JP5535667B2 - 乗客コンベア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗客が乗った状態でコンベアを非常停止する際に、安全に制動することが可能な乗客コンベア装置に関する。
乗客コンベア装置には各種の安全スイッチが取り付けられている。この安全スイッチにより異常を検知した場合には、乗客コンベア装置は駆動装置のモータの電源をOFFにして非常停止する。従って、事故の発生を未然に防ぐことが可能となる。
しかし、非常停止の際にコンベアを急に制動すると乗客が転倒するという問題点がある。この点に関し、従来からいくつかの技術が提案されてきた。
例えば、電源を遮断すると制動力が発生する電磁コイルと、電源が供給されると制動力が発生する電磁コイルとを設け、安全スイッチからの信号に対応したパターンによりこれらの電磁コイルを組み合わせて乗客コンベアを制動する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、駆動機構と電磁クラッチを介して接続する緩停止用フライホイールを設け、安全スイッチからの異常信号を検知したときにこの電磁クラッチを接続してコンベアを緩停止させる技術が提案されている(例えば、特許文献2)。
さらに、乗客コンベアの乗車率を算出し、乗車率に応じて制動タイミングを変える技術が提案されている(例えば、特許文献3)。
しかし、これらのいずれの技術も電気エネルギーを非常停止時に使用している。従って、電気系統の不具合や停電などによって電気エネルギーの供給が途絶えた場合には、乗客の転倒を防止することができないという問題点がある。
特開2000−95469号公報 特開2006−36397号公報 特開2007−204201号公報
本発明は、安全スイッチにより異常を検知した場合だけでなく、電気エネルギーの供給が途絶えた場合にも、乗客コンベア装置を安全に停止させるとともに、乗客の転倒を防止することが可能な乗客コンベア装置を提供することを目的とする。
本発明は、無端状に連結された複数の踏段を循環回転させる駆動装置に駆動力を供給するモータと、モータのモータ軸に固定された第1の質量部、及び第1の質量部を周回するように設けられた溝部を有するフライホイールと、溝部の内部に摺動可能に収納され、溝部の径方向内側の面に対向する面にばねによって第1の質量部の方向に付勢された転がり接触手段、及び転がり接触手段が設けられる面と対向する面に設けられる耐摩耗性部材を有する複数の第2の質量部と、を備える乗客コンベア装置を提供する。
本発明によれば、乗客が非常停止時に受ける減速度が最初小さく、後に大きくなる。コンベア装置の乗客は急停止時の最初に受ける小さい減速度にて異常を感じ、身構え、移動手摺を掴むなどの転倒に備えた準備ができるため、その後の大きな減速度が作用しても転倒を免れることができるという効果がある。
また、本実施形態の乗客コンベア装置は、電気系統の不具合や停電などによって電気エネルギーの供給が途絶えた場合にも、制御装置が停止指示を出した場合と同じように動作し、乗客の転倒を防止することができるという効果がある。
本発明の第1の実施形態のエスカレータの側面図である。 本発明の第1の実施形態の駆動装置の平面図である。 本発明の第1の実施形態のフライホイールを図2のAA方向から見た正面図である。 本発明の第1の実施形態のフライホイールの図3のBB線断面図である。 本発明の第1の実施形態の第2の質量部の分解平面図である。 本発明の第1の実施形態におけるモータの回転速度と時間の関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態のフライホイールを図2のAA方向から見た正面図である。 本発明の第2の実施形態のフライホイールの図7におけるCC線断面図である。 本発明の第2の実施形態のピン駆動部の拡大図である。 本発明の第2の実施形態におけるモータの回転速度と時間の関係を示す図である。
以下に、本発明の一実施形態に係る乗客コンベア装置を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態ではエスカレータを例にとって説明するが、本発明はエスカレータだけではなく、オートロードなどを含めた乗客コンベア全般に適用可能である。
(第1の実施形態)
図1は、エスカレータ1の側面図である。図1に示すようにエスカレータ1は、トラス部2と、駆動制御部と、を備える。トラス部2は、無端状に連結された複数の踏段(図示せず)及び、移動手摺30が設けられる。駆動制御部は、駆動力を発生させる駆動装置3と、駆動装置3の駆動力を伝達するチェーン5と、チェーン5によって伝達された駆動力により回転するスプロケット4と、駆動装置3の運転を制御する制御装置6と、を備える。
