JP5543832B2 - 風車用駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、風車に設置され、風車の可動部分における一方の構造体に対して他方の構造体を回転させるように駆動する風車用駆動装置に関する。
従来より、風力発電装置として用いられる風車として、タワーの上部に回転自在に設置されて内部に発電機等が配置されるナセルと、ナセルに設けられたハブ(主軸部)に対して回転自在に設置されたブレード(羽根)とを備えるものが用いられている。このような風車においては、風車の可動部分における一方の構造体に対して他方の構造体を回転させるように駆動する風車用駆動装置として、ヨー駆動装置或いはピッチ駆動装置等が設置されている。ヨー駆動装置は、一方の構造体であるタワーに対して他方の構造体であるナセルを回転させるように駆動し、風向きに応じてナセルを旋回可能に構成されている。ピッチ駆動装置は、一方の構造体であるナセル側のハブに対して他方の構造体であるブレードの軸部を回転させるように駆動し、ブレードのピッチ角を制御可能に構成されている。
特許文献1においては、電動機と、電動機の出力軸に取り付けられて回転駆動力を出力するピニオンとを有し、ピニオンが風車のタワーの上部に固定されたリングギアに噛み合うことでナセルを回転駆動するヨー駆動装置としての風車用駆動装置が開示されている。そして、特許文献1においては、2個の風車用駆動装置の各電動機を互いに反対の回転方向に同時駆動することで各電動機の出力軸を停止させるブレーキ機構が開示されている。
特開2001−289149号公報(第4頁、第1−2図)
特許文献1に開示された風車用駆動装置が用いられる場合は、複数設置されたこの風車用駆動装置の作動によってナセルの回転動作が行われる。そして、ブレーキ機構の作動時には、複数の風車用駆動装置における各電動機の出力軸が停止される。一方、風車のナセルに風による外力が作用した場合(風車の可動部分における一方の構造体に外力が作用した場合)、ブレーキ機構が作動した状態であれば電動機の出力軸が停止された状態の風車用駆動装置に力が作用することとなる。また、外力の作用時にナセルが回転動作中であれば、ナセルを回転駆動する方向と逆方向の力が風車用駆動装置に作用する場合もある。このとき、各電動機の出力軸にそれぞれ固定された各ピニオンとリングギアとの噛み合い状態にばらつきがあると、1つの風車用駆動装置のみに対して上述した外力が集中的に作用してしまう状態が発生し易い。しかしながら、特許文献1に開示の風車用駆動装置の場合、外力が1つの風車用駆動装置のみに集中的に作用すると、過大な外力が1つの風車用駆動装置に作用するため、その風車用駆動装置において使用継続が困難で取替えが必要となるような破損が生じ、その風車用駆動装置が破壊されてしまう虞がある。
また、他の可能性として、何らかの不具合により、1つの風車用駆動装置の電動機の出力軸がロックされてしまったり、制御系等の異常により1つの風車用駆動装置のみのブレーキが解除されない場合がある。このように電動機の出力軸が固定されてしまった場合、他の風車用駆動装置の力により、1つの風車用駆動装置に過大な外力が加わり、使用継続が困難で取替えが必要な破損が生じることになる。さらに、1つの風車用駆動装置が破損し過大な外力でもピニオンが回転できない場合、風力発電機のヨー駆動機能を喪失し、発電機能が失われてしまうことになる。尚、上記においては、ヨー駆動装置として設けられた風車用駆動装置の場合について説明したが、ナセル側のハブに対してブレードの軸部を回転させるように駆動するピッチ駆動装置として設けられた風車用駆動装置の場合も同様の問題が生じることになる。
上記のような問題を解決することができ、風車用駆動装置の破壊を防止する機構を提供する観点から、本願発明者のうちの一部の発明者によって、特願2008−272420号の出願明細書に記載のナセル旋回機構の発明がなされている。尚、本願出願時において、特願2008−272420号の出願は未公開であるとともに、当該出願の明細書に記載されているナセル旋回機構は、公知ではなく、また、実施もされていない。上記出願の明細書に記載のナセル旋回機構においては、風車用駆動装置が複数設置された場合において過大な外力が1つの風車用駆動装置に作用した場合でもその風車用駆動装置が破壊されてしまうことを防止できる機構が設けられることになる。そして、上記ナセル旋回機構における風車用駆動装置の破壊を防止するための機構は、電動機の出力軸からピニオンまでにおける駆動力が伝達される経路である駆動力伝達経路に設けられ、所定の大きさ以上のトルクが作用したときに駆動力伝達経路の連結を切り離す切断機構としての切欠部として構成されている。
