JP5541080B2 - レゾルバロータ固定構造 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の鋼板を積層してなる積層鋼板を含み、外周面に回転角度検出用の検出面を有するレゾルバロータと、レゾルバロータが嵌合固定されるシャフトと、を備えるレゾルバロータ固定構造に関する。
回転電機は、ロータと、ロータに対向するステータとを備える。また、ロータは、回転可能なロータシャフトに固定されるロータコアを備え、ステータで発生する回転磁界の影響を受けて回転する。回転電機は、例えばハイブリッド車両や電気自動車等の電動車両に搭載され、車輪を駆動するための電動モータや発電機として使用される。
また、このような回転電機のロータの回転角度を検出するためにレゾルバを設けることが考えられている。例えば、従来からレゾルバとして、ロータシャフトに固定されたレゾルバロータと、レゾルバロータの周囲に対向するように回転電機のケースに固定され、レゾルバロータの回転角度に応じた出力信号を出力するレゾルバステータとを備える構造が考えられている。
レゾルバロータは、複数の鋼板を積層してなる積層鋼板を含むもので、外周面に回転角度検出用の検出面を有する。検出面は、たとえば積層鋼板の外周面の周方向等間隔複数個所に径方向外側に突出する突部を設けることにより構成されている。レゾルバロータは、ロータシャフトの外周面に圧入により嵌合されている。また、レゾルバロータの軸方向片側から円環状の金属製の圧入リングの内周面全体をロータシャフトの外周面に圧入により嵌合し、圧入リングによりレゾルバロータを軸方向片側に押し付けている。そしてロータシャフトの外周面に設けられた、軸方向に向いた段差面に、圧入リングによりレゾルバロータを軸方向に押し付けている。これにより、レゾルバロータは、段差面と圧入リングとの間で軸方向に挟持され、ロータシャフトに固定される。
また、特許文献1には、レゾルバロータの固定構造であって、レゾルバロータの径方向外側に複数の突極部を有する外側検出面を設けるとともに、レゾルバロータとロータシャフトである回転軸との間に、圧入部分と非圧入部分とを軸方向に並んで設けることが記載されている。このために回転軸に直径が大きくなった大径部と直径が小さくなった小径部とを設けて、大径部により圧入部分を構成し、小径部により非圧入部分を構成している。
また、特許文献2には、レゾルバロータの固定構造であって、レゾルバロータの径方向外側に複数の突極部を有する外側検出面を設けるとともに、レゾルバロータの中央部の軸固定孔に、回転軸に圧接する複数の圧入突部を設けることが記載されている。また、圧入突部は、周方向に隣り合う突極部同士の間の谷部に相当する角度位置に配置されている。
特開2010−25700号公報 特開2010−48775号公報
上記のように圧入リングを用いてレゾルバロータをロータシャフトに固定する構造の場合、レゾルバロータとは別部材の圧入リングを使用する必要があるため、部品点数が増大し、コストや組み付け工数が増大する要因となっている。また、積層鋼板を含むレゾルバロータを圧入によりロータシャフトに嵌合するので、回転角度検出用部品であるレゾルバロータが変形し、レゾルバロータの回転角度検出用の検出面である外周面に不均一な変形が発生することで、ロータの回転角度の検出に角度誤差を生じる要因となっている。これに対して、レゾルバロータの圧入による変形を抑えるために、ロータシャフトに対する嵌め合いを緩くすることも考えられるが、この場合には、レゾルバロータに必要とされるロータシャフトに対する十分な固定力が得られない可能性がある。このように十分な固定力が得られないと、ロータの回転角度の検出精度の向上を図れない可能性がある。このため、圧入リングを省略でき、部品点数と組み付け工数の削減とを図れる構造で、ロータの回転角度の検出精度の向上を図れる構造の実現が望まれている。
これに対して、特許文献1,2に記載された構造の場合、圧入リングを省略しているが、ロータシャフトにレゾルバロータの圧入のための大径部を設けており、レゾルバロータを構成する4枚以上の多くの鋼板を大径部に圧入により嵌合している。このため、レゾルバロータの外周面に設ける回転角度検出のための検出面の形状精度が悪化しやすくなり、ロータの回転角度の検出精度の向上の面から改良の余地がある。
本発明は、レゾルバロータ固定構造において、圧入リングを省略するとともに、レゾルバロータの回転角度の検出精度の向上を有効に図ることを目的とする。