また、エスカレータ1は各種の安全スイッチを備える。安全スイッチとしては、例えば非常停止ボタン7A、7B、スカートガード用安全スイッチ8A、8B、インレット部安全スイッチ9A、9B、踏段異常検知スイッチ10A、10Bなどが挙げられる。これらの安全スイッチの出力は制御装置6に入力される。
制御装置6が駆動装置3を回転させると、駆動力はチェーン5を介してスプロケット4に伝わり、スプロケット4が回転する。スプロケット4は踏段を循環駆動する。
安全スイッチから異常を検知する信号が制御装置6に入力されると、制御装置6は駆動装置36の運転を停止する。
図2は、駆動装置3の平面図である。図2に示すように駆動装置3は、モータ11と、モータ11のモータ軸12の一端に設置されたカップリング13と、カップリング13に連結する入力軸14と、入力軸14の一端から駆動力が入力される減速機15(図示せず。)と、を備える。
駆動装置3はさらに、モータ軸12の他端にフライホイール16と、入力軸14の他端に電磁ブレーキ29と、を備える。減速機15は出力軸17を備える。出力軸17はチェーン噛み合い部18と連結し、チェーン噛み合い部18は無端状のチェーン5を巻きつける。このチェーン5はスプロケット4にも巻きつけられている。
減速機15は、複数の歯車により構成される減速機構(図示せず)を備える。入力軸14から減速機15に入力された駆動力は減速機構により減速され、出力軸17より出力される。減速された駆動力は、チェーン5を介してスプロケット4に伝達される。
電磁ブレーキ29は、電力の供給がない場合には電磁ブレーキ29が内蔵するブレーキ用ばね(図示せず)によりブレーキの制動状態を維持する。電磁ブレーキ29は、制御装置6からブレーキ開放指令を受けると、電磁ブレーキ29が内蔵する電磁石(図示せず)により電磁力を発生させ、前述したブレーキ用ばねの弾性力を相殺し、ブレーキを開放する。
制御装置6は、安全スイッチからエスカレータ1の異常を検知する信号を受信した場合、電磁ブレーキ29にブレーキ作動指令を出力する。電磁ブレーキ29は、制御装置6からブレーキ作動指令を受けた場合、又は電力の供給が途絶えた場合、ブレーキを開放させる電磁力が消滅し、ブレーキ用ばねによりブレーキが作動する。
図3は、フライホイール16を図2のAA方向から見た正面図である。図3に示すように、フライホイール16は、モータ軸12に一体に固定された第1の質量部19と、第1の質量部19の外周に配置された複数の第2の質量部20A、20B、20C、20Dと、を備える。図3においては第2の質量部を4つ備える例を示してある。ここで、第1の質量部19の直径はモータ軸12の直径以上であることが望ましい。
第2の質量部20A、20B、20C、20Dは、ほぼ扇形をしていることが望ましい。すなわち、第2の質量部20A、20B、20C、20Dは、中心部分を円形にくりぬいた円盤を径方向に分割した形状をしている。
第2の質量部20A、20B、20C、20Dは、弾性力がそれぞれ等しい弾性部材22により隣接する第2の質量部20A、20B、20C、20Dと連結され、等間隔を保って配置される。
第2の質量部20A、20B、20C、20Dは、それぞれ転がり接触手段を有する。第2の質量部20A、20B、20C、20Dは、それぞれ、一つ以上の挿入孔23A、23Bが、第1の質量部19の方向から円周方向に向けて貫通しないように設けられる。挿入孔23A、23Bの内部にはそれぞれ圧縮ばね24A、24Bが挿入される。圧縮ばね24A、24Bと第1の質量部19との間には鋼球25A、25Bが回転自在に取り付けられる。圧縮ばね24A、24Bは鋼球25A、25Bを第1の質量部19の方向に向けて付勢される。
第2の質量部20A、20B、20C、20Dの外周面、すなわち鋼球25A、25Bが設置される面と対向する面に、耐摩耗性材料部材26A、26Bが設けられる。
図4は、フライホイール16の図3のBB線断面図である。図4に示すように、フライホイール16は中心に第1の質量部19を備え、第1の質量部19を周回する溝部21を有する。溝部21は第2の質量部20A、20B、20C、20Dを摺動可能に収納する。
第2の質量部20A、20B、20C、20Dに設けられる耐摩耗性部材26A、26Bは溝部21の外壁28に滑り接触する。鋼球25A、25Bは溝部21の内壁27に滑り接触する。
耐摩耗性部材26A、26Bと外壁28の接触圧力、及び鋼球25A、25Bと内壁27の接触圧力は、圧縮ばね24A、24Bの圧縮量を変更するか、バネ定数を変更することにより調整可能である。