また、特許文献1においては、電動機の出力軸のピニオンが固定された風車用駆動装置が開示されているが、出力トルクの向上及び構造の小型化が図られるためには、電動機の出力軸とピニオンとの間において回転駆動力を減速して伝達する減速部が設けられることが望ましい。しかしながら、風車用駆動装置の破壊を防止するための機構としての前述の切欠部が駆動力伝達経路に設けられていると、切断機構としての切欠部が作動して切断された場合、切断による破片が減速部の中に侵入してそのまま入り込んでしまう虞がある。そして、破片が減速部における歯車の摺動面やベアリングの転動面を傷付けてしまい、耐久性を低下させてしまう虞がある。また、破片を噛み込むことにより減速部が回転できなくなり、ヨー駆動機能の喪失やリングギアを破損させる虞がある。このため、切欠部の作動後にこの切欠部を交換する際には、減速部に破片が入り込んでいないか否かについて確認する作業が必要となり、更に交換作業の手間を要することになる。よって、風車用駆動装置の破壊を防止するための機構として切欠部を設ける場合には、その切欠部の交換作業を容易に行うことができる構造が実現されることが望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、複数設置されて用いられた場合において過大な外力が1つの風車用駆動装置に作用した場合でもその風車用駆動装置が破壊されてしまうことを防止でき、破壊を防止するための機構としての切欠部を設けた場合においても切欠部の交換作業を容易に行うことができる、風車用駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための発明に係る風車用駆動装置は、風車の可動部分における一方の構造体に固定されたリングギアに対して噛み合うピニオンと、前記可動部分において前記一方の構造体に対して回転自在に設置される他方の構造体側に対して固定される電動機と、前記電動機の回転駆動力を出力する出力軸と、前記出力軸に連結されて前記電動機からの回転駆動力が入力される入力軸と、前記ピニオンに対して固定された出力部と、前記入力軸及び前記出力部に連結され、前記入力軸に入力された回転駆動力を減速して伝達するとともに前記出力部に対して出力する減速部と、前記入力軸及び前記減速部を収容する本体と、前記出力軸を停止させるブレーキ機構と、を備えている。そして、発明に係る風車用駆動装置は、前記出力軸から前記ピニオンまでにおける駆動力が伝達される経路である駆動力伝達経路に設けられ、所定の大きさ以上のトルクが作用したときに前記駆動力伝達経路の連結を切り離す切断機構として設けられた切欠部と、前記本体の内側に設けられ、前記切欠部と前記減速部との間に配置されて当該切欠部と当該減速部との間の領域を区画する区画部と、を更に備えていることを特徴とする。
風車の可動部分において複数の風車用駆動装置が設置されて用いられた場合において、一方の構造体に対して他方の構造体が回転動作中又は停止中に、各ピニオンとリングギアとの噛み合いにばらつきがある状態で外力が他方の構造体に作用すると、その外力が1つの風車用駆動装置のみに集中的に作用することになる。この場合、本発明の風車用駆動装置においては、駆動力伝達経路に所定の大きさ以上のトルクが作用すると、切断機構としての切欠部が作動することになる。また、複数の風車用駆動装置が設置されて用いられた場合において、不具合等の発生によっていずれかの風車用駆動装置における電動機の出力軸が固定されてしまうこともある。この場合、本発明によると、電動機の出力軸が固定されてしまった風車用駆動装置においては、他の風車用駆動装置の力によって駆動力伝達経路に所定の大きさ以上のトルクが作用し、切欠部(切断機構)が作動することになる。このように、本発明によると、過大な外力が作用した風車用駆動装置においては、駆動力伝達経路の連結が切り離されて力が伝達されない状態となる。そして、切欠部により切り離された箇所を境にして、ピニオンに連結されたピニオン側の部分が電動機側の部分に対して空転するように(空回りするように)駆動されることになる。このため、その風車用駆動装置に使用継続が困難で取替えが必要となるような破損が生じることがなく、風車用駆動装置が破壊されてしまうことが防止される。
また、本発明によると、風車用駆動装置の破壊を防止するための機構としての切欠部に加え、本体の内側で切欠部と減速部との間の領域を区画する区画部が設けられている。このため、切欠部が作動して切断された場合、切断による破片が減速部の中に侵入して入り込んでしまうことが区画部によって遮られて防止されることになる。これにより、切欠部の作動により生じた破片が減速部の中に入り込んで歯車の摺動面を傷付けて耐久性の低下を招いてしまうことを防止できる。そして、破片が減速部に入り込んでしまうことを防止できるため、切欠部の作動後にこの切欠部を交換する作業の際に、減速部内に破片が入り込んでいないか否かを確認する作業の省略又はその作業負荷の大幅軽減を図ることができる。よって、切欠部の交換作業を容易に行うことができる構造を実現することができる。
従って、本発明によると、複数設置されて用いられた場合において過大な外力が1つの風車用駆動装置に作用した場合でもその風車用駆動装置が破壊されてしまうことを防止でき、破壊を防止するための機構としての切欠部を設けた場合においても切欠部の交換作業を容易に行うことができる、風車用駆動装置を提供することができる。
発明に係る風車用駆動装置は、前記切欠部は、前記出力軸又は前記入力軸に設けられ、前記区画部は、前記本体の内側に形成された壁部として設けられて前記入力軸が挿入される孔が形成された内側壁部と、前記孔に配置され、前記入力軸と前記内側壁部との間を封止するシール部材と、を備えていることが好ましい
