JP5552784B2 - 多層膜反射鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、13nm近傍のEUV光を用いたリソグラフィプロセスで用いられる多層膜反射鏡に関する。
近年、半導体集積回路の微細化に伴い、光の回折限界によって達成される光学系の解像度を向上させるために、従来の紫外線に代えてこれより短い波長(13nm近傍の波長)となるEUV光(EUV:Extreme Ultra Violet、極紫外線)を用いた露光技術が開発されている。このようなEUV光を用いたリソグラフィ技術によれば約5〜70nm のパターンサイズの露光が可能になるものと期待されている。
リソグラフィ技術においては、使用する光の波長が短いほど解像力は高くなるが、波長が短くなるとレンズなどの光学品での吸収率が高まり、屈折光学系では縮小投影ができなくなる。すなわち、13nm近傍の波長領域の物質の屈折率は1に近いため、従来のように透過屈折型光学素子を使用できず、反射型の光学素子が使用される。そこで、露光装置に用いられるマスクもまた、透過率確保等の観点から、通常反射型の光学素子となる。この際、各光学素子において高い反射率を達成するために、使用波長域での屈折率の高い物質と屈折率の低い物質とを基板上に交互に多数積層して形成された多層反射膜を用いることが一般的である。
このような多層反射膜を用いた光学素子としては、例えば、特許文献1(特開2007−140147号公報)に、基板表面にMoを主成分とする層とSiを主成分とする層を交互に周期的に成膜し、前記Siを主成分とする層上に拡散防止層を形成した構造を有するMo/Si多層膜を備える多層膜反射鏡であって、前記拡散防止層は、前記Siを主成分とする層が有する原子間空隙に入る最大の球の半径の80%以上の共有原子価半径を有する原子により構成されることを特徴とする多層膜反射鏡が開示されている。
特開2007−140147号公報
ところで、従来の多層膜反射鏡としては、例えばMoを主成分とする厚さ2.8nmのMo層と、Siを主成分とする厚さ4.2nmのSi層を交互に周期的に40ペア層(計80層)成膜したものを用いることがあった。このような多層膜反射鏡を形成しても、MoとSiともにEUV光に対して吸収係数を持つため、理想的な40ペア層における反射率は71%ほどである。反射率が71%の多層膜反射鏡を用いた露光装置では最終的にウエハ上で露光に用いることができる光量は、光源のそれのおよそ10%程度となってしまう。
そこで、多層膜反射鏡の反射率を少しでも改善させることが求められているが、多層膜反射鏡を作製する上でMo層、Si層それぞれの層の厚さをどのように制御し積層させると、最適な反射率を得ることができるか明確な指針がなく、問題であった。
本発明は以上のような課題を解決するためのもので、請求項1に係る発明は、Moを主成分とするMo層とSiを主成分とするSi層を交互に積層した多層膜反射鏡であって、
波長がλ[nm]で、入射角がθ[°]である入射光が最初に入射するMo層を第1層目とし、このMo層から入射光が進行する方向に順に数えた層を第x層目とし、
Mo層とSi層の全ての層数がLであるとき、L≦112でx0=−1.048L+119.44とし、L>112でx0=0とすると、
第x層目のMo層の厚さdMoが、
Mo=[−3.07230×10-10(x+x05+6.03241×10-8(x+x04−2.59182×10-6(x+x03+2.64302×10-5(x+x02+1.22833×10-3(x+x0)+2.75061]×(λ/13.6nm)×(cos6°/cosθ)によって、また、
第x層目のSi層の厚さdSiが、
Si=[1.52333×10-10(x+x05−1.42415×10-8(x+x04−2.16799×10-6(x+x03+1.89245×10-4(x+x02−5.10373×10-3(x+x0)+4.25930]×(λ/13.6nm)×(cos6°/cosθ)
によって定められることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の多層膜反射鏡において、Mo層とSi層の全ての層数が80以上120以下であることを特徴とする。

また、請求項3に係る発明は、Moを主成分とするMo層とSiを主成分とするSi層を交互に積層し、さらに吸収層を設けた多層膜反射マスクであって、
波長がλ[nm]で、入射角がθ[°]である入射光が最初に入射するMo層を第1層目とし、このMo層から入射光が進行する方向に順に数えた層を第x層目とし、
Mo層とSi層の全ての層数がLであるとき、L≦112でx0=−1.048L+119.44とし、L>112でx0=0とすると、
第x層目のMo層の厚さdMoが、
Mo=[−3.07230×10-10(x+x05+6.03241×10-8(x+x04−2.59182×10-6(x+x03+2.64302×10-5(x+x02+1.22833×10-3(x+x0)+2.75061]×(λ/13.6nm)×(cos6°/cosθ)によって、また、
第x層目のSi層の厚さdSiが、
Si=[1.52333×10-10(x+x05−1.42415×10-8(x+x04−2.16799×10-6(x+x03+1.89245×10-4(x+x02−5.10373×10-3(x+x0)+4.25930]×(λ/13.6nm)×(cos6°/cosθ)
によって定められることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項3に記載の多層膜反射マスクにおいて、Mo層とSi層の全ての層数が80以上120以下であることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の多層膜反射鏡又は請求項3又は請求項4の多層膜反射マスクのいずれかを用いたことを特徴とするEUV露光装置である。
