び熱間鍛造用非調質鋼について説明する。
本例では、本発明の実施例として、表1に示す組成を有する鋼(試料E1〜試料E12)、本発明の比較例として、表1、2に示す組成を有する鋼(試料C1〜試料C26)を作製した。また、後述するごとく、S含有量と被削性との関係を評価するための比較例及び実施例として、表2に示す組成のを有する鋼(比較例としての試料C27、C28、C30〜C32、及び実施例としての試料C29)も作製した。
熱間圧延した棒鋼を鍛伸し、φ35mmの丸棒を製造した後、1200℃×30minで加熱保持後ファン空冷し、表1及び表2に示す組成を有する鋼(試料E1〜試料E12、及び試料C1〜試料C32)を作製した。
Figure 0005556191
Figure 0005556191
<硬さ、ベイナイト面積率>
次に、試料E1〜試料E12、及び試料C1〜試料C26について、T断面のD/4部(丸棒の軸方向に直交する断面(T断面)における、外周面から中心に向かう深さが直径Dの1/4の部位)の硬さ及びミクロ組織を観察し、ベイナイト面積率を測定した。
硬さは、ビッカース硬さ(JIS Z 2244(2003)に準拠)を測定することにより測定した。
ミクロ組織は、ナイタールで腐食し、光学顕微鏡を用いて観察した。
表3、表4に、硬さ及びベイナイト面積率(%)を示す。
組織は、大部分がフェライト・パーライト組織でベイナイト組織は含まれていない(後述する図1〜図9において◆で表示)が、一部でベイナイト組織の存在が面積率10%を超えて確認された試料については、図1〜図7において、◇で表した。また、ベイナイト組織の存在が面積率10%以下の範囲で確認された試料については、図1〜図7において、△で表した。
Figure 0005556191
Figure 0005556191
<旋削試験>
次に、試料E1〜試料E12(試料E8は除く)、および試料C1〜試料C26について、切込速度200m/min、送り0.30mm/rev、仕込み2.0mm、水溶性切削油シンセティック♯770TG(20倍希釈)、刃具材質:超硬AC2000コートの条件で、旋削試験を実施(試験時間1000秒)した。試験後の刃具の横逃げ面摩耗幅を測定し、評価した。
試験結果は、成分がC:0.20−Si:0.25−Mn:0.80−Cr:0.2−V:0.23−S:0.06で、硬さがHV250のフェライト・パーライト型非調質鋼(従来の非調質鋼)に対して旋削試験を行った場合の横逃げ面摩耗幅を1とし、各試料に対して旋削試験を行った場合の横逃げ面摩耗幅を比率(これを第1被削性指数とする)で表3及び表4に併せて示した。
本発明は、上述したように、HV340以上の硬さであるにも関わらず、硬さがHV250程度の従来の非調質鋼と同等以上の被削性を得ることを課題としている。そして、まず、Cの含有率、及びCeqに着目し、Cの含有率、被削性、及びCeq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9+Vとの関係から、第1被削性指数を1以下とすることが可能な炭素の含有率、及びCeqの条件を規定した。
図1に、試料E1〜試料E12(試料E8は除く)、及び試料C1〜試料C26について、上記旋削試験により得られた第1被削性指数、C含有率、及びCeqの関係を示す。図1は、横軸にCeqをとり、縦軸に第1被削性指数とった。上述したように、図1において、◇はベイナイト組織の存在が面積率10%を超えて確認された試料(C含有率0.35〜0.40質量%)の結果を示し、△はベイナイト組織の存在が面積率10%以下の範囲で確認された試料を示す。また、図1における曲線AはC含有率が0.35〜0.45質量%である試料の結果の近似曲線を示し、曲線BはC含有率が0.50質量%程度である試料の結果の近似曲線を示し、曲線CはC含有率が0.70質量%程度である試料の結果の近似曲線を示す。
なお、図1より、ベイナイト組織が10%を超えて生じると被削性が大きく低下することが確認できたため、上記した近似曲線は、ベイナイト組織が10%を超えて生じた試料のデータを除外して作製したものである。