この発明によると、区画部が本体の内側壁部とシール部材とを備えて構成され、内側壁部の孔に挿入された入力軸とこの内側壁部との間がシール部材で封止される。このため、出力軸又は入力軸に設けられた切欠部と減速部との間を気密状態若しくはそれに近い状態で区画でき、切欠部の作動の際に生じた破片が減速部の中に侵入してしまうことを更に効率よく防止することができる。
発明に係る風車用駆動装置は、前記入力軸は、一端側に形成されて前記出力軸と結合されるカップリング部と、他端側に形成されて前記減速部に対して回転駆動力を伝達するインプットギア部と、前記カップリング部と前記インプットギア部との間において形成されて前記シール部材が摺動するシール部と、を有し、前記入力軸における前記カップリング部と前記シール部との間に前記切欠部が形成されていることが好ましい
この発明によると、入力軸に、出力軸側のカップリング部と、減速部側のインプットギア部と、それらの間でシール部材が摺動するシール部と、カップリング部及びシール部間の切欠部とが設けられる。このため、出力軸に結合するとともに減速部に回転駆動力を伝達する入力軸において、出力軸側と減速部側との間にシール部と切欠部とを直列に配置でき、シール部及び切欠部を簡素な構造で実現することができる。
発明に係る風車用駆動装置は、前記シール部の外径寸法が前記カップリング部の外径寸法よりも小さいことが好ましい
この発明によると、シール部がカップリング部の外径寸法よりも小さく形成される。このため、カップリング部の外周でシール部材が摺動するように構成される場合に比して、入力軸の1回転あたりに対するシール部材の摺動距離を短くでき、更に、シール部材と入力軸との間の相対的な摺動速度を低減できる。これにより、シール部材の耐久性を向上させることができる。
発明に係る風車用駆動装置は、前記入力軸には、前記シール部と前記インプットギア部との間において形成されて、前記インプットギア部が加工される際に工具を逃がすために凹み形成された逃げ部が設けられ、前記切欠部の外径寸法が前記逃げ部の外径寸法よりも小さいことが好ましい
この発明によると、インプットギア部の加工のために必要となる逃げ部の外径寸法よりも切欠部の外径寸法の方が小さく設定される。このため、過大な外力が作用した際に逃げ部で切断されてしまうことが防止され、破壊を防止するための機能を切欠部にて確実に発揮させることができる。
本発明によると、複数設置されて用いられた場合において過大な外力が1つの風車用駆動装置に作用した場合でもその風車用駆動装置が破壊されてしまうことを防止でき、破壊を防止するための機構としての切欠部を設けた場合においても切欠部の交換作業を容易に行うことができる、風車用駆動装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る風車用駆動装置が適用される風車を示す斜視図である。 図1に示す風車においてタワーに対して回転自在にナセルが設置された部分である風車の可動部分を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係る風車用駆動装置を示す正面側から見た断面図である。 図3における一部を拡大した断面図であって、入力軸とその近傍の部分とを示す拡大断面図である。 図3に示す風車用駆動装置における入力軸を示す断面図である。 変形例に係る入力軸を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。本発明の実施形態に係る風車用駆動装置は、風車に設置され、風車の可動部分における一方の構造体に対して他方の構造体を回転させるように駆動する風車用駆動装置として広く用いることができる。とくに、本実施形態に係る風車用駆動装置は、風車のタワーに対してナセルを回転させるようにヨー駆動するヨー駆動装置、及びナセル側のハブに対してブレードの軸部を回転させるようにピッチ駆動するピッチ駆動装置として用いることができる。尚、本実施形態では、ヨー駆動装置として用いられる場合を例にとって説明するが、この例に限らず、ピッチ駆動装置を含む他の風車用駆動装置に関して、広く適用することができるものである。
図1は、本発明の一実施の形態に係る風車用駆動装置1が適用される風車101を示す斜視図である。図1に示すように、風車101は、タワー102、ナセル103、主軸部であるハブ104、ブレード105等を備えている。タワー102は、地上から鉛直上方に向かって延びるように設置され、ナセル103は、タワー102の上部に対して回転自在に設置されている。また、ナセル103は、後述する風車用駆動装置1によって水平面内で回転(旋回)するように設置され、その内部には、図示しない動力伝達軸や発電機等が配置されている。ハブ104は、上記の動力伝達軸に連結され、ナセル103に対して回転可能に設けられている。そして、ブレード105は、複数枚(本実施形態では、3枚)設けられ、ハブ104に対して均等角度に放射状に延びるように取り付けられている。尚、ブレード105は、ハブ104に設置されている軸部において、その軸心を中心としてハブ104に対して回転自在に設置されている。そして、ブレード105は、図示しないピッチ駆動装置によって回転駆動されることで、そのピッチ角の変更が行われるように構成されている。
