JP5540777B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コピー・プリンター等の画像形成装置に用いられる中間転写体及びそれを装備する画像形成装置、特に、フルカラー画像形成に好適な中間転写体及びそれを用いた画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式の画像形成装置では、様々な用途でシームレスベルトが部材として用いられている。特に、近年のフルカラー画像形成装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色の現像画像を一旦中間転写媒体上に色重ねし、その後一括して紙などの転写媒体に転写する中間転写方式が用いられている。
このような中間転写方式は、1つの感光体に対して4色の現像装置を用いるシステムで用いられていたがプリント速度が遅いという欠点があった。そのため、高速プリントとしては、感光体を4色分並べ、各色を連続して紙に転写する4連タンデム方式が用いられている。しかし、この4連タンデム方式では、紙の環境による変動などもあり、各色画像を重ねる位置精度を合わせることが非常に困難であり、色ずれ画像を引き起こしていた。そこで近年では、4連タンデム方式に、中間転写体として中間転写ベルトを用いる中間転写方式を採用することが主流になってきている。
このような情勢の中で、中間転写ベルト方式でも、従来よりも要求特性(高速転写、位置精度)が厳しいものとなっており、これらの要求に対応する特性を満足することが必要となってきている。特に、位置精度に対しては、連続使用によるベルト自体の伸び等の変形による変動を抑えることが求められる。また、中間転写ベルトは、装置の広い領域に渡ってレイアウトされ、転写のために高電圧が印加されることから難燃性であることが求められている。このような要求に対応するため、中間転写ベルト材料として主に、高弾性率で高耐熱樹脂であるポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが用いられている。
このような中間転写ベルトは、近年はさらに、高度な機能を付加するために、中間ベルトの表面に研磨などの処理を施すことによって、様々な特徴を持つ中間転写ベルトを得る方法が提案されている。
例えば、特許文献1では、ラッピングフィルムを用いて特定の周速・接圧力でポリイミド製無端ベルトを研磨することによって、トナーのクリーニング性と光沢度を高める方法が提案されている。
特許文献2では、ベルト材料と研磨フィルムを摺擦させて研磨処理することにより、光沢度の低下を抑制する方法が提案されている。これらの技術は、研磨処理によってベルトの表面を平坦・平滑な状態にすることによって光沢度を制御することを目的としている。
特許文献3では、ベルトの空気面を研磨することによって微小区間の抵抗差をなくす方法が提案されている。
特許文献4では、電子写真装置の内部に中間転写ベルトの研磨部材を設け、表面抵抗率の変動を抑制する方法が提案されている。これらは、研磨処理によって表面を平坦にすることでベルト厚みムラをなくしたり、表面の異物を除去したりすることによって、電気抵抗を制御する技術である。
本発明は、シームレスベルトにショットブラストなどの処理を施すことによって、ベルト表面にディンプル状の微細な凹凸を形成し、主に、電子写真方式の画像形成装置に用いられる中間転写ベルトに好適なシームレスベルトを作成することを目的としたものである。したがって、上記した従来技術群は、単純な研磨によって単に異物を除去したり、表面を平滑化するだけのものであり、微細な表面形状を制御して転写効率を向上させることを目的とした本発明とは異なる。
また、特許文献5においては、中間転写ベルトにサンドブラスト処理を施して表面に凹凸を形成し、それによって中間転写ベルトに研磨機能を付与させ、感光ドラム表面に付着する異物を研磨除去するという方法が提案されている。このように、一般的に用いられるようなサンドブラスト法で中間転写ベルトを処理すると、ベルト表面の光沢がなくなってしまう。しかし、タンデム方式の画像形成装置においては、各色の重ね合わせ位置や画像濃度の監視・制御のため、反射光を利用した検出手段が用いられていることがあり、このような方法を用いる画像形成装置に用いる中間転写ベルトには十分に高い表面反射率・光沢度が要求される。
本発明でも中間転写ベルトの表面処理方法としてショットブラストを提案しているが、投射材の種類などを規定して、表面光沢を失わないような条件としている。
最近の中間転写ベルトにはさらなる転写性能の向上が求められている。具体的には従来の電子写真方式の画像形成装置では二次転写効率90%前後であったが、97%前後の二次転写効率が求められている。高い二次転写効率を得ることによって、中間転写ベルト上に残留し、クリーニングされて廃棄されるトナーの量を削減できる。また、中間転写ベルトのブレードクリーニングを行う際、ベルト上に残留したトナーに含まれる外添剤などが原因でクリーニングブレードの摩耗が起きるが、転写効率を高めることで、クリーニングされるトナーの量が減り、それによってクリーニングブレードの摩耗を抑制する効果が得られる。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたもので、その課題は、微細な表面形状の制御を行うことによって、高い転写効率を備える電子写真方式の画像形成装置に用いる中間転写体、この中間転写体を用いる画像形成装置、転写装置を提供する。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段はとしては、以下の通りである。
〔1〕:上記課題は、像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写体が、円筒状のの内面又は外面に、少なくとも樹脂成分と溶媒を含む塗工液を塗布し、それを乾燥又は硬化させることにより製膜化し、脱型することにより製造される中間転写体であって、1000μm〜3000μmの範囲にある投射材でショットブラスト処理された表面の反射ヘイズ(以下、単に「ヘイズ」と記載する。)が20.0〜40.0の範囲にあることを特徴とする中間転写体により解決される。
〔2〕:上記〔1〕に記載のショットブラスト処理を施す前に、表面を研磨処理することを特徴とする。
〔3〕:上記〔1〕又は〔2〕に記載の中間転写体において、前記樹脂成分がポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体であって、前記成形膜がポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂からなることを特徴とする。
〔4〕:上記〔1〕ないし〔3〕のいずれかに記載の中間転写体において、前記塗工液中に、電気抵抗調整剤を含むことを特徴とする。
〔5〕:上記〔4〕に記載の電気抵抗調整剤がカーボンブラックであることを特徴とする。
〔6〕:上記〔1〕ないし〔5〕のいずれかに記載の中間転写体がシームレスベルトであることを特徴とする。
〔7〕:上記課題は、像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写を行ない、該一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する転写装置において、前記中間転写体は、上述のいずれかに記載の中間転写体であることを特徴とする転写装置により解決される。
〔8〕:上記課題は、像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写を行ない、該一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する転写装置を備える画像形成装置において、前記転写装置は、上述に記載の転写装置ことを特徴とする画像形成装置により解決される。
本発明の中間転写体では、中間転写体表面のヘイズを20.0〜40.0の範囲に規定することで、高光沢を維持しつつ、転写効率の向上に最適な表面形状を得ることができる。即ち、中間転写体の表面層にショットブラスト等の処理を施すことによって、中間転写体を大きく傷つけることなく表面にディンプル状の小さな凹凸形状を形成させることができ、この形状がトナーの離型性向上に寄与することができる。
また、本発明の転写装置、画像形成装置では、中間転写体表面のヘイズを20.0〜40.0の範囲に規定することで、高光沢を維持しつつ、転写効率を向上させることができ、高品位の画像を長期にわたって形成することができる。
本発明の中間転写ベルトの一つの製造方法の例を示す概略図である。 本発明の中間転写ベルトを用いる一つの実施形態の画像形成装置の構成を示す概略図である。 本発明に係るシームレスベルトからなる1つの中間転写ベルトに沿って複数の感光体ドラムが並設されている画像形成装置の一構成例を示す要部模式図である。 本発明に係る製造方法により得られるシームレスベルトをベルト部材として装備する画像形成装置を説明するための要部模式図である。
