JP5548355B2 - 熱式ガス流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、発熱抵抗体と測温抵抗体を用いて、被測定流体を測定する熱式ガス流量計に関する。
自動車用エンジンシステムの中を流れる排気の流量を計量する熱式ガス流量計として、巻線式の素子を基本とした片持ち支持構造の流量センサ(センサ素子)を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この流量センサでは、素子の先端から第1発熱抵抗体,測温抵抗体,第2発熱抵抗体の順に3つの抵抗体が保持体となるアルミナパイプに巻かれている。アルミナパイプの外周にはその長手方向に沿う溝が周方向に6つ形成されており、各溝には支持体が挿入されている。3つの抵抗体のそれぞれには、支持体が2本ずつ割り当てられている。2本の支持体のうち、一方の支持体は各抵抗体の巻き始め部分に溶接等により接続され、他方の支持体は各抵抗体の巻き終わり部分に溶接等により接続されている。なお、支持体は電気導体で構成され、各抵抗体の引出し導体になっている。
また、流量センサに接続される流量測定回路は、第1発熱抵抗体の温度制御回路と第2発熱抵抗体の温度制御回路と測温抵抗体の温度測定回路とが独立した3回路構成とし、発熱抵抗体を流れる電流により流量の検出を行っている。
特開2008−32501号公報(段落0042,図19,図21)
上記特許文献1に開示された技術では、第1発熱抵抗体と測温抵抗体と第2発熱抵抗体の各巻線が独立しており、各抵抗体の巻き始めと巻き終わりにそれぞれ1本の引出し導体が設けられている。そのため、抵抗体数の2倍の数の引出し導体を設ける必要があった。引出し導体は流量センサの熱容量に関係しており、引出し導体の数が増えると引出し導体からの放熱量が大きくなり、熱容量が増大する傾向にある。
本発明の目的は、発熱抵抗体を含む複数の抵抗体を有する流量センサの熱容量を小さくして、低消費電力化が可能な熱式ガス流量計を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の熱式ガス流量計は、保持体と前記保持体に連続した導体線を巻き回して構成した抵抗体とを有する流量センサを備えた熱式ガス流量計において、前記抵抗体として、前記保持体上に、一方向に第1発熱抵抗体,測温抵抗体及び第2発熱抵抗体の順に構成し、前記導体線の巻き始め点と、前記第1発熱抵抗体と前記測温抵抗体との区分点と、前記測温抵抗体と前記第2発熱抵抗体との区分点と、巻き終り点とに、引出し導体を接続して構成されたものである。
本発明の熱式ガス流量計は、複数の抵抗体を構成する巻線を、連続した導体線を巻き回し、隣接する抵抗体の巻線部の区分点に引出し導体を電気的に接続して構成することにより、タクトタイムを短縮することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する
図1は本発明の熱式ガス流量計の流量センサ10を示しており、図1(A)は抵抗体の巻線構造、図1(B)は抵抗体の電気接続を示す図である。
図1において、流量センサ10は、アルミナパイプ11に第1発熱抵抗体100,測温抵抗体200,第2発熱抵抗体300の巻線が配置され、巻線は巻き始め点12から巻き終り点15まで連続している。このような巻線は、巻き始め点12から巻き終り点15まで、材料や線径が同一な線材を用いてもよいし、第1発熱抵抗体100,測温抵抗体200,第2発熱抵抗体300毎に材料や線径が変化するものを連続した一本の線材に仕上げたものであってもよい。ただし、材料については、後述するように、白金線を用いるのが一般的である。
このとき、流量センサ10の先端側から、第1発熱抵抗体100,測温抵抗体200,第2発熱抵抗体300の順に、各抵抗体が配置されている。
第1発熱抵抗体100の巻き始め点12には、引出し導体16の一方端が接続され、引出し導体16の他方端は端子20となっている。第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200との区分点13には、引出し導体17の一方端が接続され、他方端は端子21となっている。測温抵抗体200と第2の発熱抵抗300との区分点14には、引出し導体18の一方端が接続され、他方端は端子22となっている。第2の発熱抵抗体の巻き終り点15には、引出し導体19の一方端が接続され、他方端は端子23となっている。
端子20〜23は制御回路と接続されて、流量センサ10を有する熱式ガス流量計として動作する。
