JP5554624B2 - 音響装置および信号制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の音響ソースからの音響信号を得て音声を再生する技術に関する。
一般に、据え置き型のコンポーネントオーディオや、車載用の音響装置に代表される音響装置は、従来からラジオチューナーやCD(Compact Disc)プレイヤー、および、外部入力端子のAUX(Auxiliary)入力など複数の音響ソースの再生機能を有している。特に車載用音響装置については、ナビゲーションシステムとの融合でディスプレイが備えられたことにより、DVD(Degital Versatile Disk)プレイヤー、TVチューナなども音響ソースとして加わり、その数も増加傾向にある。
これらの音響ソース再生時にユーザが聴きたいと思う音量に調整するには、ユーザ自身が音量ボリュームを操作して音量調整を行う。しかし、複数の音響ソースの中から選択して再生可能な音響装置において、再生中の音響ソースから別の音響ソースへ切替えを行うと、音響ソースの特性(たとえば、再生帯域およびアナログ・デジタルの信号の種類など)の差に起因して音量変化が生じる。
また、同一の音響ソース内の切替であってもラジオなどでは電波の変調度の違いなどから音量変化が生じてしまう。さらに、外部音響機器から信号入力する場合は、外部音響機器のボリュームに依存して音量変化が生じる。これに対して、従来技術として音響ソースの切替えを行っても音量変化が生じないように予め各音響ソース間の音量バランスに基づいた音量調整機能が備えられている音響装置がある。
しかし、音量調整のパラメータは設計の段階で決定されており音響ソースごとの固定値であることから出荷後に変更できない。このような場合に対応して音響装置内に自動利得制御回路(AGC:Auto Gain Control)を設ける技術が特許文献1に開示されている。
特開2001−359184号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は入力信号における所定の区間の信号レベルの計算結果から制御が必要な利得を算出し、信号レベルを補正する必要があることから、特に楽曲のように音響ソース内での信号レベルの変動が大きい傾向にあるものについては信号レベル値が楽曲の中で大きく変動し、ユーザが音声への違和感を覚える再生音になるという問題があった。また、同一音響ソース内で信号レベルの補正を行わない場合は、信号レベルが大きすぎて信号レベルが飽和して異音が生じるおそれがあるという問題があった。本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザが音声への違和感を覚えないように音響信号のレベル調整を行う技術を提供する。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複数の音響ソースのうちから選択された音響ソースの音響信号を再生可能な音響装置であって、所定の第1の計算期間分の前記音響信号のレベルを平均化する第1の平均化手段と、前記第1の計算期間よりも短い第2の計算期間分の前記音響信号のレベルを平均化する第2の平均化手段と、前記第1の平均化手段および前記第2の平均化手段のそれぞれから出力される信号のうちレベルの大きい信号を選択する選択手段と、前記選択された信号のレベルが前記音響ソースに応じて定められた閾値よりも大きいか否かを判定する判定手段と、前記選択された信号のレベルが前記閾値よりも大きいと判定された場合に、当該信号のレベルに基づいて前記音響信号の利得を低下させる利得低下手段と、前記利得に基づいて前記音響信号のレベルの補正を行う補正手段と、前記選択された信号のレベルが前記閾値よりも大きいと判定された場合に、前記閾値を前記選択された信号のレベルと同じ値に更新する閾値更新手段と、を備える。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の音響装置において、前記閾値更新手段は、前記閾値を前記選択された信号のピークのレベルと同じ値に更新する。
また、請求項の発明は、請求項1または2に記載の音響装置において、ユーザの操作により前記複数の音響ソースを切替える切替手段と、前記音響ソースの切替に応答して、前記音響ソースの切替後に前記選択手段により選択された信号のレベルに基づいて、切替後の前記音響ソースに応じた前記閾値の初期値を設定する閾値設定手段と、をさらに備える。
また、請求項の発明は、複数の音響ソースのうちから選択された音響ソースの音響信号を再生可能な利得制御方法であって、(a)所定の第1の計算期間分の前記音響信号のレベルを平均化する工程と、(b)前記第1の計算期間よりも短い第2の計算期間分の前記音響信号のレベルを平均化する工程と、(c)前記工程(a)および前記工程(b)のそれぞれから出力される信号のうちレベルの大きい信号を選択する工程と、(d)選択された信号のレベルが前記音響ソースに応じて定められた閾値よりも大きいか否かを判定する工程と、(e)前記選択された信号のレベルが前記閾値よりも大きいと判定された場合に、当該信号のレベルに基づいて前記音響信号の利得を低下させる工程と、(f)前記利得に基づいて前記音響信号のレベルの補正を行う工程と、(g)前記選択された信号のレベルが前記閾値よりも大きいと判定された場合に、前記閾値を前記選択された信号のレベルと同じ値に更新する工程と、を備える。
請求項1ないし6の発明によれば、信号のレベルが選択中の音響ソースに応じて定められた閾値よりも高い場合に音響信号の利得を低下させるため、利得の頻繁な変化に起因するユーザの音声への違和感を防止しつつ、音響信号のレベルの変動が大きい場合における音響信号の飽和に起因する異音も防止できる。
