JP5555729B2 - 極低温機器の端末装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超電導ケーブルなどの極低温機器の端末装置に関する。
超電導ケーブルなどの極低温機器の端末装置は、一端が極低温機器に電気的に接続され、他端が常温部に引き出される、導体引出棒を有する。導体引出棒は、通常、電気及び熱の良導体である銅で構成されているため、この導体引出棒を通って常温領域から極低温領域(つまり極低温機器)に熱が流入する。この熱の流入により極低温機器の温度が所定温度よりも上昇すると、超電導特性が低下してしまう。よって、極低温機器の端末装置では、この導体引出棒を通しての熱流入を極力小さくすることが重要である。
導体引出棒を通しての熱流入を抑えるための構成が、例えば、特許文献1−3で開示されている。
特許文献1には、導体引出棒(特許文献1における導体2)の周囲に真空断熱層を設けることで、導体引出棒(導体)の周面を常温領域から断熱する極低温ケーブルの端末部の構成が開示されている。これにより、導体引出棒(導体)の周囲から流入する熱量を小さくできるので、導体引出棒(導体)を通しての極低温機器(特許文献1では極低温ケーブル)への熱流入を小さくできる。
特許文献2には、導体引出棒(特許文献2における引出し導体47)の温度勾配部及びストレスコーン全体を真空中に設置することで、外部から極低温領域への熱流入をより抑制できる構成が開示されている。さらに、特許文献2には、導体引出棒(引出し導体)と極低温機器(引用文献2では超電導ケーブル)との接続部を、電気絶縁性の良好な液体窒素で電気絶縁し、かつ導体引出棒(引出し導体)の温度勾配部を、その周囲にストレスコーンを設けた状態で真空によって電気絶縁することにより、コンパクトな構成で安定した電気絶縁性能を得ることができる極低温ケーブルの終端接続装置の構成が開示されている。
特許文献3には、導体引出棒に相当する導体を金属管の内部に挿通し、この金属管の内部に冷却液又はガスを充填すると共にこの金属管に真空又は断熱材による断熱層を形成することにより、導体の温度上昇及びストレスコーンの損傷を防止する構成が開示されている。
特許文献4には、極低温部から常温部に引き出される導体引出棒(導体部)を有する極低温機器の端末構造であって、導体引出棒(導体部)は中空パイプを備え、中空パイプの密閉空間内にヘリウム等の極低温で液化しない気体を充填する構成が開示されている。これにより、特許文献4では、ブッシング内部に極低温で液化物が発生することを防止し、空間内及び空隙部内が負圧となることに伴って絶縁性能が低下することを防止している。
実開平2−30232号公報 特開平8−196029号公報 実開昭54−8698号公報 特開2002−280628号公報
ところで、特許文献1の極低温ケーブルの真空断熱型の終端接続装置においては、ストレスコーンの上半部が大気中に露出し、下半部が極低温領域に位置する構造であるため、ストレスコーンを通しての熱流入が大きく、外部からの熱流入を十分に小さくすることが困難である。また、ストレスコーン内部での温度差が大きいため、ストレスコーンに熱歪みによるクラックが発生する可能性があり、電気絶縁性の面でも問題がある。また、特許文献1のストレスコーンはゴム製であり、フランジは鍔部がゴム製のストレスコーン中に埋設されている。このため、金属製のフランジを筒部に固定してもゴムが弾性体のため、機械特性が安定しないおそれがある。
また、特許文献2の極低温ケーブルの終端接続装置においては、ストレスコーンが大気中に露出せず、碍管及び真空容器内に真空中に設置するため、特許文献1に比べて外部から極低温領域の熱流入を小さくすることができる。しかし、ストレスコーンの外周は真空絶縁としているため、絶縁油と比較して絶縁性能が劣るため、絶縁油の場合に比べて沿面距離を長くする必要がある。また、ストレスコーンの外周に磁器製の碍管を設ける必要がある。よって、端末装置が大型化するという問題がある。また、部品点数が多く、端末装置の組み立てにも時間を要するという問題がある。
また、特許文献3の極低温ケーブル等の端末部においては、導体引出棒に相当する編紐状の導体を金属管内部に挿通することで、ストレスコーンの常温領域における亀裂の発生を防止している。しかし、特許文献2と同様にストレスコーンの外周に碍管が必要であり、端末装置が大型化するという問題がある。また、部品点数が多く端末装置の組み立てに時間を要するという問題がある。