本発明に係るレゾルバロータ固定構造は、複数の鋼板を積層してなる積層鋼板を含み、外周面に回転角度検出用の検出面を有するレゾルバロータと、レゾルバロータが嵌合固定されるシャフトと、を備えるレゾルバロータ固定構造であって、レゾルバロータは、積層鋼板の軸方向一端に設けられた1枚の端部鋼板の内周面、または積層鋼板の軸方向両端に設けられた2枚の端部鋼板の内周面に設けられた圧入用爪部と、端部鋼板の内周面で圧入用爪部の周方向両側に径方向に凹むように設けられた溝部とを有し、積層鋼板は、軸方向一端の1枚の端部鋼板または軸方向両端の2枚の端部鋼板により形成される圧入用爪部付端部鋼板と、積層鋼板の軸方向中間部に設けられ、圧入用爪部がない圧入用爪部なし鋼板とを含み、レゾルバは、圧入用爪部付端部鋼板に設けられた圧入用爪部のみによって、シャフトの外周面に圧入により固定されており、圧入用爪部なし鋼板の内周面は、シャフトの外周面であって、圧入用爪部付鋼板が嵌合される部分と同一円筒面上の外周面に隙間嵌合されていることを特徴とするレゾルバロータ固定構造である。
本発明に係るレゾルバロータ固定構造によれば、圧入リングを省略できるとともに、レゾルバロータの回転角度の検出精度の向上を有効に図れる。
本発明に係る実施の形態のレゾルバロータ固定構造を備える回転電機を示す概略断面図である。 本発明に係る実施の形態のレゾルバロータ固定構造を示す、図1のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 図3のC部拡大図である。 図2からレゾルバロータを取り出して示す斜視図である。 図5の部分拡大図である。 図6の片側端部鋼板とロータシャフトとの嵌合部の周方向一部を示す図である。 本発明から外れる比較例において、レゾルバロータの各鋼板のすべてをロータシャフトに圧入により嵌合した場合の、嵌合部の締め代とレゾルバロータの抜け荷重及び変形量との関係を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、ロータシャフトにレゾルバロータを嵌合した場合の、嵌合部の締め代とレゾルバロータの抜け荷重及び変形量との関係を示す図である。
以下において、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。図1から図7は、本発明に係る実施の形態の1例を示している。本実施の形態のレゾルバロータ固定構造を備える回転電機は、例えば、ハイブリッド車両のモータジェネレータとして使用する。モータジェネレータは、モータや発電機としての機能を有する。
図1に示すように、回転電機10は、ケース12と、ケース12の内側に回転可能に支持されたロータシャフト14と、ロータシャフト14に固定された回転電機ロータ16と、回転電機ロータ16に径方向外側に対向するようにケース12に固定された回転電機ステータ18と、レゾルバ20とを備えている。回転電機ステータ18は、ステータコア22に設けた複数のティースに3相のステータコイル24を巻装することにより構成されている。回転電機ロータ16は、ロータシャフト14に固定されたロータコア26と、ロータコア26の周方向複数個所に設けられた図示しない永久磁石とを備えている。3相のステータコイル24に、3相(U相、V相、W相)の交流電流を供給することにより、回転電機ステータ18に回転磁界が生成され、回転電機ロータ16が回転磁界の影響を受けて回転する。なお、回転電機ロータ及び回転電機ステータの構造は、このような構成に限定するものではなく、従来から知られている種々の構造を採用できる。
一方、レゾルバ20は、ロータシャフト14の径方向外側に嵌合固定されるレゾルバロータ28と、レゾルバロータ28の径方向外側に対向するように、ケース12の内側に固定されたレゾルバステータ30とを備えている。レゾルバステータ30は、複数枚の磁性鋼板を積層してなり、複数のティースを有するレゾルバステータコア32と、樹脂等の絶縁材を介してティースに巻回されたレゾルバステータコイル34とを備えている。レゾルバステータコイル34は、例えば、励磁電圧が印加される1相の励磁コイルと、励磁コイルの励磁に基づいてレゾルバロータ28の回転角度に応じた位相の異なる出力信号を出力する2相の出力コイルとにより構成され、それぞれのコイルがティースに巻回されている。
レゾルバステータコイル34は、外部に設けられる図示しない制御装置に接続され、制御装置は、励磁コイルを励磁させるとともに、出力コイルから得られる出力信号に基づいてレゾルバロータ28の回転角度を検出する。レゾルバロータ28は、回転電機ロータ16と同期して回転するので、レゾルバロータ28の回転角度を検出することで、回転電機ロータ16の回転角度の検出が可能となる。
