JP5549848B2 - ルテニウム化合物、その製法及びそれを用いた成膜法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子の製造に有用な有機金属化合物、その製造方法、金属含有薄膜及びその製造方法に関するものである。
半導体メモリー素子の高集積化に伴いメモリーセルの微細化が進んでおり、メモリー素子の電極材料として、ルテニウム、イリジウム、白金などの貴金属が検討されている。メモリー素子のうち、DRAM素子では、酸化物も電気伝導性を有する点、微細化加工性に優れる点からルテニウムが電極材料として有力視されている。高集積化したメモリー素子におけるルテニウム含有薄膜の製造方法としては段差被覆性に優れる点からCVD(Chemical Vapor Deposition)法が最適である。
CVD法を用いて薄膜を形成させるため原料物質としては取扱いが容易であることから有機金属化合物が適していると考えられる。現在、ルテニウム薄膜またはルテニウム酸化物薄膜を形成させるための有機金属化合物としては、(2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム(以下、DERと記載する。)等が知られている(例えば特許文献1、非特許文献1−8参照)。
CVD法では、薄膜形成工程に供給した原料物質のうち、実際に薄膜形成に利用される原料物質の量は10%以下であり、供給した原料の大部分が利用されずに廃棄されていることが一般に知られており、廃棄されている原料物質の回収と再利用が望まれている。
本発明者らは、DERを原料とした薄膜形成において、薄膜形成工程を経た後に回収される原料は、DERの他に薄膜形成工程時の加熱によりDERから生成するDER類縁構造化合物を含有しており、そのままでは再利用できないことを見出した。
DER類縁構造化合物は、薄膜形成に関わる特性がDERとは異なるため、DERと同様な薄膜形成ができない。そのためDER類縁構造化合物を含有するDERについてもDERと同様な薄膜形成ができない場合がある。
特開2003−342286号公報
東ソー研究・技術報告、第47巻、61−64頁、2003年 APPLIED PHYSICS LETTERS,VOLUME 83,NUMBER 26,p.5506−5508,29 DECEMBER 2003 Electrochemical and Solid−State Letters,6(9) C117−C119(2003) Electrochemical and Solid−State Letters,9(7) C107−C109(2006) Electrochemical and Solid−State Letters,9(11) C175−C177(2006) Electrochemical and Solid−State Letters,10(6) D60−D62(2007) Journal of The Electrochemical Society,154(2) D95−D101(2007) Mat.Res.Soc.Symp.Proc.Vol.748,p.111−116,2003
本発明の目的は、DER類縁構造化合物を含有していてもルテニウム含有薄膜を製造することができるDER、その製造方法、それを用いたルテニウム含有薄膜の製造方法等を提供することにある。
本発明者らは上述のような現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、DER類縁構造化合物を含有するDERであっても、DER類縁構造化合物の含有量が5重量%以下であれば上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
一方、DERとDER類縁構造化合物とは、分子量が近く、また、双方ともにビスジエニルルテニウム化合物であるため、化学的及び物理的性質が似ており、分離は困難である。本発明者らは、両者のわずかな化学的、物理的性質の違いに着目し、蒸留または液体クロマトグラフィーにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有することを特徴とする、DERである。また本発明は、DER類縁構造化合物を含有するDERから、DER類縁構造化合物を分離することを特徴とする、5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERの製造方法である。さらに本発明は、5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERを原料として用いて薄膜を製造することを特徴とする、ルテニウム含有薄膜の製造方法である。また本発明は、上述の方法により製造されることを特徴する、ルテニウム含有薄膜である。以下、本発明について詳しく述べる。
本発明において、DER類縁構造化合物とは、DER以外のビスジエニルルテニウム化合物であり、特に限定されるものではないが、例えばビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ルテニウム等が挙げられる。これらDER類縁構造化合物の中で、DERと混和しやすいことから、エチルシクロペンタジエニル基を有するビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム及び/又は(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムが重要である。これらの類縁構造化合物は、DERの激しい加熱により、DERの配位子交換反応、脱水素反応、またはそれらの反応生成物の逐次反応によって形成される。前述の「激しい加熱」とは、例えば、DERを150℃以上の温度にすること、塗布法による薄膜形成過程に使用すること、またはCVD法による薄膜形成過程に供給することなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。