本発明のシームレスベルトは、中間転写ベルト方式を用いる電子写真方式の画像形成装置で、いわゆる、像担持体(例えば、感光体ドラム)上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行い、その一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する方式の画像形成装置であって、その画像形成装置で中間転写ベルトとして好適に装備されるものであり、その構成材料としては、樹脂中に電気抵抗を調整する充填材(又は、添加材)、いわゆる電気抵抗調整剤を含有してなるものが挙げられる。
このような樹脂としては、難燃性の観点から、例えば、PVDF、ETFEなどのフッ素系樹脂や、ポリイミド樹脂またはポリアミドイミド樹脂等が好ましく、機械強度(高弾性)や耐熱性の点から、特にポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂が好適である。
電気抵抗調整剤としては、金属酸化物やカーボンブラック、イオン導電剤、導電性高分子材料などがある。
金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等が挙げられる。また、分散性を良くするため、前記金属酸化物に予め表面処理を施したものも挙げられる。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ガスブラック等が挙げられる。
イオン導電剤としては、例えば、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルサルフェート、グルセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエステル、アルキルベタイン、過塩素酸リチウム等が挙げられ、これらを併用して用いてもよい。
なお、本発明における電気抵抗調整剤は、上記例示化合物に限定されるものではない。
また、本発明のシームレスベルトの製造方法における少なくとも樹脂成分を含む塗工液には必要に応じて、さらに分散助剤、補強材、潤滑材、熱伝導材、酸化防止剤などの添加材を含有してもよい。
前記中間転写ベルトとして好適に装備されるシームレスベルトに含有される電気抵抗調整剤は、好ましくは表面抵抗で1×108〜1×1013Ω/□、体積抵抗で1×10〜1×1012Ω・cmとなる量とされるが、機械強度の面から成形膜が脆く割れやすくならない範囲の量を選択して添加することが必要である。
つまり、中間転写ベルトとする場合には、前記樹脂成分(例えば、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体)と電気抵抗調整剤の配合を適正に調整した塗工液を用いて、電気特性(表面抵抗及び体積抵抗)と機械強度のバランスが取れたシームレスベルトを製造して用いるのが好ましい。
本発明における電気抵抗調整剤の含有量としては、カーボンブラックの場合には、塗工液中の全固形分の10〜25wt%、好ましくは15〜20wt%である。また、金属酸化物の場合の含有量としては、塗工液中の全固形分の1〜50wt%、好ましくは10〜30wt%である。含有量が前記それぞれの電気抵抗調整剤の範囲よりも少ないと効果が十分に得られず、また含有量が前記それぞれの範囲よりも多いと前記中間転写ベルト(シームレスベルト)の機械強度が低下し、実使用上好ましくない。
前記シームレスベルトの材料として好適に用いられるポリイミド樹脂(以下、「ポリイミド」と略称することがある。)又はポリアミドイミド樹脂(以下、「ポリアミドイミド」と略称することがある。)について以下具体的に説明する。
<ポリイミド>
本発明に用いられるポリイミドとしては、限定されるものではないが芳香族系のポリイミドが好ましい例として挙げられる。芳香族系のポリイミドは、一般的に知られている芳香族多価カルボン酸無水物(又はその誘導体)と芳香族ジアミンとの反応によって、ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)を経由して得られる。
すなわち、ポリイミド、特に、芳香族系のポリイミドは、その剛直な主鎖構造により溶媒等に対して不溶であり、また不融の性質を有する。そのため、先ず、芳香族多価カルボン酸無水物と芳香族ジアミンとの反応により、有機溶媒に可溶なポリイミド前駆体(ポリアミック酸、又はポリアミド酸)を合成し、このポリアミック酸の段階で様々な方法で成形加工が行われ、その後ポリアミック酸を加熱もしくは化学的な方法で脱水反応させて環化(イミド化)しポリイミドとされる。芳香族系のポリイミドを得る反応を例にその概略を下記式(1)に示す。
Figure 0005540777

(式(1)中、Arは少なくとも1つの炭素6員環を含む4価の芳香族残基を示し、Arは少なくとも1つの炭素6員環を含む2価の芳香族残基を示す。)
上記少なくとも1つの炭素6員環を含む4価の芳香族カルボン酸無水物(芳香族多価カルボン酸無水物)の具体例としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシルフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらは単独又は2種以上混合して用いてもよい。
また、上記式(1)で表される芳香族多価カルボン酸無水物以外の酸無水物、例えば、エチレンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族多価カルボン酸無水物も使用可能であり、これらは単独又は前記芳香族多価カルボン酸無水物と併用してもよい。
なお、前記式(1)においては、芳香族多価カルボン酸無水物としたが、その誘導体(例えば、エステル誘導体)であってもよい。
次に、上記芳香族多価カルボン酸無水物と反応させる少なくとも1つの炭素6員環を含む2価の芳香族ジアミン(芳香族ジアミン)の具体例としては、例えば、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、4,4’−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ベンゾフェノン、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、ビス〔4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル〕スルホン、1,4−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン等が挙げられる。これらは単独または2種以上を混合して使用してもよい。本発明における物性を効果的に発現するために、少なくとも成分の1つとして、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを用いることが特に好ましい。
なお、上記式(1)で表される芳香族ジアミン以外の脂肪族系ジアミンも使用可能であり、芳香族ジアミンと併用してもよい。
芳香族系のポリイミドを得る場合には、上記芳香族多価カルボン酸無水物成分と芳香族ジアミン成分とを略等モル用いて有機極性溶媒中で重合反応させることにより、ポリイミド前駆体(ポリアミック酸)を得、その後ポリアミック酸を脱水反応させて環化し、イミド化する。下記にポリアミック酸の製造方法について具体的に説明する。
ここで、ポリアミック酸を得る際の重合反応に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソランなどのエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶媒、ブチルセロソルブなどのセロソルブ系、又はヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらを単独又は混合溶媒として用いるのが望ましい。
溶媒は、前記ポリアミック酸を溶解するものであれば特に限定されないが、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。
ポリイミド前駆体を製造する場合の例として、先ず、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、1種又は複数種のジアミンを上記の有機溶媒に溶解するか、又はスラリー状に分散させる。この溶液に前記した少なくとも1種の芳香族多価カルボン酸無水物(又はその誘導体)を添加(固体状態のままでも、有機溶媒に溶解した溶液状態でも、スラリー状態でもよい)すると、発熱を伴って開環重付加反応が起こり、急速に溶液の粘度増大が見られ、高分子量のポリアミック酸溶液が得られる。この際の反応温度は、通常−20℃〜100℃、望ましくは60℃以下に制御することが好ましい。反応時間は、30分〜12時間程度である。
上記は一例であり、反応における上記添加手順とは逆に、先ず、芳香族多価カルボン酸無水物(芳香族テトラカルボン酸二無水物)又はその誘導体を有機溶媒に溶解又は分散させておき、この溶液中に前記芳香族ジアミン(略、「ジアミン」)を添加させてもよい。ジアミンの添加は、固体状態のままでも、有機溶媒に溶解した溶液状態でも、スラリー状態でもよい。すなわち、芳香族テトラカルボン酸二無水物成分と、ジアミン成分との混合順序は限定されない。さらには、芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを同時に有機極性溶媒中に添加して反応させてもよい。
上記のようにして、芳香族多価カルボン酸無水物又はその誘導体と、芳香族ジアミン成分とをおよそ等モル、有機極性溶媒中で重合反応することにより、ポリアミック酸が有機極性溶媒中に均一に溶解した状態でポリイミド前駆体溶液が得られる。