抵抗体100,200,300を巻き回す巻線装着体(保持体)は、絶縁体であるアルミナパイプ11を用いており、抵抗体100,200,300と引出し導体16〜18とが耐熱性の高いガラスコーテングによりアルミナパイプ11に固定されている。
引出し導体16〜19は、抵抗体100〜300の内部側、あるいは表面を経由するようにして、一方向に集中して引出し、片側で支持する構成にすることにより、制御回路との接続が容易にできるようになっている。
図2は、図1に示した流量センサ10の製造工程を示す図である。
図2において、最初のステップS1で第1発熱抵抗体100の巻き始め点12を引出し導体16に接続する作業を行う。
次のステップS2では、アルミナパイプ11に、第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200と第2発熱抵抗体300を連続した巻線作業によって巻きつける。
ステップS3では、ステップS2で終了した巻線作業の終点、すなわち第2発熱抵抗体300の巻き終り点15で、引出し導体19と接続する作業を行う。
ステップS4では、ステップS3の接続作業の後、引出し導体19と第2発熱抵抗体300の接続部分の近傍で巻線を切断する作業を行う。
ステップS5では、第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200の区分点13、ステップS6では、測温抵抗体200と第2発熱抵抗体300の区分点14に、それぞれ引出し導体17と18を接続して、流量センサ10の製造工程が終了する。
図2の流量センサ製造工程では、巻線作業は第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200と第2発熱抵抗体300とを連続して行うことができるので、巻線の切断作業が1回、引出し導体16〜19との接合作業が4回で製造工程を終了することが可能となり、タクトタイムを短縮することができる。
図2では、巻線の巻き始めを第1発熱抵抗体100としたが、巻線の巻き始めを第2発熱抵抗体300として、測温抵抗体200,第1発熱抵抗体100の順に巻線作業をしても、巻線の巻き始めを第1発熱抵抗体100とした場合と同様に、タクトタイムを短縮することができる。
第1発熱抵抗体100,第2発熱抵抗体300,測温抵抗体200が巻き回される巻線装着体は、アルミナパイプで説明したが電気的に絶縁体であれば、他の材料でも作用,効果は同等である。
また、第1発熱抵抗体100,第2発熱抵抗体300,測温抵抗体200の巻線素材は、一般には白金線が使用されることが多いが、発熱抵抗体としての機能を有する材料であれば白金線に限らない。
次に図1の流量センサの制御方法について説明する。
図1の巻線構造に示すように、第1発熱抵抗体100と第2発熱抵抗体300との間に測温抵抗体200を配置して、測温抵抗体200で検出される温度によって、第2発熱抵抗体300の温度を制御して、第1発熱抵抗体100で必要となる発熱量と引出し導体16,17への伝熱分を切り離す構造としている。すなわち、第1発熱抵抗体100と第2発熱抵抗体300の伝熱量を任意に制御し、ガス流量の検出を引出し導体16,17の汚損とは無関係にすることで、流量検出精度の向上を可能にしている。
なお、第1発熱抵抗体100と第2発熱抵抗体300の温度関係は、
第1発熱抵抗体100の温度<第2発熱抵抗体300の温度
とすることが望ましい。
図3は、ガス流路400を流れる被測定ガス410の流量を測定するために、ガス流路400に流量センサ10を配置した状態を示す図である。尚、流量センサ10には引出し導体16〜19を介してガス流路400の外側に配置された制御回路500が接続されている。
第1発熱抵抗体100,第2発熱抵抗体300,測温抵抗体200の3巻線に対して、引出し導体は16〜19の4本であり、制御回路500は引出し導体16〜19に設けられた4個の端子20〜23によって、第1発熱抵抗体100及び第2発熱抵抗体300の温度制御及び温度計測と、測温抵抗体200の温度計測とを行うことが必要になる。
図4は、制御回路500の回路接続を示す図である。
温度設定回路510は、第1発熱抵抗体100の巻き始め側を基準にして、第1発熱抵抗体100の電圧降下511,第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200との電圧降下512,第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200と第2発熱抵抗体300との電圧降下513を取り込んで温度の算出を行い、第1発熱抵抗体100の加熱制御回路520と第2発熱抵抗体300の加熱制御回路530に温度設定値514と515を出力する。