図5は、第2の質量部20A、20B、20C、20Dの分解平面図である。図5に示すように、挿入孔23A、23Bの内部にはそれぞれ圧縮ばね24A、24Bが矢印Xの方向に挿入される。圧縮ばね24A、24Bと第1の質量部19との間には鋼球25A、25Bが回転自在に取り付けられる。
図6は、第1の実施形態におけるモータ11の回転速度と時間の関係を示す図である。図6において、縦軸601はモータ回転速度を、横軸602は時間を示す。グラフ605は本実施形態のモータ11の回転速度と時間との関係を示すグラフである。
グラフ603はフライホイール16の慣性モーメントに第1の質量部19だけが寄与する場合のモータ11の回転速度と時間との関係を示すグラフである。グラフ604はフライホイール16の慣性モーメントに第1の質量部19及び第2の質量部20A、20B、20C、20Dが寄与する場合のモータ11の回転速度と時間との関係を示すグラフである。
エスカレータ1が稼働しているときに、時間t1において非常停止ボタン7A、7B、スカートガード用安全スイッチ8A、8B、インレット部安全スイッチ9A、9B、又は踏段異常検出スイッチ10A、10Bのいずれかが異常を検知し、制御装置6に異常を検知した旨を示す信号を伝送したものとする。
制御装置6はモータ11及び電磁ブレーキ29への電力の供給を遮断する。電力の供給が遮断されると電磁ブレーキ29のブレーキが作動し、減速機15の入力軸14とカップリング13とを介してモータ軸12を制動する。この時、モータ11の回転速度は踏段等の慣性力や駆動装置3の回転部の慣性モーメントなどに影響されるが、特にフライホイール16の慣性モーメントの影響を受ける。
電磁ブレーキ29のブレーキが作動し、制動を開始したt1の直後はモータ軸12がまだ高速にて回転している。よって、フライホイール16の第2の質量部20A、20B、20C、20Dは大きな遠心力を受ける。この遠心力は回転角速度の2乗に比例する。
この遠心力は耐摩耗性部材26A、26Bを介して第1の質量部19の溝部21の外壁28に作用する。従って、耐摩耗性部材26A、26Bと外壁28の接触圧力が大きくなるため、耐摩耗性部材26A、26Bと外壁28の摩擦力が大きくなる。
耐摩耗性部材26A、26Bと外壁28の摩擦力が大きくなると、耐摩耗性部材26A、26Bと外壁28とは滑りを起こさず、第1の質量部19と第2の質量部20A、20B、20C、20Dとは一体となって回転する。従って、フライホイール16の慣性モーメントには第1の質量部19及び第2の質量部20A、20B、20C、20Dが寄与することとなる。すなわち、図6に示すように、制動開始時t1直後のグラフ605の傾きは、グラフ604の傾きとほぼ一致する。
制動開始後は時間の経過とともにモータ11の回転速度は低下する。モータ11の回転速度の低下に伴い、第2の質量部20A、20B、20C、20Dに作用していた遠心力は急速に低下する。遠心力が低下すると、耐摩耗性部材26A、26Bと外壁28の接触圧力が急速に低下するため、耐摩耗性部材26A、26Bと外壁28の摩擦力が急速に低下する。そしてついには耐摩耗性部材26A、26Bと外壁28との間に滑りが発生するようになる。
また、鋼球25A、25Bと溝部21の内壁27とは、鋼球25A、25Bが転がり接触しているため、摩擦力は小さい。従って、第1の質量部19と第2の質量部20A、20B、20C、20Dとは相対的に滑ることとなる。
すなわち、モータ軸12と一体となっている第1の質量部19はブレーキにより減速するのに対し、第2の質量部20A、20B、20C、20Dは第1の質量部19と滑りを起こして慣性力によりモータ軸12より大きな回転速度にて空回りし、フライホイール16の慣性モーメントに寄与しなくなる。
従って、図6に示すように、モータ軸12の回転速度が低下するにつれ、フライホイール16の慣性モーメントには第1の質量部19だけが寄与するようになり、グラフ605の傾きはグラフ603の傾きとほぼ一致するようになる。
なお、第2の質量部20A、20B、20C、20Dが外壁28と滑りを起こす場合、各第2の質量部20A、20B、20C、20Dは弾性部材22により結合されているため、第2の質量部20A、20B、20C、20Dが互いに衝突して騒音を発生することはない。
また、耐摩耗性部材26A、26Bは摩耗に強い素材を使用する。例えば、レジンモールド材、合金材を用いることができる。
合金材は、金属(例えば、銅系合金、アルミ系合金)、研削材、潤滑材を高温にて焼結させた合金を用いることができる。
レジンモールド材は、骨格材料(例えば、チタン酸カリウム、金属繊維)、潤滑材料(例えば、コークス、グラファイト、金属硫化物)、研削材(例えば、金属酸化物、鉱物、金属)、ダンピング材(ゴム類)、PH調整剤(消石灰等のアルカリ性物質)、充填材(安価な紛体)等を、樹脂(例えば、フェノール樹脂)を用いて焼き固めたものを用いることができる。