本発明におけるポリイミド前駆体溶液(ポリアミック酸溶液:「ポリイミド樹脂前駆体を含む塗工液」)は、上記のようにして合成したものを使用することが可能であるが、簡便には有機溶媒にポリアミック酸組成物が溶解された状態の、いわゆるポリイミドワニスとして上市されているものを入手して使用することもできる。
このような例としては、トレニース(東レ社製)、U−ワニス(宇部興産社製)、リカコート(新日本理化社製)、オプトマー(JSR社製)、SE812(日産化学社製)、CRC8000(住友ベークライト社製)等が代表的なものとして挙げられる。
合成又は入手したポリアミック酸溶液に、必要に応じて充填剤(例えば、電気抵抗調整剤、あるいは分散助剤、補強材、潤滑材、熱伝導材、酸化防止剤などの添加剤)を混合・分散して塗工液が調製される。塗工液を後述のように支持体(成形用の型)に塗布した後、加熱等の処理することにより、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸からポリイミドへの転化(イミド化)が行われる。
ポリアミック酸は、前述のように加熱する方法(1)、又は化学的方法(2)によってイミド化することができる。
加熱する方法(1)は、ポリアミック酸を、例えば、200〜350℃に加熱処理することによってポリイミドに転化する方法であり、ポリイミド(ポリイミド樹脂)を得る簡便かつ実用的な方法である。
一方、化学的方法(2)は、ポリアミック酸を脱水環化試薬(例えば、カルボン酸無水物と第3アミンの混合物など)により反応した後、加熱処理して完全にイミド化する方法であり、(1)の加熱する方法に比べると煩雑でコストのかかる方法であるため、通常(1)の方法が多く用いられている。
なお、ポリイミドの本来的な性能を発揮させるためには、相当するポリイミドのガラス転移温度以上に加熱して、イミド化を完結させることが好ましい。
イミド化の進行状況(イミド化の程度)は、通常行われているイミド化率の測定手法により評価することができる。
このようなイミド化率の測定方法としては、例えば、9〜11ppm付近のアミド基に帰属される1Hと、6〜9ppm付近の芳香環に帰属される1Hとの積分比から算出する核磁気共鳴分光法(NMR法)、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)、イミド閉環に伴う水分を定量する方法、カルボン酸中和滴定法など種々の方法が用いられているが、中でもフーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)は最も一般的な方法である。
フーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)では、イミド化率を、例えば、下記式(a)のように定義する。
すなわち、焼成段階(イミド化処理段階)でのイミド基のモル数を(A)とし、100%イミド化された場合(理論的)のイミド基のモル数を(B)とすると、次により表される。
イミド化率(%)=[(A)/(B)]×100 ・・・ (a)
この定義におけるイミド基のモル数は、FT−IR法により測定されるイミド基の特性吸収の吸光度比から求めることができる。例えば、代表的な特性吸収として、以下の吸光度比を用いてイミド化率を評価することができる。
(1)イミドの特性吸収の1つである725cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,015cm−1との吸光度比
(2)イミドの特性吸収の1つである1,380cm−1(イミド環C−N基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比
(3)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比
(4)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1とアミド基の特性吸収1,670cm−1(アミド基N−H変角振動とC−N伸縮振動の間の相互作用)との吸光度比
また、3000〜3300cm−1にかけてのアミド基由来の多重吸収帯が消失していることを確認すればさらにイミド化完結の信頼性は高まる。
次に、ポリアミドイミドについて説明する。
<ポリアミドイミド>
ポリアミドイミドは、分子骨格中に剛直なイミド基と柔軟性を付与するアミド基を有する樹脂であり、本発明に用いられるポリアミドイミドとしては一般的に知られている構造のものを使用することができ、限定されるものではないが芳香族系のポリアミドイミドが特に好ましい例として挙げられる。
ポリアミドイミド樹脂を合成する方法としては、公知の下記酸クロライド法(a)やイソシアネート法(b)が適用できる。
(a)酸クロライド法:酸無水物基とハロゲン化カルボニル基を有する3価のカルボン酸化合物の誘導体[以下、「酸無水物基を有する3価のカルボン酸化合物の誘導体ハライド」と称することがある。](最も代表的には当該誘導体の酸クロライド化合物が挙げられる。)とジアミンとを溶媒中で反応させ、ポリアミド−アミック酸(ポリアミドイミド樹脂前駆体)を経由してポリアミドイミドを製造する。例えば、特公昭42−15637号公報に記載の方法が知られている。
(b)イソシアネート法:酸無水物基とカルボキシラト基を有する3価のカルボン酸化合物[以下、「酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体」と呼称することがある。]とイソシアネート化合物(特に、芳香族イソシアネート化合物が好ましい。)とを溶媒中で反応させてポリアミドイミドを製造する。例えば、特公昭44−19274号公報に記載の方法が知られている。
本発明においては酸クロライド法(a)及びイソシアネート法(b)のいずれも使用することができる。好ましく用いられる芳香族系のポリアミドイミドを例として各製造方法について以下に説明する。
(a)酸クロライド法:
酸無水物基を有する3価のカルボン酸化合物の誘導体ハライドとしては、例えば、下記構造式(2)及び構造式(3)に示す化合物を使用することができる。
Figure 0005540777
(式(2)中、Xはハロゲン原子を示す。)
Figure 0005540777
(式(3)中、Xはハロゲン原子を示し、Yは単結合、−CH−、−CO−、−SO−又は−O−を示す。)
前記構造式(2)又は構造式(3)において、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子などが挙げられるが、塩素原子が好ましい。最も代表的には、無水トリメリット酸クロライドが挙げられる。
前記構造式(2)又は構造式(3)に示す酸無水物基を有する3価のカルボン酸化合物の誘導体ハライドは芳香族系のポリアミドイミドを得るための原料の一例であって、これらに限られるものではない。
上記構造式(2)又は構造式(3)に示す芳香族系の3価のカルボン酸化合物以外に、脂肪族系の酸無水物基を有する3価のカルボン酸化合物の誘導体ハライドも使用可能であり、芳香族系の誘導体と併用することもできる。
一方、酸クロライド法において芳香族多価カルボン酸無水物と反応させるジアミンとしては特に限定されないが、芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン、及び脂環族ジアミンのいずれも用いられるが、芳香族ジアミンが好ましく用いられる。
芳香族ジアミンとしては、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、オキシジアニリン、ジアミノ−m−キシリレン、ジアミノ−p−キシリレン、1,4−ナフタレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、2,7−ナフタレンジアミン、2,2’−ビス−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス−(4−アミノフェニル)へキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4−ジアミノジフェニルエーテル、イソプロピリデンジアニリン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、o−トリジン、2,4−トリレンジアミン、1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス−[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4’−ビス−(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2’−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]へキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィドなどが挙げられる。
脂肪族系ジアミンとしてはメチレンジアミン、ヘキサフルオロイソプロピリデンジアミンなどが挙げられる。