また、特に請求項2の発明によれば、選択手段により選択された信号のレベルが閾値よりも高い場合は、閾値を当該信号のレベルに更新することにより、閾値よりも高いレベルの音響信号の場合に音響信号の飽和を防止でき、ユーザへの快適な音声提供が可能となる。
また、特に請求項3の発明によれば、閾値の初期値となる信号のレベルに基づいて、切替後の前記音響ソースの前記音響信号の利得の初期値を導出することにより、音響ソースの切替に伴う音響信号のレベルの変化に対してユーザが手動で音量調整する手間を省くことができる。
また、特に請求項4の発明によれば、利得更新手段は、前記利得を上昇させる場合の変化速度と比較して、前記利得の減少させる場合の変化速度の方を速くすることにより、音響信号の飽和の可能性がある場合に素早く音響信号のレベルを下げることができるとともに、利得を上昇させる場合にはユーザが音量の上昇に対する違和感を感じないようにできる。
また、特に請求項5の発明によれば、利得更新手段は、変更前の利得と変更後の利得との差分が大きいほど、前記利得の上昇速度を大きくすることにより、ユーザが手動で音量調整することなしに、音声を聞きやすい信号レベルに素早く上昇させることができる。
図1は、音響装置のブロック図である。 図2は、第1の実施形態の信号レベル補正部のブロック図である。 図3は、計算期間の異なる複数の信号レベルを検出するための回路構成例である。 図4は、各回路の異なる計算期間での信号処理の例を示す図である。 図5は、信号レベル比較部の信号処理例を示す図である。 図6は、第1の実施形態の信号レベル補正部の処理フローチャートである。 図7は、信号レベル算出の処理フローチャートである。 図8は、第1の実施形態の信号レベル補正部の処理フローチャートの変形例である。 図9は、利得制御の処理フローチャートである。 図10は、第2の実施形態の信号レベル補正部のブロック図である。 図11は、第2の実施形態の信号レベル補正部の処理フローチャートである。 図12は、第3の実施形態の信号レベル補正部のブロック図である。 図13は、第3の実施形態の信号レベル補正部の処理フローチャートである。
以下では、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
<1.構成>
<1−1.音響装置>
図1は、音響装置1のブロック図である。音響装置1は、複数の音響ソースのうちから選択された音響ソース(以下、「ソース」ともいう。)の音響信号を再生可能な装置であって、ユーザからのソースの切替操作に応じて各種ソースの切替を行うセレクタ部11、切替えられたソースの音響信号のレベルに応じて信号レベルの補正を行う信号レベル補正部12、ユーザからの操作に応じて音量を設定する音量設定部13、音響装置1の各部への制御信号を出力する制御部14、後述する利得制御までの時間のカウントを行うタイマー15、制御部14からの指示信号により音声ファイルなどのデータを記憶する記憶部16を備えており、所定の信号レベルで所定の音量レベルに調整された音声情報がスピーカ21から出力される。
セレクタ部11は、FM・AMのラジオ放送、CD・DVD、およびAUXなどの各種ソースのうち、ユーザの切替部22の操作による切替信号を制御部14を介して切替制御信号として受信し、所定の音響ソースを選択する。選択されたソースの音響信号は信号レベル補正部12へ出力される。また、切替部22の切替信号を受信した制御部14からの切替制御信号を受けて、ソースを切替えた後の切替情報を信号レベル補正部12へ出力する。
信号レベル補正部12は、セレクタ部11から受信するソースの音響信号および音響ソースの切替情報に基づいて、音響信号のレベルの利得を算出し、信号レベルを補正する。
信号レベル補正部12の詳細な処理動作としては、セレクタ部11から切替情報を受信していない場合は、選択中の音響ソースの音響信号に基づいて、所定の計算期間分の音響信号レベルを平均化するとともに、所定の計算期間よりも短い計算期間分の音響信号レベルを平均化し、それぞれ平均化した信号レベルのうち高い信号レベルを選択する。
そして、選択された信号レベルが選択中の音響ソースに応じて定められた閾値よりも高い場合に、音響信号の利得を低下させ、その利得に基づいて音響信号のレベルを補正する。なお、選択された信号レベルが音響ソースに応じて定められた閾値よりも高い場合は、その閾値を当該信号レベルに更新する。
セレクタ部11からのソースの切替情報を受信すると、切替により選択されたソースからの音響信号の入力を受け、選択された信号レベルに基づいて、切替により選択された音響ソースに応じた閾値の初期値を設定する。つまり、選択された信号レベルが閾値の初期値となる。このように閾値の初期値となる信号レベルに基づいて、切替後の音響ソースの音響信号の利得の初期値を導出し、この利得の初期値に基づいて、音響信号のレベルを補正する。これにより、利得の頻繁な変化に起因するユーザの音声への違和感を防止しつつ、音響信号のレベルの変動が大きい場合における音響信号の飽和に起因する異音も防止できる。
音量設定部13は、信号レベル補正部12からの音響信号と、ユーザの音量調整部23の操作による制御部14からの音量制御信号とを受信して利得を算出し、その利得に基づいて音響信号の信号レベルを調整する。なお、音響装置1では、音量設定部13の設定する音量のレベルと連動した音響効果を備えている。音響効果の例としては、低音を強調した音声情報をスピーカ21から出力するラウドネスや、感覚上の音源である音像の配置関係が左右以外にも遠近方向に渡って表現される定位感制御などがある。スピーカ21は音響装置1で利得制御された音響信号を音声情報として出力する。
制御部14は、音響装置1の各部を制御する信号を出力する。切替部22からの切替信号を受信した場合は、セレクタ部11へ切替制御信号を出力し、音量調整部23から音量調整信号を受信した場合は、音量設定部13へ音量制御信号を出力する。また、音響装置1が動作している場合にはタイマー15へクロック信号を出力し、記憶部16へのデータの読出し、および、書き込みの指示信号を出力する。さらに、制御部14は所定のプログラムに基づいて音響装置1の各種処理を行う。