本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡、多層膜反射マスクによれば、高い反射率を得ることが可能であり、このような本発明の多層膜反射鏡、多層膜反射マスクを用いたEUV露光装置によれば、リソグラフィにおいて効率的な露光プロセスを実現することができる。
本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡を用いたEUV露光装置を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡を模式的に示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る多層膜反射鏡を模式的に示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る多層膜反射鏡を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の積層部の膜厚分布を示す図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の積層部における入射角による膜厚分布の変化を示す図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の最適膜厚分布の解の近似を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の総層数(L)別の反射率が極大となるx0を示す図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の総層数(L)別の解における効率を求めた図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の入射角(θ)別の解における効率を求めた図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の層番号別の膜厚の誤差による影響を算出した図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の層番号別の膜厚の誤差による影響を算出した図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の層番号別の膜厚の誤差による影響を算出した図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡を説明する図である。 従来例に係る多層膜反射鏡を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る多層膜反射マスクを模式的に示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る多層膜反射マスクを模式的に示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る多層膜反射マスクを模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡を用いたEUV露光装置を模式的に示す図である。図1において、10はEUV光源、11は多層膜反射マスク、12、13は多層膜反射鏡、14はウエハをそれぞれ示している。
EUV光源10は、例えば、レーザープラズマ光源が用いられる。これは、真空容器中のターゲット材に高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させる。当該プラズマから、例えば、波長13nm程度のEUV光が放射される。ターゲット材としては、金属膜、ガスジェット、液滴などが用いられる。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方がよい。当該繰り返し周波数は、通常数kHzである。
多層膜反射マスク11は、反射型マスクであり、その上には転写されるべき回路パターンが形成され、不図示のマスクステージにより支持及び駆動される。多層膜反射マスク11から発せれた回折光は、多層膜反射鏡12、13からなる投影光学系で反射されて被処理体であるウエハ14上に投影される。
ウエハ14は、半導体などの基板であり、不図示のウエハステージにチャッキングされ、XYZ方向に移動可能に構成される。
EUV露光装置の投影光学系は、複数の多層膜反射鏡12、13(多層膜ミラー)を用いて、多層膜反射マスク11面上のパターンを像面に配されたウエハ14上に縮小投影する。複数の多層膜反射鏡12、13の枚数は、本実施形態では2枚としているが、適宜必
要枚数設けることができる。
次に、上記のようなEUV露光装置で用いる本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡について説明する。図2は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡を模式的に示す図である。図2において、90はキャップ層、100は積層部、110は超低膨張基材層をそれぞれ示している。キャップ層90は11nm程度の層厚のSiであり保護層として機能する。積層部100は、Moを主成分とするMo層(100―1、100―3、100―5、・・・)とSiを主成分とするSi層(100―2、100―4、100―6、・・・)とからなるMo-Siペア層を積層したものであって、この積層部100が反射鏡として
機能する部位である。ここで、本実施形態においては、Mo層(100―1、100―3、100―5、・・・)の厚さ、及びSiを主成分とするSi層(100―2、100―4、100―6、・・・)の厚さについては、後に述べるようなものとすることによって、多層膜反射鏡として最適な反射率が得られるようにする。また、超低膨張基材層110は例えば100nm程度の層厚のSiO2基材である。