また、ジアミンとして両末端にアミノ基を有するシロキサン系化合物、例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシメチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノフェノキシメチル)ポリジメチルシロキサン、1,3,−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)エチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(2−(3−アミノフェノキシ)エチル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)プロピル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、α,ω−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)プロピル)ポリジメチルシロキサン等を用いればシリコーン変性ポリアミドイミドを得ることができる。
酸クロライド法により本発明におけるポリアミドイミド(ポリアミドイミド樹脂)を得るためには、前記ポリイミド樹脂の製造の場合と同様に、上記した酸無水物基を有する3価のカルボン酸化合物の誘導体ハライドとジアミンとを有機極性溶媒に溶解した後、低温(0〜30℃)で反応させ、ポリアミドイミド樹脂前駆体(ポリアミド−アミック酸)とした後、イミド化する。
使用することのできる有機極性溶媒としては前記ポリイミドの場合と同様であり、スルホキシド系溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等)、ホルムアミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等)、アセトアミド系溶媒(例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等)、ピロリドン系溶媒(例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等)、フェノール系溶媒(例えば、フェノール、o−、m−、又はp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等)、エーテル系溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等)、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、ブタノール等)、セロソルブ系溶媒(例えば、ブチルセロソルブ等)、又はヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
これらを単独又は混合溶媒として用いるのが望ましい。溶媒は、ポリアミド−アミック酸を溶解するものであれば特に限定されないが、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。
上記により得たポリアミド−アミック酸溶液を所望の支持体、例えば、成形用の型に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を加熱等により処理することで、イミド化が行われてポリアミド−アミック酸からポリアミド−イミド(ポリアミドイミド)へ転化する。
イミド化の方法としては、前記ポリイミドの場合と同様に加熱処理によりアミック酸を脱水閉環させる方法、及び脱水閉環触媒を用いて化学的に閉環させる方法が用いられる。
加熱処理により脱水閉環させる場合、例えば、反応温度は150〜400℃、好ましくは180〜350℃であり、加熱処理時間は30秒間〜10時間、好ましくは5分間〜5時間である。また、脱水閉環触媒を用いる場合、反応温度は0〜180℃、好ましくは10〜80℃であり、反応時間は数十分間〜数日間、好ましくは2時間〜12時間である。脱水閉環触媒の例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸等の酸無水物等が挙げられる。
(b)イソシアネート法:
イソシアネート法の場合に用いる酸無水物基とカルボキシラト基を有する3価のカルボン酸化合物(酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体)としては、例えば、下記構造式(4)及び構造式(5)に示す化合物を使用することができる。
Figure 0005540777
(式(4)中、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基を示す。)
Figure 0005540777
(式(5)中、Rは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基を示し、Yは単結合、−CH−、−CO−、−SO−又は−O−を示す。)
上記一般式で表される誘導体は何れも使用することができるが、最も代表的には無水トリメリット酸が挙げられる。また、これらの酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体は、目的に応じて単独または混合して用いることができる。
前記構造式(4)又は構造式(5)に示す酸無水物基とカルボキシラト基を有する3価のカルボン酸化合物の誘導体は芳香族系のポリアミドイミドを得るための原料の一例であって、これらに限られるものではない。
上記構造式(4)又は構造式(5)に示す芳香族系の3価のカルボン酸化合物以外に、脂肪族系の3価のカルボン酸化合物も使用可能であり、例えば、芳香族系のカルボン酸化合物と併用することもできる。
次に、イソシアネート法において酸無水物基とカルボキシラト基を有する3価のカルボン酸化合物と反応させる一方のイソシアネート化合物としては、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4′−〔2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン〕ジイソシアネート、ビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、ビフェニル−3,3′−ジイソシアネート、ビフェニル−3,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジエチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジエチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、ナフタレン−2,6−ジイソシアネート等が挙げられる。
イソシアネート化合物としては、特に芳香族イソシアネート化合物(芳香族ポリイソシアネート)が好ましく用いられる。これらの芳香族ポリイソシアネートは単独で使用することもできるし、組み合わせて使用することもできる。
また、必要に応じてこの一部としてヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、水添m−キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族、脂環式イソシアネート及び3官能以上のポリイソシアネートを使用することもできる。
イソシアネート法により本発明におけるポリアミドイミドを得るためには、前記ポリイミドの製造の場合と同様に、上記した酸無水物基を有する3価のカルボン酸の誘導体と、芳香族ポリイソシアネートとを有機極性溶媒に溶解、調整して得られるポリアミドイミド前駆体を含む溶液を支持体に塗布した後、加熱処理することにより、ポリアミドイミド前駆体からポリアミドイミドへの転化が行われる。このイソシアネート法によるポリアミドイミドへの転化の際、概略ポリアミック酸を経由することなく、炭酸ガスを発生してポリアミドイミドを生成する。
下記式(6)に無水トリメリット酸と芳香族ジイソシアネートとを用いた場合のポリアミドイミド化による芳香族ポリアミドイミドの生成例を示す。
Figure 0005540777
(式(6)中、Arは2価の芳香族基を示す。)
前述したポリイミド(ポリイミド樹脂)又はポリアミドイミド(ポリアミドイミド樹脂)へ転化する前駆体は、通常単一の組成分を原料として反応したものが使用されるが、必要に応じて相溶性等を考慮して選択された別の組成分を原料として反応した前駆体を組み合せ併用することも可能である。また、ポリイミド繰返単位とポリアミドイミド繰返単位を有する共重合体であってもよい。
次に、本発明の少なくとも樹脂成分を含む塗工液、すなわち前記ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液を用いてシームレスベルトを製造する方法について説明する。
本発明において、前記ポリイミド樹脂前駆体またはポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液を用いてシームレスベルトを製造する方法としては、塗工液を遠心成形のように金型(円筒状の型)の内面に塗布する方法と、ノズルやディスペンサーによって金型(円筒状の型)の外面に塗布する方法があり、金型の内面又は外面に形成した塗膜を乾燥及び/又は硬化させてシームレスベルト状の成形膜とした後に、成形膜を円筒状の型から脱型することにより、シームレスベルトが得られる。