タイマー15は、制御部14からのクロック信号と、各種音響ソースの音響信号とを同期させて、利得制御のカウント時間を計測する。
記憶部16は主にCDやDVDなどの音楽データを記憶する。記憶部16は制御部14の指示信号に基づいてデータの読出しおよび書き込みが可能である。また、後述するソースごとに予め定められた利得を記憶しておき、ソースの切替に応答して読み出すことができる。
切替部22は、複数種類のソースのうちユーザが選択したソースに切替えるための操作部であり、切替信号を制御部14へ出力する。また、切替部22はハードスイッチ、タッチパネル、および、回転式の摘みなどで構成される。音量調整部23はユーザの操作により音量のレベルを設定するための操作部であり、音量調整信号を制御部14へ出力する。また、音量調整部23はハードスイッチ、タッチパネル、および、回転式の摘みなどで構成される。受信アンテナ24はFMラジオ、AMラジオ、および、DTV(Digital Televisionなどの放送波を受信するアンテナである。
<1−2.信号レベル補正部>
図2は、第1実施形態の信号レベル補正部12のブロック図である。信号レベル補正部12は、音響信号を遅延させる遅延処理部120、音響信号の所定の周波数帯域成分を通過させるフィルタであるBPF(Band Pass Filter)121、所定の計算期間分の音響信号レベルを平均化して最も高い信号レベルを算出する信号レベル算出部122、信号レベル算出部122から出力された信号レベルを選択中の音響ソースに応じて定められた閾値と比較して、閾値よりも高い場合に利得算出部124に信号レベルを出力し、音響ソースの切替情報の入力により閾値を音響ソースに応じた初期値に設定する信号レベル比較部123、信号レベル比較部123からの信号レベルに基づいて利得を算出する利得算出部124、算出された利得に基づいて音響信号のレベルの補正を行うアンプ125により構成されている。
遅延処理部120はセレクタ部11から出力された音響信号の信号レベルをBPF121、信号レベル算出部122、信号レベル比較部123、および、利得算出部124を介した処理により出力される利得情報に基づいて調整するために所定時間、遅延処理部120からアンプ125への音響信号の出力を遅延させる。
BPF121は、セレクタ部11から出力された音響信号の音声帯域のみを通過させるフィルタで、たとえば0.3kHz〜3.4kHzの周波数帯域の信号を通過させ、それ以外の周波数帯域の信号をフィルタリングする。また、BPFを設ける代わりに音響信号のサンプリングを間引く処理を行ってもよい。これにより、信号処理負荷を低減できる。
信号レベル算出部122は、BPF121によりフィルタリングされた音響信号が入力される。この音響信号は、複数チャンネルの音響信号であり、たとえばレフトチャンネルLch、および、ライトチャンネル(Rch)の2つのチャンネルの音響信号が入力された場合、LchおよびRchの信号のうち絶対値の最も大きい信号レベルを選択する。そして、選択された信号レベルに基づいて計算期間の異なる複数の信号レベルを算出し、この計算期間の異なる複数の信号レベルのうち最も高い信号レベルが選択される。
なお、LchおよびRchの信号のうち絶対値の最も大きい信号レベルを選択する方法に限らず、複数チャンネルの音響信号の情報から1つの値を導出できる方法であれば、これ以外の方法を用いてもよい。たとえば、全チャンネルの信号レベルの平均値を算出するような方法である。
この信号レベル算出部122は第1積分回路202a、および、第2積分回路202bを備えており、これらの積分回路を用いて計算期間の異なる複数の信号レベルから最も高い信号レベルを選択する。この処理の具体例を図3および図4を用いて説明する。
図3は、計算期間の異なる複数の信号レベルを検出するための回路構成例である。これらの回路は積分回路(以下「回路」ともいう。)である。回路202aではLch、および、Rchのうち絶対値の最も大きい信号レベルがアンプ2201aを介して所定の利得で増幅される。レベル信号は遅延部2202aにより所定時間遅延された後、アンプ2203aを介して増幅され、加算器2204aにて加算され出力される。
また、回路202bでもレベル信号がアンプ2201bを介して所定の利得で増幅される。レベル信号は遅延部2202bにより所定時間遅延された後、アンプ2203bを介して増幅され、加算器2204bにて加算され出力される。
ここで、2つの積分回路の違いは、回路202aのアンプ2203aと回路202bのアンプ2203bとの増幅率である。つまり、回路202aと回路202bとの時定数がそれぞれ異なり、たとえばアンプ2203aを備えた回路202aは時定数が大きい(計算対象とする期間が長い)回路で構成され、アンプ2203bを備えた回路202bは時定数が小さい(計算対象とする期間が短い)回路で構成されている。
このように、回路202aの計算期間を所定の長さの計算期間分として信号レベルを算出した場合に、回路202bでは回路202aの計算区間よりも短い計算期間分の信号レベルが算出されることで、それぞれの回路でLchおよびRchの信号レベルの絶対値の最も高い信号に基づいて異なる計算区間分の音響信号レベルを平均化した信号が得られる。なお、上記のように積分回路を2つ設ける以外に3つ以上設けてもよく、たとえば、時定数が小さい(たとえば40μsec)の積分回路を加え、この時定数の小さい積分回路の信号レベルが最も高い場合は、信号の不連続によるノイズとして計算結果を利得算出部124へ出力しないようにしてもよい。