以上のように構成される多層膜反射鏡12は、EUV光がキャップ層90から積層部100に入射して、積層部100でEUV光の反射が起こり、キャップ層90から反射光が出射される形式で用いられる。また、多層膜反射鏡12における表面の法線に対する傾きによって、多層膜反射鏡12への入射角θを定義する。また、入射光が最初に入射する第1層目のMo層(100―1)をx=1とし、このMo層(100―1)から入射光の進行方向に順に数えた層を第x層目とする層番号xを定義する。
図2に示す例では、多層膜反射鏡12の超低膨張基材層110としてSiO2基材を用
いているが、超低膨張基材層110としては図3に示すようにMo基材を用いることも可能である。図3は本発明の他の実施の形態に係る多層膜反射鏡を模式的に示す図である。図3に示すような構成の多層膜反射鏡12であっても先の実施形態と同様にほぼ極大となる反射効率を得ることが可能である。
また、さらにキャップ層90及び超低膨張基材層110を取り除いた積層部100のみによって構成した図4に示す多層膜反射鏡12であっても、先の実施形態と同様にほぼ極大となる反射効率を得ることが可能である。
次に、多層膜反射鏡12の積層部100におけるMo層(100―1、100―3、100―5、・・・)及びSi層(100―2、100―4、100―6、・・・)の好適な厚さ分布について説明する。図5は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の積層部の膜厚分布を示す図である。図5は、多層膜反射鏡に入射するEUV光の波長がλ=13.6nmで、入射光がθ=6°であるとき、積層部100の総層数(L)がそれぞれ40、60、80、100、120の場合について、最適な反射率を与える膜厚分布の解をシミュレーションによって求めたものである。
ここで、例えば総層数(L)が120である場合について説明すると、入射光の進行方向からみて、EUV光が最初に入射する第1層目のMo層(x=1)から離れたMo層であるに従い、Mo層の厚さが増大するようになっている。一方、第1層目のMo層(x=1)の次に入射光が入射するSi層(x=2)から、入射光の進行方向からみて最終層のSi層(x=120)の一つ前のSi層(x=118)までSi層の厚さは層毎に減少するようになっている。ただ、最終層のSi層(x=120)は図5に示すように、このような減少則には当てはまらない。このような最終層のSi層(x=120)を本実施形態では、反射調整層と称する。この反射調整層(最終層)のSi層(x=120)の膜厚を、減少則から外し、変更することで反射率が増加することも確認できた。
上記のような反射調整層を含まない、Mo層とSi層のMo-Siペア層においては、
Mo層の厚さとSi層の厚さの和が略7nmで一定となっている。また、Mo層に対するプロットにおける曲線は下に凸である箇所と、上に凸である箇所が存在している。また、第1層目のMo層の厚さは、Mo-Siペア層のSi層の厚さより薄くなっており、入射
光の進行方向に順に数えて最終層(x=120)のMo層の厚さは、Mo-Siペア層の
Si層の厚さより厚くなっている。上記の傾向はLが120である場合について説明したが、Lが40、60、80、100である場合についても成立することを確認した。また、この傾向は、キャップ層90や超低膨張基材層110が、別の材料になったり、無くなったりしたと仮定しても、同様であることを確認した。
本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡では、Mo層とSi層の全ての層数が80以上120以下であることが好ましい。これは総層数が80を超えると歩留まりが悪化し、120層では本発明と従来例との差異が小さくなるからである。
上記のような図5、図6に示すMo層に関するプロットは下に凸である箇所と、上に凸である箇所が存在することを確認している。より具体的には、EUV光が最初に入射する第1層目のMo層をx=1とし、このMo層から入射光の進行方向に順に数えたMo層を第x層目であるとし、xを横軸に、Mo層の膜厚を縦軸にプロットしたときにおける曲線は下に凸である箇所と、上に凸である箇所が存在するものとなっている。また、Si層に関するプロットについてもこれと同様のことが確認されている。すなわち、EUV光が最初に入射するSi層をx=2とし、このSi層から入射光の進行方向に順に数えたSi層を第x層目であるとし、xを横軸に、Si層の膜厚を縦軸にプロットしたときにおける曲線は下に凸である箇所と、上に凸である箇所が存在するものとなっている。
図6は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の積層部100における入射角による膜厚分布の変化を示す図である。図6によって、多層膜反射鏡の積層部100の膜厚は、入射角θが変わってもcos6°/cosθに比例することを確認した。また、EUV光の波長λが変わっても相似則により屈折率が近似的に等しい領域ではλ/13.6nmに比例する。
次に、上記のような多層膜反射鏡における最適膜厚分布の解の近似式について説明する。図7は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の最適膜厚分布の解の近似を説明する図である。このような近似式を求める上では、Si層の反射調整層を除外したプロットによって求めた。
このような近似式によれば、第x層目のMo層の厚さdMo
Mo=[−3.07230×10-10(x+x05+6.03241×10-8(x+x04−2.59182×10-6(x+x03+2.64302×10-5(x+x02+1.