以上述べたように、本実施形態の乗客コンベア装置は、モータ軸12に固定された第1の質量部19を備えるフライホール16と、このフライホイール16が第1の質量部19の周囲に有する溝部21の内部に耐摩耗性部材26A、26Bを有する複数の第2の質量部20A、20B、20C、20Dを収納する。従って、制動開始直後のモータ11が高回転のときは第1の質量部19と第2の質量部20A、20B、20C、20Dとがフライホイール16の慣性モーメントに寄与して緩慢に減速し、時間経過とともに第2の質量部20A、20B、20C、20Dがフライホイール16の慣性モーメントに寄与しなくなって急速に減速する。
よって、本実施形態の乗客コンベア装置は、乗客が非常停止時に受ける減速度が最初小さく、後に大きくなる。コンベア装置の乗客は急停止時の最初に受ける小さい減速度にて異常を感じ、身構え、移動手摺30を掴むなどの転倒に備えた準備ができるため、その後の大きな減速度が作用しても転倒を免れることができる。
また、本実施形態の乗客コンベア装置は、電気系統の不具合や停電などによって電気エネルギーの供給が途絶えた場合にも、制御装置6が停止指示を出した場合と同じように動作し、乗客の転倒を防止することができるという効果がある。
(第2の実施形態)
本実施形態の乗客コンベア装置は、第1の実施形態の乗客コンベア装置に加えて、フライホイール31が複数のピン穴36を有し、第2の質量部がピン駆動部35を備える点において異なり、その他の構成は第1の実施形態の乗客コンベア装置の構成と同様である。
図7は、本実施形態のフライホイール31を図2のAA方向から見た正面図である。図7に示すように、フライホイール31は、溝部21の外壁28に第1の質量部32の回転中心から径方向に向かって貫通して設けられたピン穴36を複数有する。ピン穴36は、例えば第1の質量部32の回転中心から見て15°間隔に24箇所設けることができる。
第2の質量部34A、34B、34C、34Dは、それぞれピン駆動部35を1以上有する。ピン駆動部35は、第1の質量部32の回転中心から見て90°置きに配置されることとなる。
図8は、フライホイール31の図7におけるCC線断面図である。図9は、ピン駆動部35の拡大図である。図8及び図9に示すように、第2の質量部34A、34B、34C、34Dは、空間37を有する。第2の質量部34A、34B、34C、34Dには、空間37からピン穴36の方向に向けてピン挿通孔39Aが設けられる。
ピン駆動部35は、遠心力によって径方向に摺動可能に設けられるピン質量部38と、ピン質量部38に一端が固定されたピン39と、ピン質量部38を第1の質量部32の回転中心方向に付勢する弾性体であるピンばね40と、を備える。
ピン質量部38の高さH1は、空間37の高さH2よりも小さい。ピン39はピン挿通孔39Aに挿通される。ピン39の長さは、空間37の内壁37Aにピン質量部38が接触している時、ピン39の先端が溝部21の外壁28に接触せず、空間37の内壁37Aにピン質量部38が接触していない時、ピン39の先端が溝部21のピン穴36に入るだけの長さを有する。
第2の質量部34A、34B、34C、34Dが回転すると、ピン39とピン質量部38とは遠心力を受けて径方向外側に移動する。ピン質量部38が径方向外側に移動すると、ピン39の先端は第2の質量部34A、34B、34C、34Dから径方向外側に突出する。
ここで、ピンばね40は、遠心力がピン質量部38に加わらないときピン質量部38を空間37の内壁37Aに接触させて、ピン39をピン挿通孔39Aに収納するのに十分強く、所定の遠心力が加わったときにピン39がピン穴36に入り込む程度に弱い。
従って、所定以上の遠心力がピン質量部38に加わると、ピン39の先端はピン穴36に入り込み、第2の質量部34A、34B、34C、34Dは第1の質量部32とともに回転する。
図10は、第2の実施形態におけるモータ11の回転速度と時間の関係を示す図である。図10において、縦軸701はモータ回転速度を、横軸702は時間を示す。グラフ705は本実施形態のモータ11の回転速度と時間との関係を示すグラフである。
グラフ703はフライホイール31の慣性モーメントに第1の質量部32だけが寄与する場合のモータ11の回転速度と時間との関係を示すグラフである。グラフ704はフライホイール31の慣性モーメントに第1の質量部32及び第2の質量部34A、34B、34C、34Dが寄与する場合のモータ11の回転速度と時間との関係を示すグラフである。
エスカレータ1が稼働しているときに、時間t1において非常停止ボタン7A、7B、スカートガード用安全スイッチ8A、8B、インレット部安全スイッチ9A、9B、又は踏段異常検出スイッチ10A、10Bのいずれかが異常を検知し、制御装置6に異常を検知した旨を示す信号を伝送したものとする。