本発明の場合、シームレスベルト状の成型膜を得た後に表面処理する工程において有利であるため、金型の外面に塗工液を塗布する方法を例に挙げ説明する。なお、下記説明は一例であり、条件などこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の中間転写ベルトの一つの製造方法の例を示す概略図である。
図1では、遠心成型によって作成する本発明の中間転写ベルト65を説明していて、遠心成形装置の外観を模式的に示している。すなわち、遠心成形装置100は、金型本体101の中心部には、図示しない駆動源に連結される回転軸102が配設されている。金型本体101に設けられた開口部103を介して金型本体101の内部に、導電剤等の添加剤を含む塗工液が供給される。供給された塗工液は、駆動源の作動による金型本体101の回転によって、その内周面104の全域に均一に拡散される。内周面104の全域に均一に拡散した組成物は、金型本体101に埋設された図示しないヒータにより加熱を受けて硬化される。このようにして遠心成形された中間転写ベルト51は、金型本体101の回転を停止した後に金型本体101の内周面104である内壁から引き剥がされる。
したがって、円筒状の型、例えば、円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、少なくとも樹脂成分を含む塗工液(例えば、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を含む塗工液)をノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、約80〜150℃の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が形成されたところで金型ごと高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に移し、段階的に昇温し、最終的に250℃〜450℃程度の高温加熱処理(焼成)し、十分にポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体のイミド化又はポリアミドイミド化を行う。イミド化が完了後、徐冷して成形膜が形成された円筒状の型を取り出し、その後に、成形膜(略「膜」)を円筒状の型から離型(脱型)する。なお、金型は、脱型しやすいように、表面を粗面化したり、離型剤または離型層を形成しておいてもよい。
本発明で形成するシームレスベルトの膜厚としては、50〜100μmが好ましい。膜厚が薄すぎると強度が不足し耐久性に劣り、厚すぎると剛性が大きすぎて曲率の小さい駆動ローラにて安定して駆動させるのが困難になる。
通常、このようにして得られたシームレスベルトの表面で、画像形成装置におけるトナーを転写する面のヘイズは1.0以下で、平坦な形状になっている。そこで次に、本発明で狙っている転写性向上効果を得るため、表面に微小な凹凸が形成され、ヘイズが20.0〜40.0になるような表面加工を施すものである。
本発明で述べているヘイズとは、20°の測定角度で測定した反射ヘイズのことである。具体的には、マイクロ−ヘイズ プラス(BYK Gardner社)を用いて測定することができる。ヘイズは高光沢表面にのみ見られる現象で、値が小さいほど、表面状態が良い(平滑である)ということになる。
発明者らは、このシームレスベルトを画像形成装置の中間転写体として用いるのに最適な表面状態が得られている場合のヘイズが20.0〜40.0の範囲であることを見出した。前述の通り、本発明で提案している表面処理を行わず、一般的に広く知られている手法でシームレスベルトを作成すると、通常ヘイズ値は1.0以下になる。この場合、表面の平滑性が高すぎて本発明で見出した高転写効率を得ることはできない。また、シームレスベルトの表面を荒らしすぎるとヘイズ値は40.0よりも大きくなる。この場合は表面の平滑性が低すぎて高転写効率が得られないほか、異常画像の原因となることもある。
このように本発明で提案しているヘイズとなるようなシームレスベルトを得るための表面処理方法の一例として、ショットブラストが挙げられる。
本発明においてショットブラストに用いる投射材のサイズは1000μm〜3000μmであることが好ましい。これは、通常用いられるようなサイズの小さい投射材を用いると、本発明で意図している微小な凹凸を上回るような傷や凹みがついてしまう可能性が高いからである。
また、投射材の材質は特に限定されるものではないが、前項に述べているのと同様の理由で、軟質のものの方が好ましい。具体的には、一般的に用いられる投射材の中で比較的硬度が低い、ナイロンやポリエステル、ポリカーボネイトのような樹脂系の投射材が好適に用いられる。
また、前述のショットブラスト処理を施す前に、シームレスベルト表面の研磨処理を行うことも有効である。事前に研磨処理を行うことによって、ベルトの表面形状を平坦化することができ、この後にショットブラスト処理を行うと、研磨処理を行わなかった場合より均一な微小凹凸表面を得ることができる。
特に、本発明においては、ベルト表面からの研磨厚みが2μm以下であることが望ましい。本発明の研磨処理の目的は、後に施すショットブラスト処理の前処理としてベルト表面の微小凹凸を平坦化させるものである。そのため、ごく表面の研磨で十分であり、2μmよりも厚すぎると、研磨工程の時間が長くなってしまい、生産性の低下を招くほか、原材料コストが増えることになる。
本発明において用いられる研磨材の種類は特に限定されるものではないが、ラッピングフィルムが好適に用いられる。ラッピングフィルムを用いる場合、この種類は特に限定されず、ポリエステルなどの高分子フィルムに酸化アルミニウムや酸化クロム、シリコンカーバイド等の微細な粒子をコーティングさせた、一般に市販されているものを用いることができる。
また、ラッピングフィルムの粒度は15μm以下が好ましく、3μm以下がより好ましい。これは、粒度が15μmより大きいと、ベルト表面に深い溝状の傷をつけてしまう恐れがあるからである。
また、本発明の中間転写ベルト51は、1層の層構造として説明したが、複数の層構造を有していても良い。
前述の方法により製造されたシームレスベルトは、例えば、像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写を行い、その一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する、いわゆる中間転写方式の画像形成装置の中間転写ベルトとして好適に用いられ、高画質な画像形成装置を構成することができる。
本発明における画像形成装置に装備されるベルト構成部に用いられるシームレスベルトについて、要部模式図を参照しながら以下に詳しく説明する。なお、模式図は一例であって本発明はこれに限定されるものではない。
図2は、本発明の中間転写ベルトを用いる一つの実施形態の画像形成装置の構成を示す概略図である。
本発明の画像形成装置1は、上の方から、トナー画像を形成する像担持体である感光体3等を有する画像形成部6と、そして、その下に給紙装置60とが配置されている。その他に、画像形成部の上方に、画像が形成された記録部材9を積載する排紙トレイ91が配置されている。
画像形成装置1は、その中央部に画像形成部6が配置されている。画像形成部6では、その内部の略中央に、作像ユニットとしてのプロセスカートリッジ2をイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応した4つを並列に転写装置50に沿ってタンデム型に配列している。その転写装置50には、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトで、4つのローラ531、532、533、534に掛け回して支持され、図中矢印方向に回転駆動するである中間転写体である中間転写ベルト51を備えている。
また、4つのプロセスカートリッジの下方には、帯電した各感光体3の表面に各色の画像データに基づいて露光をし、潜像を形成する露光装置4が備えられている。中間転写ベルト51を挟んで、各感光体3と対向する位置には、感光体3上に形成されたトナー像を中間転写ベルト51上に一次転写する一次転写装置として一次転写ローラ52がそれぞれ配置されている。一次転写ローラ52は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。
中間転写ベルト51の支持ローラ532で支持された部分の外側には、二次転写装置として二次転写ローラ54が圧接されている。二次転写ローラ54は、図示しない電源に接続されており、所定の電圧が印加される。二次転写ローラ54と中間転写ベルト51との接触部が二次転写部であり、中間転写ベルト51上のトナー像が記録部材9に転写される。
中間転写ベルト51の支持ローラ533で支持された部分の外側には、二次転写後の中間転写ベルト51の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置55が設けられている。
二次転写部の上方には、記録部材9上のトナー像を記録部材9に半永久的に定着させる定着装置70が備えられている。定着装置70は、定着ローラ71と、これに対向し、圧接して配置される、内部にハロゲンヒータを有する加圧ローラ72とから構成されている。この他に、定着ローラ71の代わりに、図示しないが、内部にハロゲンヒータを有する加熱ローラ及び定着ローラに巻き掛けられた無端の定着ベルトを用いても良い。