一方、レゾルバロータ固定構造は、図2から図4に示すように、レゾルバロータ28と、ロータシャフト14とにより構成されている。レゾルバロータ28は、複数枚の、一部を除いて同形状の鋼板を積層してなる積層鋼板を含み、中央部にロータシャフト14に嵌合するための中心孔36を形成している。また、レゾルバロータ28の外周面は、直径方向反対側2個所位置に設けた山部38と、山部38と90度位相が異なる周方向2個所位置に設けた平面部40とを有する非円形形状としている。このようなレゾルバロータ28の外周面は、レゾルバステータ30(図1)に対向し、回転角度検出用の外側検出面42を構成する。すなわち、レゾルバロータ28は、外周面に外側検出面42を有する。
なお、レゾルバロータ28の外周面形状は図示の例に限定するものではなく、例えば円筒面の周方向複数個所に径方向に突出する突部を形成して凹凸形状とする等、種々の形状を採用できる。
図4から図6に示すように、レゾルバロータ28は、積層鋼板の軸方向両端に設けられた2枚の端部鋼板である片側端部鋼板44及び他側端部鋼板46と、2枚の端部鋼板44,46に挟持された、端部鋼板44,46以外のすべての複数の鋼板である中間部鋼板48とを有する。各端部鋼板44,46及び中間部鋼板48のそれぞれは、中心部に中心孔36を構成するための孔部50が設けられている。孔部50の周方向一部で各鋼板を積層した場合に互いに整合する位置に径方向内側に突出するキー用突部52(図2、図5)が設けられている。キー用突部52は、各鋼板を積層した状態で互いに積層され、軸方向に長いキー54(図2、図3、図5)を構成する。図3に示すように、ロータシャフト14にレゾルバロータ28を嵌合する場合に、キー54が、ロータシャフト14の外周面の周方向一部に形成したキー溝56に配置されることで、ロータシャフト14に対するレゾルバロータ28の周方向の位置決めが行われる。
また、図2に示すように、レゾルバロータ28の軸方向一端に設けた1枚の片側端部鋼板44の内周面である、孔部50の内周面の周方向複数個所(図示の例の場合は4個所)に爪部58が設けられている。各爪部58は、キー用突部52の周方向中央位置と孔部中心Oとを通る仮想平面Pに関して対称な複数個所に設けられている。図5から図7に示すように、各爪部58は、断面略矩形でその先端縁が周方向両側の孔部本体60の内周縁よりも径方向内側に少し突出している。各爪部58の先端縁を、孔部中心Oをその中心とする円弧形とすることもできる。図2に示すように、各爪部58は、ロータシャフト14の外周面に、爪幅W(図7)に対応する部分で圧接される。複数の爪部58を、孔部50の内周面の周方向等間隔位置に設けることもできる。
また、片側端部鋼板44の孔部50の内周面において、各爪部58の周方向両側に径方向に凹むように複数の溝部62が設けられている。図6、図7に示すように、各爪部58の先端縁は、片側端部鋼板44の孔部本体60の内周縁よりも径方向内側に突出させ、各爪部58の内接円の直径である圧入内径D1(図7)は、ロータシャフト14のレゾルバロータ28が嵌合される部分の外径da(図7)よりも小さくしている(D1<da)。また、片側端部鋼板44の孔部本体60の内径である挿入内径D2(図7)は、ロータシャフト14のレゾルバロータ28が嵌合される部分の外径daよりも大きくしている(D2>da)。そして圧入内径D1は、挿入内径D2よりも小さくしている(D1<D2)。
また、図3に示すように、ロータシャフト14の外周面の軸方向一部に外径が他の部分よりも大きくなった大径部64が設けられており、大径部64の軸方向片側に、他の部分との連続部である段差面66が設けられている。レゾルバロータ28は、ロータシャフト14の大径部64よりも軸方向片側に外れた部分に嵌合され、段差面66にレゾルバロータ28の軸方向他側面(図3の右側面)の径方向内側部分が軸方向に突き当てられている。
そして、図4に示すように、片側端部鋼板44は、各爪部58でのみロータシャフト14に圧入により嵌合されている。すなわち、爪部58の先端が、径方向に対し傾斜した状態で、ロータシャフト14の外周面に圧接されている。片側端部鋼板44の孔部本体60(図7)は、ロータシャフト14の外周面に隙間嵌めで嵌合されている。また、レゾルバロータ28の軸方向中間部に設けられた各中間部鋼板48の内周面は、キー用突部及びその両側部分を除いて、ロータシャフト14の外周面に全周にわたって隙間嵌合されている。この結果、レゾルバロータ28は、片側端部鋼板44に設けられた爪部58のみで、ロータシャフト14の外周面に圧入により嵌合固定されている。なお、図示の例では、片側端部鋼板44に設ける爪部58の数を4としているが、爪部58の数はこれに限定するものではなく、ロータシャフト14に対するレゾルバロータ28の保持力に応じて種々に変更可能である。