22833×10-3(x+x0)+2.75061]×(λ/13.6nm)×(cos
6°/cosθ)によって、
第x層目のSi層の厚さdSiが、
Si=[1.52333×10-10(x+x05−1.42415×10-8(x+x04
−2.16799×10-6(x+x03+1.89245×10-4(x+x02−5.10373×10-3(x+x0)+4.25930]×(λ/13.6nm)×(cos6
°/cosθ)
によって定めることができる。
ただし、EUV光の波長はλであり、入射角はθである。また、積層部100におけるMo層とSi層の全ての層数がLであるとすると、x0は以下の通りである。
L≦112であるとき、x0=−1.048L+119.44
L>112であるとき、x0=0
なお、図8は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の総層数(L)別の反射率が極大となるx0を示す図である。
図9は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の総層数(L)別の解における多層膜反射鏡8枚組を想定した場合の8枚組トータルの効率の○1(○の中の1をこのように表記する)比較例に対する向上度および1枚当たりの効率(ただし、多層膜反射鏡を平面としている)を求めた図である。また、図10は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の入射角(θ)別の解における効率を求めた図である。
図11乃至図13は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡の層番号別の膜厚の誤差による影響を算出した図である。図11は多層膜反射鏡に入射するEUV光の波長がλ=13.6nmで、入射光がθ=6°であるとき、総層数(L)が80層の反射率を算出したものであり、最適値から±0.10、±0.20(nm)をずれたときのものを算出している。特に、層番号が大きくなると、最適値からのずれによる影響は軽微となることがわかる。この結果より、最適値からのずれとして±0.20(nm)以内であれば、有効な反射率を得ることが可能である。
また、図12は多層膜反射鏡に入射するEUV光の波長がλ=13.6nmで、入射光がθ=12°であるとき、総層数(L)が80層の反射率を算出したものであり、図11と同様の傾向を確認することができる。
また、図13は多層膜反射鏡に入射するEUV光の波長がλ=13.6nmで、入射光がθ=6°であるとき、総層数(L)が120層の反射率を算出したものであり、図11と同様の傾向を確認することができる。
図14は本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡を説明する図である。図14は総層数(L)が80であるときのMo層とSi層の膜厚分布と、そのような膜厚分布のときの反射率を示している。図14の膜厚分布においては、Mo-Siペア層におけるMo層の厚
さとSi層の厚さの和が略一定となっている。
図14(A)は層番号xが増えるにつれて、Mo層の厚さが単調に増加し、Si層の厚さが単調に減少する場合で、Mo層のプロットと、Si層のプロットが交差しない本発明の多層膜反射鏡の膜厚分布を示している。
また、図14(B)は層番号xが増えるにつれて、Mo層の厚さが単調に増加し、Si層の厚さが単調に減少する場合で、Mo層のプロットと、Si層のプロットが交差する本発明の多層膜反射鏡の膜厚分布を示している。
図14(C)は層番号xが増えるにつれて、Mo層の厚さが単調に増加し、Si層の厚さが単調に減少し、Mo層のプロットと、Si層のプロットそれぞれに、下に凸である箇所と、上に凸である箇所が存する場合で、Mo層のプロットと、Si層のプロットが交差する本発明の多層膜反射鏡の膜厚分布を示している。
図14(D)は層番号xによらず、Mo層の厚さ及びSi層の厚さが一定である従来例に係る多層膜反射鏡の膜厚分布を示している。
また、図15は従来例に係る多層膜反射鏡を説明する図である。図15は出願人による先願である特開2009―52998号公報に開示した技術に基づく多層膜反射鏡の膜厚分布を示している。
以上のような本発明の実施の形態に係る多層膜反射鏡によれば、高い反射率を得ることが可能であり、このような本発明の多層膜反射鏡を用いたEUV露光装置によれば、リソグラフィにおいて効率的な露光プロセスを実現することができる。
次に本発明の実施の形態に係る多層膜反射マスクについて説明する。図16は本発明の実施の形態に係る多層膜反射マスク11を模式的に示す図である。図16の本実施形態に係る多層膜反射マスク11は、図2に示す多層膜反射鏡12のキャップ層90上に、バッファ層301、吸収層300が構成されている点が異なり、その余の点は図2に示す多層膜反射鏡12と同様である。
多層膜反射マスク11の最上のMo-Siペア層の上に設けられたバッファ層301は
、例えばRuやSiO2であり、吸収層300はTa、Cr、Ti、Nbやそれらの化合