本発明において、5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERとは、重量比で(DER類縁構造化合物)/(DER類縁構造化合物+DER)=5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERであり、DER類縁構造化合物を含有することが必須であって、DER類縁構造化合物を含有しないものは本発明の範囲外である。
DER類縁構造化合物の量については、DER類縁構造化合物を5重量%含有するDERは、DERと同様な薄膜形成が可能であるが、DER類縁構造化合物を10重量%含有するDERは、DERと同様な薄膜形成ができないため、DERに含有されるDER類縁構造化合物は5重量%以下であることが必須であり、好ましくは3重量%以下である。またDERに含有されるDER類縁構造化合物の量の下限は特に限定されるものではないが、ガスクロマトグラフィーによる検出限界が10ppmであることからおよそ10ppmであり、さらにコストや工程時間等との兼ね合いから下限を0.5%又は1.0%としてもよい。
なお、本発明の5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERは、DER及びDER類縁構造化合物以外の化合物を含有していても良い。
本発明の5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERは、DER類縁構造化合物を含有するDERからDER類縁構造化合物を分離することにより製造することができる。特に5重量%を越えるDER類縁構造化合物を含有するDERからDER類縁構造化合物を分離することが好ましく、5重量%を越え50重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERからDER類縁構造化合物を分離することがさらに好ましい。またCVD法の薄膜形成工程から回収されたDER類縁構造化合物を含有するDERから、DER類縁構造化合物を分離する場合にも好適に使用できる。
DER類縁構造化合物を含有するDERからDER類縁構造化合物を分離する方法としては、例えば蒸留又は液体クロマトグラフィーが挙げられる。これらの方法の中で、DER類縁構造化合物の分離が容易な観点からは、液体クロマトグラフィーが好ましく、一方、多量の試料を分離できる観点からは、蒸留が好ましい。
本発明において、蒸留による製造方法では、DERとDER類縁構造化合物との混合物を加熱し、DERまたはDER類縁構造化合物を気化させた後、気化した化合物を冷却することにより液化させて、DERを回収すること、あるいはDER類縁構造化合物を除去することにより、本発明の5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERを得ることができる。使用できる蒸留装置としては、過剰な加熱によるDERの分解等の経時変化を防止できればその形式に制約はなく、例えば蒸発装置と蒸留塔からなる蒸留装置が使用できる。分離性能を向上させるために、精留塔を使用することが好ましい。バッチ方式による蒸留方法、連続方式による蒸留方法による制約はなく、いずれの方法で行っても良い。また、蒸留装置は、蒸発装置の機能を有する蒸留部と蒸留塔とが一体化した装置であってもよい。
一方、蒸留室内温度は、DERの分解を抑制できること、およびDER類縁構造化合物の生成を抑制できることから、30℃〜150℃未満にて行うことが好ましい。40℃〜130℃であることが更に好ましく、特に50℃〜110℃であることが好ましい。また、蒸発装置内の圧力は、850Pa以下が好ましい。更に好ましくは13Pa以下である。特に、DERの分解を抑制するために蒸発装置内の温度を低下させることができることから、1Pa以下の条件が好ましい。850Pa以上の条件下では、DERの沸点が150℃以上になり、分解副生成物が増加するので好ましくない。蒸留塔から留出したガスは、冷却することにより、DERを回収できる。この時の冷却温度は、−20℃〜100℃が好ましい。冷却温度が高い場合、液化せずに排気されるDERが増加し、一方、冷却温度が低い場合、DERが凝固して冷却部に堆積することがあるため、10℃〜40℃が更に好ましい。
本発明において、液体クロマトグラフィーによる製造方法では、分離溶媒と共に充填剤を通過させることにより、DER類縁構造化合物を分離することができる。液体クロマトグラフィーの方式としては、固定層方式、移動層方式、擬似移動層方式などが挙げられるが特に限定されるものではない。充填剤として、ジビニルベンゼン共重合体、スチレンジビニルベンゼン共重合体等のポーラスポリマー、アルミナなどが挙げられるが特に限定されるものではない。これらの充填剤を使用する際、一種類の充填剤のみを使用しても良いし、二種類以上の充填剤を混合して使用しても良い。また充填剤を通過させる際の分離溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン等の炭化水素類が挙げられる。これらの分離溶媒を使用する際、一種類の分離溶媒のみを使用しても良いし、互いに混合する二種類以上の分離溶媒を混合して使用しても良い。これら分離溶媒の中で、分離溶媒の極性の面から、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の炭化水素が好ましく、コスト面から、ヘキサンが最も好ましい。