なお、上記のように爪部58の先端をロータシャフト14の外周面に圧接することに伴い、レゾルバロータ28の回転角度検出用の外周面である外側検出面42にわずかとはいえども変形が発生する。このため、レゾルバロータ28の内周部分に径方向に変形が発生した場合の、外周面の形状変化の感度が低い周方向の複数個所に爪部58が設けられることが、外側検出面42の形状精度悪化を抑制する面から好ましい。例えば、レゾルバロータ28の外周面には山部38と平面部40とが交互に形成されているが、外周面の周方向に対する径方向位置の変化が小さい周方向複数個所に爪部58が設けられることが好ましい。
このようなレゾルバロータ固定構造によれば、上記の従来構造と異なり、圧入リングを省略できるとともに、レゾルバロータ28の回転角度の検出精度の向上を有効に図れる。すなわち、レゾルバロータ28は、片側端部鋼板44の周方向複数個所に設けた爪部58のみでロータシャフト14の外周面に圧入により固定するので、外側検出面42に発生する不均一な変形を1枚の片側端部鋼板44部分のみとすることができ、回転角度検出の精度向上を図れる。また、従来構造のように積層鋼板以外の部材である、圧入リングを設ける必要がなくなり、部品点数の削減を図れ、コストを低減できる。また、レゾルバロータ28の圧入による変形方向及び変形量を爪部58や、溝部62の形状等により規制しやすくなる。例えば、爪部58を最適形状に工夫することで、爪部58の変形で圧入力を吸収して、外側検出面42に不均一な変形が生じるのを有効に抑えることができる。また、爪部58の形状を工夫する等により、爪部58の変形に対する回転角度検出誤差発生の感度や、締め代誤差発生の感度が低くなり、レゾルバロータ28とロータシャフト14との嵌め合い寸法に対するロバスト性が向上し、部品の保持力確保も容易になる。また、爪部58両側に径方向に凹んだ溝部62が設けられているので、爪部58の形状を最適形状に設定することが容易になる。
図8から図9は、本発明から外れる比較例と本実施の形態とのレゾルバロータ固定構造を用いて、締め代の変化による影響をシミュレーションし、比較した結果を示している。なお、以下の説明では、図1から図7に示した要素と同等の要素には同一符号を付して説明する。図8は、本発明から外れる比較例において、レゾルバロータの各鋼板のすべてをロータシャフト14に圧入により嵌合した場合の、嵌合部の締め代とレゾルバロータの抜け荷重及び変形量との関係を示す図である。図9は、本実施の形態において、ロータシャフト14にレゾルバロータ28を嵌合した場合の、嵌合部の締め代とレゾルバロータ28の抜け荷重及び変形量との関係を示す図である。
まず図8を用いて比較例のシミュレーション結果を説明する。比較例は、図1から図7に示した本実施の形態と同様の構成において、レゾルバロータの各鋼板は、中心部に設けられた孔部内周面を爪部を設けない、キー用突部52を除いて単なる円筒面とするとともに、各鋼板のすべてをロータシャフト14に圧入により嵌合固定している。このような比較例において、ロータシャフト14に対する締め代を変化させた場合の、締め代とレゾルバロータの変形量、及び締め代とロータシャフト14に対する抜け荷重の関係を、シミュレーションにより求めた。「変形量」は、設計上、レゾルバの検出精度の確保の面等から予め設定される「変形量許容上限」以下に設定することが要求される。また、「抜け荷重」は、必要なレゾルバロータの固定力を確保するために、設計上、予め設定される「抜け荷重許容上限」以上に設定することが要求される。
図8は、比較例のシミュレーション結果を示している。図8から明らかなように、変形量と締め代との関係を表す直線αと、抜け荷重と締め代との関係を表す直線βとは、いずれも傾きが正であり、締め代が大きくなるほど変形量も抜け荷重も大きくなっている。また、「変形量許容上限」に対応する締め代T1は、「抜け荷重許容下限」に対応する締め代T2よりも小さくなっている(T1<T2)。
上記のように、レゾルバロータ28の変形量抑制の点からは締め代をT1以下にすることが要求され、レゾルバロータ28の抜け荷重確保の点からは、締め代をT2以上にすることが要求されるが、比較例の場合には、変形量抑制と抜け荷重確保との両立を図れる締め代が成立しなくなってしまう。例えば、ロータシャフト14に対するレゾルバロータの保持力を確保するために締め代である圧入代をT2以上に大きくすると、外側検出面42の変形が「変形量許容上限」を超えて大きくなるため、レゾルバの検出精度を十分に確保することが困難になる。