図1より、Cの含有率及びCeqの値が大きくなるに従い第1被削性指数が大きくなるものの、C含有率が0.35〜0.45質量%の場合にはCeqが1.1%以下の範囲であればその変化は小さく、本発明で定めた成分範囲内において、V、Si含有率等の他の成分組成が変化しても大きな影響はなく、第1被削性指数は1以下を満足できることがわかる。そして、Cの含有率が0.45質量%を超えると、急激に被削性が悪化し、Ceqの値に関わらず第1被削性指数1以下を満足し難くなることがわかる。そのため、C含有率の上限を0.45質量%とし、Ceqの上限値を1.1とした。
Cの含有率が少なければ必要となる被削性を確保することができる。しかしながら、上述したように、Cは強度を確保するために必要な基本元素であり、Cの含有率を低減すると、強度が得難くなる。そして、Vを多く含有させて強度を確保しようとすると、コストが高くなる。また、被削性の確保のためMn、Crの含有率を増加することができず、また、脱炭の抑制のためSiの含有率を増加することもできない。そのため、強度確保、及び他の成分元素の影響を考慮し、Cの下限値を0.35質量%とした。
そして、被削性及び強度についてより厳しい条件が要求される場合には、Cの含有率を0.37〜0.43質量%とすることがより好ましい。
続いて、Ceqと硬さHVとの関係を検討し、Ceqの下限値を規定した。
図2には、試料E1〜試料E12、及び試料C1〜試料C26について、Ceqと硬度HVとの関係を示す。図2は、横軸をCeq、縦軸を硬さHVをとした。上述したように、◇はベイナイト組織の存在が面積率10%を超えて確認された試料の結果であり、△はベイナイト組織の存在が面積率10%以下の範囲で確認された試料の結果である。
上述したように、本発明は、高強度を実現するために、硬度がHV340以上を満足することを条件としている。硬さがHV340未満である場合には、引張強さで1100MPa以上の高強度を得られないおそれがある。そして、本発明で規定した成分からなる非調質鋼を鍛造し、空冷した後の硬度は、本発明で規定した成分範囲内であれば成分の種類に関係なくCeqで整理することができ、図2より、Ceqが0.9以上の範囲となる配合比率である場合に、HV340以上を満足できることが分かる。そのため、Ceqの下限値を0.9とした。
次に、炭素以外の成分の含有率の最適化を行った。
図3は、上記試料E1〜試料E12(試料E8をの除く)、及び試料C1〜試料C26のうち、C含有率が0.43質量%以下であり、Cr含有率が1.0質量%以下である試料ついての、Mn含有率、第1被削性指数、及びCeqの関係を示す。図3は、横軸をCeq、縦軸を第1被削性指数とした。上述したように、◇はベイナイト組織の存在が面積率10%を超えて確認された試料の結果であり、△はベイナイト組織の存在が面積率10%以下の範囲で確認された試料の結果である。図3における曲線DはMn含有率が1.4質量%以下である試料の結果近似曲線を示し、曲線EはMn含有率が1.4質量%を超える試料の近似曲線を示す。
図3においてC含有率及びCr含有率が上記範囲内にある試料に限定することにより、C及びCrを多量に含有することによる被削性低下の影響を排除し、Mn含有率の被削性低下への影響を検証できる。そして、Mn含有率、第1被削性指数、及びCeqとの関係からMn含有率の上限値を規定した。
図3より、ベイナイト組織が10%以下となる範囲でのMn含有率の変化は被削性に大きな影響はないが、Mnの含有率が増加し、ベイナイト組織が10%を超えて生じると被削性が急激に低下することがわかる。
そして、Mn含有率が1.4質量%以下であり、ベイナイト組織が10%以下となる範囲については、Ceq0.9〜1.1の範囲において、第1被削性指数1以下を満足できることがわかる。この結果より、Mnの含有率の上限を1.4質量%とした。
そして、Mnは、上述したように、製鋼時の脱酸ならびに鋼の強度、靭性バランスを調整するために添加される元素である。そして、この効果を得るために、Mnの含有率の下限を0.90質量%とした。
