JP5538654B2 - エレベータの制振装置 - Google Patents
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Description
エレベータかごの横振動を低減する技術として、かごの横振動を検知するセンサと、かごに制振力を加えるアクチュエータとを備え、横振動と逆向きの力をアクチュエータによりかごに加えることで振動を低減する手法がある。(例えば、特許文献1を参照。)
特に、かごの横振動の速度に比例した逆向きの力をアクチュエータが発生させる制御を、スカイフックダンパ制御と呼ぶ。なお、スカイフックダンパ制御は、かごと空中との間に固定されたダンパ装置(振動減衰装置)が作用するのと同様の効果が有るために、スカイフックダンパ制御と呼ばれる。
ダンパ装置の減衰係数を変化させることにより、スカイフックダンパ制御と同様な制御を実現する手法が、Karnoppらにより提案されている。(例えば、非特許文献1を参照。)
隣接かごや釣合い錘とのすれ違い時に大きい風圧が発生してかごが振動するため、すれ違い時の振動を低減するためにすれ違い時に自分または相手の走行速度を低減させる手法もある。(例えば、特許文献3を参照。)
エレベータの横振動の主原因はガイドレールの曲がりなどであり、ガイドレールに起因する振動の周波数は、ガイドレール1本の長さとエレベータかごの走行速度により決まる。ガイドレール1本の長さはエレベータごとに決まっており、エレベータかごの走行速度によりガイドレールに起因する外乱の周波数が変化する。従来のエレベータでは、2次モードに近い周波数のガイドレールに起因する外乱が発生するほど高速ではなく、2次モードの振動を低減する対策がなくても、あまり問題にならなかった。
前記振動センサで検出する振動を抑えるように前記演算部が前記アクチュエータを制御し、風圧の発生が予測される期間及びその前後の所定期間に前記第1ダンパ装置の減衰係数をそれ以外の期間よりも大きくするように前記演算部が前記第1ダンパ装置を制御し、
風圧の発生が予測される期間及びその前後の所定期間に、前記第2ダンパ装置の減衰係数をそれ以外の期間よりも大きくし、前記アクチュエータが発生する力をそれ以外の期間よりも小さくするように前記演算部が前記アクチュエータと前記第2ダンパ装置を制御することを特徴とするものである。
前記振動センサで検出する振動を抑えるように前記演算部が前記アクチュエータを制御し、風圧の発生が予測される期間及びその前後の所定期間に前記第1ダンパ装置の減衰係数をそれ以外の期間よりも大きくするように前記演算部が前記第1ダンパ装置を制御し、
風圧の発生が予測される期間及びその前後の所定期間に、前記第2ダンパ装置の減衰係数をそれ以外の期間よりも大きくし、前記アクチュエータが発生する力をそれ以外の期間よ
りも小さくするように前記演算部が前記アクチュエータと前記第2ダンパ装置を制御することを特徴とするものなので、風圧発生時に振動を抑制できるという効果が有る。
2 :かご枠 2A:上梁
2B:下梁 2C:縦柱
2D:突起 3 :防振材
4 :振れ止めゴム 5 :直動減衰装置(ダンパ装置)
5A:ハウジング 5B:MR流体
5C:固定側ヨーク 5D:ピストン
5E:コイル 5F:可動側ヨーク
5G:球面 5H:球面軸受け
5J:粘性流体 6 :ガイドレール
7 :ブラケット 8 :昇降路壁
9 :ガイド装置 9A:ガイドベース
9B:遥動軸 9C:ガイドレバー
9D:回転軸 9E:ガイドローラ
9F:バネ 9G:アーム
10 :ロープ 11 :釣合い錘
12 :アクチュエータ 12A:可動部
12B:固定部 12C:コイル
13 :回転減衰装置(第2ダンパ装置) 13A:ハウジング
13B:MR流体 13C:コイル
13D:ロータ 14 :振動センサ
15 :コントローラ(演算部、風圧予測手段) 16 :隣接かご
17 :風圧 18 :オリフィス機構
18A:オリフィス 18B:固定円盤
18C:オリフィス 18D:可動円盤
18E:モータ 19 :摩擦機構
19A:摺動部材 19B:バネ
19C:磁性体 19D:鉄心
19E:コイル 20 :摩擦機構
20A:鉄心 20B:コイル
20C:磁性体 20D:摺動部材
20E:バネ 21 :直動減衰装置(第2ダンパ装置)
21A:回転軸受け 21B:回転軸受け
22 :変位計(変位検出手段) 23 :帯域通過フィルター
24 :積分器 25 :微分器
26 :切替え器 27 :帯域通過フィルター
28 :乗算器 29 :加算器
