JP5536534B2 - ガラス板の分割方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に強化層が形成されたガラス板を分割予定ラインに沿って分割するガラス板の分割方法に関する。
携帯電話器やデジタルカメラ等の携帯電子機器には、液晶表示装置が搭載されている。この液晶表示装置の表示部には、液晶基板を保護するためのガラス基板が配設されている。このように液晶基板を保護するためのガラス基板は、傷が付きにくくすることが重要であり、このため少なくとも表面に熱処理を施すことにより強化層が形成されている。(例えば、特許文献1参照。)
上述したガラス基板は、強化層が形成された大きなガラス板を切削ブレードによって切断することにより所定の大きさに形成される。
特開2008−111984号公報
而して、強化層が形成されたガラス板を切削ブレードによって切断すると、強化層の縁辺に欠けが生じて所定の大きさに分割されたガラス基板の品質を低下させるという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、強化層が形成されたガラス板を品質を低下させることなく設定された分割予定ラインに沿って分割することができるガラス板の分割方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、表面に強化層が形成されたガラス板を、設定された分割予定ラインに沿って切削ブレードにより切断するガラス板の分割方法であって、
ガラス板の表面に形成された強化層に、設定された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、分割予定ラインに沿って切削ブレードの厚みを超えた領域に強化層の厚さより深いレーザー加工溝を形成することにより強化層を除去する強化層除去工程と、
該強化層除去工程が実施されたガラス板の強化層が除去された領域に切削ブレードを位置付け、切削ブレードを回転しつつ切削ブレードとガラス板を相対移動し、強化層が除去された分割予定ラインに沿ってガラス板を切断する切断工程と、を含む、
ことを特徴とするガラス板の分割方法が提供される。
本発明によれば、ガラス板の表面に形成された強化層に、設定された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、分割予定ラインに沿って切削ブレードの厚みを超えた領域に強化層の厚さより深いレーザー加工溝を形成することにより強化層を除去する強化層除去工程を実施した後に、ガラス板の強化層が除去された領域に切削ブレードを位置付け、切削ブレードを回転しつつ切削ブレードとガラス板を相対移動し、強化層が除去された分割予定ラインに沿ってガラス板を切断する切断工程を実施するので、切削ブレードの側面と強化層との接触が回避されるため、縁辺に欠けが生ずることはない。このように所定の大きさに分割されたガラス板は、縁辺に欠けが発生しないので、欠けの発生による品質の低下が防止できる。
本発明によるガラス板の分割方法によって所定の大きさに分割されるガラス板の斜視図および要部拡大断面図。 本発明によるガラス板の分割方法におけるガラス板支持工程の説明図。 本発明によるガラス板の分割方法における強化層除去工程を実施するためのレーザー加工装置の要部斜視図。 本発明によるガラス板の分割方法における強化層除去工程の説明図。 本発明によるガラス板の分割方法における強化層除去工程が実施されたガラス板の要部拡大断面図。 本発明によるガラス板の分割方法における切断工程を実施するための切削層の切削装置の要部斜視図。 本発明によるガラス板の分割方法における切削工程の説明図。 図7に示す切削工程を実施する際におけるガラス板と切削ブレードとの関係を示す説明図。 図7に示す切削工程が実施されたガラス板の要部拡大断面図。 図7に示す切削工程が実施され所定の大きさに分割されたガラス基板の斜視図。 本発明によるガラス板の分割方法の他の実施形態における切断工程を実施するための切削装置の要部斜視図。 本発明によるガラス板の分割方法の他の実施形態における切断工程の説明図。 図12に示す切断工程が実施されたガラス板の要部拡大断面図。 図12に示す切断工程が実施され個々に分割されたガラス基板の斜視図。 本発明によるガラス板の分割方法における面取り工程を実施するためのレーザー加工装置の要部斜視図。 本発明によるガラス板の分割方法における面取り工程の説明図。 図15に示す面取り工程が実施されたガラス基板の斜視図。
以下、本発明によるガラス板の分割方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には、本発明によるガラス板の分割方法によって所定の大きさに分割されるガラス板の斜視図および要部拡大断面図が示されている。図1に示すガラス板2は、厚みが1mmの矩形状に形成され、表面に熱処理が施されて強化層21が形成されている。このガラス板2には、所定の大きさに分割するために分割予定ライン22が設定されている。なお、分割予定ライン22は、ガラス板2の表面に形成されている場合もあるが、必ずしも視認できるものではなく、外周縁辺から所定の寸法位置に設定されている場合もある。なお、強化層21が裏面にも形成されているガラス板もあるが、以下の説明においては強化層21が表面に形成されたガラス板2について述べる。