制御装置6はモータ11及び電磁ブレーキ29への電力の供給を遮断する。電力の供給が遮断されると電磁ブレーキ29のブレーキが作動し、減速機15の入力軸14とカップリング13とを介してモータ軸12を制動する。
電磁ブレーキ29のブレーキが作動して制動を開始した直後は、モータ11はまだ高速にて回転している。フライホイール31の第2の質量部34A、34B、34C、34D、及びピン39とピン質量部38は大きな遠心力を受けているため、ピン質量部38は径方向外側に移動し、ピン39はピン穴36に入り込み、係合する。
従って、フライホイール31の慣性モーメントには第1の質量部32及び第2の質量部34A、34B、34C、34Dが寄与することとなる。すなわち、図10に示すように、制動開始時t1直後のグラフ705の傾きは、グラフ704の傾きとほぼ一致する。
制動開始後、時間経過とともにモータ11の回転速度は低下し、回転速度の低下に伴って第2の質量部34A、34B、34C、34Dに作用していた遠心力が低下する。遠心力が低下するとピン39とピン質量部38に作用していた遠心力が低下し、ピンばね40の弾性力によってピン39とピン質量部38はフライホイール31の中心方向に移動する。
モータ11の回転数が所定値以下になると、ピン39はピン穴36から抜け出て係合が外れる。係合が外れると、フライホイール31の慣性モーメントには第1の質量部32だけが寄与する。
従って、図10に示すように、モータ軸12の回転速度が所定値以下に低下すると、グラフ705の傾きはグラフ703の傾きとほぼ一致するようになる。
以上述べたように、本実施形態の乗客コンベア装置は、フライホイール31が溝部21の外壁28にピン穴36を有し、第2の質量部34A、34B、34C、34Dがそれぞれ、所定以上の遠心力が加わったときにピン穴36に係合するピン39をさらに備える。
従って、所定以上の遠心力が加わったときに、より確実にフライホイール31の慣性モーメントに第2の質量部34A、34B、34C、34Dを寄与させることが可能となり、より確実に乗客の転倒を防止することができるという効果がある。
11:モータ、
12:モータ軸、
16、31:フライホイール、
19、32:第1の質量部、
20A、20B、20C、20D、34A、34B、34C、34D:第2の質量部、
35:ピン駆動部、
36:ピン穴。

Claims (6)

  1. 無端状に連結された複数の踏段を循環回転させる駆動装置に駆動力を供給するモータと、
    前記モータのモータ軸に固定された第1の質量部、及び前記第1の質量部を周回するように設けられた溝部を有するフライホイールと、
    前記溝部の内部に摺動可能に収納され、前記溝部の径方向内側の面に対向する面に設けられる転がり接触手段、及び前記転がり接触手段が設けられる面と対向する面に設けられる耐摩耗性部材を有する複数の第2の質量部と、
    を備える乗客コンベア装置。
  2. 前記第2の質量部は、
    所定の質量を有するピン質量部と、
    前記ピン質量部に一端が固定されるピンと、
    前記第1の質量部の回転中心から径方向外側に向けて貫通され、前記ピンが挿通されるピン挿通孔を有し、前記ピン質量部を摺動可能に収納する空間と、
    前記ピン質量部を前記第1の質量部の回転中心方向に付勢するピンばねと、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア装置。
  3. 前記ピンばねは、
    遠心力が前記ピン質量部に加わらないとき、前記ピンを前記ピン挿通孔に収納するのに十分強く、所定の遠心力が加わったときに前記ピンが前記ピン挿通孔に入り込む程度に弱いことを特徴とする請求項2記載の乗客コンベア装置。
  4. 前記複数の第2の質量部は、
    隣接する第2の質量部と弾性部材により連結されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の乗客コンベア装置。
  5. 前記第1の質量部は、
    前記モータ軸の直径以上の直径を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の乗客コンベア装置。
  6. 転がり接触手段は、
    前記第1の質量部に対向する面にばねによって前記溝部の径方向内側の面の方向に付勢されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の乗客コンベア装置。
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