加熱制御回路520は、第1発熱抵抗体100に加熱電流521を、加熱制御回路530は第2発熱抵抗体300に加熱電流531を通電し、第1発熱抵抗体100を温度設定値514,第2発熱抵抗体300を温度設定値515になるように制御する。
測温抵抗体200には、第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200と第2発熱抵抗体300とを直列に接続した直列回路に定電流回路540から測温用の測温電流541を通電する。
測温電流541は、第1発熱抵抗体100と第2発熱抵抗体300の加熱電流521と531の通電を中断し、抵抗体の抵抗値に左右されない一定電流を定電流回路540から通電する。
これにより、第1発熱抵抗体100の温度は、電圧降下511の値、測温抵抗体200の温度は電圧降下512と511の差電圧(512−511)の値、第2発熱抵抗体300の温度は、電圧降下513と512の差電圧(513−512)の値から算出することができる。
図5は被測定ガス410の流量に対する第1発熱抵抗体100と第2発熱抵抗体300の温度変化を示しており、図6は制御方法のフローを示している。
図5は発熱抵抗体の温度を、「第1発熱抵抗体100の設定温度T1<第2発熱抵抗体300の設定温度T3」となるように制御した場合の例で示しており、被測定ガス410の流量に応じて設定温度T1をほぼ等しく制御する場合の第2発熱抵抗体300の温度変化を示している。
すなわち、高流量では、引出し導体16,17の温度低下が大きくなり、汚損の蒸発ができなくなるので、第2発熱抵抗体の温度T3を高くし、低流量では、高流量の場合より第2発熱抵抗体の温度T3を低く制御する。
これにより、第1発熱抵抗体100で必要となる発熱量と引出し導体への伝熱分を切り離すことができ、ガス流量の検出を引出し導体の汚損とは無関係にすることができる。
図6は第2発熱抵抗体300の温度制御の具体的な制御フローの一例を示す図である。
まず、ステップS10で、図4に示した各電圧降下511,512,513を読み込み、ステップS11で電圧降下から第1発熱抵抗体100の抵抗値と測温抵抗体200の抵抗値とを算出し、各抵抗体の温度係数を用いて第1発熱抵抗体100の温度T1と測温抵抗体200の温度T2を算出する。
次に、ステップS12において、算出した温度T1とT2の温度判定「T1≦T2」を実行し、NO判定の場合は、ステップS13により第2発熱抵抗体300の加熱電流531を増加させ、ステップS12の温度判定「T1≦T2」がYESになるまでステップS10〜S13を繰り返し実行する。
これにより第2発熱抵抗体300の温度T3が上昇し、その影響によって測温抵抗体200の温度T2が上昇する。
ステップS12の温度判定「T1≦T2」がYESになると、ステップS14で測温抵抗体200の温度T2とあらかじめ設定した上限値T2maxの温度判定「T2<T2max」を実行し、NO判定の場合は、ステップS15により第2発熱抵抗体300の加熱電流531を減少させ、ステップS14の温度判定「T2<T2max」がYESになるまでステップS10〜S15を繰り返し実行する。
図6の第2発熱抵抗体300の温度制御は、一定周期で繰り返し実行することにより、常時、「T1≦T2<T2max」に制御されるので、第1発熱抵抗体100部の温度勾配を所定の範囲内にすることができる。
制御方法としては、図6以外にも、測温抵抗体200の温度T2に下限目標温度を設定し、「下限目標温度<測温抵抗体温度T2≦第1発熱抵抗体温度T1」の関係を保持するなどが考えられる。
本発明の一実施例によれば、第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200と第2発熱抵抗体300の巻線を連続して巻き回わすことにより、巻線の切断工程が1回にでき、また、巻き始め点12と巻き終り点15と巻線の区分点13,14の4ヶ所に引出し導体16〜19を接続することにより、流量センサ10の製造工程のタクトタイムを短縮できる効果がある。
また、引出し導体16〜19の4本を制御回路500と接続すればよいので、接続端子数を削減することができる。
さらに、第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200と第2発熱抵抗体300の温度計測において、計測用の定電流回路を共通化でき、回路を簡略することができる。