また、図2は、タワー102に対して回転自在にナセル103が設置された部分である風車101の可動部分110を拡大して示す断面図である。尚、図2では、風車用駆動装置1について断面図ではなく外形図として図示している。ナセル103は、その底部103aにおいて、タワー102の上部に対して軸受106を介して回転自在に設置されている。そして、タワー102の上部には、内周に内歯が形成されたリングギア107が固定されている(図2では、リングギア107の内歯の各歯の図示を省略している)。尚、リングギア107の歯は、内周に設けられているものに限らず、外周に設けられているものであってもよい。
ナセル103内においては、複数の風車用駆動装置1が配置され、各風車用駆動装置1の本体11が底部103aに対してそれぞれ固定されている。各本体11には、電動機12がそれぞれ固定されている。また、風車用駆動装置1は、その出力用のピニオン12がナセル103の底部103aに形成された孔から下方に突出してリングギア107に噛み合うように配置されている(尚、図2では、ピニオン12は模式的に図示している)。そして、風車用駆動装置1は、リングギア107の内側の周方向に沿って複数個所(例えば、4箇所)に配置されている。可動部分110において上記のように各風車用駆動装置1が設置されていることにより、本実施形態では、各ピニオン13は、可動部分110の一方の構造体であるタワー102に固定されたリングギア107に対して噛み合うように構成されている。そして、各電動機12は、可動部分110において一方の構造体に対して回転自在に設置される他方の構造体であるナセル103側に対して固定されている(即ち、電動機12は、ナセル103に対して本体11を介して固定されている)。
次に、本発明の一実施の形態に係る風車用駆動装置1について詳しく説明する。図3は、風車用駆動装置1を示す正面側から見た断面図である。図2及び図3に示す風車用駆動装置1は、上述のようにナセル103をタワー102に対して回転させるヨー駆動装置として設けられている。この風車用駆動装置1は、本体11、電動機12、ピニオン13、出力軸14、ブレーキ機構15、入力軸16、減速部17、出力部18、切欠部19、区画部20等を備えて構成されている。
風車用駆動装置1は、図2及び図3に示すように、上側に配置された一端側において本体11に対して電動機12が固定されて取り付けられ、下側に配置された他端側において出力部18が本体11から突出するように配置されている。この出力部18の端部には、ピニオン13が固定されている。そして、風車用駆動装置1は、電動機12から入力された回転駆動力を減速して伝達してピニオン13に出力し、リングギア107に噛み合うこのピニオン13を回転させることで、ナセル103を回転させる。尚、以下の説明においては、風車用駆動装置1において、電動機12が取り付けられる側である入力側を一端側として、ピニオン13が配置される側である出力側を他端側として説明する。
出力軸14は、電動機12の回転駆動力を出力する電動機12の出力軸部として設けられている。そして、後述する入力軸16は、出力軸14に連結されて電動機12からの回転駆動力が入力される軸部材として設けられている。ブレーキ機構15は、電動機12に取り付けられており、出力軸14を停止させるための摩擦ブレーキとして設けられている。
減速部17は、入力軸16及び出力部18に連結され、入力軸16から入力された回転駆動力を減速して伝達するとともに、ピニオン13が固定された出力部18に対して出力するように構成されている。尚、ピニオン13は、出力部18の他端側の端部にスプライン結合を介して取り付けられるとともに、例えば、出力部18の端部に螺合するリングナットとリング状のプレート部材とを有する固定機構によって出力部18に固定されている。
また、減速部17は、平歯車を備えて構成された平歯車減速機、太陽歯車と遊星歯車と遊星枠とを備えて構成された遊星歯車減速機、クランク軸と外歯歯車とキャリアとを備えて構成された偏心型減速機、又は、これらの任意の組み合わせによる減速機等を備えて構成される。この減速部17としては、例えば、後述する入力軸16のインプットギア部16bから回転駆動力が入力される遊星歯車減速機17a、遊星歯車減速機17aから回転駆動力が入力されるスパーギア17b、スパーギア17cから回転駆動力が入力されて出力部18に出力する偏心型減速機17c、を備えた機構として構成することができる。尚、図3では、偏心型減速機17cについては破線で示し、詳細な図示を省略している。
本体11は、入力軸16及び減速部17を収容するケース11a及びカバー11bを備えて構成されている。尚、出力軸14、入力軸16、減速機17及び出力部18は、本体11の内側で、風車用駆動装置1の回転中心線P(図3において一点鎖線で図示)の方向に沿って直列に配置されている。また、この本体11は、減速部14が配置される内部が外部に対して密封され、その内部に潤滑油が封止されている。