画像形成装置の下部には、記録部材9を載積し二次転写部に向けて記録部材9を送り出す給紙装置60が備えられている。
図3は、本発明の中間転写ベルトを用いる他の実施形態の画像形成装置における主要部の構成を示す概略図である。図3は、4つの異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像を形成するための4つの感光体ドラム3K、3Y、3M、3Cを備えた4ドラム型の画像形成装置の一構成例を示している。
画像形成装置1は、電子写真方式によるカラー画像形成を行うための、画像を書込ための露光装置4、画像形成部6等から構成されている。画像信号を元に画像処理部で画像処理して画像形成用の黒(K)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)の各色信号に変換し、露光装置4に送信する。露光装置4は、例えば、レーザ光源と、回転多面鏡等の偏向器と、走査結像光学系、及びミラー群、からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部6の各色毎に設けられた像坦持体(感光体)3K、3M、3Y、3Cに各色信号に応じた画像書込を行う。
画像形成部6は黒(K)用、マゼンタ(M)用、イエロー(Y)用、シアン(C)用の各像坦持体である感光体3K、3M、3Y、3Cを備えている。この各色用の各感光体としては、通常OPC感光体が用いられる。各感光体3K、3M、3Y、3Cの周囲には、帯電装置10、露光装置4からのレーザ光の露光部、黒、マゼンタ、イエロー、シアンの各色用の現像装置40K、40M、40Y、40C、1次転写手段としての1次転写バイアスローラ521K、521M、521Y、521C、クリーニング装置20、及び図示しない感光体除電装置等が配設されている。なお、上記現像装置40K、40M、40Y、40Cには、2成分磁気ブラシ現像方式を用いている。ベルト構成部である中間転写ベルト51は、各感光体3K、3M、3Y、3Cと、各1次転写バイアスローラ521K、521M、521Y、521Cとの間に介在し、各感光体上に形成された各色のトナー像が順次重ね合わせて転写される。
一方、転写紙9は、給紙装置60から給紙された後、レジストローラ64を介して、ベルト構成部である転写搬送ベルト64に担持される。そして、中間転写ベルト51と転写搬送ベルト50とが接触するところで、上記中間転写ベルト51上に転写されたトナー像が、2次転写手段としての2次転写バイアスローラ541により2次転写(一括転写)される。これにより、転写紙9上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙9は、転写搬送ベルト50により定着装置15に搬送され、この定着装置15により転写された画像が定着された後、プリンタ本体外に排出される。
なお、上記2次転写時に転写されずに上記中間転写ベルト51上に残った残留トナーは、ベルトクリーニング装置55のクリーニングブレード551によって中間転写ベルト51から除去される。このベルトクリーニング装置55の下流側には、中間転写ベルト潤滑剤塗布装置56が配設されている。この潤滑剤塗布装置56は、固形潤滑剤562と、中間転写ベルト51に摺擦して固形潤滑剤を塗布する導電性ブラシ561とで構成されている。前記導電性ブラシ561は、中間転写ベルト51に常時接触して、中間転写ベルト51に固形潤滑剤を塗布している。固形潤滑剤は、中間転写ベルト51のクリーニング性を高め、フィルミィングの発生を防止し耐久性を向上させる作用がある。
上記実施形態では、感光体ドラム3を4つ備えるタンデム型の画像形成装置について説明したが、本発明は、例えば、図4の要部模式図に一構成例を示すような、一つの感光体ドラム3をシームレスベルトからなる一つの中間転写ベルト51に沿って並設した画像形成装置にも適用できる。
図4は、本発明に係る製造方法により得られるシームレスベルトをベルト部材として装備する画像形成装置を説明するための要部模式図である。
図4に示すベルト部材を含む中間転写ユニット50は、複数のローラに張架された中間転写体である中間転写ベルト51などにより構成されている。この中間転写ベルト51の周りには、2次転写手段54の2次転写電荷付与手段である2次転写ローラ(2次転写バイアスローラ)541、中間転写体クリーニング装置55のベルトクリーニングブレード551、潤滑剤塗布装置56の潤滑剤塗布部材である潤滑剤塗布ブラシ561などが対向するように配設されている。
また、位置検知用マーク512が中間転写ベルト51の外周面または内周面に図示しない位置検知用マークが設けられる。ただし、中間転写ベルト51の外周面側については位置検知用マークがベルトクリーニングブレード55の通過域を避けて設ける工夫が必要であり、配置上の困難さを伴うことがあるので、その場合には位置検知用マーク512を中間転写ベルト51の内周面側に設けてもよい。このマーク512を検知するためのマーク検知用センサとしての光学センサ514は、中間転写ベルト51が架け渡されている1次転写ローラ(1次転写バイアスローラ)507とベルト駆動ローラ531との間の位置に設けられる。
この中間転写ベルト51は、1次転写電荷付与手段である1次転写バイアスローラ521、ベルト駆動ローラ531、ベルトテンションローラ533、2次転写対向ローラ532、クリーニング対向ローラ535及び図示しないフィードバック電流検知ローラに張架されている。各ローラは導電性材料で形成され、1次転写バイアスローラ521以外の各ローラは接地されている。1次転写バイアスローラ521には、定電流または定電圧制御された1次転写電源522により、トナー像の重ね合わせ数に応じて所定の大きさの電流または電圧に制御された転写バイアスが印加されている。
中間転写ベルト51は、図示しない駆動モータによって矢印方向に回転駆動されるベルト駆動ローラ531により、矢印方向に駆動される。
このベルト部材である中間転写ベルト51は、通常、半導体、又は絶縁体で、単層または多層構造となっているが、本発明においてはシームレスベルトが好ましく用いられ、これによって耐久性が向上すると共に、優れた画像形成が実現できる。また、中間転写ベルトは、感光体ドラム3上に形成されたトナー像を重ね合わせるために、通紙可能最大サイズより大きく設定されている。
2次転写手段である2次転写バイアスローラ541は、2次転写対向ローラ532に張架された部分の中間転写ベルト51のベルト外周面に対して、後述する接離手段としての接離機構によって、接離可能に構成されている。2次転写バイアスローラ541は、2次転写対向ローラ532に張架された部分の中間転写ベルト51との間に被記録媒体である転写紙9を挟持するように配設されており、定電流制御される2次転写電源545によって所定電流の転写バイアスが印加されている。
レジストローラ64は、2次転写バイアスローラ541と2次転写対向ローラ532に張架された中間転写ベルト51との間に、所定のタイミングで転写材である転写紙9を送り込む。また、2次転写バイアスローラ541には、クリーニング手段であるクリーニングブレード544が当接している。該クリーニングブレード544は、2次転写バイアスローラ541の表面に付着した付着物を除去してクリーニングするものである。
このような構成のカラー複写機において、画像形成サイクルが開始されると、感光体ドラム3は、図示しない駆動モータによって矢印で示す半時計方向に回転され、該感光体ドラム3上に、K(ブラック)トナー像形成、C(シアン)トナー像形成、M(マゼンタ)トナー像形成、Y(イエロー)トナー像形成が行われる。中間転写ベルト51はベルト駆動ローラ531によって矢印で示す時計回りに回転される。この中間転写ベルト51の回転に伴って、1次転写バイアスローラ521に印加される電圧による転写バイアスにより、Kトナー像、Cトナー像、Mトナー像、Yトナー像の1次転写が行われ、最終的にK、C、M、Yの順に中間転写ベルト51上に各トナー像が重ね合わせて形成される。
例えば、上記Kトナー像形成は次のように行われる。
図4で、帯電チャージャ10は、コロナ放電によって感光体ドラム3の表面を負電荷で所定電位に一様に帯電する。上記ベルトマーク検知信号に基づき、タイミングを定め、図示しない書き込み光学ユニットである露光装置により、画像信号に基づいてレーザ光による画像情報に基づいて露光を行う。この画像情報に基づいて露光されたとき、当初一様帯電された感光体ドラム3の表面の露光された部分は、露光光量に比例する電荷が消失し、静電潜像が形成される。この静電潜像に、K現像装置40Kの現像ローラ上の負帯電されたKトナーが接触することにより、感光体ドラム3の電荷が残っている部分にはトナーが付着せず、電荷の無い部分つまり露光された部分にはトナーが吸着し、静電潜像と相似なKトナー像が形成される。
このようにして感光体ドラム3上に形成されたKトナー像は、感光体ドラム3と接触状態で等速駆動回転している中間転写ベルト51のベルト外周面に1次転写される。この1次転写後の感光体ドラム3の表面に残留している若干の未転写の残留トナーは、感光体ドラム3の再使用に備えて、感光体クリーニング装置20で清掃される。この感光体ドラム3側では、K画像形成工程の次にC画像形成工程に進み、所定のタイミングでカラースキャナによるC画像データの読み取りが始まり、そのC画像データによるレーザ光書き込みによって、感光体ドラム3の表面にC静電潜像を形成する。