また、特許文献4においては、特許文献2及び特許文献3と同様にブッシングの外周に碍子(碍管)を設ける必要があり、端末装置が大型化するという問題がある。さらに、特許文献4においては、碍子内に絶縁油を充填することでブッシングを絶縁している。しかし、碍子内を絶縁油で絶縁する場合、地絡等で絶縁油が膨張しても碍子が破損しないように絶縁油上面に空気層を設ける必要がある。この空気層があることにより依然として極低温領域への熱流入が問題となる。また、絶縁油を充填する作業等、施工面においても煩雑となる。
特許文献2乃至4においては、いずれも碍管を外側に被せる必要があるため、導体引出棒外周と碍管内部との間に隙間が存在する構成となる。この隙間が、導体引出棒を経由して熱の影響を受け易く、ひいては極低温領域へ熱流入するおそれがあった。
また、碍管内をSFガス等の絶縁ガスで絶縁する極低温機器の端末装置の場合は、SFガスが負圧にならないように圧力ゲージ等を付けて管理する付帯設備が必要となる。よって、その分部品点数が多くなり、極低温機器の端末装置に多くのコストがかかる。
本発明は、以上の点を考慮してなされたもので、超電導ケーブルなどの極低温機器への熱流入を十分に抑制できる簡易でコンパクトな構成の端末装置を提供することを目的とする。
本発明の極低温機器の端末装置の一つの態様は、極低温機器に接続され、極低温領域から常温領域に引き出される導体引出棒を有する、極低温機器の端末装置であって、導体引出棒と、前記導体引出棒の外周に設けられたエポキシ樹脂からなる絶縁筒と、前記絶縁筒の外周に一体的に設けられ、それ自身の外周に複数の襞部が長手方向に離間して形成されたポリマー被覆体と、前記絶縁筒に連設される、前記エポキシ樹脂からなる下部ブッシング部と、を備え、前記絶縁筒は常温領域に配置され、前記下部ブッシング部は極低温領域に配置され、前記導体引出棒は、中空パイプであり、前記中空パイプの下端部は前記下部ブッシング部より露出され、前記中空パイプの当該露出する部分には液体窒素流入部を有し、前記下部ブッシング部は、表面の導電層の下端部に前記極低温領域側の遮蔽としてベルマウス部を備え、前記絶縁筒には遮蔽金具が埋設されており、前記中空パイプの中空部には、少なくとも前記中空パイプの下端部から、前記ベルマウス部に対応する位置まで液体窒素が充填され、前記下部ブッシング部の外周には、前記ベルマウス部が浸る位置まで液体窒素が前記極低温領域に貯められている
本発明によれば、中空パイプである導体引出棒が液体窒素によって内部から冷却されるので、この中空パイプ(つまり導体引出棒)を通って常温領域から極低温機器へと熱が流入することを、確実に防止できる。また、従来のように中空の碍管を被せる構成ではないため、コンパクトな端末装置を実現できる。よって、極低温機器への熱流入を十分に抑制できる簡易でコンパクトな構成の端末装置を実現できる。
実施の形態に係る超電導ケーブル端末装置の構成を示す図 他の実施の形態の超電導ケーブル端末装置の構成を示す図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る極低温機器の端末装置として超電導ケーブル端末装置の構成を示す縦断面図である。極低温機器の端末装置としての超電導ケーブル端末装置100は、極低温機器としての超電導ケーブル200に接続されている。
超電導ケーブル端末装置100は、ポリマー套管110と、接続部120と、液体窒素槽130と、真空槽140と、を有する。
接続部120は、ポリマー套管110の導体引出棒111と、超電導ケーブル200とを電気的に接続する部分である。接続部120は、本実施の形態では、導体引出棒111と接続するための可とう接続導体121と、可とう接続導体121と超電導ケーブル200の導体とを電気的に接続する導体接続部122とを備える。導体接続部122の構成は既知の構成でよい。液体窒素槽130内には、配管160から液体窒素150を注入することで、液体窒素150が貯えられる。液体窒素槽130は、ポリマー套管110の下端部(後述する下部ブッシング部117)、接続部120、及び超電導ケーブル200の終端部を収容しており、これらの部分が浸される量の液体窒素150が貯えられている。さらに、液体窒素槽130の外側には真空槽140が設けられる。