ケース11aは、両端部が開口した筒状に形成されており、一端側の開口部はカバー11bにより覆われ、他端側の開口部からは出力部18が突出している。そして、ケース11aの他端側における内周には、出力側シール部材(21、22)が取り付けられている。出力側シール部材(21、22)は、リング状に形成され、そのリップ部が出力部18及びその周囲に取り付けられたリング状の部材にそれぞれ摺接し、本体11内の潤滑油を封止している。尚、図3では、本体11内の潤滑油の図示を省略している。また、ケース11aの他端側の端部の内周には軸受23が取り付けられており、この軸受23を介して、出力部18がケース11aに対して回転自在に保持されている。
カバー11bは、筒状に形成されるとともにケース11aの一端側の開口部を覆うようにケース11aに対して取り付けられる筒状部材24aと、円盤状に形成されるとともに筒状部材24aにおける開口形成された一端側の端部を覆う蓋部材24bと、を備えて構成されている。筒状部材24aは、その他端側の端部において、ケース11aの一端側の端部に対してボルト(図示せず)により固定されている。蓋部材24bは、筒状部材24aの一端側の端部にボルトによって固定されており、中心には、出力軸14が挿入されて配置される貫通孔が形成されている。この蓋部材24bに電動機12が固定されている。
図4は、図3における一部を拡大した断面図であって、入力軸16とその近傍の部分とを示す拡大断面図である。また、図5は、入力軸16を示す断面図である。図3乃至図5に示すように、入力軸16は、出力軸14に連結されて減速部17に対して回転駆動力を伝達する軸部材として設けられている。そして、この入力軸16には、カップリング部16aと、インプットギア部16bと、シール部16cと、逃げ部16dと、切欠部19とが設けられている。これらのカップリング部16a、切欠部19、シール部16c、逃げ部16d及びインプットギア部16bは、この順番で一端側から直列に配置されており、一体に形成されている。
カップリング部16aは、入力軸16における一端側の端部に形成され、出力軸14の他端側の端部に対して結合される部分として設けられている。そして、このカップリング部16aは、一端側に向かって開口するとともに出力軸14の他端側の端部が挿入されるカップリング穴25が設けられた筒状部分として形成されている。また、カップリング穴25には、キー溝25aが形成されている。このキー溝25aに嵌め込まれるキー26を介して、カップリング穴25に嵌め込まれるように挿入された出力軸14の端部と入力軸16とが、キー結合により固定されて連結される。尚、カバー11bの蓋部材24bの中心に設けられて出力軸14が挿入されている貫通孔には、その内周に沿って形成された溝に対して、周方向の一部が切り欠かれたように形成されたC型形状のスナップリング28が嵌め込まれている。このスナップリング28は、上記の貫通孔の溝に対して一旦縮径する方向に弾性変形した後に拡径する方向に弾性回復することで係合して嵌め込まれ、本体11内に配置されたカップリング部16aの一端側の端部と当接可能に配置されている。これにより、入力軸16が本体11から蓋部材24bの貫通孔を介して一端側に向かって脱落してしまうことが防止されている。
インプットギア部16bは、入力軸16における他端側の端部に形成された歯車部分として設けられ、減速部17に対して回転駆動力を伝達するように構成されている。そして、インプットギア部16bは、減速部17の遊星歯車減速機17aにおいて1つの遊星枠に回転自在に保持された複数の遊星歯車に対して噛み合うように配置されている。尚、入力軸16は、インプットギア部16bが設けられた他端側の端部において、減速部17に対して、軸受29を介して、減速部17に向かう方向の移動が規制された状態で回転可能に配置されている。
シール部16cは、入力軸16におけるカップリング部16aとインプットギア部16bとの間において円盤状又は円柱状に膨らむように形成された部分として設けられている。そして、このシール部16cは、その外周面が円柱外周面と同様の形状で滑らかに形成され、後述のシール部材27が摺動するように構成されている。尚、シール部16cの外径寸法(外周の直径寸法)は、カップリング部16aの外径寸法(外周の直径寸法)よりも小さくなるように設定されている。
逃げ部(ヌスミ部)16dは、入力軸16におけるシール部16cとインプットギア部16bとの間において周方向に亘って延びる溝状に形成された部分として設けられている。この逃げ部16dは、インプットギア部16bが加工される際に工具(図示せず)を逃がすために凹み形成された部分として設けられている。
切欠部19は、入力軸16におけるカップリング部16aとシール部16cとの間において、他の部分よりも小径となるように切り欠かれた部分として形成されている。この切欠部19は、入力軸16において、円弧状の形状の断面の溝として周方向に亘って延びるように切り欠かれて形成されている。そして、切欠部19の外径寸法(外周の直径寸法)が逃げ部16dの外径寸法(外周の直径寸法)よりも小さくなるように設定されている。また、この切欠部19は、出力軸14からピニオン13までにおける駆動力が伝達される経路である駆動力伝達経路に設けられ、所定の大きさ以上のトルクが作用したときに駆動力伝達経路の連結を切り離す切断機構として設けられている。即ち、入力軸16は、所定の大きさ以上のトルクが作用したときに、小径の部分として形成された切欠部19において破断することで切断されるように、切欠部19の径寸法が設定されている。このように、風車用駆動装置1においては、上記の駆動力伝達経路の連結を切り離す切断機構としての切欠部19が、入力軸16に設けられている。