図1は、本発明の実施の形態1によるエレベータの制振装置の構成を説明するエレベータかごの全体図である。エレベータかごでは、乗客が入るかご室1が、防振材3によりある程度は移動可能にかご枠2の上に支持されている。かご枠2は、上梁2Aと下梁2Bと2本の縦柱2Cとからなる長方形の形状の枠である。かご室1と縦柱2Cとの間には、かご室1の倒れこみを防ぐために振れ止めゴム4が設置されている。かご室1の底面には、かご室1とかご枠2との水平面での位置関係が変動する振動を減衰させる直動減衰装置5が有る。直動減衰装置5は、図1に示す左右方向の横振動を減衰させるためのものと、図示はしないが前後方向の横振動を減衰させるためのものとがある。図1では煩雑さを避けるために、左右方向の横振動を抑える装置だけを書いている。なお、左右方向と同様な機構により、前後方向の横振動を抑制できる。
かご枠2はロープ10により牽引されており、図示しない巻上げ機によりロープ10を巻きとってエレベータかごを上昇させ、巻上げ機がロープ10を巻きほどいてエレベータかごを下降させる。巻上げ機の負担を軽減させるために、エレベータかごとほぼ同じ重さの釣合い錘11(図示せず)がロープ10のエレベータかごとは反対側の端に結びつけられている。エレベータかごが上昇する時には釣合い錘11は下降し、エレベータかごが下降する時には釣合い錘11は上昇する。エレベータに要するスペースをできるだけ小さくするため、エレベータかごと釣合い錘11は非常に近接して設置されている。
ガイドローラ9Eが左右方向に横移動すると、ガイドレバー9Cが遥動軸9Bを中心に回転して遥動し、アーム9Gが上下方向に移動する。アーム9Gとガイドベース9Aとの間には、ガイドローラ9Eをガイドレール6に押し付ける力を制御するアクチュエータ12を設ける。遥動軸9Bには、ガイドベース9Aに対するガイドレバー9Cの回転に減衰力を与える回転減衰装置13を設ける。
磁束が発生しない状態ではロータ13Dとハウジング13A及びMR流体13Bとの間の抵抗は少なくし、ロータ13Dが自由に回転移動できるようにする。コイル13Cに電流を流してMR流体13Bに磁界を加えると、MR流体13Bの粘性が増加し、MR流体13Bとロータ13Dの間の抵抗が増大し、ロータ13Dが回転しにくくなる。つまり、回転減衰装置13により、ガイドレバー9Cが遥動軸9Bを中心に回転して遥動する振動すなわちガイドローラ9Eが横移動する振動を減衰できる。
コイル5E及び可動側ヨーク5Fと固定側ヨーク5Cとの間には、MR流体5Bが入り込んでいる。コイル5Eに電流を流すと、可動側ヨーク5F、固定側ヨーク5C、MR流体5Bに鎖交する磁束すなわち磁場が発生する。磁場が印加されるとMR流体5Bの粘度が上昇し、ピストン5DがMR流体5B内で移動しにくくなる。なお、磁場が印加されていない状態では、ピストン5DはMR流体5B内をほとんど抵抗なく移動できる。
コントローラ15には、自エレベータかごの位置や走行速度などが自エレベータかごの制御装置から入力され、隣接するかごがある場合には、隣接エレベータかごの制御装置から隣接かごの位置や速度などを取得する。つまり、自エレベータかごの制御装置が速度検出手段であり、位置検出手段でもある。隣接エレベータかごの制御装置が隣接かご走行情報取得手段である。また、コントローラ15は、自エレベータかごに加えられる風圧を予測する風圧予測手段でもある。
エレベータかごに横振動を起こす主要因の一つは、ガイドレール6の曲がりや継ぎ目部分の据え付け誤差により発生する強制変位加振である。ガイドレール6に起因する強制変位加振は、ガイド装置9を介してかご枠2及びかご室1に伝えられる。このようなガイドレール6に起因する振動外乱は、ガイドレール6の1本分の長さlr[m]とエレベータかごの走行速度v[m/s]によって以下の式(1)で規定される加振周波数fr[Hz]が支配的になる特徴が有る。
fr=v/lr (1)
図6に、ガイドレールからの強制変位外乱に対するエレベータかごの変位の周波数特性の1例を説明する図を示す。図6では、ガイドレール6から所定の周波数で所定の変位の振動をかご枠2に加えた場合に、振動センサ14で計測される加速度を変位で割った値の周波数に対する変化を示す。1次モードと2次モードの振動モードが存在することが分かる。
エレベータかごの走行速度が所定の速度(ここでは、12[m/s])以下の場合では、直動減衰装置5の減衰係数を小さくして、主にアクチュエータ12により振動を抑える。アクチュエータ12により振動を抑える方法はこの発明の本質ではないが、例えばスカイフックダンパ制御を実施する。振動センサ14で検出された加速度信号から水平方向絶対速度を計算しフィルター処理を行ったものを入力とし、それに比例する力をアクチュエータ12で発生させる。