また、積分回路による積分手段は、一般的に時間区間の計算用バッファを用いてRMS(Root Mean Square)計算によって算出する方法があるが、RMSの方法では処理負荷や必要となるバッファが大きくなる。そのため、図3に示した回路を使用することでバッファの使用量軽減が可能となる。なお、上記のように回路202bは、突発音などの信号変動の大きい箇所における信号レベルを検出する場合に用いられることから、たとえば時定数を1サンプリング時間と捉えて、回路202bの替わりにスルー回路としてもよい。
図4は各回路の異なる計算期間での信号処理の例を示す図である。図4の上図および下図は縦軸を信号レベル(単位はv:ボルト)、横軸を時間(単位はmsec:ミリ秒)としている。図4の上図は回路202aへ入力されたLchおよびRchの信号レベルの絶対値の最も高い信号SA(以下、「信号SA」ともいう。)であり、信号SAの所定計算期間Taで信号レベルを平均化する。つまり、計算期間Ta1で信号SAのレベルを平均化する。そして、計算期間Ta1と同じ計算期間で1サンプリング間隔分ずらした計算期間Ta2で信号SAのレベルを平均化し、計算期間Ta1およびTa2と同じ計算期間で1サンプリング間隔分ずらした計算期間Ta3で信号SAのレベルを平均化する。このように同じ計算期間で1サンプリング間隔分ずらして信号SAを平均化する。これにより、所定の計算期間(Ta)分の平均化した音響信号レベルが算出される。
図4の下図は、回路202bへ入力された信号SAの所定の計算期間Tbで信号レベルを平均化することを示している。上図の回路202aと異なるのは、計算期間の長さであり、回路202bの計算期間Tbは回路202aの計算期間Taよりも計算期間が短い。この計算期間(Tb)に基づき、計算期間Tb1、Tb2、およびTb3と1サンプリング間隔分ずらして信号SAの信号レベルを平均化する。つまり、同じ計算期間で1サンプリング間隔分ずらして信号SAを平均化する。これにより、計算期間Taよりも短い所定期間(Tb)分の平均化した音響信号レベルが算出される。
そして、回路202aおよび回路202bのそれぞれの回路で算出された信号レベルを比較してレベルの高い信号を選択する。これにより、回路202aからは、信号SAの変化に対してゆっくりと(遅い速度で)追従する信号が出力され、回路202bからは、信号SAの変化に対して、素早く(速い速度で)追従する信号が出力される。
図2の説明に戻り、信号レベル比較部123は、信号レベル算出部122で算出された信号レベルと、信号レベル比較部123に備えられるメモリ103に記録されている閾値とを比較し、信号レベルの値が閾値よりも高い場合に信号レベルの値を後述する利得算出部124へ出力し、メモリ103に記録されている閾値を信号レベルの値に更新する。ここで、閾値は選択中の音響ソースに応じて定められた閾値である。
また、セレクタ部11からの切替情報が信号レベル比較部123へ入力された場合は、音響ソースが切替えられたこととなり、メモリ103に記録された切替前の音響ソースに応じて定められた閾値が初期化される。そして、切替後に信号レベル算出部122から入力される信号レベルが新たにメモリ103に記録され、切替後の音響ソースに応じた閾値の初期値となる。この切替後に信号レベル算出部122から入力され、信号レベル比較部123で算出された信号レベルが利得算出部124へ出力され、切替後の音響ソースの利得の初期値が算出される。
図5は信号レベル比較部123の信号処理例を示す図である。図5の上図および下図は縦軸を信号レベル(単位はv:ボルト)、横軸を時間(単位はmsec:ミリ秒)としている。図5の上図は選択中の音響ソースがソースAの際にセレクタ部11は信号レベル補正部12に信号SBを出力し、タイミングTSにおいて、ソースがAからソースBに切替わったことにより、セレクタ部11はソースBの信号SCを信号レベル補正部12へ出力することを示している。
図5の下図は積分回路202aからの出力信号である信号P202aと、積分回路202bからの出力信号である信号P202bとを示している。信号レベル比較部123は、ソースAの区間では信号P202bよりもレベルが高い信号P202aのレベルとメモリ103に記録されている閾値とを比較する。その結果、利得算出部124では、信号P202aレベルとメモリ103に記録されている閾値のうちレベルの高い値に基づいて利得が算出され、この算出された利得に基づいて信号のレベルが補正される。この図5の下図では、信号P202aのレベルよりもメモリ103に記録されている閾値が高い場合を示しており、利得xdBで信号レベルの補正が行われている。
そして、ソースAからソースBへの切替タイミングであるTSでメモリ103に記録されている閾値を初期化する。閾値の初期化は、ソースBの切替直後に行われ、所定期間TAの間で信号P202bよりも信号レベルの高い信号P202aの信号レベルに基づいて、利得算出部124により利得ydBが算出される。そして、この利得ydBに基づいて信号レベルの補正が行われる。このように計算期間の長い(時定数の長い)積分回路202aから出力される信号に基づいて利得算出を行って、信号レベルを補正することで、ユーザへ音声の変化に対する違和感を感じさせることなく、信号レベルの調整が可能となる。なお、上記の利得算出の基準となった信号レベル(期間TA終了時である利得制御終了時の信号レベル)が音響ソース切替後の閾値の初期値としてメモリ103に記録される。
次に、期間TBの間にメモリ103に記録された閾値の初期値よりも高い信号レベルがないためydBの利得を維持する。そして期間TCの間で信号P202bが信号P202aのレベルを上回り、信号P202bのレベルがメモリ103に記録されている閾値の初期値である期間TA終了時の信号レベルよりも高いため、期間TCの信号P202bのうち閾値よりも高い信号レベルに基づいて、利得算出部124によりzdBの利得が算出される。このzdBの利得に基づいて信号レベルが補正される。なお、このメモリ103の閾値は期間TCの信号P202bの最も高い信号レベルに更新される。