そして、先のK静電潜像の後端部が通過した後で、且つC静電潜像の先端部が到達する前にリボルバ型現像装置40の回転動作が行われ、C現像装置40Cが現像位置にセットされ、C静電潜像がCトナーで現像される。以後、C静電潜像領域の現像を続けるが、C静電潜像の後端部が通過した時点で、先のK現像装置40Kの場合と同様にリボルバ現像ユニットの回転動作を行い、次のM現像装置40Mを現像位置に移動させる。これもやはり次のY静電潜像の先端部が現像位置に到達する前に完了させる。なお、M及びYの画像形成工程については、それぞれのカラー画像データ読み取り、静電潜像形成、現像の動作が上述のK、Cの工程と同様であるので説明は省略する。
このようにして感光体ドラム3上に順次形成されたK、C、M、Yのトナー像は、中間転写ベルト51上の同一面に順次位置合わせされて1次転写される。これにより、中間転写ベルト51上に最大で4色が重ね合わされたトナー像が形成される。一方、上記画像形成動作が開始される時期に、転写紙9が転写紙カセット又は手差しトレイなどの給紙部から給送され、レジストローラ64のニップで待機している。
そして、2次転写対向ローラ532に張架された中間転写ベルト51と2次転写バイアスローラ541によりニップが形成された2次転写部に、上記中間転写ベルト51上のトナー像の先端がさしかかるときに、転写紙9の先端がこのトナー像の先端に一致するように、レジストローラ64が駆動されて、転写紙ガイド板601に沿って転写紙9が搬送され、転写紙9とトナー像とのレジスト合わせが行われる。
このようにして、転写紙9が2次転写部を通過すると、2次転写電源545によって2次転写バイアスローラ541に印加された電圧による転写バイアスにより、中間転写ベルト51上の4色重ねトナー像が転写紙9上に一括転写(2次転写)される。この転写紙9は、転写紙ガイド板542に沿って搬送されて、2次転写部の下流側に配置した除電針からなる転写紙除電チャージャ543との対向部を通過することにより除電された後、ベルト構成部である搬送ベルト65により定着装置70に向けて送られる(図4参照)。そして、この転写紙9は、定着装置270の定着ローラ71、72のニップ部でトナー像が溶融定着された後、図示しない排出ローラで装置本体外に送り出され、図示しないコピートレイに表向きにスタックされる。なお、定着装置70は必要によりベルト構成部を備えた構成とすることもできる。
一方、上記ベルト転写後の感光体ドラム3の表面は、感光体クリーニング装置20でクリーニングされ、上記除電ランプ202で均一に除電される。また、転写紙9にトナー像を2次転写した後の中間転写ベルト51のベルト外周面に残留した残留トナーは、ベルトクリーニングブレード551によってクリーニングされる。該ベルトクリーニングブレード551は、図示しないクリーニング部材離接機構によって、該中間転写ベルト51のベルト外周面に対して所定のタイミングで接離されるように構成されている。
このベルトクリーニングブレード551の上記中間転写ベルト51の移動方向上流側には、該中間転写ベルト51のベルト外周面に対して接離するトナーシール部材552が設けられている。このトナーシール部材552は、上記残留トナーのクリーニング時に上記ベルトクリーニングブレード551から落下した落下トナーを受け止めて、該落下トナーが上記転写紙9の搬送経路上に飛散するのを防止している。このトナーシール部材552は、上記クリーニング部材離接機構によって、上記ベルトクリーニングブレード551とともに、該中間転写ベルト51のベルト外周面に対して接離される。
このようにして残留トナーが除去された中間転写ベルト51のベルト外周面には、上記潤滑剤塗布ブラシ561により固形潤滑剤562から削り取られた潤滑剤が塗布される。該潤滑剤は、例えば、ステアリン酸亜鉛などの固形体からなり、該潤滑剤塗布ブラシ561に接触するように配設されている。また、この中間転写ベルト51のベルト外周面に残留した残留電荷は、該中間転写ベルト51のベルト外周面に接触した図示しないベルト除電ブラシにより印加される除電バイアスによって除去される。ここで、上記潤滑剤塗布ブラシ561及び上記ベルト除電ブラシは、それぞれの図示しない接離機構により、所定のタイミングで、上記中間転写ベルト51のベルト外周面に対して接離されるようになっている。
ここで、リピートコピーの時は、カラースキャナの動作及び感光体ドラム3への画像形成は、1枚目の4色目(Y)の画像形成工程に引き続き、所定のタイミングで2枚目の1色目(K)の画像形成工程に進む。また、中間転写ベルト51は、1枚目の4色重ねトナー像の転写紙への一括転写工程に引き続き、ベルト外周面の上記ベルトクリーニングブレード551でクリーニングされた領域に、2枚目のKトナー像が1次転写されるようにする。その後は、1枚目と同様動作になる。以上は、4色フルカラーコピーを得るコピーモードであったが、3色コピーモード、2色コピーモードの場合は、指定された色と回数の分について、上記同様の動作を行うことになる。また、単色コピーモードの場合は、所定枚数が終了するまでの間、リボルバ型現像装置40の所定色の現像装置のみを現像動作状態にし、ベルトクリーニングブレード551を中間転写ベルト51に接触させたままの状態にしてコピー動作を行う。
また、ポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体を樹脂成分とした塗工液を用いて成形膜とすれば、優れた機械強度(高弾性)、耐熱性及び難燃性を備えたポリイミド樹脂製又はポリアミドイミド樹脂製のシームレスベルト状の中間転写ベルト51が製造でき、このようなシームレスベルトは連続使用に対しても変化が少なく、好適に用いることができる。
中でも、感光体3上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト51上に順次重ね合わせて一次転写を行い、その一次転写画像を転写紙9に一括して二次転写する、いわゆる中間転写ベルト方式の中間転写ベルト51として好適に用いることができる。すなわち、高品質なシームレスベルトで、特に、二次転写効率の高い高品質な中間転写ベルトを配備したことで、この転写装置、画像形成装置では、高光沢を維持しつつ、転写効率を向上させることができ、高品位の画像を長期にわたって形成することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって制限されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りこれらの実施例を適宜改変したものも本件の発明の範囲内である。
(実施例1)
下記により塗工液を調製し、この塗工液を用いてシームレスベルトを製造した。
<塗工液の調製>
先ず、ポリイミド樹脂前駆体を主成分とするポリイミドワニス(U−ワニスA;宇部興産社製)に、予めビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(SpecialBlack4;エボニックデグサ社製)の分散液を、カーボンブラック含有率がポリアミック酸固形分の17重量%になるように調合し、よく攪拌混合して塗工液を調製した。
<シームレスベルトの製造>
次に、外径100mm、長さ300mmの外面を鏡面仕上げした上に離型剤を施した金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記塗工液を円筒外面に均一に流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に導入して、110℃まで徐々に昇温して60分加熱した。さらに昇温して200℃で20分加熱し、回転を停止、徐冷して成形膜が形成された円筒型を取り出し、これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に320℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)したのち加熱を停止し、常温まで徐冷した。
<表面処理>
以上の工程で焼成したのち、住友3M社製ラッピングフィルム研磨材 粒度0.3ミクロン(メッシュナンバー#15000)を用いて、ベルト表面から0.5μmの研磨処理を行った。その後、投射材として三昌研磨材株式会社製ナイロンショットBタイプ(品番B−3000、材質;ナイロン6、外経×長さ=3.0φ×3.0mm)を用いてショットブラスト処理を施し、シームレスベルトAを得た。
(実施例2)
下記により塗工液を調製し、この塗工液を用いてシームレスベルトを製造した。
<塗工液の調製>
先ず、ポリアミドイミド樹脂前駆体を主成分とするポリアミドイミドワニス(HR16NN;東洋紡績社製)に、予めビーズミルにてN−メチル−2−ピロリドン中に分散させたカーボンブラック(MA77;三菱化学社製)の分散液を、カーボンブラック含有率がポリアミック酸固形分の20重量%になるように調合し、よく攪拌混合して塗工液を調製した。
<シームレスベルトの作製>