ポリマー套管110は、導体引出棒111と、絶縁筒112と、ポリマー被覆体113と、を有する。導体引出棒111は、絶縁筒112の中心に配置されており、その上端は端子部T1に接続されていると共にその下端は接続部120に接続されている。絶縁筒112は、導体引出棒111の外周に設けられている。ポリマー被覆体113は、絶縁筒112の外周に設けられており、その外周部には複数個の襞部113aがポリマー被覆体113の長手方向に沿って離間して形成されている。
ここで、絶縁筒112は、機械的強度の高いエポキシ樹脂で形成されている。ポリマー被覆体113は、電気絶縁性能に優れる材料、例えばシリコーンポリマー(シリコーンゴム)などの高分子絶縁材料で形成されている。導体引出棒111、絶縁筒112(及び後述する下部ブッシング部117)及びポリマー被覆体113は、モールドにより一体的に形成されている。
ポリマー套管110は、絶縁筒112の外周にポリマー被覆体113が一体的に設けられているので、従来の磁器碍管よりも、軽量で、破損しにくく、また、取扱いが容易になり、作業性を大幅に向上させることができる。また、絶縁油や絶縁ガスを必要としないので、環境の調和を図ることができる。さらに、ポリマー套管110は、ポリマー被覆体113をシリコーンポリマーで形成した場合においては、シリコーンポリマーの撥水性により、汚損耐電圧特性を向上させることができる。
ポリマー套管110は、本実施の形態においては遮蔽金具114を有する。遮蔽金具114は導体引出棒111と同心状に設けられる。遮蔽金具114は絶縁筒112から外表面のみを露出するように絶縁筒112に埋設される筒状部114aと、筒状部114aの上端部に連設され絶縁筒112に埋設される埋込部114bと、筒状部114aの周面から半径方向外方に突出したフランジ部114cと、を有する。
遮蔽金具114の上端(ここでは埋込部114bの上端)は、断面円弧状に形成されており、これにより、ポリマー套管110における電界の集中が緩和される。フランジ部114cには複数のボルト孔(不図示)が設けられ、フランジ部114cの下面には図示しないOリング等のシール材が設けられている。
本実施の形態では、ポリマー套管110は、フランジ部114cのボルト孔にボルト(不図示)を挿入し、真空槽140の上面に気密に取り付けられる。これにより、ゴムに比べて機械的強度の高いエポキシ樹脂で形成された絶縁筒112内に遮蔽金具114(埋込部114b)が埋設されているため、特許文献1のゴム製のストレスコーンに埋設されたフランジで固定する場合に比べて、ポリマー套管を機械的に安定した状態で取り付けることができる。
さらに、真空槽140の内部には液体窒素槽130が形成される。本実施の形態では、液体窒素槽130のポリマー套管側端面は、真空槽140のポリマー套管側内側端面に、図示しないOリング等のシール材を介してボルト等により気密に固定される。これにより、ポリマー套管110は、フランジ部114cよりも上側が気中に存在することになり、フランジ部114cよりも下側が液体窒素槽130内に存在することになる。
なお、液体窒素槽130の他端側は気密に極低温機器(ここでは超電導ケーブル200)の所定の部分まで既知の構成で形成すればよい。真空層140の他端側も同様である。液体窒素槽130の外面と真空槽140の内面との間は、真空状態に保たれる。
さらに、絶縁筒112とポリマー被覆体113との界面には、必要に応じて遮蔽金具114と電気的に接触するように電界緩和層(不図示)を必要な長さで形成してもよい。この電界緩和層は、例えばエラストマー材料に酸化亜鉛粉末を充填してなるZnO層やカーボンブラック等の導電性フィラーを充填したゴム等の比誘電率が10以上の高誘電率層で形成すればよい。なお、110kV級以上の高電圧の端末にポリマー套管110を適用する場合は、電界緩和層によりポリマー套管110を小さくでき、ひいてはポリマー套管110を軽量化できるので、有用である。