なお、上記の音響ソースの切替わりのタイミングはユーザが切替部22を操作する場合以外にCDやDVDのディスクの変更時や、ラジオ放送時の番組やCMの切替え時としてもよい。また、CDやDVDのように切替信号がセレクタ部11に入力されてから実際に音響信号が入力されてくるまでに無音区間またはそれに準ずる微小な信号区間が存在するソースで、切替信号がセレクタ部11に入力された直後から利得を算出すると過大な利得を計算結果として算出してしまう可能性がある。そのため、利得算出の基準となる信号レベルが所定のレベル以上となった場合に利得算出を行うようにしてもよい。
また、上記の切替部22による閾値の初期値の設定および利得の初期値の設定は、音響ソースの切替以外にも行えるようにしてもよい。つまり、音響装置1の記憶部16に記録された音楽ファイルや、USBオーディオなどの音響装置1の外部から接続されるデバイスの音楽ファイルなどの場合、ファイルの切替(トラックの切替)ごとにメモリ103の閾値を初期化して切替後に再生される音楽ファイルの信号レベルを初期値として設定し、この信号レベルに基づいて利得の初期値を算出してもよい。
CDやDVDなどのトラックの切替と異なり、音響装置1内の記憶部16に記憶された音楽ファイルやUSBオーディオ内に保存された音楽ファイルのデータはその音声ファイルデータごとに音声レベルが大きく異なるためこのようなファイルの切替タイミングで利得制御を行うことで、ユーザに快適な音声を提供できる。
利得算出部124は、利得制御の際の目標とする利得(以下、「目標利得」ともいう。)を算出し、この目標利得と現在の利得(以下、「現在利得」ともいう。)とを比較して、現在利得よりも目標利得が大きい場合は、現在の利得を上げる処理を行う。また、現在の利得よりも目標利得が小さい場合は、現在の利得を下げる処理を行う。このように音響信号レベルの利得の値を更新する。
ここで、信号レベル123から入力される信号レベルから目標利得へ変換する方法としては、入力された信号レベルとの積が一定値(基準レベル)となるような係数を利得として出力してもよい。例えば、入力レベルを0.8vとし、基準レベルが1.0vの場合は出力する係数は1.25となる。また、信号レベルが所定のレベルの範囲にある場合にその範囲に対応する利得を出力するような算出テーブルに基づいて変換してもよい。
また、目標利得を算出する方法としては、信号レベルと目標利得との積が予め設定した定数となるようにしてもよいし、入力される信号レベルの大きさによっていくつかのステップに分割し、たとえば信号レベルの所定のレベル範囲に含まれる場合は予め定められた目標利得を出力するような処理としてもよい。
なお、音響ソースの傾向として、音響信号のレベルが低いことが予めわかっている場合は、音響ソースの重み付けをおこなってもよい。例えば、CDからAUXへの切替により、信号レベルが低下することが予めわかっている場合は、AUXの信号レベルへ切替わると予め記憶部16に音響ソースごとの利得を記憶しておいて、その利得を用いて信号レベルを補正してもよい。
アンプ125は利得算出部124での算出された利得上昇および利得下降の値に応じて音響信号の信号レベルを補正する。
以上のような処理により信号レベルが閾値を超えない限り利得は変更されないため、利得の頻繁な変化に起因するユーザの音声への違和感を防止できる。一方で、信号レベルが閾値を超えたときは、利得を低下させるため音響信号のレベルの変動が大きい場合における音響信号の飽和に起因する異音も防止できる。また、閾値よりも高いレベルの音響信号の場合に音響信号の飽和を防止でき、ユーザへの快適な音声提供が可能となる。さらに、音響ソースの切替に伴う音響信号のレベルの変化に対して、ユーザが手動で音量調整する手間を省くことができる。
また、利得制御における信号レベルの変化への追従速度は現在の出力音に適用中の利得によって変化させることもできる。たとえば、CDの音響信号について平均的な信号レベルを予めメモリ103に記録しておき、その平均的な信号レベルから所定の利得範囲(たとえば±3dB)の信号レベルの場合は追従速度を通常時よりもゆるやかに遅い速度とする。または、信号レベルを変化させないようにすることで、信号レベルの変更頻度を抑え、ユーザへの音声の提供を安定させることができる。
さらに、現在利得と目標利得との差分から信号レベルが飽和しない追従速度を計算し、目標利得へ向かって追従している途中にその速度を変化させてもよい。また、放送波の場合に受信感度が所定以上の場合は追従速度を遅くし、受信感度が所定以下の場合は利得制御における信号レベルの変化への追従速度を速くするといった制御を行ってもよい。
<2.動作>
以下、信号レベル補正部12の処理について図6を用いて説明する。図6は、第1の実施形態の信号レベル補正部12の処理フローチャートである。信号レベル補正部12のBPF121は、セレクタ部11から出力された音響信号の音声帯域のみを通過させる(ステップS101)。そして、信号レベルの最も高いレベル値を算出する(ステップS102)。この信号のレベル算出については後に図7を用いて詳述する。
次に、切替部22から制御部14を経てセレクタ部11へ入力される切替制御信号に基づく切替情報を信号レベル補正部12が受信しているか否かを判定する。切替情報を受信している場合(ステップS103がYes)は、信号レベル比較部123のメモリ103に記録されている閾値を初期化して(ステップS104)、次の処理であるステップS105へ進む。