図4は、上記試料E1〜試料E12(試料E8を除く)、及び試料C1〜試料C26のうち、C含有率が0.43質量%以下であり、Mn含有率が1.4質量%以下である試料ついての、Cr含有率、第1被削性指数、及びCeqの関係を示す。図4は、横軸をCeq、縦軸を第1被削性指数とした。上述したように、◇はベイナイト組織の存在が面積率10%を超えて確認された試料の結果であり、△はベイナイト組織の存在が面積率10%以下の範囲で確認された試料の結果である。図4における曲線FはCr含有率が1.0質量%以下である試料の結果の近似曲線を示し、曲線GはCr含有率が1.0質量%を超える試料の結果の近似曲線を示す。
図4においてC含有率及びMn含有率が上記範囲内である試料に限定することにより、C及びMnを多量に含有することによる被削性低下の影響を排除し、Cr含有率の被削性低下への影響を検証できる。そして、Cr含有率、第1被削性指数、及びCeqとの関係からCr含有率の上限値を規定した。
図4より、ベイナイト組織が10%以下となる範囲でのCr含有率の変化は、被削性に大きな影響はないが、Crの含有率が増加し、ベイナイト組織が10%を超えて生じると被削性が急激に低下することが分かる。
そして、Cr含有率が1.0質量%以下の場合には、Ceq0.9〜1.1の範囲において第1被削性指数1以下を満足できることが分かる。この結果より、Crの含有率の上限を1.0質量%とした。
<引張試験>
次に、試料E1〜試料E12、及び試料C1〜試料C26のD/4部から試験片を切り出し、試験片加工後、引張試験の実施を行った。
表3、表4に、引張強さTS(MPa)、0.2%耐力PS(MPa)、及び降伏比を示す。
図5は、試料E1〜試料E12、及び試料C1〜試料C26について、引張試験において得られた降伏比と、V含有率との関係を示す図である。図5は、横軸をV含有率(質量%)、縦軸を降伏比とした。上述したように、図5において、◇はベイナイト組織の存在が面積率10%を超えて確認された試料の結果であり、△はベイナイト組織の存在が面積率10%以下の範囲で確認された試料の結果である。
上述したように、本発明においては、強度確保のため、降伏比が0.7以上を満足することを条件としている。降伏比が0.7未満である場合には、耐力が劣るため、強度の点で劣るものとなる。
そして、図5より、Vの含有率が増加するにしたがって降伏比は向上することがわかる。そして、Vの含有率が0.2質量%以上であり、かつ、ベイナイト組織が10%以下である場合には、降伏比0.7以上を満足できることがわかる。以上の結果より、主となる組織をフェライト・パーライト組織に限定し、許容するベイナイト組織の上限を面積率で10%以下にすると共に、Vの含有率の下限を0.2質量%とした。
また、図5より、Vの含有率が0.5質量%以上となると、降伏比の向上効果が飽和し降伏比が上昇してないことが分かる。また、Vの多量添加はコストの増大につながる。また、Vの含有率が多くなると、硬くなり、被削性を低下させるおそれがある。そのため、Vの含有率の上限を0.5質量%とした。
また、上述したように、HV340以上の高い硬さ領域で優れた被削性を確保するには、熱間鍛造非調質鋼部品の組織をベイナイト組織が面積率で10%以下であるフェライト・パーライト組織とすることが必要であるが、ベイナイト組織が生じるかどうかはMn、Cr、Moの3元素の含有率が問題となる。そのため、その上限を把握するために、上記3元素とベイナイト面積率の関係を示した図が図6である。
図6には、試料E1〜試料E12、及び試料C1〜試料C26についての、2Mn+5Mo+Crとベイナイト面積率との関係を示す。図6は、横軸に2Mn+5Mo+Crをとり、縦軸にベイナイト面積率(%)をとった。上述したように、◇はベイナイト組織の存在が面積率10%を超えて確認された試料の結果であり、△はベイナイト組織の存在が面積率10%以下の範囲で確認された試料の結果である。
そして、図6より、2Mn+5Mo+Crが3.1未満である場合には、ベイナイトの発生を10%以下に抑制できることが確認できる。