ポリマー套管110は、遮蔽金具114のフランジ部114cよりも下側に下部ブッシング部117が形成されている。下部ブッシング部117は、本実施の形態においては、ポリマー套管110を真空槽140の上面に取り付けた場合に、液体窒素槽130内に配置される。下部ブッシング部117は絶縁筒112に連設されている。下部ブッシング部117の本体は、絶縁筒112と同じエポキシ樹脂で一体的に形成され、中心には導体引出棒111が配置されている。下部ブッシング部117は、外径が一定である円柱状部117aと、下方に向かって外径が小径となる円錐台状部117bと、円錐台状部117bの上端の円周上に断面U字状の凹溝で形成されるベルマウス部117cと、を有する。また、ベルマウス部117cから固定フランジ部114の下面に亘って、銀ペイントなどの導電塗料を塗布することなどで形成される導電層118が形成されている。この導電層118は下部ブッシング部117の遮蔽層として機能する。
液体窒素150は、少なくとも電界が集中する導電層118の下端部(導電層118の極低温機器側の端部)が浸る位置まで槽内に貯められている。これに伴い、中空パイプ111の中空部111aには、少なくとも中空パイプ111の下端部から、下部ブッシング部117表面の導電層118の下端部に対応する位置まで液体窒素が充填される。本実施の形態では、ベルマウス部117cが導電層118の下端部になるため、下部ブッシング部117における電界は、ベルマウス部117cの下端部に集中する。よって、この電界を緩和するために、液体窒素150は、ベルマウス部117cが浸る位置まで貯められている。液体窒素150は真空絶縁に比べて絶縁性能が高いため、電界が集中するベルマウス部117cを液体窒素150で浸すことにより、電気的に安定した下部ブッシング部117の構成にすることできる。
また、液体窒素150が貯えられる極低温領域側の遮蔽は、特許文献1のように金具(特許文献1のフランジの下側鍔部)ではなく、表面に導電層118を備えたベルマウス部117cにて形成している。遮蔽金具114を形成する金具と下部ブッシング部117を形成するエポキシ樹脂との線膨張係数の差が大きいことから、極低温領域側の遮蔽を、遮蔽金具114で形成せずに、表面に導電層118を備えたベルマウス部117cで形成することで、エポキシ樹脂の損傷を防止することができる。
かかる構成に加えて、導体引出棒111は、少なくとも中空部111aを備え、本実施の形態では導電性の中空パイプで形成されている。導体引出棒111は、例えば銅を材料として形成される。導体引出棒111は、一方は絶縁筒112から露出し、他方は下部ブッシング部117から露出している。本実施の形態では、この他方である導体引出棒111の下端には、可とう接続導体121の一方の端子と接続できるように、導体引出棒111の液体窒素側接続部111cが設けられる。本実施の形態における導体引出棒111の液体窒素側接続部111cは、中空パイプ111の下端面に液体窒素が流通する隙間(後述する液体窒素流通部111d)を空けた状態で、溶接等で端子が一体化されて、形成されている。
なお、導体引出棒111の液体窒素側接続部111cの構成はこれに限定されず、例えば中空パイプ111内に金属製のアダプタを挿入することで超電導ケーブル200と電気的に接続してもよい。この場合は中空パイプ111の下端部が液体窒素側接続部111cとなる。また、導体引出棒111の下端の下部ブッシング部117から突出する部分には、液体窒素流通部111dを有する。液体窒素流通部111dは、中空パイプ111の下端面に設けられた構成(単に中空パイプ111の中空部111a下端から液体窒素が流入する構成)でもよいし、中空パイプ111の下部ブッシング部117から突出する部分の外周に孔を設けた構成でもよい。
また、導体引出棒(中空パイプ)111の上端は蓋111bによって閉じられていることにより、中空部111aは密閉されている。これにより、中空パイプである導体引出棒111の中空部111aは、下方位置において液体窒素150が存在し、上方位置においては気化した窒素が存在する。この結果、導体引出棒111は、内側から十分に冷却される。
ここで、図からも分かるように、ポリマー套管110のうち、遮蔽金具114のフランジ部114cよりも上側は常温領域に配置されるが、導体引出棒(中空パイプ)111が内部から冷却されるので、導体引出棒(中空パイプ)111を通って常温領域から極低温領域である超電導ケーブル200へと熱が流入することを、確実に防止できる。