なお、切替情報を受信していない場合(ステップS103がNo)は、次の処理であるステップS105へ進む。そして、ステップS102において算出された信号のレベルとメモリ103の閾値とを比較する。ステップS104でメモリ103の閾値が初期化されている場合は、ステップS102で算出された信号のレベルが高いため(ステップS105がYes)、メモリ103に算出された信号レベルを閾値の初期値として記録して(ステップS106)、利得算出部124に信号レベルを出力する。
ステップS105に戻ってステップS102で算出された信号のレベルがメモリ103に記録されている閾値よりも高い場合(ステップS105がYes)は、ステップS106の処理により算出された信号レベルをメモリ103に更新記録し(ステップS106)、利得算出部124に信号レベルを出力する。なお、ステップS105において、算出された信号のレベルがメモリ103の閾値よりも小さい場合(ステップS105がNo)は、現在の利得に基づいて信号レベルを補正する(ステップS111)。
ステップ106に戻り、このステップS106の処理終了後、算出された信号のレベルに基づいて利得を算出する(ステップS107)。そして、算出された利得と現在の利得とを比較する(ステップS108)。算出された利得よりも現在利得が小さい場合(ステップS108がYes)は、利得を上昇させて新たな利得として設定する(ステップS109)。そして、上昇させた利得に基づいて、信号レベルを補正する(ステップS111)。
また、算出された利得よりも現在利得が大きい場合(ステップS108がNo)、利得を下降させて新たな利得として設定する(ステップS110)。そして、下降させた利得に基づいて、信号レベルを補正する(ステップS111)。
以上のような処理により信号レベルが閾値を超えない限り利得は変更されないため、利得の頻繁な変化に起因するユーザの音声への違和感を防止できる。一方で、信号レベルが閾値を超えたときは、利得を低下させるため音響信号のレベルの変動が大きい場合における音響信号の飽和に起因する異音も防止できる。また、閾値よりも高いレベルの音響信号の場合に音響信号の飽和を防止でき、ユーザへの快適な音声提供が可能となる。さらに、音響ソースの切替に伴う音響信号のレベルの変化に対して、ユーザが手動で音量調整する手間を省くことができる。
次に図6のステップS102の信号レベル算出処理の詳細について、図7を用いて説明する。図7は信号レベル算出の詳細な処理フローチャートである。
信号レベルの算出においては、まず初めにライトチャンネル(Rch)の音響信号の絶対値(音響信号ピーク値)とレフトチャンネル(Lch)の音響信号の絶対値(音響信号ピーク値)とを比較して、LchよりもRchの音響信号の絶対値が大きい場合(ステップS201がYes)は、Rchの信号の絶対値を選択する。そして、時定数の異なる複数の積分回路にRchの信号の値が入力する(ステップS202)。複数の回路は積分回路202aおよび202bの積分回路で、回路202aは時定数が大きい(計算対象とする期間が長い)回路で、回路202bは時定数が小さい(計算対象とする期間が短い)回路で構成されている。
RchよりもLchの信号のレベルが高い場合(ステップS201がNo)は、時定数の異なる複数の積分回路にLchの信号の値が入力する(ステップS203)。
そして、回路202aに入力された信号と回路202bに入力された信号のそれぞれの信号レベルを比較して、回路202aの信号のレベルが高い場合(ステップS204がYes)は、回路202aの信号レベルを信号レベル比較部123に出力し(ステップS205)、回路202bの信号のレベルが高い場合(ステップS204がNo)は、回路202bの信号レベルを信号レベル比較部123に出力する(ステップS206)。なお、複数の積分回路は上記の例では2つの積分回路について述べたが、これ以外に時定数の異なる積分回路を設けてもよい。
<実施の形態1の変形例等>
目標利得算出後に現在利得と比較して利得を変更する方法としては、音響信号の利得の変更があった場合に、変更前の利得である現在利得から変更後の利得である目標利得まで段階的に更新し、音響信号に時間的不連続が起こらないようにステップサイズ(1回の更新における利得幅)や利得制御における信号レベルの変化への追従速度(次の利得更新を行うまでの時間間隔)を所定の値に設定するようにしてもよい。たとえば、利得を上昇させる場合の変化速度と比較して、利得を減少させる場合の変化速度の方を速くする。これにより、音響信号の飽和の可能性がある場合に素早く音響信号のレベルを下げることができる。また、利得を上昇させる場合の変化速度が利得を上昇させる場合の変化速度よりも遅いことにより、ユーザに音量の上昇に対する違和感を感じないようにできる。
さらに、変更前の利得と変更後の利得との差分が大きいほど、利得の上昇速度を大きくすることも可能である。これにより、ユーザが手動で音量調整することなしに、音声を聞きやすい信号レベルに上昇させることができる。
次に、上記の実施の形態1の変形例について図8を用いて説明する。図8は、第1の実施形態の信号レベル補正部の処理フローチャートの変形例である。図8の処理フローチャートでは、第1の実施の形態を示している図6のステップS108からステップS110までの処理をより詳細にステップS302の利得制御としたものである。また、処理の開始の際にタイマー15のカウントをスタートする(ステップS301)。それ以外の処理は図6と図8とは同じ処理である。
図8のステップS302の利得制御については、図9の利得制御の処理フローチャートに示されている。まず最初にステップS401では利得算出部124により算出された算出利得と現在利得とを比較する。そして、算出利得が現在利得よりも大きい場合(ステップS401がYes)は、算出利得と現在利得の差分をとり、その差分の値が予め定められた所定の閾値よりも大きければ(ステップS402がYes)利得上昇させる更新幅を間隔T1として設定する。そして、図8のステップS301においてカウントを開始したタイマー15のカウント値が利得上昇間隔T1よりも大きい場合(ステップS405がYes)は、利得を上昇させる(ステップS406)。利得を上昇させた後はタイマー15のカウント値をリセットして(ステップS407)処理を終了する。