図7は流量センサ10の他の実施例を示す図であり、(A)はアルミナパイプ600の断面を示す図、(B)は流量センサ10の側面図、(C)及び(D)は第1発熱抵抗体100,測温抵抗体200,第2発熱抵抗体300と引出し導体との接続図で、図1と同一部分は同一符号で示している。
図7(A)に示すように、巻線装着体であるアルミナパイプ600の外周面には、引出し導体を挿入する溝状の凹部610〜640がアルミナパイプ600の長手方向に沿うように周方向に複数(4つ)形成されている。各凹部610,620,630,640には、引出し導体16,17,18,19がそれぞれ1つずつ挿入されている。図7(B)は、凹部630と640とに引出し導体18と19とを挿入した様子を示している。
引出し導体18と19の端部は、図7(C)に示すように、溝状の凹部610〜640の上方を横切る抵抗体に向けて、溝状の凹部610〜640の底部側からL字状に折り曲げられて、抵抗体と接触する端部18aと19aとが形成されており、この端部18aと19aの先端部が区分点14と巻き終わり点15でそれぞれ抵抗体と接続されるようになっている。
アルミナパイプ600の凹部630と640に引出し導体18と19を挿入した時、引出し導体の端部18aと19aは、抵抗体より下方(凹部630と640の底部側)に位置し、接続が容易にできるようになっている。
図7(D)は、引出し導体18と19に、L字状に折り曲げた18aと19aの先で、さらにL字状に折り曲げて、凹部630と640の溝方向に沿う端部18bと19bを形成した例を示している。
端部18bと19bは、図7(C)に示した端部18aと19aよりも、抵抗体との接続部の面積が大きくなっている。すなわち、抵抗体と引出し導体の端部との接続において、図7(C)に比較して許容公差を大きくできる。
実施例2では、引出し導体18と19がアルミナパイプ600から突出しないので、第1発熱抵抗体100,測温抵抗体200,第1発熱抵抗体100をアルミナパイプ600に密着して巻くことができ、安定した固定ができる効果があると共に、巻線材料の使用量が少なくできる効果がある。
さらに、引出し導体18と19が凹部610と620に挿入されているので安定した固定ができると共に、流量センサ10をガラスコーテングした場合、凹部610と620にもコーテング材を充填することにより、引出し導体18と19の強度を補強することができ、片持ち構造の本流量センサ10全体の強度補強となる効果がある。
なお、凹部610と620にはそれぞれ引出し導体16と17が挿入されて、図7(C)または(D)と同じ接続構造をとっている。4本の引出し導体16〜19は一方向に引出され、流量センサ10が片持ち状態で支持される構造となっている。
図8は、さらに流量センサ10の他の実施例を示す図である。図9は、図8の流量センサ10の制御回路から通電する電流通路を示す図である。図8と図9において、図1と図4と同一部分は同一符号で示している。
本実施例では、図8に示すように、第1発熱抵抗体100の巻き始め点12に、引出し導体16と24を接続して端子20と26を設け、第2発熱抵抗体300の巻き終り点15に、引出し導体19と25を接続して端子23と27を設けた構造としている。
図9において、通電電流は実施例1と同様に、第1発熱抵抗体100には端子20から端子21に加熱電流521を、第2発熱抵抗体300には端子22から端子23に加熱電流531を、測温抵抗体200には端子20から端子23に測温電流541を通電する。
そして各抵抗体の温度は、電流を通電しない端子26と端子27により、電圧降下から算出するようにした。すなわち、第1発熱抵抗体100では電圧降下516、第2発熱抵抗体300では電圧降下517、測温抵抗体200では電圧降下518を測定して、それぞれの抵抗体の温度を算出する。
なお、図8では、引出し導体24を引出し導体16と同じく巻き始め点12で第1発熱抵抗体100に接続し、引出し導体25を引出し導体19と同じく巻き終わり点15で第2発熱抵抗体300に接続しているが、引出し導体24を引出し導体16と第1発熱抵抗体100との接続点である巻き始め点12からずらして第1発熱抵抗体100に接続してもよいし、引出し導体25を引出し導体19と第2発熱抵抗体300との接続点である巻き終わり点15からずらして第2発熱抵抗体300に接続してもよい。
また、図7に示した巻線装着体に適用する場合、引出し導体16と24、引出し導体19と25を同一の凹部に挿入し、それぞれの引出し導体間を電気的に絶縁されるようにする。
また、図7に示した巻線装着体の凹部を、引出し導体24と25用に個別に成形して6ヶ所の凹部を設け、電気的に絶縁することもできる。