上記ガラス板2を設定された分割予定ライン22に沿って分割するには、ガラス板2を環状のフレームに装着されたダイシングテープの表面に貼着するガラス板支持工程を実施する。即ち、図2の(a)および(b)に示すように環状のフレーム3に装着されたダイシングテープ4の表面にガラス板2の裏面2bを貼着する。従って、ダイシングテープ4の表面に貼着されたガラス板2は表面2aが上側となる。
次に、ガラス板2の表面に形成された強化層21に設定された分割予定ライン22に沿ってレーザー光線を照射し、分割予定ライン22に沿って後述する切削ブレードの厚みを超えた領域の強化層を除去する強化層除去工程を実施する。この強化層除去工程は、図3に示すレーザー加工装置5を用いて実施する。図3に示すレーザー加工装置5は、被加工物を保持するチャックテーブル51と、該チャックテーブル51上に保持された被加工物にレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段52と、チャックテーブル51上に保持された被加工物を撮像する撮像手段53を具備している。チャックテーブル51は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない加工送り手段によって図3において矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられるとともに、図示しない割り出し送り手段によって図3において矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
上記レーザー光線照射手段52は、実質上水平に配置された円筒形状のケーシング521を含んでいる。ケーシング521内には図示しないパルスレーザー光線発振器や繰り返し周波数設定手段を備えたパルスレーザー光線発振手段が配設されている。上記ケーシング521の先端部には、パルスレーザー光線発振手段から発振されたパルスレーザー光線を集光するための集光レンズ522aを備えた集光器522が装着されている。なお、レーザー光線照射手段52は、集光器522によって集光されるパルスレーザー光線の集光点位置を調整するための集光点位置調整手段(図示せず)を備えている。
上記レーザー光線照射手段52を構成するケーシング521の先端部に装着された撮像手段53は、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備え、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。なお、図示しない制御手段のメモリには、上記図1に示すガラス板2に設定された分割予定ライン22の座標値(設計値)が格納されている。
上述したレーザー加工装置5を用いて強化層除去工程を実施するには、先ず上述した図3に示すレーザー加工装置5のチャックテーブル51上にガラス板2が貼着されたダイシングテープ4側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、ダイシングテープ4を介してガラス板2をチャックテーブル51上に吸引保持する(ガラス板保持工程)。従って、チャックテーブル51に保持されたガラス板2は、表面2aが上側となる。なお、図3においては、ダイシングテープ4が装着された環状のフレーム3を省いて示しているが、環状のフレーム3はチャックテーブル51に配設された適宜のフレーム保持手段に保持されている。
上述したようにガラス板2を吸引保持したチャックテーブル51は、図示しない加工送り手段によって撮像手段53の直下に移動される。チャックテーブル51が撮像手段53の直下に位置付けられると、撮像手段53および図示しない制御手段によってガラス板2のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、ガラス板2に設定された分割予定ライン22が形成されている場合には、撮像手段53および図示しない制御手段は、ガラス板2の所定方向に形成されている分割予定ライン22と、分割予定ライン22に沿ってレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段52の集光器522との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する(アライメント工程)。また、ガラス板2に設定されている上記所定方向に対して直交する方向に延びる分割予定ライン22に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。なお、ガラス板2に設定された分割予定ライン22が形成されていない場合には、撮像手段53はガラス板2の外周縁辺を撮像し、その画像信号を図示しない制御手段に送る。そして、図示しない制御手段は、撮像手段53から送られた画像信号に基づいてガラス板2の外周縁辺が所定の座標値に位置しているか否かを判定し、外周縁辺が所定の座標値に位置していない場合には、チャックテーブル51を回動して所定の座標値に位置付けるように調整する(アライメント工程)。