また、特許文献2乃至4に開示された従来の極低温機器の端末装置においては、ストレスコーンやブッシングの外側に、磁器製の碍管を被せる必要があったが、本実施の形態では、絶縁筒112の外周にポリマー被覆体113を一体的に形成するポリマー套管110の構成であるため、碍管が不要となり、磁器製の碍管に比べ部品点数が少なく、電気性能が安定した極低温機器の端末装置を提供することができる。さらに、ストレスコーンやブッシングの外側に、碍管を被せる従来の極低温機器の端末装置と異なり、本実施の形態では、導体引出棒外周と碍管内部との間の隙間が存在しないため、極低温領域への熱流入を防止できる。これにより、液体窒素150の消費量を抑えることができる。また、従来の碍管では端末装置の組立時に絶縁ガス(SFガス)や絶縁油等の絶縁媒体の充填が必要であるが、本実施の形態では、絶縁筒112の外周にポリマー被覆体113を一体的に形成するポリマー套管110の構成であるため、絶縁媒体の充填作業が不要であるため、端末装置の組立時間を短縮することができる。また、従来の碍管内に絶縁ガス(SFガス)を封入する場合に、当該ガスが負圧にならないように管理するために必要だった付帯設備が不要となるため、極低温端末装置を設置するコストも削減することができる。
また、本実施の形態では、常温領域においては、特許文献1のようにストレスコーンを直接大気中に露出する構造ではなく、気中絶縁として電気的に安定した性能を有するポリマー套管を適用しているため、電気的に安定した性能の極低温端末装置を提供することができる。
さらに、本実施の形態において、下部ブッシング部117の円柱状部117bの長手方向の長さは、液体窒素150を浸した上面とポリマー套管110のフランジ部114cとの間に所定の空間を設けることができる程度に首長の構成としている。この所定の空間には、導体引出棒111の中空部111aの液体窒素部分よりも上方位置と同様に気化した窒素が存在する。なお、別途液体窒素を循環させるような装置を設けた場合は、所定の空間を設けずに液体窒素槽130の全部に液体窒素150を充填する構成としてもよい。本実施の形態の場合は、所定の空間の気化した窒素により、ポリマー套管110における極低温領域から常温領域にかけての温度勾配を緩やかにすることができる。
以上説明したように、導体引出棒111を中空パイプにより構成し、中空パイプの中空部に液体窒素150を入れたことにより、超電導ケーブル200への熱流入を十分に抑制できる簡易でコンパクトな構成のケーブル端末装置100を実現できる。
なお、上述の実施の形態に加えて、図2に示すように、導体引出棒(中空パイプ)111の外周側に断熱層170を形成してもよい。断熱層170は、絶縁筒112の上端から下部ブッシング部117の下端にかけて形成されている。図2の実施の形態においては、断熱層170は絶縁筒112の上端から突出し、下端は下部ブッシング部117の下端から突出する構成となっている。断熱層170の長手方向の長さは導体引出棒111の長さより短く形成されている。このようにすれば、導体引出棒(中空パイプ)111を介して常温領域から極低温領域への熱流入をより抑制できるので、液体窒素150の消費量を抑えることができる。
なお、本実施の形態においては、内側金属管180の内周に導体引出棒(中空パイプ)111を挿通した構造とし、内側金属管180の外部には更に大径の外側金属管190が同心状に配置され、内側金属管180と外側金属管190との間の空間部が上下で気密に閉塞され、弁300を介して内部空気を排出して真空からなる断熱層170を形成している。なお、弁300を設けなくても真空状態で魔法瓶のように密閉してしまってもよい。この場合は、内側金属管180を設けることなく外側金属管190と導体引出棒111の外周との間を上下密閉する構成としてもよい。なお、断熱層170は、単に真空で形成する構成に限らず、パウダー状の断熱材を充填して、更に真空引きすることで形成してもよい。
また、図1、図2の形態ともに、中空パイプ111の内面全長に螺子溝を切った構成(いわゆる雌螺子の構成)などにより凹凸部を設けてもよい。当該凹凸部により、中空パイプ111内面の表面積が増大するため熱伝導の効率が向上する。したがって、導体引出棒111(中空パイプ)の中空部111a全部に液体窒素150を充填しなくても、導体引出棒111の下端部の液体窒素150により、より効率よく導体引出棒111の上部まで冷却することができる。なお、凹凸部は中空パイプ111の全長に設けた方が加工面で効率的であるが、熱伝導の効率を向上させる機能の観点では、気化した窒素が充填される部分(すなわち中空パイプ111の一部)に凹凸部を設ける構成でもよい。