自エレベータかごの位置と速度などの走行状態に関する信号を自エレベータかごの制御装置からコントローラ15が受信し、コントローラ15が、固定的なすれ違い個所を高速(所定値以上の速度)で走行する風圧発生期間を求める。風圧発生期間は、速度や位置の誤差などを吸収できるように、適切な余裕を持たせた期間とする。
減衰係数などを変化させる所定の時間は、風圧発生期間の前と後で異なる値としてもよく、すれ違い速度に応じて変化させてもよい。また、直動減衰装置5、回転減衰装置13、アクチュエータ12ごとにこの所定の時間を変えてもよい。増加または減少は時間に対して線形になるようにしてもよいし、増加または減少の変化速度の最大値が所定値以下となるように変化させるようにしてもよい。風圧発生期間に減衰係数が所定値以上で、アクチュエータ12の係数が所定値以下であれば、風圧発生期間中に減衰係数などを変化させてもよい。制御する機器の応答性、振動抑制の効果などを考慮して、風圧発生期間とその前後の所定の期間での減衰係数など制御方法を決める。
図11(c)に、基本構成に直動減衰装置5及び回転減衰装置13を追加し、すれ違い時に減衰係数を大きくする制御を行う場合を示す。図11(c)と図11(b)を比較すると、すれ違い時の振動が図11(c)で低減できていることが分かる。しかし、すれ違い時以外の振動は図11(b)の方が少ない。図11(d)が、基本構成にアクチュエータ12、直動減衰装置5及び回転減衰装置13を追加し、すれ違い時に減衰係数を大きくしアクチュエータ12の係数を小さくする制御を行う場合である。図11(d)では、通常走行時の振動は図11(b)と同様にアクチュエータ12により低減され、風圧発生期間の振動も直動減衰装置5及び回転減衰装置13により低減できることが分かる。風圧発生期間ではアクチュエータ12が無駄な電力を消費しないようにしているので、ガイドレール6からの外乱による横振動が残っているが、総合的に見ると図11(d)が最も振動を低減できることが分かる。
さらに、同一昇降路内に複数のかごが走行する場合は、隣接かごの走行状態をコントローラ15に入力して、隣接かごと高速ですれ違うタイミングを把握し、釣合い錘11などとすれ違う際と同様な制御を行うと、隣接かごとの高速でのすれ違い時にも風圧変動による外乱の影響によるかご室1の横振動を低減できる。風圧発生期間にはアクチュエータ12が出す制振力が小さくなるように制御することにより、風圧発生期間にアクチュエータ12が動作して電力を浪費することを防止できる。
以上のことは、他の実施の形態でもあてはまる。
この実施の形態2は、MR流体の替わりにオリフィス機構を利用するように直動減衰装置5の構造を変更した場合である。直動減衰装置5の構造以外は、実施の形態1の場合と同じである。
図12は、実施の形態2における直動減衰装置5の構造を説明する図である。図12(a)にピストン5Dの中心を通る位置でのピストン5Dに平行な平面での縦断面図を示し、図12(b)に横断面図を示す。なお、図12(b)のAA断面が図12(a)に対応し、図12(a)のBB断面が図12(b)に対応する。
円筒状のハウジング5Aと、ハウジング5Aに水平移動可能に挿入されるピストン5Dと、ハウジング5A内に充填された粘度がほぼ一定の粘性流体5Jと、ピストン5Dの先端に取り付けられたオリフィス機構18を有する。ハウジング5Aにピストン5Dを挿入する穴には、図示しないが粘性流体5Jが外部に漏れることを防止する適切な部材を備える。ハウジング5Aとピストン5Dをかご室1またはかご枠2に回転自在に固定する方法は、実施の形態1の場合と同様である。
減衰係数を最小にする通常時の状態では、オリフィス18Aとオリフィス18Cとを一致させる。この状態では粘性流体5Jはオリフィス18A及びオリフィス18Cを容易に通過できるので、ピストン5Dが水平方向に移動するのにほとんど抵抗を受けない。つまり、直動減衰装置5の減衰係数が最小になる。
粘度がほぼ一定の粘性流体はさまざまな分野での使用実績が多く、粘性流体とオリフィス機構を用いた減衰装置は、寿命などの信頼性の面でMR流体よりも優れているという効果が有る。ただし、粘性流体とオリフィス機構を用いた減衰装置は、MR流体を利用する場合よりも減衰係数の制御が難しい。