また本発明の5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERを原料として用いて、ルテニウム含有薄膜を製造することができる。5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERを原料として基板上にCVD法によりルテニウム含有薄膜を形成する場合、原料をガス化して基板上に供給する。ガス化する方法としては、例えば加熱した原料中に不活性なキャリアガスを導入し、キャリアガスに同伴させて基板の置かれた反応室に導く方法、又は原料をそのままあるいは有機溶媒に溶かして溶液とし、これらを気化器内に送って気化器内でガス化して基板の置かれた反応室に導く方法などがある。
原料を溶解させる有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル等のエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類、グライム、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフラン等のエーテル類、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン等の炭化水素類が挙げられるが特に限定されるものではない。
ルテニウム含有薄膜としては、例えば、本発明の5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERを単独で用いた場合は金属ルテニウム薄膜やルテニウム酸化物薄膜などが得られ、また他の金属原料と組み合わせて用いた場合、ルテニウム含有複合薄膜が得られる。例えば、ストロンチウム原料と組み合わせて用いればSrRuO膜が得られるが、これに限定されるものではない。ストロンチウム原料としては、例えば、ビス(ジピバロイルメタナト)ストロンチウム、ジエトキシストロンチウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また他の金属原料と組み合わせて用いる際、それぞれの原料を別々に供給しても、混合してから供給してもよい。また本発明のルテニウム含有薄膜の形成に用いられるCVD法は、熱CVD、プラズマCVD、光CVD、ALD法等、一般的に使用されるCVD法であれば特に限定されない。
本発明によれば、DER類縁構造化合物を含有するDERであっても、その含有量が5重量%以下であれば、DERと同様の薄膜形成が可能である。
また本発明によれば、CVD法による薄膜形成工程から回収されたDER類縁構造化合物を含有するDERから、DER類縁構造化合物を分離して、5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERを製造し、それを原料として用いて再度CVD法による薄膜形成工程に使用してルテニウム含有薄膜を製造することができる。
本発明の5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERは、DERと同様の薄膜形成が可能であり、DER類縁構造化合物を含有するDERからDER類縁構造化合物を分離することにより製造することができる。このため、CVD法の薄膜形成工程から回収されたDER類縁構造化合物を含有するDERを本発明によって再利用することができる。
実施例及び比較例で用いたCVD装置を示す図である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム(以下、閉環化合物と記載する。)の合成に使用した1,3−ジメチルシクロペンタジエンは、公知の方法(例えば、Inorganic Chemistry、Vol.15、No.2、466ページ(1976年))を参考に、3−メチル−2−シクロペンテノンをメチル化した後、脱水することにより合成することが出来る。
(参考例1)(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムの合成
アルゴン雰囲気下で、エタノール40mlに塩化ルテニウム水和物0.51gを溶解させた溶液に、1,3−ジメチルシクロペンタジエン3.0ml及びエチルシクロペンタジエン3.0mlを添加した後、亜鉛粉末4.1gを添加した。70℃にて3時間攪拌した。溶媒を減圧留去した後、ヘキサンを加えた。不溶物をろ過して除去した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を蒸留した後、アルミナカラムで分離を行い、黄色液体0.24gを得た(収率43%)。
H NMR(500MHz、CDCl、δ/ppm)
4.46(s,1H),4.37(t,J=1.5Hz,2H),4.35(d,J=1.0Hz,2H),4.32(t,J=1.5,2H),2.17(q,J=7.5Hz,2H),1.88(s,6H),1.10(t,J=7.5Hz,3H)。
(実施例1)
5重量%の閉環化合物と95重量%のDERからなる混合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した薄膜を蛍光X線にて確認したところルテニウムに帰属する特性X線が観測された。膜厚をSEMにより確認したところ40nmであった。
(実施例2)
2重量%の閉環化合物と98重量%のDERからなる混合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した薄膜を蛍光X線にて確認したところルテニウムに帰属する特性X線が観測された。膜厚をSEMにより確認したところ40nmであった。
(比較例1)
10重量%の閉環化合物と90重量%のDERからなる混合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行ったところ、基板上に薄膜は堆積しなかった。
(比較例2)
12重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムと88重量%のDERからなる混合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行ったところ、基板上に薄膜は堆積しなかった。