実施例3では、電圧降下516,517,518の測定は、電流を通電しない端子26,27に接続されたリード線及び引出し導体24,25を使用するので、電流が通電されている端子20,23に接続されたリード線及び引出し導体16,19の電圧降下やノイズ分が排除されるので、測温時の電圧降下が安定し、温度算出の精度を向上できる効果がある。
図10は、流量センサ10の他の制御回路500を示す図である。
回路700は、第1発熱抵抗体100と測温抵抗体200と抵抗701と抵抗702で構成したブリッジ回路の中間点709の電位と710の電位とをそれぞれオペアンプ703の+端子と−端子に入力し、オペアンプ703の出力により電源800に接続されたトランジスタ704を制御して第1発熱抵抗体100の温度を制御する構成になっている。
第1発熱抵抗体100がガス流量によって冷却されると、オペアンプ703の+端子電位が上昇し、トランジスタ703からの供給電流が増加して第1発熱抵抗体100の温度を上昇させ、常にオペアンプ703の+端子と−端子の電位が一定に保持される。
オペアンプ703の+端子の電位はガス流量と一定の関係があるので、端子705の電位を測定することにより、ガス流量を測定することができる。
一方、回路800は、第2発熱抵抗体300と温度補償抵抗801と抵抗802と抵抗803で構成したブリッジ回路の中間点813の電位と814の電位とをそれぞれオペアンプ804の+と−端子に入力し、オペアンプ804の出力により電源800に接続されたトランジスタ805を制御して第2発熱抵抗体300の温度を制御する構成になっている。
第2発熱抵抗体300は、温度補償抵抗801により温度補償された所定の温度に一定制御される。
第2発熱抵抗体300の温度は、図5で説明したように、引出し導体への伝熱分が切り離されるように、第1発熱抵抗体より高い温度に制御される。
流量センサ10の3つの抵抗体100,200,300は直列接続されているので、回路700と回路800を同時に動作させることはできない。
そこで、第1発熱抵抗体100の制御では、回路800のスイッチ素子806と807をオフし、第2発熱抵抗体300の制御では、回路700のスイッチ素子706と707をオフして切替えるようにしている。
スイッチ素子806,807と706,707の切替えは、一定時間毎に時分割で切替え、この時間間隔は、流量測定と温度制御が最適となる値が選択される。
図11は、流量センサ10のさらに他の制御回路500を示す図で、図10と同一部分は同一符号で示している。
図10と異なる点は、回路700による第1発熱抵抗体100の制御は、温度補償抵抗708により所定温度になるように制御し、回路800による第2発熱抵抗体300の制御は、定電流源808により測温抵抗体200に定電流を通電して電圧降下809を測定し、演算回路810により温度算出を行い、その結果により抵抗811の抵抗値を変化させることにより、所定の温度になるように制御している。
そして、第1発熱抵抗体100の制御では、回路800のスイッチ素子806と807と812をオフし、第2発熱抵抗体300の制御では、回路700のスイッチ素子706と707をオフして切替えるようにしている。
図10,図11では、発熱抵抗体を加熱する場合、トランジスタ704,805のエミッタフォロア動作によって直流電流を通電するようにしているが、トランジスタの消費電力が増大するなどの問題を含んでいる。
そこで、制御回路をA/D変換器やマイクロコンピュータを使用したデジタル化により、トランジスタ704,805をスイッチング動作で使用するPWM方式での発熱抵抗体の温度制御にすることもできる。
実施例4では、4端子の流量センサ10による熱式ガス流量計において、抵抗体の温度制御,測温,ガス流量を時分割で制御することができる。
また、測温抵抗体200を省略して、第1発熱抵抗体100と第2発熱抵抗体300の2つの抵抗体で構成し、それぞれの抵抗体を個別に温度制御して、第1発熱抵抗体100に接合される引出し導体の温度低下を抑制する制御方式においても、2つの抵抗体の巻線を連続して巻き回した構成の流量センサにすることもできる。
また、発熱抵抗体や測温抵抗体を分割して3つ以上の巻線を巻き回した構成の流量センサに適用することもでき、共に同等の効果を得ることが可能である。