以上のようにしてチャックテーブル51上に保持されたガラス板2のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行したならば、図4の(a)で示すようにチャックテーブル51をレーザー光線を照射するレーザー光線照射手段52の集光器522が位置するレーザー光線照射領域に移動し、設定された所定の分割予定ライン22を集光器522の直下に位置付ける。このとき、図4の(a)で示すようにガラス板2は、設定された所定の分割予定ライン22の一端(図4の(a)において左端)が集光器522の直下に位置するように位置付けられる。次に、レーザー光線照射手段52の集光器522からパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル51を図4の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。そして、所定の分割予定ライン22の他端(図4の(a)において右端)が集光器522の直下位置に達したら、パルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル51の移動を停止する。この強化層除去工程においては、パルスレーザー光線の集光点Pを分割予定ライン22の表面(上面)付近に合わせる。
次に、チャックテーブル51を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)に30〜40μm程度移動する。そして、レーザー光線照射手段52の集光器522からパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル51を図4の(b)において矢印X2で示す方向に所定の加工送り速度で移動せしめ、所定の分割予定ライン22の一端(図4の(b)において左端)が集光器522の直下に達したらパルスレーザー光線の照射を停止するとともにチャックテーブル51の移動を停止する。
上述した強化層除去工程を実施することにより、ガラス板2の設定された所定の分割予定ライン22には図4の(c)に示すように強化層21の厚さより深い2条のレーザー加工溝23、23が形成され、このレーザー加工溝23、23によって強化層21が除去される。なお、分割予定ライン22に沿って形成される2条のレーザー加工溝23、23の両外側間の間隔(B)は、後述する切削ブレードの厚みより大きく設定されている。従って、2条のレーザー加工溝23、23は、分割予定ライン22に沿って後述する切削ブレードの厚みを超えた領域の強化層21を除去する。そして、上述した強化層除去工程をガラス板2に形成された全ての分割予定ライン22に沿って実施する。
なお、上記強化層除去工程は、例えば以下の加工条件で行われる。
レーザー光線の光源 :YVO4レーザーまたはYAGレーザー
波長 :355nm
繰り返し周波数 :200kHz〜1MHz
出力 :0.8〜4W
パルス幅 :10ns以下
集光レンズ :NA0.06(集光スポット径:φ6μm)
加工送り速度 :150mm/秒
なお、上記レーザー加工溝23と23との間に残存する強化層を除去するために、該領域の強化層にもレーザー光線を照射して、図5に示すように後述する切削ブレードの厚みを超えた幅のレーザー加工溝230を形成してもよい。
また、強化層21が裏面にも形成されているガラス板においては、上述した強化層除去工程をガラス板の裏面にも実施する。
ガラス板2に形成された全ての分割予定ライン22に沿って上述した強化層除去工程を実施したならば、分割予定ライン22に沿ってガラス板22を切断する切断工程を実施する。この切断工程は、図6に示す切削装置6を用いて実施する。図6に示す切削装置6は、被加工物を保持するチャックテーブル61と、該チャックテーブル61に保持された被加工物を切削する切削手段62と、該チャックテーブル61に保持された被加工物を撮像する撮像手段63を具備している。チャックテーブル61は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない切削送り手段によって図6において矢印Xで示す切削送り方向に移動せしめられるとともに、図示しない割り出し送り手段によって矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
上記切削手段62は、実質上水平に配置されたスピンドルハウジング621と、該スピンドルハウジング621に回転自在に支持された回転スピンドル622と、該回転スピンドル622の先端部に装着された切削ブレード623を含んでおり、回転スピンドル622がスピンドルハウジング621内に配設された図示しないサーボモータによって回転せしめられるようになっている。なお、切削ブレード623は、図示の実施形態においては粒径3μmのダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固めた電鋳ブレードからなっており、厚みが30μmに形成されている。上記撮像手段63は、スピンドルハウジング621の先端部に装着されており、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備え、撮像した画像信号を後述する制御手段に送る。