区画部20は、内側壁部26とシール部材27とを備えて構成され、本体11の内側に設けられ、切欠部19と減速部17との間に配置されて切欠部19と減速部17との間の領域を区画するように設けられている。内側壁部26は、本体11におけるカバー11bの内側に形成された壁部として設けられ、入力軸16が挿入される円形の孔26aが貫通形成されている。尚、本実施形態においては、内側壁部26は、カバー11bにおいて、その内周の沿った壁部から径方向の内側に向かって円盤状に延びるように一体に形成されている。シール部材27は、リング状に形成され、その外周において、内側壁部26の孔26aに配置され、孔26aの内周に対して密着した状態で嵌め込まれて固定されている。そして、シール部材27は、そのリップ部が、入力軸16のシール部16cの外周側面に対して全周に亘って密着して摺接する状態で当接するように配置され、入力軸16と内側壁部26との間を封止するように構成されている。
上述した風車用駆動装置1は、図示しない制御装置が、例えば風向計(図示せず)の検知結果に基づいて、ナセル103の向きを風向きに応じて旋回させる旋回指令を発して電動機12を運転させることにより、作動する。電動機100の運転が開始されると、出力軸14から回転駆動力が入力軸16に入力され、この回転駆動力が、入力軸16から減速部17に伝達される。そして、減速部17において回転駆動力が減速して伝達され、出力部18が回転し、この出力部18に固定されたピニオン13から大きなトルクが出力されることになる。また、リングギア107に対して各風車用駆動装置1の各ピニオン13が噛み合いながら回転することで、複数の風車用駆動装置1が取り付けられたナセル103の回転動作が行われる。また、所望の停止位置までナセル103が回転すると、制御装置からの指令に基づいて電動機12の運転が停止されるとともにブレーキ機構15が作動し、ナセル103が停止することになる。
一方、ナセル103の停止中にナセル103に対して風による外力が作用した場合、ブレーキ機構15により出力軸14が停止した状態の風車用駆動装置1に力が作用することになる。また、ナセル103の回転動作中に風による外力がナセル103に作用した場合、逆方向の力が風車用駆動装置1に作用する場合もある。このとき、各風車用駆動装置1の各ピニオン13とリングギア107との噛み合い状態にばらつきがあり、1つの風車用駆動装置1のみに対して過大な外力が集中的に作用すると、その風車用駆動装置1における入力軸16に設けられた切欠部19に所定の大きさ以上のトルクが作用することになる。この場合、入力軸16が切欠部19において破断して切断され、切断機構としての切欠部19が作動することになる。このため、風車用駆動装置1においては、駆動力伝達経路に設けられた切断機構である切欠部19のみが切断され、入力軸16以外の要素については、全て保護されることになる。更に、内側壁部26及びシール部材27によって構成された区画部20によって、切欠部19が切断された際に生じた破片が減速部17内に侵入して入り込んでしまうことが防止される。
また、1つの風車用駆動装置1の電動機12の不具合、もしくは制御系等の異常により、出力軸14が固定されてしまった場合、他の風車用駆動装置1がリングギア103を回転させるためのトルクが1つの風車用駆動装置1に集中し、その風車用駆動装置1における入力軸16の切欠部19に所定の大きさ以上のトルクが作用することになる。この場合、入力軸16が切欠部19において切断され、切断機構としての切欠部19が作動することになる。このため、前述の場合と同様に、風車用駆動装置1においては、駆動力伝達経路に設けられた切断機構である切欠部19のみが切断され、入力軸16以外の要素については、全て保護されることになる。そして、区画部20によって、切欠部19が切断された際に生じた破片が減速部17内に侵入して入り込んでしまうことが防止される。
以上説明した風車用駆動装置1によると、風車101の可動部分110において複数の風車用駆動装置1が設置されて用いられた場合において、タワー102(一方の構造体)に対してナセル103(他方の構造体)が回転動作中又は停止中に、各ピニオン13とリングギア107との噛み合いにばらつきがある状態で外力がナセル103に作用すると、その外力が1つの風車用駆動装置1のみに集中的に作用することになる。この場合、風車用駆動装置1においては、駆動力伝達経路に所定の大きさ以上のトルクが作用すると、切断機構としての切欠部19が作動することになる。また、複数の風車用駆動装置1が設置されて用いられた場合において、不具合等の発生によっていずれかの風車用駆動装置1における電動機12の出力軸14が固定されてしまうこともある。この場合、本実施形態によると、電動機12の出力軸14が固定されてしまった風車用駆動装置1においては、他の風車用駆動装置1の力によって駆動力伝達経路に所定の大きさ以上のトルクが作用し、切欠部19が作動することになる。このように、本実施形態によると、過大な外力が作用した風車用駆動装置1においては、駆動力伝達経路の連結が切り離されて力が伝達されない状態となる。そして、切欠部19により切り離された箇所を境にして、ピニオン13に連結されたピニオン側の部分が電動機12側の部分に対して空転するように(空回りするように)駆動されることになる。このため、その風車用駆動装置1に使用継続が困難で取替えが必要となるような破損が生じることがなく、風車用駆動装置1が破壊されてしまうことが防止される。