(実施例3)
5重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムと95重量%のDERからなる混合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した薄膜を蛍光X線にて確認したところルテニウムに帰属する特性X線が観測された。膜厚をSEMにより確認したところ40nmであった。
(実施例4)
3重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムと97重量%のDERからなる混合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した薄膜を蛍光X線にて確認したところルテニウムに帰属する特性X線が観測された。膜厚をSEMにより確認したところ40nmであった。
(比較例3)
5重量%の閉環化合物、4重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム及び91重量%のDERからなる混合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行ったところ、基板上に薄膜は堆積しなかった。
(実施例5)
1重量%の閉環化合物、4重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムおよび95重量%のDERからなる混合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した薄膜を蛍光X線にて確認したところルテニウムに帰属する特性X線が観測された。膜厚をSEMにより確認したところ40nmであった。
(実施例6)
1重量%の閉環化合物、1重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムおよび98重量%のDERからなる混合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した薄膜を蛍光X線にて確認したところルテニウムに帰属する特性X線が観測された。膜厚をSEMにより確認したところ40nmであった。
(実施例7)
30mlのナス型フラスコに20重量%の閉環化合物及び20重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含むDER混合液8.7gを入れ、ヴィグリュー管、リービッヒ冷却管および温度計を取り付け、装置内をアルゴンで置換した。装置内を3×10−2Paまで減圧した後、ナス型フラスコを100℃まで段階的に加熱した。リービッヒ冷却管にて冷却された試料7.8gを初留分として取除いた後、試料0.3gを本留分として回収した。本留分の試料中の閉環化合物、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム及びDERの濃度をガスクロマトグラフィーにて確認したところ、それぞれ1重量%、1重量%、98重量%であり、DERとDER類縁構造化合物とを分離できることがわかった。
(実施例8)
30mlのナス型フラスコに、9重量%の閉環化合物及び8重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含むDER混合液7.8gを入れ、ヴィグリュー管、リービッヒ冷却管および温度計を取り付け、装置内をアルゴンで置換した。装置内を3×10−2Paまで減圧した後、ナス型フラスコを100℃まで段階的に加熱した。リービッヒ冷却管にて冷却された試料3.6gを初留分として取除いた後、試料3.2gを本留分として回収した。本留分の試料中の閉環化合物、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、DERの濃度をガスクロマトグラフィーにて確認したところ、それぞれ1重量%、2重量%、97重量%であり、DERとDER類縁構造化合物とを分離できることがわかった。
(実施例9)
100mlのナス型フラスコに、9重量%の閉環化合物及び8重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含むDER混合液23.2gを入れ、ヴィグリュー管、リービッヒ冷却管および温度計を取り付け、装置内をアルゴンで置換した。装置内を3×10−2Paまで減圧した後、ナス型フラスコを100℃まで段階的に加熱した。リービッヒ冷却管にて冷却された試料12.6gを初留分として取除いた後、試料9.8gを本留分として回収した。本留分の試料中の閉環化合物、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、DERの濃度をガスクロマトグラフィーにて確認したところ、それぞれ2重量%、3重量%、95重量%であり、DERとDER類縁構造化合物とを分離できることがわかった。
(実施例10)
9重量%の閉環化合物及び8重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含むDER混合液13mgを、ヘキサン溶媒を使用して、ジビニルベンゼン共重合体を充填した内径7.5mm、長さ30cmのカラム管を通過させた。分離された画分を分取した後、溶媒を除去して、ルテニウム錯体3mgを回収した。回収したルテニウム錯体中の閉環化合物、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、DERの濃度をガスクロマトグラフィーにて確認したところ、それぞれ1重量%、1重量%、98重量%であり、DERとDER類縁構造化合物とを分離できることがわかった。
(実施例11)