ステップS405において、タイマー15のカウント値が利得上昇間隔T1よりも小さい場合(ステップS405がNo)は、タイマー15のカウント値を加算して(ステップS408)、ステップS405に戻りタイマー15のカウント値と利得上昇の更新間隔T1とを比較する処理を繰り返し行う。
ステップS402に戻り、算出利得と現在利得の差分の値が閾値よりも小さければ(ステップS402がNo)、ステップS403の間隔T1よりも長い間隔である利得上昇の更新間隔T2を設定し(ステップS404)、ステップ405より先は更新間隔T2に基づいて、上記のステップS405以降の処理を行う。これにより、算出利得と現在利得との差分が所定の閾値よりも大きい場合は、短い間隔で利得を上昇させることで速い速度で利得を上昇させることができる。また、算出利得と現在利得との差分が所定の閾値よりも小さい場合は、長い間隔で利得を上昇させることで、遅い速度で利得を上昇させることができる。このように利得制御の必要量に応じて信号レベルを補正することで、ユーザへの快適な音声提供が可能となる。
ステップS401に戻り、算出利得が現在利得よりも小さい場合(ステップS401がNo)は、算出利得と現在利得の差分をとり、その差分の値が予め定められた所定の閾値よりも大きければ(ステップS409がYes)利得下降させる更新幅を間隔T3として設定する。そして、図8のステップS301においてカウントを開始したタイマー15のカウント値が利得下降間隔T3よりも大きい場合(ステップS412がYes)は、利得を下降させる(ステップS413)。利得を下降させた後はタイマー15のカウント値をリセットして(ステップS414)処理を終了する。
ステップS412において、タイマー15のカウント値が利得下降間隔T3よりも小さい場合(ステップS412がNo)は,タイマー15のカウント値を加算して(ステップS415)、ステップS412に戻りタイマー15のカウント値と利得下降の更新間隔T3とを比較する処理を繰り返し行う。
ステップS409に戻り、算出利得と現在利得の差分の値が閾値よりも小さければ(ステップS409がNo)、ステップS403の間隔T4よりも長い間隔である利得下降の更新間隔T4を設定する(ステップS411)。ステップ412より先は更新間隔T4に基づいて、上記ステップS412以降の処理を行う。これにより、算出利得と現在利得との差分が所定の閾値よりも大きい場合は、短い間隔で利得を下降させることで速い速度で利得を下降させることができる。また、算出利得と現在利得との差分が所定の閾値よりも小さい場合は、長い間隔で利得を下降させることで、遅い速度で利得を下降させることができる。このように利得制御の必要量に応じて信号レベルを補正することで、ユーザへの快適な音声提供が可能となる。
<実施の形態2>
<3−1.構成>
図10は、第2の実施形態の信号レベル補正部のブロック図である。図10のブロック図が、上記図2の第1の実施の形態の信号レベル補正部のブロック図と異なる点は、信号レベル補正部12に算出利得記録部126が新たに設けられ、信号レベル補正部12aとなったことである。なお、その他の構成は図2の構成と同じである。
算出利得記録部126は、音響ソースの切替に伴い切替前のソースの利得が記録されるとともに、切替により選択されたソースに対応した利得が算出利得記録部126に記録されている場合は、選択されたソースに対応した利得が読み出される。つまり、切替により選択されたソースが過去に利得算出されたソースであれば、その利得の情報が算出利得記録部126に記憶されており、セレクタ部11からの切替情報の入力により選択された音響ソースの音響信号の利得が読み出される。これにより、ソースの切替に伴う利得算出の処理が不要となり、利得算出時間の短縮によるユーザへの最適な音声提供を迅速に行える。
なお、利得が算出利得記録部126に記録されていない場合は、利得算出の処理を行うことで、音響ソースに応じたユーザへの最適な音声提供が行える。
<3−2.動作>
図11は、第2の実施形態の信号レベル補正部の処理フローチャートである。上記図6の第1の実施形態の信号レベル補正部の処理フローチャートと異なる点は、ステップS104のメモリ初期化の後の処理にステップS501からステップS503の処理が加わったことである。それ以外の処理は図6の処理と同じである。
切替部22から制御部14を経てセレクタ部11への音響ソースの切替信号に基づく切替情報を信号レベル補正部12が受信している場合(ステップS103がYes)は、信号レベル比較部123のメモリ103に記録されている閾値を初期化して(ステップS104)する。
そして、切替前のソースの利得を算出利得記録部126に記録する(ステップS501)。そして、切替により選択されたソースである切替後のソースの利得が算出利得記録部126に記録されているか否かを判定する(ステップS502)。切替により選択されたソースの利得が記録されている場合は、切替により選択されたソースの利得を算出利得記録部126から読み出して(ステップS503)、次の処理であるステップS108へ進む。以下の処理は図6で説明した処理と同じ処理である。
切替により選択されたソースの利得が記録されていない場合(ステップS502がNo)は、利得算出の処理であるステップS105へ進む。以下の処理は図6で説明した処理と同じ処理である。
<実施の形態3>
<4−1.構成>
図12は、第3の実施形態の信号レベル補正部のブロック図である。図12のブロック図が、上記図10の第2の実施の形態の信号レベル補正部のブロック図と異なる点は、図10の信号レベル補正部12aではBPF121、信号レベル算出部122、信号レベル比較部123、および、利得算出部124が各1つ設けられていたが、第3の実施形態の信号レベル補正部ではこれらが複数(本実施の形態では2つ)設けられている点である。