上記特許文献1に開示された技術では、第1発熱抵抗体と測温抵抗体と第2発熱抵抗体の各巻線が独立しており、各抵抗体の巻き始めと巻き終わりにそれぞれ1本の支持体が設けられているため、合計6本の支持体との接合が必要であった。このため、1つの抵抗体を製造するのに、アルミナパイプに巻き始める部分と支持体との接合工程,巻線工程,巻き終わり部分と支持体との接合工程,巻線の切断工程の4工程が必要であった。この4工程を3つの抵抗体で計3回行う必要があり、タクトタイムが増大し、コストアップを招く傾向にあった。また、支持体が6本必要であり、支持体部での放熱量が大きくなり、熱容量が増大することになる。このため、供給電力が大きくなる傾向にあった。これに対して、本発明に係る各実施例によれば、抵抗体からの引出し導体(支持体)を少なくして、タクトタイムを短縮することができる。
本発明の実施例では、自動車の排気ガス雰囲気におけるガス流量の測定について説明しているが、空気流量や他の流体流量の測定についても適用することができる。
本発明のガス流量計の流量センサの実施例1を示す構造図。 本発明の流量センサの製造工程図。 本発明のガス流量計の流量測定構成図。 本発明のガス流量計の制御回路構成図。 本発明のガス流量計の温度制御説明図。 本発明のガス流量計の温度制御フロー図。 本発明のガス流量計の流量センサの実施例2を示す構造図。 本発明のガス流量計の流量センサの実施例3を示す構造図。 本発明の実施例3による温度検出説明図。 本発明の実施例4による制御回路構成図。 本発明の実施例4による他の制御回路構成図。
符号の説明
10 流量センサ
11 アルミナパイプ
12〜15 接合部
16〜19,24,25 引出し導体
18a,19a,18b,19b 引出し導体18,19の端部
20〜23,26,27 流量センサ端子
100 第1発熱抵抗体
200 測温抵抗体
300 第2発熱抵抗体
500 制御回路
510 温度設定回路
520,530 加熱制御回路
540 定電流回路
610〜640 アルミナパイプ600の凹部

Claims (9)

  1. 保持体と前記保持体に連続した導体線を巻き回して構成した抵抗体とを有する流量センサを備えた熱式ガス流量計において
    記抵抗体として、前記保持体上に、一方向に第1発熱抵抗体,測温抵抗体及び第2発熱抵抗体の順に構成し、
    前記導体線の巻き始め点と、前記第1発熱抵抗体と前記測温抵抗体との区分点と、前記測温抵抗体と前記第2発熱抵抗体との区分点と、巻き終り点とに、引出し導体を接続したことを特徴とする熱式ガス流量計。
  2. 請求項1に記載の熱式ガス流量計において、
    前記引出し導体は、前記第1発熱抵抗体と、前記測温抵抗体と、前記第2発熱抵抗体の配置の延長方向でかつ一方向に引出されたことを特徴とする熱式ガス流量計。
  3. 請求項1に記載の熱式ガス流量計において、
    前記第1発熱抵抗体と前記測温抵抗体と前記第2発熱抵抗体とは直列接続され、直列接続された抵抗体に測温電流を通電することを特徴とする熱式ガス流量計。
  4. 請求項3に記載の熱式ガス流量計において、
    前記測温電流は、単一定電流源により通電されることを特徴とする熱式ガス流量計。
  5. 請求項1に記載の熱式ガス流量計において
    第1発熱抵抗体、測温抵抗体及び第2発熱抵抗体の測温電流の通電と前記発熱抵抗体の加熱電流の通電とは異なる時間に行うことを特徴とする熱式ガス流量計。
  6. 請求項1に記載の熱式ガス流量計において、
    前記保持体には、前記第1発熱抵抗体、測温抵抗体及び第2発熱抵抗体が巻かれた表面に、前記第1発熱抵抗体、測温抵抗体及び第2発熱抵抗体の配置方向に沿って延設された凹部が形成されており、前記凹部に前記引出し導体を配置したことを特徴とする熱式ガス流量計。
  7. 請求項6に記載の熱式ガス流量計において、
    前記凹部に配置された前記引出し導体は、前記導体線と接続される側の端部が前記導体線に向けて折り曲げられていることを特徴とする熱式ガス流量計。
  8. 請求項1に記載の熱式ガス流量計において、
    前記導体線の前記巻き始め点と前記巻き終り点とに接続される引出し導体は、それぞれ2本であることを特徴とする熱式ガス流量計。
  9. 請求項8に記載の熱式ガス流量計において、
    前記巻き始め点に接続された2本の引出し導体のうち一方の引出し導体と前記巻き終り点に接続された2本の引出し導体のうち一方の引出し導体とに測温電流を通電し、前記巻き始め点に接続された2本の引出し導体のうち他方の引出し導体と前記巻き終り点に接続された2本の引出し導体のうち他方の引出し導体とには測温電流を通電しないことを特徴とする請求項9記載の熱式ガス流量計。
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