特にMoは、Mn、Crに比べ少量の添加でベイナイト組織が生じると共に、Mn、Crに比べ高価な元素であるため、本発明では不純物としての含有のみ許容しているので、その含有率は0.02質量%以下であることが好ましい。
上記熱間鍛造非調質鋼部品が、フェライト・パーライト以外の組織であるベイナイト組織を有している場合には、上述したように、被削性が低下するだけでなく、降伏比も低下し、強度、被削性で共に劣る結果となる。
<疲労試験>
次に、試料E1〜試料E12、試料C8、試料C9、試料C22、及び試料C23について、応力比=−1、周波数30Hzの条件で、両振り引張圧縮疲労試験を行った。
表3及び表4に107回疲労限度(MPa)、及び耐久比(=107回疲労限度/引張強さ)を示す。
<脱炭性>
その後、試料E6、試料E7、試料E9、試料E10、試料C8、試料C9、及び試料C21〜試料C26について、JIS G 0058(2007)に規定された「鋼の脱炭層深さ測定方法」を行い、脱炭層深さを比較することにより脱炭性を評価した。
なお、表3、表4に示した脱炭性指数は、機械構造用炭素鋼S55Cの脱炭層深さを1とし、比率で示したものである。
脱炭が少ないと強度低下少なく、脱炭量が増加すると、表面硬さが低下すると共に、鋼表面のスケールの影響で表面正常が低下し、切欠効果により、鋼自体が本来もつ疲労強度を十分に発揮できなくなる問題が起きる。そのため、脱炭による疲労強度の低下を評価するために、図7に、脱炭性指数と耐久比との関係を示した。図7は、横軸に脱炭性指数をとり、縦軸に耐久比をとった。
本発明の熱間鍛造非調質鋼部品は、強度確保のため、0.38以上の耐久比を有することが望ましい。そして、図7より、脱炭性指数と耐久比との関係から、脱炭性指数が0.2以下であれば、耐久比0.38以上を満足できることが分かる。
また、Siの含有率が大きくなると熱間鍛造非調質鋼部品の脱炭量が増加してしまう。そのため、脱炭量との関係から、0.38以上の耐久比を有することができるSiの含有率を規定した。
図8に、脱炭性に影響を与えるSiの含有率と脱炭性指数との関係を示す。図8は、横軸にSi含有率(質量%)、縦軸に脱炭性指数をとった。
図8より、Si含有率0.40質量%以下で脱炭性指数0.2以下を満足でき、疲労強度の低下を抑制できることが分かる。そのため、Siの含有率の上限値を0.40質量%とした。
<ドリル試験>
次に、試料E8、及びS以外の成分、Ceq、及び2Mn+5Mo+Crが上述の範囲を満たす試料C27〜試料C32(なお、試料C29については、S成分も上述の範囲内にある本発明品に相当する)について、日立ツール株式会社製強力型ロングドリルφ5(材質 ハイス)を使用してドリル試験を行った。回転数1127rpm、送り0.13mm/rev、加工深さ40mm、穴数150(未貫通穴)の条件で行った。150穴加工後の逃げ面コーナー磨耗量を測定し、比較、評価を行った。
試験結果は、成分が、C:0.20−Si:0.25−Mn:0.80−Cr:0.2−V:0.23−S:0.06で、硬さがHV250のフェライト・パーライト型非調質鋼(従来の非調質鋼)に対し150穴加工を行った後のドリルの逃げ面磨耗量を1とし、各試料に対して150穴加工を行った後のドリルの逃げ面磨耗量の結果を比率(これを第2被削性指数とする)で表3及び表4に示す。
図9には、上記ドリル試験により得られた試料E8、及び試料C27〜試料C32の第2被削性指数と、S含有率との関係を示す。図9は、横軸にS含有率(%)、縦軸に第2被削性指数をとった。
Sは、上述したように、被削性向上に効果のある元素である。そして、S含有率と第2被削性指数の関係からS含有率の下限を規定した。
図9より、Sは、含有率が多くなるほど、被削性が向上することが分かる。そして、S以外の成分、Ceq、及び2Mn+5Mo+Crが上記範囲を満たす場合には、Sの含有率が0.040質量%以上であれば、第2被削性指数1以下を満足できることが分かる。これにより、Sの含有率の下限を0.040質量%とした。
<割れ性>