上述した切削装置6を用いて切断工程を実施するには、図6に示すようにチャックテーブル61上に上述した強化層除去工程が実施されたガラス板2が貼着されたダイシングテープ4側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、ダイシングテープ4を介してガラス板2をチャックテーブル61上に吸引保持する(ガラス板保持工程)。従って、チャックテーブル61に保持されたガラス板2は、表面2aが上側となる。なお、図6においては、ダイシングテープ4が装着された環状のフレーム3を省いて示しているが、環状のフレーム3はチャックテーブル61に配設された適宜のフレーム保持手段に保持されている。
上述したようにガラス板2を吸引保持したチャックテーブル61は、図示しない切削送り手段によって撮像手段63の直下に移動される。チャックテーブル61が撮像手段63の直下に位置付けられると、撮像手段63および図示しない制御手段によってガラス板2の切削すべき領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段63および図示しない制御手段は、ガラス板2の所定方向に設定されている分割予定ライン22に沿って形成されたレーザー加工溝23、23の中間位置と切削ブレード623との位置合わせを行うためのアライメントを遂行する(アライメント工程)。また、ガラス板2に上記所定方向と直交する方向に設定された分割予定ラインに対しても、同様に加工領域のアライメントが遂行される。
以上のようにしてチャックテーブル61上に保持されているガラス板2の切削領域を検出するアライメントが行われたならば、ガラス板2を保持したチャックテーブル61を切削領域の切削開始位置に移動する。このとき、図7の(a)で示すようにガラス板2は切削すべき分割予定ライン22に沿って形成されたレーザー加工溝23、23の一端(図7の(a)において左端)が切削ブレード623の直下より所定量右側に位置するように位置付けられる。このとき、上述したアライメント工程において分割予定ライン22に形成されている2条のレーザー加工溝23、23を直接撮像して切削領域を検出しているので、図8に示すように、分割予定ライン22に形成されている2条のレーザー加工溝23、23間の中央位置が切削ブレード623と対向する位置に確実に位置付けられる。
このようにしてチャックテーブル61即ちガラス板2が切削加工領域の切削開始位置に位置付けられたならば、切削ブレード623を矢印623aで示す方向に回転しつつ図7の(a)において2点鎖線で示す待機位置から下方に切り込み送りし、図7の(a)において実線で示すように所定の切り込み送り位置に位置付ける。この切り込み送り位置は、図7の(a)および図9の(a)に示すように切削ブレード623の下端がガラス板2の裏面に貼着されたダイシングテープ4に達する位置に設定されている。
次に、切削ブレード623を図7の(a)において矢印623aで示す方向に所定の回転速度で回転しつつ、図示しない切削送り手段を作動してチャックテーブル61を図7の(a)において矢印X1で示す方向に所定の切削送り速度で移動せしめる。そして、図7の(b)に示すようにチャックテーブル61に保持されたガラス板2の分割予定ライン22に形成されたレーザー加工溝23、23の他端(図7の(b)において右端)が切削ブレード623の直下より所定量左側に位置するまで達したら、チャックテーブル61の移動を停止する。このようにチャックテーブル61を切削送りすることにより、図9の(b)で示すようにガラス板2は分割予定ライン22に形成されたレーザー加工溝23、23の両側間に裏面に達する切削溝24が形成され切断される(切断工程)。このとき、切削ブレード623によって切削溝24が形成される切削領域は、2条のレーザー加工溝23、23によって強化層21が除去されているので、切削ブレード623の側面と強化層21との接触が回避されるため、切削溝24の縁辺に欠けが生ずることはない。
次に、切削ブレード623を図7の(b)において2点鎖線で示す待機位置に位置付け、図示しない切削送り手段を作動してチャックテーブル61を図7の(a)に示す位置に戻す。そして、チャックテーブル61を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)に分割予定ライン22の間隔に相当する量だけ割り出し送りし、次に切削すべき分割予定ライン22に形成されたレーザー加工溝23、23間の中央位置を切削ブレード623と対応する位置に位置付ける。このようにして、次に切削すべき分割予定ライン22に形成されたレーザー加工溝23、23間の中央位置を切削ブレード623と対応する位置に位置付けたならば、上述した切断工程を実施する。
なお、上記切断工程は、例えば以下の加工条件で行われる。
切削ブレード :外径52mm、厚さ40μm
切削ブレードの回転速度:40000rpm
切削送り速度 :50mm/秒