この実施の形態3は、MR流体の替わりに摩擦機構を利用するように直動減衰装置5の構造を変更した場合である。直動減衰装置5の構造以外は、実施の形態1の場合と同じである。
図13は、実施の形態3における直動減衰装置5の構造を説明する図である。図13(a)にハウジング5Aのすぐ内側での縦断面図を示し、図13(b)に横断面図を示し、図13(c)に別の位置での横断面図を示す。なお、図13(b)のAA断面が図3(a)に対応し、図13(a)のBB断面が図13(b)に対応し、図13(a)のCC断面が図13(c)に対応する。
減衰係数を最小にする通常時の状態では、摺動部材19Aはピストン5Dに接触しないようにバネ19Bにより保持される。コントローラ15から減衰係数を大きくするような指令を受けた場合は、コイル19Eに電流が流される。コイル19Eに電流が流れると、鉄心19Dと磁性体19Cの間に磁路が形成され、磁性体19Cと摺動部材19Aとが鉄心19Cに吸引される。すると、摺動部材19Aがピストン5Dに押し付けられ、摺動部材19Aとピストン5Dとの間に摩擦力が発生し、この摩擦力がピストン5Dの水平方向の移動を妨げる減衰力として作用する。摩擦力はコイル19Eに流れる電流が大きいほど大きくなり、摩擦力が大きいほど減衰力も大きくなる。つまり、コイル19Eに流す電流を制御することにより、減衰係数を制御できる。
摩擦機構を使用した減衰装置は、MR流体や粘性流体をハウジング内に封入する必要がなく、構造が簡単になるという効果が有る。ただし、MR流体や粘性流体を利用する場合よりも減衰係数の制御は難しくなる。
この実施の形態4は、MR流体の替わりに摩擦機構を利用するように回転減衰装置13の構造を変更した場合である。回転減衰装置13の構造以外は、実施の形態1の場合と同じである。
図14は、実施の形態4における回転減衰装置13の構造を説明する図である。図14(a)に遥動軸9Bの中心を通る位置での縦断面図を示し、図14(b)に横断面図を示す。なお、図14(b)のAA断面が図3(a)に対応し、図14(a)のBB断面が図3(b)に対応する。
減衰係数を最小にする通常時の状態では、摺動部材20Dはロータ13Dに接触しないようにバネ20Eにより保持される。コントローラ15から減衰係数を大きくするような指令を受けた場合は、コイル20Bに電流が流される。コイル20Bに電流が流れると、鉄心20Aと磁性体20Cの間に磁路が形成され、磁性体20Cと摺動部材20Dとが鉄心20Cに吸引される。すると、摺動部材20Dがロータ13Dに押し付けられ、摺動部材20Dとロータ13Dとの間に摩擦力が発生し、この摩擦力がロータ13Dの回転を妨げる減衰力として作用する。摩擦力はコイル20Bに流れる電流が大きいほど大きくなり、摩擦力が大きいほど減衰力も大きくなる。つまり、コイル20Bに流す電流を制御することにより、減衰係数を制御できる。
直動減衰装置5と同様に回転減衰装置13でも、摩擦機構を使用した減衰装置は、MR流体や粘性流体をハウジング内に封入する必要がなく、構造が簡単になるという効果が有る。ただし、MR流体や粘性流体を利用する場合よりも減衰係数の制御は難しくなる。
この実施の形態5は、ガイドローラ9Eとかご枠2の間の振動を減衰するために、回転減衰装置13の替わりに直動減衰装置を備えるように、実施の形態1を変更した場合である。
図15は、実施の形態5におけるガイド装置の構造を説明する図である。ガイド装置9のアーム9Gとガイドベース9Aとの間に、ガイドローラ9Eがガイドレール6から押されて移動する振動を減衰する直動減衰装置21がアクチュエータ12と並列に設置され、回転減衰装置13が無い。直動減衰装置21の両端は、アーム9Gとは回転軸受け21Aによりガイドベース9Aとは回転軸受け21Bにより、回転可能に接続されている。直動減衰装置21の構造は、かご枠2とかご室1の間の振動を減衰させる直動減衰装置5と同様とする。そうすることにより、部品点数を削減できるという効果がある。
直動減衰装置21及び直動減衰装置5の構造は、実施の形態1のようにMR流体を使用したものでも、実施の形態2のように粘性流体を使用したものでも、実施の形態3のように摩擦機構を用いたものの何れでもよい。
この実施の形態6は、ガイドレール6とかご枠2の間の距離すなわち変位を計測する変位検出手段である変位計を備えて、減衰係数の制御に利用するように実施の形態1を変更した場合である。図16に、この実施の形態6でのエレベータの制振装置におけるガイド装置9の構成を説明する図である。変位を計測する変位計22がガイドレバー9Cの上部に設置されている。また、コントローラ15での制御方法が異なり、制御方法を実現するために必要な演算器などを変更している。その他の構造は、実施の形態1と同様である。