次に、図9を用いて本実施の形態のシミュレーション結果を説明する。本実施の形態では、上記で説明したように、片側端部鋼板44の爪部58のみで、レゾルバロータ28をロータシャフト14に圧入により嵌合固定している。このような本実施の形態において、上記の比較例の場合と同様に、締め代とレゾルバロータ28の変形量、及び締め代とロータシャフト14に対する抜け荷重の関係を、シミュレーションにより求めた。
図9は、本実施の形態のシミュレーション結果を示している。図9の場合も、変形量と締め代との関係を表す直線αと、抜け荷重と締め代との関係を表す直線βとは、いずれも傾きが正であり、締め代が大きくなるほど変形量も抜け荷重も大きくなっている。また、「変形量許容上限」に対応する締め代T1aは、「抜け荷重許容下限」に対応する締め代T2aよりも大きくなっている(T1a>T2a)。
上記のように、変形量抑制の点からは締め代をT1a以下にすることが要求され、抜け荷重確保の点からは、締め代をT2a以上にすることが要求されるが、締め代TをT2a以上T1a以下の範囲である、締め代管理幅内に設定することにより、これらの要求をいずれも満たすことができる。図9では、締め代管理幅を矢印及び斜線範囲で表している。このため、変形量抑制と抜け荷重確保との両立を図れる締め代を設定できる。この結果、本実施の形態によれば、例えば片側端部鋼板44に設ける爪部58の形状を工夫し、片側端部鋼板44の爪部58のみでレゾルバロータ28をロータシャフト14に、圧入により固定することで、レゾルバロータ28の保持力と、回転角度検出性能との確保が可能になることを確認できた。
なお、本実施の形態では、レゾルバロータ28の軸方向両端に設けた2の端部鋼板44,46のうち、片側端部鋼板44の爪部58のみで、ロータシャフト14にレゾルバロータ28を、圧入により固定する場合を説明した。ただし、本発明はこれに限定するものではなく、例えばレゾルバロータ28の軸方向両端に設けた2の端部鋼板44,46のそれぞれの中心部に設けた孔部内周面の周方向複数個所に爪部58を設け、各端部鋼板44,46に設けた爪部58のみで、ロータシャフト14の外周面にレゾルバロータ28を、圧入により固定することもできる。この場合には、両側の2の端部鋼板44,46で中間部鋼板48を軸方向に挟持する。また、この場合には、いずれかの端部鋼板をロータシャフト14の段差面66に軸方向に押し付けることなく、ロータシャフト14にレゾルバロータ28を固定できるため、段差面66を省略することもできる。
10 回転電機、12 ケース、14 ロータシャフト、16 回転電機ロータ、18 回転電機ステータ、20 レゾルバ、22 ステータコア、24 ステータコイル、26 ロータコア、28 レゾルバロータ、30 レゾルバステータ、32 レゾルバステータコア、34 レゾルバステータコイル、36 中心孔、38 山部、40 平面部、42 外側検出面、44 片側端部鋼板、46 他側端部鋼板、48 中間部鋼板、50 孔部、52 キー用突部、54 キー、56 キー溝、58 爪部、60 孔部本体、62 溝部、64 大径部、66 段差面。

Claims (1)

  1. 複数の鋼板を積層してなる積層鋼板を含み、外周面に回転角度検出用の検出面を有するレゾルバロータと、
    レゾルバロータが嵌合固定されるシャフトと、を備えるレゾルバロータ固定構造であって、
    レゾルバロータは、
    積層鋼板の軸方向一端に設けられた1枚の端部鋼板の内周面、または積層鋼板の軸方向両端に設けられた2枚の端部鋼板の内周面に設けられた圧入用爪部と、
    端部鋼板の内周面で圧入用爪部の周方向両側に径方向に凹むように設けられた溝部とを有し、
    積層鋼板は、軸方向一端の1枚の端部鋼板または軸方向両端の2枚の端部鋼板により形成される圧入用爪部付端部鋼板と、積層鋼板の軸方向中間部に設けられ、圧入用爪部がない圧入用爪部なし鋼板とを含み、レゾルバは、圧入用爪部付端部鋼板に設けられた圧入用爪部のみによって、シャフトの外周面に圧入により固定されており、
    圧入用爪部なし鋼板の内周面は、シャフトの外周面であって、圧入用爪部付鋼板が嵌合される部分と同一円筒面上の外周面に隙間嵌合されていることを特徴とするレゾルバロータ固定構造。
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JP5138489B2 (ja) * 2008-07-17 2013-02-06 アスモ株式会社 レゾルバロータの固定構造及びブラシレスモータ

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