この新たに設けられたBPF121b、信号レベル算出部122b(第1積分回路202abおよび第2積分回路202bbを含む)、信号レベル比較部123b(メモリ103bを含む)、および、利得算出部124bは音響装置1が放送波を受信している際に切替により選択された音響ソースが放送波に係る音響ソース(例えばAMラジオ、FMラジオ、および、DTVなど)以外の音響ソースの場合に、放送波に係る音響ソースの音響信号の利得を算出するものである。これにより、選択中の音響ソースで音声が再生されているのと並行して、別のソースの利得算出を予め行ってその利得を記録することができ、音響ソースに応じたユーザにとって最適な音声を迅速に提供できる。
<4−2.動作>
図13は、第3の実施形態の信号レベル補正部の処理フローチャートである。上記図11の第2の実施形態の信号レベル補正部の処理フローチャートと異なる点は、ステップS111の信号レベル補正後ステップS601からステップS607で放送波の利得算出処理を行う点である。それ以外の処理は図11の処理と同じである。
ステップS111で選択中のソースに応じて定められた利得に基づいて信号レベルの補正を行った後、信号レベルの補正に伴う利得算出の計算負荷が所定量以下か否かを判定する(ステップS601)。計算負荷が所定量以下ではない場合(ステップS601がNo)は、処理を終了する。
計算負荷が所定量以下の場合(ステップS601がYes)は、受信した放送波に対してステップS101と同じBPF処理を行い(ステップS602)、ステップS102と同じ信号レベル算出を行う(ステップS603)。
次に、ステップS603で算出された信号レベルとメモリ103bの閾値との比較を行う(ステップS604)。算出信号レベルがメモリの閾値よりも大きい場合(ステップS604がYes)は、次の処理であるステップS605へ進み、ステップS106と同様にメモリ103bに信号レベルを更新記録する(ステップS606)。そして、ステップS107と同様に算出信号レベルに基づいて利得を算出し(ステップS606)、利得を算出利得記録部126に記録する(ステップS607)。
ステップS604に戻って、算出信号レベルがメモリの閾値よりも小さい場合(ステップS604がNo)はメモリ103bの閾値に基づいて利得を算出する(ステップS606)。そして、算出された利得を算出利得記録部126に記録する(ステップS607)。
1・・・・・音響装置
11・・・・セレクタ部
12・・・・信号レベル補正部
13・・・・音量設定部
14・・・・制御部
15・・・・タイマー
16・・・・記憶部
21・・・・スピーカ
22・・・・切替部
23・・・・音量調整部
24・・・・受信アンテナ

Claims (4)

  1. 複数の音響ソースのうちから選択された音響ソースの音響信号を再生可能な音響装置であって、
    所定の第1の計算期間分の前記音響信号のレベルを平均化する第1の平均化手段と、
    前記第1の計算期間よりも短い第2の計算期間分の前記音響信号のレベルを平均化する第2の平均化手段と、
    前記第1の平均化手段および前記第2の平均化手段のそれぞれから出力される信号のうちレベルの大きい信号を選択する選択手段と、
    前記選択された信号のレベルが前記音響ソースに応じて定められた閾値よりも大きいか否かを判定する判定手段と、
    前記選択された信号のレベルが前記閾値よりも大きいと判定された場合に、当該信号のレベルに基づいて前記音響信号の利得を低下させる利得低下手段と、
    前記利得に基づいて前記音響信号のレベルの補正を行う補正手段と、
    前記選択された信号のレベルが前記閾値よりも大きいと判定された場合に、前記閾値を前記選択された信号のレベルと同じ値に更新する閾値更新手段と、
    を備えること、
    を特徴とする音響装置。
  2. 請求項1に記載の音響装置において、
    前記閾値更新手段は、前記閾値を前記選択された信号のピークのレベルと同じ値に更新すること、
    を特徴とする音響装置。
  3. 請求項1または2に記載の音響装置において、
    ユーザの操作により前記複数の音響ソースを切替える切替手段と、
    前記音響ソースの切替に応答して、前記音響ソースの切替後に前記選択手段により選択された信号のレベルに基づいて、切替後の前記音響ソースに応じた前記閾値の初期値を設定する閾値設定手段と、
    をさらに備えることを特徴とする音響装置。
  4. 複数の音響ソースのうちから選択された音響ソースの音響信号を再生可能な利得制御方法であって、
    (a)所定の第1の計算期間分の前記音響信号のレベルを平均化する工程と、
    (b)前記第1の計算期間よりも短い第2の計算期間分の前記音響信号のレベルを平均化する工程と、
    (c)前記工程(a)および前記工程(b)のそれぞれから出力される信号のうちレベルの大きい信号を選択する工程と、
    (d)選択された信号のレベルが前記音響ソースに応じて定められた閾値よりも大きいか否かを判定する工程と、
    (e)前記選択された信号のレベルが前記閾値よりも大きいと判定された場合に、当該信号のレベルに基づいて前記音響信号の利得を低下させる工程と、
    (f)前記利得に基づいて前記音響信号のレベルの補正を行う工程と、
    (g)前記選択された信号のレベルが前記閾値よりも大きいと判定された場合に、前記閾値を前記選択された信号のレベルと同じ値に更新する工程と、
    を備えること、
    を特徴とする利得制御方法
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