(A)(dx1/dt−dx0/dt)・(dx1/dt)>0の場合
fd=c・(dx1/dt) (2) cg=c・((dx1/dt)/(dx1/dt−dx0/dt)) (3)(B)(dx1/dt−dx0/dt)・(dx1/dt)≦0の場合
fd=0 (4) cg=0 (5)
なお、帯域通過フィルター27を追加せず、帯域通過フィルター23の出力を乗算器28に入力するようにしてもよい。帯域通過フィルター27を追加すると、加速度をそのまま使用する場合と速度に変換して使用する場合とで、異なる周波数帯域を利用することが可能になるという効果がある。
(A)(dx1/dt−dx0/dt)・(dx1/dt)>0の場合
fd+fc=c・(dx1/dt)+c3・(d2x1/dt2) (6)
cg=c・((dx1/dt)/(dx1/dt−dx0/dt)) (7)
(B)(dx1/dt−dx0/dt)・(dx1/dt)≦0の場合
fd+fc=c2・(dx1/dt)+c3・(d2x1/dt2) (8)
cg=0 (9)
その後の振動は最初ほど大きくないと想定され、回転減衰装置13とアクチュエータ12とを併用して振動を低減する。この際にもスカイフックダンパ制御を実施し、かつ回転減衰装置13とアクチュエータ12とが切り替る際に制振力の大きな変化が発生しない対策を取っているので、かご枠2の振動を抑える効果は、実施の形態1の場合での減衰係数を最大で一定にする場合よりも大きい。ただし、アクチュエータ12を動作させるので、消費電力は実施の形態1の場合よりも大きくなる。
大きな風圧変動が発生する時だけでなく、アクチュエータ12と回転減衰装置13が発生させる制振力の和を、かご室1の絶対速度に比例してかご室1の移動を抑える方向になるように制御することにより、アクチュエータ12だけの場合よりも少ない消費電力でアクチュエータ12と同様に横振動を低減することが可能になる。
Claims (4)
- かご室と該かご室を支持するかご枠との間に設けられた減衰係数を変更可能な第1ダンパ装置と、昇降路内に設置されたガイドレールにしたがって回転移動するガイドローラを前記ガイドレールに押し付ける力を制御することで前記かごに制振力を与え、しかも前記かご枠に取り付けられたアクチュエータと、前記かご枠に設置された振動センサと、自エレベータかごの走行速度を検出する速度検出手段と、自エレベータかごの位置を検出する位置検出手段と、固定的なすれ違い個所に関するデータ、前記速度検出手段で検出する速度、及び前記位置検出手段で検出する位置とを用いて自エレベータかごに加えられる風圧を予測する風圧予測手段と、該風圧予測手段の出力を入力として前記第1ダンパ装置への制御信号を計算して出力し、前記振動センサの信号の出力を入力として前記アクチュエータへの制御信号を計算して出力するする演算部と、前記ガイドローラが横移動する振動を減衰させる減衰係数を変更可能な前記かご枠に取り付けられた第2ダンパ装置とを備え、前記振動センサで検出する振動を抑えるように前記演算部が前記アクチュエータを制御し、風圧の発生が予測される期間及びその前後の所定期間に前記第1ダンパ装置の減衰係数をそれ以外の期間よりも大きくするように前記演算部が前記第1ダンパ装置を制御し、
風圧の発生が予測される期間及びその前後の所定期間に、前記第2ダンパ装置の減衰係数をそれ以外の期間よりも大きくし、前記アクチュエータが発生する力をそれ以外の期間よりも小さくするように前記演算部が前記アクチュエータと前記第2ダンパ装置を制御することを特徴とするエレベータの制振装置。 - 隣接するエレベータかごの位置と速度を取得する隣接かご走行情報取得手段を備え、前記風圧予測手段が前記隣接かご走行情報取得手段により取得される隣接するエレベータかごの位置及び速度も入力とすることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの制振装置。
- 前記第1ダンパ装置にMR流体を利用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエレベータの制振装置。
- 前記第2ダンパ装置にMR流体を利用することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載のエレベータの制振装置。
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