物などである。これらのバッファ層301、吸収層300は転写されるべき回路パターン状に形成されており、EUV光を吸収するように構成されている。
以上のよう構成の多層膜反射マスク11においても、これまで説明した多層膜反射鏡と同様の特性を期待することができる。そして、このような多層膜反射マスク11によれば、Mo層の厚さとSi層の厚さをコントロールするのみで、Mo-Siペア層の層数を増
やすことなく反射率の向上を図ることが可能となり、多層膜反射マスク11を用いたEUV露光装置によればリソグラフィにおいて効率的な露光プロセスを実現することができる。
次に本発明の他の実施の形態に係る多層膜反射マスクについて説明する。図17は本発明の他の実施の形態に係る多層膜反射マスク11を模式的に示す図である。図17の本実施形態に係る多層膜反射マスク11は、図3に示す多層膜反射鏡12のキャップ層90上に、バッファ層301、吸収層300が構成されている点が異なり、その余の点は図3に示す多層膜反射鏡12と同様である。
また、図18は本発明の他の実施の形態に係る多層膜反射マスク11を模式的に示す図である。図18の本実施形態に係る多層膜反射マスク11は、図4に示す多層膜反射鏡12のキャップ層90上に、バッファ層301、吸収層300が構成されている点が異なり、その余の点は図4に示す多層膜反射鏡12と同様である。
図17及び図18に示す実施形態によっても、先の実施形態と同様の効果を期待することができる。
以上、本発明の実施の形態に係る多層膜反射マスクによれば、高い反射率を得ることが可能であり、このような本発明の多層膜反射マスクを用いたEUV露光装置によれば、リソグラフィにおいて効率的な露光プロセスを実現することができる。
10・・・EUV光源、11・・・多層膜反射マスク、12、13・・・多層膜反射鏡、14・・・ウエハ、15・・・、90・・・キャップ層、100・・・積層部、110・・・超低膨張基材層、300・・・吸収層、301・・・バッファ層

Claims (5)

  1. Moを主成分とするMo層とSiを主成分とするSi層を交互に積層した多層膜反射鏡であって、
    波長がλ[nm]で、入射角がθ[°]である入射光が最初に入射するMo層を第1層目とし、このMo層から入射光が進行する方向に順に数えた層を第x層目とし、
    Mo層とSi層の全ての層数がLであるとき、L≦112でx0=−1.048L+119.44とし、L>112でx0=0とすると、
    第x層目のMo層の厚さdMoが、
    Mo=[−3.07230×10-10(x+x05+6.03241×10-8(x+x04−2.59182×10-6(x+x03+2.64302×10-5(x+x02+1.22833×10-3(x+x0)+2.75061]×(λ/13.6nm)×(cos6°/cosθ)によって、また、
    第x層目のSi層の厚さdSiが、
    Si=[1.52333×10-10(x+x05−1.42415×10-8(x+x04−2.16799×10-6(x+x03+1.89245×10-4(x+x02−5.10373×10-3(x+x0)+4.25930]×(λ/13.6nm)×(cos6°/cosθ)
    によって定められることを特徴とする多層膜反射鏡。
  2. Mo層とSi層の全ての層数が80以上120以下であることを特徴とする請求項1に記載の多層膜反射鏡。
  3. Moを主成分とするMo層とSiを主成分とするSi層を交互に積層し、さらに吸収層を設けた多層膜反射マスクであって、
    波長がλ[nm]で、入射角がθ[°]である入射光が最初に入射するMo層を第1層目とし、このMo層から入射光が進行する方向に順に数えた層を第x層目とし、
    Mo層とSi層の全ての層数がLであるとき、L≦112でx0=−1.048L+119.44とし、L>112でx0=0とすると、
    第x層目のMo層の厚さdMoが、
    Mo=[−3.07230×10-10(x+x05+6.03241×10-8(x+x04−2.59182×10-6(x+x03+2.64302×10-5(x+x02+1.22833×10-3(x+x0)+2.75061]×(λ/13.6nm)×(cos6°/cosθ)によって、また、
    第x層目のSi層の厚さdSiが、
    Si=[1.52333×10-10(x+x05−1.42415×10-8(x+x04−2.16799×10-6(x+x03+1.89245×10-4(x+x02−5.10373×10-3(x+x0)+4.25930]×(λ/13.6nm)×(cos6°/cosθ)
    によって定められることを特徴とする多層膜反射マスク。
  4. Mo層とSi層の全ての層数が80以上120以下であることを特徴とする請求項3に記載の多層膜反射マスク。
  5. 請求項1又は請求項2記載の多層膜反射鏡又は請求項3又は請求項4の多層膜反射マスクのいずれかを用いたことを特徴とするEUV露光装置。
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