9重量%の閉環化合物及び8重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含むDER混合液13mgを、ヘキサン溶媒を使用して、アルミナを充填した内径7.5mm、長さ30cmのカラム管を通過させた。分離された画分を分取した後、溶媒を除去して、ルテニウム錯体2mgを回収した。回収したルテニウム錯体中の閉環化合物、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、DERの濃度をガスクロマトグラフィーにて確認したところ、それぞれ1重量%、1重量%、98重量%であり、DERとDER類縁構造化合物とを分離できることがわかった。
(実施例12)
DERと閉環化合物とのモル比が7.6:1である混合物100mgを、アルミナを充填した内径7.8mm、長さ8cmのカラム管8本を連結させた擬似移動層方式の液体クロマトグラフィー装置にヘキサン溶媒を使用してかけた。その結果、強吸着成分としてDERと閉環化合物とのモル比が21:1である混合物のヘキサン溶液が得られ、また弱吸着成分としてDERと閉環化合物とのモル比が0.09:1である混合物のヘキサン溶液が得られ、DERと閉環化合物とを分離できることがわかった。
(実施例13)
実施例9にて得られた5重量%のDER類縁構造化合物を含有するDER混合溶液を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した薄膜を蛍光X線にて確認したところRuに帰属する特性X線が観測された。膜厚をSEMにより確認したところ40nmであった。
(比較例4)
未使用の(即ちCVD法による薄膜形成工程から回収されたものではない)DERを原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した薄膜を蛍光X線にて確認したところルテニウムに帰属する特性X線が観測された。膜厚をSEMにより確認したところ40nmであった。
(比較例5)
閉環化合物を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行ったところ、基板上に薄膜は堆積しなかった。
(比較例6)
ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行ったところ、基板上に薄膜は堆積しなかった。
(比較例7)
DERを原料としてCVD法による薄膜形成を行い、薄膜形成工程を経た後のガス中から回収した8重量%の閉環化合物及び5重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム含むDER混合液を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行ったところ、基板上に薄膜は堆積しなかった。
(実施例14)
DERを原料としてCVD法による薄膜形成を行い、薄膜形成工程を経た後のガス中から回収した8重量%の閉環化合物及び5重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含むDER混合液13.6gを、30mlのナス型フラスコに入れ、ヴィグリュー管、リービッヒ冷却管および温度計を取り付け、装置内をアルゴンで置換した。装置内を3×10−2Paまで減圧した後、ナス型フラスコを100℃まで段階的に加熱した。リービッヒ冷却管にて冷却された試料5.8gを初留分として取除いた後、試料6.7gを本留分として回収した。本留分の試料中の閉環化合物、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、DERの濃度をガスクロマトグラフィーにて確認したところ、それぞれ2.5重量%、2.5重量%、95重量%であり、DERとDER類縁構造化合物とを分離できることがわかった。
(実施例15)
DERを原料としてCVD法による薄膜形成を行い、薄膜形成工程を経た後のガス中から回収した8重量%の閉環化合物及び5重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含むDER混合液13mgを、ヘキサン溶媒を使用して、アルミナを充填した内径7.5mm、長さ30cmのカラム管を通過させた。分離された画分を分取した後、溶媒を除去して、ルテニウム錯体1mgを回収した。回収したルテニウム錯体中の閉環化合物、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、DERの濃度をガスクロマトグラフィーにて確認したところ、それぞれ1重量%、1重量%、98重量%であり、DERとDER類縁構造化合物とを分離できることがわかった。
(実施例16)
実施例14にて得られた2.5重量%の閉環化合物及び2.5重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含むDER混合液を原料として、図1の装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量170sccm、反応ガス(O)流量0.16sccm、基板温度300℃、反応室内圧力10Torrの条件で、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した薄膜を蛍光X線にて確認したところRuに帰属する特性X線が観測された。膜厚をSEMにより確認したところ40nmであった。
以上の実施例及び比較例から以下のことが理解できる。即ち、
1)比較例4と比較例5との比較及び比較例4と比較例6との比較から、DERとDER類縁構造化合物との薄膜形成に関わる特性が異なることがわかる。また、比較例4と比較例7との比較から、CVD法による薄膜工程を経た後に回収したDERはDER類縁構造化合物が混入することにより、科学的な薄膜形成への阻害原因は特定できないが、ルテニウム含有膜が形成できないことがわかる。更に、比較例4と比較例1との比較から、10重量%の閉環化合物を含有するDERは薄膜形成できないことから、DERと薄膜形成に関わる特性が異なることがわかる。比較例4と実施例1との比較及び比較例4と実施例2との比較から、5重量%以下の閉環化合物を含有するDERは、DERと同様な薄膜形成が可能である。