また、上述の実施の形態では、導体引出棒(中空パイプ)111の中空部111aの一部に、液体窒素150が充填された場合(つまり中空部111aの下方位置において液体窒素150が存在し、上方位置においては気化した窒素が存在する場合)について述べたが、中空部111aの全部に液体窒素150を充填してもよい。例えば、蓋111bに中空部111aに液化窒素150を注入するための注入管を挿通して、この注入管から液化窒素を注入すれば、中空部111aの全部に液体窒素150を充填することができる。
また、上述の実施の形態では、導体引出棒(中空パイプ)111の上部は蓋111bを設けているが、蓋111bを取り、別の端末装置を設けることで、当該別の端末装置の方に液体窒素150を循環させるように形成してもよい。この場合も、中空部111aの全部に液体窒素150が充填されることになる。
また、上述の実施の形態では、ポリマー套管110は真空槽140の上面に固定する場合について述べたが、液体窒素槽130の上端を半径方向内側に伸びる構成とし、その上端面にポリマー套管110を固定する構成としてもよい。
また、上述の実施の形態では、ポリマー套管110のフランジ部は遮蔽金具114のフランジ部114cで形成する場合について述べたが、絶縁筒112にてフランジ部を形成し、外側から固定金具で固定する構成としてもよい。
さらに、上述の実施の形態では、本発明を超電導ケーブルの端末装置として適用した場合について述べたが、本発明は超電導ケーブル以外の極低温機器の端末装置として用いることもできる。本発明を適用して好適な他の極低温機器としては、例えば超電導磁気エネルギー貯蔵(SMES:Superconducting magnetic energy storage system)、超電導限流器などがある。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 ケーブル端末装置
110 ポリマー套管
111 導体引出棒(中空パイプ)
111a 中空部
111b 蓋
112 絶縁筒
113 ポリマー被覆体
114 遮蔽金具
114a 筒状部
114b 埋込部
114c フランジ部
117 下部ブッシング部
117a 円柱状部
117b 円錐台状部
117c ベルマウス部
118 導電層
120 接続部
130 液体窒素槽
140 真空槽
150 液体窒素
170 断熱層
180 内側金属管
190 外側金属管
200 超電導ケーブル
300 弁

Claims (4)

  1. 極低温機器に接続され、極低温領域から常温領域に引き出される導体引出棒を有する、極低温機器の端末装置であって、
    導体引出棒と、
    前記導体引出棒の外周に設けられたエポキシ樹脂からなる絶縁筒と、
    前記絶縁筒の外周に一体的に設けられ、それ自身の外周に複数の襞部が長手方向に離間して形成されたポリマー被覆体と、
    前記絶縁筒に連設される、前記エポキシ樹脂からなる下部ブッシング部と、
    を備え、
    前記絶縁筒は常温領域に配置され、
    前記下部ブッシング部は極低温領域に配置され、
    前記導体引出棒は、中空パイプであり、
    前記中空パイプの下端部は前記下部ブッシング部より露出され、
    前記中空パイプの当該露出する部分には液体窒素流入部を有し、
    前記下部ブッシング部は、表面の導電層の下端部に前記極低温領域側の遮蔽としてベルマウス部を備え、
    前記絶縁筒には遮蔽金具が埋設されており、
    前記中空パイプの中空部には、少なくとも前記中空パイプの下端部から、前記ベルマウス部に対応する位置まで液体窒素が充填され、
    前記下部ブッシング部の外周には、前記ベルマウス部が浸る位置まで液体窒素が前記極低温領域に貯められている、
    極低温機器の端末装置。
  2. 前記エポキシ樹脂と前記導体引出棒との間には断熱層が設けられている、
    請求項1に記載の極低温機器の端末装置。
  3. 前記中空パイプの内面には凹凸部が形成されている、
    請求項1又は請求項2に記載の極低温機器の端末装置。
  4. 前記極低温機器は、超電導ケーブルである、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の極低温機器の端末装置。
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