また、本実施形態によると、風車用駆動装置1の破壊を防止するための機構としての切欠部19に加え、本体11の内側で切欠部19と減速部17との間の領域を区画する区画部20が設けられている。このため、切欠部19が作動して切断された場合、切断による破片が減速部17の中に侵入して入り込んでしまうことが区画部20によって遮られて防止されることになる。これにより、切欠部19の作動により生じた破片が減速部17の中に入り込んで歯車の摺動面を傷付けて耐久性の低下を招いてしまうことを防止できる。そして、破片が減速部17に入り込んでしまうことを防止できるため、切欠部19の作動後にこの切欠部19を交換する作業の際に、減速部17内に破片が入り込んでいないか否かを確認する作業の省略又はその作業負荷の大幅軽減を図ることができる。よって、切欠部19の交換作業を容易に行うことができる構造を実現することができる。
従って、本実施形態によると、複数設置されて用いられた場合において過大な外力が1つの風車用駆動装置1に作用した場合でもその風車用駆動装置1が破壊されてしまうことを防止でき、破壊を防止するための機構としての切欠部19を設けた場合においても切欠部19の交換作業を容易に行うことができる、風車用駆動装置1を提供することができる。
また、風車用駆動装置1によると、区画部20が本体11の内側壁部26とシール部材27とを備えて構成され、内側壁部26の孔26aに挿入された入力軸16とこの内側壁部26との間がシール部材27で封止される。このため、入力軸16に設けられた切欠部19と減速部17との間を気密状態若しくはそれに近い状態で区画でき、切欠部19の作動の際に生じた破片が減速部17の中に侵入してしまうことを更に効率よく防止することができる。尚、シール部材27としては、リップ部に加えてダストリップ部が設けられているものを用いることで、破片や異物の侵入をより効率よく防止することができる。
また、風車用駆動装置1によると、入力軸16に、出力軸14側のカップリング部16aと、減速部17側のインプットギア部16bと、それらの間でシール部材27が摺動するシール部16cと、カップリング部16a及びシール部16c間の切欠部19とが設けられる。このため、出力軸14に結合するとともに減速部17に回転駆動力を伝達する入力軸16において、出力軸14側と減速部17側との間にシール部16cと切欠部19とを直列に配置でき、シール部16c及び切欠部19を簡素な構造で実現することができる。
また、風車用駆動装置1によると、シール部16cがカップリング部16aの外径寸法よりも小さく形成される。このため、カップリング部16aの外周でシール部材27が摺動するように構成される場合に比して、入力軸16の1回転あたりに対するシール部材27の摺動距離を短くでき、更に、シール部材27と入力軸16との間の相対的な摺動速度を低減できる。これにより、シール部材27の耐久性を向上させることができる。
また、風車用駆動装置1によると、インプットギア部16bの加工のために必要となる逃げ部16dの外径寸法よりも切欠部19の外径寸法の方が小さく設定される。このため、過大な外力が作用した際に逃げ部16dで切断されてしまうことが防止され、破壊を防止するための機能を切欠部19にて確実に発揮させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。例えば、次のように変更して実施することができる。
(1)上記の実施形態では、ヨー駆動装置として設けられた風車用駆動装置を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。風車の可動部分における一方の構造体であるナセル側のハブに対して他方の構造体であるブレードを回転させるように駆動するピッチ駆動装置として設けられた風車用駆動装置を実施してもよい。
(2)上記の実施形態では、切断機構としての切欠部が入力軸に設けられている場合を例にとって説明したが、この通りでなくもよい。即ち、切欠部は、駆動力伝達経路における入力軸以外の位置であって、区画部によって減速部との間が区画された位置に設けられる形態であってもよい。例えば、切欠部が、電動機の回転駆動力を出力する出力軸に設けられる形態であってもよい。この場合、電動機の出力軸又は入力軸のカップリング部に対して摺接するように、区画部のシール部材が配置されている形態であってもよい。
(3)上記の実施形態では、入力軸の脱落防止を図るための部材としてのスナップリングが、本体のカバーにおける蓋部材の中心の貫通孔に取り付けられている形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよい。例えば、入力軸の脱落防止を図るための部材が、区画部におけるシール部材の近傍に配置される形態であってもよい。この場合、本体のカバーについて、蓋部材が省略された形態で構成することができる。