次に、試料E6、試料E7、試料C8、試料C9、及び試料C21〜試料C26ついて、それぞれ100個鍛造し、割れの発生の有無を確認することにより割れ性を評価した。
鍛造は、φ35×200の鋼材を1200℃に加熱後、鍛造し、コンロッド部品を100個製造した。鍛造後、割れの発生の有無を確認した。
割れ性は、100個中1個でも割れが発生した場合を不合格(評価×)とし、100個全てに割れが発生していない場合を合格(評価○)とする。
Sの含有率が多くなると、延伸したMnSが増加して異方性が生じ、圧延直角方向での強度特性低下の原因となり、割れが発生し易くなる。そのため、Sの含有率と割れ発生の関係からS含有率の上限を規定した。
図10は、S含有率と、割れ発生の有無の関係を示す図である。
図10より、S含有率が0.100質量%を超えると割れが発生することがわかる。また、図10には示していないが、S含有率の増加とともに、割れ個数が増加した。そのため、Sの含有率の上限を0.100質量%とした。
そして、大量生産した場合に確実に割れを防止するためには、S含有率の上限を低めとするのが望ましく、Sの含有率は、0.04〜0.07質量%であることが好ましい。
なお、不可避的不純物としては、他に、P:0.030質量%以下、Cu:0.30質量%以下、Ni:0.30質量%以下等が挙げられる。
以上説明した多数の実験の結果を総合的に組み合わせることによって初めて高強度と優れた被削性の両方の特性を兼ね備えた熱間鍛造非調質鋼部品の条件が判明し、本発明を完成させることができた。即ち、質量%でC:0.35〜0.45%、Si:0.40%以下、Mn:0.90〜1.40%、S:0.04〜0.10%、Cr:1.00%以下、V:0.20〜0.50%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなり、2Mn+5Mo+Cr<3.1であり、Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9+Vが0.9〜1.1であり、硬さがHV340以上であり、降伏比が0.7以上であり、かつ、組織がベイナイトが10%以下のフェライト・パーライトである熱間鍛造非調質鋼(試料E1〜試料E12)は、時効処理を行っていなくても、引張強さ1100MPa以上、及び0.2%耐力が770MPa以上を満足することができ、また、従来のHV250程度の硬さの非調質鋼と比べ同等以上の被削性を有することができる。さらに、脱炭を抑制して優れた疲労強度を確保することができる。

Claims (2)

  1. 化学成分が、質量%でC:0.35〜0.45%、Si:0.40%以下、Mn:0.90〜1.40%、S:0.04〜0.10%、Cr:1.00%以下、V:0.20〜0.50%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなり、
    2Mn+5Mo+Cr<3.1であり、
    Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9+Vが0.9〜1.1であり、
    硬さがHV340以上であり、
    引張強さが1100MPa以上であり、
    降伏比が0.7以上であり、
    組織がベイナイトが10%以下のフェライト・パーライト組織であることを特徴とする熱間鍛造非調質鋼部品。
  2. 請求項1に記載の熱間鍛造非調質鋼部品を製造するための熱間鍛造用非調質鋼であって、
    化学成分が、質量%でC:0.35〜0.45%、Si:0.40%以下、Mn:0.90〜1.40%、S:0.04〜0.10%、Cr:1.00%以下、V:0.20〜0.50%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物よりなり、
    2Mn+5Mo+Cr<3.1であり、
    Ceq=C+Si/7+Mn/5+Cr/9+Vが0.9〜1.1であることを特徴とする熱間鍛造用非調質鋼。
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