上述した切断工程をガラス板2に形成された全ての分割予定ライン22に形成されたレーザー加工溝23、23に実施する。この結果、ガラス板2は分割予定ライン22に形成されたレーザー加工溝23、23に沿って切断され、図10に示すように所定の大きさのガラス基板20に分割される。このようにして分割されたガラス基板20は、上述したように縁辺に欠けが発生しないので、欠けの発生による品質の低下が防止できる。
次に、本発明の他の実施形態について、図11乃至図16を参照して説明する。
この実施形態においては、先ず上記図2の(a)および(b)に示すように環状のフレーム3に装着されたダイシングテープ4の表面に貼着されたガラス板2を分割予定ライン22に沿って切断することにより、所定の大きさのガラス基板に分割する切断工程を実施する。この切断工程は、上記図6に示す切削装置6を用いて実施することができる。
上記図6に示す切削装置6を用いて切断工程を実施するには、図11に示すようにチャックテーブル61上にガラス板2が貼着されたダイシングテープ4側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、ダイシングテープ4を介してガラス板2をチャックテーブル61上に吸引保持する(ガラス板保持工程)。従って、チャックテーブル61に保持されたガラス板2は、表面2aが上側となる。なお、図11においては、ダイシングテープ4が装着された環状のフレーム3を省いて示しているが、環状のフレーム3はチャックテーブル61に配設された適宜のフレーム保持手段に保持されている。
上述したようにガラス板2を吸引保持したチャックテーブル61は、図示しない切削送り手段によって撮像手段63の直下に移動される。チャックテーブル61が撮像手段63の直下に位置付けられると、撮像手段63および図示しない制御手段によってガラス板2の切削すべき領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段63および図示しない制御手段は、ガラス板2の所定方向に設定されている分割予定ライン22と切削ブレード623との位置合わせを行うためのアライメントを遂行する(アライメント工程)。また、ガラス板2に上記所定方向と直交する方向に形成された分割予定ラインに対しても、同様に加工領域のアライメントが遂行される。なお、ガラス板2に設定された分割予定ライン22が形成されていない場合には、撮像手段63はガラス板2の外周縁辺を撮像し、その画像信号を図示しない制御手段に送る。そして、図示しない制御手段は、撮像手段63から送られた画像信号に基づいてガラス板2の外周縁辺が所定の座標値に位置しているか否かを判定し、外周縁辺が所定の座標値に位置していない場合には、チャックテーブル61を回動して所定の座標値に位置付けるように調整する(アライメント工程)。
以上のようにしてチャックテーブル61上に保持されているガラス板2の切削領域を検出するアライメントが行われたならば、ガラス板2を保持したチャックテーブル61を切削領域の切削開始位置に移動する。このとき、図12の(a)で示すようにガラス板2は切削すべき分割予定ライン22の一端(図12の(a)において左端)が切削ブレード623の直下より所定量右側に位置するように位置付けられる。このようにしてチャックテーブル61即ちガラス板2が切削加工領域の切削開始位置に位置付けられたならば、切削ブレード623を矢印623aで示す方向に回転しつつ図12の(a)において2点鎖線で示す待機位置から下方に切り込み送りし、図12の(a)において実線で示すように所定の切り込み送り位置に位置付ける。この切り込み送り位置は、図12の(a)および図13の(a)に示すように切削ブレード623の下端がガラス板2の裏面に貼着されたダイシングテープ4に達する位置に設定されている。
次に、切削ブレード623を図12の(a)において矢印623aで示す方向に所定の回転速度で回転しつつ、図示しない切削送り手段を作動してチャックテーブル61を図12の(a)において矢印X1で示す方向に所定の切削送り速度で移動せしめる。そして、図12の(b)に示すようにチャックテーブル61に保持されたガラス板2の分割予定ライン22の他端(図12の(b)において右端)が切削ブレード623の直下より所定量左側に位置するまで達したら、チャックテーブル61の移動を停止する。このようにチャックテーブル61を切削送りすることにより、図13の(b)で示すようにガラス板2は分割予定ライン22に沿って裏面に達する切削溝25が形成され切断される(切断工程)。このとき、切削ブレード623がガラス板2の強化層21と接触するため、切削溝25の縁辺に欠け25aが生ずる。
次に、切削ブレード623を図12の(b)において2点鎖線で示す待機位置に位置付け、図示しない切削送り手段を作動してチャックテーブル61を図12の(a)に示す位置に戻す。そして、チャックテーブル61を紙面に垂直な方向(割り出し送り方向)に分割予定ライン22の間隔に相当する量だけ割り出し送りし、次に切削すべき分割予定ライン22を切削ブレード623と対応する位置に位置付ける。このようにして、次に切削すべき分割予定ライン22を切削ブレード623と対応する位置に位置付けたならば、上述した切断工程を実施する。
なお、上記切断工程の加工条件は、上記図7に示す実施形態と同じでよい。