(4)上記の実施形態では、区画部が内側壁部とシール部材とによって構成された形態を例にとって説明したが、この通りでなくもよい。例えば、本体の内側において別体に形成された壁部を有して区画部が構成されていてもよい。また、内側壁部が円盤状以外の形状に形成されている形態であってもよい。また、シール部材が設けられていない形態であってもよい。
(5)上記の実施形態では、切欠部が円弧状の形状の断面の溝として周方向に亘って延びるように切り欠かれて形成されている形態を例にとって説明したが、この通りでなくてもよく、上記の実施形態で例示した形状以外の形状の切欠部が設けられている形態であってもよい。例えば、図6に示す形状の切欠部が設けられる形態であってもよい。図6は、変形例に係る入力軸30を示す断面図である。図6に示す入力軸30は、図5に示す入力軸16と同様に形成され、カップリング部16a、インプットギア部16b、シール部16c、逃げ部16d及び切欠部31が設けられている。但し、切欠部31の形状が、入力軸16の切欠部19とは異なっている。尚、図6に係る変形例の説明では、図5に示す入力軸16と同様に形成される部分については、同一の符号を付すことで、説明を省略する。図6に示す入力軸30に設けられた切断機構としての切欠部31は、略矩形の断面の溝として周方向に亘って延びるように切り欠かれて形成されている。このように、断面において曲線状ではなく直線状に形成された部分を有する切欠部であっても、前述した実施形態と同様の効果を奏することができる。尚、略矩形断面の溝状の切欠部31におけるコーナー部分(隅の部分)は、応力集中を避けるため、滑らかな曲面状の部分を有するように形成されている。
本発明は、風車に設置され、風車の可動部分における一方の構造体に対して他方の構造体を回転させるように駆動する風車用駆動装置として、広く適用することができるものである。
1 風車用駆動装置
11 本体
12 電動機
13 ピニオン
14 出力軸
15 ブレーキ機構
16 入力軸
17 減速部
18 出力部
19 切欠部
20 区画部
101 風車
102 タワー(一方の構造体)
103 ナセル(他方の構造体)
110 可動部分

Claims (3)

  1. 風車の可動部分における一方の構造体に固定されたリングギアに対して噛み合うピニオンと、
    前記可動部分において前記一方の構造体に対して回転自在に設置される他方の構造体側に対して固定される電動機と、
    前記電動機の回転駆動力を出力する出力軸と、
    前記出力軸に連結されて前記電動機からの回転駆動力が入力される入力軸と、
    前記ピニオンに対して固定された出力部と、
    前記入力軸及び前記出力部に連結され、前記入力軸に入力された回転駆動力を減速して伝達するとともに前記出力部に対して出力する減速部と、
    前記入力軸及び前記減速部を収容する本体と、
    前記出力軸を停止させるブレーキ機構と、
    を備えている風車用駆動装置であって、
    前記出力軸から前記ピニオンまでにおける駆動力が伝達される経路である駆動力伝達経路に設けられ、所定の大きさ以上のトルクが作用したときに前記駆動力伝達経路の連結を切り離す切断機構として設けられた切欠部と、
    前記本体の内側に設けられ、前記切欠部と前記減速部との間に配置されて当該切欠部と当該減速部との間の領域を区画する区画部と、
    を更に備え
    前記切欠部は、前記入力軸に設けられ、
    前記区画部は、
    前記本体の内側に形成された壁部として設けられて前記入力軸が挿入される孔が形成された内側壁部と、
    前記孔に配置され、前記入力軸と前記内側壁部との間を封止するシール部材と、
    を備え、
    前記入力軸は、
    一端側に形成されて前記出力軸と結合されるカップリング部と、
    他端側に形成されて前記減速部に対して回転駆動力を伝達するインプットギア部と、
    前記カップリング部と前記インプットギア部との間において形成されて前記シール部材が摺動するシール部と、
    を有し、
    前記入力軸における前記カップリング部と前記シール部との間に前記切欠部が形成され、
    前記カップリング部、前記切欠部、前記シール部及び前記インプットギア部は、この順番で一端側から直列に配置されており、一体に形成されていることを特徴とする、風車用駆動装置。
  2. 請求項に記載の風車用駆動装置であって、
    前記シール部の外径寸法が前記カップリング部の外径寸法よりも小さいことを特徴とする、風車用駆動装置。
  3. 請求項又は請求項に記載の風車用駆動装置であって、
    前記入力軸には、前記シール部と前記インプットギア部との間において形成されて、前記インプットギア部が加工される際に工具を逃がすために凹み形成された逃げ部が設けられ、
    前記切欠部の外径寸法が前記逃げ部の外径寸法よりも小さいことを特徴とする、風車用駆動装置。
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