次に、外径100mm、長さ300mmの外面を鏡面仕上げした上に離型剤を施した金属製円筒を型として用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記塗工液を円筒外面に均一に流延するようにディスペンサーにて塗布した。所定の全量を流し終えて塗膜がまんべんなく広がった時点で、回転数を100rpmに上げ、熱風循環乾燥機に導入して、110℃まで徐々に昇温して60分加熱した。さらに昇温して200℃で20分加熱し、回転を停止、徐冷して成形膜が形成された円筒型を取り出し、これを高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に導入し、段階的に260℃まで昇温して60分加熱処理(焼成)したのち加熱を停止し、常温まで徐冷した。
<表面処理>
以上の工程で焼成したのち、住友3M社製ラッピングフィルム研磨材 粒度5ミクロン(メッシュナンバー#3000)を用いて、ベルト表面から1.5μmの研磨処理を行った。その後、投射材として三昌研磨材株式会社製ナイロンショットBタイプ(品番B−2200、材質;ナイロン6、外経×長さ=2.2φ×2.2mm)を用いてショットブラスト処理を施し、シームレスベルトBを得た。
(実施例3)
下記により塗工液を調製し、この塗工液を用いてシームレスベルトを製造した。
<塗工液の調製>
実施例1と同様の手順で塗工液を調整した。
<シームレスベルトの作製>
次に、実施例1と同様の手順でシームレスベルトを焼成した。
<表面処理>
以上の工程で焼成したのち、投射材として三昌研磨材株式会社製ポリカショット(品番PC−1200、材質;ポリカーボネイト、外経×長さ=1.2φ×1.2mm)を用いてショットブラスト処理を施し、シームレスベルトCを得た。
(実施例4)
下記により塗工液を調製し、この塗工液を用いてシームレスベルトを製造した。
<塗工液の調製>
実施例2と同様の手順で塗工液を調整した。
<シームレスベルトの作製>
次に、実施例2と同様の手順でシームレスベルトを焼成した。
<表面処理>
以上の工程で焼成したのち、投射材として三昌研磨材株式会社製アルミカットワイヤー(品番AC−20、材質;アルミニウム、外経×長さ=2.0φ×2.0mm)を用いてショットブラスト処理を施し、シームレスベルトDを得た。
(比較例1)
下記により塗工液を調製し、この塗工液を用いてシームレスベルトを製造した。
<塗工液の調製>
実施例1と同様の手順で塗工液を調整した。
<シームレスベルトの作製>
次に、実施例1と同様の手順でシームレスベルトを焼成した。
<表面処理>
以上の工程で焼成したのち、住友3M社製ラッピングフィルム研磨材 粒度40ミクロン(メッシュナンバー#400)を用いて、ベルト表面から3μmの研磨処理を施し、シームレスベルトEを得た。
(比較例2)
下記により塗工液を調製し、この塗工液を用いてシームレスベルトを製造した。
<塗工液の調製>
実施例2と同様の手順で塗工液を調整した。
<シームレスベルトの作製>
次に、実施例2と同様の手順でシームレスベルトを焼成した。
<表面処理>
以上の工程で焼成したのち、投射材として三昌研磨材株式会社製ステンレスカットワイヤー(品番SUS−3・SCR−3、材質;SUS304・SUS430、外経×長さ=0.3φ×0.3mm)を用いてショットブラスト処理を施し、シームレスベルトFを得た。
(比較例3)
焼成したベルトに研磨およびショットブラスト処理を施さなかった以外は実施例1と同様の方法でシームレスベルトGを作製した。
実施例1〜4、比較例1〜3の各シームレスベルトのヘイズを測定した。測定にはマイクロ−ヘイズ プラス(BYK Gardner社)を用いた。測定面積は9×9mmである。
その後、各シームレスベルトを図4に記載の中間転写ベルトとして装備し、1週間静置した後に、シアンのベタ画像をプリントし、転写効率を測定した。用紙はTYPE6200(リコー)を用いた。
結果を表1に示す。
Figure 0005540777
比較例1では、表面処理としてラッピングフィルムを用いた研磨処理のみを行った。そのため、ベルト表面に研磨方向に沿った形で無数の細かい研磨傷が残り、転写後の画像にも細かいスジ状のムラが発生した。また、ヘイズを測定したところ、本発明で狙っている範囲外であり、転写効率も実施例1〜4には及ばなかった。
比較例2では、ショットブラスト処理において、通常のショットブラスト処理で用いられるようなサイズの小さい投射材を用いた。その結果、ベルトの表面に多数の細かい傷がついてしまった。そのため、ボソツキ等の異常画像が現れてしまったほか、転写効率も実施例1〜4に及ばなかった。ヘイズも本発明で狙っている範囲よりも大きくなっており、ベルトが荒れすぎてしまっていることがわかる。
ショットブラストなどの表面処理を施さず、一般的に広く用いられている方法で作成した比較例3のシームレスベルトGでは、転写効率がおよそ90%であったのに対し、本発明の方法を適用した実施例1〜4のシームレスベルトA〜Dでは、97%以上の非常に優れた転写効率を示した。
以上のことから、本発明により、従来のものに比べて転写効率が非常に高く、高品質なフルカラー画像を実現することができる中間転写ベルトが得られることが確認された。
1 画像形成装置
2 プロセスカートリッジ
3 感光体
301 除電ランプ
4 露光装置
6 画像形成部
9 転写紙
10 帯電装置
11 帯電ローラ
12 帯電ローラクリーナー
20 クリーニング装置
21 クリーニングブレード
22 廃トナー回収ローラ
40 現像装置
41 現像スリーブ
42 規制部材
43、44 攪拌・搬送スクリュー
45 トナーカートリッジ
50 転写装置
51 中間転写ベルト
535 検知センサ
512 マーク
513 除電チャージャー
52 一次転写部
521 一次転写ローラ
522 一次転写電源
53 支持ローラ
531 駆動ローラ
532 二次転写対抗ローラ
533、534 支持ローラ
535 中間転写ベルトクリーニング対抗ローラ
54 二次転写部
541 二次転写ローラ
542 ガイド板
543 除電チャージャー
544 二次転写電源
544 二次転写手段クリーニングブレード
55 ベルトクリーニング装置
551 クリーニングブレード
552 シール部材
553 対抗ローラ
56 ベルト潤滑剤塗布装置
561 塗布ブラシ
562 固形潤滑剤
60 給紙装置
61 給紙ユニット
62 給紙ローラ
63 搬送ローラ
64 レジストローラ
64 搬送ベルト
70 定着装置
71 定着ローラ
72 加圧ローラ
90 排紙装置
91 排紙トレイ
92 排紙口
93 排紙ローラ
100 遠心成形装置
101 金型本体
102 回転軸
103 開口部
104 内周面
特開2005−181767号公報 特開2009−63901号公報 特開2004−287009号公報 特開2000−19853号公報 特開2002−351257号公報

Claims (8)

  1. 像担持体上に形成された潜像をトナーにより現像して得られたトナー像が転写される中間転写体が、
    円筒状のの内面又は外面に、少なくとも樹脂成分と溶媒を含む塗工液を塗布し、それを乾燥又は硬化させることにより製膜化し、脱型することにより製造される中間転写体であって、
    該中間転写体は、1000μm〜3000μmの範囲にある投射材でショットブラスト処理された表面の反射ヘイズ(以下、単に「ヘイズ」と記載する。)が20.0〜40.0の範囲にある
    ことを特徴とする中間転写体。
  2. 請求項1に記載の中間転写体において、
    前記ショットブラスト処理を施す前に、前記中間転写体の表面を研磨処理する
    ことを特徴とする中間転写体。
  3. 請求項1又は2に記載の中間転写体において、
    前記樹脂成分がポリイミド樹脂前駆体又はポリアミドイミド樹脂前駆体であって、前記成形膜がポリイミド樹脂又はポリアミドイミド樹脂からなる
    ことを特徴とする中間転写体。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の中間転写体において、
    前記塗工液中に、電気抵抗調整剤を含む
    ことを特徴とする中間転写体。
  5. 請求項4に記載の中間転写体において、
    前記電気抵抗調整剤がカーボンブラックである
    ことを特徴とする中間転写体。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の中間転写体において、
    前記中間転写体が、シームレスベルトである
    ことを特徴とする中間転写体。
  7. 像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写を行ない、
    該一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する転写装置において、
    前記中間転写体は、請求項1ないし6のいずれかに記載の中間転写体である
    ことを特徴とする転写装置。
  8. 像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写体上に順次重ね合わせて一次転写を行ない、
    該一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写する転写装置を備える画像形成装置において、
    前記転写装置は、請求項7に記載の転写装置である
    ことを特徴とする画像形成装置。
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