また、比較例4と比較例2との比較から12重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含有するDERは薄膜形成できないことから、DERと薄膜形成に関わる特性が異なることがわかる。比較例4と実施例3との比較及び比較例4と実施例4との比較から、5重量%以下のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含有するDERは、DERと同様な薄膜形成が可能である。また更に、比較例4と比較例3との比較から、5重量%の閉環化合物及び4重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含有するDER、即ち9重量%のDER類縁構造化合物を含有するDERは、薄膜形成できないことから、DERと薄膜形成に関わる特性が異なることがわかる。比較例4と実施例5との比較及び比較例4と実施例6との比較から、1重量%の閉環化合物及び4重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含有するDER、または1重量%の閉環化合物及び1重量%のビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムを含有するDER、即ち5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERは、DERと同様な薄膜形成が可能である。
2)実施例13と比較例4との比較から、DER類縁構造化合物を分離することによりDER類縁構造化合物の含有量を5重量%以下に低減させたDERと未使用のDERとは、薄膜形成に関して、差がないことがわかる。
3)実施例14,15より、CVD法の薄膜形成工程から回収されたDER類縁構造化合物を含有するDERから、蒸留または液体クロマトグラフィーによりDER類縁構造化合物を分離し、5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERが得られることが分かる。また実施例16と比較例4との比較から、そのようにして得られた5重量%以下のDER類縁構造化合物を含有するDERと未使用のDERとは、薄膜形成に関して差がないことがわかる。
1.原料容器
2.恒温槽
3.反応室
4.基板
5.反応ガス
6.希釈ガス
7.キャリアガス
8.マスフローコントローラー
9.マスフローコントローラー
10.マスフローコントローラー
11.真空ポンプ
12.排気

Claims (6)

  1. 5重量%以下(0重量%を含まない)の(2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム類縁構造化合物を含む(2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム混合物
  2. (2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム類縁構造化合物が、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムおよび/または(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムである、請求項1に記載の(2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム混合物
  3. ルテニウム混合物が、CVD法による薄膜形成工程から回収された混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の(2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム混合物。
  4. (2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム類縁構造化合物を含有する(2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムから、(2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム類縁構造化合物を蒸留又は液体クロマトグラフィーにて分離することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の(2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム混合物の製造方法。
  5. (2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム類縁構造化合物が、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムおよび/または(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウムである、請求項に記載の製造方法。
  6. CVD法による薄膜形成工程から回収された請求項1〜3のいずれかに記載の(2,4−ジメチルペンタジエニル)(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム混合物を原料として用いて薄膜を製造することを特徴とする、ルテニウム含有薄膜の製造方法。
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