上述した切断工程をガラス板2に形成された全ての分割予定ライン22に実施する。この結果、ガラス板2は分割予定ライン22に沿って切断され、図14に示すように所定の大きさのガラス基板20に分割される。このようにして分割されたガラス板20は、上述したように縁辺に欠け25aが生じている。
次に、所定の大きさに分割されたガラス基板20における強化層の周縁辺部にレーザー光線を照射して面取りを施す面取り工程を実施する。この面取り工程は、上記図3に示すレーザー加工装置5を用いて実施することができる。レーザー加工装置5を用いて面取り工程を実施するには、先ず図15に示すようにチャックテーブル51上に上述した切断工程が実施され所定の大きさに分割されたガラス基板20が貼着されているダイシングテープ4側を載置する。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、ダイシングテープ4を介して所定の大きさに分割されたガラス基板20をチャックテーブル51上に吸引保持する(ガラス基板保持工程)。なお、図15においては、ダイシングテープ4が装着された環状のフレーム3を省いて示しているが、環状のフレーム3はチャックテーブル51に配設された適宜のフレーム保持手段に保持されている。
上述したように所定の大きさに分割されたガラス基板20を吸引保持したチャックテーブル51は、図示しない加工送り手段によって撮像手段53の直下に移動される。チャックテーブル51が撮像手段53の直下に位置付けられると、撮像手段53および図示しない制御手段によって個々のガラス基板20のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、ガラス基板20の所定方向の縁辺とレーザー光線照射手段52の集光器522との位置合わせを行うためのパターンマッチング等の画像処理を実行し、レーザー光線照射位置のアライメントを遂行する(アライメント工程)。また、ガラス基板20の所定方向と直交する方向の縁辺に対しても、同様にレーザー光線照射位置のアライメントが遂行される。
以上のようにしてチャックテーブル51上に保持されたガラス基板20のレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメント作業を実行したならば、図16の(a)に示すようにガラス基板20の縁辺をレーザー光線照射手段52の集光器522の直下に位置付ける。そして、パルスレーザー光線の集光点Pをガラス基板20の縁辺付近に合わせる。次に、レーザー光線照射手段52の集光器522からパルスレーザー光線を照射しつつチャックテーブル51を図16の(a)において紙面に垂直や方向に所定の加工送り速度で移動せしめる。この結果、図16の(b)に示すようにガラス基板20の縁辺の生じていた欠け25aが除去されるとともに、ガラス基板20の縁辺には面取り25bが施される。
なお、上記面取り工程は、例えば以下の加工条件で行われる。
レーザー光線の光源 :YVO4レーザーまたはYAGレーザー
波長 :532nm
繰り返し周波数 :200kHz〜1MHz
出力 :0.8〜4W
パルス幅 :500ns以下
集光レンズ :NA0.06(集光スポット径:φ6μm)
加工送り速度 :150mm/秒
上述した面取り工程をガラス基板20の全ての縁辺に沿って実施することにより、図17に示すように所定の大きさに分割されたガラス基板20は、強化層21側の全ての縁辺部に面取り25bが施される。このようにして得られたガラス基板20は、縁辺に生じていた欠けが除去されるとともに縁辺には面取り25bが施されるので、欠けの発生による品質の低下が防止できるとともに縁辺の面取り25bによって抗折強度が向上する。
なお、強化層21が裏面にも形成されているガラス板においては、上述した面取り工程を個々の分割されたガラス板の裏面の強化層側の全ての縁辺部にも実施する。
2:ガラス板
20:ガラス基板
21:強化層
3:環状のフレーム
4:ダイシングテープ
5:レーザー加工装置
51:レーザー加工装置のチャックテーブル
52:レーザー光線照射手段
522:集光器
6:切削装置
61:切削装置のチャックテーブル
62:切削手段
623:切削ブレード

Claims (1)

  1. 表面に強化層が形成されたガラス板を、設定された分割予定ラインに沿って切削ブレードにより切断するガラス板の分割方法であって、
    ガラス板の表面に形成された強化層に、設定された分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し、分割予定ラインに沿って切削ブレードの厚みを超えた領域に強化層の厚さより深いレーザー加工溝を形成することにより強化層を除去する強化層除去工程と、
    該強化層除去工程が実施されたガラス板の強化層が除去された領域に切削ブレードを位置付け、切削ブレードを回転しつつ切削ブレードとガラス板を相対移動し、強化層が除去された分割予定ラインに沿ってガラス板を切断する切断工程と、を含む、
    ことを特徴とするガラス板の分割方法。
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